2023/10/8 Sun
よみがえる感動
晴れ.温度:10 ℃,湿度:75%,体感温度:8 ℃,風速:8.6 km/時,風向:N
自転車趣味,特にロードをやめてしまう理由の一つに「走る場所がなくなった」があるそうな.
確かに自宅スタートの場合,脚力にもよるがせいぜい片道50kmぐらいだろう.
さらに走りやすい道,楽しい道で条件を絞ると,いつも同じ場所を走ることになる.
結果,ロードに乗り始めて数年もしくは数か月でめぼしい道を走りつくしてしまう.
その解消法として,電車やクルマでの「輪行」という手段もあるが,家スタートにひと手間加わるだけで,腰が重くなってしまうのが人のサガだろう(そうなのか?).
さて,かれこれ20年近くチャリ趣味を続けているKazchariだが,確かに家の周辺道路は走りつくした.
ただしッ! Kazchariのメインフィールドは日本有数のサイクリングエリア,美瑛や上富良野である.
その美しい風景は飽きようがない.
「人の手が入った人工的な風景」という批判もないわけではないけどな.
だからこそ,土おこしや種まきで季節ごとの変化が生まれているとも言える.
そして,最初はロードだけだったKazchariも,ファットバイクを入手後は冬道やグラベルを走るようになった.
さらには今年,グラベルロード,Topstoneの購入で舗装路の移動速度が爆上がりし,より遠くのグラベルを探索したり,帰宅時間を気にせず,ふと見かけた荒れた道にガンガン突入できるようになった.
そして,ファットでは得られなかった高速走行や前後サスによる下りの安心感&疾走感...最高である.
そう,ロードに飽きることなく,さらにはグラベルライドも加わったことにより,楽しみは無限大.
未来永劫,この地に飽きることはないだろう(なんのこっちゃ).
つーことで,日々個人的に新グラベルを散策中ではあるが,そこに飛び込んできたのが,旭川自転車愛好会&吉田輪業のコラボ企画だった.
上富良野町,日の出公園を起点に40kmほどのグラベル・ライドな走行会だという.
普段ぼっちのKazchariも,これは参加せずにいられまい.
ブルべもそうだが,他者がひいたルートには,作成者の想いがこもっている.
それを追体験するのはなかなか面白い.
ましてや今回はグラベル.
Google先生などのメジャーなマップには表示されない道もあったりする.
集合時間は10/8,AM10時.
当日の朝,Topstoneをハスラーに積み込み,9時少し前に家を出る.
車中では,ガチライドに備えていつものドーピング(なぜに?).
9時半過ぎ,日の出公園着.
“らしい”クルマが数台.
Kazchariの隣の方もロードバイクをおろして準備中...ロード?
うん.別にここに集合したチャリすべてがグラベルに行くわけではない.
むしろカミヒルする方が多いと思われる.
今日のライド終了時,余裕があったら凌雲閣まで登るか(と,軽く考えていた時がKazchariにもありました).
さて,KazchariもTopstoneをセットアップ.
走行会参加者を待つ.
そして10時前,総勢9名がそろった.
特にこれといったブリーフィングもなく,もそもそと出発.
グループライドと言えば,例の事故が思い出される.
注意散漫にならないよう,全方位に警戒を怠らず...と言いたいところだが,まぁ走り出したら適当やな.
タイヤの太いTopstoneやし,少々の障害物ではコケないはず.
やがて坂に差し掛かる.
少し踏みますかぁ...って,げっ,リーダー兼ガイドのCさん速い!
そう,CさんのマシンはE-BIKEなのだ.
当然のようにチギられる.
この後に続くグラベル走行でも同じように坂で後れをとるが,考えてみれば良きペーサーだ.トレーニングにぴったりである(何かちがう).
で,見覚えのある分岐点から第一セクター(グラベル)に突入通過.
やっぱり楽しい.
ダムにて一旦停止.
幹線道路を少し離れただけで極上のグラベルが待っている.さすがカミフである.
森を抜け,やがて開けたポイントまで走る.
これまでもいろんなイベントでご一緒した”ぬこ所長”と話しながら.
”ぬこ所長”はMTBで.
ブロックがやたら高いタイヤを履いている.
「車重があるので登りがキツイ」と言いつつ,その分下り爆速.
これまた楽しそう.
それにしても天気良し.
遠くに見えるは十勝岳.
もちろん絶好の撮影ポイントなので,みな止まる.
Kazchariもそうする.
油断していると泥ヌタが出現.
「ぎゃあッ」と叫ぶが,顔は笑っている.
農道なので,たまにトラックが前からやって来る.
ビートの収穫シーズン.
積み込み作業中のトラックをしばし待つ.
すると,前方から農家の方が手招き.
「ここの横,通ってっていいよぉ~」とのこと.
寛容&親切で助かる.
畑に不法侵入する連中のおかげで,目の敵にされがちな我々を含む部外者(観光客).
こうした配慮に甘えるのではなく,畑や農作物へのダメージを最小限にするよう心掛けねば.
で,続く直線のアップダウンを快走!
十勝岳に向かってぐいぐいと進軍.
