レトロなGW後半戦~ガンプラな日々再び?

2023/5/4 Thu

停滞? 否.

iPhone11 Pro

ヒマだぁ~
天気はまずまずだが,本日も十分チャリ日和.
乗れないのが誠に悔しい.

EMONDAな初クラッシュライド~わりと重傷

その怨念のせいか,昨夜の夢は実に面白かった.
なんと,Kazchariは一人でインドを旅していた.
出かけたい欲求が強い強い.

本来なら昨日から息子とキャンプ旅の予定だったが,当然キャンセル.
まだ左肩が痛く,とてもじゃないが重いモノは持てない.
つまりテントの設営は無理...っつーか,風呂もまともに入れんのに,出かけんのはあかんやろ.

つーことで引きこもり.
仕方がない.
罪プラ,もとい積みプラでも崩しますか.

うん? この状況ってあの時に似ている...

映画とガンプラな日々

まずは,中途半端に組んで机上に放置していた『RGガオガイガー』を完成させて合体遊び!

iPhone11 Pro

RG 勇者王ガオガイガー

完全に素組み.
変形中,多少ポロリはあるものの(フェイスマスクがひどい),めちゃめちゃかっこよい.
さすがバンダイ,驚異の技術力.

当初は墨入れして,デカール貼ってトップコート仕上げにしようと思ってたけど,放置期間が長いとモチベーションが下がるなぁ.
机に置いて,時々合体変形させて遊ぶのがよかろう.

次に倉庫から出してきたのがこいつ.
プレバン限定『MG 1/100 百式ライズカイン』だ.

iPhone11 Pro

いわゆる正史ではなく『ビルドダイバーズ』系の機体.
デザインアレンジに当たり外れはあるもの,これにはピンと来た.

超細身かつムーバブルフレームのデザインが,まさに永野メカ.
モーターヘッドというよりもヘビーメタル(Mk-II)のプロポーションに近い.

受け付けない人には完璧にダメなキットだろう.

iPhone11 Pro

MGなのでギッチギッチ.
とは言え不要なパーツがかなりあるようだ.
このキット,出自が複雑でMG『百式Ver2』『百式改』『百式壊』そして『ライズカイン』用専用パーツとてんこ盛り.
シンプルに同じプロポーションの『百式壊』のカラバリと言える.

MG 1/100 百式ライズカイン

定価¥13,200か.結構なお値段やな.
さすが金メッキ仕様.

若干プレ値だが,Amazonでもマケプレで購入可.

MG 1/100 百式ライズカイン

Amazonのレビューだとメッキが分離してしまっている不良品もあったようだが,Kazchariのは大丈夫.

iPhone11 Pro

さて今回も当然素組み.
一時流行った(?)先につや消しのトップコートを吹いてから,GUNDAM MARKERの「リアルタッチグレー3」の拭き取り汚し仕上げやな.

ガンプラな日曜日~1/144「ジュアッグ(ver.MSV)」を作る

GSIクレオス Mr.トップコート 水性 艶消し スプレー 88ml 模型用仕上材 B503

GSIクレオス ガンダムマーカー GM406 リアルタッチマーカー グレー3

もちろんメッキパーツはいじりません.

ちなみに『百式』を作るのは放送当時発売の旧1/100キット以来.

旧キットしか作らない

もちろん,ただのイエロー成形だったので,シルバー下地にクリアーイエローのアメ車塗り(懐かしい).
お気に入りだったが,阪神大震災の際に棚から落ちて見事に砕け散った.

iPhone11 Pro

作業開始.
ベースの『百式Ver2』自体が(今となっては)古いキットのためか,関節ポリキャップの他,プラの素材柔らかめ.

金メッキは艶有りのギンギラ系.
切り出し後は当然ゲート跡が残る.
タッチ塗装するとメッキがはがれるとか?
ここの処理の最適解は現状ないらしい.

作業の友は,せっかく加入したJSPORTSオンデマンド
『ジロ』の放送はまだなので『パリ・ルーべ』やら『リエージュ・バストーニュ・リエージュ』やら『ミラノ・サンレモ』など春のクラシックをダラダラと流し見.
これとは別に「Team JUMBO VISMA」の特番が面白い.

あーチャリ乗りてぇ.ぴえん(死語).

iPhone11 Pro

昼飯前にボディ完成.
おおかっこよい.
最近のキットに比べると,可動性はあまりよくないが,限りなく永野メカ(っぽい)なので素立ちでも画になる.

iPhone11 Pro
iPhone11 Pro

残りはバックパック.
ここはオリジナルのデザインの方が良いなぁ.余剰パーツで組めないのだろうか.

昼になったので,リビングに下りる.
息子がAmazon Prime Videoで令和版『風雲!たけし城』を観て笑い転げていた.

風雲!たけし城

まずはその豪華なセットに驚愕.
さすがAmazon,金がある.

鳴り物入りでスタートしたこの番組.エピソード1だけ観たが,たけし本人不在,芸人の茶番多すぎ,Mr.SASUKEこと山田さんいじりすぎ,敢闘賞の乱発などなどカオスな内容.

結果,レビューが大荒れ.
いずれにせよ,コンプラにうるさい地上波では放送不可能なのは確かなので貴重なコンテンツ.
ちなみにヨメさんもJK娘も爆笑しながら観ている.

おっ,昭和版も配信してるやん!

風雲!たけし城(昭和版)

こうして,昔の旅の夢を見て,昔の趣味のガンプラを作り,昔夢中だったTV番組を観る.
悪くはないが何か後ろ向きだ.

にしても,これだけ動かない(動けない)生活は久しぶり.
まるで入院しているかのよう.

ここ数日は確実に摂取カロリーの方が多い.
つまり「太る」だろう.

とは言え,左肩は痛いし左膝は曲げられんしで,何もできん.
もちろんサウナにも行けない.

ここが覚悟を決めて,某アブ君のようにここは一旦デブってから引き締めるか!(無理)

『グリッドマン ユニバース』の感想~約束と愛と

2023/4/8 Sat

賞味期限.

近所のイオンシネマにて上映中の『グリッドマン ユニバース』を観てきた.
素晴らしかった.
何しろシリーズ2本(+1)を完走したファンの要望,すべてに応えている.

例によって考察サイトや動画をシャットアウトして感想(ネタバレ)をつらつらと.

