2024/3/18 Mon
こころははだしのままで
晴れ.温度:20 ℃,湿度:74%,体感温度:20 ℃,風速:24.1 km/時,風向:NE
Day2(その1)はこちら ⇒ 台湾一周(環島)ライド Day2 新竹~台中(その1)
さぁ,宿も確保したし,後は進むだけ.
例によってGoogle先生はジグザグ青春ロードを指し示す.
海岸沿いなので,突然こんな砂地獄も.
気分はサハラ砂漠だが,このタイヤではキツイ.
日の丸効果なのか,歩行者を抜いた際,後方から「加油!」もしくは「ガンバレー!」という声を何度か聴く.手を振って応える.
あれやね,日本でも荷物満載のランドナーが「日本一周中」のプラカードをぶら下げたくなる気持ちがよくわかった.
またまた”チャリで走ってええんか的”な高速道路っぽいところに出る.
ちょうど高架の下にサービスエリアのような施設発見.
腹も減ったのでピットイン.
フードコートで弁当を注文.
美味し.
しばらく走るとまたしても広大なサイクリングロード.スゴいっしょ?
途中で祭りなのかパレードに遭遇.
後で聞いたところ,とある神様の誕生日らしい.誰?
仏陀の誕生日は4/8のはずだが.
炎天下の中,歩くイベントも同時開催らしく,あちこちで水や食料を配っていた.
Kazchariにもくれようとするが,さすがに断った.
台中の市街地へ.
いつもの雑踏に飛び込む.
それにしても...本来二人乗りのスクーター(125~150cc)に,子供追加で3,4人乗りは当たり前.
さらに後方にはUberのボックスも追加.
時にはフットレストに犬が寝そべっていることも.
電動スクーターの普及率も高い.
石垣島で乗った「GOGORO」もガンガン走っている.
こいつらは全然音がしないので,いつの間にか横に並んでたりする.
ファ,ファンネル? 気が付いたら撃墜されていた感.
一番ヤバいのはほぼ全車スマホホルダー完備ということ.
ナビならまだしも,運転中も絶賛動画視聴中.
あれでよく事故らないものだ...って,結構事故ってます.
たまたま遭遇しなかっただけ.
台湾サイクリングで一番大事なのはニュータイプ的回避能力ではなく「目立つこと」.
バックミラーで後方を確認しつつ,蛍光色のザックカバーと「日の丸」,リアライト点滅で存在を際立たせる.
マンションが立ち並ぶ高級住宅街っぽいところに出た.
消防車が走り回っていたので,前方を見ると黒煙がもうもうと.
火事だった.
で,ようやく目的地のホテルにたどり着く.
ホテル名を確認.うん,ここだ.
ドアを開けて,ロビーにチャリを停める.
パスポートとスマホの予約画面を用意し,フロントのねーちゃんに名前と予約してある旨を(とりあえず)英語で告げる.
ねーちゃん,PCからプリントアウトしたと思われる予約表の束をパラパラめくり「没有」とかなんとか(たぶん).
えっ? そんなはずは...
すると奥から英語を話す別のスタッフが出てきて,Kazchariのスマホを確認.
スタッフ「これ,昨日の日付じゃない」
Kazchari「うなアホな!(またやっちまったか?)ス,スマホ返して...すまん.これ昨日のホテルのヤツや.今日のはこっち.チェックして」
ス「あー,これここと違う」
K「げっ,どゆこと!?」
ス「うちはチェーン店で4つあんの.あなたが予約したのは別のところ」
K「(知らんがな)で,そこはどこ? 遠いんか? まさかの台北?」
ス「いや.すぐそこ」
...つーことで,300mほど先に予約したホテルを発見.
ふー,肝を冷やしたぜ.
ここのスタッフも英語が流暢だった.
ただし,クレカ払いで少々手こずる.
Kazchariのカードは“ナンバーレス”なので番号が記載されていないのだ.
つまり予約表にあるカードナンバーと照合できないという.
