ぼっちライドは退屈なのか?

2023/2/1 Wed

孤独と孤高.

いつも“刺さる”ネタを提供してくれる「cbnblog」
少し前の記事に興味深いモノがあった.

「はじめてぼっちロングライドするんだけど退屈しないか心配」という危惧に寄せられた意外なアドバイスとは

まぁ,この質問自体がKazchari的にはナンセンス...ではある.
100kmも走れば,様々なものを観察できるし,自己と向き合うこともできる有意義な時間そして何より...自由だ.

この質問(?)に寄せられた回答が面白かった.

「あなたは退屈してみたほうが良いことがあるかもしれない」

「サイクリングは私が覚醒中に唯一スクリーンを見ていない時間です」

この2つには共通点がある.
デジタルデトックスの重要性だ.

我々は普段の生活において,睡眠以外の時間を埋めるためか,常にモニターを見続けている.

ここで思い出されるのが名作『1984』

1984 HDニューマスター版 [Blu-ray]

いわゆるディストピアがテーマ.
『時計じかけのオレンジ』のレビューを書いた時にも少し紹介した.

数十年ぶりシリーズ~『時計じかけのオレンジ』を観た

数十年前,初めて『1984』を観た時のインパクトは忘れられない.

舞台は近未来の全体主義国家.
人々は実在の怪しい“ビッグブラザー”と称される絶対権力者に支配され,常に監視されている.
この世界では,基本的にどこを向いても「テレスクリーン」と呼ばれるTVモニターが設置されている.

テレスクリーンからは,政府発信の映像や音声が常に流され続けており,勝手に電源を切ることはできない.
一方で監視カメラの機能もあり,国民の一挙手一投足,全ての情報が国家に送られている.

そこに抗う一般人の奮闘(?)を描く話...なのだが,これ以上ないくらいのバッドエンドは鳥肌.

余談だが,この作品をリスペクトした『未来世紀ブラジル』と内容がよくごっちゃになってしまう.

未来世紀ブラジル [Blu-ray]

こちらはビジュアル的にも,その狂気がパワーアップしている.
デ・ニーロも出ています.

さて,こんな常に監視されるモニターだらけの世界って嫌やなぁ...と思っていたけど,2023年現在,まさにこの世界が現実化している.
しかも,人々は自ら進んで膨大なコンテンツの消費に多大な時間を費やしている.

デジタルデトックス~無料快楽コンテンツの罠

非難・批判する気はない.
Kazchariの生活もかなりひどいものだ.

起床後,洗濯物を干しながらYouTube.
台所の洗い物をしながらYouTube.
仕事の半分はPCでデスクワーク.
帰宅後はブログ書き.
Prime Videoを観ながらZwift.
風呂上がりは大腿のマッサージをしながらYouTube.

絶賛依存中.

若い頃にインターネットという究極の娯楽がなくて,本当に良かったと思う.
”退屈”のあまり,海の向こう,山の向こうを想像し,気になり,実際に行ってみた(一面もある).

そして旅先では何もしない時間も尊い.

ダイビング旅では海外のリゾートに滞在する.
空き時間にビーチやプールサイドでリクライニングに寝そべりながら目を閉じる.
視覚でなく,肌で南国の太陽を感じる.

インプットもアウトプットもなし.
ひたすらインナースペースへ.

「幸福だ」という言葉が頭をよぎる(『太陽がいっぱい』か!)

デジタルだけに言及してしまっているが,デトックスには他者,つまり日々の人間関係も含まれるだろう.

ここ数年,新コロのせいで「ソロ◯◯」「一人◯◯」が流行った.

こういう言葉がわざわざ取り上げられるということは,ぼっち=マイナーという証なのだろう.
Kazchariの周辺でも「一人ではどこへも行けない」というヒトが老若男女問わず多数存在する.

Kazchariはぼっちが好きだが,人嫌いというわけではない.
たまーのグループライドやイベント参加は楽しいと思う.

秋の望岳台からのグループライド

冬のキトウシ・キャッスルライド

たまーの,”ノン・ぼっち”だから価値がある.

Kazchariの愛読書にリチャードパックの『イリュージョン』がある.

イリュージョン (集英社文庫)

名言のオンパレードで事あるごとに読み返している.

特に以下は「ぼっち」を考える上で重要.

「やりたいことだけをだな,やり続けていくと,類は友を呼ぶの法則に従って,俺達から何かを学ぼうと思う人達を引きつける,そして俺達もまたその人達から何かを学ばなくてはいけない」(p155より引用)

いやもう,掛け値なしに素晴らしい.
ここに「ぼっち」の本質がある.

ただし,この本は訳者の村上龍のクセっつーか,意訳&創作部分が前面に出すぎており,そこが批判されることもある.

Kazchariも気になったので,別の訳者の同パートを読んでみたら全く違っていてびっくり.

イリュージョン 悩める救世主の不思議な体験 (集英社文庫)

よくも悪くもこの新訳版は冗長というか,原文に忠実過ぎ?
ホンマは原著を読むのがええんやろうけど,結局は頭の中で日本語に訳してしまうしな.

話がだいぶそれてしまった.
ようするに「孤独と孤高は違う」という話でした.

あれやね,『ぼざろ』のぼっちとりょう先輩みたいなもんか.

ぼっち・ざ・ろっく!

さぁ,今度の週末,いやいやこれからも,どこへ行ってやろうか.

新年二日目の過ごし方

2023/1/2 Mon

噛めば噛むほど.

元旦の夜は早めに寝たためか,体内時計通り6時過ぎに起きてしまった.
期待をこめてカーテンを開けるとやや曇り.
うっすらと旭光が遠くに見える.外乗りに期待.

山に登るか,それとも少し遠いサウナにファット積んで出かけるか...と色々画策.

朝食後,いつもの冬用ライドウェアに着替える.
玄関の扉を開けると...吹雪だった.

「こらあかんわ」と雪かきにジョブチェン.
ご近所のみなさんも作業中.

ちーとも雪が収まらん.
雪かき無限ループに陥りそう.

外ライドを諦める.
しかし,トレーニングは行いたい.
レースが近いのだ.

第二回びえいスノーサイクルフェスティバル

そこで10時から,Zwiftのコース「Four Horsemen」にチャレンジ.
そう,正に”挑戦”なのだ.

https://support.zwift.com/ja/zwift-worlds-and-cycling-routes-rk3PMBUht#Watopiaより

距離:89.3km
獲得標高:2,112m

という,室内ライドなのにわけのわからん距離と獲得標高.
おまけに”途中”に「Alpe du Zwift」も含まれる極悪コース.

Kazchariも相当なZwifter(レベル53)だが,このコースはまだクリアしていなかった.
なにせ相当な時間とケツの痛みに耐える必要がある.
しかも,ちゃんとした厚パッドではなく冬チャリウェアの薄パッドビブを着用(さっき一度履いてしまったので).

結局,かなりの低速&休憩多めで5時間37分もかかってしまった.

その間,映画やらアニメを何本観たかなぁ.
そうそう,イチオシアニメの『サマータイムレンダ』を最終回(第25話)まで完走.

サマータイムレンダ

実に素晴らしい最終回だった.
クライマックス,ボスキャラとの戦闘はジョジョ並の頭脳戦.
タイムリープものでは最高傑作ちゃう?

他には『21ブリッジ』を鑑賞.

21ブリッジ

ブラックパンサー役で有名なチャドウィック・ボーズマンが主役刑事.
内容的にはとことん平凡.
意外なことが何も起こらないありきたりのプロットだった.
犯人とボーズマンの顔(ひげ面)が似ているので,全然区別がつかず,当初は義賊な話?と勝手に思っていた.

マンハッタン島にかかる橋の数から『21ブリッジ』と名付けられた題名だが,特に橋を使ったアクションやトリックがあるわけではない.
「原題は別やろ」と思ってたら同じだった.
何か深い意味があるのだろうか?

ご存じの方も多いと思われるが,ボーズマンは若くして病気で逝去されてしまった.合掌.

「Four Horsemen」はオマケを少し追加して100Kmオーバーで終了.

既に時刻は4時前.
漕ぎながらエナジージェルやお菓子で補給は行っていたものの,昼食時間を完全にロスト.

足の疲れはもちろんのこと,肩こりも相当だったので,近くの『御料乃湯』でサ活&夕食を摂ることに.

すっかりホームサウナ化している『御料乃湯』
中途半端な時間にも関わらず客多め.さすが三が日.
いつも通りサウナ3セットをこなすが,氷点下の外気浴はキツイ.3分が限度(それもどうかと思うが).
つまり”ととのい”が困難.
Kazchariの体質では,夏サウナの方が合っているかもしれん.

