Day38:鎖骨骨折5週間~歩きは運動?

2025/1/14 Tue

道半ば

本日は整形外科受診日である.

先週(1/6)のレントゲン画像では,まだ仮骨が見えなかった.
やはり年齢には勝てぬのか.

ただし,鎖骨バンドを付けたままの積極的な自動運動の許可が(ようやく)出た.
目標は肩関節屈曲120°!
ここに到達すると自動車の運転の許可が出る.

そして迎えた固定5週目の再受診.
はたして,その結果は?

「うーん,仮骨はまだだねぇ.でも痛みもないし,そこまで手が上がるなら,運転は大丈夫でしょう」

とりあえず一歩進んだ感.
医師曰く,仮骨形成までの時間は人によってまちまちだそうな.
脚と違って荷重かかかりにくいからかなぁ.

ここは医師の指示に従いましょう.
あっ,超音波機器使用の相談するの忘れた(たぶん職場にある).

話は変わるが,やはり連休明けの整形外科病院はバカ混み.
14時に受付して,診察終了は17時.正に3時間待ちの3分診療.

この状況に不満があるわけではないが,むしろ医師の体調が心配.
明らかに激務.
今日も「頸を痛めた」とネックカラー付けておられたし...お大事に.

先日,チャリダーの鎖骨骨折をネタにしたブログを発見.

2020年袖ヶ浦チャレンジ 100kmソロ 落車DNF、そして鎖骨骨折

なかなか壮絶な内容.
この方,なんと短期間に3度同じ場所を折っている.

レース中の落車事故で骨折後,1回目の手術で入れたプレート抜去後も偽関節だったため,重い物を持ってしまい2度めの骨折.
腰からの骨移植術をし,完治診断後にベンチプレス(35kg)で再々骨折...

怖すぎる.

おまけに治療費を請求しすぎて,自転車保険の更新ができなくなったそうな.

あまりも極端な例かもしれんが,気を付けよう.
かく言うKazchariも,その昔,膝蓋骨の同じ場所を半年内に2回骨折してたりする.既に前科者やん.

ちなみに「折れた骨がくっつくと前より強くなっている」は俗説です.
強度は変わりません.
むしろ,変形状態で治癒した場合は関節のアライメントが崩れ,痛みを生じたり,可動域を制限してしまう可能性がある.

それにしても,ここまで運動できないと気分が落ち込む.
Zwiftこそ継続しているが,やはり外乗りが恋しい.

先日の3連休は引きこもっていたが(インフルも怖いし),平日は出勤や受診で平均「10,000歩」は歩いている.

ロクに動けない身としては,これで運動貯金を稼いだとうれしくなるのだが,「やみくもに歩けば良いというわけではない」説もある.

本当のところ「1日何歩」歩くのがベストなのか

他の記事もあわせて読んでみたが,概ね「1日8,000~10,000歩」が適切という意見が多い.
ちょうどいい感じでクリアできている日々である.

これまでもケガ(膝蓋骨骨折やアキレス腱断裂)し,その療養中は,もはや二度と走ったり,チャリに乗れないのではないか,と不安に支配されたこともあったが,完治すればあっさり復活.
そして喉元すぎれば...で調子に乗り,不注意から再度ケガ.
なんか,そんなんの繰り返しで全く情けない話である.これが人の業なのか.

とりあえず言えるのは...ガチ趣味の対象が野球でなくてよかった.

数十年ぶりに(紙の)月刊ホビージャパンを購入

2025/1/13 Mon

善いこととは続くこと

iPhone15 Pro

総合模型誌『月刊ホビージャパン』
Kindle Unlimitedの対象なので,電子版で購読しているが,昨年末,数十年ぶりに”紙版”を購入した.

理由は言うまでもない.
付録が欲しかったためだ.
よくあるガンプラのディテールアップパーツなどではない.

2024年11,12月の2号連続で「ホビージャパンMEMORIAL」と称する80年~90年代の特集記事をまとめた小冊子がついてくるのだ.
この冊子は電子化されないので,今回ばかりは紙版を買った次第.
特に11月号の「1980’s」は思い出深い.

時代はガンプラから波及したキャラクターモデルの全盛期.

色プラなんぞなく,基本的にパーツは一色成形かつ塗り分けが必要.
素組みでは似ても似つかぬ造形で改造が必須.
でもそれがひたすら楽しかった.

その手助けをしてくれたのが,これらホビージャパンの一連の記事.
見様見真似で手を付けたものの,どうしようもなくなって放棄したキットも多数.
高解像スキャンが素晴らしく,古い雑誌の復刻本にありがちな滲みなどはない.実に読み応えがあった.
プラモ作りに夢中だったあの頃が思い起こされる.

ホビージャパンについては,以前も記事を書いている.

『How to Build ホビージャパン』を読んだ

雑誌が売れなくなって久しいという.

生き残り策として,過剰な付録がつく傾向がある.
特にファッション系やアウトドア系の雑誌に顕著.
本誌ペラペラなのに対し,付録のせいでとんでもない厚さだったりと...今もそうなのだろうか? リアル書店にすらしばらく行ってない.

せっかく買ったホビージャパン,もちろん本誌も読む.

iPadの小さいモニタではなく,紙の大判,良いねぇ.
さすがにプロの作例は上手いのは上手い.
特に表紙のマラサイ.ゴテゴテディテールを廃したシンプルな造形.

ただ,もはや日常的にネットで個人の超絶作例を見てしまっているので,かつてほどの驚きはない.

そう,以前は一般のモデラーとプロの技術格差が激しかった.
今ではその差が限りなく小さくなっている.
むしろ,スポンサーや時間的な縛りがない一般モデラーの方がエグイ作例をガシガシ出してくる.
専門誌としての方向性,難しいやろな.

いわゆるガンプラ系YouTuberでは「ぷらばん」さんのチャンネルが一番好みだ.
特にレジン系の作例,その製作過程には狂気すら感じる.

マネする気すら起きない.ひれ伏すしかない.
失敗に失敗を重ねても,創意工夫で乗り切っていくというスポ根的面白さがある.
動画ならでは.この熱量は活字媒体では伝わらない気がする.

ゆえに,Kindle Unlimitedに含まれているから読んでいるけど,紙版を継続購読する意義は持てないなぁ.
それに後半の怒涛の美プラページはちょっと抵抗がある(偏見)

そういう意味においては,売れ筋のキャラ物の掲載を頑なに拒否する「モデルアート」の姿勢はスゴイ.経営は大丈夫なのだろうか?

