2026/3/25 Wed
雨に打たれて,サウナに溺れる

雨.温度:14 ℃,湿度:88%,体感温度:13 ℃,風速:9.4 km/時,風向:N
Day4はこちら ⇒ 春・九州・BROMPTON Day4:諫早~天草
目覚める.
予報通りの雨.

眠い.
というのも本日の熊本の宿の選定にあたり,少々右往左往して就寝時間が遅くなったせいだ.もちろん,前に泊まった〇〇な宿は選定外.
本日は『湯らっくす』に行くことが第一目標なので,その付近で宿を探した.
同じ道路の並びにコンドミニアム(?),つまりアパートの一室を丸々借りるプランがあった.
スタッフ不在で,メールで送られてきた暗証番号を入口で入力する,いわゆるスマートホテルである.
同種のホテルは『オホーツク1300』の時にも利用経験がある.
ちょっとした近未来体験だった.
空きは喫煙室のみだったが,それほど高くなかったため2泊分をメール予約した.
ところが,「確定」の返事がなかなか帰ってこない.
一応「24時間内に返答」という自動返信だけはあったが,それでも時間がかかり過ぎ.
その間,他の宿も物色する.
「こっちのほうがええやん」な宿を見つけたので,先のスマートな宿はキャンセルした.
後で思うに,この変更は大正解だった.
で,朝を迎える.
パッキングしつつ,6時になるのを待ってパラダイスな浴室へGo!
短時間ながら,サウナ3セットをしっかり決める.
あ”あ”あ~やっぱこの宿ええわ~ もう一泊したかったなぁ...
すっかり気分は失楽園.
おお神よ,Kazchariは何の罪を犯したというのですか!(今さら数えきれない)
7時に朝食会場へ.

安定の美味さ.
部屋に戻ってサイクルジャージで戦いの準備.
つまり雨装備追加である.
まずはモンベルのレインウェア上下.
今は無きGORETEX製だ.
レインパンツは素肌の上だと脚にまとわりつくのでレッグウォーマーも着用.
ソックスの上からは至高の逸品,モンベルのオーバーソックス.
気温はそれほど低くないのでグローブは指出しのまま.
バッグ類にもカバーをかける.

昨日のアプリ更新でバグってしまったナビ(Bryton S500)は,”工場出荷前にリセット”したらちゃんと使えるようになった.
昨夜のうちにSTRAVAで天草から熊本までのルートを引き,インストールしてある.
これまでブルベやら何やらでも大雨に見舞われたことはあるが,サイコンやナビの防水対策はしたことがない.
これでも水没経験はないが,運が良かっただけなのだろうか.
名残惜しいホテルだが出発.
天草を再訪することがあれば,大浴場の質の高さだけでも選びたい宿だった.

はじまりは小雨.
ギリギリまでバスに乗るかと迷ったが,結局,熊本目指して可能な限り自走する.
有名なループ橋を渡るかと思いきや,手前の歩行者・自転車専用橋に案内される.
もしかしてこれって,船舶航行時には持ち上がるヤツ?

ちなみにこのループ橋は「天草瀬戸大橋」という名称.
バス停ははしょって「瀬戸大橋」.何か紛らわしい.

ここからは国道324号で海岸沿い走行.
例によって路肩が狭いので,安全のため左側通行にはこだわらない.
歩道が整備されている側を求めて,道路を渡ったり戻ったり.

個人的に「イデオ・ツリグ」が気になったので停車.
こういう止まりたくない日こそ,まめに写真を撮っておくと良い思い出になる.

黙々と(ソロなので当たり前だが)進み,道の駅「有明」着.
全然雨が止まん.むしろ激しくなってきた.
トイレ&コーヒー休憩.

男性トイレの不思議な表示.

凝りすぎてわかりにくい,ようするにダメシンボルのお手本.
おそらくクレームによって,後から「男性←」テプラを貼ったのだろう.
ちなみに女性の方は熱帯魚.
つーか,タツノオトシゴはオスが妊娠・出産する世界で唯一の生物.
モチーフとしてどうなのか? それとも何かを暗示? 考えすぎか.

