2025/7/12 Sat
頂上スマッシュ!

曇り.温度:19 ℃,湿度:68%,体感温度:19 ℃,風速:3.9 km/時,風向:SW
9/7はカミヒル本戦.
エントリー済みにも関わらず,今年はまだ一度も登っていない.
これはいかん.
大会まで残り2ヶ月弱.せめて週一でヒルクラ練を取り入れんとな.
さらに,”勝手に仮想敵(ライバル)”O西さんが「BROMPTON T-Line」で先日カミヒルを敢行したという.
これは負けていられない.
我がBROMPTONにも試練を与えねば.
つーことでハスラーにBROを積んで,10時前には約束の地,日の出公園に着いた.

あれ? いつもと違って何か様子が変だ.
この時間なら閑散としている駐車場がバカ混み.
交通整理のおぢさんまでいる.
うぉ,どうやら上富良野名物「ラベンダーフェスタ」が始まっているらしい.
別に部外者が駐車してはいけないというわけではなさそうなので,そそくさとBROを降ろして出発準備.
頂上(凌雲閣)目指して,ゆっくりと漕ぎ出す.
レース当日なら3本ローラーでウォーミングアップだな.
計測地点に向かう最初の分岐.
近くの空き地に軽自動車が停まっていた.
そのそばに,こちらを凝視する男性1名.
なにか見覚えあるなぁ...と思ってたら,なんとカミヒル大会事務局長のSさんじゃぁ,あーりませんか!
走りながら「こんにちは~」と声掛けするも,怪訝な表情.
そらそうだ.
メット&グラサン,そして,とてもじゃないがヒルクラ向きとは言えないBROである.
「Kazchariで~す!」と名乗る.
「おお,こんにちは~ それで登るんですかぁ?」と返答.
「ええ,今日はこいつで~す」と走り去る.
この間,全く停まる気がないのが”らしい”.
チャリダーは漕ぎ続けるのだ.
面白いことに,帰宅後にSTRAVAを確認すると,この日の午後,事務局長もカミヒルしてたことが判明.
Kazchariの熱い走りに触発されたのかもしれない(自分で言うな).
そんなわけで計測地点を過ぎて,少しアクセルをひねる(比喩).
ここから12kmと長丁場なので,踏み過ぎるとあっと言う間に脚が終わってしまう.
しばらくは隣の人と話せる速度で...って,Kazchariはぼっちだった.
引き足を意識して軽めのギアでくるくる回す.
もうかなりの回数登っている「カミヒル」だが,完全にコース(風景・斜度)を覚えているわけではない.
カミヒルは旭岳のように途中で平坦や下り坂のようなタイム稼ぎor休憩エリアがない...と言われているが,それでも時折斜度が緩む.
適切なギアにこまめにチェンジ.
BROの内装ギアは独特で,脚の回転をやめないとチェンジできない.
まるでクラッチ仕様.
その瞬間,速度が落ちる.まだ慣れない.
だが,それも前半までの話.
中盤からは一番軽いギア(1-1)でずっと登り続ける.
10%の直登,通称「心折坂」を通過.
呼気2回,吸気1回のリズムを保つ.
今回,軽量化のため「Ride on Bag」などの余計な荷物は持たない.
つまり補給食も救急セットもない.
そしてやってきた白金温泉との分岐点.
残り2kmちょい.
勝負はここからである.
ここの時点でどれくらいエネルギーが残っているか...やな.
とかなんとか冷静に考えている余裕は全くない.キツイ.
BROはヒルクライムマシンではないのだ.
特にこんな長い登攀は向いていない(うん,知ってた).
ロード以上に脚の疲労がある.
もう終わりそう...
地獄のカミホロ荘前をクリア.
続く14%カーブを越えるとゴールはすぐそこ.
登山客のクルマでコースが狭い.
あかん.全然脚に力が入らん...つーことで,ゴールしたもののヘロヘロ.

サドルからいったんケツをおろす.
大腿裏側,つまりハムストリングスに激痛が走る.
ここまでの痛みは経験がない.
「引き足が使えている」ということ...なのか?
動けないことはないので凌雲閣前まで移動.
天気も良く,まずまずの絶景.