それはさておき,相変わらず鎖骨骨折が治癒していないので,休日は家に引きこもっている.
映画みたり,本読んだり,ブログ書いたり...そして,積み/罪プラを崩す.
新コロやインフル感染時と行動パターンが同じやな.

まずはプレバン限定の『MG 1/100 ガンダムストームブリンガーF.A』.

iPhone15 Pro

素組み後,成形色に「つや消しスプレー」を吹いてからの「ガンダムマーカー」汚し.最後に「水性シルバー」で尖凸部にドライブラシ.

ホンマ,最近のガンプラは,こーんなお手軽仕上げですんげーカッコよくなる.
40年前のKazchariが見たらどう思うだろう.
「手応えがない.これではまるで立体パズル」と憤るだろうか.
実際,ご同輩にはこういう思いの持ち主が多いとか.

iPhone15 Pro

そう,Kazchariもこれで十分...とは思いたくない.
魔窟と化している屋根裏部屋からコンプレッサーを発掘すれば,全塗装に踏み出せるはず!(使えるのか?)
そやけど,新品のエアブラシもコンプレッサーも安くなったなぁ...(一般基準では安くありません)

おっ,そう考えるとプラモ作りって,ホンマに長く続けられる趣味やな.

よく考えればチャリを趣味にしてから20年に満たない.
オートバイは? 35年か.
こうしたアクティブ系の趣味はやがて身体的に不可能になる時が必ずやってくる.

しかし,プラモは”老眼”を除けばなんとかなりそう.
今も細かいパーツはメガネ無しで組んでたりするし.

...にしても,最近快晴が多い.
日本海側は寒波で大変らしいが,ここ内陸の旭川は極めて平和である.
この3連休も快晴が続いたので,出かけられなかったのがいと悔し.
今日なんて美瑛の丘,むちゃキレイやろうなぁ...

あれ? なんだかんだでガンプラ作ってるのはチャリ乗れないから?
まぁ,インドア&アウトドア,両方とも楽しみましょう.

iPhone15 Pro

冷めないイデオン熱~TVシリーズの再視聴開始

2025/1/10 Fri

復活の♪イィデオ~ン

iPhone15 Pro 超合金魂

年始にYouTubeにて限定公開された『伝説巨神イデオン 劇場版』

『伝説巨神イデオン 劇場版』の配信

その興奮冷めやまぬ中,TVシリーズを再視聴することにした.
DVDも所有しているが,そこはサブスク時代.
「Amazon Prime Video」のリストにはないものの,以前こっそり加入していた「dアニメストア」にはしっかりラインアップされていた.

dアニメストアに加入~タイパ的にどうなのか

とりあえずZwiftの友として第1~3話までを視聴.
何度も見返した劇場版の「接触扁」に対し,おそらく2,3回しか観ていないのがTV版.
さて,今の視点で感想&考察すると...

時に1980年.
当時Kazchariは中学生.

友人に「面白いロボアニメがある」と教えてもらい,視聴を開始したのは確か第14話あたりだったと思う.
以前にも書いたが,関西での放送は水曜日の19時半から.
塾が終わる時間は非情にも19時半.
そこから数キロの道をチャリで飛ばしに飛ばして帰宅.
毎回,オープニングを見ることはできなかった.

ゆえに,最初の1クール分を鑑賞したのはレンタルビデオが普及してからだったと思う(もしかすると劇場版が先だったかも).
未視聴の話に関しては雑誌記事(アニメック!)で補完していた.

で,そんな本編だが,うむ.かなり面白い.
ただし,全話および劇場版までクリアした後だと,この冒頭パートには,まだまだ手探り感がある.

特にBGMに違和感.
故・すぎやまこういち氏による傑作ぞろいなのに使いどころが変.
場面に微妙に合っていない.

それに,なぜかサントラ集に未収録のものも散見される.
イデオン用ではなかった?

タイトル表示や予告で流れるBGMも後半とは異なる.
もちろん,後半の方がぴったり.

そして,言うまでもなく気になるのが作画.

特撮でもアニメでも最初の3話分くらいは,予算と時間をかけて丁寧なモノを作る.継続視聴者を確保するためだ.

その基準で言うと,気合いを入れるべきにも関わらず,デッサンの酷さや色パカの多さからも,時間的にかなり押してた感が伝わってくる.
今の基準だと作画崩壊と言われても仕方がない.
前作のファースト・ガンダムより退化しているくらい.

そんな中,湖川さんの描くキャラだけは飛びぬけている.
特にカララ!
キャラが美形でイデオンがかっこいい時,それは湖川作画と思って間違いない.

とまぁ,画はともかく,イデオンと言えば”濃密な”人間関係描写が売り.
濃密すぎて嫌味か罵り合ってばかり.
戦闘中,ずーっと赤ん坊に怒鳴り続ける主人公って,古今東西コスモだけでは?

そして,ベスは笑いすぎ.
イデオン=遺跡に,そこまでツボる要素はあるんか?
で,それをひっぱたくシェリルさん.
あれ? これってセイラさんの再来?

ただし「接触篇」と異なりベスの肉弾大活躍が見れます.
それにカララとのファーストコンタクトも,まさかの逆ナン?

そのカララさんだが...マジで諸悪の根源.
お嬢とは言え,あまりに軽率な言動.好奇心は身を滅ぼすを地で行くキャラ.
後にハルルねーさんが激怒するのも無理はない.

誰かが言ってたけど,やっちゃいけない行動を誰かがするから物語は成立する.
その通りやな.

そうそう,こうして見ると,ファーストとイデオンの冒頭ってプロットがよく似ている.
ジーンが暴走して,少年がよくわからないまま巨大メカに乗り込んで勝ってしまうとか,敵兵がゲリラ的に何度も潜入してくるとか.

皆殺しのトミノにふさわしく,地球側もバッフクラン側も,開始初っ端から人が死にまくる.
なぜか地球側のカービアンクロッサス(戦闘機)のパイロットの死に顔がやたら丁寧.なぜ?

キャラと言えば,地球人側は,日本人風に「名字→名前」順.
一方バッフ・クランは「名前→名字」と西欧風.

こうした用語が逆転は他にも見られ,例えば「ワープ」が,

地球人 ⇒ デス・ドライブ
バッフ・クラン ⇒ 亜空間飛行

となったりとか.芸が細かい.

