Amazon Prime Videoで『フロッグ』を観た~脳内変換すると楽しめるゾ

2023/8/4 Fri

日常に潜む恐怖

Zwiftの友,Amazon Prime Videoにて『フロッグ』という映画を観た.

フロッグ(字幕版)

別のサスペンス映画を観て以降,ずっと「おすすめ」に上がっていた作品.
完璧に前情報なし.
この手の映画で評価は星4以下と,少々地雷臭がするが,まぁ,食わず嫌いはよくないと鑑賞.
結果的に...うん,偶然が偶然を呼ぶ無理矢理な展開でしたな.ただ...

以下,あらすじとネタバレ感想.

原題は『I SEE YOU』
内容的には,こちらの方が適切.

『IT』の舞台に似た,典型的なアメリカの田舎町.
MTBで林道を走る少年.
何か未知なる力で,突然“後方に”ふっとばされる!

おっ,オカルト物なのか? 透明なナニカに襟首でも掴まれた?
...と思いきや,実は誰かが木の間に張ったヒモにひっかかっただけでした(後でわかる)

あれれ,おかしいぞぉ.

ヒモがMTBにひっかかったなら,少年は前方に吹っ飛ぶのでは?
と,まず物理法則を無視した展開にツッコミ.

場面は変わって,郊外の豪奢な住宅.
中年女性が朝食を作っている.
息子が2階から下りてくるが,なぜか険悪なムード.
二人の会話から,どうやらこの母親が不倫をやらかしてしまい,それがバレ,街中で噂になっていることがわかる.

母親(カウンセラー)が外出した後,リビングのソファで寝ていた父親(刑事)も起きる.
冒頭のMTBの少年は行方不明らしく,その捜査を担当中.

この街では過去にも少年の連続誘拐事件があり,犯人は収監中.
特徴はグリーンの五徳ナイフを現場に残していくという特徴がある(この設定,あまり意味がない)

さて,この日を境に,この家では数々の怪奇現象が起こる.
いきなりテレビのスイッチがついたり,マグカップが行方不明になったり,銀食器が全てなくなっていたり,レコードプレーヤーが鳴り出したり...うん? なんかしょぼいな.

さて,これらの怪異を訝しがる一家だが,ある日,母親の浮気相手が家に乱入.
なぜか中途半端な拒絶の母親にイライラさせられる.

そこへ,どこからか飛んできたマグカップが男の頭にヒットして出血!(大したケガではない)
それをなぜか地下室で治療する母親.なんなんだこの人.

息子を学校に送るために出かけた合間に,この不倫相手は何者かに撲殺される.
帰宅した母親は死体を発見して絶句.
夫に助けを求める.

息子の仕業と思い込んだ二人は,死体を森の中に埋めに行く.
うん? 息子に確認せんでええんか?

二人が戻ると,なぜか気絶した息子が手足を縛られて浴槽に転がされていたッ!
何ぃ! この家には誰かがいるのか!?

ここで舞台暗転
時間が巻き戻り,タネ明かしが始まる.

他人の家に勝手に侵入し,屋根裏などに住み着き寝床にする.(バレない程度に)食料を頂き,短期間でまた別の家に移る.決して家の持ち主に危害を加えない.
こうした行為を「フロッギング」というらしい.
もちろん犯罪だが,悪意というよりスリル満点のゲームと捉えている感がある.

この家にも男女二人が侵入.フロッギングを楽しむ女と違って,ビギナーの男の方は期待外れで面白くなかったのか,ルールを破り,家人に対しいたずらを仕掛けるようになる.それが数々の怪奇現象の正体だったのだぁ.
ちなみに男はカエルの被り物をしている.

男は精神的に不安定で,行動がどんどんエスカレート.
とうとう,寝ている父親に小便をかける荒業!(なんで!?)

そろそろ潮時と思った女は,地下室にて母親の浮気相手を父親に撲殺するシーンを目撃してしまう!(なんてこった!)
そう,誘拐事件もしかり,真犯人はなんと刑事である父親だったのだぁー(棒)

女は「これはヤバい」と男に知らせるも,壊れている彼(息子を緊縛中)には話が通じず,もめた末に階段から突き落とされる.
そして後頭部を強打し死亡(っぽく見せる演出).

あわてた男はガレージのクルマに女(の死体)を乗せて逃亡を図るが,そこへ夫婦が帰宅.
気絶している息子を発見し大騒ぎ.母親が病院に搬送することに.
父親は「家で犯人を探す」と告げるが,女の死体が乗ったクルマでどこかへ出かける.

車内で目覚める女.
偶然,そばにあったカバンの中に血まみれのバットやら,グリーンの五徳ナイフやら,行方不明中の少年のシャツを発見.
全てを察してしまう.

女はどこかの森で停車したクルマから脱出.
周囲に父親はいない.
携帯電話で警察に助けを求めるも電波弱し.残念.

徘徊中,偶然,森の中でキャンピングトレーラーを発見.
早く逃げれば良いものの,なぜか好奇心にかられて侵入.
なんと,そこには...はい,おわかりですね.なんと誘拐された少年2名が監禁されていたッ!

助けようとするものの,背後からビニール袋を持って近づく父親!
女はまたしても殺される(ように見える演出).

父親,女の死体を連れて帰宅.
ソファに横たえ,ほっぺたをペチペチすると女が蘇った(またかい!)
父親は全てがバレたことを知り,この女を犯人に仕立て上げることにする.
銃撃戦の末に女を銃殺(したように偽装).
さすがに今度こそ死んだ?

女が殺されたことを知った男は逆上.

