2021/3/8 Mon
うん.実にエヴァらしい終わり方だった.
相変わらず情報量が半端ないので,帰宅後,内容を覚えているうちにメモ...のつもりが筆が全然止まらない.
パンフは買ってないので専門用語はあいまい.
現時点で考察サイト,動画サイトはいっさい見ていません.
事実と考察と感想が入り混じっています.
つまり完全にネタバレ.
超ハマムラ注意!
※ 3/12に二回目,3/27に三回目の鑑賞.ところどころ修正&加筆.
まずは,Amazon Prime Videoでも期間限定公開中の『これまでの「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」』.
親切だ.
でも,初見殺しやな.
この時のバッハ『主よ人の望みの喜びよ』がいいね.
そして事前に公開済みの「パリ復興作戦」へ.
アンチL結界システム再起動のため,ヴィレオペレーターおよびエヴァ8号機(土木重機型)が大活躍.
オペレーターは深海艇(改)で柱に着地.
戦闘シーンのマリの操縦の仕方がダンプ(重機)っぽくて良い.
ハンドル操作と言えばザブングル(ウォーカーマシン).
そやけどあのピアノ線(っぽい何か),絶対からまるのでは?
ワイヤーアクションをアニメでわざわざ表現するとは,さすがアンノ.
ここでも後につながる虚構と現実(特撮技術)の狭間へのこだわりが感じられる.
それにしてもネルフ・エヴァ4シリーズ,弱すぎない?
たまに言われるが,エヴァ『Q』は新人社員(シンジ)の研修(全然教えてもらえない.結果を出そうと空回りして,最後に大失敗)のメタファ.
この冒頭12分の映像もそんな感じ.
ぶつぶつ文句ばかり言う新人.
「これだから若い男って」とレッテル貼りまくるマヤ.
彼女に何があったのか?
はい.無事に陽電子砲エヴァもどきを撃退してパリ回復.
人は誰もいない(っぽい).
コア化した世界でヒトは(その形のままで)生きられない.
L結界浄化除去装置(黒い柱)作動.
この作戦の目的はユーロNERVのシステムを回復させ,2号機と8号機の修理パーツを回収すること.
まさかのジェットアローン2号機のパーツ!
オープニング映像へ.
スタッフロール+L結界(真っ赤な世界)を歩く3人.
鎌倉周辺?
この時のBGMがニーノ・ロータの『太陽がいっぱい』のテーマ曲とそっくり(と思ったのはKazchariだけ?).
スーツの生命維持装置のバッテリがやばい(どうなる).
シンジ君気絶.
その時,練馬ナンバーのジムニーに乗って防護服に身を包んだケンスケが迎えに来た.
第三村に移動.
目を覚ましたシンジ君はトウジに色々と話しかけられるが反応薄い.
無気力状態継続中(自我崩壊期).
第三村はサードインパクトで生き残った人々が作った村.
ものすごく昭和テイストあふれる街で,まるで朝ドラのセットの様.
海と山の間の町.
列車の停車場?
そやけど,列車が動いている描写あったっけ?
風呂や図書館などの公共施設に改造されている.
そして,空中には赤いコア化した車両や鉄柱が浮き,かつ回転している.
車輪が動いていたので重力の干渉は受けているようだ.
大地は柱で浄化されても,宙に浮いた物品まで及ばない?
民家も同様に昭和.
トタン屋根の長屋.
屋根にはソーラーパネルが.
まず食料生産が各自のノルマ.
現在の人口は1000人ほど.
トウジ曰く,落ち着くまで色々あったらしい.
ヴィレの救援組織クレーディットから援助を受けている.
シンジ君と黒波はトウジの家へ案内される.
シンジ君は懐かしのトウジ・ジャージ(他人の服),黒波はプラグスーツのまま.
後から出てくるアスカは,プラグスーツか,たまにヴィレジャンバーを羽織るが基本パンイチ.
他者の受け入れ度合を表現?
後,気になったのが,14年前と比べると若干気温が下がっている?
使徒化したアスカはともかく,他の人たちがやや厚着になっているのに気づいた.
トウジの奥さんとなったヒカリはツバメという娘を出産していた(まだ0歳児).
さすがのこだわり(ヒカリの妹はたしかコダマとノゾミ).
黒波,赤ちゃん&授乳に興味津々.
この家にはヒカリのお父さんも同居.
ホンマ昭和テイスト.
そして出ました.