さて,お次はいよいよメカの話.

まずはイデオンだ.

肩のでっぱりが特徴的だが,箱型で,まるで戦隊ロボだし,分離後の形態も戦車やバス.
そもそもなぜ分離するのかわからない.
ソル・◯◯からイデオ・◯◯に変形すると武装や機動力が上がるが,3話までだとデルタ以外はバス形態のまま.

有名な話であるが,イデオンが「異星人の遺跡」とされたのは,デザイン完成後の後付け設定.バッフ・クランが伝説の巨神と信じなかったのは無理もない.

そのせいか,「サブシステムで操縦」「動力源はよくわからない」「なんでこんなにスキマだらけなんだ」とかのメタ発言が飛び交う.

多人数での操縦は斬新...と言いたいところだが,『ゲッター』などの先例もないことはない.
イデオンが特徴的なのは,各メカの乗員の役割が分かれているところ.
序盤はまだ適当だが,話が進むにつれて.

Aメカ ⇒ 動き
Bメカ ⇒ エンジン
Cメカ ⇒ 武器管制

となっていく.
こう考えると,イデオンは大きさといい,多数乗員といい,ロボというより戦艦ですな.

グレンキャノン(主砲)と対空機銃で全身を固めているというか...後で波動砲はつくし.
変形後はミサイルポッドの場所が変わってしまい,撃てなくなるなどの細かい演出がベネ.

「接触篇」だとイデオン復活後,すぐにソロシップも浮上してランナウェイしてしまうが,そこはさすがにTV版.
破壊された街やら宇宙船から物資を運び,ソロシップに積み込むという描写がある.
このあたりのリアリティは流石である.

恐ろしいことに,第3話の時点で,敵の重機動メカが全く登場しない.
そもそもOPにも出てこない.ロボアニメなのに.

どことなく『さらヤマ』の白色彗星軍のメカに似ている形の戦闘機とヘリコプターもどき,それに二足歩行メカによる白兵戦.
この後しばらくして,ようやく登場するのがメカ火星人にしか見えないギラン・ドゥ...Kazchariがスポンサー(トミー)の社長なら卒倒するな.

つーことで,今後の展開も楽しみなイデオンなのだが,実はもう一本,昨年末から,唯一完走していなかった宇宙世紀ガンダムを視聴し始めた.

それは...『機動戦士ガンダムZZ』

機動戦士ガンダムΖΖ

本放送時は10話ほどで挫折.その後レンタルでも挫折.
今回アマプラで再挑戦し始めたのだが...一行がシャングリラを出る前から挫折気味.
話も絵も演出も主題歌も,あまりにもひどすぎて正直観るのが苦痛.

いや,わかってるんですよ.
前半のコメディ路線が,徐々にいつものハード作劇に変わっていくのは.
そこまでの道のりが苦痛(とばせばいいやん).

実はイデオンも,放送当時は似たようなこと(前半は全然ダメ)を言われていたが,10話あたりから怒涛の展開.
一瞬たりとも見逃せなくなることはよく知っている.

しかし,その評判の悪い冒頭パートも,“アレな”作画を覗けば,ドラマとして十分見ごたえがある,と今回確信.

それ言っちゃうんや~批評家目線に要注意

2025/1/9 Thu

Who decides?

先日,家族と出かけたとある飲食店.
その店の壁には額装した写真が数枚飾られていた.

解像度からして,おそらくレンズ交換式カメラ,つまり一眼で撮られた写真と思われる(スマホかもしれんけど)

ただ,どう見てもプロが撮影,もしくは販売サイトで購入した写真ではない.
はっきり言うと素人レベル.

例えば,海に沈む夕日の写真.

太陽をど真ん中にした日の丸構図にも関わらず水平が取れていない.
左端に岸壁が写っているが,逆光なので真っ黒,かつ占有面積も広すぎる.
雲が多い上,全体的に彩度も低く,露出も暗く,光条もない.

もう一枚は奥に寺の門,前面に桜が満開の縦構図.

こちらはピントがおかしい.
前ピン(桜)でも,後ピン(門前の人物)でもない.
言ってみればパンフォーカスなのだが,なんとなく中間にある桜の枝にピンが来ている.
f値を全く気にしていないため,何を主題にしたいのかさっぱりわからない.

これらの写真には「何も考えずに撮っている」という共通点がある.

Kazchariには,ダイビングがきっかけで,写真を本格的にやりたくなり,ネットで調べまくり,機材をそろえて勉強し,撮りまくっていた時期がある(あくまで趣味の範囲だが)

そんな折に見つけたプロからのアドバイス.
そのいくつかがココロに残っている.

【待つこと】
やみくもに撮るのではなく,ここぞという瞬間まで待つこと.
目の前の風景は刻一刻と変化している.ベストを狙え! 特に光だ!

【普通の目線で撮るな】
立姿勢でファイダーを覗く.つまり自分の目の高さで撮ると,ありきたりの画にしかならない.手を伸ばしてのノーファインダーや,地面スレスレからのあおり構図も撮れ!

【同じ場所で数パターン撮れ】
デジカメ時代になって最大の変化.撮影枚数を気にすることがないので,同じ被写体でも構図やf値を変えたり,縦位置,横位置の両方で撮っておけ!

要は,いずれも「考えて撮れ」ということ.

「適当に撮った写真を人前にさらすなんて信じられん!」...という上から目線な解説を食事中の家族の前でしたところ,白けた視線を浴びたのは言うまでもない.

ヨメさん曰く「誰もそこまで考えて撮らんし,何よりそんな目で他人の写真を見ている人なんておらんわ」

...はい.正にその通りです.

ただ,KazchariのDNAを色濃く継ぎ,将来的には映像関連の仕事に就くことを考えている娘だけは,こうしたウンチクに耳を傾けてくれるのだが...

で,本題はここから.

少し前,Kazchariも加入していた某SNSのグループにとんでもない投稿があった.
とあるメンバーさん,自分で撮った写真をアップした上で,

「このグループの方々がアップする写真には残念なモノが多い.構図や色味が全然ダメ.もっと考えながら撮ると良くなりますよ!」(意訳)

と,大炎上必至の上からコメント.

いや,もうびっくりした.
思ってたとしても,そして事実だったとしても,それ言うたらダメでしょう.

