2023/8/28 Mon
続編待ったなし?
![](https://kazcharietc.com/wp-content/uploads/2023/08/sleep_dainoji_woman.png)
今回のZwiftの友は『マリグナント 狂暴な悪夢』.
例によってAmazon Prime Videoにて追加料金なしのサブスク配信中.
怯えているように目を見開き横たわる女性の赤いキーヴィジュアルがなかなかのインパクト.
マリグナント 狂暴な悪夢(字幕版)
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さて,その中身は?
以下,あらすじとネタバレ感想.
ゴシック建築様の異様な施設.
ウィーバー医師が患者に関する所見をビデオに記録している.
そこに緊急事態発生を部下が告げに来る.
とある病室に走るウィーバー達.
室内は阿鼻叫喚.
複数のスタッフが“何か”に襲われていた.
“何か”には電気を操れる能力があるらしい.レッド・ホット・チリ・ペッパー!
(ただし,その能力で人を殺すわけではない)
麻酔銃を構える警備員も殺られた.
その銃を拾い“何か”を撃って眠らせるウィーバー.
おとなしくなった“何か”は椅子に拘束される.
拘束バンドを巻かれる足元が映るが,その細さや靴下の柄から,その“何か”は少女であることが推察される.
しかし,半透明のカーテン越しに映るシルエットは化け物そのものであった.
...までがアバン.
この映画,上手いと思うのは少しずつヒントを小出しにして,観客に真相を考えさせるのが巧みなこと.
それは説明台詞ではなく,どこか意味深な映像であることが多い(オープニングとか).
数年後,お腹の大きな妊婦らしきマディソンが自宅に戻る.
ベッドには何やらだらしなさそうな夫らしい人物(デレク)が,寝そべりながらテレビを観ていた.
二人の会話から,マディソンが何度も流産を繰り返していることがわかる.
そして,このデレク,見事なまでのDV男で,ちょっとした諍いからマディソンを突き飛ばす(妊婦なのに!)
壁に後頭部をしこたまぶつけ,出血するマディソン.
その後,速攻であやまりたおすデレクがいかにもなDV気質.
その夜.
1階のソファで眠るデレクが物音で目を覚ます.
やがて電気製品がついたり消えたりと異変が.
一瞬暗くなった後,明かりがつく.
そこには貞子並の黒髪ロングに黒いコートを着た化け物が立っていた.
デレクは首をネジられてタヒ亡
階下の異変に気づくマディソン.
デレク同様,その何者かに襲撃を受ける.
隠れた部屋のドアごと吹き飛ばされて気絶.
この化け物は霊魂やら呪いではなく,物質として存在するようだ.
気がつくとマディソンは病院のベッド.
妹のシドニーが看病していた.
残念ながら子供は流産していた.
警察はDVの被害者だったというマディソンの犯行を疑っている.
捜査を担当する刑事は2名.
黒人女性のモスと,ちょっとアジア系(?)のショウだ.
この二人の関係が面白く,上司のモスの方が思考が単純,行動が軽率という珍しいパターン.
若いショウの方が慎重かつ大胆.ちなみにこの役者さん,ユンボのログリッチェにむっちゃ似ている.
もう一人,鑑識役かな? ログリッチェもといショウに惚れている若い女キャラもいるが特に活躍はしない.
さて,傷が癒えたマディソンは退院.
なんと恐ろしいことに,謎の怪物に夫が殺され,自分も襲われた元の家に戻って生活するらしい.その感覚がわからん.
案の定,その夜も怪奇現象が起こる.
場面は変わってシアトルの地下都市を案内する女性ガイド(名前忘れた).
仕事を終えて電灯を消すが,変な物音が.
なんやかんやで,例の化け物に拉致られてしまう.
気がつくとどこかの屋根裏部屋に監禁されていた.
なぜか殺されることなく,壁に縛り付けられている(食事とかトイレは?)
化け物は電気を操る能力により,ラジオを使って会話が可能.
なんやかんや言ってくるが,結局,ガイドさんはなぜ自分が拉致られたのか見当もつかない.
家の中でマディソンは奇妙な体験をする.
洗濯をしようとした際,突然,周囲の風景が崩れ全く別の場所に変容.
そこで見たのは,黒いコートを着た化け物が(老いた)ウィーバー医師を殺す姿.
マディソンはその世界に干渉できないし,向こうからも認識されないようだ.
ある日,この現象内で化け物が自分の正体をガブリエルだと明かす.
ずっとマディソンことエミリーと一緒に過ごしてきたと.
医師3人の仕打ちが許せないので復讐するらしい.
意味がわからないマディソン.
さて,このような事象が再度起き,またしても殺人を目撃する.
モス&ショウに報告.
二人は半信半疑だったが,マディソンの言う通りの場所で死体を発見.
そしてマディソンは3人目の殺人を見る.
今度は現場に向かったショウ刑事と化け物のバトルが開始される,
いや,もうこのバトルにおける化け物,いやガブリエルの動きが見事だった.
手や足の関節・動きの違和感がなんともキモい.
背中が正面になっているのだ.
そう,ガブリエルの正体は,なんと正面がガンダム,背面がガンキャノンで有名なリボーンズガンダムだったのだぁ!
ROBOT魂[SIDE MS] リボーンズガンダム/リボーンズキャノン
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※ しっかりプレ値.
二重人格(正確には違う)を物理的に表現するとは.
この発想はなかった.
いずれにせよ,ここで「そういうことか!」と膝打ち(Zwift中).
うーん,でもだとすると物語冒頭でマディソンを襲ったのは誰?
あれは一人芝居?
後,別の場所で殺人現場を“見ている”マディソンは魂だけの存在?
そこから,ガブリエルに乗っ取られた肉体の犯行を見ている?
