2026/3/28 Sat
怒ればでっかい噴火山たい!(それは阿蘇)

晴れ.温度:8 ℃,湿度:79%,体感温度:9 ℃,風速:6.8 km/時,風向:NNW
さてこの旅もいよいよ最終日.
「東横INN天文館Ⅰ」に戻ってゴールとなる.
夕陽をバックに桜島からフェリーに乗って鹿児島に渡るのがドラマチックで良い(妄想).

6時に朝食会場へ.

もちろん十分な味とボリュームなのだが,昨日の『HOTEL THE 7』の朝食は別格だったなぁ...としみじみ思ふ.次回の九州旅でも絶対あそこに泊まろう.
宿代高騰の中,格安のAZは合宿や修学旅行で選ばれがちなのか,今朝も中学生で一杯.
パッキングを終えて,7時前には出発準備完了.

チープではあるが,こうしたドアストップの存在がありがたい.
マグネットもストッパーもない場合,片手でドアを押さえてチャリを動かすのが結構大変なのだ.もしかしてチャリダーからの提案?
さすがAZだぜ.気遣いを感じる.

外に出る.何せえびの“高原”である.めちゃめちゃ冷える.
ウインドブレーカー+レッグウォーマーで対処.
確実に11月の四国より寒い.
まぁ,普段からスノーライドしてるので,寒さには慣れているがな.
そして標高差を見ると今日はずっと下り基調.
徐々に暖かくなることが予測される.

一見,うどん屋の看板.
実は気合の入ったデイサービス.なんだかよくわからんが熱い.

はるか遠く,山の中腹に昨日通ったループ橋が見える.
いやホンマ,ようあんなエグい道走ったなぁ...えらいぞBRO.

道の駅が見えてきたのでとりあえずピットインしてトイレ休憩.
寒い,寒い.息子も縮こまっておるわ.
道の駅にはつい寄ってしまうが,四国一周の様にスタンプ集めのようなしばりを作っても面白かったかな.
それにしても,この手の地名モニュメントが増えたな.
いまや世界中にある.

市街地を抜けると,京町温泉やら鶴丸温泉など歴史ある温泉地が点在.
昨夜,泊まりそこねた旅館も見かけた.
ただし周囲に何もない.
これ,素泊まりやとキツかったな.
我慢の国道を南下中,サイクリングロードの看板を発見して停車.

交通量の多い車道に辟易していたので,もちろんこちらに避難.

広い広い.
ゆるポタにぴったり.
今日は距離も短い.山越えもない.何より急ぐ旅ではない.
最終日をまったり,ゆったりと楽しもう.

と思いきや,数キロ走っただけでサイクリングロード終了.ぐぬぬ.

幹線道に戻る道がダート.
パンクするなよ~
それにしても,この「P LINE Paris Edition」の標準タイヤである「Continental CONTACT URBAN」は実に優秀.
転がりもグリップも良いし,もちろん一度もパンクしていない.
耐久性も問題なさそげ.
軽さを追求するわけではない旅チャリの「PPくん」には,今後もこいつをチョイス予定.

国道に戻るとすぐに「旧道を走れ」との表示.
なんか台湾一周の時のように迷走している.
(急いでいない時には)こういうのが楽しい.

人気の全くない旧道.
何か出そう,もしくは道端で何かを発見しそう.

この下の川とか...気のせいか只ならぬ気配にヒヤッとするぜ(霊感ゼロ).

途中のファミマで休憩.
昨日と違って冷たいモノではなく,温かいモノが欲しい.
旭川にはないファミマ.
見慣れぬ商品が多いかも.

桜と菜の花のコンボ.
誰がどうみても「ザ・春」.
道民からすると,季節の先取りで海外旅行の気分である.
真夏の九州は地獄らしいけど.

駐車場になぜか飛行機が放置してあった.
この猛烈な違和感.
ここぞとばかり構造を観察.
これで空が飛べるのがやはり不思議.

JR九州肥薩線,大隅横川駅へ.
ここもまた,現在使われていない.

味わい深い木造建築が開放されている.
運行休止前から無人駅らしい.

外では地元の方が花壇の掃除.
そして,どこからともなくやってきた人が,構内に設置されているピアノでいきなり演奏を始める.不思議な空間である.

隣の公園ではしだれ桜が満開.

線路脇に続く通路が開いていた.
この路線を列車が走るのはまだ先.

県道50号を南下中.
同じく肥薩線の霧島温泉駅.