下手すると個人への誹謗中傷を越え,“世界”を敵に回す発言.
ちなみに写真専科のグループではありません(ここ重要)

どれだけ正論であったとしても,「何を」ではなく「誰の」が重視されるのが世の常・人の常.
リアル空間での気心知れた身内に対してならまだしも,見ず知らずの相手にねぇ...よくやる.

荒れる(荒れそうな)スレは気が重くなるので即効でグループを抜けた.
その後,どうなったのか知りません.

ネット,いやSNSが普及して以来,毎日毎日,どこかで炎上騒ぎが発生している.
不適切(非ホワイト)発言はもとより,相手が見えない分,マウントとったとられたと大騒ぎ.
ニュースになるのは著名人だけだが,一般人レベルだと日常茶飯事だろう.

ネット空間では,相手の顔が見えない分,自我が肥大化し暴走しやすい.

Kazchariも個人見解の日々の戯言を,ブログという形で発信しているわけで,よくよく気を付けようと思ふ.
ブログはSNSと異なり,垂れ流しでないだけリスクは低め,と勝手に思っている(甘い)

とは言え,自分の作品への論評は欲しいし,質の向上には欠かせない.
少し前,イチローの発言が話題になった.

イチローも警鐘を鳴らした…「大人に叱ってもらえない」Z世代が直面する「やさしさという残酷」

今の時代,誰かに批判されても「Thank you for your advice」(ニッコリ)と返せるメンタルの持ち主は相当な自信家.それには何より“実績”が必要.

そんな人にワタシハナリタイ.

ネコに噛まれて

2025/1/8 Wed

かまってあげる

物心ついた頃には,ネコがそばにいた.
幼児期のKazchariと一緒に写っている写真がけっこうある.

今から30年ほど前,実家には(何代目かの)2匹のネコがいた.
三毛ネコの「みう」と白ネコオッズアイの「るう」である.

印象に残るのはメスネコの「みう」.
捨てネコだった「みう」は,子ネコから育てたにも関わらず,なぜかやたらに凶暴で,飼い主にさえ,いつも「シャア!シャア!」と唸っていた.

そんな「みう」ではあったが,なぜかKazchariの就寝時にはいつも布団に潜り込んできた.
意外にも家族の中では一番好かれていたのかもしれない.ネコの基準はよくわからない.

そして,忘れもしない1995年1月17日.

早朝,まず「みう」が飛び起きて,Kazchariに爪を立てつつ,布団から飛び出して家の外に出ていった.
その後,あの激しい揺れがやってきた.

Kazchari家は本棚が倒れた程度で済んだものの,停電回復後のテレビで見た震源地の被害状況には絶句した.

外ネコでもあった「みう」は,しばらく戻ってこなかった.
この家だけが揺れていると思ったのかもしれない.

やがてKazchariは結婚して家を出,さらには日本を出て実家を数年間不在にした.
帰国して実家を訪れると「みう」の姿はなかった.

ある冬の朝,家の外に設置してあった洗濯機のそばで冷たく横たわっていたという.海外にいたKazchariへの連絡はあえてしなかったそう.

一説によるとネコはタヒぬ前に姿を消すらしい.

死ぬ前に姿を消すのは本当? 猫の老化と亡くなる前の変化を知って看取りに備える

記事によると,さすがにネコには「タヒ」を理解するだけの知性はそなわっていないそうなので,「みう」の行動は,老いにともなう低体温ゆえの寒い場所へ移動という極めて本能的な行動的となるのだろうか.

とっくに15歳は越えていたので,平均的なネコ生と言える.

「みう」の没後,しばらくして白ネコの「るう」も天寿を全うした.
最後まで仲の悪い二匹だったな.

いずれにせよ,今もネコ好きなのは変わらない.
飼ってこそいないが,旅先で見かけるとついつい追いかけてしまう.

ましてや人懐っこいネコに会えれば大当たり.
観光そっちのけで,その子と戯れているだけで満足だ.

そんな旅先ネコの中でも歴代最高だったのが,イースター島のゲストハウスにいたこいつ.

OLYMPUS C5050Z / 2004年7月撮影

イスに座っていると膝どころか頭の上までよじ登ってくる.
そして“ふみふみ”攻撃.たまらん.ネコ好き瞬殺である.

さて,かようにネコ好きなKazchariなのだが,先日,不穏な話を聞いた.
知人の知人,要は他人だが,とある60代の男性がネコに噛まれたことが原因で,もうじき亡くなるかもしれないというのだ.

ちょ,待てよ.

狂犬病ならわかるが,ネコでもそんなことがあるのか?

ネコに「噛まれて死ぬこと」はあるのか

なんと,“ある”らしい.
種類はたくさんあるが,中でも「カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症」の発症時の致タヒ率は驚愕の30%! 新コロですら0.6%程度なのに.

ちなみに他の30%を越えるような疾患には「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」がある.通称「人食いバクテリア」.怖すぎやろ.

まぁ,感染することはまれだと思われるので,それほどビクビクする必要もないかもしれんけどな.

かねて指摘されている通り,新コロ期間中,我々は感染対策をし過ぎたという説がある.
結果,ウイルスや菌を取り込まなさすぎたために,免疫システムがかなり弱っている.
以前は平気だった“敵”にも負けるかもしれない.

免疫獲得という面からすれば,清潔な環境で育ちすぎるのがよくないのは自明.
大人よりも新コロ期の子供たちの将来が懸念される.

とは言え,ネコは人のココロに平安をもたらしてくれる存在.
Kazchariとしては,再び飼いたい気持ちもあるが,ヨメさんや子供らはアレルギー持ち.

実際,以前,娘が旅先でネコと触れ合った後,目が腫れあがってエラい目にあった.Kazchariもここのところ触れていないので,反応が出るかもしれん.

つーことで,残りの人生で今後,自宅でネコと暮らすことはない気がする.
旅先で戯れるだけにしますか.

在りし日の「みう」

「アメリカ横断ウルトラクイズ」の思い出

2025/1/7 Tue

連想ゲーム

時に西暦1992年.
会社員Kazchariは沼津に住んでいた.
そして,その年に行われた『アメリカ横断ウルトラクイズ』に出場した.
もちろん会場は東京ドームだ.

アメリカ横断ウルトラクイズ

「ウルトラクイズ」については説明するまでもない...と言いたいところだが,今の若い人は知らんやろなぁ.

