2022/3/17 Thu
視点の違い.
「ドクター・ショッピング」という言葉がある.
ある医師の診断が気に食わず,次々と他の病院を受診し,”自分が”納得いくまで医療施設を転々とする行動のこと.
とある日の夕食.
Kazchari家はすき焼きだった.
その場合,テーブルへのはね対策としてコンロの下に新聞紙を敷くことになっている.
大手の日刊紙は取っていないのでタウン紙.
Kazchariの手元には「マッサージ特集」の記事が掲載されていた.
先月のマッサージから約一ヶ月経過.
特に変わりはなく,姿勢矯正具なしでは肩こりは変わらずひどい.
柔道整復師が考えた 姿勢サポーター 姿勢ベルト 男女兼用 (Lサイズ)
この肩こりを改善してくれる”ゴッド・ハンド探求熱”が,再びムラムラと湧き上がってきた.
幸い翌日は年度末有給消化で平日休み.
ネットにて「マッサージ 肩こり 旭川」で検索.
すると,口コミ評価が高く,さらに自社ホームページも持っている雰囲気の良い店を見つけた.
料金は初回60分コースで¥5,600ほど.
いわゆる「10分¥1,000」の法則にほぼ従っている.
「少々高いけど,ここは試してみるか」と予約する.
予約時間に出向く.
10分前にドアを開けると「5分前から入店可能です」と追い出される.
なかなか厳しい.
「まっ,準備も色々あるのだろう」とクルマ内でしばし待つ.
4分前になったので再度入店.
すると今度は「クルマですか? どこに置かれましたか?」と周辺の俯瞰写真を見せられながら聞かれたので,駐車場所を伝えると「そこはダメです.こっちに停めてください」と移動を指示される.
仕方ないのでまたクルマに戻る.
最初に一度に言ってほしい.
ようやく入店.
早口で色々と説明されるが,マニュアル的というか,機械的でこちらの理解,反応を見ながら,という感じではない.
目線もあまり合わないので,ひょっとして視覚障害者?と思ったが違った.
この手の店は,施術前に薄手の服に着替えることが多いが,この店の場合は有料レンタルらしい.
Kazchariはこういうこともあろうかと上は半袖Tシャツで準備.
下はジーンズで,こっちは失敗した.
好感が持てるのは,肩こりの訴えに対し,いきなり患部を触るのではなく,まず座位姿勢の評価から入ったこと.
ここはこれまでの店とは違う.
肩や頸も動かす.
左右差だとか動きのぎこちなさを説明するものの,Kazchariに話しかけるわけではなく,空に向かって独り言を言っている感じ.
なんだかなぁ...
いよいよ施術開始.
振動,押し,ストレッチ,牽引など様々な手技の組み合わせ.
ここで思ったこと.
やはり施術者は男性の方が良い.
力が違う.
もちろん,力任せがベストとは思わないが,Kazchariの好みはこの強さ(痛さ)やな.
60分で終了.
痛みはない.
いわゆる揉み返しはなさそう(この時点ではわからんけど).
肝心のコリも”その時は”やや楽.
もちろん,一回の施術で即効果が出るとは思わない.
そのようなゴッドハンドの存在は信じていない.
※ 面白いです.あえて集英社じゃないのも◯.
だからこそ,リピーターの獲得が重要だと思う.
前回のような「今すぐ次の来店日を決めて(得だから)」という押しが”控えめ”だったのは良かった.
それに,施術のウデは確かなようだ.
だがしかし...以下は,あくまで個人的な意見.
ここ数回のマッサージ・ショッピングで実感したのは,やはり個人営業のこうしたマッサージ屋さんと,Kazchariの本業である作業療法とは考え方が根本的に異なるということ.
身体機能の評価はわかる.
これは必要.
しかし,その姿勢の悪さの改善を患者(クライエント)に伝えるのであれば,日頃の習慣,身体の使い方,既往歴,スポーツ歴などを聞いた上でアドバイスしないと何もならないと考えてしまう.
何よりも目標を尋ね,それを達成するには,日常生活において何をすればよいかクライエントと共に考えていく...という発想にはならない.
クライエントの自立を促し,その思考の枠組に沿ってより良き思考や行動を提示していく.
これが作業療法の考え方.
つまり,クライエントとの信頼関係構築が何より大事.
もちろん作業療法の対象は,医療管理下にあり,今後障害が残るか否かの瀬戸際,もしくは既に自立生活に支障がある方がほとんど.
「マチナカにわんさかある,リラックスを目的としたマッサージ店に来る一般人は,そんな深~い人間関係は求めてません」と言われればそれまでなのだが...
後はあれかな,こうしたマッサージ店って,無資格者(もしくは民間認定)が施術するグレーゾーン業務がほとんど.
次回,またマッサージ熱が湧いてきたら,今度こそ「あん摩マッサージ指圧師」などのプロ(国家資格)の施術を受けてみよう.
つーことで「注文の多いマッサージ店に行ってしまった面倒くさい客」の戯言でした.ちゃんちゃん.