新コロ罹患時,保健所からもらったレトルトやらインスタントの保存食ばかり食ってたせいか,久々の『御料乃湯』メシ(唐揚げ定食)はむっちゃ美味かった.
まぁ,Zwift+サ活後という最強カロリー消費コンボ後なので,何食っても美味いはず.

帰宅しても時間はたっぷりある.

昨日観に行って以来,なぜか頭にモヤモヤが残る『アバ2』.

『アバター ウェイ・オブ・ウォーター』を観てきた~3Dはいらん

どうしても気になるところがあって,無印『アバター』(2009)を十数年ぶりに観てみた.

アバター

はい.『アバ2』の数百倍面白かったです.

無印にあって『アバ2』にない大事な要素がある.

1)主人公の葛藤

『アバ2』では,かつて自分が人間だったことを忘れているのではないか,というくらいただの異星人.
よく考えたら,このテーマを作品から除外したら,タイトルの「アバター」っておかしくない?
確かに大佐の心変わりが,その”葛藤”にあたるのかもしれんが,それならそれで大佐側の事情(地球の状況も含め)を掘り下げるべき.

2)ビジュアルの意外性

前日のレビューにて『アバ2』唯一の美点と称した海の描写.
無印の,地球ではない異世界感満載だった森の描写に比べると,『2』の海は想像性が希薄というか,現実の海をそのままCGで再現しましたどまり.
だとしたら,CGじゃなくて本物を見れば良いわけで...と,ダイバーでもあるKazchariは思うわけですよ.

確かに深く潜れば潜るほど,水中は青く,やがて暗くなる.
色鮮やかなサンゴ類も赤色が吸収されてドス黒く目に映る.

水中写真に観る色とりどりの風景は大光量のフラッシュのおかげ.

海中散歩

スキューバダイビング,やめよっかな?

それにしても50インチの4Kテレビで観る無印『アバター』
とんでもなく画質がキレイ.
13年前には既にCG映画ってほぼ完成の域に達してたかもしれんな.

となると,やはり「映画は脚本」という言葉にいよいよ重みが増してくる.

『アバター』シリーズは残り3本.
パンドラのナビィ軍が一斉蜂起して宇宙船を拿捕.
地球に攻め込んで,人類を逆支配(こ,これは猿の軍...じゃなかった惑星?)
まさかと思うが,パンドラの神秘の力(キリ)で,地球の環境汚染を一掃して,共存して生きていく...とか,ありきたりのプロットで終わらせるんとちゃうやろな?(ありそうで怖い)

ダンシャリズム

2022/12/1 Thu

ココロの中に残るもの.

隔離期間中,家の中の整理を行った.
年末の大掃除を一ヶ月前倒しで実施した感がある.

まずは手を付けやすい衣類から.

Kazchariはほとんど服を買わない.
2,3年に1度程度.たいていユニクロだ(あのセルフレジは感動)

ただし,旅行先で見つけたTシャツは例外.
プライス高めだが,面白いデザインが多いのでついつい.

スーツ職場ではないので,お気に入りのTシャツを年中着ることになる.
結果,すぐに襟口が伸びたり,シミがとれなくなる.
そうなると,次は寝巻きへと進化(?).
Kazchariは中学生の頃から,Tシャツとトランクスで寝るスタイルである.

十分役目を果たした(ボロボロになった)それらを今回,ごそっと捨てた.
楽しかった思い出とともに...

オートバイ用革パンツも捨てた.

30年前にレーサーレプリカ(VFR)に乗っていた頃着用.
もう履くことはないのに,なぜか長期保管していた(あるある).
もちろん,伸縮性はないのでピチピチ.
今でも(なんとか)履ける,
いやチャリのおかげで履けるように復活した,とも言える.
でも捨てます.
体型が維持できているかどうかのバロメーター変わりになったかも?

着なくなったサイクルウェアも捨て...いや,これはもったいないので,オークションに出した.
某海外メーカーのホンモノ.
ジャージ,ビブ,ソックス,レッグウォーマー,グローブ,ネックゲーター,ウインドブレーカーのセットを洗濯および漂白後に出品.
¥5000で売れた.
サイクルウェアは古着でも意外に需要がある.

Kazchariはトイ・コレクターであった.

iPhone11 Pro

未開封品をオークションに.
開封し,ケースに展示中のモノも,箱やパーツは保管しているので,少しずつ処分していくつもり.
モノによっては定価以上の価格で落札される.

処分する理由?
最近は完成品よりプラモ作る方が楽しいから.
それに...多色整形,パーツの精密感のおかげでプラモの方が格段に出来が良い上に安い.

iPhone11 Pro 左がガンプラ,右がROBOT魂

つーことで積みプラは増えていく.
あれ? これだと断捨離にならない?

KazchariはG-SHOCKコレクターであった.

G-SHOCKとRC30~おっさんの夢

iPhone11 Pro

これまでも未使用品・電池切れ(ジャンク扱い)をオークションに出品.
残りも順次出品する予定.
古いモノでも需要があるのに驚き.

それにしても,G-SHOCKも高くなったなぁ...もほや高級時計.

処分する理由?
今では「Garmin INSTINCT」という究極完成時計しか使わないから.

GARMIN(ガーミン) Instinct 2/2S Dual Power Suica対応 タフネスアウトドア GPS ウォッチ 【日本正規品】

正確な時刻,頑丈,充電機能,ライフログ,心拍計,STRAVA連動.
Kazchariの欲しい機能は全てある.
文句のつけようがない.

どうしてこいつがCASIOから発売されなかったのか...
iPhoneを作れなかったSONY同様,Made in Japanの凋落を感じてしまう.

こいつが壊れても,次も「INSTINCT」を買います.

Kazchariはスキューバダイバーであった.

少し前,こんな記事を書いた.

スキューバダイビング,やめよっかな?

今回クローゼットの奥に仕舞い込んでいた各器材をチェック.

特にカメラ関連.
ハウジングやステーなど,見た目は問題ない.
ただ,各ボタンのOリング劣化などは実際に使ってみなければわからない.

ダイブコンピュータはしっかり電池切れ.
こいつの電池は特殊かつ,水没検査を行わなければ安心して使えない.
費用がかかる.

買ったは良いが使っていない水中ライトもあった.
Cのせいで潜りに行けなくなったからだ.

サブのコンデジ用ハウジングをオークションに出そうか.
新品のOリング付けて.

主機である「OLYMPUS OM-D E-M1」用の撮影機材はまだ...処分の決心がつかない.
どこかに未練がある.
これを売ることは,ダイビング趣味をやめることに等しい.

OLYMPUS TG-5

ヨメさんの方は,とっくにダイビング器材の処分を決めたらしい.

さて,たったこれだけの作業で,部屋が多少スッキリした.
片付けでドーパミンが出まくる人のキモチが,ほんの少しわかる気がした.

ぼくたちに、もうモノは必要ない。 - 断捨離からミニマリストへ

さて,同じくC療養中の娘はもっと大胆.

今夏まで行っていたバレエ関連グッズをばっさり.

教科書・参考書をばっさり.

その他,コミック,書籍,雑貨など少しでも不要と判断したモノをばっさり.

実に潔い.

いわゆるサバサバ系の性格なのだろうか?
それともこれがイマドキの若者?
「所有」よりも,楽しさの「シェア」に価値を置いているように思われる.

書籍に関して言えば,Kazchariもかなり処分してきた.

Book-OFFに持っていっても全然値がつかないし,よほどの稀少本でなければオークションでもなかなか落札されない.
廃品回収の日にまとめて出してきた.

結果,家にある本がかなり減った...いや違う.
かなり以前から,書籍の“所有”をやめているのだ.

気になる本は図書館で借りる.
もし,図書館にないのなら諦める.
買うという行動にはならなくなった.

もうひとつはKindleへの移行.
マンガや雑誌はほぼこっち.
電子書籍はあくまで保存されているデータを読む権利がある,ということ.

厳密には“所有”ではない.

ただし,その内容は脳内(ココロ)にある(完全ではないけど).

「本棚を見れば,その家の主がどういう人物かはだいたいわかる」と言われたのも,昔話になるかもしれない

Kazchari家ではダイニングテーブルのすぐ横に本棚を設置している.
処分を免れた書籍が並んでおり,気軽に手に取れるようになっている.

iPhone11 Pro

あらためて見ると旅関連の本ばかり.

