2025/10/12 Sun
合宿2日目 ~ 激坂リベンジ

曇り.温度:8 ℃,湿度:80%,体感温度:7 ℃,風速:7.6 km/時,風向:SE
合宿1日目はこちら ⇒ EPICなHIGUMA CYCLEで開陽台ライド
ここは佐伯農場:マンサードホール.
困ったことになかなか寝付けなかった.

3シーズンシェラフにインナーシーツ.
それに備え付けの毛布をかぶせる.
これで寒さはしのげたが,問題はやはり敷布団.
マットレス1枚は薄い.
北見での悪夢再びか...己の繊細さが憎い.
と,嘆いても仕方がない.
寝不足でのイベント参加なんてこれまでも何度もあった.
いざスタートすればアドレナリン全開で問題なし.
レースじゃねぇし.
昨日ご一緒したK原さんは本日はお仕事ということで離脱.
ゴールデンラーチトレイル(GLT)は,K野さん,T橋さん,Y田さん,Kazchariの他,本日到着のO野さん,H名さんが参加.
計6人で走る.

夜露を避けて,チャリは室内にて保管.
映画の1シーンの様で何かカッコいいぞ.
ウェアは長袖インナーに起毛ジャージ.
ビブにレッグウォーマーである.
グローブは指出しで粘る.
朝食後,HIGUMA号にチャリを積載してスタート地点まで移動.
トレイルは基本的にここからの下りなので,既にそこそこの標高.寒い寒い.
昨年の温かさが恋しい.
そんな寒気に負けじと,いよいよ2025年のGLTライドのスタートである.

序盤は普通の林道.
走りやすいダブルトラックの道が続く.

ヒグマとの遭遇を避けるため,できるだけ集団で走る.
気のせいか,常に見張られているような気がしないでもない.
分岐も所々にあるので,どう考えても一人で走るのは危険な道.
プライベート走行は絶対ダメです.

最初の林道をクリア.
軽量MTBの我がEPIC,昨年のファットくんより楽しいぞ.
とは言え,ここまではグラベルロードでも十分走れます.

徐々に道幅が狭くなりアドベンチャー感が増してくる.

そして現れる倒木.
風が強い日が続いたゆえ.
コース上,幾度となく遭遇する.
佐伯さんが頻繁に森に入り,出来る限り整備してくれたそうな.
ありがたし.
倒木はチャリを担いで上からパス,下をくぐる,迂回するなど様々なパターンで乗り切る.
同じ林道ツーリングではあるが,オートバイだとこうはいかない.重過ぎる.

このトレイルの名称由来,ラーチ=カラマツ林を貫く直線道.

残念ながら天候も相まって,写真ではあまり映えない.
つーか,今年の北海道は全体的に紅葉の色づきがイマイチな気がする.
夏が暑すぎた?



下の写真は倒木を避けてのう回中.
こういう面倒くささが楽しくて仕方がない.
チャリ,中でもMTBによるトレイルライドは日常を忘れさせ,冒険心をくすぐってくる.


このころから雨がポツポツと...
レインウェア忘れた.
まぁ,本降りにはならんでしょ.
で,第一エイド着.
ここには登山する人のために駐車場や山小屋,トイレがある.

HIGUMA号が舗装路を使って先回り.
佐伯農場で作られたパンを展開.

これがめっちゃ美味い.
そらそうだ.
ハードなグラベル走行とこの寒さでエネルギー消費はかなりのもの.
例えばこいつはあんことホイップの激甘セットだが,いくらカロリー摂取しても足りない.

固くしまったグラベルを爆走.

この標識から先はシングルトラックに.
クルマは入れない.
山あり谷あり川ありのGLTの真骨頂はここから.


激坂ダウンヒルは腰を目いっぱい引いて後輪荷重.
こういう時,ドロッパーシートポストは便利だ.


より深く静かに森の中に.

出ました.
GLT名物の崖降ろし.
さすがにチャリに乗ったままでのクリアは無理.
協力しつつ安全に一台ずつ下ろす.
電動ファットが重い.

続いて川渡り.
H名さんがファットタイヤの洗浄中.

さすがに乗車したまま渡る猛者はいない.

怪しいキノコが生える大木.
なんでも,毒キノコの割合は意外に高くなく,”知っていれば”食用にできるモノはたくさんあるそうな.
この”知っていれば”=”区別がつけば”が重要だが.
よく言われるのが最初のチャレンジャーの勇気.


トレイルに時々現れる鐘と標識.
「あなたがここに来たことをクマに知らせましょう」とある.
まぁ,そういう場所である.

ぬかるみ地獄.
乗ればタイヤが空転.
歩けばシューズが泥に埋まる.

激坂アタックポイント.
昨年のファットでは無念の足つき.
軽量EPICならなんとか...無理でした.
単純にテクがない.
この翌日,それをさらに思い知らされることになる.

一度国道に出て第2エイド.
再びパン補給.
森の中では気にならなかったが,結構な雨.

しばしの休憩後,メインイベントであるモアン山へ.

ここからが入口.
MTBもOKとあるが,急坂過ぎて登り切ることは不可能.

