BROMPTONな四国一周ライド Day4:海陽~室戸岬~高知

2025/11/11 Tue

波乱万丈

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晴れ.温度:8 ℃,湿度:82%,体感温度:5 ℃,風速:9.7 km/時,風向:NNW

Day3はこちら ⇒ BROMPTONな四国一周ライド Day3:東かがわ~海陽

朝5時起床.
本日は全日程中,走行距離が一番長い日になる予定.

もちろん,他のお客さんは就寝中.
できるだけ物音を立てずにパッキングし,BROと荷物を玄関まで降ろす.

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実は昨日の「南阿波サンライン」展望台での転倒以降,走行中にフロントバッグがやたらぐらつくようになった.

宿でチェックしたところ,どうやらラック取り付け部分のネジが緩んでしまった模様.

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フレーム内蔵のツールキットにて増し締めを試みるが,ラチェットレンチのヘッドの大きさが邪魔して,ボルトの穴に上手く刺さらない.

結果,斜め刺しとなり少しナメてしまった.
細身の3mmレンチが必要なようだ.どこかで購入しなければ.

そもそも御覧の通り,このパーツは純正品ではない.
スタイル優先で交換したカスタムパーツである(TWTOPSE製)

フロントバッグの重さ(7kgほど)に対し,適切なトルクで締めなかった,もしくはその重さや振動に耐えられなかったということだろう.
もしかすると,ここも”変えてはいけないパーツ”の一つかもしれない.

手持ちの工具や道具でとりあえずの対処法を考える.

「Ride On Bag」の揺れを抑えるために昨日購入したゴムバンドが使えそうだ.
先ほどのラックキャリアだけで保持するのではなく,バンドの一方をハンドルにかけ,フロントバッグの下から回して,もう一方をハンドルにかける.
つまりバッグを吊り下げることにより荷重を分散させ,ラックへの負担を減らす方法を試すことにした.

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朝6時.
暗闇の中スタート.お世話になりました.

走り出してすぐに気づく.
ハンドルがめちゃめちゃ重い,左右に切れない.
そらそうだ.バッグとハンドルを固定した様なものだから.

てな感じで,当初は違和感が非常に強かったが徐々に慣れた.
いや,むしろゴムバンドの伸縮性のおかげもあり,まるで「ステアリングダンパー」を付けたかのような感覚.
つまり,小径車の弱点である直進安定性の低さが改善した.
これぞ怪我の功名ってヤツだぁー!

で,まずは少しコースを逆走.
24時間営業のローソンで朝食(コーヒー,おにぎり,エナジージェル)

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さぁ,行きますか.
新しい朝が来た.最初の目的地は「室戸岬」だ.

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早朝ということもあってか,交通量も少なく快適に走行.
11月半ば近いが,あまり寒さは感じない.南国だねぇ.

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既に歩き遍路さんの姿もちらほら見かける.
マジでリスペクト.

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道路沿いにサーフィン系の看板やショップ,ゲストハウスが点在するようになった.付近の海岸にいい波が来るのだろう.南国だねぇ.

Kazchariの趣味の1つにスキューバ・ダイビングがある.
サーフィンと違ってスポーツとは言い難いけど,そこそこ体力は使う.
もちろん,好む海っつーか,海況は異なる.
サーファー向けの荒れた海では潜れない.

でも,もうダイビングはしないやろなぁ...

スキューバダイビング,やめよっかな?

そうこうしているうちに,徳島第三の道の駅「宍喰温泉」に到着.

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一周スタンプの設置施設だが,開館前で押印不可.
昨日の「公方の郷なかがわ」のように,時間外訪問客のための「別紙スタンプ」に期待したが,どこにもなかった.
まぁ,そういうことなのでしょう.
Kazchariはクリア済みなので問題ないけど.

ちょうど日の出の時間.
道の駅対側にある堤防から見る.
徹夜走行明けのブルベのごとし.力がみなぎる.

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ついに高知県突入.

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東洋町に入る.
道の駅もあるが,ここは一周認定駅ではない.なぜだ?

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海と砂浜が朝日に照らされて実に美しい.
波しぶきも良い感じ.
道の駅のオブジェもサーファー・ウェルカム.
早朝から海に入る人を見る.南国だねぇ.

