2026/6/7 Sun
極上のエンタメ?

曇り.温度:14 ℃,湿度:86%,体感温度:13 ℃,風速:7.2 km/時,風向:ESE
Day2はこちら ⇒ BROMPTON(P)な青森遠征ライド Day2:おだってるJAPAN再結集!「AJたまがわBRM606五能線300」奮戦記(その1)
さて,激闘の300ブルベを終えて布団に入ったのは1時過ぎ.
「疲れ過ぎていると眠れない」の格言(?)通り,5時過ぎには目が覚めてしまった.
すかさず全身状態を確認.
最も懸念していた右腸脛靭帯の痛みはゼロ.
どうやらBROMPTONのポジションだと発症しにくいようだ.
昨日苦しめられた肩周囲のコリなど,他の部位の筋肉痛もほぼなし.
己の強靭なボディに感謝する.
6時を待ってまずは朝風呂に.
いやホンマ,ここの宿ええわ~
次に昨日食べ損ねた朝食を.
ビュッフェ方式だが,普通のビジホとは毛色の違うメニューが並ぶ.

これまた超美味.
安いし,美味いし,気持ちいい.
次回青森に来た際も,絶対ここに泊まろう(ねぶた祭の時は予約が取れないらしい).
外は快晴.
8時過ぎ,青森在住のM山さんにLINE.
一昨日のドライブ中にも相談していた「恐山行き」をどうするかお伺い.
M山さんも体調に全く問題ないとのことで,予定通りに計画を実行することになった.
とは言え,さすがに青森市内からチャリで行くのは無謀.
つーことで,M山さんの軽バンにチャリ2台を積んで恐山に向かうこととなった.
ホテル前でピックアップを待つ.

さて,その恐山だが,一般的にどのようなイメージを持たれているだろうか.
「ちょっと怖い場所」「死者の魂が集まる場所」「イタコばーさん」あるいは「そんな場所知らん」と言ったところか.
Kazchariにとっては実に34年ぶりの訪問.
昨日の廃業温泉同様,東北オートバイツーリングの時に立ち寄った.
とにもかくにも,その禍々しい雰囲気に圧倒されたが,実は最も印象に残ったのが境内にあった温泉.
荒れ果てた岩場にポツンと立つ小屋.それがまさか温泉だったとは.
これまでの人生,数えきれないほどの温泉につかってきたが,その中でも一,二を争う印象深い場所だった.
その日は『薬研温泉』まで行き,隣接のキャンプ場に宿泊.
仲良くなったライダーが「買い出しに行ってきます」とバイクで下山したものの,いつまで経っても帰ってこない.
まさか,彼は幻だったとか...ぞぞっ
と,ビビっていたところ,夜遅くなって”徒歩で”キャンプ地に戻ってきた.
途中のカーブで事故り,レッカー手配やらなんやらの対応で追われていたとのこと.いやぁ,怖かった.
...とまぁ,そんな話をしつつ,M山さんのクルマは一路,恐山を目指す.
青森在住のM山さんですら,恐山に行くのは数十年ぶりとのこと.
地元民あるあるですな.
下北半島に入り国道279号線をひたすら北上.
徐々に天気が怪しくなる.
JR大湊線が並走している.もし単独行なら電車輪行で向かうつもりだったけど,クルマが正解やな.
途中,『湧水亭』という豆腐専門店で豆腐アイスを.

美味し.

むつ市到着.
M山さんおすすめのとんかつ屋さんはクローズ.
近くにある別の店に行くが,ここが正解.


ボリューム,味とも大満足であった.
なんだかものすごくグルメな旅だ.本ブログに似合わん.
むつ市を出て,いよいよ恐山に向かう県道を登る.
森が近い.霧も出て来た.
M山さんの軽バンがうなりを上げる.
半端ないアップダウンが脚を削り...そうな道.
にしても,よりによってこの県道ナンバーはないでしょう.
これも演出の一環?

ついに,日本最恐と名高い霊場・恐山着.
めちゃめちゃ寒い.霧雨も降っている.
ただ,せっかくここまで来たのだ.
入山前にさらっとポタリングすることにする.
短時間でも走りたい.まるでアリバイライド?
軽バンからBROMPTONを下ろす.
普通にiPhone撮って出しでこの雰囲気.やはり何か違う.

走ってきた道を少し戻る.

川が流れ亭ているが,めちゃめちゃ硫黄くさい.
正にタヒのにほい...

宇曾利山湖.

朽ちた杭が不気味に並んでいる.何これ?

先程の硫黄臭い川の縁.
不穏な看板が立っている.

ボコボコと地の底から湧く.
のんびりたたずんでいてよいのか?

その隣に三途の川.
これはちょっと新しすぎて風情(?)がイマイチ.

道の脇には石仏像.
ここに登ってくる4号線沿いにもいくつか並んでいる.

バスでも訪問可能.
ただし本数が少ない.通常は1日3往復.

入口.
出入り時には,なぜかこの2本の柱の間を通らなければならない圧がある.
横から抜けるとカラダと魂が分割されてしまいそう.

門の外はだいたいこんな感じ.
晴れを期待したけど,むしろ,このどんよりした曇り空が気分を盛り上げてくれる.