さーて,ここまで来たら最大のお楽しみはチャリ的神飲料の赤コーラ.
自販機にしっかり在庫あり.¥150.
ただし,coke-onが使えない...小銭が増えちまった.

止まると汗冷えが始まる.
ウインドブレーカーを着る.
ベンチの隣に座ったじーさんに話しかけられる.
奥さんとの会話から察するに関西人だ.
「この小さい車輪で登って来たの~? すごい脚だね~」みたいな話から始まり,最後はお決まりの「いくらすんの,これ?」
「まぁ,そこそこします」とごまかす.
すると...
「そうやねぇ.うちの近所にも小さいのにめちゃめちゃ高い自転車売ってるところがあってなぁ...」
うん? どゆこと?
チラっと,じーさんのクルマとおぼしきミニバンのナンバーを見ると「香川」とある.
おお,その小さいけど高いチャリは「Made in 讃岐」こと『Tyrell』に違いない.
いいなぁ,”走りのTyrell”.ミニベロ乗りとしてはBROとは別方向で欲しい...おっと,いかんいかん.

「かみふらの八景」のモニュメントにQRコードが付いている.
そう言えば上富良野町もこうしたスタンプラリーを毎年してたな.
せっかくここまで登ってきたし,登録&スタンプしとこか~
ふむふむ.「八景」だけに8か所のスタンプを集めれば良いらしい.
先週の「びえい」に比べれば全然Ez.
【スポット№8「十勝岳温泉郷」】

では下りますか.
それにしてもBRO,登りはともかく下りは怖い.
まず小径ゆえの安定感のなさ.
それにブレーキがなぁ.リムであることを考慮しても,リアがなぁ...
まぁ,この斜度では仕方ないか.
で,分岐点到着.

ハムストの痛みが残るのと,かなりカラダが冷えたので遠回りせず直進して下る.だが,このまま帰るのはもったいない.
ここに来て,本日中に「八景スタンプラリー」をクリアすることを思いついた.
慎重に下った先は...快晴.暑い.何この気温差.
カミフ~旭川にかけラベンダーが最盛期である.

はい.改めまして,かみふらの八景ラリー開始.
なかなかのアップダウンの後,【スポット№7「旭野やまびこ高地」】着.

これまでも何度か来たことはあるが,やはり遠い.
何気にこのスタンプラリーはチャリ初心者殺しかもしれん(凌雲閣もあるし).
えっ? チャリではしない? そうか,「びえい」と違って,どこにも”サイクル”の文字なしッ.
モニュメントより先のグラベルが気になる.
今度来る時はTopstoneだな.

ラベンダー同様,小麦も最盛期(たぶん).

来た道を戻り,次のスポットへ.
【スポット№6「和田草原とどんぐりの郷」】

着いたけど,どうやらこの丘を200mほど登った先が真のスポットらしい.
クルマやチャリはここで駐車.
駐車場にはQRコードが用意してあるが...いいのかそれで?
SPDシューズなので歩けないことはないが,ここは素直にスタンプだけゲットして退散.
腹が減った.
みんな大好きセイコマにて「梅ソーダ」「トマトスパゲティ」「バナナ」の昼食.
ここでもおじさんに話しかけられる.
まぁ,最終的に値段を聞かれるのがデフォルト(ナンシーおぢさん?).
普通のロードだと,ここまで話しかけられることはないな.これもBROMPTONマジックなのか.
そういや,モンキー125で出かけた時も,おぢさんによく話しかけられるなぁ.
小さきもの,いとをかし.

腹も満たされたのでさぁ出発.
スタンプラリーの続きと言いたいところだが,最近知人のOさんがオープンしたレンタル自転車ショップを覗きたくなり,名前を頼りに寄ってみる.
RentalBike and BikeTour CogCog

残念ながらOさんは不在だった.
新規事業,がんばって下さい.
国道を渡って西側エリアへ.
マップを頼りに着いたのが...
【スポット№4「パノラマロード江花」】

交差点で一時停止していると,ギリギリのスペースでバスが突如隣に.
危ないっちゅうねん!
ここはたぶん初来訪.
スタンプラリーの美点だな.
未知の見所を案内してくれる.
次の場所へ向かう.
これまた見事な小麦畑.