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その場でふるさと納税できる端末が設置してあった.初めて見る.
返礼品を調べると「伊勢海老」「マグロ」「ポンカン」「地酒」などの地元名産品が並ぶ.
ちゃんとしてますねぇ.次年度の候補にしておこう.

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高知の海岸沿いは実に快適.
適度なアップダウン.
それに何と言っても交通量が圧倒的に少ない.
それだけ”田舎”ということなのだが,一方で困るのが補給.
町がない=店がないのだ.

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室戸町に入り,ようやく見つけたコンビニ「モンマート室戸店」
ホットの缶コーヒーと菓子パンで補給.
レジのおじさんから「あの自転車で回ってるの? すごいねぇ」とのお声掛け.

ただの社交辞令かと思ったが,店舗の端っこに多数の自転車や原付が駐輪.
チャリ輸送用の外箱も置いてある.
もしかして,自転車屋さん?

あたりだった.
本業は自転車屋で,なんと創業は大正7年だとか.鬼滅の時代やん.

いずれにせよ,この辺りでは貴重な,本当に貴重な補給&修理店.
トラブル時にはぜひ立ち寄りましょう.

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それにしても走りやすい道.
時折現れる漁村.
この写真だと,先ほど説明したゴムバンドによるパッキングがよくわかる.
デメリットとしては「Ride On Bag」の蓋を走行中に開けることができなくなったこと.それくらい.

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本日前半の山場である「室戸岬」が近づいてきた.
路面の傾きがひどくスタンドが安定しないので,久々にお座り姿勢のBRO

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太平洋の荒波.
写真が少し曇っているのは波しぶきのせい?
BROは錆に弱いのだ.ヤメテ.

かように激しい波なのに海岸線ギリギリに遊歩道が整備されている.
なかなかワイルドだ.

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少し進むと謎の洞窟.
「御厨人窟・神明窟」というそうな.

御厨人窟・神明窟

空海さんの修行場らしい.素直にホラースポット.

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ようやく広義での室戸岬なのか,車道で通える先端に到着.
どーんとそびえるのは中岡慎太郎像.
確か,龍馬と一緒に切られた人だったはず.

中岡慎太郎

ありゃ? 室戸ではなく安芸出身とある.
なぜここに?
いすれにせよ享年30.若いな.

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一応駐車場に岬の碑.
海にしろ山にしろ,シンボルたる灯台のある場所にはここから歩く必要がある.
天気もイマイチだし,行かんでもええか.

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ここから折り返して北上スタート.
お,第二十四番札所「最御崎寺」の看板が見えてきましたよ.
歩き遍路のみなさん,マジでご苦労様です.

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なにせ,こんなエグイ位置にある.

https://www.shikoku88.net/ohenro-guide/map/より

初心者必見!四国歩きお遍路の泣くほどキツイ“超難所”TOP5とその攻略方法

上のブログだと堂々の1位!

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国道55号を進む.
右手に「室戸スカイライン」の表示.
ほほぉ,行ってみるかとチラ見すると,目視で斜度10%以上のとんでもない坂となっていた.それがはるか上の方まで延々と続いている.

「は,ははは...見なかったことに」と一旦通り過ぎる.

しかあし...ここで言い訳して逃げるのはダメだ.
自称クライマーの血が騒ぎ始める.
いや待て,冷静になれ.まだまだ高知までは距離がある.
ここでの寄り道は後でとんでもないダメージになるぞ.

ココロの中で天使と悪魔が葛藤.
結局勝ったのは...

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クライマーKazchariだった.さぁ,行くぜ!

とまぁ登り始めたのは良いが,掛け値なしにエグイ坂.
まるでカミヒル後半の様.
EMONDAなら問題ないが,この大荷物のBROではひたすらキツイ.

いくつかコーナーを越えると,前方から下ってきたお遍路さんと遭遇.
思わず「(ぜいぜい)こ,こんにちわ~ この坂,まだ続きますぅ?」とお声かけ.

お遍路さん,しばし逡巡の後,

「...え,えーと,あぁ...もう少しですねぇ.ご苦労さまです」

気のせいか沈黙が多かったな.
と,この邂逅の後も,まだまだ坂が続く.

ようやく「最御崎寺」の門前に到着.
とは言え,まだまだ登りは続く.

寺には折り返し時に寄ればよいか,とさらに進撃.
ピークかと思いきやダウン後の登り返しあり(クライムプロ機能はオフにしている)
希望と絶望を何度か繰り返した後,ようやくピークの展望台に到着.