天草の四郎パイセン同様,鹿児島に入ると今度は「西郷隆盛」関連の碑や説明文が増えてくる.
それにしてもNHK大河の『西郷どん』のラストはヒドかった...と,Kazchari家ではことあるごとに話題になる.やはりドラマは骨太な脚本が望ましい.
大河ドラマと言えば,再来年の放送が『ジョン万』に決まってびっくり.
昨年,足摺岬を訪れた際やたら誘致宣伝していた.
まさか実現するとは.
熱心な活動のおかげか,もしくは出来レースだったか.
いずれにせよ,山崎賢人は世界に何人いるのだ?

限りなく道の駅っぽいふもとの駅.
ようやく暖かく,いや暑くなってきた.

ここから霧島市内に向かうまでが本日のハイライトだったかもしれない.
ずっと下り基調で,緑と桜色のコントラストの中を爽快に走るワインディング.
数限りなく温泉宿が続く.

高級かつ巨大な宿もあれば,立ち寄り歓迎的な極小規模な湯場も存在.

道は天降川に沿っている.
名前も立派だが見事な清流.

こういう昔ながらの温前街は衰退傾向にあるらしいが,この辺りはどうなのだろう.
...と思って調べてみたら,昨年8月にこの天降川が氾濫し甚大な被害があったそうな.

この橋の向こうには一泊6万円の旅館が...
阿蘇編の記事で書いた「豪華寝台列車」ネタがGoogle先生に解析されてしまったせいか,YouTubeに関連動画が次々に表示されるようになった.
他にも「豪華クルーズ」「豪華温泉旅館巡りツアー」などのネタが次々と.
参加してよかったではなく,定年退職後に大枚払ったツアーがとんでもない「地獄」だった,という話ばかりなのがご愛嬌.
ああいうツアーって,初心者ではなく旅慣れていないと楽しめないモノが多いと思われる.もしくは,金に糸目をつけない富裕層向け.
実際,同じツアーでもエコノミーとアッパーでは内容やおもてなしが雲泥の差らしい.
何よりも自由を愛するKazchariとしては,未来永劫,縁のない形の旅だろうけど.

夢のような回廊(国道223号)を抜けて霧島市内へ.
暑ちぃ~ということでアイス・タイム.
旅の最終日ということで愛車をしみじみと眺める.
まずはこのサドル.
もはや長距離ライドだとこいつしか考えられない.
純正のカンビウムよりずっとケツに合う.

メインライトは「Magicshine VTG1000」.

「BROMPTON専用」と名乗るだけあって,デザインと機能(配光)のバランスが飛びぬけている.
今回の九州旅ではトンネル通過時のみの利用だったため,夜間走行の使い勝手はわからないままだが,もしもの時のために「OLIGHT RN1500」も持参している.
この2本のコンビで旅先のどんなシチュエーションにも対応できそげ.
そんな超かっこいい「VTG1000」だが,なぜか日本のBRO界隈ではイマイチ人気がない(見かけない).日本のメジャーECサイトでも売ってない.
マイスターO西さんも「バッテリーがもたない」「リモコンのオンオフが分かりづらい」ということで,メインの「T LINE」での使用をやめたらしい.
確かに400以上のブルベだと使えないかも.
ちなみにKazchariは,手持ちの「黒金くん」(T LINE)にも,こいつを取り付けたくて,公式サイトに「T用マウントステー」のみの販売はできないかと尋ねてみたが,別売りはしていないとのこと.残念.
ライトごともう一つ購入するのはさすがにコスパが悪い.
そして,今回もまた大活躍のカスタムと言えば...

やはり「mini Pハンドル」だな.
固体差に注意.
ただし上の記事にある通り,購入先で何とかしてくれる場合もあるかも(確証なし).
つーことで,いよいよ「鹿児島湾」もとい「錦江湾」沿いを走り,桜島を目指す.
ちょこちょこ見かけるインパクトのある看板.

ついに桜島が見えてきたぞ.
いよいよクライマックスだ.

まっ,ここからが長いわけだが.

初日の大堤防同様,スキマから見る海の景色.

そろそろ昼食の時間である.腹が減った.
先ほどから道路沿いに見かける「黒酢」の看板.
この辺りの名産なのか?

ここまで宣伝されたら,行かねばなるまい.
これで「かくいだ」と読むらしい.
鹿児島は難読地名が多い(道民が言うな).
1階はお土産屋さん.
フロア全てが黒酢製品で埋め尽くされている.
2階はレストラン.
土曜日である.結構な混み具合.
ピチピチ汗だくウェアで入るのは少々はばかられるが,そんなことを気にしている余裕はない.
もちろん,徹底的に黒酢を使った料理が並んでいる.
単品もあるが,コースで¥2,500から.
少々予算オーバーだが,まぁ,いいでしょう.
見せてもらおうか,鹿児島の黒酢の実力とやらを...
つーことでメニューを穴が開くほど見つめるが,これがまたどれもこれも美味しそう.悩みに悩む.
「鹿児島と言えば黒豚.そして酢と言えば酢豚っしょ」と最適解に気付く.
これがまた...