登りが始まる.
いつもは下りのスタートポイントとなるこの公園が...
【スポット№3「千望峠」】

以前,旭川のガチ勢がここの登りを使って「エベレスト・チャレンジ」に挑戦していた記憶がある.
実はZWIFTでも挑戦可能? しかも電源を切らなければクリア?
これなら逝ける...いや行けるかも.ケツ死にそう.

それにしても良い天気だ.
加えて絶景が続く.
こんなに恵まれた環境なのに,チャリに乗らないなんて実にもったいない(偏見).

で,泣く子も黙る上富良野の超有名スポットが【スポット№1「ジェットコースターの路」】である.

見た目ほどの斜度はない.
BROでも余裕である(そうか?).
ただし観光客が多く,モニュメントを入れた写真を撮るのに少し順番待ち.
さて,お次は”みんな大好き”「Yamaichi」さん前にある【スポット№2「深山峠」】である.

いつの間にか観光案内所が併設されていて,申し込めば「ラベンダー摘み取り体験」ができるようだ(期間限定).
一定額を支払えばオーナーになれる,つまり毎年摘める仕組みも面白い.
で,ここまで来たらお久しぶりの「Yamaichi」さんにピットイン.
ラベンダー&バニラのソフトクリームを注文する.

チャリ仲間の姿はなかったが,お客さん多数.
何やら「今日,小径車で十勝岳登っている人がいたよ~」と話題になっていたそうな ⇒ それ,間違いなくワタクシデス.

Yamaichiさんに来た目的はもう1つ.
そう,例のボードに書き込むためである.

おっ,まだまだ1回組が多いな.記入してないだけかもしれんけど.
つーことでデポ地,つまり「日の出公園」に向け出発.
相変わらず頂上駐車場への道は交通規制で大渋滞.
諦めて公園のハスラーの元へ.
BROを折りたたんで積み込み,歩いてラベンダー園を登ることにした.
まだ16時台にも関わらず,既にライトアップ目当て(?)の観光客でごった返している.
駐車場からモニュメントまではかなりの登攀.
年齢・体格的にキツそうな人がかなりいた.
おまけにまだまだ気温も高い.
大丈夫か?
で,ようやく最後のスポット【スポット№5「日の出ラベンダー園」】に到着.

BROと一緒に撮れなかったのが残念.
よおし,これでコンプ!と思い,早速応募を試みる.
だがしかし,サイトをよく読むとスタンプに加えて対象店での買い物が必要とのこと.ありゃ.今日はいいかな.
クソ暑い中,登ったり下ったりでさぁ大変.
今日の〆は「サ活」でしょう,といつもの定サウナを目指す.
美瑛市街地に入る.
ふと銭湯を見かけ,駐車場も混んでいなかったため,試しに利用してみることにした.
大人¥500.サウナあり(別料金なし).
(一応)鍵付きロッカーあり.
浴槽は2つ.ジェット付き.
2段サウナ室.定員6名ほど.テレビあり.高温で7分限界.
水風呂2人分.外気浴不可.
シャンプー・せっけんなしなので要注意.
夕刻になるにつれ人が増えて来た.
サウナ3セットで終了.
道路をはさむと補給公園(トイレ,水道,ゴミ箱,格安自販機設置)がある.
”アスリート大好き”アミノバイタル発見.どっちの値段が正解?

¥130の方でした.ラッキー.
公園で涼みながら本日のライドを想起する.
大した距離ではないが,やはり「カミヒル」が入ると充実度合いが違う.
実は,本日最も印象深かったのはライド以外のある出来事.
ちょうど「Yamaichi」出発時,目の前の道路で黒い子犬(猫かもしれない)がはねられるを見た.
直後,その犬は道路の真ん中で,脚だけではなく全身の力を使って飛び跳ねはじめた.
軽く1mは飛んでいた.
何やら奇跡というか,生命最後の輝きを見ているかのようだった.
現実感がまるでなかった.
その様な動きを数回見せた後,その犬は道路の真ん中で動かなくなった.
道路は大渋滞.
BROを置いて,その犬(おそらく亡骸)を歩道まで移動すべきかと逡巡している間に,ある女性が抱いて運ぶ.
冷静沈着になすべきことをしている姿がとてつもなく崇高に見えた.
