AIが便利すぎて恐ろしい~先読み旅計画への疑問

2026/3/10 Tue

それでも頼ってしまふ

九州ライドが近づいて来た.
今回はかつてないほど,AI(Gemini)に旅程や服装,見所などについて色々と相談してみた.いや,してしまった.

初期に提案された旅の計画は以下の記事に詳しい.

春・九州・BROMPTON~そのライド計画

やはり「左側に海岸線」は譲れないため,この提案を逆さにして,あらためてSTRAVAでルートを引いてみた.
できたgpxデータをBrytonに転送しておくつもり.

ブルベにおけるナビ~eTrexからBrytonへ

そしてこうなった.

【第一部:天草アイランドホッピングと薩摩路】

Day1:鹿児島市〜串木野〜薩摩川内(50km/535m)
Day2:薩摩川内〜蔵之元〜牛深(フェリー)(60km/722m)
Day3:牛深〜三角(91km/994m)

【第二部:九州の背骨・阿蘇を越える】

Day4:三角〜熊本市〜南阿蘇(75km/600m)
Day5:南阿蘇〜高千穂〜延岡市(95km /1354m)

【第三部:宮崎の海岸線と大隅半島】

Day6:延岡市~宮崎市(88km/328m)
Day7:宮崎市〜日南〜志布志(97km/765m)
Day8:志布志〜鹿屋〜鹿児島市(72km/661m)

距離的には全部100km未満で余裕(たぶん).まっ,予定は未定だが.

Gemini曰く,このルート最大の難所は第二部の阿蘇編
獲得標高はともかく,問題は寒さとのこと.

そこで最適なウェアについて相談.
アッパーは「長袖インナー+半袖ジャージ+ジレ+ウインドブレーカーで適宜調節するつもり」と答えたところ「ダメです.長袖ジャージにしてください」といきなり怒られた.
アンダーは「ビブ+レッグウォーマー」と答えたら,「ダメです.起毛タイツにしてください」と修正.
試しに,先日購入した「SPDサンダルで行くつもり」と言ったら「頼むからやめてください」と懇願された.

シマノ SPDサンダルを導入!旅を快適にする最強の相棒となるか?

てな感じでことごとくクレーム(再提案)されていく.

さらに「ビブは1枚だけにして,毎晩洗えば大丈夫ですか」と聞いたら,「ダメです.パッドをちゃんと乾燥させないと股ズレします.予備が必要です」とのこと.あーうるさい.荷物が増えるやん!

もちろんAIなので感情はないし,回答も極めて合理的.
指示に従えばトラブルに会う確率はたぶん減るだろう.
以前だったら,現地で後悔しつつも創意工夫で乗り切っていたようなことも,転ばぬ先に杖をくれる.

あぁ,なんたる安全・安心感...で済ませていいのか?
完全に洗脳,誘導されているようで恐ろしさを感じる.

そして,この阿蘇エリアには,もう一つトラップがある.
宿代がアホみたいに高いのだ.
ビジホ不毛地域なため,ラグジュアリーなお宿だらけ.
普通に¥30,000~とか...どこの首脳会談?

ゲストハウスのドミで¥3,000~があるっちゃあ,ある.
そやけど,この歳でドミは辛いのだ(落ち着かん).

これまたGeminiに相談したところ,阿蘇に限らず3月下旬の九州はハイシーズン中のハイシーズンらしい.
当初行くつもりだった佐賀の『らかんの湯』なんて,とっくに満室...

ぐぬぬ,そうだったのか.
四国(11月)や台湾(3月)旅では,前日夜か当日昼でもあっけなく宿が取れたので楽観しきっていた.今になって思えば,両方ともオフシーズンやん...

どうしたらいいのー? ドラ〇もーん!
猫型ロボならぬGeminiの回答はこれ.

「まずはGoogleマップを開き検索窓に「ホテル」を入力しましよう」
「適切なホテルが見つかったら,旅行サイトで値段を確認しましょう」
「観光地を避ければ穴場のホテルがあるかもしれません」
「満室でも直接電話すれば部屋を取れることもあります」

あーそーすね,がんばりますか...普通すぎる答えだった(脱力).
なんか,ちょっとAIに頼り過ぎて,何を求めているのかわからんようになってきた.

90年代.ネットがなかった頃,ホテル探しは飛び込みのみだった.
特に外国.
電話予約なんぞできん(ガジェット&語学力の問題).
空港もしくはバスターミナルに深夜到着.
そこから見知らぬ町をさ迷うサバゲーが始まる.
『歩き方』(得てして情報が古い)に載っている安宿に飛び込みで「Do you have a room?」と聞きまくる.
断られ続け,不安がMAXになった頃,ようやく一夜の寝床を確保する.

どこかに行く,何を見るよりも,旅の行程・経験そのものが目的で楽しみだった.
それを支えていたのが「なんとなるだろうし,最悪,野宿でもOK?」なんて考えていた20代.
そんな楽観思考,若いから,怖いモノ知らずだからできた.
挙句,睡眠薬強盗にヤラれたりしたけど(黒歴史)

そんなKazchariも近年は便利インフラのせいで事前計画を立てまくって,できるだけ失敗しないようになってしまった.

効率を求めるならAIの利用は最強.
しかし,旅の本質は「迷うこと」「困難の克服」,そして「達成感」にあったのではないか?
誰かに準備された予測可能な旅に,本当の感動はあるのだろうか?
便利さの代償に,何か恐ろしいほど大切なもの(時間や充実感とか)を差し出しているのではないか?

とは言え,今さらネット・スマホなしでの旅は考えられない.
チャリは自由なのに自由じゃない感あり.コレナンダ?

折衷案はないものか.
国内であればハスラーで車中泊しながら移動.
これで気温や荷物,宿の心配はなくなり,費用も抑えられる.
そしてハイライトスポットだけをチャリで楽しむ...あれ,結局コスパ,求めてね?

ああ,自己矛盾.
まっ,ほっといても何かが起こって,脳細胞をフル稼働させる瞬間はきっと来るだろう.それを楽しもう.