父親との最終バトル開始.

さすがに拳銃を持った刑事相手では分が悪いのか,気絶させられ,強盗犯の濡れ衣を着せられそうになる(半分は本当).
ところが油断したスキに男が拳銃を奪って反撃.

父親も,死に際に「聞いてくれ,オレも...」とかなんとか言ってたので,過去に何らかのトラウマ経験(誘拐?)がある模様.
男はそれを意に介さず発泡.

警察に取り囲まれた自宅を見て,呆然とする母と息子.
全てが終わった.

ここで回想.
フロッギングの男も子供の頃,まさにこの犯人(父親)に誘拐・監禁された被害者だったことが明かされる.

終わり.
えっ? 終わり!?

つまり,虐待の連鎖ならぬ,誘拐・監禁によるトラウマや連鎖を表現したかった...のだろうか.
アイデアは悪くないけど見せ方がなぁ...
役者もあまり魅力がないし.

にしても,登場人物のほぼ全員が胸糞.

フロッギングの男女にも同情できないし,真犯人(父親)と母親は言わずもがな,
これはあれだな,どっちもどっちの『ドント・ブリーズ』パターンか.

ドント・ブリーズ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

しいてあげれば,息子はわりとまとも.
それでも母親はアレだし,父親の正体がバレればこの街にはいられない.
中学生(?)にしてこの先,過酷な人生が待ち受けている.

超常現象に頼るのでもなし,無意味にスプラッタ描写もなし.
そこは良い.
偶然には頼っているけどな.

いわゆる”日常に潜む恐怖系”映画だった.

おっ,言われてみれば「ジョジョ第四部」もしくは「岸辺露伴」シリーズにあっても違和感のない話やったな.
そう考えて,各キャラを荒木絵に置き換えると...ゴゴゴゴゴッ...おぉ,馴染む馴染むぞ!

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない

真犯人が平穏を愛する殺人鬼,吉良吉影(川尻浩作)で,街並まで杜王町に見えてきたぜッ!
そして,真相をあばくのは息子(川尻早人)!

例の放尿シーンとか,むっちゃありそう.
もしかして監督もしくは脚本家はジョジョラーだったりして.

つーことで,散々ネタバレしてしまいましたが,脳内でジョジョ風にキャラを変換できるなら,めちゃめちゃ楽しめるかもしれない映画でした.

チャン♪チャン♪

『映画を早送りで観る人たち』を読んだ

2023/7/7 Fri

倍速視聴はしないけど

7/1より『ツール・ド・フランス2023』が始まった.

例年だと,一週目は出場選手の顔見世.
つまり,個人TT,スプリントステージ,丘陵ステージ,週末に一級山岳1つだけステージなど,ヴァリエーションに富むものの,まったりペースでスタートすることが多い.

だが今年は別物.

珍しくラインレースとなった第1ステージから全力全開.
早くも総合2強のポガチャルとヴィンゲゴーの争いが見られるなど,とんでもない展開.

第4ステージのスプリントもサーキットゴールが大混乱を産んだ.
道が広すぎ=ライン取りの自由度が高すぎて落車続出というスペクタクル.

そして,まさかのポガチャル失速からの倍返し!の第5,6ステージ.
面白すぎる.

今のところ天気も良く,悪天候続きだったジロの陰鬱さとは真逆.
毎日楽しみにしている.

イマイチ盛り上がらない今年の『ジロ』

さて,そんなツールだが,Kazchariは例によってJ-SPORTSオンデマンドの月払いパックで視聴中.

毎晩たいてい21時前後に放送開始となる.

とは言え,ずっと画面を見続けているわけではなく,山場を除き,洗い物やらZwiftなど何か別のことをしながらという,ラジオ的な活用をしている.
トイレ・浴室にも持ち込むけどな.
毎晩23時半には就寝するので,そこで視聴は中断.
続きは翌朝,というルーティン.

そう,ロードレースは中継時間が長いのだ.
一時,スーパースター・ペテル・サガンが「このスポーツは退屈すぎる.オレだったら最後の5分くらいしか観ない」なんてことを発言して物議をかもした.

確かに.

コスパ,タイパとうるさい昨今,競技時間が5,6時間かつほとんどの画面が「おっさん達のサイクリング」というエンタメが生き残っていること自体が奇跡.

さて,先日,このコスパやタイパ志向がすっかり強くなった現代人による映像作品の視聴スタイルについて言及した書籍『映画を早送りで観る人たち』を読んだ.

映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~ (光文社新書)

最初にこの本について知ったのは,数ヶ月前の岡田斗司夫ゼミだったかな.
そこで興味を持ち,図書館に予約を入れたのだが,人気本のためか,なかなか確保できなかった.それをようやく読了.

さて,内容をざっとまとめる,

最近,映画やドラマ・アニメなどの映像作品を倍速再生や飛ばし見視聴する人が増えている.
具体的には「会話のないシーンや風景だけの描写シーンは飛ばす」「連続ドラマのサブキャラのエピソードは飛ばす」など.
さらには「後悔したくないのでドラマ視聴前に先にネタバレ・考察サイトを読む」などのコスパ志向.

これらの行動,Kazchariには,この本の著者同様,作り手に敬意のない失礼な態度と感じらたのだが,本人たちは「買ったモノはどう扱おうが個人の自由」という思考.

こうした人が増えたのは以下の理由.

1)サブスクが普及し,膨大な作品をチェックする時間に追われている.
映画館に行く,ビデオを借りるなどの手間が不要な分,視聴が手軽になりすぎた.