Kazchariは昨年同様,早々に諦めて足つき.
K野さんとY田さんはかなりのところまで登っていく.
特にY田さんはMTB初心者とのこと.スゲー.才能の差か.

確か昨年もこのゲート手前でファットを放棄.
残り山頂まで徒歩で登った気がする.
だが,今年は軽量クロカンなEPICである.
3~4kgは軽いはず.
がんばって山頂まで押し上げますか(斜度20%越え).

つーことで,押しまくって山頂着.
チャリとは違う筋肉を使うので疲労困憊.

少し下った先に展望エリア.
人工的ではあるが,規格的で美しい風景である.


そしてへっぴり腰のダウンヒル.
途中で後輪がロックしてスリップ⇒足つき.
ホンマ,下手クソだ.
まぁ,昨冬のアレがいまだに尾を引いてるのは間違いない.
つーことで下山.
楽しいトレイルライドはまだまだ続く.

写真では伝わりにくいが,ここも林間を縫っての高速ダウンヒルエリア.
我がEPICの性能が発揮できる場所だが,怖い怖い...のだが異様に楽しくハイテンション.
そしてまたやらかすのが人の業かも...(一応クリア)

牧場横をハイスピードのアップダウンで駆け抜ける,有刺鉄線デスマッチゾーン.バランスを崩して右側に落車するとエライことに.

一旦国道に出た後,最後のトレイルへ.

一応,こうした標識があちこちにあるが,地図,GPSデータ,もしくはガイドなしだとまず迷うと思われる.
まぁ,勝手にこのコースを走る人がそうそういるとは思えないけど.
補給場所の類は一切ない.

久々に開けた農道グラベル.
普段走っている道に近い.
このトレイルの道は,ホンマ,バリエーションに富む.
ゆえに飽きない.

粋な佐伯農場(ゴール)まで残り2kmのオブジェ.
あぁ,もう終わってしまうのか...

とは言いつつ,ダメ押しとばかりに川渡り,激坂が続く.
まだ油断はできない(何に?).

驚いたのは,この荒れ荒れ区間まで佐伯さんが,ボロボロのスーパーカブでお迎えにいらしてたこと.
いくら慣れ親しんだ自分の私有地とは言え,急坂,ヌタヌタの道は並のテクニックで走れる場所ではない.感嘆.

つーことでキャンプ場を抜けて無事ゴール.
昨年と同じ場所.


あれ? こうして見ると紅葉具合が全然違う.
やはり今年は遅いのか?
つーことでゴールしたので,改めておシャな佐伯農場内を散策.

ここは無人パン屋さん.
今日の昼に食べたのはここの商品.
娘さんが朝3時に起きて焼いてくれたそうな.

小川をはさんで対岸はキャンプ場.
なんと通年営業.
最近は冬キャンパーが増えて来た気がする.
各種装備が発展してきたから? それとも某アニメの影響か.
うろうろしてたら,Potaさんから昼食が準備できたとのお声掛け.
農場内にあるこれまたおシャなベーカリーレストラン「牧舎」にお邪魔する.

バジルスパゲティとパン.美味し.

宿舎,マンサードに戻り着替えシャワー.
その後はいよいよ,サイロを改造したサウナ体験である.
もちろん,これも佐伯さんの手作り.ホンマ,すごいわ.

こんなこともあろうかと海パン持参.
薪によるドライサウナ.
室温は50~60℃と,一般のサウナに比べると低めだが,それでもしっかり汗はかく.
ちゃんと水道水による浴槽も用意されている.
横にベンチもあるので,外気浴も可能だが,さすがに寒かった...
ということで,この後は1階にてBBQ大会.
あれだけ食べたのに腹が減るのはライドあるある.
久々にアルコールも入って酔いました.
このGLT,当初「今年は9月にしようか」という話もあったそうだが,佐伯さん曰く「その時期は暑すぎるのでは?」とのこと.
そうやね.
今年はイマイチだったけど,紅葉が始まるこの時期の方が良いかも.寒かったけど.
倒木をくぐり,崖を下り,川を渡る.
シングルトラックとダブルトラック.
そして激坂チャレンジ.
今もカラダが覚えている.欲している.
来年も走りたい.
日本では,こうしたトレイルはあくまでハイカーが主役.
MTBは締め出される傾向があるが,本場ヨーロッパではこれらが共存しているとのこと.
さらに言うなら馬も走る.
特に官製トレイルだと,ハイカー優先が顕著.
もちろん歩行者の邪魔をするような暴走MTBは論外だが,そういう輩はごく一部であろう.
人力で回したタイヤが自然体系やトレイルそのものを破壊するとは考えにくい.
要はトラブル発生時の解決が面倒なのだろう.
その点,佐伯さん達が整備したこのトレイルに文句を言える輩はいない.
ゆえに国内唯一無二の魅力的なコースとなっている.
かように極めてプライベートなコースなので詳しいルートは開示できません.
どうです? 走りたくなってでしょう?
そう思った方は来年の「HIGUMA CYCLE」さんのツアーに参加するか,佐伯農場に問い合わせを!

合宿3日目に続く.