要は莫大な金と手間暇をかけた,今では実現不可能な一般参加型の超大型クイズ番組である.
まず,後楽園(後年はドーム)の国内予選で100名まで絞り,成田空港のじゃんけんでさらに半分,グアム,ハワイ経由後に10名前後がアメリカ本土に上陸できる.
アメリカ各地でのバラエティに富むクイズを経て,1名ないし2名が脱落していく.
(例外もあるが)1対1のニューヨーク決戦で勝てば,クイズ王の称号とクセの強い優勝賞品を獲得!

福留アナの「ニューヨークへ行きたいかぁー!」「罰ゲームは怖くないかぁー!」のフレーズはあまりにも有名.

Kazchariは小学生時代から毎回テレビで視聴(木曜スペシャル!)
いつかの出場を夢見ていた.
なにせ出場にはパスポートが必要なのだ.

で,満を持して応募した第16回大会
約26,000名の参加だったらしい.

記念すべき第1問は,

「ニューヨークの自由の女神像,STATUE OF LIBERTYがアメリカ合衆国の硬貨に描かれたのは,1986年,100周年記念の時が初めてである.〇か×か」

毎回第1問は自由の女神に関するネタがほとんど.
今なら手元のスマホで即検索...となるのだが,そんなオーパーツは存在しない.

電話ボックスは長蛇の列.
知人に電話して百科事典などで調べてもらうも,それでわかるような答えではない.

結局,勘頼り.

Kazchariは「〇」を選択.確か1塁側スタンドに乗り込んだ.

さて,結果は...なんと正解!
そらもう大喜びで,隣に座っていた見知らぬおねーちゃんと抱き合って飛び跳ねた!(痴漢行為ではありません)

すかさず第2問.
これに正解すれば人工芝に降りられる!

「アメリカの象徴『自由の女神』.もちろんアメリカ海軍には,現在その名を持つ軍艦がある.〇か×か」

知らんがな.
〇と思うならスタンドに待機.×なら芝へ.
これまた勘を頼りにKazchariは芝へ降りた.

正解は...なんと「×」!
2問目もクリアしてしまった.
こうなると気分はもうすっかりアメリカ.
「3週間も会社休めるだろうか」とかのトラタヌ.

そして第3問.

「オリンピックのメダルとノーベル賞。両方とも獲得した人は1人もいない.〇か×か」

ボールを持って左右どちらかに走る!
Kazchariは〇の方へ走った.

さすがにそんなチートな人はおらんやろぉ...と思ったのだが...いたんだなぁ,これがッ!

それは英国のフィリップ・ノエル・ベーカー卿
この方,1916年のアントワープオリンピックの1500mで銀メダル.
その後,1959年にノーベル平和賞を受賞されているのだ.
知らんがな...って,後で聞くところによると,界隈ではベタ問だったらしい.

ナナマル サンバツ (1) (角川コミックス・エース 245-4)

つーことで,残念ながら3問目で敗退.
ドームの外に追い出されてしまった.

次年度でのリベンジを誓うも...ウルトラクイズはこの16回を最後に終了してしまった.

一応,数年後(1998)に第17回として“今世紀最後”が開催/放送されたが,その時には,もはや情熱はなかったなぁ(全く記憶に残っていない).

そしてテレビからは一般参加のクイズ番組が減り,芸能人もしくは東大生がわちゃわちゃはしゃぐだけの番組だらけになった.
そこには「ウルトラ」に見られた濃密な人間ドラマは存在しない.

で,なぜ唐突に「ウルトラクイズ」かと言うと,年末大掃除の時にこんな本が出てきたのだ.

iPhone15 Pro

懐かしい.奥付を見ると1990年発行とある.
中には鉛筆での書き込みが多数.真面目に解答している過去のKazchariがいた.
当時は(今も)雑学好きだったこともあり,「アタック25」などへの参加を真面目に考えていた.名は忘れたが別番組のペーパークイズ予選を受けて落ちた経験もある.

「ウルトラ」名物の一つと言えば,その優勝賞品.
当時は懸賞金の上限が100万円と決められていたこともあり,その枠内で工夫を凝らした賞品が設定された.

https://x.com/sakkurusan/status/1771540905893507339より

懐かしい.
油田,飛行機,潜水艦,無人島など,一見ロマンあふれる賞品が並ぶのだが,どれもこれも「思ってたんとちゃう」的オチが用意されている.

中でも,第13回大会の「冷凍人間保存権」は異彩を放っている.
受領時のエピソードについては,優勝者の長戸さん自身が日記を公開されている.

Scarlet Column SPECIAL 『28年前日記』 その19

これって人類の夢,不老不死に現状最も近い科学技術だろう.
『エイリアン』『アバター』などの宇宙旅行系のSF映画で多用されている.

放送から36年.残念ながら未だ実現化したという話は聞こえてこない.

にしても...「ウルトラ」のようなダイナミックな番組が放送されてた80~90年代.
テレビが,いや日本が輝いていた古き良き時代である(ただのノスタルジー)

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新年から江戸ざんまい~暴れん坊なべらぼう

2025/1/5 Sun

意図せず連続

かつてないほどダラダラ過ごしたお正月.
仕方なしに映像コンテンツ漬け.
それがようやく明日から仕事始め.例年より少しうれしいのが不思議.

最終日は時代劇2本を鑑賞.
まずは,4日にテレ朝系で放送されて話題になった『シン』もとい『新・暴れん坊将軍』

新・暴れん坊将軍

放送後の評判を聞いて,TVerで配信版を観てみた.
いまや絶滅危惧コンテンツの民放時代劇.
その昔は『水戸黄門』『遠山の金さん』『必殺仕事人』とかはよく観てたなぁ.

これらに共通するのは「勧善懲悪」「お約束」からの安心・安定のワンパターン
だからお年寄りに受ける.最近の“衝撃展開”は少々やり過ぎ感あり.

で,17年振りの新作という『新』だが,予想以上に面白かった.

テーマはお世継ぎ問題.

史実を参考に吉宗の長男の家重(ジャニ?)には障害(脳性麻痺)がある設定.
言語不明瞭で片手麻痺.
一方,次男(本当は三男)の宗武は文武両道な”ゼンカイザー”だ.

吉宗は「長男継承の決まり」通り,家重を時期将軍にするつもりだが,宗武を推挙する家臣も多い.
さらには尾張徳川藩主の傾奇者”GACKT”までもが将軍の座を狙っている.
そこに漬け込み,戦乱の世の再来を目論む商人と老中&旗本の悪役連合...という構図.