...ということにしておこう.
殺された3人の医師とマディソンが関係者だったことを突き止めたショウ刑事.
催眠療法によって,過去の記憶を蘇らせようとする.
その場になんと,手足の拘束を外したガイドの女性が天井を突き破って落ちてきた.
そう彼女が監禁されていたのは,なんとマディソンの家の屋根裏だったのだぁ!
怪物=マディソンと思い込んだ(間違いではない)警察は彼女を逮捕.
あろうことか集団房に留置してしまう.
これが惨劇の始まりだった.
さて,姉が養子かつ精神的な病気だったことを知ったシドニーは,深夜の廃病院散策という,世界最恐レベルの肝試しに単独トライ.
特に何も起こらず,見事決定的な証拠となるビデオテープを発見する!
そう,ここまで何か既視感あるなぁと思っていたが,この映画,物凄くジャパニーズ・ホラーの影響受けてないか?
ロン毛の黒髪とかビデオテープとか,正にアレ.
リング
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で,そのビデオテープにはとんでもない映像が!(どうして処分してない?)
なんとマディソンことエミリーとガブリエルは,いわゆる双子の結合児だった.
と言っても,ほとんどの組織は共通.
マディソン(エミリー)の背中から頭部にかけてガブリエルが寄生しているような状態.
(アシュラテンプルのように手だけが生えている)
ただし脳は共通(ここはご都合設定).
なんだかわからんが,狂暴な性格な上,電気を操るガブリエルに恐怖したウィーバー博士らは,彼を「悪性腫瘍」扱いとし,その摘出手術を行う.
マディソン(エミリー)と共有している脳を除去するわけにはいかないので,頭蓋骨の奥に押し込んだのだ(えっ,そんなんでええの?)
で,そうやって封印されたガブリエルの自我が,デレクの暴力で後頭部を打ち付けられた瞬間に覚醒.
それが今回の悲劇の始まりだったのだぁ!
その頃,留置場に入れられたマディソンは,ヤンキー達からからまれてしまう(お約束).
引き倒されてケリを入れられるマディソン.
「あ,アカン,それ以上やったらヤバイことに!」という視聴者の期待通りに,
剛力招来! サナギマンならぬガブリエルが覚醒!
エゲツない殺し方で監房内の留置者達を虐殺する.
この時のアクションもめっちゃ凝ってて,ちゃんと背中を正面にして戦っている.
すんげーこだわり.
ショウ刑事とのバトルは逃げ回ってばかりだったが,ここに来てようやく面白いアクションが見れた.監督の気合(趣味)が伝わる.
さて留置場を抜け出したガブリエルは警官相手にも怯まない.
署内で暴れまわる.
この場面,クリーチャーというよりも,むしろヒーローっぽく描写されていると思ったのはKazchariだけだろうか?
さて,シアトル警察を壊滅させたガブリエルが向かったのは,屋根裏に監禁されていた女性が入院している病院.
そう,この女性はなんとマディソン(エミリー)/ガブリエルを産んだ実の母親だったのだぁ! なんたる偶然!
彼女は15歳の時にレ〇プされ妊娠.
自分では育てられないからとウィーバー博士の施設に預けることにしたのだ.
ちなみに「レ〇プした男は怪物だった」という台詞があったように思うが,結局何者だったのだろう?
さて病院にて最終決戦.
ガブリエルはシドニーと母を殺し,「オレの復讐が終わったぁ~」とかなんとか叫ぶ.
だがしかし,実はその直前,シドニーの必死の訴えにより目を覚ましたマディソンが脳を逆ハック,妹と母を殺したと思わせたのだぁ~!
あれですね.「愈史郎が鳴女経由で無惨様を謀った」パターンですね.
そして,ついにマディソンはガブリエルを意識の奥に閉じ込めることに成功(なんか都合良すぎないか?).
正気を取り戻したマディソンが最後に言う.
「私はこれまで血の繋がりを欲していた.けど,私にはそれ以上の存在,家族がいる.シドニー,それがあなたよ」(意訳)とかなんとか.
ヒシッと抱き合う二人.そしてエンドロール.
...終わり.えっ終わり!?
なんだこりゃ.
全部投げっぱなしかい.
マディソンが罪に問われないはずはないやろ,これ.
最終局面で何をしにきたのかわからないショウ刑事の存在って?
ひょっとして.続編構想あり?
じゃないと納得いかん終わり方やな.
とは言え,劇場公開されたら足を運ぶ?
いや,そこまでは...っつー映画でした.
ただ既述の通り,伏線をあちこちに散りばめていて,視聴者にあーでもない.こーでもないと考えさせる構成はなかなか見事.
そして,なんと言っても,ガブリエルの動きっつーかアクションは高評価.
CGベースやと思うけど,不思議なキモカッコよさがある.
ボロボロの黒コートも,トロフィーを磨いた短剣もヴィジュアル的に映える.
Kazchariが構想するなら,マディソンはラストシーンの後,「私は罪をつぐなう」とかなんとか言って病院から逃走して闇に消える.
そして,何かをきっかけにガブリエルの意志を封印したまま,その優れた身体能力を利用できるようになる(シドニーを潰していたベッドを動かすなどの描写があったけど中途半端).
今回の大虐殺を,人知れず悪を倒して償うとかのダークヒーロー的展開にしたいところ.
まぁ,これもこれでありきたりのプロットかもしれんけど.
おおっ,父親の正体が秘密のままやん.
こいつをラスボスにしてと.
最後はもちろんガブリエルも復活して,二人(?)が力を合わせてって...アレルヤ&ハレルヤ?
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つーことで,なんとなく00な『マリグナント 凶暴な悪夢』の感想でした.
それにしても電気を操る能力って必要だったのだろうか?