2025/1/9 Thu
Who decides?
先日,家族と出かけたとある飲食店.
その店の壁には額装した写真が数枚飾られていた.
解像度からして,おそらくレンズ交換式カメラ,つまり一眼で撮られた写真と思われる(スマホかもしれんけど).
ただ,どう見てもプロが撮影,もしくは販売サイトで購入した写真ではない.
はっきり言うと素人レベル.
例えば,海に沈む夕日の写真.
太陽をど真ん中にした日の丸構図にも関わらず水平が取れていない.
左端に岸壁が写っているが,逆光なので真っ黒,かつ占有面積も広すぎる.
雲が多い上,全体的に彩度も低く,露出も暗く,光条もない.
もう一枚は奥に寺の門,前面に桜が満開の縦構図.
こちらはピントがおかしい.
前ピン(桜)でも,後ピン(門前の人物)でもない.
言ってみればパンフォーカスなのだが,なんとなく中間にある桜の枝にピンが来ている.
f値を全く気にしていないため,何を主題にしたいのかさっぱりわからない.
これらの写真には「何も考えずに撮っている」という共通点がある.
Kazchariには,ダイビングがきっかけで,写真を本格的にやりたくなり,ネットで調べまくり,機材をそろえて勉強し,撮りまくっていた時期がある(あくまで趣味の範囲だが).
そんな折に見つけたプロからのアドバイス.
そのいくつかがココロに残っている.
【待つこと】
やみくもに撮るのではなく,ここぞという瞬間まで待つこと.
目の前の風景は刻一刻と変化している.ベストを狙え! 特に光だ!
【普通の目線で撮るな】
立姿勢でファイダーを覗く.つまり自分の目の高さで撮ると,ありきたりの画にしかならない.手を伸ばしてのノーファインダーや,地面スレスレからのあおり構図も撮れ!
【同じ場所で数パターン撮れ】
デジカメ時代になって最大の変化.撮影枚数を気にすることがないので,同じ被写体でも構図やf値を変えたり,縦位置,横位置の両方で撮っておけ!
要は,いずれも「考えて撮れ」ということ.
「適当に撮った写真を人前にさらすなんて信じられん!」...という上から目線な解説を食事中の家族の前でしたところ,白けた視線を浴びたのは言うまでもない.
ヨメさん曰く「誰もそこまで考えて撮らんし,何よりそんな目で他人の写真を見ている人なんておらんわ」.
...はい.正にその通りです.
ただ,KazchariのDNAを色濃く継ぎ,将来的には映像関連の仕事に就くことを考えている娘だけは,こうしたウンチクに耳を傾けてくれるのだが...
で,本題はここから.
少し前,Kazchariも加入していた某SNSのグループにとんでもない投稿があった.
とあるメンバーさん,自分で撮った写真をアップした上で,
「このグループの方々がアップする写真には残念なモノが多い.構図や色味が全然ダメ.もっと考えながら撮ると良くなりますよ!」(意訳)
と,大炎上必至の上からコメント.
いや,もうびっくりした.
思ってたとしても,そして事実だったとしても,それ言うたらダメでしょう.
下手すると個人への誹謗中傷を越え,“世界”を敵に回す発言.
ちなみに写真専科のグループではありません(ここ重要).
どれだけ正論であったとしても,「何を」ではなく「誰の」が重視されるのが世の常・人の常.
リアル空間での気心知れた身内に対してならまだしも,見ず知らずの相手にねぇ...よくやる.
荒れる(荒れそうな)スレは気が重くなるので即効でグループを抜けた.
その後,どうなったのか知りません.
ネット,いやSNSが普及して以来,毎日毎日,どこかで炎上騒ぎが発生している.
不適切(非ホワイト)発言はもとより,相手が見えない分,マウントとったとられたと大騒ぎ.
ニュースになるのは著名人だけだが,一般人レベルだと日常茶飯事だろう.
ネット空間では,相手の顔が見えない分,自我が肥大化し暴走しやすい.
Kazchariも個人見解の日々の戯言を,ブログという形で発信しているわけで,よくよく気を付けようと思ふ.
ブログはSNSと異なり,垂れ流しでないだけリスクは低め,と勝手に思っている(甘い).
とは言え,自分の作品への論評は欲しいし,質の向上には欠かせない.
少し前,イチローの発言が話題になった.
イチローも警鐘を鳴らした…「大人に叱ってもらえない」Z世代が直面する「やさしさという残酷」
今の時代,誰かに批判されても「Thank you for your advice」(ニッコリ)と返せるメンタルの持ち主は相当な自信家.それには何より“実績”が必要.
そんな人にワタシハナリタイ.