さて,BROでのライドは終了.
いよいよ入山である.

大人1名¥900.
何気に国定公園だった.
No.422?
5月の開山から一ヶ月ちょいでこの人数ということは1日あたり11人?
少なくないか?

総門をくぐる.
確かに日曜日なのに人が少ない.だが,それがいい.
山門を越える.
左手に2棟の「古滝の湯」.こちらは女湯である.

一応,パンフというか冊子をもらっているが,それを眺めながら歩くのは無粋.全力でこの独特の雰囲気を味わう.

恐山と言えばこれ.
黒っぽい溶岩と石仏.
そして,花の様に生けられたカラカラと音を立てる風車.
風車は入口でも購入可能だが,こうしたプラ製品がなかった時代(開山は1200年前)はどうしていたのだろう? やはり竹?

一応参拝順路らしきモノはあるが,それほど厳密ではない.

以前来た時,こんなに建物あったっけ?

正に“荒涼”というにふさわしい大地.
硫黄臭はそれほどしない.

境内ではめずらしい緑の多い場所.
崩壊した階段の先に石仏あり.
足の悪いお年寄りがよろよろと上がってきたので「この先,もっと崩れていますよ」と教えてあげたが,余計なお世話だったかも.
”何かを背負って”ここに来た人かも知れぬ.

スマホじゃなくて,”ちゃんとした”カメラを持参すれば良かった...と思うくらい写欲が湧く.






現実感がとんでもなく希薄.

この写真を撮った場所の少し前方を若いカップルが歩いていた.
ここをデートスポットに選ぶとは,なかなか見込みがあるぞ(何の?)

一通り参拝を終える.
「そういやイタコってどこでやってたっけ?」と探すと,やけにポップな看板を発見.

「海鮮料理店か!」と思いつつも,建物内では絶賛降霊中だった.
お次はいよいよメインイベントの温泉である.
男湯は先ほどの女湯の道をはさんだ向いにある.

不思議なことに記憶にある温泉小屋とは明らかに異なる.
いや,確かに建物の形は同じ.
周りの風景が違うのだ.
こんな建物に囲われた場所ではなく,荒れ果てた原野にポツンとあった印象が強いのだが...絵本『ちいさいおうち』的な進化?
少々違和感を覚えつつ,扉を開ける.
先客が4人ほどいた.
うむ,浴槽の形や大きさは34年前の記憶と合致する.

そそくさとサイクルジャージを脱いで湯につかる.
「熱い,熱い」とM山さんが大騒ぎ.
いや,そこまでは...と思いつつ足をつける.確かに熱かった.
見かねた先客が「水,足せますよ」と蛇口を指さす.
勝手に開けたら怒られそうだが,許可がもらえたので全開.
まぁ,慣れれば...心地よい湯加減である.
ただし,このお湯もまた,かつての記憶だともっと酸性だったような気がしないでもない.
やがて他のお客さんが出て行ったので貸し切り状態に.
ここぞとばかり撮影.
で,もう一度服を着て外に出る.
冷気と霊気が漂う.温泉小屋内がパラダイスだった.

山門,総門をくぐって外界へ.

こういう看板があるということは,わざわざ塩を持参する人がいるということか.
言われてみればその通りで,仏教においてタヒは穢れではない.ゆえに”清める”という発想は変.
「塩まき」は神道もしくは日本古来からの習慣.
そういうわけで34年ぶりの訪問.
霊場の圧倒的リアリティと「エンタメ」としての顔を見せた恐山.
「極楽浄土」と「地獄」が隣り合わせの不思議.
「怖い」よりも「圧倒的な非日常」に心が洗われる感覚もある.
「死」を感じるからこそ「生」を感じる.
恐山は決して暗いだけの場所ではなく,残された者が「今をどう生きるか」を考える機会を与えてくれる場かもしれない...と,神妙になりつつ,同時に先日訪れた酸ヶ湯温泉同様,施設が巨大化していることに驚く.
あちらほどメジャー化していないようだが.
また,見た目カジュアルなイタコのギャップ.
バチあたりかもしれんが,実に楽しめた.
青森市内に帰還.
一昨日と本日,わざわざクルマを出してくださったM山さんに感謝してお別れ.
旭川来訪の際には「全力で激坂アテンドします」宣言.
宿に戻って,再度温泉&サウナを堪能.
今宵は一人.
街にでかける気分ではない.
施設内にあるレストラン『ふる河亭』へ.

「焼うどん」と「唐揚げ」.美味し.
さて,今回の青森遠征も大満足で終了.
実に充実した3日間だった.
海峡を渡っただけでまるで外国.
60年近く生きてきたが,やはり日本は奥が深い.
そうそう,後に判明したのだが,恐山温泉には男湯,女湯の他,もう1つ混浴風呂があった.

それが「花染の湯」.
Kazchariが34年前に入ったのはたぶんここ.
現在でも周囲に建物がなく秘境感が漂う.
気付かなかった.
てな感じで,念願の恐山ツアーは無事終了.
肩が重いとか,怪異変が起こるとかはなく,今のところ平穏.
いや,何かあるとしたらこれからか...

※ Day4へ続く.
















































































