味噌汁です.
黒波が飲んで,あのポカ波フェイスします.
シンジ君は何も食べず,何もしゃべらず.
トウジはいつもの調子で“普通”に話しかけ続ける.
そこへ,ケンスケが手作り酒を持って登場.
28歳になっている.
心なしか加持さんっぽい?
シンジ君は相変わらず反応薄い.
ヒカリの親父さん,貴重な食料を食べないシンジ君に激怒.
ケンスケ,「碇はオレのうちで預かるよ.その方がいい」と連れて帰る.
無人駅舎を改装したセルフビルドハウスらしい.
そこにはなんとシャワーを浴びた後のスッポンポンのアスカが.
シンジ君,少しだけ驚くが,かつてのようなリアクションはない.
アスカ嫌味っぽく「少しは反応しなさいよ!」とやはりイライラしている.
ケンスケいわく「ワケあってここに住んでいる」らしい.
アスカはもはやヒトではなく(第9)使徒なので,村には住めない(+シンジの監視役).
ケンスケの家にいる間,アスカはパンイチで,常にテトリス風の携帯ゲーム機(ピピン?)をプレイしている.
さて,少し戻って,裸のアスカの頸にDSSチョーカーが巻かれているのを見たシンジ君,カヲルの最期を思い出し,思わず嘔吐してしまう.
その後も部屋の隅でうずくまるように横になってシクシク泣いているシンジ君.
上映開始1時間ほど,シンジ君に台詞なし.
一方の黒波.
プラグスーツを脱がない.
村にいるには働く必要があるということで,マダムたちと一緒に田植え作業へ.
「おやすみ」「おはよう」「ありがとう」「さようなら」のコミュニケーション必須単語を学んでいく.
そしてネコを始め,あらゆるモノに興味を示す.
ほとんど生き物が描かれなかった『Q』とは真逆の世界(見事な対比).
黒波の成長をBGMをバックにダイジェストで紹介.
嫌いではないが近年のアニメでよく行われる手法やね.
と,TV版エヴァでも使ってたか(シンクロダンスの回).
プラグスーツのまま藁帽子+頬かむり+長くつという,いつぞやのボウケンレッドのようないで立ちで農作業をする黒波.
作業後は入浴.さすがにスーツを脱げと言われる.
大災害を経過したせいか,みんな良い人.
黒波は「クレーディットから村に預けられた記憶障害の少女」となっているっぽい.
「そっくりさん」というのは名前ではない,だから名前をつけなさいと提案される黒波.
さて,相変わらず無気力なシンジ君.
ケンスケが用意してくれたレーションにも手を付けない.
とうとうアスカがブチ切れて,無理やり食べさせる.
この時の「あんたはリリンの出来損ない.食べないともたない」「わたしは水だけで生きている」さらには睡眠も必要ないらしい(「寝たマネをするのも疲れた」).
使徒化したからだろう.
アスカにひきこもり暮らしや,ひきこもり根性を徹底的に否定されたシンジ君は,再び家出を敢行.
水辺の旧ネルフ跡地で路上生活する.
そこではペンペンがイワトビペンギンのコロニーを形成している(シンジ君との交流描写はない).
村の生活の中で”人らしさ”を学んでいく黒波.
シンジの行方が気になってケンスケの小屋を尋ね,アスカと会う.
黒波を「初期ロット」と呼び,例によってツンケンしているアスカ.
「アヤナミタイプ」はシンジに好意を持つようプログラミングされている,だからあんたはシンジが心配だと思わされているだけ,と告げる.いやいや「シキナミタイプ」も同様では(ツンデレ風味だが).
そう,実はアスカもレイ同様「シキナミシリーズ」と呼ばれる人工生命体(クローン)だった,という事実がこの後明らかになる.
※ しかし二人とも最終的に選ぶ相手はシンジ君ではない!
まさかのマリエンドとは!(『五等分の花嫁』の〇〇〇エンドに匹敵する衝撃!)
黒波,シンジ君に食料を持って毎日会いに行く.
最初は拒絶していたシンジ君も(SDAT放り投げる),徐々に打ち解け,観念してケンスケの家に戻る.
シンジ「どうしてみんな僕にやさしいんだ」
黒波「みんなあなたが好きだから」
アスカに「ここにいるならケンケンを手伝え」と言われ,ケンスケと外出.その仕事内容を知る.
ケンスケの練馬ナンバージムニーは電気自動車に改造済み.