リンゴ酢と前菜(エビ)を経て,どーんと出て来たのが...

鹿児島の黒豚を使った,生涯最強の「酢豚定食」である.
これは美味い.うぐぅ...
またしても”試された雄山”な気分.
熊本での一連の晩餐といい,今回の旅の最大の収穫は美食体験だったかも.
チャリという過酷な運動が,最強の調味料である「空腹」を招きやすいことも一因だろう.

デザートのババロアもぬかりない.
さすがに黒酢味ではなかった(たぶん).
庭には酢壺の群れ.これはいいものだ.
実際に工場内見学ツアーも開催されている.

他のメニューも気になる,食べてみたい店だった.
海沿いだけに海鮮系も美味そうだ.

すっかり南国らしい景色が続く.


ちょっとした休憩所.
「太崎観音」だっけ? 何か謂れのある祠があった.
怪しげな吊り灯籠(?)がそこはかとなくホラー風味.

道の駅「垂水」着.
やたら横に長い足湯が有名.
さすがに足を癒している余裕はないのでスルー.
桜島がキレイ...と言いたいところだが,ここまで近くなのに霞んでいる.

桜島へ渡る「牛根大橋」.
某天草の五橋と違って,走りやすいし安全だ.

まるで駐車場の様に並ぶ釣り船群.
これって,どうやって自分の船まで行くんやろ?

桜島周遊道路(国道224)は海岸沿いなので一見平坦に見えるが,実はアップダウンが激しい.

名物の火山灰.
40年前の旅ではこいつに苦しめられた.

橋の下,火砕流が海に流れた跡が残る.
右手に桜島(昭和火口)が見えるのだが,近くで見ると普通の山のように感じてしまう.
遠くから眺める方が迫力あるのが不思議(カルデラ山あるある).

国体開催時の看板か.
楽しいデザイン.

電動もしくはママチャリのレンタル観光客を数台ぶち抜く.
つーか,先ほど書いた通りアップダウンが厳しいので,普段からチャリに乗り慣れていない人にはかなりの苦行かと.

海岸沿いを離れてド直線な港へのショートカット道路.
おそらく,この旅最後のヒルクライム.

これまでもちょこちょこ見かけた「退避壕」.
最後の最後にようやくイン.
記憶に残る桜島のイメージだと,もっと降灰がエグかったが今日は全然だった.
普通の道路と変わりない.
「旅に出ると健康になる」は正にその通りで,心配していた花粉も黄砂も火山灰も全く気にすることなく,ここまで走ってきた.
強靭な我が呼吸器に感謝.

道の駅「桜島」着.
ご当地ジュースのみの自販機があったので休憩.

さぁ,実質的なゴールの桜島港フェリー乗り場だ.
いつものノリでチケット購入のためにターミナルを探すがどこにもそれらしき建物が見当たらない.
桜島フェリーって,どうやって乗るのだ?

ちょうどそこへ,これまでほとんど出会わなかったローディ2台が登場.
ナイス・タイミング.
あの二人についていこう.

まるで高速道路のような料金所で¥400払う.
もちろんクレカ払いOKだ.
Kazchariの後ろには,もう一台女性のローディがいた.
どうやら地元民っぽい.
せっかくなので乗船前に全身像を撮ってもらう.
BROを興味深く眺めておられたので「北海道から来ましたぁ~ 九州楽しかったですぅ~」と話しかける.
すると「えっ!もしかして日本一周中ですか?」⇒ まさか.でも...楽しいだろうな,それ.
ほぼ毎年開催されている佐多岬から宗谷岬に向かうような超長距離ブルベだと,限りなく近いような気もするが,のんびり走りたいよなぁ...やっぱり.

つーことで無事乗船.
天草以上にシンプルな...っつーか何の固定もなし.揺れないのだろう.
壁に立てかけただけ.

客室およびデッキをうろうろ.
そこへヨメさんからメール.
「船内販売の”うどん”が名物だから,食べてみろ」との指令.
いやいや,こんな短い乗船時間(15分)であわてて食べんでも...って,むっちゃ食べてる人多い!

さらば桜島.
次回は北回りかな.
埋没鳥居とか見忘れたし.

鹿児島市内到着.
離島行きのフェリー案内は見ているだけで楽しい.
特に「喜界島」.
遠い親戚がいる(訪問経験あり).
今度はチャリ持って行きたい.

商店街.
この時間は人があまり歩いていない.
宴はこれからだろう.ある意味『千と千尋』的.