城内では話せないうつけ者のフリをしていた家重だが,実は密かに言語訓練を続けており,その甲斐あって流暢に話せるようになっていた.

それだけにとどまらず,西洋式短剣レイピアの使い手にもなっていた! なんつー便利設定.

そして父の吉宗同様,江戸城を抜け出して街を徘徊.
会話を市中で学んだためか,なぜかべらんめぇ口調に.
まさかと思うが,家重で続編,作らへんよなぁ...

もちろん『暴れん坊』なので,クライマックスの”成敗な”殺陣シーンを経て最後はキレイに大団円.

CM前のGACKTの無駄な筋トレシーンがツボ.
まるで某埼玉系映画のノリ.

ネットでも話題になった日本酒タワー~江戸のホスト描写.
関西弁のチャラ男を演じるのは“仮面ライダーセイバー”だ.

GACKTもディケイドの主題歌歌ってたし,特撮ヒーロー祭り.
そういや上さまもオーズと共闘してたしな.

劇場版 仮面ライダーOOO(オーズ) WONDERFUL 将軍と21のコアメダル コレクターズパック【Blu-ray】

お次はNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』

べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~

吉宗の将軍在職期間は1716年から1745年.
次の家重が1745年から60年.

そして『べらぼう』の舞台となる10代将軍家治の治世は1760年から.
期せずして続きの時代を描いたドラマを連続で鑑賞することになった.

主役は”トッキュウ4号”と,またしても特撮ヒーロー.
今でも栄一役だった”メテオ”と区別がついていないのは内緒だ.

それはともかく,こちらも面白かった.

綾瀬はるかのスマホ案内から始まったので,てっきりコメディ&メタ路線なのかと思いきや,吉原舞台の中身はなかなか壮絶.

ネットで話題のAV女優を起用した全裸タヒ体.
理不尽に殴られまくる主人公.
田沼意次と言えばの賄賂.

そう,第1回からエロ・暴力・金という,どこぞのVシネ展開.
日曜8時の放送にしてはNHK攻めてます,つーか,今やNHKしかできない.
当然だが『暴れん坊』よりもセットや衣装が豪華だ.

それにしてもこれから1年間,このテンションで行くのか?
それともBPOや世間に負けてマイルド化してしまうのか.

保守派(戦国幕末)と女性と子どもにはウケなさそう...(誰が観るのだ?)
とりあえず視聴継続.

それにしても,『暴れん坊』も『べらぼう』も,200年の時を越えて世相を反映しているねぇ.
前者はホストの売掛問題,後者は規制のがれの◯春...
いつの世も人の欲は変わらぬ.

楽しいコンテンツが多すぎて,何を観るかの選択に迷う現代社会.
限られた時間をどう配分していくかが,考えどころ.
昔の作品も,変化した今の感性で見直したいしな.

『伝説巨神イデオン 劇場版』の配信

2025/1/4 Sat

涙が止まらない

iPhone15 Pro

1982年公開.
この映画を観るのは何回目だろう?
20回は越えているはず.
ストーリーはもちろんのこと,セリフもほぼ完璧に覚えている.

そんなイデオンの劇場版を,サンライズチャンネルが2025年1月3日から配信.
数日前からネット界隈は大騒ぎ.

アニメ系YouTuberさん達も,次々と同時視聴企画を立ち上げている.
まぁ,Kazchariはそういうのに興味ないので,しっぽりとぼっち鑑賞.
そもそも「発動篇」の最中にキーボード打つヒマはない.

今の美麗な映像に見慣れている若い世代には,どのように感じられるのだろう?
人の業をこれだけ濃密に描くアニメは他にない.
ちなみにうちの(おたくな)JK娘は無関心である.

以下の記事に書いた通り,KazchariはDVDもBlurayも所有.

『イデオン』デザイン考(その1)

要は,あえてネット配信でなくても,いつでも鑑賞できる環境にあるのだが,何せ内容が内容だけに鑑賞後の疲労はかなりのモノ.覚悟が必要.
おそらく『ウシジマくん』より重度化する.

『ウシジマくん一気見スペシャル』は見たらあかん

てなわけで,この一部界隈限定のBigWaveに乗りつつ,配信での鑑賞後に感想まとめ動画を楽しむことにした.
1月3日にはZwiftしながら「接触篇」,翌4日に「発動篇」を観る.

まずは「接触篇」の感想っつーか印象

TV放送37話分をたった84分にまとめるという,とんでもない荒業.
総集編をガンダムみたいに3部構成なんかにしてしまうと,不入りによる「二度目の打ち切り」があるためそれは避けたい,ということで取られた措置らしい.

だが,あらためて鑑賞すると,「接触篇」の破綻のないつながりの良さに驚く.
正にトミノマジック.後の『新訳Z』と比較...したらあかん.

そして少ないながらも新作カット部分の美麗なこと.
特に月基地攻防戦まわりは素晴らしい.

バルメ・ブラム・ザンに続くズロウ・ジック隊の編隊にガルボ・ジックが混じっているが,こまけーことはいいんだよ.

確かによくできた”総集編”ではあるが,もちろんベストなのはTV版を観ることなのは言うまでもない.どうしても省略ゆえの不満点がある.

特に裏主人公ことギジェまわりの描写が圧倒的に足りない.
結果,シェリルがあーなってしまう理由に説得力を欠く(リンのタヒもオミットされてるし).
モエラの戦タヒもなぁ...「誰やねんこいつ」なのに,急にフィーチャーされすぎ.

コスモの大人への態度が,敬語になったりタメ口になったりとバラバラなのが思春期っぽくてヨシ.
それにしても,カララ狙撃事件後のセリフ改変はなぜ?

TV :みんなが立派に見える
映画:異星人も俺達と同じくらい立派

クルー同士,まだ互いをよく知らないから?

まぁ,何よりも本筋は”スペースランナウェイ”なわけでして,ソロシップの惑星探訪がイデオンの魅力.

絡んでくるバッフクランの軍人達もそろいもそろって個性派揃い.
双子の悪魔とか,グハバとか,ルククとか面白すぎる.

星巡りの間,地球人とバッフクランはずーっとイデに監視されていたわけで,その過程をすっとばしてしまうと「イデの試し=人類審査会」の意味が薄まってしまう.
そういう意味では,監督がインタビューで「映画のイデオンは失敗です,起承転結で一番大事な承がない」と言ったのは正にその通り.