その完成度の高さですでに話題.
世間的にはそれほどの人気作ではない.むしろマイナー.

さて『ユニバース』を鑑賞するにあたり,まず,Amazon Prime Videoにて配信中の『SSSS.GRIDMAN』(2018)を再び鑑賞.

SSSS.GRIDMAN

全12話.やはり面白い.
フレームがしっかりしているというか,綿密に練られたプロット.
それに製作スタッフのオリジナル作品『電光超人グリッドマン』へのリスペクトと,“特撮愛”,”ウルトラマン愛”に満ちている.何よりもそこが大事.

主題歌もめっちゃ良い.
Kazchariのハスラー内でヘビロテ(死語)だ.

SSSS.GRIDMANオープニング主題歌「UNION」

放送終了して5年も経つため,ネタバレを気にする人も少ないと思われるが,以下,ストーリーの核心.

『GRIDMAN』の舞台は,満たされない毎日を過ごす少女(新条アカネ)が,とある永遠の命を持つ宇宙人にそそのかされて作ったデータ世界.

彼女は誰もが自分を愛してくれる世界の神となり,気ままに,かつ気まぐれに暮らしている.
だが,自分で作った人間や怪獣,および時空を越えてやって来たハイパーエージェントとの交流により,自己否定の泥沼から抜け出し,現実世界で目覚める場面で終わる.

先程も書いたが,『GRIDMAN』にはオリジナルがある.
それが特撮番組『電光超人グリッドマン』(1993年).

電光超人グリッドマン

どこかウルトラマンに似たデザインはTSUBURAYA作品だから.
こちらも(かつて)Amazon Primeで配信されていたので前半のみ視聴.

コンピュータがらみの事件発生,そして,プログラム内での戦い.
IoT世界の危うさを予見していた作品である.
時代を先取りしすぎた...とも評されている.

コンピュータ内での戦いという意味での類似作品としては『トロン』(1983)と『マトリックス』(1999)の間(強引?).その後『ゼーガペイン』(2006)もあったか.他にもたくさんありそう.

その『電光超人』だが,Kazchariは10話程度で挫折.
そのうち無料配信が終了し,全話視聴ならなかった.
ゆえに『GRIDMAN』で描写されたらしい数々の小ネタにはちと弱い.
それでも大まかなプロットに変更がないことはわかった.

そして,キレイに完結した『GRIDMAN』を受け,続編『SSSS.DYNAZENON』(2021)が作られた.こちらも全12話.

SSSS.DYNAZENON

こちらもリアタイで視聴していたが,その時は『GRIDMAN』ほど,はまらなかったなぁ.

『DYNAZENON』は前作とは別の世界.
新条アカネは無関係と考えて良いのだろうか?
それとも,アカネが考えた最初の世界がどんどん分岐していってパラレルになった?
このあたりはよくわからない.

成長したアンチくん(グリッドナイト)が出てくるので,てっきり未来の世界かと思ったが,「こちらの世界に干渉...」というセリフから,どうやらマルチバースの一つだと思われる.

で,その『DYNAZENON』も映画館に行く前に急いで再視聴.
すると...いやいやいや,驚くほどに面白い.
主題歌の『インパーフェクト』の意味がようやくわかった.

インパーフェクト アニメジャケット盤

新条アカネの情動に焦点をおいていた前作(彼女の世界だから当然なのだが)と異なり,こちらは群像劇にシフト.

『GRIDMAN』世界では,各住民の記憶もアカネに作られたものなので,個々の内面に言及するのが難しい.ゆえにどこか浮世離れしたキャラばかりとなる.

一方『DYNAZENON』のキャラはそれぞれがしっかりと自分の過去を持っている(怪獣優生思想のメンバーはアレだが).

ゆえにこの二作が異なる作風になるのは自然なこと.

初視聴時は,そのことに気づかず「キャラにクセがありすぎる」「暗い」「GRIDMANの方が爽やか」だけで片付けてしまっていた.

『DYNAZENON』のキャラは,何かが欠けていたり,歪んでいたり,こだわり続けている.
その克服の物語となっている.
結果,前作に比べ,キャラの内面描写がぐっと増した.
怪獣そのものも「人の情動を吸収して種から発生する」という設定になったしな.

そして最終回にかけて,この2作の雰囲気が統合されて,それぞれが“けじめ”に向かって動く.これぞユニバース.

で,『グリッドマン ユニバース』である.
結論から言うと,ここ数年で最高の映画体験だった.

もちろん,先週観た『RRR』はエンタメとして圧倒的に面白い.

『RRR』を観てきた~インド映画はカロリー過多

その前の『シン・仮面ライダー』は,Kazchariを含む一部の人には刺さるが,庵野成分が濃過ぎ,手放しで傑作とは少々言い難い.

『シン・仮面ライダー』を観てきた~やりたい放題

両方とも好きやけどな.

その点『ユニバース』は好バランスというか...正直,色々泣けます.

ストーリーに,というだけではなく,まず(オタクの)おっさんを容赦なくノスタルジーの海に沈めてくるのだ.

巨大ヒーロー,怪獣,恐竜,ドリル,剣,変形,スーパー合体,ドラゴン...(Kazchariは専門外だが)プリキュア的要素まである.
カラダはおっさんになってしまった元男児のココロをくすぐりまくる.

戦闘シーンに関しては,CGの進化のおかげで,あの複雑極まりない線の多すぎるデザインが破綻なく動きまくる...というだけで驚愕なのだが,元々のTVシリーズからクオリティは神がかっているので,さほど驚きはない.

そやなぁ,ロボの作画に関してはもう来るところまで来た印象.
ただ...正直『めぐりあい宇宙』における手書きの安彦ガンダムやゲルググの方が,ずっと色気があって,かっこいいと思う.

別のノスタルジーは「学園祭の前日」...この強力なキーワードよ.
もちろん,黒歴史になっている御仁も多いかと思われるが,たいていの人にはほろ苦い思い出に包まれてしまうのではないだろうか.

まっ,それだけではなく,あの時代の空気感や友人関係.

その何とも言えない状況をこれ以上なく凝縮したのが『劇場版うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』だった.

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー [DVD]

もう文句のつけようがない名作中の名作.
原作者は大激怒らしいが,面白いものは面白い.