生態系の調査と機械類の修理,そしてアンチL結界黒柱のチェックを任されており,村人の義務である農作業を免除されているとのこと(一週間に一匹の魚提供義務あり).
子ども達の教師もやっており,非常に有能.
生徒からは「先生」と呼ばれている.
ひょっとして,TV版のシンジ君が預けられていた「先生」って...(ループ説の場合)
シンジ君に魚釣りを依頼.例によって「無理だよ.やったことないよ!」と拒絶するシンジ君.ホンマ変わらんなこいつは.
黒柱の向こう側(コア化した赤い世界)では,ヒトが神になりそこねた首無しインフィニティが活動を再開,どこかに向かっていく事例が増えているとのこと.何かが起こる予感?
エヴァ風,もしくは女体化したインフィニティのいずれにも頭部がない.
これはやはり頭部=顔がそのヒトらしさを象徴するパーツだからだろうか(コモディティ化の邪魔).
そして,ケンスケはシンジ君を小規模なアンチL結界農園に連れていく.そこで働いていたある若者に声をかける.
防護服のネームプレートには「R.KAJI」と書かれている.14年前に生まれたミサトと加持の息子リョウジだった.
爽やかでむっちゃええヤツっぽい.
ちなみに加持さんはサードインパクトを止めるために亡くなったとのこと.
『Q』でセントラルドグマ内に墜落してたヘリがそれ?
マーク6とリリスをロンギヌスの槍で串刺しにする作戦だった?
後の,加持とミサトとの別れの回想シーン.
「あの時私も残りたかった」とはセントラルドグマ内のこと?
バックにヴンダーのパラボラっぽいものが映っている.
そやけど,いくら一生会うつもりはないとは言え,息子に父親と同じ名前つけるか?
でも,一生会わないつもりなら,いやその覚悟があったからこそ,加持さんの遺志を継ぐ存在にしたかった(二代目とか二世)とも解釈可.
伝統芸能や西洋の貴族に多いパターン.
そのリョウジに会いに行く時,シンジは必要のないL結界防護服を着ているのに,帰りのクルマの中では脱いでいるのが芸コマ.
さて,村の生活になじんできた黒波.
村の女性が出産.
妊娠していた猫も出産.
それを見てほほ笑む黒波.
あんた笑うとかわいいんだから,マダムたちから服を着替えなさいと言われ,例の中学校の制服をもらう.
予告にあったリボンを結ぶのが,シンジ君ではなく,まさかのおば...いや名もなきマダムだったとは!
ツバメのそばで絵本を読む黒波.
プラグスーツのインジケータにアラームが.
おそらくノーメンテナンスの限界が来たのか,目が見開き,全身硬直するなど挙動がおかしくなる.
数日後,ネルフ跡地で釣りをしているシンジ君の元へ.
シンジ君に「(名前は)アヤナミとしかつけられない」と言われ,「ありがとう」と満足そうに笑う黒波.
その瞬間,徐々にプラグスーツの色が(馴染みの)白に変わり,身体がはじけてLCL化する.
「稲刈りしたかった」「もっとツバメを抱っこしたかった」
ここは泣ける.
それを見たシンジ君,空になったプラグスーツ抱きしめ,覚悟を決める.
第三村にヴンダーの補給艦がやってくる.
いよいよ最終決戦.
作戦への参加を希望しない者は下船できる.
それを見つめるアスカ.
記録するケンスケ.
撮影を嫌がるアスカに「今日だけは撮らせて」とケンスケ.
おいおい,なんかえぇ雰囲気やな.
そこへシンジ君登場.決意に満ちた顔(でも目じりには泣いた後がクッキリ)で乗船を願う.
ただし,この涙は自分のためではなく,他人のために流したモノ.
成長したシンジ君の証.
次の瞬間,「規則だから」とアスカに気絶させられる.
さて,ヴンダーは宇宙空間で最終決戦へ向けて準備中.
マギシステムに似た3つセットの六角柱はヒトのみならず,あらゆる生命の種であった.そうヴンダーの真の正体はインパクトを逃れ地球上の種を継続させるための箱船だったのだあ.
加持リョウジからは”すいか”の種が送られている.
生野菜が添えられた,ちゃんとした食事をするヴィレのオペレーターたち.
シンジ君の再乗船に文句タラタラの北上ミドリ.こいつが後でとんでもないことを...いやしてないか?