ヨメさん曰く,息子が時々手にとって眺めていることがあるそうな.

ある本をきっかけに未知の世界や,自己の認識外の思想に思いをはせるようになり,そして行動する,となれば...楽しいかも.

今回のような断捨離で,書籍まで全て処分してしまうと,子供のそうした機会を奪ってしまうことにもなりかねないな,とも思う.

そやけど...何もない部屋にも憧れるぅ!

つーことで,昨日とは打って変わって雪に覆われた旭川.

例年と異なり,一度も溶けることなく根雪になると思われる.

iPhone11 Pro

スキューバダイビング,やめよっかな?

2022/11/19 Sat

既にここ3年ほど潜っていないわけだが.

OLYMPUS STYLUS XZ-2 / Indonesia Manado

ブログの自己紹介文に「時々ダイビング」と書いてはいるものの,新コロのせいでここ数年全く潜れていない.

現状,2019年12月の「ラジャアンパット・ダイビングクルーズ」で潜ったのが最後.
既に十分すぎるブランクである.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

さすがにここまで潜らない期間が長くなると,「妖怪モウイイヤ」が頭をもたげつつある.

金はかかるし,機材は重いしオーバーホール必須だし,潜るまでの過程が面倒くさいし,危険だし,自由度低いし,天候・海況に左右されるし,コスパ,タイパ的に超最悪な趣味.それがダイビング.

では,なぜ続けてきたのか?

1) 海が好き

やはり,沈むのでもなく浮かぶのではない(中性浮力),あの非日常感は病みつきになる.
地球上で無重力を体験できるのはスキューバのみ(例外的に飛行機による無重力体験ツアーもあるけど).
水中の魚,甲殻類も,デザイン的に神様の最高傑作だらけ.
カラフルで美しくて危険で...異形.

OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Komodo
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Indonesia Komodo
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Indonesia Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro Lembeh

2) 旅が好き

海中だけではない.
南の島のビーチの美しさたるや...
これはモニターでは絶対に伝わらない.
アフターの地上散策やアクティビティも楽しい.
特に島には独特の文化がある.

OLYMPUS E-5 / Zuiko ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD / Maldives
OLYMPUS E-5 / Zuiko ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD / Maldives
OLYMPUS E-5 / Zuiko ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD / Maldives
OLYMPUS E-5 / ZUIKO DIGITAL ED 8mm F3.5 Fisheye / Maldives
OLYMPUS E-M1 Mk-II / M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 / 波照間島
OLYMPUS TG-5 / 西表島

3) 写真が好き

マクロから広角まで,地上では決して撮れない写真が撮れる.
真っ青もしくは真っ暗な水中が,ライトやストロボで照らされることによって,極彩色の別世界に変わる.これに気づけるのは水中フォトグラファーだけの特権.

一方,人工の光で照らさないと,雑誌で見るような鮮やかな風景を見ることはできない,という矛盾も...

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembrh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Manado
OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Ko Tao
OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Komodo
OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Ko Tao

そんなKazchariがライセンスを取ったのは2003年.

青年海外協力隊員としてジャマイカに赴任中の時である.

援助される国=途上国という印象もあるかもしれないが,中米,特にカリブ諸国は,そこまで経済的に困窮しているわけではない.
なのに莫大な国費を使って援助が行われる理由は...(おっと,誰か来たようだ)

ジャマイカの場合,ボーキサイト,コーヒーなどの輸出資源もあるが,何より観光がメイン産業.

海岸沿いには立派なリゾートホテルが立ち並んでいる.
有名なビーチにオーチョ・リオス,モンテゴベイ,ネグリルなどがある.

アメリカ人にとっての“沖縄”的ポジション.

また,カリブ地域のリゾートホテルは宿泊代に食事代や各種アクティビティ代が全て含まれているオールインクルーシブ・システムが有名.

任期中の隊員は居住者扱いとなり,これらのホテルも格安の現地人価格で利用できた.

このオールインクルーシブにはダイビングも含まれる.
ならばライセンス取って潜らないと損(Cカード取得代は別料金).
結局,滞在中にボートダイビングが可能となるアドバンスまで取得した.

2年間の任期を終え,2004年に帰国した後も,すぐに再就職はせず,ヨメさんと地球一周の旅に出かけた.

ここぞとばかりに,日本から遠くてめったに行けないポイントに潜った.

3ヶ月後に帰国して旭川に移住.
そして翌年のGW,初めて日本,石垣島で潜った.

いやいや,この時はマジで驚いた.

器材セッテイングサポート(お姫様ダイブと言われる)から始まって,懇切丁寧なブリーフィング,もしくは徹底した安全確認など,ゲストを楽しませること,およびリスク管理を含めたサービスが徹底的に行き届いていた”海外”

それと異なり,日本のショップの厳しいこと,厳しいこと.

バディとは名ばかりで,基本的にセルフチェック.
かつ,もたもたしていたら怒られる.

潜航できないゲストがいると,ガイドはその人にかかりきりで,先に潜った人間は船の下で延々と待たされる(だいたい45分ほどで浮上しなければならない).

海からボートに上がるときに,少しでもふらついたら,「何してんの!」と怒鳴られたことは今でもはっきり覚えている.

まぁ,そのショップ(もしくは担当ガイド)が,たまたまヒドかっただけかもしれないが,先に海外でのサービスを知っていると,ものすごく違和感があった.

そう,日本の場合,趣味ですら“道”なのである.

まさに「ダイビング道」

レジャーではなく,極めないといけないらしい(ロードガチ勢も似たようなもんか).真面目な国民性の負の側面やな.

さて,上記のエピソードもあり,長期休暇には国内より海外で潜ることがほとんどになった.

そしてすっかりガチダイバー...というより,ガチ水中フォトグラファーへと進化(いや,壊れた).

OLYMPUS TG-4  超重い

最終段階(フル一眼)一歩手前で留まっていただけマシ,とも言える(いえ,既におかしいです).

そして2020年初頭からの新コロ流行.

海外どころか,国内移動の制限も始まった.

ダイビング雑誌は相次いで休刊.
そらそうだ.記事にならない.

現在,なんだかんだで世界的には新コロは落ち着きつつあり,閉鎖していたリゾート施設も行けるようになりつつあるらしい.

Kazchariが登録しているダイビング系メルマガにも,ちょこちょことツアー情報が入ってくるようになった.

しかし,行かない理由を数えつつある.

1)料金が異常

例えば全ダイバーのあこがれガラパゴス.

https://www.club-azul.com/tour/53448

なんじゃこりゃあ! 空港税,国内移動費,燃料サーチャージ,ボートクルーへのチップ代など諸経費は別途である.

ハイエンドのカーボンロード買えるやん!(←おい)

確かに元々高額なツアーではあるが,ここまでではなかったような...

いやいや驚いた.
完全に富裕層の趣味(元々そういう側面はあったけど).

こ,これは極端すぎるか.

では,近場のフィリピンは?
もし新コロが流行らなかったら,次に考えていたのがここ.

https://www.club-azul.com/tour/55790

うげっ.5DV,夕食なし,器材レンタルなしでこの値段...

で,では国内は?

https://www.club-azul.com/tour/56422

4DVでこれかぁ...以前の2倍以上.

2)目の異常

いえ,病気とかじゃなくて老眼...
ここ数年で一気に進んだ.
もうマクロ写真のピント合わせは無理.

3)カメラ機材

何よりパーツの劣化が心配.
ハウジングやライトのパッキン,大丈夫やろか?
ただでさえ,精密機械にとって過酷な環境での運用.
使い続けていえれば,小さい不具合に気付けるが,3年も放置だと一気に水没しそう.

カメラだけじゃなくてBCやダイコンもヤバイけど.

機材が重すぎる?
では,こいつはどうだ.

最新iPhoneで水中撮影、音楽、通話可能!ダイビングの楽しさが格段に上がる画期的なスマホ用ハウジングとは?

陸上同様,水中写真もiPhoneに侵食されるかもしれんな.

とかなんとか言っているが,今回,ダイビングをネタにするために,昔の写真を検索したけど,やっぱいいね.
なんだかんだで一番好きな被写体は水中の生き物や風景やね.

新コロがさらに落ち着き,料金や飛行機代が落ち着けば,ダイビング趣味も復活するかもしれん.

そういや海外からの帰国時の隔離免除ってワクチン3回だっけ?

ありゃ? Kazchariは2回しか接種してへんわ.
あかんわ.