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ここからは50mほど階段.忙しい.

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正真正銘の展望台.景色は全然だった...

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強引にもほどがある「恋人の聖地」認定.
根拠は?(疲労でココロがささくれておる)

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既に本日の大仕事をやりとげた感.
まだ予定の半分も走っていません.

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てっきり登ってきた道を戻るのかと思いきや,反対側に下りた方が目的地に近いことが判明.ちゃんと地図を見ときなさい.
で,快適にダウンヒルをこなし室戸市内に入る.

バス停の意匠からして,この辺りの浜辺にはウミガメが上陸? 南国だねぇ.

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道の駅「キラメッセ室戸」着.
高知における最初の一周認定スタンプゲット!
必要数は3か所.
徳島と異なりルート上にたくさんあるので余裕だろう.

「鯨館」併設.有料なので入館せず.
この辺りから「龍馬推し」が顕著に.

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海岸沿いを北上.
イマイチ晴れ間が見えない.
それでもしっかり肌の日焼けを感じる.南国だねぇ(何度目?)

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腹が減った.
ハードなヒルクライム後でカロリー枯渇.
コンビニではなく,ここはガッツリといきたい.

道沿いに「営業中」のぼりを発見.
港に下りると,そこにあったのが「みなと食堂sato」.

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12時前,かつシングルだったため,あっさりと席を確保.
海沿いなので日替わりの刺身定食がおすすめとあったが,ここはが欲しい.
で,注文したのが「和風唐揚げ定食」

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これで¥1,200
めちゃめちゃ美味かった.
みそ汁に柚子が入っていたのが”らしい”.
デザートは旬の柿.

大満足の昼食の後,さらに北上.
高知第二の道の駅「田野駅屋」着.

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鉄道の駅と融合している珍しい道の駅...と思いきや,稚内もか.

それにしても高知は走りやすい.
車道の路肩は狭いが,その分歩道が充実している.
もちろん,そのほとんどがチャリ通行可だ.

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そして「お遍路さん用マーク」があちこちに.
高知は旅の手段を問わず旅人にやさしい印象...と思っていた時期がKazchariにもありました(伏線)

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第三の道の駅「大山」着.
「おおやま」です「だいせん」ではありません.

つーことで,高知の認定スタンプ3つをあっさりとクリア.
まだ西半分を全然走っていないのだが...いいのか?

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奥に見える自販機はご当地フィギュア付き飲料.
さすがにここで¥500の博打はしません.明日”行く”し...(ボソッ)

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何か面白い造りの道の駅だ.
向こうの土手も「恋人の聖地」らしい.乱発しすぎでは?

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この場所を過ぎる頃,町中に目立つようになったのが避難塔である.
もちろん「南海トラフ」対策.
近くで見ると巨大だ.
登り口にはベニヤ板の壁があり,非常時には蹴破る仕組みになっていた.
そうやな.この旅の途中で”発生”してもおかしくはない.

単なる偶然だが,昨年の台湾一周では,Kazchariが花蓮を訪れた1週間後に大地震が起こった.くわばらくわばら.

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お遍路さんの休憩所.
ホームセンターのそばにある.
お遍路さんウェルカムのカフェ案内も掲示してあった.

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安芸市着.
この時期の安芸と言えば...そう,阪神の秋季キャンプである.
今,正に来訪中.

Kazchari自身は野球に100億%興味ないが,ヨメはんのリクエストでこの横断幕を撮影 ⇒ 送信.
「キャンプ場まで行って選手の写真を撮ってこい」との追加指令を受けたが,面倒なのでそれは無視(命知らず)

まさか「阪神おっかけ勢」のせいで,高知が宿不足とか? まさかな.

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危険度マックスの国道走行に嫌気がさしてきた頃,ナビが左折を指示.
「高知安芸自転車道」の表示.
おお,これはありがたい.
安全・快適に走れそう.だのに...

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がーん.まさかの通行止め.
しかも”全面”だとぉ! なんてこったパンナコッタ.

渋々国道に戻る.
しばらく走ると再び左折,つまり自転車道につながる分岐が現れた.
「まぁ,行ってもたぶん通行止めやろなぁ...」と期待薄で向かうと,なんと普通に進入できた.