余談だが,令和版『うる星やつら』は視聴断念.
原作に忠実だと言うが,メガネが出ないだけで,これほどつまらなくなるとは...
ただ,2期の製作も決定したらしいので,イマドキの視聴者にはこれでいいのだろう.ここにもおっさんのノスタルジー...

『ユニバース』に話を戻す.

基本的に『GRIDMAN』世界をベースに話は進む.
ハイパーエージェントが姿を消して数カ月後の世界.
グリッドマンに憑依されていたアラタは,かつての戦闘の記憶がない.
逆にその時の記憶を有しているのは内海と六花だけ.
この内海くん,TV同様我々ポジションでメタ的発言も多い.

そこへ久々に怪獣出現.
新世紀中学生も,ついでグリッドマンも復活.
アラタ,妙に飲み込みが早く,再び戦うことを決意.
グリッドマンとなる.
しかし,慣れない戦いにピンチ.
そこへ現れるダイノレックス! パイロットはガウマもとい,新世紀中学生の新人レックス.

家を出る直前まで『DAYNOZENON』を観ていたので懐かしさはないが,それでもこのシーンは熱い.
もうこのあたりまで,終始ニヤニヤしっぱなし.

この戦いの後,世界が徐々におかしくなってくる.
マルチバースが重なって,世界が崩壊するかもしれないマルチクラッシュ(?)が起きるかもしれないとのこと.

『GRIDMAN』の世界に『DYNAZENON』のメンバーが徐々に侵入してくる.
暦とアラタの家が同じとか芸コマ.

なぜこうなってしまったのか?
エネルギー体であるグリッドマンそのものが宇宙と融合してしまったから.
どうも,前回の戦いの後,弱っているグリッドマンのココロを新たな敵対宇宙人(?)が侵食して支配,ちらばったマルチバースを一つに集約しようとする.
それがこの事件の真相(たぶん).

それを阻止しようとアカネがアレクシスと共闘し宇宙を救う...というのが全体のあらすじ.

以下,雑感・考察.

この映画の主役は六花.
キャラ人気を考えれば納得.
『GRIDMAN』で決着がついてなかったのが,その六花とアラタの関係.
正にそのケジメで映画は終わる.
ヨモギとユメの関係にユニバース.

クライマックスの戦闘,さすがに「♪ベビダンダン」は採用されず.
安心したような残念なような...

実写パートのアカネ役の子が,もう少しアカネっぽかったら...と思わんでもないが,リアルな自分を否定していたから作ったキャラなので別人に近いほど正解か.

5000年前,つまり紀元前3千年紀がどういう世界だったのかよくわからんままだったが,中国の黄河に「龍山文化」が勃興していた時代やねんなぁ(Wiki調べ).だから龍=竜=“ダイナ”ゼノンなのか.
ガウマと姫,かつカニ好きの伏線回収が素晴らしい.

「怪獣優生思想」メンバーの復活は無理だったか.
途中でアカネがプリキュア風に変身した時,てっきりムジナになるのかと思ったわ.
実は『DYNAZENON』世界でのアカネ=ムジナ設定だったとか...

以上,『グリッドマン ユニバース』の感想でした.
まだまだいくらでも考察できそう.

鑑賞後,情報量の多さや情感の揺さぶりに疲弊し,しばらく呆けてしまった.

とりあえず「今を懸命に生きよう」「人生に賞味期限あり」と再認させてくれる“面白い”を超越した素晴らしい映画でした.

オススメです.

iPhone11 Pro

レトロフューチャーと未来の科学

2023/2/21 Tue

そんなのは古い.

朝,NHKのニュースにて「空飛ぶクルマ」の有人フライト実験を紹介していた.

「空飛ぶクルマ」人を乗せ高度30mまで浮上の試験飛行 大分

夢のある話で結構だが,あくまで浮上実験
日本における(?)実用化はまだまだ先だろう.
そういやずっと前から言われている「ドローンによる宅配便配達」って,どこまで進んでいるのだろう?

また「空飛ぶクルマ」が実用化されたとしても,人の手によるマニュアル操縦ではなく,自動で決められたコースだけを飛行するような気がする.
でないと危なくて仕方がない.
地上での自動運転すらまだ未解決.

しかし,先程のニュースに映った「クルマ」だが,果たしてこれは「クルマ」と呼んでよいのか?
少なくとも形状的に地上走行は無理っぽい.

その飛行試験を見ての子供の感想.

「ヘリコプターみたい」

あまりに正直な感想で笑える.

その昔,Eテレの『地球ドラマチック』で見た「トランジョン」はクルマ要素が強かったように思うが.

空飛ぶ自動車「Transition」、いよいよ2019年に発売–2人乗りで航続距離640km

かつて,SF映画やコミックで描かれたチューブ内を走るエアカーや,クルマの形状そのままで垂直上昇し,水平移動に切り替わる...やはりあれはレトロフューチャーどまりなのだろうか?

飛行機ではないが,クルマの形のまんまで潜水艇になる『007 私を愛したスパイ』(1977)のロータスには感動した.
実際は特殊撮影で潜行は不可能らしいけど.

フジミ模型 1/24 BOND CAR Submarine

「空飛ぶクルマ」に話を戻すと,現状「でっかいドローン化」が主流のようだ.
つまり現行技術の応用.

移動手段が馬からクルマになった要因,「内燃機関」の開発のようなエポックメイキングはからんでいない.

モノリス,飛行石,シズマドライブ,ナノミスハインなど,SF映画やアニメには画期的発明もしくはナニモノかにもたらされて,文明が進化するという描写が多い.

現状,常温核融合とかどうなってるんやろ?
超電導技術はMRIか.

日常,体感できる変化は通信速度の爆速化が身近.
ようするにスマホの進化が一番身近かな.
まぁ,これも既存の物理法則の拡大ではある.

つーことで,気になったので,この先に登場するであろう最新科学の成果をGoogle先生に聞いてみた.

実現可能性の高い、未来の科学技術10選

あれ?「空飛ぶクルマ」が入ってない.
空を飛ぶならパーソナル・ジェットパックの方が実用的?

『マンダロリアン』の第三シーズンが楽しみだ.

秋分の雨とDisney+で『マンダロリアン』

『ドクター・スリープ』から『IT』へ

2023/2/15 Wed

原作と監督と.

少し前,3本ローラーの友として『ドクター・スリープ』(2019)を観た.

