2025/4/6 Sun
トラブルの果てに

曇り.温度:7 ℃,湿度:60%,体感温度:8 ℃,風速:4.4 km/時,風向:S
すっきりしない天候を理由に引き伸ばしていたEMONDA+Newホイールライド.
いよいよ決行の日が来た.
そのホイールは「EliteWheels Drive Helix 57D CS」.
リムが波形,いわゆる流行りのウネウネ.
一世を風靡した同メーカーの軽量ホイール「Drive 40D」と違って各種レビュー少な目.
インフルエンサーにあんまりバラまかなかったのかなぁ...(おっと)
さて,いつも通りの6時に起床.
朝食を済ませ,出発の準備.
EMONDAを玄関まで降ろす.
定番のGP5000は空気圧を5BARにセット.
最近は少しずつ低めにしている.
まだ気温はヒトケタ.
お気に入りの「おたふくインナー」にdhbジャケット.
起毛タイツに長指グローブ.
足元は久々にクリートのロードシューズだ.
寒さ対策のためトゥカバーをかぶせてと...あれ,棚にない.どこにやった?
前シーズン終了時にどこかへしまったようだが...探し回ること約30分.
なぜか倉庫内の収納棚にオートバイ用品と一緒に片付けていた.
何してんのやら...
出発が遅れてしまった.
さぁ,いくぜ.
サイコンのスタートボタンを押し,右足のクリートをはめるために,ペダルを少し逆回し.
ガチャ.
えっ? なぜかハブが回転せず,チェーンがたわむ.
前方,つまり踏み込む方向には普通に回ってトルクがかかる.
少し走ってみる.
ギアチェンジにラグがある.
そして,走行中もペダルを逆回転すると,やはりチェーンがたわんでステーに接触.

「こりゃあかんわ」と一旦帰宅する.
ネットで原因を調べるが,よくわからない.
テンショナーの破損? 調整ミス? 考えたくないがハブの初期不良?
灰色の脳細胞を働かせる.
いきつけの自転車屋さんへ持って行く?
いや,春先の忙しい時期に社外販売パーツの持ち込みなんて,迷惑この上ない.
しかもこいつは「Drive Helix Evolution Hubs」という独自機構なのだ.
このホイールはEliteWheelsの正規取り扱い店であるトライクルさんで購入した.
メールで問い合わせ? 送り返して見てもらう? うわっどっちも面倒だ.
何より,今日のライドはどうする?
やっちまったか?
いや,ここは冷静に原因を考えてみよう.
ハブそのものをいじる技術も根性もないので,とりあえず新品のリアスプロケットを一旦取り外す.
そして,元々のホイールである「BONTRAGER AEOLUS RSL37」に付けていたスプロケと交換してみる.

せっかく外したのでついでに清掃.
黒いスペーサーの位置,間違えないように.

で,HELIXに再度装着し試走してみる.
すると...なんという事でしょう!
普通に逆回転できるし,チェンジする際のたわみもない.
そして,新品のスプロケは「RSL」に取り付ける.
試走すると,こちらも問題なし.
これらの事象から導き出される答えは...スプロケの取り付けミスか? 組み合わせがズレたまま固定してしまったのかも?
なんだか知らんが,とにかくよし.
作業1時間のデッドリーミスだが,これで走りには行ける.
心なしか,前輪のディスクブレーキから異音がするけど(伏線).
向かうは昨日BROMPTONで走行確認済みの忠別川サイクリングロード.
そして勝手知ったるダムへ駆け上がるルート.

先ほどのトラブルもあり,スタート後もしばらくは恐る恐る乗っていたが,徐々にインプレする余裕が出て来た.

まず,外見.
これはもう,文句なくかっこいい.
単に波形というわけではなく,横方向の厚みもある.

少しミャクミャクっぽい(そうか).
そうそう,何かと悪評の大阪万博だが,ミャクミャクのデザインは割と好きだったりする.
もう一つの特徴は軽量・高剛性がウリのカーボンスポーク.
見た目や触った感じはほぼ金属.
平たいゆえに,手持ちのスピードセンサーを装着できないが,GPS計測で対応.

「DRIVE」ロゴも,「D」シリーズと異なり「HELIX」の方がデザイン性アップ.
ゴールドの斜線もかっこいい.
注文時はブラックにしたが,途中で変更を申し出た.正解だった.
製造・販売元が増えて性能と耐久性がアップ,ついでに値段がこなれてきたTPUチューブ.
ここは信頼のPanaracerのムラサキ.
バルブ長85mmを選んだが,飛び出し具合からすると65mmでもいけそう.
思えば,最初期のオレンジ色の憎いヤツ,Tubolitoは高くて空気抜けが早くてパンクしやすかった.隔世の感.
次は走り.
カーボンスポーク+TPUのせいか,見た目より軽い.
計測こそしていないが,手に持った感じ,ブチルの「RSL」とほぼ変わらない.
ただし乗り心地はガチガチ.
路面の荒れを拾いやすい.
もちろん平坦,無風もしくは順風だと速い速い.
踏んだら踏んだだけ進む.
期待通りだ.