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 / Lembeh

しかおい小麦グラベル+おまけのライド(その2)

2022/7/30 Sat

水の人.

iPhone11 Pro

(前回のあらすじ)
「しかおい小麦グラベルライド」を無事に終えたKazchari.
だがしかし,せっかくの遠征ライド.
ここで終わらせるのはもったいない.
エネルギーもまだまだ残存.
ゆえに午後からのおかわりライドを決める.

ファットなしかおい夕食散策ライド

しかおい小麦グラベル+おまけライド(その1)

楽しいライドではあったが,正直自分のペースでは走れなかったのも事実.
もちろん「自由に停まって写真を撮ってもいいですよ」とは言われていたが,それでもね.
グループライドである以上「待たせてはならん」と気を遣ってしまう.

数カ所撮りなおしたい場所があったので,コースの逆走をまず考えた.
そう,今からプラベートなソロライドが始まるのだ.

iPhone11 Pro

まずは先程通ったばかりの公園の奥へ.
表示を見ると「交差橋台跡」とある.何それ?
早速コースを逸脱.

iPhone11 Pro
iPhone11 Pro

おおっ,めっちゃいい雰囲気.
説明看板もあり.誰がここまで見に来るのだろう?と思わないでもない.

iPhone11 Pro
iPhone11 Pro

ぐるっと回って,先程入った川に再度侵入して渡る.
対岸もグラベルが続いていた.

iPhone11 Pro
iPhone11 Pro
iPhone11 Pro
iPhone11 Pro
iPhone11 Pro ここで通行止めと言われても
iPhone11 Pro

残念ながら途中行き止まり.
少し戻って道道に出る.
こうして迷うのも悪くない.
寄り道が楽しくて,早々に指定コースの逆走プランを諦める.

それに...腹が減った.
えっ? さっき食べてなかったっけ?
すいません.とてもじゃあないが,カロリー足りません.

一旦,道の駅前のセイコマに戻り,おにぎりと紙コップからあげ,サイダーを注入 ⇒ 元気が出た.

iPhone11 Pro
iPhone11 Pro

このセイコマ,何度目の利用だ?
食事後,いったんクルマに戻る.
ウインドブレーカーやモバイルバッテリなど,もう使わなそうな装備を置いていく.

日差しは強い.
少し休憩をと思い,ハスラーのバックドアを開け,チェアを展開し座りこむ.
あーあかん,眠気が...

♪チャラララ ラッチャッチャッチャ~

30分ほどうたた寝.
さぁ,どこに行く?
幸い,クルマには「ツーリングマップル」を積んである.

ツーリングマップル 北海道

近場でグラベルでぇ,行ったことがなくてぇ,楽しめそうなところはぁ...で検討.

「十勝牧場展望台」が目にとまる.
ここから片道約20km.えーんでないの.

ボトルに水を詰めて出発.
完全舗装の幹線道道133号をTTポジションで爆走.

やがてGoogle先生ご指摘の左折ポイント(牧場への入口)が表れる.
あれ? 通行止めやん!
新コロのせい?
えー,ここまで来て戻るんかーい!?

なんとか抜け道はないかと少し先へ進む.
すると,ちゃんと展望台へ続く道を発見.
さすがGoogle先生,時々オレたちに試練を与えてくるぜっ!

右折左折を繰り返し,やがて結構荒れたグラベルに.
それでも土曜日のせいかクルマも多め.
砂煙がすごい.

iPhone11 Pro
iPhone11 Pro

最後の激坂を必死に登る.
ようやくたどり着いた展望台は...思ってたよりもしょぼかった.
展望が開けているのはせいぜい270°ぐらい.
そらそうだ.
標高はそれほど高くない.

iPhone11 Pro

観光客も多く,落ち着ける雰囲気ではないので,そそくさと下山.

iPhone11 Pro

途中,樹の下に集まる馬の群れを見た.

iPhone11 Pro
iPhone11 Pro

ヤツらも暑いのだ.

道道に出たが,同じ道で帰るのは面白くない.
よって別ルートで.

iPhone11 Pro

ふと入った然別川沿いのグラベルを走っているうちは良かったが...

iPhone11 Pro

道道に出てからは,これがまぁ...永遠にアップダウンが続くかの様.

暑さに加え,午前中のライドも含めた疲労がどっとやってきた.
ボトルの水もやばい.
店も自販機もない.
意識がぼーっとしてきた.

そこに突如現れる,とある工場の入口にある自販機.
これは神の助けか!

iPhone11 Pro

冷え冷えのDAKARAをゴクゴクキメてると,向こうからつなぎを着た若い女性たちが,ゾロゾロと帰ってくる.
あっ,怪しい者じゃないんだからね! ⇒ ちゃんと挨拶した.

iPhone11 Pro

復活したKazchari,ベースキャンプたる道の駅「しかおい」に帰還.

いやぁ走った走った.
午前中と合わせ100km越え.
先日の旭川といい,ファットでのロングライドが続く.
今日も良いトレーニングになった.

ファットな100kmサイクリングin旭川

それにしても,改めて舗装路巡行におけるTTバーの威力を再確認.
これは来るべき「オホーツク1300」でも採用決定.

『オホーツク1300』に向けての準備(その1)

Domaneには現状カーボン製TTバーを装着しているが,ポジション的にはファットに付けてるこちらのアルミ製の方が良いね.重いけど. ⇒ 移植決定.

RXL SL 自転車のハンドル ttバイク ハンドル ttハンドル カーボン TTハンドル

LOOKGOU 自転車ストレートタイプ クリップオンバー エアロバー トライアスロンバー

さぁ,バナナを食べて元気100倍.
お次のトレーニングは...スイムだ!
事前情報で,この道の駅には町営の温泉プールが併設されていることは知っていた.そのため,今回は海パンも持参しているのだ.

着替えやら何やらをバッグに詰め込み,いざ健康プールへ
町外者¥320である.安い!

iPhone11 Pro

想像以上に広くてキレイなのにびっくり.
25mプール,流れるプール,幼児用プールの他,ジャグジーまである!
何より利用者が少なくてほぼ貸し切り状態.

事前のシャワーでしっかりと汗とドロを流す.
そして軽く100mほど泳ぐ...なんだこの快感は.

思えばKazchariはダイバーであった.
毎年海外のリゾート地に潜りに行っていたものだが,新コロのおかげでここ2年ほどご無沙汰.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

海とプールとの違いこそあれ,カラダが水を,いや,この浮遊感を欲していたのは間違いない.気持ちよさに泣けてきた.

そして思わぬ副次効果も...平泳ぎで1kmほど泳いでいるうちに,なんと持病の頸・肩こりが明らかに改善したのだ.
意図せず,流行りの「肩甲骨はがし」していたのかもしれん(知らんけど).

前日のサウナと言い,チャリイベント以外の健康的な新発見が多々ある遠征やな.
「同じことをくりかえすくらいなら,〇んでしまえ」...と岡本太郎も言っていた.

50分ごとに休憩があるのが公共プールっぽい(なつかしい).

一点後悔したのは,せっけんとシャンプーを持ち込むのを忘れたこと.
シャワールームにはしっかりと「ここではせっけんとシャンプー使えます」とある.ジャグジーもあるし,完璧に風呂替わりになる.

プールを出るころにはすっかり日も暮れていた.
腹も減ったし,さぁ夕食だ.

昨夜行った「しかおい亭」の別メニューを試してみたかったのだが,残念ながら今夜はすでに営業を終了していた.
そこで別の店へ.

iPhone11 Pro

店名からして爆盛り系?と思ったが,普通の量だった.

iPhone11 Pro 美味い

ご主人は店の前に停めたファットバイクに興味津々.
値段や車重,ギアの枚数などエラく深いところまで質問攻めにあう.
かと言って,ガチ勢というわけでもない.
あーお客さんと話すのが好きなのだろう.いい人だ.

帰り,いつものセイコマへ.
アルコールを手に取るかどうか迷う.
そう,せっかくの遠征.
明日もハードなライドを計画中.
やはりここはプロテイン.
今夜は少しでも筋肉を休めるのだぁー!

深い眠りにつくのは,素敵に生きた刻だけ...ならば今夜は?(続く)

『海底47m 古代マヤの死の迷宮』を観た~いろいろトッピング

2022/4/14 Thu

久々に潜りてぇ.

ここ数年,海外旅行に行けていない.
言うまでもなく新コロのせいである.

一応,既に渡航は可能.
ただし3回のワクチン,自主隔離など手続きが色々と面倒(国ごとに異なる).
さすがに減客による経済的損失に耐えかねたのか,アジア各国はこれらの手続きを緩和し,開国へと方針転換しつつあるようだ.