ついに発着点の「東横INN」に帰ってきたぞ.
これにて「春・九州・BROMPTON」の旅,無事終了.
身体・車体ともトラブルなしっ! 素晴らしい.

フロントに出発時と同じ女性スタッフがいた.
これは話が早いと「帰ってまいりましたぁ~」とニッコリと生還の挨拶.
「はぁ...(誰こいつ?)チェックインですか?」
おーい,覚えとらんのかーい!
一週間前,段ボールの預かりやらなんやらで,結構話したはずやねんけどなぁ.
Kazchari,意外に影が薄いのかも...
...という話をすると「あー,あの時の」と思い出してもらい,無事段ボールを受け取る.
明日の空港行きのバスのことやら何やらを教えてもらった後,部屋へ.

本日は洗濯のルーティンはありません.
部屋でシャワーを浴びた後,チェーン回りを中心にBROを清掃.
梱包作業を行う.
さて,これからどうする.
最終日のご褒美である.ここはぜひサ活で締めたい.
アプリ『サウナイキタイ』を立ち上げる.
おお,すぐ近く(2kmほど先)に天然温泉の銭湯,しかもサウナ付きがあるではないか! 上出来だ.行きませう.

で,やってきました『霧島温泉』.
鹿児島市内の銭湯なのにこの名前はどうかと思うが,まぁ,良いでしょう.
ドアを開けると番台が脱衣所の真ん中にある昔ながらのスタイル.
ただし誰もいない.
とまどっていると,おねーさんが外から帰ってきて「チケットは自販機で買ってね」と言われる.
気付かなかった.

今どきらしく,クレカ,QR決済他,なんでもありだった.
これで観光客も安心だ.
で,ホテルから借りて来たタオルを持って早速入湯.
カラダを清めて,湯につかる...もちろん超熱い.これぞ銭湯である.
そしてお待ちかねのサウナへ.
ガス式の遠赤外線タイプ.定員5人ぐらいかな.かなり狭い.
まぁ,スーパー銭湯のように人が押し寄せることもないので無問題.
最大でも3人で蒸された.
一人用の水風呂.
残念ながら露天は無いので浴室の壁際でイスに座る.
”ととのい”は難しいかな.
3セット後,熱いお湯につかってから上がる.
うむ.さすがに汗がなかなかひかん.
それでも九州旅最後のホンモノ温泉,堪能できました.
一旦宿に戻り,食事へ.
繁華街の中心にいるので,夕食の選定には困らないはず...と思ってた時期がKazchariにもありました.
今宵は土曜日.
地元料理を出すめぼしい店はどこもかしこも満席だった(予約要).
せっかくなら鹿児島名物で祝杯を,と考えていたのだが...
しばらく繁華街をうろうろ.
そっち系のお店の人,全く声をかけてこないのが不思議.
風営法のせい?
で,ようやく入れる店を発見.

「肉巻おにぎり」と「カチうどん」.
よくわからんが,これらも名物と言えば名物...なのか?

味は良い.ただし量が全然足りぬ.
種類は多いものの,おにぎりばかり食べても何なので,満たされないまま店を出る.
たぶん,ここって飲み会の〆で入るラーメン屋的な立ち位置っぽい.
コンビニで何か買うかと考えたが,目の前に現金問屋的なスーパーがあった.
絶対こういう店は安いはず!と入店.

見切り品の「握り寿司」やら「イチゴ」「缶チューハイ」「プロテイン」を購入.ちゃんとクレカで払えた.
確かに安い.それに寿司,美味い,
ホテルにもどって一人打ち上げ.
我が素晴らしき人生に乾杯.

そして九州最後の夜はふけてゆく.
走り終えてみれば,あっという間の8日間だった.
鹿児島から熊本,長崎,そしてちょい宮崎を経由したこの旅の総走行距離は決して長くない.
しかし,BROMPTONという「小さな相棒」と共に過ごした時間は,昨年の「四国一周」と同様に濃密で五感を揺さぶるものだった.
北海道にない長い坂道に喘ぎ,雲仙や阿蘇の雄大な景色に言葉を失い,一日の終わりには温泉やサウナで熱い湯を浴びる.
行き当たりばったりゆえ「明日はどこへ行こうか」と考える時間は,日常では味わえない贅沢な自己内省の刻.
かつて20歳の自分がオートバイで駆け抜けたこの地を,還暦間近の今,己の脚力だけで再訪する.
時には柔軟にフェリーや鉄道をエッセンスとして組み合わせる.
BROの機動力は気負うことなく,あっさりと思い通りのルートを実現してくれた.
チャリ旅,とりわけBROMPTONの旅は自由の極みだ.
次の旅でも未知なる世界と未知なるKazchari,つまり新しい自分に出会えるのが楽しみだ.