(彼女の立ち位置は一般鑑賞者,つまり我々の視点)
そしてマリ&アスカ.
ヴンダー内で同室の様.
独立したプレハブ小屋っぽいが,外壁には爆薬が設置されている.
しかも決戦前に増量.
小屋に入って来たアスカにマリがべたべた.
漫画版を踏襲すると,マリには同性愛傾向あり?(いや両刀?)
あちこちから拾ってた本が山積み.
この世にあるすべての本を読むことが望み.
つまり,マリにはほぼ無限の時間がある=不老不死?
カヲル同様,「円環の理」の中に生きている?
マリ,シンジ君の拘束部屋を訪問.
ミサト判断でDSSチョーカーなし.
後ろから抱き着いて「胸の大きい,キレイなおねーさん」ごっこ.
シンジ君,「パラシュートの人」と答える.
そうか破のネルフ決戦時は,二号機越しか.
ネルフ本部と黒い月が富士山を破壊しつつ南極へ移動.
冬月先生独り言(ネタ晴らし).
ヴィレではマリがアスカの髪の毛を切っている.
まだヒトである証とアスカに告げるマリ.
カヲル&シンジの時と同じ構図で,マリ&アスカが白いプラグスーツを着用(死装束).
エヴァ格納庫に行く前に,シンジに会うアスカ.
『Q』で再会した時「なぜ(壁越しに)殴りかかろうとしたのかわかる?」と,シンジ君に問いただす.
シンジ君「自分で何もしなかったから.アスカが三号機に乗っていた時,殺そうともしなかったし,助けようともしなかった」
アスカ「少しは成長したじゃない」
行動しないこと,傍観することが最大の罪という教え.
そう,自らの決断し行動しなければ世界は変わらない!
「あの頃,私はシンジのことが好きだったと思う.でも先に大人になっちゃった」と告げるアスカ.
泣ける(これがアスカの決着?).
作戦前,左腕のヴィレ腕章の由来があったりと,空白の14年間を少し補完する会話がチラホラ.
ベテラン(モブ)オペレーター(マコト&シゲル)のグータッチも.
最終決戦『ヤマト作戦』が始まる.(赤い地球を青に戻す)
ヴンダー,大気圏外から南極に移動したネルフ本部に特攻.
起動準備中のフォースインパクト用のエヴァ13号機を殲滅する作戦の開始である.
突入前に,たんぽぽの種に似た「生命の種」を宇宙空間に設置.
フォースを食い止めて,青い地球を取り戻した後に降下させる算段か.
L結界の狭間に到着.
すると,そこへヴンダー2番艦が登場.
冬月が操舵(?)している.
急造品のヴィレ・ヴンダーと異なり,使徒シリーズのような破壊光線を放ち,ヴンダーを攻撃.
「惑星大戦争」のテーマが鳴り響く.
『シン・ゴジ』の時の「宇宙大戦争」よりもマッチしている.
この後,ヴンダー3番鑑,4番鑑も現れて艦隊戦が続くが,正直イマイチ.
ヴンダーのオペレーター,「〇〇大破!」「〇〇損害!」と叫びまくるが,CGヴンダーの外見上,特に変化がない.
常に機体はキレイ.巨大パラボラなんてモロそうやねんけどな.
このあたり,40年以上前の『初代ヤマト』の方が燃える.
インフィニティの残骸の中を航行し,ようやくNERV本部を,融合弾に改造した艦艇で攻撃(シン・ゴジラと同じ!
!).
起動前のエヴァ13号機がむき出しになる.
同時に,自律型エヴァ・マーク7が雲霞のごとくワラワラと.
顔がドクロっぽい.
この機体,ラストシーンの「エヴァ串刺し」には出てきていない(多分).
「ネーメジスシリーズ」すら”さよなら”してもらったのに,不遇だ.
アスカとマリがついに出撃.
対陽電子砲盾を装着した艦でサーフィンしながら降下.
JA2の部品で武装したアーマードエヴァこと,新2(号機)によるマシンガンでマーク7を一斉掃射.
弾切れを起こすとウェポンラック装備の8号機から次の得物をもらう.
例の巨大ピザカッターも登場!
13号機に迫る2体のエヴァ.
するとマーク7が集合して,巨大なドリルに.
そこで二人は両手を組み,まるで『プリキュア』のような攻撃技で突破! 絶対スタッフ遊んでるよな.
で,なんだかんだで,まだ動かない13号機の台座までたどり着く.