この道の駅にはビーチがあったり,色々なオブジェが飾ってあり,なかなかのパラダイス感だが,いかんせん雨.そそくさと出発する.

少し内陸へ.
山に囲まれる.
この時,ちょうど対向から同じく雨に打たれる旅チャリがやってきた.
互いに手を大きく振って挨拶.同志よ!生きろ!

久々に現れたローソン上天草松島店.
既にレインウェアのプロテクトが限界を越え,全身びしょぬれである.
寒い.
缶コーヒーとシュークリームでカラダを暖める.
はっきり言って辛い.
ブルベだったら間違いなくDNSの天候.
コンビニに続々と入って来るクルマを見ながら,「クルマ旅だと楽やろなぁ...」という思いと,「ぶわっはっは,この悪天候!我がミトコンドリアが活性化しておるわっ!」というハイ(もしくはヤケ)な心情が交錯する.
停車時間が長くなるほど汗冷えがひどくなるので,覚悟を決めてそそくさと出発.
雨,ちーとはマシにならんかねぇ.

いよいよ,本日のハイライトである「天草五橋」に突入である.

初訪問.
事前にルートを引いている時は,ここを走るのを楽しみにしていた.
島と島をつなぐ,そう「しまなみ海道」のような風光明媚かつダイナミックなライドをイメージしていたが...
はたして,その実態は?
————————————————————–
※ 以下,個人の感想です.
...こんなとこ,二度と来るか!
各種チャリ媒体でも「しまなみ海道」に比べると,全然おすすめされない理由に納得.
この橋,あまりにチャリへの配慮が無さ過ぎる.
交通量が非常に多いのでできれば車道は避けたい.
で,歩道に逃げるも,その幅が異常に狭いのだ.
橋の前後はまだマシだが,幅1mあるかないか...
それでも車道とツライチならまだ良いが,20cmほどの段差が付いている.
橋上ゆえ突然の横風もある.
ハンドル操作を誤って車道側に落ちるようなことがあったらシャレにならん.
さらに今日は雨.
写真でもわかるが,橋周辺の道がアスファルトではなく,なぜか平石を敷き詰めたタイルのような路面が多い.
表面の砂が水を吸って泥となる最悪のコンディション.
実際に何度かスリップした.
何より最悪なのは,迂回ルートが存在しないこと.
嫌でもこのデス・ゲームに5回挑戦することになる.
晴天であれば,こうしたデメリットも若干緩和されるかもしれんが,少なくとも今日はあかんわ.

この様に,橋の手前は”まだ”広い歩道.

橋へ続く道で期待させて...

結局,橋の上はこうである.
覚悟を決めれば走れないことはないが,安全のために押し歩いた.
ストレスマックスのまま道の駅「上天草さんぱーる」着.

少し走ると,何体めかの四郎パイセン像(大).
これが日本で一番大きいらしい.つーか,この地域にしか存在しないのでは?

雨も風も強い.
もはやこの時点で熊本までの自走プランは破棄.
電車輪行プランに閣議決定された.
で,忘れた頃にやってくるのが,第一の使徒(橋)こと「天門橋」である.

やはりここの橋も他と似たような感じ.
設計者でてこい!
ちなみに「天草五橋」の完成は1966年,「しまなみ海道」の全線開通は1999年.
30年以上の開きがある.仕方ないか.
ポテンシャルは十分にある.
ぜひともサイクリングも快適にできるよう改修してほしいところ.
橋を渡りきって右折.
もう限界だッ!乗るねッ!
つーことで...

JR九州三角線の発着駅,三角駅に到着ぅ!
素直にここから電車で熊本に向かうことにした.
よく考えれば日本の電車で輪行するのは初.
台湾での経験はある.
まぁ,あっちはサイクリスト優遇がエグイので,単純に比較できへんけどな.
ここから熊本駅までは約42km.電車で55分.料金は¥870である.

駅舎の隅っこで輪行準備.
やはりロードに比べると圧倒的に楽.