日本はちょうど桜の季節.
外国人にとって一番魅力的なシーズンだったらしい.
観光業界にとっては完全なる機会損失.
誰がそうさせているのか?
「何も起きないことが最良」「事後の責任者不在」という日本人のメンタリティのせいか?

Kazchariは,新コロ前はほぼ毎年海外旅行に出かけていた.
その主な目的はスキューバ・ダイビングである.
目的がはっきりしている以上,現地で自力移動しつつ,あれこれ手配するのは面倒なので,パッケージツアーで参加していた.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

旅の回顧録~2015年のコ・タオ

おっと,今日のネタは旅行記ではなく映画評だった.
先日Amazon Prime Videoにて『海底47m 古代マヤの死の迷宮(原題:47 Meters Down: Uncaged)』(2019 米英合作)を観た.

海底47m 古代マヤの死の迷宮(字幕版)

この作品は2017年公開の『海底47m』の続編らしいが,ストーリーのつながりは全くない.Kazchariは前作も視聴済み.

海底47m [Blu-ray]

うろ覚えだが「サメ観察のケージダイブ中,トラブルでケーブルが切れ,海底47mに着底.酸素が減る中,そこからの脱出を試みるが...」みたいな話だった.

ダイビングがらみのパニック映画と言えば,『オープン・ウォーター』も有名.

オープン・ウォーター [DVD]

これらは全て一大ジャンル「サメ映画」の亜流.
一般大衆には「海でパニック=サメに襲われる」が完全に刷り込まれている.
おかげで,ダイビングが趣味と言うと,必ず「サメは大丈夫?」と聞かれるハメになる.

つーことで,前置きが長くなったがやっと『海底47m 古代マヤの死の迷宮』の感想である.

以下,ネタバレ.

舞台はメキシコ・ユカタン半島.

まずオープニングが面白い.
主人公はいじめられっ子転校生のミア
プールに突き落とされ,ゆっくりと沈んでいくシーンをプール(水中)側から撮っている.
ミアには姉のサーシャがいるが,なぜか黒人.
両親が連れ子ありで再婚したという設定で,どうやらサーシャは愚鈍なミアにイラついている.(伏線,伏線

父の仕事は海底遺跡の調査.
忙しくてなかなか娘たちにかまってやれない.
今回も週末の約束を守れず,ミアとサーシャに「グラスボートによるサメ見学に行ってきたら」とすすめる.
あまり乗り気でない二人だが渋々行くことにする.
翌日港でボートを待っていると,サーシャの友人,アレクサニコールがクルマで乗りつけ「もっと面白い所に行こうぜぃ!」と二人を誘う.

Wikipediaで確認して驚いたのだが,なんと,サーシャはジェイミー・フォックス,ニコールはシルベスター・スタローンの娘!(大スターの娘にとんでもない仕打ち!).

4人はとあるセノーテの入り口へ.
父親の調査対象現場のようだ.

セノーテとは,ユカタン半島にある浸食によって陥没した穴に地下水が溜まった泉のこと.
深部では別のセノーテとつながっている.

劇中の女の子たちみたいに泉でちゃぷちゃぷも悪くないが,やはりここはタンク背負って洞窟ダイビングでしょう.

https://www.divenavi.com/cancun_cozumel/より

流れがないので透明度抜群.
水底から穴を見上げると光のシャワーが美しい.
淡水と海水でくっきりと層が分かれており,そこで視覚トリックが起きたりする.

Kazchariも2004年に潜った.
まだ水中カメラを持っていなかったので水中の記録はないが,記憶にはしっかり残っている.

さて,本編に戻る.
父親が残していたダイビング用具を勝手に借りて,4人で海底遺跡探検に向かおうという流れになる.
マイク付きのマスクが人数分用意されているが,なぜかフィンは置いてない.
砂の巻き上げ防止? 水中で進まんぞ.

その後潜航し,水中シーンになるが,セノーテダイブの美しさを見せることはない.
本来存在しない彫像や,サメの模型(CG?)を登場させる都合上,撮影はプールセットなのだろうか.

まぁ,その後はお約束.
ちょっとしたミスから遺跡を破壊してしまい,帰る道が塞がるわ,どこからともなく現れた盲目のホホジロザメに襲われパニックになり,エア残量に悩まされる”いつもの”展開となる.

もちろん最終的に登場人物のほとんどが死んでしまうのだが,セリフや構図(配置)から実にわかりやすく死亡フラグが立つ.
サスペンス映画は主人公たちが「助かった!」とホッとした瞬間が危ない,という正に王道展開.
そういう意味で安心・安定感のある脚本だ.
とは言え...エア保ちすぎでは?

修羅場をくぐり抜け,”覚悟”したヒロイン,最期はサメに(なぜか)甘咬みされている姉を助ける.
武器は発煙弾? あれが水中で当たって効果あるのか?
おまけに自分も甘咬みされるが,無事脱出のハッピーエンド.

いじめっ子の前で食い殺されるバットエンドになるかと,一瞬思った.

つーか,あの盲目のサメはどこから現れたんや? しかも複数.
なぜお父さん達はこれまで襲われなかった?

などなどツッコミどころもあるが,まぁまぁ面白い映画でした.
残念ながらセノーテダイビングの絶景風景は皆無なので,宣伝にはならん.
ラストバトルは海の色からして,カリブ海っぽかったけどな.

最期にメキシコの治安について.
ユアン・マクレガーの南北アメリカ大陸縦断ツーリング『LONG WAY UP』では,やたらメキシコの治安の悪さが強調されてたなぁ.

『LONG WAY UP』の感想(その6)「メキシコ&USA編」

メキシコシティやグアテマラとの国境地帯(チアパス州)とか,どんだけ無法地帯扱い.昔はやたら暑いだけで危ない雰囲気はなかったけどな.

今も昔もユカタン半島,つまりマヤ文化圏は別格.
平和な世界やった(2004年の情報).
カンクンは都会過ぎてスルーしたけど,コスメルイスラ・ムヘーレス,そしてセノーテがあるプラヤ・デル・カルメン...何もかもみな懐かしい.

Nikon Coolpix950 / 2004年4月13日撮影 一応リュックは前抱え(中南米旅の基本)

あれ? 結局旅の話になってしまったよ.

『FASTEST』を観て~VRは普及するのか?

2022/2/13 Sun

脳だけで生きていける?

Zwiftの友,Amazon Prime Video.
先日,GPライダー,バレンティーノ・ロッシの自伝的映画『FASTEST』を観た.

FASTEST [Blu-ray]

長年第一線で活躍していたロッシも2021年,ついに引退.
若いと思ってたけど,もう42歳か.
ロードレースで言うところのペテル・サガンとイメージかぶるのはKazchariだけだろうか?
ともにスーパースターであるのは間違いない.

とは言え,毎年全ステージを食い入るように観戦している自転車の「グラン・ツール」に比べると,それほど熱心にMotoGPを追いかけているわけではない.

Kazchariが最もオートバイにハマっていたのは80年後半から90年初め.
その頃の最高峰と言えば「2st/500cc」やね.

エディ・ローソン,ウェイン・レイニー,ワイン・ガードナー,ケビン・シュワンツ,ランディ・マモラ,ロン・ハスラム,サロン兄弟とか.

弱ペダ並にキャラが濃い.何もかもみな懐かしい.
そういやTECH21カラーのYZFに乗った平忠彦の8耐を観るために鈴鹿まで行ったなぁ.ひたすら暑かった.

2018年,パプアニューギニアのワリンディにダイビングしに行った時,バディだったオーストラリア人がバイク・エンスー(死語)で,Kazchariが先ほどのレーサーの名前を出す度に大喜びしてた.

「Kaz! シドニーに来たら是非寄ってくれ.うちの家は広いぞ.一緒にツーリングに行こう!」と誘われている.

現在もSNSでのつながりはあるが,いつ行けるやら...

さて,『FASTEST』に話を戻す.
この映画の公開は2011年.
ちょうど,小型オンボードカメラの黎明期(GoPro HERO3の発売は2012年).
この映像でも車載動画シーンがある.
まだまだ解像度や構図はイマイチなれど,時速300kmを越える世界を少しだけ感じることはできる.

バイクレースと言えば肘スリバンク(この時代はまだ角度が甘い)と転倒がつきもの.
Kazchariもスマートトレーナーという固定型に乗っての鑑賞だったから良かったものの,3本ローラーだと”つられ転倒”が起きてたかも.

実際,『アメイジング・スパイダーマン』を観ながらの3本ローラーはヤバかった.

