『アルキメデスの大戦』からのぉ~教え子に会った日

2022/2/5 Sat

最も教師に向いていない男.

iPhone11 Pro

今日も旭川は良い天気.
降るには降るのだが,ほとんど積もらない.
このままだと,2月下旬にはロード練開始できるのでは? つまりモンキーも乗れる?(願望)

さて,諸般の事情により午前中は在宅義務.
朝食を食べた後,久々にZwiftの「Quatch Quest」(47km)を選択.
そう,「Alpe du Zwift」登攀である.
このコース,山が始まるまでが長い.
特にタイムアタックは考えていなかったのでのんびりと.

当然,Amazon Prime Videoがライドの友.
今日の映画は...アニメ以外で久々の邦画『アルキメデスの大戦』だぁー!

アルキメデスの大戦 Blu-ray

以下,Amazon掲載のあらすじ.

1933年。欧米列強との対立を深め、軍拡路線を歩み始めた日本。海軍は、世界最大の戦艦を建造する計画を秘密裏に進めていたが、省内にはこの計画に反対する者も。そのうちの一人である海軍少将・山本五十六は、巨大戦艦の建造がいかに国家予算の無駄遣いか、独自に見積もりを算出しようと考えていた。必要なのは、軍部の息がかかっていない協力者…。山本が目を付けたのは、元帝国大学の天才数学者・櫂直。ところがこの櫂という男は、数学を偏愛し、大の軍隊嫌いという変わり者だった。初めは頑なに協力を拒んでいた櫂だったが、山本の「巨大戦艦を建造すれば、その力を過信した日本は、必ず戦争を始める」という言葉に意を決し、帝国海軍という巨大な権力の中枢に、たったひとりで飛び込んでいく。同調圧力と妨害工作のなか、巨大戦艦の秘密に迫る櫂。その艦の名は、「大和」...

2019年公開.
何かと評価の高い映画である.
それにしても,山崎監督は作品の当たり外れが激しい.
「ドラ泣き」とか「宇宙戦艦キムタク」はアレやったし...

つーことで,全く期待せず観たが予想外に面白かった.
原作も完結しておらず,落としどころが難しかったと思われるが,非常によくまとまっている.
冒頭の戦闘シーンを除けば,戦争映画ではなく謎解きミステリー.クライマックスは法廷ドラマ.
山本五十六(舘ひろし)はじめ,おっさん達がいい味出している.

それにしても...改めて「大和」のデザインはかっこよすぎる.
倫理観よりも,何よりも”美しさ”に惹かれてしまう...技術者マインド全開になるのもやむなし.某映画の堀越二郎と通じる.

歴史改変はさすがにできないし,そういう映画じゃないしな.
Amazonのレビュー見たら,海軍の作法大和の兵装についてネチネチと文句つけている人がいたが,そこ大事?

細かい演出で気に入ったシーンがある.
冒頭の大和の戦いで,パルスレーザー...じゃなくて対空機関砲が敵機を撃墜.
パイロットがパラシュートで脱出すると,それをすかさず水上飛行機が救助に来る.
それを見た日本兵が唖然とするシーン.
個々の兵隊の生命,特に莫大なコストをかけて育てたパイロットを大事にする米軍と,無駄かつ無理な精神論だけで戦う日本軍との比較が面白かった.

また,これは勝手な想像だが,菅田くんは関西人なので鶴瓶のセリフ回しに相当引っ張られそうになったのでは?(そんなことないか)

さて,2時間以上漕ぎ続けてケツの痛みがむっちゃ気になる頃,ようやくゴール.
ターンして,下りは放置.
その間にシャワーを浴びて昼食.

午後からフリー.
2月に入ったので,毎年恒例,DOMANEをオーバーホールに持っていく.

クランカーのご主人としばし談笑.
相変わらず,完成車もパーツも全然入ってこないとのこと.
Project-ONEもオーダーストップ中.

ただし,運良くオーダーが通った場合,急に納期が早まったり,パーツがグレードアップされてたりするらしい.
”待てる”のなら,今が購入チャンスかも.
ディスプレイされていたProject-ONEのMADONE,実に美しい...

さて,チャリを預けて用品を眺めていると,「ひょっとしてKazchari先生ですか?」とお客さんから声をかけられる.
もちろん,ご時世柄のマスクマンなので思い出すのに時間がかかったが,6,7年前に卒業した教え子のSだった.

なんでも,クランカーさんで買ったTREKのクロスバイクを売りにきたとのこと.
子供が小さいので乗るヒマがないのと,将来的にロードバイクが欲しいので,というよくわからん理由.

Sとは,在学中「中札内」や「空知」のグルメフォンドに一緒に出たことがある.
いや,一緒ではないな.あくまで現地集合だった.

Kazchariの割とガチな自転車ライフについて熱弁し,ロード購入のあかつきには,ぜひとも”変態ワールド”に入国するよう誘っておいた.
レース,ブルベ,Zwift,スノーライドなど,一度足を踏み入れたらシャバには戻れんようなるけどな.ゲヘゲヘ.

とまぁ,色々話したが,どうやら彼が話したかったのはカメラ趣味の方だった.
なんや,そっちか.

S「先生はどこのカメラ使ってるんですか?」

Kazchari「オリンパスや」

S「えー,マイクロフォーサーズですかぁ?」

Kazchari「(ムカっ)おお,なんか文句あるんか!」⇒ ウソ.怒ってません

どうやら,子供ができたことをきっかけに写真にはまったようだ.
話の中にもちょくちょく専門用語が出てくる.

そのSが面白いことを言っていた.

「学生の時,先生が『写真を趣味にすると,世界の見え方が変わる』って言ってたじゃないですか? あれ本当ですね.今になってわかりました」

言った言った.
そして,それは絶対的真実.

常に構図を考えながら世界を観るようになる.
ここで,どう切り取れば自分だけの聖域に閉じ込めることができるか.
シャッターを切れば,その瞬間,自分だけの最強世界が爆誕する(by浅草氏).

そして,何より写真には撮り手の感情が写る.
これも間違いない.
それが最も具現化するのが,自分の子供を撮る時.

2006年5月撮影 OLYMPUS CAMEDIA C5050Z

卒業して数年経ってから「あの時の話の意味が,今わかります」と伝えてくれる.
こういうのが教師冥利に尽きるってヤツなのだろうか.
素直にうれしいね.

では,今度会った時には5時間コースで,カメラとチャリとオートバイとダイビングとプラモデルとキャンプとアニメと映画と投資の話をしてやろう! 覚悟しとけよ!

(迷惑なセンコーだ...)

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