2024/10/13 Sun
黄金のカラマツ

晴れ時々曇り.温度:13 ℃,湿度:72%,体感温度:9 ℃,風速:18.6 km/時,風向:NNW
体内時計に従って5時過ぎに起床.
例によって枕が変わると眠りが浅くなってしまうのはどうしたものか.

寒い.
ただ,天気は良さそう.
昨日のうちに買っておいたパンで朝食.
Yさんが煎れるコーヒーが美味い.

9時に出発予定だが,早々にジャージに着替えて朝の散歩.
ここ「佐伯農場」にはキャンプ場(むそう村)も併設されている.

さらには野外美術館と言っても差支えがない面白いオブジェが点在している.
これらが朝の光を浴びて,全てがフォトジェニック.









うーむ,ガチカメラ(一眼)持ってきたら良かった...
散歩中,オーナーの佐伯さんに声をかけられ,工房を案内していただく.
施設内の何から何まで手作りされている.
現在は来月開催されるトレラン大会のトロフィーを製作中とのこと.スゲーわ.
まさに男のロマン.

さて,メンバーの準備が整ったところで出発.
本日走るのは『ゴールデンラーチトレイル』と呼ばれるトレイルコース.
以前は『北根室ランチウェイ(KIRAWAY)』として界隈では有名だったそうな(今でも標識が点在).

佐伯さんを中心に少人数の有志が作り上げ,世界有数のトレイルと認識されていたが,残念ながら閉鎖となっていた.
それが昨年,ようやく再開.
来月の11/3にはトレイルラン大会が開催されるという.
そのコースを今日走るのだ.
佐伯さんによるとヨーロッパのトレイルでは,ハイカーや自転車が共存してトレッキングを楽しんでいるのに,なぜか日本では棲み分けというか,互いを邪魔に思ったり,専用コースになっていたりする.
『ゴールデンラーチ』では,そういった境も取り除きたいとのこと.
いやいや楽しみですな.
まずは入口近くの駐車場までHIGUMAバスで移動.
釧路から参加の方々と合流する.

チャリでも走れるコースとは言え「勝手に入り込んで走られると困る」とのことで詳細なマップはアップできない.
コース整備にも手間と時間がかかるため利用料を払うのがルール.
興味を持たれた方は,佐伯農場さんに問い合わせてください.
つーことで約50km,ほぼグラなライドにGo!


普段からクルマが走ってそうな締まった土グラ.

草グラ.

シングルトラックの高速ダウンヒルグラ.

ここは谷間に道を作った土手グラ? 絶景だ.

林間を抜ける立木グラ(徐々に適当).

ゴールデンラーチトレイルは,まだスタートしたばかりだが,ホンマ期待以上.
地元の「美瑛」はもとより「十勝」や「ニセコ」のグラベルとはまた違った魅力がある.
NISEKO GRAVEL AUTUMN RIDE 2024 EX-LONG参戦!(前編)

休憩ポイントの山小屋に到着.
歩きトレイルの場合,ここで宿泊するようだ.
風が強くなってきた.
持参したパンと回転焼きで昼食タイム.


さぁ,出発しますか.

参加者はみなMTBもしくはE-bike.
ここまではグラベルロードでも走れるコースだったが,この先は...

深い草グラ.
偶然見つけても勝手に入ってはいけません.
まぁ,チャリで走ろうとは思わへんやろな.

いや,入ってもいいのか.

そのうち,どう考えてもチャリに乗って進むのは無理な道(崖)に.
担げば大丈夫.押し上げれば大丈夫.
めたくそ楽しい.

さらには川渡りも.
周辺が湿地帯になるので,油断するとシューズが泥だらけに.
楽しすぎる.

ところどころにある標識兼クマ鐘.
特にクマの痕跡はなかったような...(気がつかなかっただけ?)

当然のごとく斜度20%越えの激坂多数.
果敢にアタックするも,さすがにな.

ジャングルグラを抜けると,本トレイルのシンボル的存在の「モアン山」が見えてきた.

出発前から「登頂する?しない?」で話題になっていた山.
なるほど.登山道はあるものの,こいつをチャリで登るのはキツイ.
途中で諦めてチャリを放置.
残りの数十メートルを徒歩で登る.