「プログレナイフを持った腕だけ初号機」の攻撃を8号機が引き受けている間に,アスカ,新2の腰から信号停止プラグを取り出し,13号機のコアに突き刺そうとするも,新2自身のATフィールド(青)に遮られ刺せない(つまり自分自身が妨害?).
ラチが開かないと悟ったアスカ,「コード999」と叫び,覚悟を決めたかのように左目の眼帯を外す.
すると,そこから小型のアンチL結界柱がうにょうにょと生えてきた.
それを引き抜くアスカ.
ビーストモードどころか,第9使徒の力を開放!
新2の追加装備やら拘束具が外れ,どんどん使徒っぽくなっていく新2.
制御棒を突き刺そうとするが,その瞬間,13号機起動!
「シキナミタイプ」の“オリジナル”が新2内に侵蝕.
DSSチョーカー起爆前にアスカがオリジナルに同化.
エントリープラグごと13号機に引き抜かれてしまう.
その頃,ヴィンダー4番鑑に特攻,かつオップファータイプのエヴァ(マーク9再生機)にハッキングされ操縦不能になったヴィレ・ヴンダー.
他の2(主機はマーク10),3(マーク11),4(マーク12)番鑑とともにアダムスの器とされマイナス宇宙を開く道具にされる.
黒き月はロンギヌスの槍2本に変化.
ガフの扉が開く.
そのヴィレ・ヴンダーの甲板にゲンドウが現れる.
対峙するミサト.
いきなりあらわれたリツコ,問答無用で拳銃でゲンドウの顔を撃つ!(まずリツコの決着)
しかし,バイザー貫通でも無問題.
さらに2発,3発!
ゲンドウ,飛び散った自分の脳みそを穴の開いた頭部に戻す(グロい).
バイザーを外したゲンドウの眼は十字の形にパックリ割れて空洞.
光が漏れ出るその顔はミラーナイトかXMENのサイクロプス(ビーム出るし).
「ネブカドネザルの鍵」を使って,ゲンドウは既に(疑似)使徒化(?)していた.
で,ミサトに人類補完計画について話す.
知恵の実を食べた人は,使徒を滅ぼされるか,滅ぼされるかの二択を迫られる.
さぁ,どちらを選ぶ?
海を浄化したセカンドインパクト.
大地を浄化したサードインパクト.
魂を浄化するフォースインパクト.
ここまではゼーレのシナリオ通り.
ゲンドウの目的はその先,ユイを復活させるアナザー(アディショナル)インパクトにある.
全体を混ぜた後に,一人だけ再生するということ?(「それってエゴじゃん」と一般人代表のミドリに言われてしまう)
まぁ,このあたりはこれまで様々な考察サイトや動画で20年以上語られてきた通り.
人類補完計画の発案者がミサトの親父だったは初出かな?
まぁ,今後の人類の処遇について分かり合うことのない二人(NERVvsWILLEということやな).
ゲンドウ「預けていた初号機を返してもらう」と,使徒ビームを発射.手足のない初号機を奪取.
そこへ現れたのが「全ての落とし前をつける覚悟を決めた」シンジ君.
「とうさん」と声をかける.
ゲンドウはそれを無視.
13号機(アスカの魂入り)に乗り込み,2本のロンギヌスの槍を掲げ,人類補完計画を完遂(=アナザーインパクト)させるべくガフの扉を通ってマイナス宇宙へ去って行った.
裏宇宙に行かれては何もできない,打つ手なしと絶望するリツコ.
シンジ君,ミサトにゲンドウを追いかけると宣言.
それを聞いた北上ミドリ,「こうなると思ってた!」と激高して銃をシンジに向ける.
全く動じないシンジ君.
足元に銃弾.
撃ったのは鈴原サクラだった.
また「エヴァに乗らんといて下さい!」と繰り返す.
「ケガしたら乗らんですみます.ガマンしてください」と感情が最高潮に高ぶるサクラ.
シンジを撃つが,それかばったミサトの腹部に命中.
ここで疑問なのだが,ここでサクラがシンジを撃つのっておかしくない?
トウジがTV版や漫画版みたいに(実質)死亡退場してたらわからんでもないけどな.
ミドリのように,両親がサードインパクトで亡くなったのだろうか?
この「サードで亡くなった」には,文字通りの死去の他,インフィニティ化も含まれるのだろうか?
