2020/1/25 Sat
ディープな人々の集い
Overcast, -10°C, Feels like -16°C, Humidity 86%, Wind 3m/s from W
ランドヌール札幌の名物企画、アイスブルベに参加した.
昨年の50kmに続いて2年連続の参加である.
アイスブルベの難易度は天候に左右される.
この日は曇り時々雪&たまに晴れっつー感じ.
8:00の受付に合わせて,スタート地点となるキトウシ高原ホテルに向かう.
前日の金曜日は結構な降雪だったが,主要道路は除雪がかなり進んでいた.
チャリでの実走前に道路状況を確認できるのが良い.
駐車場にてファットのセッテイング.
できるだけ軽量にしたいところだが,輪行袋(必携),ダウンベスト,カイロ,バッテリー類など荷物多め.
TOPEAKのリアバッグを装着して中に詰めこむ.
トピーク MTX トランクバッグ DX リアバッグ
ブリーフィング,車検,全体の写真撮影を終え,9:00少し前にスタート.
出発地点のキトウシ高原ホテルはその名の通り高台にあるので,いきなりダウンヒルスタートとなる.
Kazchariは下りが苦手なので,すっかり出遅れる.
その後は直線が続くので集団に追いつくことができた.
毎度のことだが,スタート直後は機械の調子も,脚の回転もイマイチ.
やはりウォーミングアップは大事やね(ガチレースではありません).
さて,今回のブルベ,地元開催だけあって未知の道はほとんどなく,夏でも冬でもよく行くポイントばかり.
例えば通過チェックAはここ.20.5km地点である.
写真には写っていないが意外に観光客が多かった.
さぞ,奇妙な集団と思われたことだろう.
美瑛の中心街に降りて27.1km地点のPC1セブンイレブンへ.
国道沿いのセブンと間違えそうなので要注意.
ここではレーズンパン,パワージェル,そしてバナナを購入.
先頭グループの姿は既にない.どんな速さ!?
ちなみに持参したボトルは2本.
”凍結防止”のために,マグボトルに入れたコーヒーを前に.
バッグ後方のポケットには通常の水を入れたプラボトル.
前はともかく,後ろの水はすぐに凍ってしまった.
ただのデッドウェイトと化す.なぜこんな装備にしたのかは未だに謎.
さらに南下.
これまたいつものルート上,「新栄の丘牧草ロールオブジェ」が通過チェックだった.
上富良野町に入る.
ルートがクロスしてて悩む.
それに調光レンズはミスチョイス.
あまりの見えにくさ(雪の白さで暗くなる)のため『Garmin e-trex』のルートが読めない.
何度も停車して,サングラスを外してルートを確認.
これが結構なロスタイムとなった.
ようやくPC2のセブンイレブン着(46km).
ここで昼食.
セブンイレブン冬の定番「ボンゴレスパゲティ」.
塩味,ニンニク,唐辛子が効いていて美味し.
このクソ寒い耐久イベントにぴったりだが,寒気ですぐに「冷やしスパ」になってしまう.
しばらくすると後続のランドヌールも続々と到着し賑わってきた.
レシートだけ手に入れて,近所のセイコマ(イートインあり)やカミフ内のラーメン屋,焼き肉屋に向かう人も多いようだ.
全行程の半分を終了.
ここまでは割と順調.
余裕をかましていたが,まさか後半に...
立ち食いで昼食を済ませて,そそくさと出発.
次の通過チェックCへ向かう.
「フラワーランド入口の看板」を撮影.
長い長い坂を越えてからのダウンヒル.
ここから次の通過チェックまでの17kmが…過酷!
アップダウンを繰り返すデコボコかアイスバーンの路面,加えて雪が激しく降ってきて視界がどんどん悪くなる.
おまけにGPSナビからは「電池残量が少なくなりました」との警告.
GoProもレンズに雪がこびりついて画像が真っ白.
当然,体温も下がる.
こうしたもろもろも,来たるべき「1200kmブルベ」完走のための修行と念じていると…晴れてきた! おぉ神よ!
67.2km:通過チェックD.
こういう時,他のランドヌールに会うと心強いね.
ここからもなじみの道が続く.
再びのダウンヒル.
最初のコンビニに戻る.
ここがPC3となる.
走行中ずっと「足がつり気味やなぁ」と思っていたが,よくよく考えてみれば,水筒のブラックコーヒーはチマチマ飲んでいるものの,それ以外の水分はほとんど摂っていない.
冬なのでついつい忘れがちだがこの発汗量である.
身体はかなり乾いているはず.
ゆえにポカリスエットの小ボトルを購入.一気飲みした⇒冷えた(当然やがな).
さぁ,最後の戦い.
夏ですら退屈な美瑛-東川の裏ルート.
先ほどの晴れ間はどこへやら,日没も近づき,雪もまた降り始める.
先行者を2名ほど目視.
追いつけたら…と思いつつペダルを回す.
お二人とも,かなりのハイスピードで諦める.
すっかりアベレージも落ちてしまった.キツイ.
そして92.6km地点の通過チェックEへ.
最近はとんと訪れていないが,懐かしの『森の湯花神楽』である.
時に2004年.
移住のための職探し&家探しのため渡道した際,目の前のキャンプ場に二週間ほど滞在.
その際,ほぼ毎晩,ここの風呂に入った.
今回のアイスブルベでは一応目標タイムを設定.
昨年の50kmが3時間30分だったため,単純計算で倍の7時間.
つまり16:00着が目標だった.
現在15:30で残り10kmほど.夏季ならともかく,このコンディションではギリギリである.
ここから最後の激コギ.
忠別川を越えて,いよいよ東川市街へ.
最後の直線道路の果てにはゴールが!
果たしてタイムは!?
…と思ってた時がKazchariにもありました.
この最後のクライマックスが正に地獄.
前から横から暴風雪が疲れ切った(エネルギー切れの)カラダに襲い掛かる.
見えない路面.
ぼんやりと映る対向車のヘッドライト.
ゴール付近は完全に靄の中.
そして最後の大サービス,そう激坂が待っている.
晴れていればなんてこたない道だが,今日は最高潮にキツイ.
心拍いくらだ?
うわ,サイコンも雪に埋もれて表示が全く見えん.
そんな中,蛇行しながらようやく,ゴールの「キトウシ高原ホテル」到着.
しばらく,手の震えがとまらなかった.
ゴール直後のやられ顔がこちら.
さらにファット.
結局ゴールタイムは16:10.グロスタイム7時間10分.
目標タイムは切れず,無念.
ちなみにトップは,かの有名な名寄の”ぬこ所長”.
5時間で完走やって.なんじゃそりゃぁ!
ゴール受付後,吹雪の中をかじかんだ手のまま,ファットくんをハスラーに積み込む.
この作業も超辛かった.
その後,ホテルのトロン温泉にゆっくりとつかってようやく安堵.
19:00からの宴会に備える.
元々,ブルベ業界はチャリ趣味界隈でもディープ,ディーパー,ディーペストな人が多いが,中でもアイスブルベに出ようなんて最強に変態(ホメ言葉).
これまで,そして今後のブルベ参戦に向け,色々と参考になる話が聞けた.
特に今年の「納沙布1200」にエントリー済みの人の多いこと多いこと!
参加者30名のうち,10人は名乗り出ていた.
いずれにせよ,アイスブルベも宴会も最高に楽しゅうございました.
来年も出よう.