角の所に暇そうにスマホいじっているにーちゃん(工事関係者)がいたので,念のために「通れますか?」と確認.
「大丈夫っす」との返事.なんのこっちゃ.

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これがまぁ,変化に富みまくる超絶的に面白い道.
もちろん路面状況に問題なし.
快適過ぎてとばすのがもったいない.じっくりと味わいたい道だった.

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堤防沿いからの急なヒルクライムだったり.

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枯葉に覆われた森の中だったり.

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突如現れる廃屋?
何やら,ただならぬ妖気を感じる.
停車して,中を覗くと...

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くぁwせdrftgyふじこlp~! 怖いって.
昼間やからいいけど,夜間はムリ.

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室戸の洞窟といい,この建物といい,ホラーづいたライドの日.
何かを背負ったか?
ゆえにこの後...

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道は続く.
松林のクネクネ遊歩道的な場所に駐車場ありの公衆トイレあり.
海に向かって張り出したテラスでは,いわゆるチェアリングをしてる方々がいた.
トイレからの風景が絵画的.

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トンネルが連続する.
構造的に明確だが,この自転車道は廃線路を活用したもののようだ.
北海道も見習ってほしい.

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一番驚いたのが,このエリア.
明らかに民家の軒先.かつてはここを電車が走っていた...?

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終点.
実に楽しい道だった.
公式ルート(のナビ)よ,ありがとう.

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目の前に高知第四の道の駅「やす」がある.
スタンプ&水分補給だけして出発.
いよいよ高知市内に入る.

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ナビに従って進むと完全に遠回り.
どうやら観光名所「桂浜」を目指しているようだ.
ある程度進んでからそれに気づいた.刻すでにお寿司.

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高知空港を過ぎてから,ナビを無視して市街地目指して走る.
宿に入る前にホームセンターで買い物があるのだ.

そう,フロントキャリア固定用の「3mmレンチ」「結束バンド」
それにタオルがレンタルのみという今宵の宿対策に,あらかじめ安いタオルを入手しておくのだ.

無事これらのアイテムを入手し,夕暮れ迫る市内中心街を走る.
17時過ぎ,予約していた宿に着いた.お疲れ様でした...

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さて,今夜の宿であるがまともな場所が予約できず,妥協してドミトリーにした.
台湾一周の時もそうだったが,年を重ねるとドミでは周囲の雑音が気になってよく眠れないのだ.
で,その仕方なく選んだ宿だが...えー,今回の旅で〇〇の宿でした.
昨晩泊まった「民宿かいふ」と真逆.

営業妨害はしたくないので詳細は避けるが,大金(ドミで¥6,000!)出して,なぜこんな不快な気分にさせられるのか.

ネット上の評判は悪くないので,合う合わないがはっきりしてるんやろな.
星1に完全同意するコメントもあったし.

気を取り直して,近所の店で夕食.
中心街より少し離れた場所だからか,まだ19時過ぎなのに閉まっている店が多い.Google先生で検索して向かった先はなぜか廃墟だったというオチまで.何かの呪いなのか?

ようやく見つけたのが居酒屋.
喫煙可のマークが気になるが(Kazchariは嫌煙家なのだ),もはや選択の余地はない.
暖簾をくぐる.
店内は結構な混雑.

シングルゆえ,カウンターの隅に案内される.
単品だけではなく定食メニューも充実していた.
これなら速かろうと刺身定食を注文.
まぁ居酒屋だしっつーことで生ビールも追加.

ここまでは良かった.

お通しとビールはすぐにきたが,肝心の定食が来たのはなんと...注文後,1時間近く経ってから!
さすがに遅すぎだろう.
「まだですか」と何度か尋ねたが「もう少し待って」と返答.
なんだここは? アジア人差別するヨーロッパか?
まだ作り始めてないのなら,途中でキャンセルして出ていこうかと思った.

ただし,ようやく出された料理そのものはめっちゃ美味かった.唯一の救い.

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宿といい,メシといい「オレ,何か悪い事したか?」的なツキのなさ.
こんな日はちゃっちゃと寝るに限る.
おっと,その前に明日の走行計画を立てねば.

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今日の高知までは,ほぼ公式提供のルート通りに走ってきたが,明日以降は少し外れる.
なぜなら,どうしても行きたい場所があるからだ.

Day5へ続く.

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