ドクター・スリープ(字幕版)

映画史上に残る大傑作『シャイニング』(1980)からの39年ぶりの続編ということで,楽しみにしていたのだが,最初から最後まで「思ってたんとちゃう」という感想が拭えなかった.

心理的にグイグイ来る上質なホラー映画が,CG満載の陳腐な異能力バトルモノに変貌していた.

だがしかし.

この映画には裏事情があって,原作者のスティーブン・キングは映画の『シャイニング』を大酷評.監督のキューブリックをずっと恨んでいたらしい.

シャイニング (字幕版)

一方で,自分の原作に忠実な『ドクター・スリープ』は大満足&絶賛しているそうな.

こんな話,どこかで聞いたなぁ...って,そうや!押井守の『ビューティフル・ドリーマー』やん.

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー [デジタルリマスター版] [Blu-ray]

これまた世紀の大傑作.
おっさんになって観ると,“あの頃”を思い出して泣ける.

ちなみに現在放送&配信中の令和版『うる星やつら』,Kazchariは最初の数話で早々に脱落.
メガネ(=千葉繁)がいないだけで,これだけつまらなくなるとは...(原作準拠なので仕方がない)

うる星やつら

それはさておき,『ドクター・スリープ』視聴後,おすすめに上がってきたのが同じくキング原作の『IT/イット “それ”が見えたら,終わり.』(2017)である.

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(字幕版)

長らく完結編の『IT/イット THE END“それ”が見えたら,終わり.』(2019)しか配信されていなかったので,視聴をパスしてきたが,これを機会にこの2本を連続で観てみることにした.

20年以上前に,あのレンガ=分厚い原作も読んだが,あまり印象に残っていない.
基本的に翻訳モノは苦手なせいもあるけど.

合本 IT【文春e-Books】 Kindle版

で,まず『IT/イット “それ”が見えたら,終わり.』の映画レビューである.
いわゆる「CHAPTER 1」.
何を今さらのネタバレで.

時代は1990年.

言うまでもなく最初からキング節全開.
「アメリカの寂れた田舎町」「校内ヒエラルキー」「悪ガキ」「いじめ」そして「夏休みのちょっとした冒険」って...おそらく世界で最も有名なキング原作『スタンド・バイ・ミー』と舞台設定がそっくり.

スタンド・バイ・ミー (字幕版)

もちろんあっちはリアル,『IT』はファンタジーやけど.

それしても,今も昔も憎悪うずまくデリーという街は色々ひどすぎて住みたくない.
ペニー・ワイズの誘拐&子供殺しの他にも.登場人物たちが毒親を殺しまくる.
ああ,ニッポンは平和でいい国だなぁ...

ところで,ペニー・ワイズの攻撃って物理なん? 精神なん?
被害者側の妄想が現実化してしまうタイプ?
そのあたりが適当なので,モヨってしまう.

個人的にこの映画の一番の楽しみ方は全編に漂うJOJO感.

デリーの街の雰囲気もそうだが,キーとなる「井戸の家」とか,スタンドっぽいペニー・ワイズやその手下どもの攻撃とか...むっちゃ杜王町してるやん!
そう,“みんな大好き”第4部の日常に潜む恐怖を存分に描いているのだ.

なんかキャラの言動もそれっぽい(特にリッチー).
つーか,荒木飛呂彦先生も,どこかの媒体で「キングの大ファン」と公言してたはず.

荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論 (集英社新書)

パクリ...ではなくリスペクト?

参考までにJOJO第四部の連載期間は1992年~1995年.
スティーブン・キングの原作が翻訳されて出版されたのは1991年.

「あぁ,こりゃ荒木先生,忙しい連載の合間を縫って,原作読んだなぁ.それでヴィジュアルイメージを第4部に落とし込んだのかー」と勝手に想像.

と,思ってたら,1990年にTVドラマ版が製作されていたらしい.
Kazchariは未視聴だが,先生はこちらを観られたのだろうか?(※個人の想像です)

そして,ラストシーンで「これが恐怖か...」とつぶやきつつ穴の底へ落ちていくペニー・ワイズ.
これもどこかで見たなぁ...って,『仮面ライダーW 運命のガイアメモリーAtoZ』の,エターナルの最後のセリフ「これが死か...」と同じやん!
さすがにこれは無関係か?

引き続き『IT/イット THE END“それ”が見えたら,終わり.』,つまり「CHAPTER 2」を鑑賞.

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり.(字幕版)

時は(もちろん)27年後の2016年が舞台.

こっちは...全然あかん.
何これ?

CHAPTER1と同じ展開を,27歳分老けたおっさん達が騒ぎ,逃げ惑いながら,なんとなく気合と根性と思いつきでペニー・ワイズを倒しただけ.
万能感が肥大した相手に,罵詈雑言で戦うって...ネットリンチの暗喩?

前作は子供が恐怖を克服して必死に戦う(=成長)から,まだ見れたが,これはないわー.
で,とってつけたように影の薄かったスティーブンの手紙で感動させるようと...するかー!

気になったのは,40歳になった登場人物たち,誰にも自分の子供がいない.
記憶を失ったとは言え,27年前のトラウマ(子供が消える)を引きずっているから?

いずれにせよ,こっちは不要.
完全に時間の無駄だった.
原作もこんなんだっけ?

不快の排除,残酷への耐性

2023/2/14 Tue

きれいは汚い,汚いはきれい.

先日のこと.
同僚の息子さんが通う小学校の教諭が「チェンソーマンを見てはいけません」とおっしゃったそうな.

ひどい話である.
年配の教諭らしいが,一体どの様な半生を歩んできたのやら.

ここは「先生(大人)に言われたからではなく,自分で見てから判断せよ」「友達が見ているからと無理に合わせる必要がない」とか言うべきだろう.

それとも「勘違いした監督のせいでアニメのデキがひどいから原作を読みなさい」というマニア視点からのお達しなのか?(←絶対ない)

もし三者面談などで,Kazchariの目の前でこの発言しやがったら(サブカルファン代表として)徹底的に論破してやる...と,昨今のホワイト化社会には違和感しかないが,世の中は着実にこの流れ.

以前の記事でも書いたが,ルパン三世の最新作(?)でも,ルパンと次元はタバコ吸わないし,不二子はバイクに乗る際にヘルメットをかぶる.

