2022/10/24 Mon
そういう時期もありました.
就寝前は,不眠の原因とされるブルーライトの影響を避けたいので,紙媒体の書籍や写真集を眺めることにしている.
先日手に取ったのは,2012年発行の『RIDE 65「カタナ大特集」』号だった.
東本昌平RIDE65 (Motor Magazine Mook) ムック
もう10年前か.
今読んでも十分読み応えあり.
このスズキの最高傑作,GSX1100S「カタナ」を所有したことはない.
試乗したこともない.
それでもこのデザインは今見ても素晴らしいと思う.震えるほど美しい.
Kazchariのオートバイ趣味が一番炸裂していたのは20代前半,つまり80年代終わりから90年代はじめまで.
時代はレーサーレプリカ.
峠ではローリング族が問題になっていた.
レース志向でないKazchariは,峠を”攻める”度胸も腕もなく,純粋にツーリングを楽しんでいた.
250,400と乗り継いで限定解除.
社会人になり資金ができた.
「さぁ,次はいよいよリッターバイクだ!」と意気込む若きKazchari.
その候補に「カタナ」は確かにあったように思う.
しかし,当時でも既に「カタナ」は旧車扱い.
取り回しの悪さや純粋な走行性能・安全性能を鑑みて,購入までに至らなかった.
次の候補はYAMAHAの「V-MAX」.
これまたデザインが強烈.
まるでエンジンがそのまま走っているかの様.
これまた実用面,その他から止めた.
もうおわかりであろう.
「カタナ」といい「V-MAX」といい,あの頃は東本マンガの世界観の影響をモロに受けていた.
はっきり言うと『キリン』の世界だ.
Kazchariは「Mr.Bike BG」での連載中から追いかけていた.
『あいつと...』とか『バリバリ...』と異なり,これほどバイクを哲学的に,しかもやたらにかっこよく語るマンガを他に知らなかった.
つまり大人,なわけだ(なんと浅薄!).
※ もちろん,公道暴走は良くないですよ.あくまでファンタジーとして.
やがて連載終了.
単行本にまとめられると迷わず購入.
ゆえに,手持ちの4冊は全て初版本である.
今なお続くカタナブームの牽引役として,この『キリン』の存在がめちゃめちゃ大きいのは言うまでもないだろう.
ちなみに,単行本は全39巻まである(完結).
Kazchariも10巻ぐらいまで購入していた記憶があるが,最初の4巻だけ残して全て処分.
わかる人はわかるよね.
そんな『キリン』だが,先程のムックと同じ2012年に実写映画化されている.
キリン POINT OF NO-RETURN! PREMIUM EDITION (3枚組) [DVD]
旭川での上映がなかったので,札幌まで出向いた記憶がある.
肝心のデキは...製作者への原作への”リスペクト”は十分感じられました.
ただし,クライマックスの高速道路での競争は...明らかに制限速度内でしたね.今なら特殊効果でもう少しごまかせたかな.
先程のムックに撮影時の面白い話が書かれていた.
由比ヶ浜への水没シーンの撮影は八丈島.
さらにツナギを着ていると全然沈まないので,おもりを持って胸の前で抱えていたそう.ゆえに映画では不自然に左肘が曲がっているらしい.へー.
はい.ここまでが壮大な前フリ.
今回何が驚いたって,なぜかムック本を読んだ翌朝に,この映画切り抜き動画がオススメにアップされていたこと!
別に「カタナ」や「キリン」で検索した覚えは一切ない.
就寝前の読書は,完全にオフラインでの行動なのだが,どうしてGoogle(YouTube)側にKazchariの今の興味が探知されてしまったのか!?
あな恐ろしや,Googleパーソナライズ!
これまでの経緯から「そろそろカタナに興味もつ頃でしょ?ホレホレ」とAIが勝手に判断したのだろうか?
それとも久々にシンクロニシティ炸裂?
それはさておき,若きパダワン...もといKazchariが『キリン』に感化されまくった挙げ句,限定解除後に購入した大型バイクは...「HONDA V45MAGNA」(北米モデル)でした.
「V45」とはV型4気筒エンジンで45キュービックインチ=750ccから.
よくわからん車名やな.
ロー&ロングのアメリカンドラッグレーサー的デザイン.
当時でも珍しい4本出しマフラー.
悪くない.
ツーリング先でも,おじさん達からよく声をかけられた.
天下のHONDAーV4エンジンである.
走りに不満はなかった.
ただしタンク容量が小さくて,頻繁に給油した記憶がある.
立ち位置的に「V-MAX」の対抗馬だったかもしれんが,性能,迫力,人気とも完璧に負けているのは否めない.
『キリン』の世界観に...まぁかすっているかな.
そうそう,革ジャンも買った.
そう,知る人ぞ知る「カドヤ」の「GOD SPEED」である.
現在も所有.
クソ重たい.
もちろんこの上に,袖を落としたジージャンを来て.ドラッグレーサー風の大型バイクを駆る...正に若気の至り.
あぁ恥ずかしい.
まぁ,Kazchariの体格的には,こいつがぴったりだった.
荷物山積みでキャンプもよく行ったし,いいバイクでしたよ.
会社を辞めて,世界放浪の旅に出る前に売ってしまったけど.
今だと結構な値段に.