2)SNSで共感し合いたいので,多くのコンテンツを知っておかねば.
多数の人と話を合わせるため,もしくはマウントをとるためには,とりあえす流行りのコンテンツを押さえておく必要がある.

3)全てをセリフで説明する作品の増加.
登場人物自身が状況,心情をセリフで丁寧に説明しまくり.構図や風景,表情からキャラの思惑を類推しなくてもよい=画面を観続ける必要がない.

ようするに,視聴が手軽になったコンテンツをできるだけ多く,早く”消費”したいという効率化が何よりも優先されている.
だが,それはもはや”鑑賞”とは呼べない.

一番驚くのは,ネタバレ禁どころか,むしろ自分からネタバレ・考察サイトをチェックしてから,その作品を観るかどうか決める人がいるということ.
ハズレを引きたくないというコスパ志向に加え,「予想外の展開や心が揺さぶられる内容は疲れるから避ける」という驚愕の理由.

現実の生活で心身ともに疲れ切っているのに,単なるエンタメに芸術性や高尚さなんぞは求めていない.ただ楽しみたい.ひたすら見たいものだけを観たい.激しい感情を喚起させられたくはない...

世の中ハラハラドキドキ,喜怒哀楽も全て体験してなんぼと考える厨二なKazchariには理解できん.
単なる現実逃避に思えるけどな.

...と,こうしたコスパ・タイパ至上主義者に賛同しかねるのだが,次の一文で論破されてしまった.

「自分もAVでは早送りする」といったお茶目な反応が複数あった.たしかに,“目的”のために“物語”を無視して“お目当てのシーン”だけを“繰り返し”視聴する映像ポルノは,快適主義が求めるものと要素としては同じだ.

えー,はいすいません.
ヒトなんて根っこのところではみな同じ.
優劣はないっつーことやね,きっと.

それでも,現代社会のこの膨大なコンテンツの海に放り込まれた結果,「ヒマ恐怖症」になりがちなのも確か.
少しでも時間があれば,スマホを手に取り「情報」という名のエンタメを注入され続けてる.

「我々は暇を恐れすぎている」と,エライ人が言っていた.
つまり脳を休ませて,これまでの知識や経験を整理整頓する時間が必要.
そうでないと,脳が汚部屋になるだけ.
ようするにデジタルデトックスが重要ということやな.

そこで登場するのはやはりチャリ.

「ツール」の放送もダイジェスト版があるけど,やはり同じような画面が延々と流れるLIVE中継を,ダラダラと酒でもチビチビ飲みながらボーッと観るのが心地よかったりする.

そして何より,頭からっぽにして夢を詰め込めるブルベがやっぱり最高.
例えば400ブルベの200~300kmの間なんて,究極の退屈さ.

さーて,来月のブルベさんは?~悩ましの400

チャリこそ人生を満足させる最強のコンテンツ!...と言いたかっただけ.

映画『NOPE』を観た~調教?

2023/6/5 Mon

相変わらず変

先日,雨の日曜日の過ごし方を書いた.

雨の週末~こんな時は...

まずはその続きの話から.
夕食は家族そろって近所の「はま寿司」へ.

Kazchari家ではJKの娘が一番食べる.
10歳の息子はまだ少食.
家族4人でお会計¥5,500は高いのか安いのか.

ヨメさんはそのまま美容院に行くので,子供らを連れて一足先に帰宅.

リアタイに間に合わなかった『水星の魔女』第20話を観る.

機動戦士ガンダム 水星の魔女

いやいや今回も怒涛&波乱の展開.

エラン5号くん,中の人の演技も相まって,鬼化した女の子を説得する完全に炭治郎モード.
後少しという瞬間に第三者からの狙撃! 思わず「G3ガンダムやん!」と叫んでしまった.

後半は,スレッタが「シュバルゼッテ」にいつ乗りこむのかが気になって気になって...
もしくはダリルバルデを失ったグエル先輩が乗る?
それとも闇落ちしたラウダくんが乗って兄弟対決?
と,色々な想像ができるけど,Kazchariはスレッタが搭乗し,ボスキャラと化したママンのエアリアルと最終決戦!に一票.

と,場が温まった後に,お次は『ブルーロック』

ブルーロック

Kazchariは既にアニメ版全話チェック済みだが,最近は子供らと一緒に再視聴中.

サッカーには全く興味ないのに『ブルーロック』を読む

言わずとしれた「デスゲーム風味エゴイスト養成サッカーバトルマンガ」
面白いのは,セレクションが進む過程で敵が味方,味方が敵になること.
結果的にこれだけ多くの登場人物にも関わらず,「死にキャラ」がほとんどいないこと.
上手いね.

ヲタクな娘は美形キャラと推しのイケボが出ていることと,母親の血をひいてかスポーツが全般的に好きなので夢中になっている.「蜂楽」と「凪」といういかにもなキャラ贔屓なのが普通過ぎて残念.

それはともかく,アニメ版の編集はアメリカのドラマばりに次へのつなぎがうまい.
続きが気になる作りになっている.
まぁ,息子は飽きてきたようだ.

と,昨日,今日と全くカラダに負荷をかけていないので,自室にてルーティンの筋トレと本日2度めのZwiftをすることにした.

で,そのお供として選んだのが...

NOPE

以下,ネタバレ.

監督はジョーダン・ピール.
前作『ゲット・アウト』『アス』もお気に入りだ.
ともにホラー作品のジャンルにはなるが,びっくり系ではなくジワジワ系.
黒人さんだけに根深い差別問題も内包している.