第三村のトウジからの手紙に何が書いてあったのかわからんけど,シンジ君を悪くは書いてないはずやけどな.
乗せないのは無理とわかってても,サクラ自身が自分の気持ちに納得させるための行動か(サクラの決着).
結局,ミサトさんの「責任は全て私にあります」の一言でシンジ君がゲンドウを追いかけることに.
リツコの「艦長室に保管してあるプラグスーツを持ってきて」が結構胸熱.
文句を言わず,DSSチョーカーをつけるシンジ君.
ヴィレ・ヴンダーの甲板に現れたマリの8号機(右手再生済み).
そのエントリープラグに乗り込み,一緒にマイナス宇宙に進入.
8号機はオップファータイプ・エヴァを取り込んだのでマイナス宇宙を移動可能.
ゲンドウを追いかける.
初号機を抱きかかえたまま量子ワープを繰り返す13号機.
ゲンドウのインパクトを阻止するためには,13号機を倒すしかない.
シンジ君,マリに「行ってくるよ」と告げ,初号機エントリープラグへの空間扉を開く.
「どこにいても必ずみつけるからね」とマリも約束.
初号機の操縦席に座るロン毛のポカ波.
14年分髪の毛が伸びている(ヒトになった?).
「さぁ,行こうか」と話しかけるゲンドウ.
そこへ別空間から現れるシンジ君.
「シンジ君がエヴァに乗らないようにできなかった」と謝るポカ波.
シンジ君,「いいんだ」と言いつつ,初号機を13号機から分離.
腕と足が生える.
初号機の持つ「ロンギヌスの槍」が,なんと希望の槍こと「カシウスの槍」へ変化.
ゲンドウ,その姿を見て「ほぉ,絶望を希望に変えたか.よかろう.ならば試すが良い」的なセリフを放つ.
ゴルゴダオブジェクトという,”神”が残した十字架を組み合わせたデザインの構造物に到着.
ここから,シンジ君の記憶(内的な)世界へ(あっ,なんか昔感じた嫌な予感...).
もう何十回と観たエヴァの出撃シーンから始まって,やたらにキレイな第三新東京市にて,初号機と13号機が槍を持ってチャンバラ.
全人類を巻き込む最終親子ゲンカ勃発!
13号機の方が圧倒的に強い.
すいません.ここの戦闘シーン全然ダメ.何か格闘ゲームのデモ画面の様.
...と,最初は思ったが,途中でここはスタジオのセットであることがわかる.
建物は箱だし,背景の空は描かれたもの.
ここはマイナス宇宙.
各人の持つイメージによって,どのようにも認識される世界.
だからこれで良い(つーかよく考えるなぁ)
この後,ミサトの部屋や,アヤナミの部屋,教室,ジオフロントのNERV本部前に戦場が変わる.
これまでシンジ君がいた場所(=シンジの認知世界)を転々とする.
全て書き割りのセット.
最初は13号機が優勢なものの,徐々に2体の動きがシンクロして,どこで戦っても全然決着がつかない.
ゲンドウ「お前は力,ましてや暴力では父に勝てない」と散々煽る.
相手(ましてや父親)を力でねじ伏せることは不可能と悟ったシンジ君,「僕は父さんと話がしたい」と持ち掛ける.
NERV本部,ゲンドウの執務室.
「お前は何がしたい」と質問されるシンジ君.
「エヴァのない世界を作りたい」
ゲンドウは「見せたいものがある」と,シンジ君をセントラルドグマに連れていく.
そこには黒いリリス(シンジの認識)が.
ゲンドウ,「これはリリスではなく,エヴァ・イマジナリーだ」と説明.
これから誕生するエヴァンゲリオンなのか?
もし,このイマジナリーが実体化すれば,シンジ君の望む「エヴァンゲリオンがない世界」はやってこない.
ロンギヌスの槍がイマジナリー貫く.
旧劇のように人の形,白いアヤナミの形になって徐々に巨大化,ガフの扉から通常空間へ現れる(「ぜったい変!」)
同時に,インフィニティも首なしの女体形状に変化して行進(この辺,狂気じみているなぁ).
地球にも影響が.
フォースインパクト(アナザーインパクト)の嵐(インフィニティ?)が第三村に迫る.
かろうじて黒柱に守られているものの,突破されるのは時間の問題.
シンジ君とゲンドウの対話は続く.
TV版で見慣れた古い電車車両.
最後の乗客はシンジ君とゲンドウ.