フレームに内蔵した輪行袋を取り出す.
「YS ROAD BROMPTON用オリジナル輪行バッグ」
腹が減った.
BROを駅舎に置いて(鍵かけて),食堂を探す.

Google先生はコンビニを表示してくれない.
駅の隣にあるちゃんぽん屋は廃業(?)
まさか,このまま熊本まで飢えとの闘い?
と,焦る頃,港方面にのぼりが立っているのを発見.
雨の中,向かってみる.

漁師食堂か,これは期待できそう.
各種定食をはじめ,メニューも豊富.
電車の発車時間を鑑みて早く食べれるものをと思い,海鮮ラーメンにした.

これがまぁ,絶品だった.
麺もスープも具も至高だったが,おまけの「かき揚げ」も最高.
チェーン店にある名ばかり「海鮮ラーメン」とは比較にならないホンモノであった.
ありゃ? なぜか今回は,Kazchariに似合わないグルメ旅になっている.
大満足のまま駅に戻る.
よくよく見ると,あちこちに『スーパーマリオ』のキャラシールが貼ってある.

なぜこの駅はマリオ推しなのか?
気になったのでGemini先生に聞いてみた.
「三角駅が「スーパーマリオブラザーズ」のゴール地点にある「城(砦)」にそっくりで話題になったから」だそうな.
ホンマ?

全然似てないやん.
こっちじゃなくてピーチ城の方か.


この画角だとよくわからんので,別のサイトから画像をお借りして.

真ん中にそびえる三角塔のせいで,まぁ,似てるっちゃあ似てる.
で,13:40.熊本に向けて出発!

旅先である.
いつもなら見知らぬ風景を食い入るように観察するのだが,今日はダメだ.
あまりの疲労に寝落ちした.
50分ほどで熊本駅着.

懐かしい.
前回もここに立った時は雨だった.

だいぶ熊本市内の地理が掴めてきたぞ.
中心地を流れるこの「白川」を基準にすれば,だいたいの位置関係が把握できる(たぶん).

数km走って,本日のお宿『HOTEL THE 7 熊本』に無事到着.

決め手は大浴場があること.
これまた直前割でかなり安かった.
普通のビジホより少しだけゴージャス感.
それでだけでなく,フロントの対応が好印象.
「エレベーターが狭いので部屋に移動する際には自転車を折りたたんで下さい」とだけ言われた.
まっ,表情や言い方の問題かな.素直にわかりましたとにっこりできる.
あれ? 折りたたみじゃない場合は? やはり袋にイン?
それに「これからサウナに行きます」と告げたら,さっとタオルを貸してくれた.そうそう,こういうのがホスピタリティ.
ネットのプランでは朝食なしのみだったが,提供はあるようだ.
ただし¥1,650もする.
とりあえずパス.
ところが...「高いでしょお.でも2泊されるのなら1度だけでもお試し下さい.赤牛丼がおいしいですよ」と気さくな対応.
何ぃ,赤牛丼だと! 確か旅行前に知人から「これは食べとけ」とオススメされてたヤツだ.
わかりました.明後日の出発前は食べてみよう.

てな感じで,駅前に続き,ホテル内でもBROを転がし移動.
実に楽...いや,絨毯がふかふかだと突っかかるな.

まっ,ビジホとして標準的な室内.
さぁ,すっぽんぽんになって,いつものルーティン(洗濯)である.
その間,部屋のシャワーを浴びていよいよ本日のメインイベント,”西の聖地”『湯らっくす』訪問である.
2Kmほど歩く.
もう降らないだろうと,ホテルで傘は借りなかった.
まっ,上着代わりにレインジャケットを着ているので大丈夫でしょう.
Google先生の指示通りに歩き,ついに憧れの地に.