さて,今作の題名『NOPE』とはややくだけた表現で「No」という意味.
「ありえない」と訳されることもあるようだが,そこまで強い拒絶ではない印象.

実際,映画の中身も...わりと緩い.
確かに人は死ぬのだが,対して深刻でなく,感情に訴えかけるような表現ではない.

一言で言うなら「変な映画」である.
そう,以前観た『LAMB』に似ている.

映画『LAMB/ラム』を観た~無垢な考察

人里離れた牧場が舞台で,どことなくキリスト教っぽい啓示があるところとかな.それに意味があるかどうかも曖昧なところも.

例によって他のレビューサイトなどはチェックせずに初見の感想を.

物語は30年ほど前のテレビ番組の音声から始まる.
どうやらバラエティのようだ.
番組が進むと徐々に不穏な空気が流れ,風船の割れる音とともに悲鳴が.
黒バックから血まみれのチンパンジーが立つ舞台セットに切り替わる.

うん? もしかして,何かがきっかけで動物たちが人間に反旗を翻す話?
それを操るのが宇宙人?
と,ここまでの流れで推理(ハズレ).

だいたい30年後.
とある牧場で黒人の親子が馬の調教をしている.
そこへ空から落下物.
鍵やらコインなどの小さな金属片が次々に降ってきて地面や建物に刺さる.
コインが父親の頭部を直撃.
息子,病院に搬送するが死亡.
頭部から取り出されたコインはなぜかバイオハザードマークの袋に入れられている.
飛行機からの落下物事故ということで片付けられたが,息子のOJは納得できない.

しばらく経ち,OJは牧場を継いた.
CMで使う馬の調教などの仕事をするが,口下手のせいか上手く立ち回れない.
それを別々に住んでいた陽キャの妹,エメラルドがサポート(?)する.
経営がうまく行かないのか,近所の西部開拓時代風のテーマパークに馬を売るようになっていた.
そのテーマパークの経営者ジュープは,かつては子役であり,例のチンパンジー事件の生き残りだった.
当時のことを懐かしみ,事務所の一角にそのチンパンジー,ゴーディの私設博物館を作っていた.

ある夜,突然,数分間の停電.
馬の“ゴースト”が興奮して柵から逃げ出す.
それを追いかけるOJ.
テーマパークでは,ジューブが「星がー,神秘がー」と何やら宗教臭い集会をしていた.
やがて夜空に巨大な円盤型UFOの姿が!

驚いたOJはエメラルドに報告.
「UFOの動画を撮って売り込めば金になるかも」と画策,翌日ホームセンターに監視カメラを買いに行く.
このあたりの発想は今風やな.
兄妹の言動に興味を持った店員のエンジェルは,設置サービスをエサにこの件に関わろうとする.

テーマパーク(?)の子供らの宇宙人コスプレによるいたずらはあったものの(この映画で一番怖いシーン),その夜もUFO出現.
竜巻状の現象を起こし,馬がキャトられた.
残念ながら監視カメラにはカマキリがへばりついていたため撮影は失敗.
だが勝手に電波を受信し,この騒動を見ていたエンジェルはあることに気づく.

翌朝,エンジェルの指摘により,山の上方に全く動かない雲があることを発見.
どうやらUFOはその雲の中に隠れているらしい.

テーマパークではまたまた変な集会が.
ジュープは,OJから買い取った馬を犠牲に(?)UFOを呼びようとするが,なぜか大失敗.
そこにいたジュープやその家族,観客全員がUFOに吸い上げられてしまう.
どうやら食べられてしまったようだ.
この時会場にいた顔を隠していた女性は,例のチンパンジー事件で一緒だった女の子?

どうやら,このUFOは乗り物ではなく生命体そのもの.
この円盤獣はまるで使徒.ラミエルばりに幾何学的変形をする.

そしてなぜか“食べかす”をOJの家の上からぶちまける.
血に混じって鍵やらコインやら観客席やらが落ちてくる.
パニックになるエメラルドとエンジェル.なぜか冷静なOJ.

ここで考察.
OJは調教の専門家.
UFOという機械ならどうしようもないが,生命体,しかも野生動物風であれば自分の知識や経験でどうにかできると思ったのではないだろうか?

特に目を見続けると(今回は見上げてしまうと),相手が恐怖し襲ってくるという法則をいち早く発見した.
OJはUFOに,かつて牧場にいた馬と同じ「Gジャン」という名前を付ける.

さて,間一髪脱出した3人は,やはりGジャンを撮影してどこかに売り込むことを諦めてはいなかった.
だがやっかいなことにGジャンが近づくと,全ての電子機器が使えなくなる.

そこで考えた方法は2つ.
バッテリー付き送風機につないだバルーン人形で,電気が使えなくなる範囲を知る.
一度は断られたホルストというプロカメラマンに撮影を頼む.
うまい具合にホルストは動物ドキュメンタリーの専門家であり,手動式ビデオまで持っていた.
そう,これはUFO(エイリアン)退治映画ではなく,撮影困難な未知の野生生物をいかに撮影するかみたいな雰囲気を漂わせてきた.

途中,電気オートバイに乗った,噛ませ犬っぽいパパラッチが登場するが,Gジャンに近づくと,わかりやすく電気が切れて転倒⇒捕食という流れが挿入される.

動物の扱いに自信のあるOJはライダーを助けようとするが失敗.
形を変え,徐々に凶暴化していくGジャンから馬に乗ったまま逃げ回る(もちろん撮影のため).

そんな中,ホルストは撮影に夢中になりすぎて捕食される.
エンジェルも同様にヤバかったが,鉄条網をカラダに巻き付けて難を逃れた.
このまま撮影断念なのか!?