もうね,ここからゲンドウしゃべりすぎ.
自分の暗い青春話から,ユイが自分を救ってくれたとかなんとかを紙芝居風線画でモノローグ.既視感が...
友達は「知識」と「ピアノ」だったらしい.そうですか.
そやけど,ゲンドウって別に他人に拒絶されてないやん(特にTV版).
冬月先生もいたし,マリもいたし,何よりユイがいた.
その前に,ヴンダー2番艦に乗り込んだマリは冬月と対峙.
全人類を犠牲にしてでも,ユイを復活させたいというゲンドウの計画に乗った自分を許す.
それは自分の望みでもあったから.
別れ際の冬月の台詞「さすがイスカリオテのマリアだな」が気になる.
イスカリオテと言えばユダやんな.
マリアはマグダラ.
裏切り者のマリア? 元は人類補完計画に賛同していたのに,ということ?
いすれにせよ,冬月先生はマリに「全て準備はしておいた」と言い残してLCL化.
マリがヴンダーの外に出ると,それぞれの艦の主機であったエヴァマーク10~12が待ち構えていた.
8号機,これらを次々に倒して捕食.
対13号機戦で失った腕を復活させる.
「さぁ,もう一体いこうかぁ~」というマリの凄みに怯えるマーク12が面白い.
でも,この3体のエヴァシリーズって,ハカイダー四人衆のカラーリングと同じ(赤,青,銀)やな.
その頃,ヴィレ・ヴンダーでは巨大アヤナミを倒し,シンジ君を救出する方法が検討されていた.
で,その計画とは「ヴンダーの背骨を使って,ロンギヌス(絶望)とカシウス(希望)の両方の特性を持つ槍を作ること!」 なんだってー!
リツコによると可能らしい.さすが副長先輩!
作業完了後,ヴィレ乗組員を全員退艦させ,一人ブリッジに残るミサト.
ヴンダー背骨に乗っかる8号機.
昔ながらの反動推進剤噴射でアヤナミヘッドへ特攻!
ミサト,髪の毛を下ろして昔の髪型へ.熱い展開!
手のひらで必死に防御するアヤナミヘッド.
背骨が槍の形状,ロンギヌスとカシウスが融合したようなガイウス,もといヴィレの槍に変化!
アヤナミヘッドの眼球に突き刺さる!
「息子にできることはこれくらい(世界を残す)」とミサト爆死!(ミサトの決着)
さて,電車内のゲンドウとシンジ君.
色々あって,人との境界のない世界を作る人類補完計画を実行したいゲンドウ.
しかし,そこへ成長した息子がグイグイ来る.
思わずATフィールドを展開してしまい戸惑うゲンドウ!
この期に及んでまだ人を恐れている,ましてや息子を?
届けられた「ヴィレの槍」を手にするシンジ君(初号機).
全てを終わらせるため,その槍を自らの胸に刺そうとするが,後ろからお母さんことユイの手が伸びてきて槍を掴む.シンジ君放出.
さらにその初号機の背中を13号機が抱きしめる.
夫婦そろってにっこり顔で槍を突き通す.
そこに重なるこれまでのエヴァシリーズ(ネーメジス含む).
シンジ君,ここで気づく.
子の中に親の魂は引き継がれていく.
父は母をよみがえらせたかったわけではない.
ただ,供養がしたかったのだと.
父にありがとう.母にさよなら~(シンジ君の決着)
BGMはユーミンの『VOYAGER~日付のない墓標』.
久々に聞いた.
今度『さよならジュピター』観直そ.
巨大アヤナミ崩壊.
他の首なしも消失.
空から人々のみならず,様々な生物の魂が落ちてくる.
シンジ君,ここから悩める人々の魂を浄化(昇華?)していく(ゲンドウとは異なる形の補完を発動).
アスカの魂:旧劇のあの「キモヂワルイ」浜辺.横たわるボロボロのプラグスーツのアスカ.今度は頸を絞めないシンジ.「アスカのことが好きだった」と過去形で話す.アスカはエヴァパイロットである「シキナミタイプ」の成功例.あの予告の子どもはやっぱり(幼少期の)アスカ.さらに仲の良い碇ファミリーを目撃してたりする.そして,まさかのケンスケエンド!...と思っていたが,どうも恋人というより父娘の関係っぽく見える.
