2023/8/12 Sat
転がり抵抗? 何それ?
曇り.温度:16 ℃,湿度:93%,体感温度:17 ℃,風速:9.2 km/時,風向:NNE
前回はこちら ⇒(BRM812北海道300kmPW北見大集合★知床峠(その0))
21時過ぎに布団に入る.
大部屋なので勝手に電気を消すわけにはいかない.
そんな時の耳栓とアイマスクである.
MOLDEX エラストマー 使い捨て耳栓 コード無し お試し8種エコパック ケース付 (Camoplugs Sparkplugs Goin’green Meteors Softies Mellows Pura-fit 各1ペア)
aimeve アイマスク 睡眠用 安眠 快眠 グッズ 遮光率99.99% (睡眠栄養指導士推薦) 3D 立体 軽量 目隠し (ブラック)
振動アラーム時計を朝の4時にセットして枕の下に.
これでスヤスヤと眠れ...あ,あかん.
興奮なのか緊張なのか,脳みそがなかなか落ちてくれない.
エアコンと扇風機のおかげで暑いわけでもない.
物理的な睡眠阻害要因として,敷布団の薄さがある.
全然クッションとしての役目を果たせていない.
それに枕も合わない.
思えば畳で寝るのは久しぶり.
すっかり“やわらかいベッド”にカラダが適応しているようだ.
何度目かの覚醒の後の真夜中,Kazchari家に古来より伝わる必殺技を炸裂させることにした.
それは...薄い敷布団を二つ折りにすることだぁ!
これで厚さが一気に2倍! 寝心地よし.
だがしかし,もちろん幅は1/2に.
遺伝的にミクロマンなKazchari家だけができる芸当であるッ!
かつて,波照間島で泊まった宿も,いわゆる”せんべい”だったので,この技で乗り切った.
さて,ここ北見での効果は...アカン.やっぱり寝付けんがな.
それでも明け方が近づくと,少しはうつらうつらできたのだろう.
しっかりと現実ではありえない夢を少し見た(気がする).
で,予定通り4時に起床.
「熟睡しなくても,目を閉じて横になるだけで休息になる」という言葉を信じて.今日のブルベがんばります...(遠い目)
まだ薄暗い中,建物の外に出てみる.
霧が濃い.
いや,霧だけではなく,しっかり降っている...おい,降水確率10%とちゃうんかーい!
空に恨み言をぶつけるのは,無駄な行為の最たるもの.
諦めてビブを履き,メッシュインナーと長袖ジャージを着る.
Topstoneのサドルバックにはモンベルの「U.L.サイクルレインジャケット」を追加.
また,路面の濡れに対し最強ギアとの呼び越えも高い「GORE-TEX オールラウンド ソックス」を足に装着.
本日は6時スタートなので,その1時間前に朝食が用意された.
遠征ブルベでは,ホテルを取っても朝食が食べられないことが多いので,非常に助かる.
さらに先月のヒルクライム大会でも実績を示したドーピング薬を投入.キクぅぅぅ~(眠気覚まし)
アリスト スーパーメダリスト 500ml用 11g×8袋
徐々に集まるランドヌール.
サインを書く.
出走者は確か18名ほど.
既に昨日の400でDNFもしくは,今日を休息日DNSにした方もおられるようだ.
そしてブリーフィング.
一番印象に残るのは各コンビニでのチャリの駐車位置.
「入口正面ではなく,横の壁面に停めること」.
(※この後のPCで,みんな守るのが面白い)
車検を無事に終え,午前7時出発.
期待むなしく,出発時も小雨やまず.
むしろひどくなっている?
最初は下り,そして登りのアップダウン.
今回のブルベ,最大の懸念は右膝の腸脛靭帯炎.
もちろん疼痛に備え,出走前に消炎鎮痛剤+テーピング.
ペダルを重く回そうが,軽く回そうが少々違和感あり.
これが痛みに代わりませんように...と.
で,Topstoneである.
前後44cのブロックタイヤという,舗装路のロングライドには最適と言いかねる装備.いわゆる転がり抵抗が強い.
まぁ,ファットで走るよりは楽だし,ロードノイズもほとんどない.
ファットなBRM911旭川200km(その1)
逆にグラベルバイクのメリットと言えば,ハンドルが高くポジションが楽なこと.
その分,ケツ過重からの痛みを心配したが,そちらは大丈夫だった.
(ただしこの後の長~いヒルクライムを除いてだが)
小雨の中,いかにもな北海道の田舎道を進む.
風はほぼない.
この時点で既に一人.
ウェアがしっぽり濡れているが寒くはない.
グラベルバイクをチョイスした時点で,タイムアタックは諦めている今回のブルベ.自分にとって気持ちの良い速度で進む.
うれしいことに女満別手前で地面が乾いてきた.
それにしても昨日の天気とのギャップが激しい.
10℃くらい低い.ブルベ的にはこちらの方が適温.
今回のコースは重複区間が多め.
ゆえに「Garmin eTrex30」のルート表示(ピンク)が重なる.
GARMIN eTrex 32x
ようするに,地図を拡大しないとどちらに進むかわからなくなるのだ.
スマホによるルーティングだと解消するのだろうか?
まぁ.幸いこれまでとんでもないミスコースをしたことはないけど.
念のためルートマップを紙に印刷したモノをフロントバッグに入れていたが,雨のせいでとっくに水没.
で,内陸ルートに曲がるとすぐに登りが始まった.
この頃からだろうか,サドルもしくはシートまわりから「きゅーきゅー」と異音が聞こえるようになったのは.
サドルのボルトが緩んだのだろうか?