わー,面倒くせぇ.
スマホを立ちあげてサイトにつなげば表示されるのだが,電波状況が悪いところでは証明できないかも.
とまぁ,色々ありましたが,本日の宿を無事確保した.
この綱渡り感,久しぶりだ.
自由旅行はこうでなくては(と,クリアしたから言える).
幸い,このホテルも洗濯機と乾燥機が設置されていた.
有料(50+50元)だが助かる.
部屋に上がる.
おぉ,ここもなかなかキレイではないか.広いし.
シャワーを浴びて,STRAVAに写真とログをアップ.
本日の走行距離は113km.いいペースだ.
さて,インスタを立ち上げると,朝DMしたRさんから返事が入っていた.
「今日は仕事が休みなので,食事でもどうですか?」
さすが「メンタル共通」と言われる台湾人だ.
以心伝心.直接言わなくてもこちらの意図が伝わっている.
ただ,この返信,午前中に送られている.
現時刻は19時過ぎ.
既に夕食を済ませていても不思議ではない.
遅ればせながら「ぜひ行きましょう」と返信.
Kazchariのホテルの確認と,何を食べたいか,候補の店などの提案が次々に送られてくる.
なにこのオモテナシ感とレスポンスの速さ.
数回のやり取りの後,歩いて15分ほどの場所にある小さな居酒屋っぽいところで会うことになった.
Rさんと初対面.
いやいや実にさわやかな青年(28歳)で,物腰も丁寧.
「台湾にしかない料理をたくさん食べてください」と,完全におまかせで注文してもらう.
美味し.
確かにノーマルな台湾料理というより家庭料理っぽい.
幻のビールとして有名な「18DAYS」.
文字通り製造後18日間しか飲めないらしい.
ちなみに既述の通り,Rさんは日本語ペラペラである.
これまでの旅であまりにも英語が通じなかったので,その理由を聞くとRさんをはじめほとんどの若者が苦手だという.
日本語よりもイメージ的に英語の方が簡単なように思うのだが.
語順同じだし.
やはり漢字の力が大きいのかも.
会話だけでなく日本語の読み書きも完璧なRさんだが,やはり中国語にない「敬語」の存在および使いわけには苦労したそうな.
せっかくなので,日本にいるヨメともLINEビデオをつなげ3人で“食事”.
向こうは1時間先にいるので,先に離脱したが,なんとも不思議な体験だった.
日本の旅の思い出などで盛り上がる.
実はRさんはアニメガチ勢で,聖地巡りをしていたそうな(特に『ゆるキャン』).
ちなみに四国は未踏.沖縄は「台湾と同じ」だから行かなかったそうな.
Rさんは食事を済ませていたらしく,料理にはあまり手をつけなかった.
すんまへん.もう少し早くメールに気付いていれば...と恐縮.
それにしてもネットはスゴイ.
確実に人と人との関係,言うなれば世界の在り方を変えてしまった.
細い細いつながりで,普通に生活していれば決して会うはずのなかった人と,その日の思い付きで簡単に会えてしまう.
Kazchariが30年前にバックパッカーしていた頃,もしネットがあったら...どんな旅になっていただろう?
これについては,この旅の最終日,新たな出会いがあったのでそこで考察したい.
22時になった.
さすがに明日が仕事の人に付き合ってもらうのも失礼と思い,再会を誓ってここでお開き.
しかもおごってもらう.謝謝.
今度,旭川に来た際には倍返しします.
ホンマ,楽しい時間でした.
おっ,ラーメン屋さん発見.〆は...さすがに無理だった.
夜の町を歩いてホテルに戻る.
ちなみに明日は雨予報.
ただし昼からは晴れるようだ.
それにしても...今日のRさんとの邂逅は実に印象的.
もっと,ココロをオープンに.
それが旅を味わい尽くす最大にして唯一のコツ.
Day3に続く.⇒ 台湾一周(環島)ライド Day3 台中~嘉義(その1)