3本ローラーの友~最近観た映画やドラマのざっくりレビュー

これに関しては『カリ城』で次元が「そろそろおっぱじめるか」と吸い殻を捨てるシーンも,以前は全く気にならなかったのに,今見ると「もやっとする」という意見すらあるそうだ.
古い世代の人間ですらも毒されている感がある.

元々,実写ドラマでは「警察がうるさいから」と,逃走する強盗犯もシートベルトをちゃんとするので最近のコンプラ事情のせいとは一概に言えないが...ってアニメやで,ファンタジーやでルパンは.

だがしかし,問題はそこではない.

Kazchariの子供時代(昭和)のテレビなんぞ,エログロナンセンスのオンパレード.
『ウィークエンダー』の再現フィルムは完全にAVやし,『ドロロンえん魔くん』やら『妖怪人間ベム』なんてトラウマもの,『まいっちんぐマチコ先生』はセクハラ,『8時だよ全員集合』はお下品,ドラマもいじめやらレイ◯やら陰惨極まりないものだらけ.

でも...しっかり見てた(から知っている).

うちの親はあまりうるさくなかった.
まぁ「見るな」と言われたとしても,こっそり見てたやろな.

そして歪みもせず,ちゃんとした(?)オトナになり,人生を楽しめている.

幼少期に快/不快を含む,様々な感情に触れていないと,将来的に自身の感情に気づきにくくなる,または処理できなくなるオトナになるのでは?
純粋培養は辛いだけ.

うちのJK娘は,将来映像系の仕事に就きたいらしく,大学も関連学部を狙っている.
だからこそ(Kazchari基準で)クリエイティビティに富む良質なコンテンツを多々薦めているのだが,「残酷シーンある? じゃあダメ」と完全拒絶.

例えば,現代の教典に等しい大傑作『進撃の巨人』なんて,コミックもアニメにも全く手を付けない.

進撃の巨人(1) (週刊少年マガジンコミックス)

進撃の巨人

『水星の魔女』も例のハエ叩きを見たくないからと12話はパス.プロローグもアウト.

機動戦士ガンダム 水星の魔女

さらには昨今のタイムリープ物随一の傑作『サマータイムレンダ』
先日,「面白いから」と詳細な内容を教えずに見せたところ,一話のラストシーンで「二度と見ない」と脱落.なんじゃそら.

サマータイムレンダ

うちの10歳の息子ですらほぼ同様.
ロボ好きなので,これまた才能あるオタ監督に大金を渡して自由にさせたら,とんでもない映画を作りやがったの『パシフィック・リム』を見せた.

パシフィック・リム(字幕版)

冒頭のエヴァ+マジンガーっぽい発進シークエンス.
あのBGMと相まって,何度見ても大興奮のKazchariと異なり,息子は妙に冷めた表情.
おかしい.ここで感動しない男子に育てた覚えはないのだが.

挙げ句のはてに,ジプシー・デンジャーのコクピットが吹き飛ばされて主人公の兄貴が死亡.
それを見て「とーちゃん,オレもうだめだ,見ない」とのたまいやがる.
息子曰く,アニメだと平気だが実写の人間はダメらしい.軟弱かっ!

と,こういう子供らだが,なぜか『ガルパン』『鬼滅の刃』は平気.
あのレベルまでシチュエーションやキャラをデフォルメしないと,感性が受け付けないのだろうか.

問題の根は深い.
こうした認識だと,先人が残した数々の芸術作品も「汚いから」「残酷だから」「暴力的だから」という理由だけで鑑賞を拒絶し,作品の真髄に触れないままスルーしてしまうのではなかろうか?
こうした人間ばかりになると,当時の世相や個人の思想を深く,鋭く反映した文化や芸術が受け継がれない.

実にもったいない.
好奇心より精錬潔白,ココロの平穏だけを望むのか?
こりゃ,悪意を持って接近してくる奴らにあっさりと騙されるわけやな.

子供らに嫌われようとも,Kazchariは伝え続けるでぇ.良いものは良いのだ.

世の中の汚い面も知ろう.
その中をサバイバルし,光をつかもう.
『Gレコ』のエンディングみたいになっちった.

ついでに言うと,Kazchariはゴダイゴの『銀河鉄道999』が好きだ.
特に2番冒頭の歌詞.

以前,記事にもした.

ゴダイゴ『銀河鉄道999』English ver.

現状に満足していては,喜びは得られない.

そして自分の喜怒哀楽に向き合って,清濁併せ呑もう.

ぼっちライドは退屈なのか?

2023/2/1 Wed

孤独と孤高.

いつも“刺さる”ネタを提供してくれる「cbnblog」
少し前の記事に興味深いモノがあった.

「はじめてぼっちロングライドするんだけど退屈しないか心配」という危惧に寄せられた意外なアドバイスとは

まぁ,この質問自体がKazchari的にはナンセンス...ではある.
100kmも走れば,様々なものを観察できるし,自己と向き合うこともできる有意義な時間そして何より...自由だ.

この質問(?)に寄せられた回答が面白かった.

「あなたは退屈してみたほうが良いことがあるかもしれない」

「サイクリングは私が覚醒中に唯一スクリーンを見ていない時間です」

この2つには共通点がある.
デジタルデトックスの重要性だ.

我々は普段の生活において,睡眠以外の時間を埋めるためか,常にモニターを見続けている.

ここで思い出されるのが名作『1984』

1984 HDニューマスター版 [Blu-ray]

いわゆるディストピアがテーマ.
『時計じかけのオレンジ』のレビューを書いた時にも少し紹介した.

数十年ぶりシリーズ~『時計じかけのオレンジ』を観た

数十年前,初めて『1984』を観た時のインパクトは忘れられない.

舞台は近未来の全体主義国家.
人々は実在の怪しい“ビッグブラザー”と称される絶対権力者に支配され,常に監視されている.
この世界では,基本的にどこを向いても「テレスクリーン」と呼ばれるTVモニターが設置されている.

テレスクリーンからは,政府発信の映像や音声が常に流され続けており,勝手に電源を切ることはできない.
一方で監視カメラの機能もあり,国民の一挙手一投足,全ての情報が国家に送られている.

そこに抗う一般人の奮闘(?)を描く話...なのだが,これ以上ないくらいのバッドエンドは鳥肌.

余談だが,この作品をリスペクトした『未来世紀ブラジル』と内容がよくごっちゃになってしまう.