アメイジング・スパイダーマン シリーズ ブルーレイ コンプリートBOX [Blu-ray]

とまぁ,明らかに身体の外部に映し出された虚像にさえ,脳が騙されて身体が反応してしまう.
これ,仮想空間,VRゴーグルがもっと普及したらどうなるんやろ?

最初に一般化(?)したのはPS4の拡張機器だったかな?(いや,任天堂のバーチャルボーイ?)

VRはいつから普及が始まった?仮想現実の歴史を紐解く

Kazchari家にこの手のハードはない.
いや「Wii」はあったか? あれもVRっちゃあVR.

こないだ呼んだ『スピリチュアルズ「わたし」の謎』にも,VRゴーグルを付け,高層ビル間に渡した板を歩くというアトラクションが紹介されていた.
あまりにリアルなため,一人で歩かせると認知的に”危険”なので,かならず両サイドにアシスタントを配置するらしい.

橘玲『スピリチュアルズ「わたし」の謎』~サイコパスは誤解

スピリチュアルズ 「わたし」の謎

しかし,「脳がない生物はたくさんいるが,脳だけの生物はいない」のも事実.
やはり肉体感覚は大事やな.

少々記憶があいまいだが,何かの記事で「VR内で積み木を学んだ子供は,リアルな積み木ができない」と読んだことがある.
つまり,視覚入力情報を受け,処理してからの出力は本来であれば,自分の手で形・重さ・質感のある積み木を触らなければならない.
しかし,それが「ボタンの操作」に置き換わってしまうと,認知の発達を促さないということなのだろう.

ただし,VR,そして周囲の状況を完全にカットするゴーグルの進化は否定できない.
何らかの事情によりとある場所ら移動できない人にとって,この技術は朗報.
もはや娯楽の域を越えて,スマホ並の必須機器として普及していくのだろう.

エレコム VRゴーグル スタンダードタイプ リモコンセット ブラック VRG-M02RBK

今,ざっくりとAmazonで調べたけど,もうこんなに安くなってるねんな.
知らなかった.
これだけ安いと「一つ試してみるか」という気持ちにもなるなぁ.これこそヤバい.

まぁ,どれだけ普及しようとも,使うか使わないかは個人の自由.
でも,こいつはひょっとすると人生最後の「尊厳死マシン」として使えるようになるかも.
自分の望む風景を観ながら,安らかに逝けるならそれも悪くないかも.

そうそう,最後にバイクレースと言えば『マン島TT』が一番ぶっとんでて”面白い”と思う.
言わずと知れた世界最凶の公道レース.

VRうんぬんは抜きでも,そのレース映像を観るだけでもとんでもない.

石の壁が続く,とんでもなく狭い街中や,アップダウンの激しい丘陵コースを走る360kmのレースの優勝タイムが,最近では1時間40分ほどである.え?

なぜかよく行くニューギニア島

2022/1/19 Wed

野生が呼ぶのか.

海外にはプライベートであちこち行ったが,その中でも複数回訪問した国,というか島がある.
もちろん長期滞在という意味では,ジャマイカ(島)の2年が最長.
それを除くと,なぜだかニューギニア島にちょくちょく上陸している.

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:New_guinea_named.PNGより

TV番組の「観光で行きたい国トップ10」などにはまず上がってこない地域.
たいていの人は場所すらあやふやなのでは?
「オーストラリアの上のほう」と言えば,通じることもある.
後はあれかな,イメージとして首狩り族とかコテカとか...

この島は2つの国で構成されている.
ほぼ中央に地形を無視した真っ直ぐな国境線があり,西半分がインドネシアのパプア州+東イリアンジャヤ州,東半分が独立国のパプアニューギニアとなっている.

欧米列強に翻弄され,今日も紛争続く...インドネシアとパプアニューギニアの歴史

Kazchariはニューギニア島のそれぞれの地域に2回ずつ,計4度訪問している.

余談だが,島の形状も歴史もカリブ海のイスパニョーラ島となんとなく似ている(上下反転).

https://d-maps.com/carte.php?num_car=231353&lang=jaより

こっちは西1/3がハイチ,東2/3がドミニカ共和国である.

Kazchariはジャマイカ滞在中の2003年にドミ共を旅行したことがある.
飛行機で上空から観察すると両国の違いがよくわかる.
ハイチ側の山には木がほとんど生えていないのだ.
都市部の民家も作りかけが多く,屋根がない家も目立っていた.
その一方,ドミ共の首都サントドミンゴは高速道路が高層ビルの合間を縫うように走っていた.
この経済格差よ!

ハイチとドミニカ 同じ島に存在するが,なぜこんなにも豊かさが違うのか?

ニューギニア島に話を戻す.
先程述べた通り,Kazchariはこの島に都合4回訪れている.

1993年:西パプア/旧イリアンジャヤ(インドネシア)

2005年:マダン(パプアニューギニア)

2017年:ワリンディ(パプアニューギニア)

2019年:ラジャ・アンパット(インドネシア)

つーことで,以下,1993年の第一回ニューギニア訪問の雑感.
学術的には何の価値もない.
しかも約30年前の事情なので,今では何の役にも立ちません.

【1993年の西パプア/旧イリアンジャヤ(インドネシア)】

日本を出国して既に7ヶ月が過ぎていた.
インドネシアの島巡りもいよいよ佳境.
本多勝一の『ニューギニア高地人』を読んで以来,一度は行きたかった場所,イリアンジャヤを目指す.

ニューギニア高地人 (講談社文庫)

ジャカルタにて,国内3路線ならどこでも設定可能な周遊航空券を購入.
こいつを使ってイリアンジャヤの州都ジャヤプラに飛んだ(これだけで十分元が取れる).
ジャヤプラからは小さいプロペラ機に乗り換え,高地ワメナへ.

空港付近にたむろしている人々のうち,数人は裸...ではなく「コテカ」を”着ていた”.
「コテカ」とは,いわゆるペニスケースである.
ちなみにひょうたん製.
普段使い用,祭儀用といろいろあるらしい.

iPhone11 Pro 自室に飾ってます

横に長いインドネシアは,赤道にほど近い熱帯地域なのだが,さすがに高地は寒い.
先程の裸族の方々も寒いのか,両腕を胸の前で交差させ,自分を抱きかかえるようにして歩いていた.どうして服を着ないのか,進化論的に謎.

フィルム / 1993年8月撮影
フィルム / 1993年8月撮影

安宿を見つけてしばらく滞在.
こうした宿は旅行代理店も兼ねていることが多く,山岳民族の村を訪ね歩くトレッキングガイドの手配を申し込んだ.

彼の名前は「シリアス」だったかな.真面目か!
3日間ほど,二人でジャングルや山岳を歩き回った.

このシリアス,なぜかずっと不機嫌だった.
体調が悪いのかと聞くと「マラリアが再発してしんどい」とのこと.おいっ!

マラリアは蚊が媒介する病気.
つまり,マラリアにかかった人と一緒に,蚊がいそうなところに出かけるのは超危険.
今やったら絶対無理やな.

途中”塩の池”やら何やらを見学.みなさんちゃんと”服”着てますね.

フィルム / 1993年8月撮影

当然だが,まともな宿に泊まるわけはなく,シリアスの知人宅にお邪魔する.いわゆる民泊?
現地の人と同じモノはあまり食べなかったなぁ.
もちろんガイドのシリアスが毎回料理してくれるのだが,昼と夜に関しては基本的に「野菜たっぷりのインスタントラーメン」.ごっつあんです.

フィルム / 1993年8月撮影 タバコ吸いながら調理はやめい!

宿のご主人と言葉は全く通じないもの意気投合(?)
壁にかけてあった,ご主人愛用のコテカを確か50円程度で譲ってもらった.
土産物屋には観光客用の偽物が多いらしいが,これは正真正銘のホンモノ.ブルセラか!
さすがに本田勝一のように,その場で試着はしていません.

フィルム / 1993年8月撮影 トリミングじゃなく,なぜか顔が見切れている

この民泊,夜がスゴかった.
一応ベッドらしきものを占有してたのだが,一晩中,床を巨大な黒い物体が走り回って眠れたもんじゃない.
そう,大ネズミである.

当時も違和感があったのがこの風景.

フィルム / 1993年8月撮影 集合住宅?