先程の電気バイクに乗って,Gジャンを煽るエメラルド.
テーマパーク内まで逃げ,井戸の底にあるカメラにて撮影を試みる.
バルーン人形の拘束を解き,空に浮かばせる.
それを捕食する使徒...じゃなかったGジャン.
人形を噛んだ(?)途端,爆発してGジャンは空中分解してしまう.

無事,捕食シーンの撮影に成功するエメラルド.
モヤの先に馬に乗った兄OJの姿が見える...けど幻?

というストーリー.
うーん,何かこれって深い意味あるのかな.
未知の野生動物の調教ドラマとして観てたけどな.

まず,冒頭のチンパンジー事件.
隠れていたジュープはチンパンジーのゴードンと和解しかけたのに(ビニールのクロスで直接目を合わさなかったから?),そのゴードンは眼の前で銃殺されてしまった.
野生むき出しにした動物とも和解できるという暗示なのか.
舞台で靴が垂直に立っていたことに意味は?

例によって,いくつか謎が残る難解な映画でした.

つーことで.ここまでが素の感想.
以下,ネタバレ・考察サイトの知恵を借りてみる.

【ネタバレ感想/考察】『NOPE ノープ』が描く最悪の奇跡を解説

へぇ,そんな意味が...ってこのサイトの人,他の映画もそうやけど,一回観ただけでここまで深読みできるねんなぁ.マニアおそるべし.

そうそう便宜上「UFO」と読んでますが,劇中でも言及されているように,最近では「UAP:Unidentified Aerial Phenomena(未確認航空現象)」を正式名称にしようとNASAが発表したらしい.知らんかった.

さて,野生動物と遭遇した際,この「目を合わせるか合わせないか」はKazchariにとって身近な問題.
そう,グラベル愛好者はいつどこでクマに出会うかわからないからだ.

クマ対策再考~グラベルは危険だらけ?

まず,万人共通の最悪の逃げ方は「背中を見せてあわてて逃げる」こと.
これをやってしまうと,クマが時速60kmで追いかけてくるらしい.

となると,熊と対峙することになるが...その際はどうやら「熊から目を離さず,ただし目を合わさずゆっくりと後ずさること」が最適解の模様.

冷静に対処できるか?
ところで熊の視力ってどのくらい?

雨の週末~こんな時は...

2023/6/4 Sun

退屈を楽しむ?

昨日から雨が降り続く北海道.

それでも土曜日の夕方は「花神楽」にてサウナ.
露天からは青い空と美しい夕焼けが見えた.
ワンチャン,翌日曜日は晴れるかも...と思ったが甘かった.

日曜朝も,目を覚ますとしっかり雨.
ぐわー,これで休みのライドがつぶれた.

チャリに乗れない休みは実に退屈.
いや,この思考は危険だ.
日本人はとかく予定を埋めたがるクセがある.
ゆったりと流れる時間を味わいつくす...無理だ.

天気が悪いなら悪いで別の娯楽を見つけよう.
Zwiftとかネットとかガンプラとか...いつもの平日と変わらん.

朝食&洗濯物干しを終えてネットに接続.

昨日スタートの「BRM603宗谷600」
SNS上にて参加者が次々にDNF報告.
正に阿鼻叫喚.
既に土曜日のオロロンライン北上時からして雨と爆風,しかもアゲインスト.
おまけに低温.おそらく10℃以下.
制限時間を考えるとロクに睡眠もとれないだろう.

ほぼ全ブルベ制覇の知り合いの”鉄人”さえも完走を断念という過酷さ.
みなさんの無事をお祈りします...

やっぱ,雨のブルベはいかんな.

悪いことは言わない。ブルベで雨ならDNSしとけ

つーことで,外乗りは早々に諦め,Zwiftで「MAKURI ISLAND」を40kmほど散歩.
そのお供として,Amazon Primeにて『ブレット・トレイン』を選択.

ブレット・トレイン

原作(原案?)は伊坂幸太郎の『マリアビートル』

マリアビートル (角川文庫)

いわゆる「殺し屋シリーズ」の一冊.
原作を読んだのは何年前だったかなぁ.
残念ながら内容はほぼ忘却.
一時期,伊坂節とも言える独特のせりふ回しに夢中になった時期がありました.
最近の著作は読んでない.
今度,久々にチェックしてみるか.

さて,ある意味新鮮な気持ちで鑑賞した映画版.

ドンパチドタバタのコメディ映画としては,まぁまぁ面白かった.
舞台は日本っぽいどこか架空の世界(ということにしておこう).

主人公は運の悪い殺し屋っつーか便利屋「レディバグ=てんとうむし」.
カウンセリングを受けて新しい生き方っつーか意識改革中.

そこに次々に現れる殺し屋たち.
その群像劇.
突然現れては過去編があったりなかったりで...最終的にはほとんどが死ぬ.

2時間でこれだけ大人数のキャラを立てるのは難しいが,原作がしっかりしているせいか,どのキャラも割と印象に残る.

ただし...画も脚本もどことなくチープ.
ブラピ,真田広之(&サンドラ・ブロック)という豪華俳優を使っているのになぜ?

画に関してはやっぱCGかなぁ.
劇場だと音響も伴って異なる印象なのだろうか?

せりふ回しも何か「タランティーノっぽい何か」という印象が最後までぬぐえなかった.
これは伊坂幸太郎の原作からしてそうだっけ?