未来世紀ブラジル [Blu-ray]

こちらはビジュアル的にも,その狂気がパワーアップしている.
デ・ニーロも出ています.

さて,こんな常に監視されるモニターだらけの世界って嫌やなぁ...と思っていたけど,2023年現在,まさにこの世界が現実化している.
しかも,人々は自ら進んで膨大なコンテンツの消費に多大な時間を費やしている.

デジタルデトックス~無料快楽コンテンツの罠

非難・批判する気はない.
Kazchariの生活もかなりひどいものだ.

起床後,洗濯物を干しながらYouTube.
台所の洗い物をしながらYouTube.
仕事の半分はPCでデスクワーク.
帰宅後はブログ書き.
Prime Videoを観ながらZwift.
風呂上がりは大腿のマッサージをしながらYouTube.

絶賛依存中.

若い頃にインターネットという究極の娯楽がなくて,本当に良かったと思う.
”退屈”のあまり,海の向こう,山の向こうを想像し,気になり,実際に行ってみた(一面もある).

そして旅先では何もしない時間も尊い.

ダイビング旅では海外のリゾートに滞在する.
空き時間にビーチやプールサイドでリクライニングに寝そべりながら目を閉じる.
視覚でなく,肌で南国の太陽を感じる.

インプットもアウトプットもなし.
ひたすらインナースペースへ.

「幸福だ」という言葉が頭をよぎる(『太陽がいっぱい』か!)

デジタルだけに言及してしまっているが,デトックスには他者,つまり日々の人間関係も含まれるだろう.

ここ数年,新コロのせいで「ソロ◯◯」「一人◯◯」が流行った.

こういう言葉がわざわざ取り上げられるということは,ぼっち=マイナーという証なのだろう.
Kazchariの周辺でも「一人ではどこへも行けない」というヒトが老若男女問わず多数存在する.

Kazchariはぼっちが好きだが,人嫌いというわけではない.
たまーのグループライドやイベント参加は楽しいと思う.

秋の望岳台からのグループライド

冬のキトウシ・キャッスルライド

たまーの,”ノン・ぼっち”だから価値がある.

Kazchariの愛読書にリチャードパックの『イリュージョン』がある.

イリュージョン (集英社文庫)

名言のオンパレードで事あるごとに読み返している.

特に以下は「ぼっち」を考える上で重要.

「やりたいことだけをだな,やり続けていくと,類は友を呼ぶの法則に従って,俺達から何かを学ぼうと思う人達を引きつける,そして俺達もまたその人達から何かを学ばなくてはいけない」(p155より引用)

いやもう,掛け値なしに素晴らしい.
ここに「ぼっち」の本質がある.

ただし,この本は訳者の村上龍のクセっつーか,意訳&創作部分が前面に出すぎており,そこが批判されることもある.

Kazchariも気になったので,別の訳者の同パートを読んでみたら全く違っていてびっくり.

イリュージョン 悩める救世主の不思議な体験 (集英社文庫)

よくも悪くもこの新訳版は冗長というか,原文に忠実過ぎ?
ホンマは原著を読むのがええんやろうけど,結局は頭の中で日本語に訳してしまうしな.

話がだいぶそれてしまった.
ようするに「孤独と孤高は違う」という話でした.

あれやね,『ぼざろ』のぼっちとりょう先輩みたいなもんか.

ぼっち・ざ・ろっく!

さぁ,今度の週末,いやいやこれからも,どこへ行ってやろうか.

とうとうブルーレイディスクが...栄枯盛衰

2023/1/25 Wed

結構衝撃的かも.

ついにというべきか,とうとうPanasonicが録画用ブルーレイディスクの生産をやめるらしい.

パナソニック、’23年2月で録画用ブルーレイディスク生産完了

映画はネットを通じた配信が主流となり,TV番組ですら「TVer」などでの見逃し視聴が可能になった今,わざわざ個人が物理的に保存しておくメリットがなくなったからだろう.

ではプライベートな画像は?
クラウドにアップロードすれば,よほどのことがない限り失われることはない.
もしくはハードディスクなど,他の媒体に保存?
その場合は物理的なエラーによるデータ紛失のおそれもあるので,複数のバックアップが安心.
それでも心配ならクラウドに...って,結局それか.
Kazchariも過去の写真データをHDD☓2,クラウド(Amazon Photos)で3重バックアップしている.

録画用ブルーレイディスクに話を戻す.

元々あのサイズに25GBのデータを保存すること自体に無理があると聞いたことがある.
DVDに比べると,書き込み層が薄すぎて,読み書きとも,少しのキズですぐにエラーになってしまう.
実際Kazchariの手持ちのディスクも,某メーカー製はブロックノイズによりもう読めなくなってしまったモノが多数.

思い出が消える

そもそもテレビ録画用のモノはまだマシだが,PC用のポータブルブルーレイレコーダーはひどかった.

焼きミス率がDVDの比ではない.

ただでさえ高価なのに...
マニアは少しでもリスクを避けるため,「BD-R」ではなく,書き換え可能,つまり少しでも頑丈な「BD-RE」をあえてチョイスすると聞いた.

とまぁ,社会インフラおよびその脆弱さによって消えゆくらしいブルーレイディスクだが,そもそも録画保存したものをそう頻回に観るのだろうか?

思えばこれまでも様々な媒体が生まれ,そして消えていった.

昭和生まれのKazchariは,カセットテープによるFMラジオのエアチェック,それにレコードからカセットへのダビング世代.

初代『ガンダム』なんて,テレビの音声だけをカセットに録音してた.
これは決してマイナーな行動ではない.
当時の「アニメージュ」には,各話ごとのカセットテープケース用ラベルが付録についてたしな.

高校生になって,ようやくVHSデッキを購入してもらった.
部活のおかげで『ダンバイン』『ボトムズ』がリアタイ視聴できなかったからである.
あの頃は120分テープ1本が¥3,000ほどした.

そしてレンタルビデオ全盛期がやってくる.
旧作,新作の洋画やアニメを観まくった.

次にレーザーディスクが登場.
クラシックコンサートや劇場版アニメのLDを数枚だけ買った.
今思えば,レーザーディスクって値段の割に画質全然あかんかったな.

次がいよいよDVDである.
VHSの画質に見慣れた目に,なんと鮮明に映ったことか.