30年前でも,伝統的な暮らしを捨て,インドネシア政府が用意した建売住宅のような場所に移住する(させられる?)住民が多くいたようだ.
通常のガイド付きトレッキングでは,昔ながらの伝統的な生活を営んでいる村に出向くことはできない.
Kazchariにジャングル単独行のスキルはないし,いわゆる山岳民族に出くわすのは危険...(特にパプアニューギニア側

寒くて,マラリアの危険もあり,食事もアレで,なかなか過酷な旅だったが,割と楽しめたかな.
今でも,町中でコテカを着用した人を見るのだろうか?

そんなイリアンジャヤも,Kazchariが旅した数年後から独立運動が盛んとなり,州名が変わったりした.
インドネシアの弾圧や差別に我慢できなくなったようだ.
いわゆる「パプア人」としてのアイデンティが強くなったということだが,将来的に隣国のパプアニューギニアとの統一は...ないやろな.
Kazchariの印象では,顔は似ているけど違う国.

イスパニョーラ島ほどではないが,経済格差もある模様.

Kazchariはこの旅の10数年後,今度はパプアニューギニア側のマダンワリンディを訪問することになる.
両方ともダイバー(だけ)には有名なポイントである.
そのうち,これらの旅の記録も書き残したい.

ちなみに4度目の訪問に関しては,その記録をアップ済み.
これが,現状最後の海外渡航である.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

なぜ,いきなりニューギニアなのか.
それはトンガ王国のそばだから.
もちろんトンガ本国も心配だが,今回の噴火で周辺諸国にも津波などの被害があったかもしれない.

それに,この本を最近読んだのも一因.

赤道直下の宝箱 旅するパプアニューギニア

パプアニューギニア関連の本は非常に少ない.
ガイドブックの類もほとんど出版されていない(以前は地球の歩き方フロンティアでラインナップされてたけど).
今はネットで情報収集の時代やけどな.

治安やインフラの問題が山積みなので,個人旅行が難しい地域なのだが,この本を読んでいると,ダイビング目的ではなく,以前していたような自由な旅がしてみたくなった.
特にこのルート,面白そう.

ココダ・トレイル

アジアを旅すると,太平洋戦争の遺構に出会うことが多い.
また,一度訪れた国の政情は嫌でも気になるのがバックパッカーの運命(さだめ)
世界地図を見ながら,懐かしい日々を思い出すと同時に,あの場所や出会った人々がどうなったのか,非常に気になるのだ.

フィルム / 1993年8月撮影

節約生活のススメ~今がチャンス?

2021/12/2 Thu

モノがありません.

引っ越し当初は借家だったKazchari家だが,その数年後,大家さんからの申し出により購入,現在に至る.
人生初の持ち家となった.
これで気軽に引っ越すわけにはいかなくなった.

Kazchari家が建てられたのは平成元年.
つまり築後30年以上経過している.
借家時代,給湯管の故障や雨漏りは不動産屋に頼めば交換・修繕してもらえたのだが,当然のことながら今では自費で解決しなければならない.

給湯管の修理~全ての真相が明らかに

北海道の住宅は過酷な環境にさらされているので,本州(大阪)よりもこまめな手入れが必要だという.
これまで,壁に穴が開いていることに気づいても,灯油タンクがサビサビになっていても,テラスのタイルがはがれまくっていても,見て見ぬフリをしていたが(おいおい),「いいや!限界だ.塗るね!」と初めて外壁点検および塗り替えを依頼することにした.

まず困ったのが,工事料金の相場がわからないこと.
下手に自分から見積もり依頼するとボラれるとか,営業飛び込みで周ってくる業者は信用できないとか,悪徳リフォーム問題もよく聞くし...と,もう不信感のカタマリ.
仕方がない.高い買い物である.慎重にならざるを得ない.

と,もやもやしていたあるのこと,隣家が外壁修理工事を始めた.
話を聞くと,親戚の勤める会社が施工しているらしい.
おお,これなら(費用も含め)信頼できると,早速紹介していただき見積もりを依頼.
9月末から工事がはじまり,2週間ほどで,全ての工事が完了した.

外壁色は悩みに悩み,工事前とはまるで異なる配色になった.
ネットにもシミュレーションサイトがたくさんあるが,やはり数を見ておられる現場の方の意見は的確だった.
どことなく北欧風...つーかムーミンハウス

さて,お次は支払い問題である.
反省しかないのだが,不具合箇所を長期間放置していたせいもあり,想像以上にあちこちが傷んでいたようで,ドアの修理,テラスのタイル張替え,外壁塗装代も含めると,計¥2,400,000ほどになった.
うーむ,MadoneEmondaが買えてしまうではないか(おいおい).

老後および子供らの教育資金として積み立てている投信を取り崩すか,それともローンを組んで月賦払いにするか...後者を選ぶことにした.
4年ローンで,おおまかに月7万ずつの返済.
Kazchari家は夫婦別会計なので,支払い負担分としては半分強の月々4万円の上積みとなる.
生活費,娯楽費,そして投資額を,これまで通りにしておくと赤字となるため,支出を見直すことにした.

資産を増やす方法は3つしかない.
収入を「増やす」か,支出を「抑える」か「投資する」.

収入はもう増えない.
これはどうしようもない.
定年まで後6年くらいか.

支出は節約で抑える.
ここ2年ほど海外旅行してないしなぁ...と言い訳しつつ,様々なモノを買ってしまっている.
もちろん今年最大の買い物はモンキー125
Bajaを下取りに出したので,本体はおおよそ30万でGet.

ついに『モンキー125』を契約~マジか?

当然これだけで済むはずはなく,新しいウェアだの,マフラーを始めとするカスタムパーツだの,ドラレコ,キャリア,バッグ...ああ追加の出費がウン円...
とは言え,“楽しさ”という名の元は十分取ったつもり.

他の出費としては,近頃はキャンプグッズ関連が多かったかな.
意外にも息子との二人キャンプが面白くて,色々買ってしまっていた.

小学生男子と道東キャンプ旅(その1)~阿寒湖へ

近年はまってしまったOLIGHTも,キャンプグッズと言えばキャンプグッズ.

進撃のアウトドアメーカー~OLIGHTとWAQ

キャンプ便利グッズを買いすぎると”不自由の楽しみ”からどんどん遠のいていく気がする.
しかし,冬キャンに備えてこれらだけは...

Anker PowerHouse II 400 (ポータブル電源 大容量 389Wh)

コイズミ 電気毛布 敷き毛布 丸洗い可 頭寒足熱配線 ダニ退治 抗菌防臭 130×80cm

FUTUREFOX ヒーターアタッチメント キャンプ ストーブ ストーブアタッチメント

セール中で安い.
あかん,全然物欲が収まらん.

もちろん,ロードバイクもそろそろ新車が欲しい.
ところが,こんなニュースが...

カスタムオーダープログラムProject One 2022年モデルのMadoneおよびDomane完売のお知らせ

これで新しいロードバイクのオーダーはだいぶ先になったなぁ.
ホッとしたような残念なような...

では,海外ダイビング旅行はどうだ!
オ,オミクロンか...こりゃゼータ株まで行くな.海外脱出まで何年待つことになるやら...

最後に「投資」の話.
Kazchariはインデックス積み立て投資をしている.
検討の末,ポートフォリオの日本株および債券への積立額を少し減らすことにした.

余談だが,昨今,投資アドバイザーによる「日本企業へは見切りをつけて,米国株にぶっこめ!」という論調をよく耳にするようになった.
だが,大抵の場合,元資は日本で働いていることによる給料なのだから,日本企業を応援しない=自分の首を絞めることになりかねん,と思う.
この先も日本への投資は続けたい(海外比率は多くするけど).

おお,そうだ! 「収入」「支出」「投資」の他,もう一つの節約手段があった.
それは「売却」だ.「収入」の一形態ではあるけど.
久々にコレクションのオークションへの出品,再開するか!(転売ではありません)

はい,つーことで,今日は「Amazon Black Friday」の最終日です.
「Cyber Monday」がないので,今年最後の大セール!

CONSUME! BUY! NO THOUGHT!(『ゼイリブ』より)

『南の島の大統領』を観た~モルディブの思い出

2021/11/10 Wed

個人の力で世界は変わるのか.

南の島の大統領 -沈みゆくモルディブ-(字幕版)

新コロのせいでここ最近海外に渡航できていない.
となれば,過去の訪問先に関する映画でも観て思い出に浸りますかぁ...と思って観たこの映画,見事にテンション・ダウン系でした.

モルディブは,この世の楽園と称されるインド洋の島国.
Kazchariは1994年と2011年の2度,訪れたことがある.

噂にたがわぬ,それはそれは美しい国である.
日本でもハネムーン先の候補によく挙げられる.