さてヒルクラ.
確実に重さを感じる.
ダンシングもやりにくいっつーか,リズムに乗せにくい.
もちろん一番の問題はエンジン,つまりKazchari側にある.
ZWIFTにしろ,外ライドにしろ,最近,緩い走りしかできなかったためか完全に脚が鈍っておる.
大腿四頭筋の売り切れが早い.
もっと脚を育てないと,ホイールの素性の良さに負けてしまう.
そして...「RSL37」に比べると明らかに横風に弱い.
ウネウネが横風をいなすみたいな宣伝もしていたはずだが,それは大げさ.
まぁ,これらの気になる点を凌駕するカッコよさがあるので,とにかくヨシ(しつこい).
つーことで,東川町到着.
ダムへの最短距離を外れてクルマの少ない裏道へ.
この頃から,本日2番目のトラブルが気になり始める.
それはフロントディスクローターの音鳴り.
ディスクブレーキの特徴として,ローターに汚れがついたり,雨で濡れていたりすると,ブレーキをかける度に「キ~!!」と絶叫音が鳴りひびく.
しばらくすると鳴りやむこともあるが,消えない場合はクリーナーで洗浄が必要.

今回も出発前にさっと塗布.
しばらくは静かだったものの,効果が切れたのか,ブレーキ周辺から「シュッシュキィィィ~」となんとも言えない音が連続で聞こえてくる.
困ったことにブレーキレバーを握る,握らない関係なしである.
「ブレーキパッドのあたりが悪い? いわゆる片効き? しばらく走っていれば調整されて消えるっショ!」
...と気楽に考えていた時期がKazchariにもありました.
20kmほど走行するも全く変化なし.むしろヒドくなっている.
そのキィキィ音がストレス.
いいや,限界だ.治すね!

つーことで,人気のない山間部でオペ(修理)を敢行する.
早速ネットに接続し,Google先生に対処法を相談.
ブレーキパッドの片効きを調整するには...
「キャリパー調整用マウントのネジを緩めて,ブレーキレバーを握ればヨシ」
とあったので早速実行.

LEZYNの携帯工具が形状的に使いにくかったが,なんとかネジを回せた.
レバーを握る.
この方法で大正解.
見事にキャリパーの位置が調整されて音が消えた.

異音がしないことがこれほど気持ちよいとは.

ところで...ここはどこだ?
夏も走ったことがない未知の道.
山奥まで緩斜面が続いている.

行けるところまで行くつもりだったが,路面が徐々に荒れて来る.
いつグラベルに変わってもおかしくない.
そろそろ凍結が心配.
ファットやTopstoneではないのだ.
ここまでにして引き返しますか.安全第一.
ようやく,本来の目的地であるダム方面に進む.

すぐにセグメント開始.
既に脚がかなり疲れているが,少し踏んでみる.
あー着いた.


それにしても...全然登れなくなっている.
骨折による冬場の走り込み不足を如実に感じる.
ZWIFTをだらだら漕いでるだけじゃあかんかったか.
心肺機能より,脚の売り切れが何しろ早い.
ランジ,スクワットの下肢トレが重要.
そして,モチベのためにヒルクラ大会へエントリー.
やはり,今年はカミヒルデビューか.

ダウンヒル開始.
それほど寒くない.
昨日のリバースルートで,美瑛町に向かう.
鯉のぼりの小学校を通過.

遅い昼飯はいつものセイコマで.
ワイヤーチェーンでフェンスとつなぐ.

店内にいる間,強風が吹いたのかいつの間にかEMONDAが転倒.
幸いにも,ワイヤーのおかげで宙づり状態になっていた.
今日はピンチがぎりぎりで回避されるイベントが多い日だ.
ライド中はおすすめできないザンギ弁当.美味し.
さて,帰りますか.

美瑛の丘を走行中,ちょうど背中から太陽があたる,つまり正面の道に自分のシルエットが映る時間になった
明らかに乗車姿勢が崩れている.
元々,右肩がやや上がっているアンバランスな体形ではあるのだが,目の前のシルエットはなぜか左より右肩が下がっている.
意識して上げないと,左右の高さが均一にならない.
これは骨折後の固定期間が長かったことによる筋力低下なのか?
先ほど「ダンシングがしにくい」という感想を書いたが,もしかしてケガの前とは異なる姿勢の影響?(こじつけ)

自宅まで残り10kmほど.
いつものお気に入りスポットで撮影.
補給ミスなのか,ここにきて猛烈に腹が減って来た.
少しふらつく.脚に力が入らない.
筋力だけでなく代謝機能も落ちているのか?
イデのなさしめる業だというのか?
ジェルは持参しているが,ええい,このまま帰ってしまおう!
無事帰宅.
シャワー前に洗車.
この季節のライド,フェンダー付きのBROMPTONと異なり,やはりEMONDAは汚れやすいっつーか,汚れが気になる.
「そういや昨日サウナ行ってねーや」と『花神楽』へ.
やはり週一はサ活しないと,休んだ気がしない.
蒸されながら考えた.
ようやくロードシーズン(も)in.
ゆるポタ専科にはまだ早い.
今年も記録を更新したい.
調子を取り戻すためには追い込むだけでなく,計画的に負荷とレストのバランスを取らなあかんね.
それにしても...トラブルとその解決が連続.
やたら充実したライド日だった.