確かに絶景.
やっぱ,このエリア(道東)には”北海道らしさ”が詰まっている.

さて,チャリの放棄地点まで下りてからダウンヒル開始.
そこからでも相当な斜度の坂を下る.
めちゃめちゃ怖いが,それを上回る爽快感!
登山道が痛むので,後輪をロックさせないように,との留意事項あり.
落車しても草地なので痛くない(そうか?)

再び森の中へ.
登ったり下ったり渡ったり.

牧場脇のトレイルを走る.
ほぼシングルトラックの脇には有刺鉄線.
『タイガーマスク』の金網デスマッチか!

ごくたまに現れる舗装路.
うれしいような悲しいような.

養老牛温泉着.
映画『男はつらいよ』の第何作目かのロケ地だったそうな.シリーズ未視聴だが.

昼食タイム.
養老牛温泉の駐車場では,HIGUMAバスとPさんが用意してくれたカレーが待っていた.

養老牛温泉といえば,かつて有名な無料露天風呂「からまつの湯」があった.
ところが不幸な事故により閉鎖.
中標津養老牛温泉のからまつの湯は事故後どうなったのか周りには熊も
名前だけは知っていたが未踏の温泉.
いつかは訪れたいと思っていただけに残念な話.
もう少し”自己責任”が認められないと人生が窮屈だ(※個人の感想です).

ここからのコースが本日のハイライト.
やや下り基調の林間シングルトラックを,右に左に高速で走り抜ける区間.
まるでXCレースの様.

今思えば,この時の快感がココロとカラダに刻み込まれ,後の暴挙につながったのかもしれない...(伏線)

写真ではわかりにくいが,なかなかの絶景エリア.
遠くに作業中のコンバインが走っていた.

久々に開けたジャリ道.
いよいよゴールが近づいてきた感.

草ぼうぼうの激坂を越え,再び林間シングルトラックをかけ抜けて無事,佐伯農場にカムバック.

10月ともなると斜陽も早い.
キャンプ場内オブジェの1つ,ストーンサークル(?)にて.

いやいや,実に楽しかった.
まぁ,途中とんでもない箇所もあるので,ソロだとかなりキツイ.
今日みたいに集団でワイガヤと走るのに適したトレイルやな.

チャリをマンサード前に置いて,HIGUMAバスにて弟子屈の町へ.
入浴と買い出しである.
なんと!今どきたった¥200で入れるという銭湯「泉の湯」へ向かう.

ここがまぁ...なんと言いますか,い,異次元?
まず,番台のおばさんに「よそ者か?」的目線で睨まれ,「お釣りは出さないのでかっきり¥200用意すること」「歯磨き禁止」「使った椅子や洗面器は元の位置に(確実に)戻すこと」など,何かをやらかす前に注意事項を早口で並べ立てられる.もちろん,石鹸やシャンプーの類は設置されていない.
ここまでプレッシャーを感じながら風呂に入るのも久しぶりだ.
実際,Kazachariの後に上がったEさん,うっかり洗面器を元の場所に戻すのを忘れて,背中に模様のあるおっちゃんにめっちゃ怒られてた.こわっ.
まぁ,我々って地元の調和(ルール)を乱す邪魔者やねんやろな.
ぜひ,その伝統を守ってってください(他意はない).
スーパーで買い出し後,佐伯農場へ戻る.

今夜は「焼き肉」と「サンマ」だ.
〆に「焼きそば」...って,Pさん,若者の集まりじゃないので,ちょっと大杉ますって.


つーことで,今宵も宴会たけなわで夜が更けていく.
途中,誰かが「開陽台へ星を見に行きましょう!」と提案.
これだけ冷えているのだ.空気も澄んでいるはずと,HIGUMAバス発進.
到着したものの,残念ながら雲が多く,星はぼやけていた.
一方,展望台から東方面に見える明かりが「国後島なのかどうか」論争が勃発.
うん,平和な夜だ.
マンサードに戻り,メインイベントの無事な終了を祝う.
天気にも恵まれたし.色々なコト&ヒトに感謝.
今思えば『ゴールデンラーチトレイル』も,そしてこの宿も非日常的過ぎて,なにやら白昼夢だったかのよう...
ただ,これだけは言える.来年もここに来ようと.