で,Amaの低評価レビューを見てみると「日本の表現に失望」という意見だらけ.
まっ,そこはいいのでは?
たぶん新コロ大流行中の撮影なので仕方がない.
これだけの情報社会である,それに日本人のスタッフも多数参加している.
もしかすると確信犯かも.

さて,朝食分のカロリーを消化した後は,シャワーを浴びて昼食.
そこへラグビースクールの合宿に参加していた息子が帰宅.
案の定,大雨の中の試合だったらしい.
それもいい経験だ息子よ.

この年になってつくづく思うことがある.
なんだかんだで少年期~青年期にかけてスポーツをやっていて良かったと.
Kazchariの場合は,剣道と陸上(長距離)である.

その経験が今の丈夫で健康な体につながっている(外傷は多め).
今でも身体を鍛えることに喜びを感じる.
また,肉体的に辛い時には「これはトレーニング」と自分に言い聞かせることができる性格に育った.

グロング GronG ダンベル 2個セット

トレーニングベンチ

そんな遺伝子の提供は元より,子供の頃に多くのスポーツの機会を与えてくれた親に感謝したい.

そうだ,退屈なら筋トレをすればいいのよ!

つーことで,今回のAmazonセールでも健康グッズ系をちょこちょこお買い物.
究極の自己投資!と言い聞かせて.

さて来週はサイクルイベントてんこ盛り.
最近怪しい「晴れ男としての矜持」は...はたして.

EMONDAなリハビリで十勝岳ライド

2023/5/19 Fri

カサブタをはがせ

iPhone11 Pro

曇り.温度:16 ℃,湿度:63%,体感温度:15 ℃,風速:6.9 km/時,風向:N

18日ぶりの実走である.

抜糸した膝の傷口は,ここ4日間のZwiftでは問題なし.
昨夜,少し戸棚でぶつけて小出血したのが気になったけどな(すぐにふさがった).

むしろ気になるのが左肩.
可動域は戻ったものの,違和感と痛みが残る.
朝の「テレビ体操」は可能になったが,左肩を下にしての側臥位が取れない.
まぁ横にならないと眠れない,ということはないのでそれほど困っていない.

つーことで,今回のクラッシュ前にやり始めていた筋トレを再開.

手持ちのダンベルは5kgだが,左肩でまだ持ち上げることはできない.
ちなみにこの動画で紹介されている筋トレ,シン・腹筋たる「レックレイズX20X3」がやたらにキツい.

この筋トレ・ルーティンを終えて出発準備.
本日は平日だが,青森遠征に備えて有給申請済みだったので,そのまま休むことにした.

ウェアは長袖インナーに半袖ジャージ.
下は半パンビブに,傷カバーも兼ね,レッグウォーマーを装着したが,玄関のドアを開けた途端の日差しで速攻で脱ぐ.

9時過ぎにサイコンのスタートボタンを押す.

行先は...山である.
Zwiftを再開したは良いものの,やはり実走で脚に刺激を入れたい.
新皮ができかけている皮膚にも刺激が必要.
人体のパーツ,つまり骨も人体も神経も,回復のためにある程度の負荷をかける必要があるのだ.

勝手知ったるルートで美瑛に向かう.
うーん,やはり少し力が入りにくいような気がする.

季節的に丘は菜の花シーズン.
あちこちに畑がある.

iPhone11 Pro

そしてこの新しいハンドル.

iPhone11 Pro

MADONE用の分割式から一体型になってすっきり&軽量化.
ただし一部ケーブル露出.
面積が小さくなって前腕を置きにくくなった(アカンやろ).

iPhone11 Pro

結局,例のクラッシュではスポーク2本,およびディレーラーハンガーを交換した.

EMONDAな初クラッシュライド~わりと重傷

当たり前だが,ちゃんと振れ取り(ホイールバランス)をしていただいたので問題なく走る.
ホンマ,ダメージ最小限で助かった.

iPhone11 Pro

美瑛-白金サイクリングロードの入り口着.
もちろん既に雪はない.桜もないけど.

iPhone11 Pro

家を出る時は快晴だったが,美瑛は曇り.
それに登るべき山にも雲がかかっている.
こりゃ景色に期待はできないかな.

iPhone11 Pro

で,一大観光地「青い池」着.
さすが平日,観光客はまばら.
にしても...外国人戻ってきたな.

iPhone11 Pro

白金温泉のとある旅館の駐車場で「桜」を発見.
さすがの標高.

で,5/27に開いたゲートを越えて望岳台クライム・スタート.

iPhone11 Pro

望岳台着.
リア30Tはありがたいけど...タイムは伸びん.

登山口にワンボックッスがやたらに並んでいる.
それにカメラやマイクなどの撮影機材を持っている人も多数.
何かの撮影?

すると,アイヌ装束,いや「アシリパ」さんのコスプレをした人が山の方へ歩いていくじゃあーりませんか!
こ,これはまさか実写版『ゴールデンカムイ』の撮影?
たしか,この映画って製作決定アナウンスはあったけど,キャストの発表がまだのはず.
さっきのアシリパさんの正体は...後ろ姿なのでわかりませんでしたぁ!
やっぱり橋本環奈? 知らんけど.

iPhone11 Pro

さて,運命の分かれ道.
登るのか,下るのか?

Kazchariの脚は望岳台ですでにボロボロ.
エネルギーもヤバイ.

ここまで来たら登るべし.
秘蔵のエナジージェルを注入.

ウィンゾーン 栄養補給ゼリー エナジージェル おためし3味 6袋セット

と,決意してクライムを始めたものの...あかん全然登れん.
上富良野からの正規ルートではなく,美瑛からなので多少は楽なはずなのに...
これが2週間,トレーニングなしの結果なのか? イデのなさしめる業だというのか!