HDDレコーダーが登場し,録画・編集した番組をDVD/ブルーレイにせっせと焼き,ラベルを作って印刷する.
結果,今も膨大な数のディスクが自宅にある.

そうして苦労して集めたコレクションだが,今やそのほとんどはサブスクで視聴可.
えっ? 月額がかかる?
いや生ディスクも無料ではない.特にブルーレイディスクは高い.
コスパではサブスクに対して勝ち目はない.
それに加え,映画のセルディスクそのものが,非常に安くなった.

もちろん過去のTV番組やマイナーな映画全てがサブスクで観れるわけではない.

以前はテープが貴重だったため,一度放送を終えると上書き使用され,今では二度と視聴できない番組も多いという.
最近知った興味深いネタがこれ.

緊急速報!『プリンプリン物語』残り1本に!!

妹と観てたなぁ『プリンプリン物語』.
幸い「アクダ共和国編」は大丈夫だったらしい...って何の話?

いずれにせよ,過去のコンテンツを再視聴する機会ってどれほどあるのだろうか?
いや,最近は結構,観たり読んだりしてるなぁ.

数十年ぶりに『獄門島』を再読する~わが青春のヨコミゾ

数十年ぶりシリーズ~『時計じかけのオレンジ』を観た

新しいモノも良いけど,若い時とは違った視点で体験できる.
やっぱり思い出は色々な形で残しておく方がベターかも.
キリがないけどな.

そして,人生の残り時間だけが刻々と減っていく...ウギャー

復活!Kindle Paperwhite

2023/1/10 Tue

もっと活字を読むべし.

iPhone11 Pro

部屋の隅に転がっていた「Kindle Paperwhite」
ホコリだらけ,かつ充電切れ.

こいつを買ったのは2013年1月.
つまり10年前の一品である.
公式には「Wifi第5世代モデル」となる.

iPhone11 Pro

本体背面の樹脂パーツが少しベタベタする.
いわゆる加水分解だろう.
使えるかどうか怪しかったが,microUSB(!)充電すると,ちゃんと起動した.

発売当時は電子書籍黎明期.
多大なる期待とともに購入.

PCと異なり,モノクロ書籍を読むのに最適化したディスプレイ.
バックライトということを忘れてしまう“紙”らしさ.
古いモデルだが,字(だけ)を読ませるためのチューニングは今でも素晴らしいと思う.

ただし,動作は超もっさり.
ダウンロードや選択書籍の起動が遅いのはもちろんのこと,ページ送り時も一瞬ブラックアウトする.
最新モデルでは,当然このあたりは改善されているだろう.

Kindle Paperwhite シグニチャー エディション (32GB) 6.8インチディスプレイ ワイヤレス充電対応 明るさ自動調節機能つき 広告なし

10年前に買った時は,ほぼ無尽蔵に書籍を持ち運べるという触れ込みがあったように思う.

結果「自炊」という言い回しで,所蔵本を電子書籍化するという行為が一時ブームになったように記憶しているが,最近はあまり聞かなくなった.
裁断してスキャンしてデータ化して...とあまりに手間がかかり,そのうち,全てではないものの,古い本の電子化も進んだため廃れた(個人の感想です).

Kindleは海外へも持っていったなぁ.
長距離移動の飛行機の中で,小説やコミックを読んだ記憶がある.
もちろん日常でも毎日活用していた.

そんな便利なガジェットなのに,徐々に使わなくなったのはなぜか?

やはりしばらく後に購入したiPadのせいだろう.
Kindleアプリを入れて,コミックや大判雑誌,写真集をダウンロード.
これらに関してはiPadの方が「Paperwhite」よりも格段に読みやすい.

そして,使い始めの衝撃はどこへやら.
小説などの活字オンリー本に関しても,やはり「紙がベスト」と気づいた.

ページの手触りや匂い,本の重量を感じながらページをめくる.
必要にかられて読む実用書はともかく,読書とは単に書かれている情報を「知る」ことだけが目的ではなく,やはり全身で感じる「体験」なのだろう.

誰かが言っていたが,バックライトと自然光の読書では後者の方が,より理解度・感銘度が高まるらしい.

電子書籍は記憶に残りにくい?頭に入らない理由を解説

とは言え,電子の手軽さは捨てがたい.
今回,Paperwhiteの復活を確認できたので,小説などはこちらでも読んでいきたい.
既に数冊購入済みの小説もあるし,何よりKindle unlimited(サブスク)を使い倒さないとな.

と,まぁ色々書いているが,一番の問題は,Kazchariの読書量そのものが減っていること.
どうも「安近短」ならぬ「安く」「軽く」「刺激的な」書籍に流されてしまっている.

学生の頃は『カラマーゾフの兄弟』『ジャン・クリストフ』『細雪』,社会人になってからも京極の『陰摩羅鬼の瑕』などのレンガ本をぶっ続けで読破したりしたのになぁ.

Kazchariは1994年より簡単な読書歴をつけている.
2000年代などは毎年100冊を下回ることはなかったのが,徐々に減少.
2022年,つまり昨年はたったの28冊!

由々しき事態である.

これはブログ執筆室内トレーニング(Zwift),そして言うまでもなくYouTube視聴の影響が大きい.
ようするに読む時間がなくなっているのだ.

アウトプットの方が重要と言うけれど,インプット(ネタ)がなければ,ブログも書きようがない.

さて,Kazchari家の次世代,ようするに我が子どもたちだが...ご多分に漏れず,やはり読まない.

既に重度のスマホジャンキーであるJK娘の読書量はおそらく月0冊だろう.
小4の息子は,とりあえず「最強◯◯図鑑」系を嬉々としながら”眺めている”.

Kazchariはその頃,角川映画にはまって,横溝正史に夢中だったぞ!(それもどうかと思うが)

つーことで「Kindle Paperwhite生活復活」の第一弾は『金田一耕助ファイル全22冊合本版』から,日本ミステリー史上,最高傑作の一つに数えられる『獄門島』だ!

金田一耕助ファイル 全22冊合本版 (角川文庫) Kindle版

iPhone11 Pro

この全集,2016年は¥2,592だったけど今現在¥11,880!
なんだ,この価格差?

いずれにせよ,『獄門島』の他,横溝正史シリーズには小説,映画,ドラマを問わず色々と語りたいことがある.
それはまた次回.ちゃんちゃん.

