2026/3/24 Tue
Made in Heaven

曇り.温度:12 ℃,湿度:64%,体感温度:11 ℃,風速:7.6 km/時,風向:ENE
Day3はこちら ⇒ 春・九州・BROMPTON Day3:熊本~島原~諫早
旅立ち前に考えたプランを現地の雨予報によって変更する.
佐賀方面には行かずここから南下を開始.
これで一度は諦めた「阿蘇周遊」を組みこめる可能性が出て来た.
我ながら欲張りなプランだ.
二兎を追う者は一兎を...にならなければよいが.
例によって5時頃に目が覚める.
パッキングを開始.
もうどこに何を収納するかの「型」ができてきたな.
24時間開放の誰もいない朝風呂に入り,朝食会場へ.

これまた気合いが入っておりなかなか美味い.
特にパン.
他にも地域の名物・名品の提供がうれしい.
こうした全国展開のビジホは,差別化競争が激化している模様.

8時に出発.
玄関口までBROを降ろす.

諫早は今回の旅の最北ポイント.
朝の体感気温は一桁だろう.風が強く寒い.
レッグウォーマー,ウインドブレーカーを着用する.
ナビ運用の「Bryton S500」の電源を入れる.
おかしい.
昨夜インストールしたアプリが未だに更新状態(矢印がくるくる回っている).
ボタンに反応せず,ナビ画面を呼び出せない.
電源を強制シャットダウン ⇒ 再起動するが変化なし.
むうぅ.ここに来てナビが使えんとは...
いいもん.KazchariにはGoogle先生がついてるもん!(キショい)
スマホをハンドルにセットしてGoogle先生を起動.
しばらく走行するが,相変わらず移動手段に「自転車」が表示されないので距離や時間がつかみにくい.
ちょ,まてよ.
そう言えば出発前に『自転車navitime』というアプリをお試しインストールしたっけ.
無料でもナビ機能は使えるが,それだとGoogleマップと大差ない.
1ヶ月間,つまりこの旅の間だけ有料機能を使うためにアカウント登録してみた.
すると「推奨ルート」の他,「坂道が多い」「坂道が少ない」「大通り優先」「裏通り優先」「サイクリングロード優先」など色々とルートを選べるようになるのだ.
もしかすると「サイクリングロード優先」にすると,台湾のGoogle先生なみに変な場所に連れていかれるかも...とワクゾクする.
「推奨ルート」だと,昨日走った酷道もとい国道を選択.
できるだけ海岸沿い=「坂道の少ない」にしたところ,かなり理想のルートが表示された.これに従ってみるか.

ふむ.音声案内やトイレ表記も含め,これはなかなか使える.
ただし致命的なのはオフライン運用不可な点.
ギガはともかく,バッテリの減りが半端ない.
うちの3年目のiPhone15 Proだと,1日もたず途中で充電が必要になりそう.

やはり寒い.
ファミマで缶コーヒー・ブレイク.
バッグに入れたBrytonはずっとこの表示.

仕方がない.
今夜の宿で「出荷時に戻す」などの対策を練るか.
旅の途中でアプリのアップデートなんてするのではなかった.反省.
引き継続き「自転車navitime」頼りで進む.
確かに国道を離れ海岸沿いに進んではいるが,いきなり20%超の激坂が現れてびっくり.

これ,空荷でも登攀不可能.
「坂の少ない道」を選んだはずだが...恐るべし長崎.
で,そんな坂を越えた先には...

島原名物の「石垣畑」.
農作業事故防止からの産物だそうな.
めずらしいモノを見た.良いではないか「自転車navitime」.
そしてついに海岸沿いへ.
予想していなかった快適道路が現れた.

波打ちギリギリを走る快走ルート.
時折,防波堤やガードレールが途切れるワイルドさ.

漁業関係者の軽トラが通るだけで交通ほぼ皆無.

とんでもなく快晴な日.
かなり焼けた.
鼻先と唇が痛い.台湾ライドを思い出す.

海岸沿いから内陸へ.
これって,昨日ぶーたれながら走ってた国道と並走してるやん.
どうしてこっちを選ばなかったのか...

何やら特殊な標識を発見.

検索すると,島原半島のサイクリングルート紹介ページに飛んだ.
ここまでの極上ルート(gpxデータあり)もしっかり記載されていた.
いやいやいや,このサイトの存在に先に気付くべきだった.
行き当たりばったりもいいけど,今回ばかりは事前に知っていれば,格段に快適に走れたなぁ.
※ この時の教訓が後日の「阿蘇周遊」に活かされることとなる.
この”サイクリングルート”はまだまだ続く.
味のある住宅街を抜けると今度はトンネル群.

てっきり廃線跡の利用かと思い調べたが,そうではないようだ.
この地区に鉄道は元々通っていない.