インターミッションの「セーリング・フライ」は...歌詞こそ井荻(=トミノ)節だけど,イデオンには合わない気がする.

で,いよいよ「発動篇」

いや,もう何ていうか...
もちろん壮絶極まりない展開なんやけど,もう湖川キャラの表情や動きの演技が凄まじすぎて,人ってここまで「絵」に情念こめらるんやと思い,じわじわ来る.この熱量は何だ?

思い出補正も含めて言うが,やはり未だにこれを越えるアニメ作品は存在しない.福井晴敏の言うところの”絶対イデオン基準”ってヤツやな.

何度見ても新しい発見があるが,芝居という意味でベストなのは,妹を射殺したハルルが,父であるドバと面会するシーン.
これはもう超一級の舞台芸術.

「(発動篇の)主人公はドバ総司令」に異論を唱えるものはいないであろう.
もうね,セリフと感情が真逆だったり,混ざったり,弱音吐いたり,本音を吐露したりといった人の感情の起伏全てが詰まっているキャラによる劇中屈指の名シーン.
時を重ねて人の親となったKazchariに刺さる刺さる.
ちなみにうちの娘はそこまでの業は背負ってません.

このシーンに限らず,この映画,カララとハルルの描写への力の入れ具合が半端ない.
で,責任の一旦であるベスの方の描写は割とあっさりしている.
TV版だと熱血シーンがちょこちょこあるのでもう少しバランス取れてるけど.

もう1場面上げるとしたら,カーシャの「そうよ,みんな星になってしまえ!」からの,ホンマにバッフクランの軍艦や重機動メカが,イデオンガンにヤラれて星になってしまう場面への切り替え.
すぎやま楽曲とも相まって,ここの悲壮感は半端ない.
ここで泣けない人とは友達になれんな.たぶん.

そう,イデオンは何しろ音楽が素晴らしい.

伝説巨神イデオン オリジナル・サウンドトラック 総音楽集

このブログも久々にサントラを聴きながら書いているのだが,何故か年齢を重ねると,大仰な映画版よりTV版の方が刺さるようになったなぁ.
その素晴らしい楽曲を世に送り出されたすぎやまこういち氏も他界されてしまった.

かように完璧な作品なのだが,強いて挙げるなら冒頭のワイプ(TV38話)と本編の39話部分も完全新作で見たかったところ.
40話以降の完全新作パートと比べてしまうと,どうしても見劣りがする.

イデオンは明確な悪役や倒すべき敵が不在.
全滅(自滅)からの再生物語ではあるけど,次の人類もまたイデの審査会にご招待されるわけで,いつになればこの輪廻から抜け出せるのか...とまぁ,やはり宗教っつーか,仏教アニメと言われても仕方がないが,何度も見返したい超名作なのは確か.

つーことで,近い内にBlurayでもう一回見よう.

「タヒ」とはイデオンが見れなくなることと同義.

それぐらい凄まじい作品.

配信は1/5で終了.急げ!

『ウシジマくん一気見スペシャル』は見たらあかん

2025/1/3 Fri

怖いもの見たさ

人気作ゆえ,その存在はもちろん知っていた.

ラーメン屋や散髪屋に置いてあったコミックをさらっと読んだことはある.
内容はだいたい知っているし,会話でネタ扱いしたこともある(他にも『カイジ』とかも).

その漫画は『闇金ウシジマくん』

闇金ウシジマくん(1) (ビッグコミックス)

年末年始恒例企画なのか,その『ウシジマくん』のコミックに声優さんが声をあてた”一気見スペシャル”なる動画がアップされていた(公式です)

何巻分になるのかわからんが,1エピソードで3時間半くらいある.
ヒマつぶし目的なら人生の無駄遣いだが,見る価値は...ある.
普通にコミック買って読むほうが早いけど.

今回読んだ(見た)エピソードは以下の2つ.

「フリーターくん編」

35歳のフリーターが主人公.
薄っぺらい見栄と自己否定感の同居がリアル.
中盤の「何よりも自信が欲しい」というココロの叫びが印象的.
しかしまぁ...(一応)豊かな経済大国と言われる日本で,よくもこれだけ地獄が続くもんだ.正に蟻地獄.
どこで間違えた?
ただ,最終的にはなんとなく希望がある終わり方...(そうか?)

Kazchariも,大卒後に入った会社を3年ほどで辞めて,アジア放浪の旅に出た.
帰国後に専門学校に入り直して,国家資格を得たことで,いわゆる氷河期だったにも関わらず社会復帰できたが,一歩間違えれば,この主人公のような人生になったかもしれない.
そう,”たまたま”運が良かっただけなのだ.

「洗脳くん編」

問題はこちら.
いやはや強烈過ぎる内容.
ホンマ,正月から読むもんとちゃうなぁ.
これだけヒトを鬱にする漫画もなかなかない.
読み終えた後の心身の疲労感がスゴイ.

下手なホラー映画よりも数百倍恐ろしい.

登場する人物は「フリーター編」と異なり,経済的にも人間関係的にもそこそこ恵まれていた.

そこへ現れた稀代のメンタリス...いや詐欺師の口車によって,どん底まで転落していく.
ヒトの脆さを極限まで見せつける漫画やな,これ.

クライマックスのウシジマくんのセリフ,

「誰かを守りてぇなら強くなれ」

「意志のない奴は悪い人間に利用されっぱなしだぞ」

「自分を救えない奴は他人なんか絶対に救えないぞ」

が至極名言.
ただし,このセリフが刺さる人間は,最初からこんな引き返せない状況には陥らない(はず).

「桐野夏生の『OUT』を読み終えた後の脱力感に似ているなぁ」と思ったら,なんと実話ベースとのこと.

北九州監禁殺人事件

なんとなく聞いたことがある事件だが,詳細は知らなかった.
Wikiで読むと,むしろ元ネタの方がエグイ.
あまりにも凄惨すぎて,”他人の不幸報道”が大好きなマスゴミも,報道に二の足を踏むほどだったそうな.ゆえに知名度がやや低め.

ノンフィクションで書籍化もされているが,読むのに強靭な精神力が要りそう.

消された一家―北九州・連続監禁殺人事件―(新潮文庫)

単に「頭の悪い人たちの自業自得話」ではなく,「自分や家族がいつ落ちるかわからない穴があちこちに空いている」「「欲」はいとも簡単にヒトを狂わせる」と認識すること.