1994年,最初の訪問時はモルディブが目的地ではなかった.
元々は南インド旅がメイン.
まずはカルカッタ(コルカタ)からスタート.
数日後,列車にてマドラス(チェンナイ)へ移動.

インド経験者ならわかると思うが,いわゆる“インドらしさ”は有名な観光地が集中する北部に凝縮されている.
とりわけ「ボラれた」「騙された」などのトラブル系に関しては北インドの圧勝.
バナラシ,アグラ,ニューデリーとかは地名を思い出すだけで腹立たしい...ってそれが“らしさ”でもある.何もかもみな懐かしい.

その点,南インドは違っていた.
一言で表現するなら平和で紳士的.
北で散々お見舞いされながらも身に着けた料金交渉術が,南では全く役に立たない(いい意味で).
タクシー料金も固定,宿代も食事代も固定.
ボラれているのではない.普通にfixed priceだった.
駅でもバス停でも客引きが寄ってこない.
米中心の食事も美味いし,人もおだやかで親切.
これは後年,スリランカに行った時も同様に感じたので,大陸の南地域はそういう基質の住民が多いのだろう.

それはさておき,インド大陸南端に近いトリヴァンドラムという町を散策中,旅行代理店に貼ってあったモルディブの観光ポスターに目が留まった.
美しい写真であった.
そしてこの町から往復US$100で飛べるとのこと.
これは安い.
それまではモルディブなんて,バックパッカーに無関係な国と思っていたが,
これは面白そうと行ってみることにした.

有名な話だが,モルディブは島ごとに機能が分散している.
ざっと分けると空港島,首都マーレとなる行政島,リゾート島,ローカル住民島そして無人島である.

で,インドからあっと言う間に着いた空港.
宿も何も決めていない客はめずらしく,かつインドからの入国ということもあり,めちゃくちゃ怪しまれた.久々の荷物総チェックだった.

スタンプをもらってロビーに出ると旅行代理店のカウンターがあった.
よくわからないまま食事付きのリゾート,一泊US$60に決める.
ちなみに前日は1泊60インドルピー(約¥600)の宿に泊まっていたのだが.

空港島からはボートで島まで移動.
それほど離れていなかった.
宿はコテージタイプ.
目の前は白い砂浜と青い海.
いや,ただもうびっくりするぐらい美しい風景で,正に天国(あれですよ,炭治郎の深層みたいな).

計算外だったのは、このリゾート島の客はドイツ人オンリー.
レセプションの表記もドイツ語オンリー.
知らなかったが,モルディブには1島1リゾートおよび(場所によっては)1島1国という法則もあるようなのだ.
もちろんスタッフに英語は通じたので問題ない.

ここで人生初めてのスキューバダイビングにチャンレンジした.
いきなりモルディブ・ダイビング.
初心者ドライバーが「いきなりベンツ」に乗るようなものである.
体験なのでそれほど深いところまで潜れないが,逆にそれが良かったかも.
陽が差すサンゴ礁にカラフルな小魚の群れ.
カメラも何も持っていなかったが,あの海は今でも鮮烈に覚えている.

となれば,帰国後直ぐにライセンス(Cカード)を取得して,ダイビングにはまりそうなものだがそうはならなかった.
本格的なダイバーデビューは,約10年後にジャマイカで,ということになる.
最初が良すぎたのだ.

時は流れて2002年.
青年海外協力隊の派遣前訓練のためKazchariは長野県駒ケ根にいた.
訓練時間のほとんどは現地語の取得に費やされる.
入所早々の選抜テストによって,まずクラス分けされた.
Kazchariの派遣先ジャマイカは英語圏なので英語クラス.
全部で8クラスだったかな? 上から4番目のクラスだった.
その時,一緒になったのが「職種:音楽」としてモルディブに派遣予定のIくんだった.
確かまだ現役の音大生ではなかったかな?
20年前ではあるが,ほぼ毎日顔を合わせていただけあって,今でも顔を覚えている.
モルディブの隊員OBから「あそこで2年も過ごしたら人間ダメになるよ~」と散々脅されていた.他にもモルディブの食事は「カリー」「カツオ・カリー」しかないとか...
今どうしているのだろう.無事,音楽教師になれたのだろうか?

さらに時は過ぎて2011年.
既にガチ・ダイバー(フォト派)に進化していたKazchariは,満を持してモルディブ・ダイビングクルーズに参加.
以下,写真をいくつか.

OLYMPUS E-5 / 2011年10月撮影
OLYMPUS E-5 / 2011年10月撮影
OLYMPUS E-5 / 2011年10月撮影
OLYMPUS E-5 / 2011年10月撮影
OLYMPUS E-5 / 2011年10月撮影
OLYMPUS XZ-1 / 2011年10月撮影
OLYMPUS XZ-1 / 2011年10月撮影

ジンベイ・スイムを経験できたり,ローカル住民島,無人島に上陸できたりとこれはこれで楽しかったのだが,気づいたこともある.
モルディブ行くなら,クルーズではなく島リゾート滞在が良い.
クルーズの場合,深場にてマンタやジンベイなどの大物狙いポイントに行くことが多い.
Kazchariはサンゴ礁に群れるハナゴイ,岩場やイソギンチャクに隠れるエビ・カニの方が好きなのだと気づいた.

そして...やはり白いビーチと青い海,ヤシの木の下でくつろぐ時間がないと!
プラス,ローカルな人たちとの交流も欲しい.

ダイビングクルーズはとにかく忙しい.
寝るか食べるか潜るの3点.
それがいい,それを求めているという人には良いけど,忙しすぎるクルーズはもういいかな,という感じ.

そんな一個人,一旅人の身勝手な印象はさておき,冒頭の映画の話にようやく戻る.

観客にモルディブの美しい風景を見せて,ウエルカム!という映画ではなく,硬派なドキュメントである.
以下,Amazon Prime Videoにおけるあらすじ.

ジョン・シェンク監督作品『南の島の大統領-沈みゆくモルディブ』は,モルディブのモハメド・ナシード元大統領のある一年間を描いた物語である.当時彼は,世界の他のどんなリーダー経験したよりも大きな問題に直面していた

知らなかった.
Kazchari滞在中もこのような強権的な独裁政権が30年も続いていたとは...
この映画は主に2009年のコペンハーゲンで開催された「国連気候変動枠組条約第15回締約国会議(COP15)」での声明に向け,独裁政権を倒した若き大統領モハメド・ナシード(Kazchariと同い年!)の奮闘を描いたものである.
結局は規制などが当初よりかなりマイルドになった条約が採択されたが,その削減目標を守れなかったからといってペナルティがあるわけではない(某星マーク国旗の2大国のせい).

エンドロールが衝撃的.
結局,翌年はCO2排出量がさらに増え,水没の危機性はさらにアップ.
さらには2012年,旧政権支持派のクーデターでナシード失脚...
未来の心配よりも,今を豊かに生きていきたいという人の欲望を抑えることは難しいのか.

さらにWikipediaでナシードを調べると,衝撃の事実が.

モハメド・ナシード

現在,テロに巻き込まれ重体?
なんという悲劇的な人生だろう.

折しも,現在イギリスにてCOP26が開催中.
これがまた茶番だ茶番だと騒がれている(このご時世,どうして航空燃料を使いまくって一か所に集まる必要があるのか?).

中でも,エキセントリックな言動で注目を浴びるグレタさん.
あまりも激しすぎて,主張内容はともかく,彼女を見ていると不愉快になるというのが正直な感想.

とは言え,グレタさんを批判する側の「彼女は中国を批判しない(黒幕だから)」もしくは「彼女のバックにはウォール街がついている」といった陰謀論すらも左右多数入り乱れて,わけのわからない状況になっている.
日本でもグレタさんに賛同した学生がデモをしたりしているようだ.

ここで頭に思い浮かぶのは『逆襲のシャア』におけるアムロの名言.

「革命はいつもインテリが始めるが,夢みたいな目標を持ってやるから,いつも過激なことしかやらない」

「地球温暖化懐疑説」も含め,Kazchariには何が正しいのかよくわかりません.
例えばここで何らかの意見に賛同したところで,それはネットや書籍からの情報でしかない.
また,批判側のソースも結局はネット情報.

結局”言うだけ番長”になるぐらいなら,黙って日々の省エネに努めようとは思う.
無駄なエネルギー,特に化石燃料の使用は控えるしかできない.
クルマにはあまり乗らず,リッター70kmのモンキーに乗り,休日は人力オンリーのチャリで汗を流す.
これで許してください(誰に向かって?).