この辺りでちょうど旅チャリとすれ違った.
この旅,初である.
春の九州という絶好の季節なのに不思議なほどチャリダーが少ない.

海あり,市街地あり,トンネルありの多彩な風景を抜けて海岸沿いの国道251号に復帰.とは言え,ここまで来ると交通量激減.

小浜温泉街を通過.
今は営業していない威風堂々な旅館.
「小浜春陽館」という老舗らしい.2024年に廃業.
ちょっとしたニュースになっていた.
面構え,いや門構えが違う.そら,話題になるわな.

あちこちの側溝から湯気が立ち上る.
源泉温度は105℃で日本一の熱量を誇るそうな.
そんな名湯も衰退中か...
北海道もだけど,令和の日本,かつての繁栄も夢の跡的な観光地・建物だらけ.

温泉街を抜けてひたすら南下.
普段こういう店にはあまり入らないけど,「ツーリングマップル」に載っていた洋菓子店にピットイン.

「レモンケーキ」が絶品と聞いてチョイス.
店員さんにおすすめを聞いて「エスプレッソ・カフェゼリー」も購入.
実はケーキよりも後者のゼリーがマジ美味だった.

もう少しで目的地の口之津なのだが,スマホのバッテリーがやばい.
停車してモバイルバッテリーを接続.
時間に余裕があれば幹線道路ではなく,左の様な旧道を走る方が面白い.


よく見かける帽子(?)をのせた石灯籠.
この地域の様式なのか.

旭川にいるヨメさんのリクエストに応えて桜の写真を送る.
既に葉桜化に驚愕.

ダメ押し的にサイクリングロードが続く.
昨日ボヤいた長崎の道.
今日は印象が180°変化.
選べば素晴らしい道だらけ.
国道よりも県道がおすすめ.
島原はチャリで走ると面白い.

無事,口之津港フェリーターミナル着.

今回は輪行袋に入れず,チャリ形態のままのせる.
距離も短いし,そんなに料金高くないし(人ふくめて¥1,000).

ターミナルにあった,やたらポップな四郎パイセン.
やっぱ,天草四郎と言えば沢田研二だな(昭和脳).

つーことで乗船口でフェリーの到着を待つ.
ちょうどイルカの見学船が出るところだったので,係の人に「イルカって,そうそう見れるものなんですか?」と聞いてみる.
「まぁ,運しだいだね.フェリーからもたまに見えるよ.後はスナメリ(シロイルカ)が港に入ってくることもあるね」
ほぉ.昨日のウォンバット(違うって)といい,なかなかの野生の王国だな,長崎.
乗船時間は30分ほど.
波も穏やかであっという間に着いた.

ほぼゴム紐一本で固定される我がBRO.無問題.

鬼池港,つまり熊本県に再上陸.
すぐそばに”なぜか”サンタのオブジェあり.

よく見るとトナカイではなく,イルカがそりを引いている.
そして近くには...

またしても四郎パイセン像.
要はこの地域,四郎,イルカ.そしてキリスト教つながりでサンタ推し,という謎の地域だったのだった.
我が「あさっぴー」のごとく,全フュージョンしたゆるキャラとかありそう.いや,なさそう.
時刻は13時近く.
腹が減った.
目的地の天草市街地とは逆方向になるが,Google先生が良さそうな店を教えてくれたので2kmほど走る.
結果...

見事に定休日.
勢いあまって敷地内に入ると防犯サイレンが鳴り響いてびびる.
すいません.すいません.
で,Uターン.

またまたG先生おすすめの「カツ煮定食」を求めてとあるお店へ...

ここもお休み.
な,なんだこれは! いやがらせか!
空腹の限界を越えたのでローソンにピットイン.
「かつ丼」弁当とスムージーを購入.
夕食でリベンジ(贅沢)してやるッ!

ちなみに手の甲に書いてるのは前泊したホテルの部屋の暗証番号.
6桁が覚えられん...(写真に撮れば良いのでは?)

遠くに見えるヤシの木はサンダーバード2号のカタパルト...ではなくて,たぶんお高級なリゾートホテルの敷地.
それほど高くなかったので一時は予約を考えたが,さらに良いホテルを発見したため変更.
天草市内に入る.
信用金庫前にエラい人の銅像.

重成・重辰・正三の「鈴木三公」で,島原の乱後の荒廃した天草の経済を立て直した功労者らしい.なんとなくポージング.
地域経済を破壊に導いた反逆者(四郎)と,復興の礎を築いた者の両方がフィギュア化されている.宗教観も相まって歴史的に興味深い場所だ.
『ブラタモリ』で解説してくんねーかなぁ...と思ったら,2020年に放送済みだった.

しばらく進むと観光写真でよく見る,島をつなぐ高架橋が見えて来た.

左側,フェンスの向こうは自動車教習所.
高校生が大挙して原付教習を受けていた.
「3ない運動」なんてやってられんエリアなのだろう.
ようやく,本日の宿『アマクササンタカミングホテル』(長い)に到着ぅ!

