2021/10/24 Sun
走り残しはありませんか?
Broken clouds, 10°C, Feels like 7°C, Humidity 71%, Wind 6m/s from S
「そういや今年は走ってなかったわ」の愛山米飯林道.
徐々に冬に向かいつつある昨今,近いうちに通行止になることが予測される.
ならばと,今日は天候よさげやし,悔いを残さないようにGo!
とは言え,家から「21世紀の森」にある林道入口まで約30km.
ファットバイクで自走すると1時間半はかかってしまう.
途中で「やっぱ,やーめた」になる前に,目的完徹のため,冬によくやるクルマをデポしての”美味しいとこライド”にした.
クルマにファットを積み込み,「21世紀の森」トイレ脇の駐車場へ.
人影まるでなし.
今日は装備はなかなか難しい.
ヒルクラ特化なので,あまり厚手だと「汗だく後の汗冷え」が怖い.
結局,パールイズミの秋冬ジャージ&タイツでコーディネート.
毎年新作が出るが,15℃対応ではこいつが最新?
[パールイズミ] イグナイト ウィンター ジャージ 15℃ 保温 吸汗速乾 冬用サイクルウェア
(パールイズミ)PEARL IZUMI 983-3DE サイクル ロングタイツ [メンズ]
値段の安さとデザイン性に惹かれ,普段は海外通販を利用しているが,フィット感や機能性に着目するとやはりイズミは優秀.
同長短足の日本人にぴったりの製品を作る.
さて,出発時の時刻は10:20.
走行プランを3つ立てた.
(1)峠までヒルクライム.さらに上川側までダウンヒルして,再度登ってデポ地点に戻る
(2)上川ダウンヒル後は,かなり遠回りになるが舗装路を走り当麻経由でデポ地点に戻る
(3)峠までヒルクライム.ファットバイクを置いて展望台まで登山.下山後はデポ地点までダウンヒル.
ちなみに峠まで約9kmである.
結果的に,どれでもない第4の選択になるのだが...
さぁ行くべ.
前半はこの様に美しい...とまでは言えないが落葉が始まった静かな,凛とした空気の中をひたすら進む.
対向車,追い抜き車,全く現れない.
路面状況はそれほどよくない.
上川に最短で抜ける便利な道なのだが,舗装化の兆しはまるでない.
例の「幻の道道」のように,地形的に不安定で生活道路として常用するのは難しいのだろうか?
土,砂利の路面から落葉の黄色絨毯に変化していく.
やがて路肩に雪が...先週降ったという初雪のなごりだろう.
ひたすら登る.徐々に高度も上がっていく.
極彩色に包まれる深秋の森(ワイヤール星人?).
いいねぇ.
マクロレンズがあれば,極小の菌類を撮影する場面.
おや? 水たまりが...嫌な予感.
ここから峠まで残り4kmの看板.
げっ,まだ半分くらい登るのか.
向こうに見える道も気になる.
ここに来る間にも分岐がたくさんあった.
実に好奇心をそそられる.
ただし”アレ”に注意する必要があるが.
珍しく展望が開けた.
アニメ第6部放送開始記念ということでジョジョ立ち.
無理なポージングで,こ,腰が痛てぇ.
自撮りついでに走行写真も.
XXZU 自撮り棒 ミニ三脚
やはりこの自撮り棒便利.リモコンもちゃんと動作する.
さらに登る.明らかに雪が深くなってきた.
そして...どう見ても”アレ”の足跡も...そうクマさんである.
周りの風景もいかにも出そうな雰囲気.
風に揺られて草が音を立てる.びくゥゥ~
まずいまずいまずい.
引き返すか?
いや,後2kmほどで峠.
熊ベル2個装備だし大丈夫!(何がぁぁ!)
もし,出くわしたら...とイメージしながら漕ぐ.
確かあれやな.背中を見せたらアカンねんな.
目を見ながら後ずさりするのが良いとか...でも,サングラスかけてるから,向こうからしたら目線わからへんやん!
あぁ,武器,武器はないのか? ナタ,持ってきたら良かった.防寒着より有用.
いやいや,やっぱり熊スプレーでしょう! Amazonで買っときゃよかった.でも高すぎぃ~
もしのしかかられたら? 横たわってチャリを自分にかぶせたら,盾替わりにならんかな?
膨らむ妄想.高まる心拍.
でも抗えない冒険心.
ここからの数キロが長かった...
到着.
峠には薄氷が張っている.
もちろん誰もいない.
ここからの登山道も,上川方面への下り道も完全に雪に埋もれている.
何より...靴が夏用メッシュシューズだったため,既にぐしゃぐしゃ.
モチベーションダダ下がりで,当初立てたプラン(1)~(3)はあっさりと撤回.