カヲル君の魂:これまたTV版の水辺,および『Q』でのピアノ部屋で会話.渚とは海と陸の間の世界.これまでエヴァのいる世界を彷徨っていた.ようやくシンジ君が正しい選択(エヴァなし世界)をしない限り抜け出せない「円環の理」からの脱出を果たす.ある世界(「破」と「Q」の間も考えられる)ではNERV司令(ゲンドウと同一の役割).その時の副官は加持さんだったりする.自分の幸せを他人(シンジ君)に依存しなくなる.老後はミサトと畑作業が待っている(カヲルの決着).※ゲンドウとカヲルは同一人物説あり.それぞれ知識(シンジを遠ざける)とピアノ(シンジにべったり)に分裂した.
レイ(ポカ波)の魂:エヴァという物語の象徴的存在.これまでの全ての「エヴァという呪縛」を越えて新世紀(Neon Genesis)へ進む.ツバメと書かれたぬいぐるみを持っている(黒波の記憶を引き継ぐ?).
画面に描かれていないが,シンジ君は膨大な時間をかけて,多くの人々(自分の関係者?)の魂を浄化して行ったのでしょう(たぶん).
全ての仕事を終えたシンジ君.
青く美しい海辺に一人たたずむ.
色が消え,原画化していく.
そこへ,「8+9+10+11+12号機」とともにマリが飛来(シンジ君との初対面時リピート).
海に落下.
マリ,海中で制服にチェンジ.
そして最後のエヴァ消失.
新たに作られた「エヴァのいない」世界.
駅のホームのベンチで目を覚ますシンジ君.
向かいのホームにはカヲル(=ゲンドウ)といい雰囲気っぽいレイ(=ユイ)がいる.
シンジ君は成長して大人になっている(これで劇場の観客も補完).
声も違う(困った時の神木くん!).
しかもスーツ姿.
そこへ現れるマリ(こちちらも成長?).
シンジ君の匂いを嗅ぎ,「少し大人になったかな?」と満足気(マリの決着).
DSSチョーカーを何気に解除しポケットに入れる(ええっ!)
ホームの階段を駆け上がる二人.
ここから実写空撮へ.
駅の改札から手をつないでどこかへと走る二人.
徐々にパン.
今現在(令和)の宇部新川駅周辺の風景を映しつつ,宇多田ヒカルの主題歌をバックに,スタッフロールへ.
最後に「何かある」「何かある」と期待するが,右隅に「終劇」の文字.
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ざっくりとまとめ.
内容的には,以前に岡田斗司夫が予想していた内容が概ね正解(特にメタ的演出).
さすが元同僚,つーか,趣味嗜好の方向性が同じやもんな.
びっくりするほど正攻法な脚本.
『Q』=旧劇の続き説とはなんだったのか?
ループというより,書き換えの物語.
そして『Q』よりはるかにわかりやすい展開.
ただし,父と息子の話に関してはイマイチKazchariのココロに響かなかったなぁ.
決戦前のミサトの台詞「息子が父親にできることは,肩を叩くか,殺してあげることよ」はわからんでもない.
正常発達(進化)していれば,通らざるを得ない道(エディプスコップレクス).
庵野監督,父親と何かあった?
確かご自身にお子さんはいないはず.
「現実に還れ」というメッセージは旧劇ほど強くないと感じた.
虚構は虚構で十分楽しい.
むしろ,虚構(想像力)のおかげで人類はここまで発展した.
魂(虚構)と肉体(リアル)のどちらか一辺倒だけではつまらないし,生きているとは言えない.
「そのバランスを取れ!」という風に(勝手に)解釈した.
やはり繰り返された物語.
実は閉じた心,未成熟な心からの再生.その方法論に違い.
『終わる世界』『世界の中心で愛を叫んだケモノ』⇒認知療法
『Air』『まごころを君に』⇒行動療法
『シン・エヴァ』⇒認知行動療法
だったのかぁ(適当).
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足かけ26年,全世界のヲタク(チルドレン)を熱狂に巻き込んだエヴァが,とうとう終わってしまった.
想像を超える,エヴァらしからぬハッピーエンド.
まだ信じられない.
ホンマに終わり?
なんだこの喪失感,虚無感は?
エヴァの呪縛は解かれたのか?
それにしても,とんでもない長文になった.
メタ的にも啓示的にもまだまだ考察できそうな『シン・エヴァ』.
作品そのものは終わっても,何度も咀嚼して死ぬまで楽しめそうだ.
もはや神話やな.