平日夕方だが,すでに結構な混み具合である.
さすが聖地.
料金体系がよくわからなかったが,入浴のみだと¥900.
館内着を着て,休憩室やらなんやらを利用したいのなら¥1,650のようだ.
黒を基調とした内装.
入口付近に水飲み場.製氷機もある.いいぞ.
浴室は広い.
フロントの混雑から予測していた込み具合はなし.
そうか,休憩室まったり組も多そうやしな.
まずはカラダを清める.
銭湯ではないのでボディソープ,シャンプー,リンスもちゃんと用意されている.
大浴槽につかる.
噂のビーチチェアに寝っ転がる.
普通の寝風呂とは明らかに違う.なんだこれ.
そして,メインのサウナ室へ.
広い.相当な人数が座れそう.
スケジュール表を見ると,結構な頻度で熱波師によるアウフグースがあるようだ.
その間は入室不可.
今回は,たまたまその時間に遭遇しなかった.
いつも通りに10分蒸されて外へ.
いよいよ,名物のMADMAXボタンである.
深さ170cmの水槽へ.ミクロマンのKazchariだと当然のごとく足はつかない.
まるで神社の鈴紐のようなロープにぶさがりながら,ボタンを押す.
5秒間ほど,脳天を直撃する水圧と,阿蘇の伏流水に包まれる贅沢を味わえる.
「これを押すために走ってきた」と思わせる.圧倒的なエンタメ感.
露天風呂があるので外気浴も可.
ただし,狭い上にととのい椅子は2脚しかない.
運良く確保.横になる.
...うぅ...これは確かに”質”が違うかも...しれ...な...おおっと,寝たらあかん.
ハードな雨中走行の後の極上の快楽.
これぞ最高のご褒美だ.
2本目は瞑想(メディテーション)サウナ.
ドアを閉めると暗闇.
ここはテレビがなく,環境BGMがかすかに流れている.
ただし,途中で入ってきた人が,周りに許可を取ることなくガンガンとロウリュウしまくるので,静寂は破られてしまった.
3本目はミストサウナ.
部屋の真ん中に塩が置いてある.
日焼けしていることを忘れて,ついつい太ももや首筋に塩をぬり込んでしまい後悔.
そして,普段はやらない4本目.
最初の大部屋で締める.
残念ながら異次元の”ととのい”は1本目だけやったな.
ちょ,待てよ.
よくよく考えたら今朝も『サンタカミング』でサウナ3本決めてたわ.
入り過ぎか?
それでも,大満足の聖地体験であった.
『湯らっくす』のサウナ飯も食べてみたかったが,入浴料だけでレストランに入っていいいのかよくわからなかったので,そのまま退館することに.
宿へ帰りがてら,良さそうな店があったら入ってみよう.

おっ,なんだこの店は?
むっちゃ雰囲気良さそう.
入ってみるべし.

シングルゆえ,直ぐに席を確保.
メニュー表を見てびっくり.なんだこの種類の多さは!
しかもどれもこれも美味そう.
こういう時は店の看板メニューにするとハズレが少ない.
「すいませーん」と,注文したいところだが,先に「QR注文」と言われてたっけ.テーブルのコードを読み込む.

注文したのはメニュー先頭にある「スタミナ焼き1番(半熟玉子付き)」.
しばらくして出て来たのが...

どーんと,これ.
大盛り,爆盛りにした覚えはないが,これが標準ボリュームっぽい.
素晴らしい.

もう,見た目通りに美味い.
”スタミナ”の名前通り,ニンニクがむっちゃ効いてる.
汗が出て来たぞ.
掛け値なしに「こんなのでいいんだよ」的庶民料理.
これぞ旅の夜の一人飯だ.満ち足りた...

途中のコンビニでアイスを購入.
口内の脂を中和する.
白川にまたがる橋の上.
ビル群と飛行機の灯りが見える.
今夜のお楽しみはまだ終わらない.
就寝前,今度は宿の大浴場へ.
祝福は上がった後.
大浴場前に,結構な広さの漫画コーナーが設置されているのだ.
そして,無料のソフトドリンクのみならず,ビールサーバーまで完備.
優勝です.ハレルヤ!
パラダイスを追い出されて,たどりついたここもまたパラダイスだった.
明日はいよいよ...阿蘇だ.
Day6へ続く.