このまま来た道を戻るプラン(4)とした.
何より,いつ熊が出現しても不思議ではない,この空間からの脱出が最優先.
...とその割には,ジョジョ立ちっ!せずにはいられないっ!
さぁ,ダウンヒル.
ちゃんと防寒しないとまずい.これまた定番品.
[パールイズミ] ウィンドブレーカー 2386
クルマでも同じだが,シーズン早々の降り始めが一番緊張する.
逆に“慣れ”も怖いけど.
先日交換した新品のブレーキパッドの性能に期待.
ダウンヒル直後は,いわゆる“あたり”のせいなのか,“濡れたローター”のせいなのか,これまでで最大音量のキーキー音.
それこそ熊が逃げ出すくらい.
周りに誰もいないとは言え,自分自身が不快になるほどの不協和音が鳴り響く.
雪の深いところに突入.
こうした場所はドロッパーシートポストが有効.
サドルを下げ,スタンディングで乗り切る.
今回最大のミスはシューズの選択.
ワークマンで買った夏用のメッシュシューズ(¥1,980)は完全に失敗.
雪に突っ込み,峠の薄氷の上を歩きべちゃべちゃ.
つま先から冷える.
先ほど熊の足跡を見つけたポイントを駆け抜け...いや,せっかくなので再度ストップ.
草のカアサカ音に怯えつつ,自撮り大会.
一体,何をしているのやら.
楽観的にもほどがある.
この風景が標準となる季節がすぐにやってくる.
幸い,気温はそれほど低くない.
往路とは逆に,下れば下るほど雪が減り,落葉ロードに戻って来た.
やがて地面が露出.
ヒャッハなダウンヒル開始である.
とある場所で撮影タイム.
なんとツール缶のフタがないことに気づく.
どうやら振動でフタがどこかにとんでしまった模様.
締めが甘かったか.
今さら拾いに戻れない.
諦めるか.
思えば去年走った時も,ダウンヒルでリアバッグに挿したボトルを落として紛失.
グラベル走った際のパーツの紛失率はかなり高い.懲りない.
仕方がない.諦めてAmaで注文するか.
次の週末はセールのようだし...
ゼファール(Zefal) ツールケース Zボックス L [Z BOX L] 防水仕様 容量0.8L 重量130g サイズ調整可能 ボトル 7081
そうそう,ブレーキパッドのキーキー音はいつの間にか消えていた.
同時にタッチも向上.
「さすが新品!」と感心するストッピング能力を発揮した.
やはりこういうパーツは早めに換えるのがええね.
と,調子に乗ってたら,あるコーナーで後輪がスライドして少々びびる.
無事ダウンヒル終了し,林道入り口に帰還.
峠とは別世界.そんなに標高高くないのにな.
あれだけ,熊のことを怖がっていたのに,着いたら着いたで走り足りない感ありあり.
クルマに積まず,そのまま自走で温泉「森の湯」の状況を確認に行く.
既に数台クルマが並んでいた.
ドライバーが管理人さんに話しかけているのを立ち聞きすると,どうやら13時に開くらしい.
現在12:55.
待つのも何なので,「森の湯」のさらに奥に延びる林道に走りに行くことにした.
入り口にはしっかり「クマ出没注意」看板あり.
少し進んだところで分岐.
ああ,今日はここまでかな.
持参した菓子類を食って補給.
まだまだ続くこちらの林道.
また晴れた日に来よう.
クルマまで戻り,ファットバイクをクルマに積む.
濡れた靴下を履き替えてと...げっ!持ってくるの忘れたァ!
靴下どころか着替え一式忘れてるゥ!
仕方がない.
この汗だく(だった)ジャージとタイツで温泉に行き,またこれ着るか...
「森の湯」.以前は無料だったが,今は管理費¥100を払う.
先客2名.
ややぬるめ.言い換えれば長湯ができる.
露天でないのが残念だが,それは贅沢な願望というもの.
冷えた体を温め上り,同じジャージとタイツを着てクルマに戻る.
まだ真夏でないだけマシ.
さぁ,腹が減った.
「今日はがっつり行くでぇ」と向かったのがみんな大好き「かつや」.
”ドロはね汗だくジャージ”でカウンターに座る.
チャリ趣味の一番いいのはこれやね.
好きな物をどれだけ食べても太らない.
今日もむちゃくちゃ面白いライドだった.
まさにファットバイクの面目躍如.
それにしても,うちのファットくんはよく走る.
前後ともリジットやねんけどな.
いくら太いタイヤがショックを吸収すると言ってもはねるはねる.
でもそれが楽しい.
いわゆるフルサスのMTBって乗ったことがないので,今日みたいな道を走ったらどんな感じやねんやろ?
ヤバイ...(むらむらと湧き上がるドス黒い野望)