2023/3/8 Wed
オレのファンタジーぃ
各方面で話題となった『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(以下『ドンブラ』)がとうとう完結した.
実に見事な大団円.
よくまとめたものだ.
この番組はKazchari家における一週間最大の楽しみだった(+『水魔』).
今や年間放送しているドラマは「大河」「朝ドラ」「ライダー」そして「スーパー戦隊」だけ.
うち,22年度放送分で言えば『鎌倉殿』と『ドンブラ』を視聴.
共にここ数年では最高の内容だった.
さて『ドンブラ』に関しては,初回放送直後にも一度記事を書いた.
最終回を迎えても,ほとんどの謎は未回収のまま.
メガネをかけると見える“アバター世界”は何だったのだろう?
ムンクっぽいデザインの戦闘員は?
マスターこと黒介人は何者?
ギア集めは何のため?
モモタロウはなぜ最初からホワイトゼンカイザーに変身?
なぜゼンカイジュランと合体?
ムラサメおよびマザーって結局何者?(ロボット刑事と要塞のオマージュ?)
キビポイントとは?
ドンブラの世代交代って?
はるかの偽者が来たのは未来orパラレル?
...etc
数え上げればキリがない.
そんな投げっぱなし,広げっぱなし,不整合かつ支離滅裂な内容でも,不満を言う気がさらさら起きないのが『ドンブラ』の最大の特徴だろう.
正に「こまけーこたぁいいんだよ」を地で行く番組であった.
現代の説明過多,つまり「わかりやさ」が何よりも重視される(と作り手が勝手に思っている)風潮へのアンチテーゼやな.
世間的に,ここまで好き放題な作品が受け入れられたことに驚きかつ安心した.
そんな理不尽MAXな内容だったが,ヨメさんは最終回視聴後になぜか大号泣.
「(これまで)ベストだった『ルパパト』を越えた!」と大絶賛していた.
確かに,はるかとタロウの出会いから始まって,その再会で締める.まさに「縁」=「円」だった.
そのラストシーン.桃井タロウのユニフォームが白だった.
今度はホワイトなドンモモとなって,別の世界で戦いをリスタートするのだろうか?
Kazchariの感想は?
やっぱり『タイムレンジャー』が一番かな(おい).
つーことで,その前の『ゼンカイジャー』から2年続いた”狂気”路線.
新コロが生んだ時代の徒花.
新コロがなければ,このような作品たちは生まれなかっただろう.
いずれにせよ,無事に「DXドンオニタイジン」は爆売れしたらしいので,めでたしめでたし.
で,「そろそろ普通の戦隊が観たい」という声があったのかなかったのか知らんけど,先日放送が開始された第47作『王様戦隊キングオージャー』.
発表段階での設定やあらすじは正に王道.
強烈な2作品の後を引き受けるのは大変では?という事前の懸念はどこへやら,概ね高評価で迎え入れられたようだ.
で,その第一話のKazchariのインプレである.
戦隊名ではなくロボの名前が題名.
やっぱり一捻り(普通とちゃうやん).
そして注目すべきはまず画作り(いわゆるルック),むっちゃ金をかけている.
CGも以前よりかなりコストが下がったのだろうか?
ゲームの一場面っちゃー一画面.
スーパー戦隊あるあるなのだが,流行りモノを色々入れてシャッフル.
今回,思いつくところでは中世舞台のRPG,異世界転生モノ,ハガレン(ゴッカンとか)...で,言うまでもなく『進撃の巨人』やな.
ファンタジー系の戦隊は,予算の都合上,世界観の構築がまず難しい.
『リュウソウジャー』はリュウソウ族の暮らしがさっぱりわからん.
『ゴセイジャー』なんて護星界の描写ゼロ.
『キュウレンジャー』も異星巡りのはずが...なんだかんだで地球が舞台.
(※個人の感想です)
『キングオージャー』はその点,つかみは合格.
その側近も含めキャラ数もめちゃめちゃ多い.『ゼンカイジャー』と真逆.
ギラファノコギリクワガタ由来の主人公の行動パターンがぶっとんでいて面白い.
どうやって城に忍び込んだのかは謎やけど.
新人さんにしては演技が上手い.最近はみんなそうか.
口元でニヤっと笑ってからの「悪の王になる宣言」.
どっかで聞いたような...って『ジオウ』か.
側でウォズが「ン我が魔王」とか言いそう.
スーツのデザインがアーマー装着でライダー風味.
いつもに比べると「白」が少なめ.
その後のメカ戦.
『ドンブラ』の謎空間での戦闘は正直イマイチだった.
その反省なのかどうかは知らんが,CGよりも着ぐるみ&セット多め,それにパシリム構図の多様で大迫力.
今回は劇場版クオリティだった.
機械系トレースシステムの操縦法は戦隊初(たぶん).
途中でクワガタだけ分離アタックしたが,いつの間にか再合体してたのはアレやけど.
そして,フィニュッシュの勇者バース.
スタッフ,好きだねぇ.
ギラが反逆罪で捕まりそうになり,さて,どう切り抜ける?で次回へ.
いいヒキだ.
『ドンブラ』第一話の圧倒的な情報量に比べると大人しい.
ようするにわかりやすい.
これなら大きいお友達だけでなく,本来のお友達も大満足だろう(息子談).
ここ2作続いた,他の戦隊や東映特撮とのからみはあるのだろうか?
ハチ王の国は「トウフ」.
つまりひっくり返すと「フウト(風都)」...狙ってる?
王様も傾いてるし,富士山っぽい山があったりと日本のイナカっぽいイメージ.
一方,パソコン国...ではなくIT立国っぽい「ンコソバ」は日本の都会っぽい設定.
そのせいなのか,来週からは安定の埼玉アリーナが登場,
このまま,パラレルなチキューで押し切るのだろうか?
いずれせよ心配なのは...予算だ.