まぁ我慢するか.
ところが,段差を越えた時,その音が突然大きくなり,明らかに”何か”とタイヤが擦れている音に変わった.
こうなると原因は一つしか無い.
サドルバッグと後輪が当たっているのだ.
即停車.
クリアランスを確認する.
出発前にも,当然チェックしている.
その時よりは心なしか下がっているようだが,当たってはいない.
不思議だなぁ...じゃあない!
このTopstoneにはリアにも「キングピン」と呼ばれるサスがついているのだ.
つまり上下に動く.
こいつが路面の段差に対し「ちゃんと仕事をしている」のだろう.
サドルバッグ中身のレイアウトを変更.
特に最後に積んだレインウェアが重量バランスを崩している.
ヘッドライトや予備電池,補給食など小さい割には重い物をフロントバッグに移す.
オルトリーブの折返し数を増やし,ぐっと絞る.
これで大丈夫(ではなかった).
このようにあたふたしていると,EMONDAに乗った女性ランドヌールにパスされる.
後で知ったのだが,この方は釧路のSさん.
本ブログ(のブルベネタ)を読んでいただけているようだ.
近頃はこのブログも,1日のプレビューが300PVを越えることが普通になった.
月間だと単純計算で約10000PVになる.
なんと,この数値だけなら全ブロガーの上位5%にあたるそうな.
つまりけっこう読まれている方らしい...気を引き締めましょう(何に?).
一山越えて,55.7km地点.
ようやくPC1「セイコーマート北浜店」着.
先行者が1名いた.
本州から来られた方で,もちろんフルPW(1500km)!
町の規模やコンビニの有無など,土地勘がないので苦労されているとのこと.
夜の動物の多さにびっくり中.
KazchariのLeftyに興味津々.
「この太いタイヤ,大変でしょう?」 ⇒ ええ,大変です.
後続車も続々到着.
前半のPCなので,まだそれほどバラけていない.
軽く補給し出発.
ここからは直線の海岸沿いが続く.
本来,絶景が広がる道なのだが,あいにくの天気で残念.
小清水原生花園通過.
そういや昔,バスと列車と合いの子みたいな変な車両が走ってなかったっけ?
バスだ?列車だ?DMV(デュアル・モード・ビークル)だ!
道の駅「はなやか小清水」を過ぎ,すぐに左折.
あくまで印象だが,札幌や十勝エリアに比べると路面状況が格段に良い.
とんでもない荒れた路面にはなかなか出会わない.
ひょっとして,この前後サス付きグラベルバイクのおかげかな(うがちすぎ).
いずれにせよ,こういう道ではTTバーが欲しくなるな.
JR釧網線本線には風情のある駅が多い.
例えばこの「止別駅」は喫茶店併設.
絵になるねぇ.
再び,往路と復路の分岐点へ.
間違えないように.
このあたりで天気もすっかり回復.
暑いくらい.
斜里町に入るあたりで,後方から来た3人組トレインに抜かれる.
「よかったら乗っかりませんか~ 楽しましょう~」と誘われるも,ロードバイクの巡航スピードについていく自信がなかったので,「乗れたら乗りますぅぅ」と返答.
やがて国道との合流地点.
ここからはひたすら前半のハイライトである「知床峠」を目指すことになる.
一時停止していると,大学生っぽいロードの集団が通過.
ピチピチウェアでもなく,荷物も多めだったので,自転車競技部ではなさそう.
自転車旅部?
こういうグループを見るたびに思う.
Kazchariも学生時代,もしオートバイではなくチャリにはまっていたらどうなっていたのかと.
かつて,オートバイによる北海道ツーリング時には,チャリダーと数回一緒にキャンプしたことがある.ひたすら食べる彼らに驚嘆したものだ.
「よくこんな人力だけの乗り物に乗っているなぁ.風や坂道も大変,荷物で重いし,1日で稼げる距離も短いのに...」
と,あの頃は思っていた.
そんなKazchariが,まさか50を過ぎてチャリ側にドはまりするとは...(普通は逆やな)
とかなんとか考えていると,先程のトレインに追いついてしまった.
平坦からやや登りになり,ペースが落ちたためであろう.
さぁ,ここからは自称クライマー,Kazchariのステージである.
勇んで先頭に出たものの,誰もついてこなかった...
有名観光地「オシンコシンの滝」を通過.
ゆっくり見学しているヒマもなし.
やがてウトロの町へ.
確か2年前もクルマで通過したはずだが,その頃よりさらに発展.
旅人向けにおしゃれっぽいタウンに変貌.
さて,これから峠まで約10kmの登りである.
ここで補給しなければ,途中でタヒ.
記憶にあった「セイコーマート」にピットイン.
おにぎり,ゼリー,バナナで補給する.
近頃の北海道,とりわけ観光地のコンビニにはゴミ箱が設置されていないことが多い.
ゆえに入店時はまずゴミ箱の確認をするクセがついた.
その有無により購入品のメニューが変わるのだ.
ゴミ箱がない場合,間違っても「カツカレー」とかは買わないように(後が大変).
もし,無い場合も諦めてはならない.
店員さんに,購入商品のゴミは引き取ってくれるかどうか尋ねる.
たいていOKだ(セイコマの場合).
つーことでGJだぜ,セイコーマートウトロ店さん.
隣の郵便局との間にあるブロック塀に腰掛け,靴を脱いで足を休める.
そこへ後続の方がやってきた.
これまでのブルベでも何度かお会いしているベテランさんである.
健闘を互いに祈り,Kazchari発進! Kazchari出ます!
さぁ,いよいよ登りのスタートですぅ!
※ その2へ続く