それでも踏んでいると,いつかは頂上に着く.
すると,凌雲閣の前にロードバイクに乗った人が...あれ? 何か見覚えが...

「旭川のQOM」こと,Iさんじゃあーりませんか!

なんたる偶然.
さらには上富良野町議員のSさんも.

iPhone11 Pro

Iさんは,例のクラッシュ時の目撃者でもある.
膝の傷跡を見せながら「リハビリで登ってます」と言うと驚かれた.
そやろな.自分でもアホなことをしている気がしないでもない.

iPhone11 Pro

さて,ここでのお楽しみはもちろん”神のドリンク”こと赤コーラ.
ちょうど,糖分もカフェインも切れたところ.

玄関にある自販機に千円札をつっこもうとするが...なんと,缶もペットボトルもコーラが売り切れ!
なんてこったパンナコッタ!

空気が薄い頂上(+アドレナリン)でパニック状態.
受付の女性に「コ,コーラ売ってないですかぁ!?」と必死の訴え.

若干ひかれつつ「あ,ありますよ」と売店コーナーの冷蔵庫から出してきたのは250mlのミニボトル.
いや,それちゃうねん! 量が足りんねん! まるでヤバいジャンキーである.

「もしかしやら,下の自販機にあるかも...」

わかりましたぁ~と,温泉の入り口までかけ下りるKazchari.
あった,あった,ありましたのペットボトル.¥180だが,¥500ぐらいの価値はありそう.出さんけど.

iPhone11 Pro
iPhone11 Pro

そういやEMONDAでここまで来るのは初やね.

ここで議員のSさんとしばし談笑.
今年の「カミヒル」の実行委員もされているそう.
現状,Kazchariは家庭の事情で不参加予定だが,何か無理してでも出たくなってきたな.

かみふらの十勝岳ヒルクライム大会

汗冷え&標高が高い.
さすがに寒い.
ダウンヒルに備え,ジレを着用.

[パールイズミ] ストレッチ ウィンドシェル ベスト 2310

さて,美瑛側に下るIさんと「YAMAICHI」さんでの再会を約束し,Kazchariは上富良野町へ.
相変わらずダウンヒルは苦手(先日の転倒トラウマもある).
それでもディスクブレーキの制動力は安心やな.

あっという間に下りて街を通過.
日の出公園を通り過ぎ,美瑛方面へ.

地上の気温は高い.
ジレを脱ぐ.

沼崎道路の激坂を上るが...おお,観覧車ではないか.

iPhone11 Pro

国道を渡り,無事「YAMAICHI」さん着.
さすが平日および時間的に(14時)お客さんなし.

iPhone11 Pro

通称「Yさんスペシャル」こと「魯肉飯と魯肉麺セット」(¥1,300)を注文.
その昔,東南アジア放浪中に食べまくったホンモノに極めて近い味.
ようするに美味し.

iPhone11 Pro

そしてデザートに「ラベンダーソフト」(¥400).
頂上のコーラ,ふもとのソフトクリームは至高(そうなのか?).

GW中だとヒーローグッズ持参で¥50引きキャンぺーンを実施していた.
ダメ元で「すいません,仮面ライダーWのフィギュアの写真ならあるんですが...」と聞いてみる.

トイ・コレクションのディープな世界

ダメでした.

iPhone11 Pro

アスパラを背中のポッケに挿して帰る.余裕.

実はこのウェアを着るのは今日が初めて.
通常背中のポケットは3つに分かれているのだが,こいつは珍しく大と小の2つ.
小のポケットにスマホを入れ,大にはライドポーチやらジレを突っ込んでいるが,分割されていないので安定しない.

「うわ,やっちまったか」と思ったdhbのジャージだが,まさかこんな形で役に立つとは.

GORIX(ゴリックス)薄型サイクルポーチ 高防水

iPhone11 Pro

「YAMAICHI」さんの正面にある展望台.
立てかける場所がないので,一段下へ.

iPhone11 Pro

後は家まで最短ルートをたどる.

iPhone11 Pro

いつもの倉庫写真.
ここまで順光は珍しい.
映えるねぇ.

iPhone11 Pro

無事帰宅.

出発時に比べ,カサブタも取れてややすっきり.
特徴的な傷跡「N」はKazchariのイニシャル.
万が一,グラベルでクマに食われても身元確認は容易だ(朱鞠内湖の事件はシャレにならん)

iPhone11 Pro 汚い写真ですいません

にしても...「リハビリだー!山だー!」と張り切って出かけたは良いものの,全く登れんがな!

そやなぁ...クラッシュ明けやもんなぁ...しゃあないよなぁ...シクシクシク36.

筋トレ再開?

2023/4/28 Fri

筋肉が全てを解決するらしい

iPhone11 Pro

健康のためには「食事」「睡眠」「運動」が大事.
常識である.

しかし,このうち「食事」に関しては,あまり我慢したくないのだぁ.
唐揚げも餃子もアイスクリームもコーラも大好きだ.
正に生きる楽しみ(ジャンクだけど).

じゃあ「睡眠」は?
もっと寝るべき...と思いつつも,7時間以上眠れる日はわずか.
自分はショートスリーパーと言い聞かせ,平均6時間程度の睡眠が続く.

ショートスリーパーとベジタリアン

あまりよろしくないらしいが,現状,生活に支障があるわけではないのでヨシ.

で,その「睡眠」を充実させるために「運動」がある.