NHK『チャリダー』が出演者募集⇒申し込んでみた

2022/12/27 Mon

KazchariのSPは何?

https://www.nhk.jp/p/charida/ts/GNLPYLVKGP/episode/te/1KPZXRV8K4/より

やたらニッチな内容のNHK-BS『チャリダー☆快汗!サイクルクリニック』

『チャリダー』公式

SNS経由で「出演者募集中」のお知らせが回ってきた.

特にはっきりとしたテーマは告知されていない,
漠然と『ロングライド』部門か『坂バカ』部門への出演希望を募っていた.

「どちらが好きか?」と問われればもちろん前者だが,ここは一念発起(?)して『坂バカ』部門にエントリー.

何せ,ピュアクライミングなスーパーチャリを購入したばかりなのだ.

アガリの一台~TREK EMONDA SLR7 First Light

『チャリダー』と言えば,今年3月放送の『アラフィフ再生!雪国合宿』という回に参加させてもらったことがある.

これもまたファットつながりの友人経由で回ってきた話.
何の企画なのか撮影当日ギリギリまで知らなかったが,廃校のグラウンドを利用したスノーレースだった.

NHK-BS『チャリダー』に出演&観た

楽しかったなぁ.
忖度しろとか言われなかったので,マジで走りました.

今回も,どの様な企画になるのかわからんけど,ぜひとも出演したい.

応募要項の話に戻る.
ネットから申し込むシステムである.
名前や住所,連絡先を書き込むのはいいとして,問題は志望動機やな.

KazchariのSP,つまりStrong Pointとはなんだろうか?

記載必須項目に年齢は書いてなかったが,そこをアピールして“がんばる熟年チャリダー”的な...

「ヒルクライムのタイムを伸ばしたいアラ還」

「アラ還は機材ドーピングでタイムは伸びるか」

「アラ還の練習後の肉体的回復を科学する」

「アラ還がチャリ練以外でタイムを伸ばす方法」

「アラ還はぼっち練とグループ練,どちらの方が有効」

とかなんとか,今テキトーに思いついた企画.
うーむ,どれもこれもありがち.

そういえば,雑誌『Cycle Sports』最新号の特集は「“老化”にあらがう第一歩」だそうな.

ちなみにKindle unlimited(もしくはYahooプレミア会員の読みホ)対象.
早速チラ読み.

「どの様な時に老化を感じるか」のアンケートから始まって,「運動」「食事」「睡眠」の重要さを解く...と,よくも悪くもオーソドックスな内容.

実は一番驚いたのは記事の内容そのものではなく,Twitterを利用したアンケート回答者の年齢分布である.
なんと20代の若者が「0」なのだ.

以下内訳.総数は200人.

50代: 38.2%
40代: 31.8%
30代: 14.7%
60代: 12.4%
10代: 2.4%

なんだこの年齢分布.まさか50代が一番とは...

もしかしたら10代って,その息子ではないだろうか?

こういうナイスミドルを意識した特集でなければ売れない...うーん,やっぱりチャリ業界も未来が危ういかも.
金かかる趣味やしな.

はいはい,脱線,脱線.

応募要項には「あなたのこれまでの最大のチャレンジは?」という項目もあった.

ここには「オホーツク1300」を記入.

Audax Japan RM812 Okhotsk 1300km Hokkaido(その0)

まぁ,チャレンジというには少々緩い道内サイクリング...じゃねーの?と言われればそれまでなのだが(ずっと快晴だったし),まぁ良いでしょう.

そうそう,一応,チャリ愛を証明するため,このブログのアドレスも載せておいたが,読んでもらえるのだろうか...って,マ,マズイかも.

つい先日NHKの悪口書いたばっかりやったわ! あちゃぁ.

NHK『LIFE!』がホラーだった

1月中に面接&実走とある.
へ? まさかのスノーライド?

連絡きたら良いな.
いくらでもNHKへの不満を消す用意はあります.

ちなみに応募締切は12/27.急げ!

いただき画像

NHK『LIFE!』がホラーだった

2022/12/23 Fri

これリアル過ぎ.

NHK総合で不定期放送中の『LIFE!』

LIFE!(公式)

時々しか観ていないが,そのドタバタではない上質なコントに唸らされることが多い.
言うなれば日本...というより欧米風シニカルコント.

と,思っていたら突然「ガンダム」ネタを見舞ってくる.
全く油断ならない番組だ.

先日(12/20),「冬(1)」という新作が放送されていた.

その中の「彼のペース」というコントがあまりに怖すぎた.
(※12/23現在,配信で視聴可)

以下,簡単な流れ.

とある広告代理店が企業にプレゼンすることになった.

代理店側は上司(ウッチャン)と若手スタッフが参加,
クライエント側も2名参加.
若手は今回初プレゼンで緊張している.

配布資料を使ってクライアントに提供プランの説明.
クライエント,とある箇所で質問.
すると,この若手,想定外の質問だったのか,いきなり情緒不安定になり答えられない.

見かねた上司がフォローを入れる.
クライアントもあわてて「責めているわけではない」と伝える.

プレゼン続く.
再度の質問.
またしても答えられない若手.とうとう部屋から逃げ出してしまう...

上司がなだめて彼を連れ戻す.
「このプレゼン,がんばって練習したのに...」と泣く若手.

そして,上司はクライエントに告げる.
「(傷ついた)彼に謝ってください」と...

うぎゃあー!

あかん,この怖さは文字起こししても伝わらんわ.
ぜひ,本編を御覧ください.

笑いたいけど笑えない.
これ,現実だから.
あちこちで起きている事象と思われる(だからネタになる).

大丈夫か,ニッポン?

単に時代だから,で済ませていいのか?
「いい人戦略」の負の側面を見た気がする.

それにしてもNHK.
ドラマからバラエティまで,民放と比較すると,その番組の質は圧倒的.
そりゃそうだ.予算が違う.

「報道しない自由」問題はさておくとして(ネットのみで話題の某一般社団法人ネタとか)...

受信料払う払わない問題の前に,払っている人間へのサービスを拡充しろ!
「NHK+」なんて,番組少なすぎだし,配信期間が短すぎる.
追加料金なしでBS見せろ! NHKオンデマンドが別料金とはどういう料簡だ!

値上げとか強制徴収の話はそれからだ.