チェックイン時,周辺のレストラン情報他,色々と尋ねる.
もちろん,チャリの持ち込みも全く問題なし.
ここの宿も好感度高し.
アメニティ置き場も部屋の意匠もサンタ尽くし.
まぁ,少々無理矢理感つーか後付け感が漂うけど.

部屋も広い.この旅一番.
ここってダブルベッド2台,つまり4人部屋やん.
早速,素っ裸になってルーティンの洗濯を.
コインランドリーは4階にあるそうな.

おわかりいただけただろうか...
このエレベーター3階までの表示しかない.
なのにランドリーは4階...ミステリー.
ファースト『妖怪人間ベム』のエピソードを思い出した.
まぁ,4階=屋上階は階段で登るというオチだったわけだが.

洗濯の待ち時間に新装オープンした大浴場へ.
これがまぁ,空前絶後に美しく快適な空間でびっくりした.
ヒノキの匂い漂う温泉浴槽に,定員4人ほどの清潔で小さなサ室,足を延ばせる水風呂,そして白プラ椅子の外気浴...
そして,今ここにいるのはKazchari一人.
ここはパラダイスか?
この感覚はあれだ,去年の四国一周時に中村で泊まった宿に似ているっ!
今は軽く1セットだけにして,夕食後にフルセットと思っていたが,なんてこたない.あまりの心地よさに3セットこなしてしまった.
幸せを抱きしめたい気分である.
途中,サ室に同じ泊り客の方が入って来たので,「いやぁ~いいホテルですねぇ」と話しかける.
熊本から仕事で来たそうな.
「すぐ近くですねぇ」と言うと,「いやいや,クルマで2時間はかかります」.
それって遠いのか?(←道民あるある)
ここぞとばかりに周辺のサウナ情報を収集.
今回は諦めた佐賀の『らかんの湯』はやっぱり別格らしい.
ただし料金が高いので,似たようなコンセプトの『Mifune Terrace』をオススメされた.
後で調べてみると,宿泊代金も割とリーズナブル.
ただし熊本の中心地からはかなり離れている.
明日以降尋ねるのは難しそう.
次回のお楽しみやね.
そして,熊本と言えば「西の聖地」こと『湯らっくす』.
「あぁ,もちろんあそこもいいですねぇ.”ととのいの質”が違うっていうか...何が違うんでしょうかねぇ」
この言葉を聞き,明日の目的地が決まった.
一昨日,熊本で滞在したホテルは『湯らっくす』に徒歩で行ける距離ではなかった.チャリやらタクシーで行きたくない.
Google先生によると,『湯らっくす』周辺にもホテルはある.
それらを中心に探しますか.
名も知らぬサウナ愛好家のおじさん,有益かつ貴重な情報をありがとう!
で,洗濯物を部屋に干し,夕食に出かける.
せっかくの海のそばである.
ここは久々に海鮮狙いで...と,これまたGoogle先生を見ながら歩き,ホテル近くの寿司屋に入る.
残念ながら貸し切りだった.
ここを逃したため,町の中心まで3kmほど歩くことになった.
いや,これでいい.
運動してカロリーを燃やすこと.これが最強の調味料である.
...いい加減腹が減った.
国道沿いに『Joyful』を発見.
一瞬,ステーキでも...と思ったが,ここにきてファミレスにすると敗北感に苛まれる気がして,ぐっと我慢.
しばらく歩き,ようやくホテル併設の和食屋さんを発見.

ここが大当たりで「刺身定食」を注文.
なかなかのボリュームで,かつ美味しかった.

食事をしながら明日の計画を練る.
天気予報アプリを開くと降水確率100%.しかも結構な雨量...
この中を熊本まで100kmほど走る...うーん.あまりぞっとしない.
BROの機動性を利用してバス移動で熊本まで? それもなんだかなぁ...
こういう時は一旦棚上げ.
宿に戻ってゆっくり考えましょう.
途中,雨がぱらついてきた.
ホテルのフロントにて,ここ天草から熊本行きのバスを尋ねる.
結構な本数があるようだ.リムジンバスなので荷物の積載も問題ない.
ここで,ふと,悪魔的な考えが...いっそ,このパラダイスなホテルに連泊するのはどうだ?
ちょうどこの旅も中間.
疲れもたまってきた(気がする).
温泉・サウナに入りまくって,快適な部屋でゆったりと過ごす.
日程的に「阿蘇」には行けなくなるけど,それも次回のお楽しみに...
「そうしよう,そうしましょう」と,明日の部屋の空き状況を訊く.
返ってきた答えは...「申し訳ありません.全室満室です」
ぐぬぬ.
これで,雨中の出発が決まった.
まだだ,まだ終わらんよ.
Kazchariには,奥の手があるのだ.
(Day5へ続く)