それがこうした胸糞話をあえて読む理由.
実際『ウシジマくん』動画にも「人生の教材になる」というコメントが散見される.

他のエピソードも公開されているが,”今年は”やめとこ.
もう十分落ち込みました.
これ以上,読む/見るのはメンタル的にヤバイ.

にしても...年始早々にこんなエグイ動画を公開してくるとは...ついついクリックしてしまったじゃあないか!(操作されてます)

正月らしく,ガンプラでも作って魂の浄化を図ろう.
そして,バランス取るためにこうした書籍も読む.

ダライ・ラマ365日を生きる智慧

今年も残り362日.丁寧に生きましょう.

スパイ(?)映画2本~『M:I デッドレコニングPART1』と『劇場版 SPYxFAMILY CODE: White』

2024/1/2 Thu

スパイとは?

ヒマだーッつーか,(チャリで)出かけられないのが辛い.
やっぱりヒトは動物,動いてナンボやな.

カラダが鈍りまくっていく...と,嘆いても仕方がない.
ヨメはんと子どもらは3人で初詣に出かけたので,リビングの大型テレビがフリー.ここは大音響で映画鑑賞ですな.

まずは『M:I デッドレコニング PART1』

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング 4K Ultra HD+ブルーレイ[4K ULTRA HD + Blu-ray]

劇場公開時は見逃してしまった.アマプラでは未だに課金要.

『PART2』の公開も近い(2025年5月)というのに,早くフリーにしてほしい...と思ってたら,洋画のネトフリにはあった.さすがだ.

最近の作品ゆえ,前回の『サスペリア』のようなあらすじ&ネタバレ全開ははばかられるので,ざっくりとした感想のみで.

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『M:I』の1作目は1996年の公開.うわ,もう29年前か.

本シリーズにしてはオープニングシーケンスが地味.
潜水艦のメンバー,誰がトムの変装なのかとずっと考えてた.

本編開始.
もうね,シリーズが長すぎてキャラの相関関係がよくわからない.
チームの2人はともかく,誰が誰を殺してて,それがいつのシーズンで,理由は何だっけ?

ヴィランのガブルエルって誰だっけ?
主要な女性キャラが3人ほど出てくるけど,グレースは新キャラだとして他の2人って何者?

ラストの列車シーンからは急に脚本が雑に.
なんでパラグライダーが用意されてんの? 見つけるのも偶然すぎる.
東洋系の女殺し屋,いつどうやって車両の端まで? さらに大人2名を引きずり上げる体力が残っているとは思えないケガ(しかも実はタヒんでないとか).

「まぁ,こまけーことはいいんだよ」な大バジェット作でした.

観光客だらけのヴェネチアのカーアクション撮影とかよく許可とれたな.
BMWから黄色のフィアット500(ルパン!)に乗り換えるシーンがあるのだが,演出上てっきり右ハンドル車にすると思ってた.
一昔前なら日本車やったはず.

そやけど...仕方ないとは言え,(トムも含め)役者がみんな年寄りばかりなのはどういうこった.
もちろん撮影上はスタンドダブルなんだろうけど,高齢者の殴り合いを見せられても,何かイマイチ.

そういや最近,アクション系の新しいスターって生まれていないような.
Kazchariのようなオールドファンは往年のスターが出るだけで喜ぶかもしれんけど,業界には新陳代謝が必要.

ストーリーの根幹は「デジタル(AI)よりもアナログ」
これって『TOPGUN』でも言ってたトムの映画撮影ポリシーと同じやん.

ちなみにデジタルはハッキングなどのソフト的な面だけではなく,ハード的にもヤバイらしい.

記録メディアの寿命ランキング

『PART2』でどこまで掘り下げるのやら.
にしてもトムさん,スパイなのに素顔出し過ぎでは?

次は『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』

劇場版 SPY×FAMILY CODE: White

スパイつながりで,最近配信になったこれを視聴.
アニメも全シーズンクリアし,原作も既読っつーか全巻買ってます.

SPY×FAMILY 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

こっちもざっくり感想.

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今回の劇場版は原作者が全面的に協力しているそうで,非常に手堅い仕上がり.
要はよくも悪くもTVシリーズと同じノリ.

見ごたえのあるラストの飛行艇バトルは明らかに『未来少年コナン』のギガントのオマージュでしょう.
「ヨルvsターミネーター」も含め,制作者が気合い入れて描いている感が伝わる.

ただし,どう考えても◯ンコネタで引っ張りすぎ.
変な妄想パートも含め『クレヨンしんちゃん』かと思った.

そもそも原作は連載開始時では年少の読者をターゲットにしてなかったと思う(母役=殺し屋はあえりえない).
アニメ化によって予想外に低年齢層にウケたため,劇場版ならではの緩和措置か.

それにしても,悪役とその部下はいつどうやって飛行艇から脱出したのだろう? 謎である.

これまた「まぁ,こまけーこと」はともかく楽しめました.

で,ここからは原作の話.
14巻時点で未だに獲得したステラの数が1つとは...『キングダム』並に展開が遅い.いや,70巻を越えても1国すら統一できていないあっちよりはマシか.

まだまだ先は長そうだが,勝手に最終回を予想.

何らの事件によって,ロイドはスパイ,ヨルは殺し,アーニャはテレパスの能力をそれぞれ失い,普通の家族として末永く暮らしましたとさ...にはならんか.
昨今のホワイト社会だと,ヒトを殺めた人間にはそれ相応の罰が必要...という考えが主流.
となると,互いの正体・素性を知った上でのバッドエンド,もありうる.
そういやアーニャの出生の秘密みたいなエピソードに入りそうやしな.

もしくは最近多い「あれから数年後」パターン.
ある事件の後,ロイドとヨルは行方不明.
平和になった世界で,アーニャと次男は結婚して子どもに恵まれている.
ある日,アーニャは路上で初老の夫婦とすれ違う.
既に能力を失っているため,何か胸騒がするが,誰かはわからない...

つーことで,変装が便利過ぎるスパイ(?)映画2本でした.

やはりスパイ物だとダニエル・クレイグの『007』シリーズが好み.
ストイックな内容もいいが,毎回オープニング映像が素晴らしい.
特殊アイテムや変装シーンがほとんどない武闘派スパイやな.
もう,ダニエル主役の新作はないけど,次の007はどうなる?