前方に見える蛇行した道が何気にイイ.
やがて見えてきたのが巨大な砂防ダム.
工事開始は昭和44年とある.
いつか起きるかもしれない十勝岳大噴火に備えての設備だが,まるでエヴァの世界.
本日のサイクルジャージはreric.
ジャマイカ推しのデザインが気にいって,数年前に購入した.
日本メーカーなので品質に問題なし.
だが,先日たまたま公式サイトを除くと「サイクルアパレル事業休止」のお知らせ.
びっくりした.
他のサイトでニュースになっていないか検索したけど,どこも誰も取り上げてなかった.
ようするに売れてなかったんやろなぁ...
砂防ダムがある枯れ川沿いをまだまだ北上(登り).
参加者の疲労↑ そしてグチ↑
それでも顔が笑っているのが,グラベルの,いやチャリライドの素晴らしい所.
ここの通行止め箇所は通らず,さらに登る.
E-BIKEペーサーに必死にくらいつく!
ここが本日の最高到達地点とのこと.
なかなかの坂でした.いい汗かいた.
後続の方々を待つ.
当然,ここからはご褒美ダウンヒル開始!
NISEKO GRAVELでの快感が頭に思い浮かぶ!
振動を逃がすため,サドルから腰を浮かし,クランクを水平に保つ.
膝を直角に曲げるが,それを維持するのが困難.鍛え方が足りん!
しばらく進むと,ようやく見覚えのある場所が.
そう,「JR北海道かみふらの森」の入り口に到着.
そうそう,あの時はここからファットで進入した.
別の日にはモンキーでも来たな.
それでも走りつくしたとは言えない広大なエリア.
そのリベンジを果たす日が来ようとは.
とは言え,まだまだ未開拓の場所がありそう.
この橋を向こうに渡ると舗装路.
それは面白くない.
対側の日新ダムにつながるグラベルを選択.
少しずつ木々が色づき始めている.
あくまで印象だが,今年は紅葉が遅め.
猛暑のせい?
さて,日新ダムを渡って一旦幹線道路に出る.
すぐに次のグラベルへ進入.
Cさんのルーティング,ホンマに素晴らしい.
たとえそこに待ち受けているのが17%の激坂であったとしても...
ここも未知の道.
クルマの轍を伝ってダウンヒルするが,なんと電気柵で通行止め.
道はむこうまで続いているのに.
さすがに柵を乗り越えて進むわけにはいかない(危険やろ).
かと言って,今下った道を登るぅ? ありえん.
すると,Eさんが「少し戻ったところに分岐ありましたよ」と発言.
戻ってみると...
うん,確かに左側にも道らしきものが...廃道?
実は先遣隊(Cさん)の調査により,こっちが正しいルートであることが判明.
遭難は免れた.
いやいや,冒険ですなぁ.
で,目的地である「美瑛放牧酪農場(美瑛ファーム)」に到着ぅ!
ただの草地に見えるが,ここが駐輪場(とある).
スタンド付きしか想定していない雑さ.問題なし.
ここでの目的は...
ソフトクリームである.
コーンで¥500という高級品.
しかし,その値段にふさわしい美味さ!
それにしても画になる場所だ.
数年前に来たことがあるが,こんなにキレイな場所だっけ?
すでに13時を過ぎていた.
ハードなライドによるカロリー消費が激しい.
とてもじゃないが,ソフトクリーム1つでは足りぬ.
つーことで昼飯である.
相談の結果,ここからほど近い「YAMAICHI」さんへお邪魔することに.
オーダーしたのはいつもの「Yさんセット」(裏メニュー?).
麺と飯.最高である.
さて,食後の帰り際,ご主人のシンゴさんに「例の計画」について相談.
そう,シンゴさんと非常に深い関係にある国に関することを色々と尋ねる.
非常に有益な話が聞けた.
うん.こりゃ行くしかないな.
YAMAICHIさんは10月いっぱい営業中とのこと.
シーズン中,もう一度お邪魔したいものだ.
「沼崎の坂」を下りて,デポ地である日の出公園に向かう.
もちろん,まっすぐに帰るような無粋な走行会ではない.
最後の最後までグラベル三昧!
JRの線路脇砂利道から,どこか懐かしい夕焼けの田舎道へ.
子供の頃,ひたすらチャリで走り回っていた頃が想起される.
あぁ,ノスタルジィ...
ラストグラベルを終え,舗装路を少し走り,無事スタート地点に帰還.
だいたい走行距離40km,獲得標高700m.
ちょうど,これを3倍すれば,先日の「NISEKO GRAVEL Exロングコース」と同じメニューとなる.
えっ,今日の3倍? よう走ったなぁ...
TopstoneなNISEKO GRAVEL参戦記(その3)~PANARACER NISEKO GRAVEL AUTUMN RIDE 2023編
それにしても...基本はぼっち好きのKazchariだが,今日の(グラベル)グループライドは実に楽しかった.
ストイックで求道的なライドではなく,わいわいガヤガヤなゆるポタに,たまーに回帰してみるのも悪くない(えらそうだ).
いや,今日のライドは全然ゆるくなかったけどな.