本ブログにも貼り付けてあるSTRAVAデータにあるように,平日は21時から1時間ほどZwift,22時から入浴.23時半から0時頃まで読書かネット.
就寝して翌朝6時起床...がルーティン.

恐ろしいことに,この「就寝前Zwift」による軽い疲労がなければ,眠れないカラダになってしまった.正に依存症.

さて,睡眠負債の恐怖に怯えつつも,こうして日夜Zwiftに勤しむわけだが,以前も書いた通り,Amazon Prime Videoを観ながらなのでトレーニング系はあまりしない.

「SSTやFTPテスト,レースは辛いからやらないんでしょ?」 あー,そういう意見も否定できまへん.

リアル走行でもL2のロングライドが好きやしな(平均25Km/h程度).
この,ダイエットには最適と言われる低負荷長時間ライドのおかげで,歳を重ねても体型・体重に変化なし.

さて,北の大地もますます暖かくなってきた.
今年からは様々なチャリイベントが平常運転化しつつある.
グルメライドやブルベの他,いくつかヒルクライムレースに参戦予定.

となれば体重維持のための有酸素ライドだけでなく,より速く走るために,ここはライド以外でも,ちゃんとした筋トレも再開してみようと決意.
これでタイムが伸びればめっけ物.

思えば,チャリにハマる前は,就寝前の軽い筋トレを欠かさなかった.
もちろん自重トレ.goo
すなわち,腕立て,腹筋,背筋である.

また,今の職場にはダンベルやら各種パワーマシンがあるので,休憩時間に利用したりした.

自宅にHIITも用意したけど,続かんなぁ...

HIIT(バーピージャンプ)の準備はできました

結局,チャリが楽し過ぎて,こうした筋トレはおざなり.
ようするに有酸素運動ばかりで,無酸素パワートレをほぼしていない状況.

色々調べてみると,ロードで速く走るには有酸素+筋トレの組み合わせが有効とある.

ロードバイクに必要な筋トレメニュー|上半身&下半身の鍛えるべき筋肉部位とは

一方で,日本の至宝,新城選手は筋トレをしないという話もある.
「レースに必要な筋肉は自転車に乗ればつくから」だそうな.
うーん,これもわかる.

とかなんとか理由をつけてサボっていたのだが,こうした筋トレについて調べていたKazchariの嗜好をGoggle先生がキャッチ.YouTubeのおすすめに,この動画をズラっと並べてきた.

sexyfitness 40-50代ボディをかっこよくする筋トレ法

なんやこのおっさんホイホイのサムネ(別にそっち系じゃありません)!

ちなみにこのYouTuberさんは51歳とのこと.
ロードバイクに良いとか悪いとか,体重が増えるとかはどうでもよく,この筋肉にシビれる!あこがれるゥ!

つーことで,このチャンネルではどうやら「毎日バックランジ」を強力に薦めている.
よって,早速昨夜より始めてみた(20x3セット,30secインターバル)

ふっふっふ...このKazchari,さすが普段から下肢は鍛えまくっているだけに余裕...だったはずが,翌朝はやはり大腿の筋がぁー!

上肢も鍛え,この人みたいなボディを手に入れ,かつ,ロード(巡航&ヒルクラ)が速くなれば何も言う事なし!

さぁ,モチベーションアップのために『コマンドー』でも観るか!

『ファイナル・カウントダウン』を観た~究極の...

2023/4/19 Wed

肩透かし

ガチなチャリダーと自称しつつも,Zwift時は「FTP」だの「SST」だの「レース」参加は避け気味のKazchari.
だってなぁ,真剣にレースとかしてたらAmazon Prime Videoに集中でけへんやん.

つーことで,本日も映画を観ながら走る.

今回は『ファイナル・カウントダウン』だぁー!

ファイナル・カウントダウン

公開は冷戦真っ只中の1980年.
その国威発揚のためなのか(たぶん)US-NAVY全面協力.

原子力空母ニミッツが主役.
そこから,戦闘機史上最も有名かつ美しい「F-14トムキャット」が発進!
たまらん.
空中給油のサービスカットまである.

「トムキャット」が活躍する映画と言えば,言わずもがなの『トップガン』
こちらの上映は1986年とだいぶ後になる.

トップガン

派手な戦闘やトム様,それにノリノリのBGMで誤魔化されるが,単純に戦闘機のPVという意味では『ファイナル・カウントダウン』の方が上(のような気がする).

えーと.ここでレビュー終了でも良いくらいなのだが,SF超大作らしいので一応ストーリーの感想も.

※ 以下,ネタバレ.

80年代のSFやアクション映画はロードショーやTV,レンタルビデオでそのほとんどを鑑賞してきたが,こいつはノーマークだった.
理由は,当時,映画キチの友人が酷評していたため.

曰く「騙された」と.

その感想が頭に強く残り,これまで鑑賞を避けていた.

しかし,昨夜たまたまAmazon Primeの「もうじき配信終了」リストに上がっていたのを発見.
これは最後のチャンスかもとクリック.

感想は...「それほど悪くない.でも(友人の)感想も正解」

”悪くない”理由は,先程述べたトムキャットがひたすらかっこいいから.
だが,ストーリーはダメだ.

いわゆるタイムリープ(スリップ)物である.
1980年,真珠湾沿岸で訓練中の空母ミニッツが,突如謎の嵐に巻き込まれて,なんと1940年12月7日に出現.
つまり”その日”の前日である.
最初は「何が起こったのか」と,とまどう艦長や乗組員.

周辺海域を調査中,アメリカ国旗を掲げた古いタイプだが新しいボートを発見,さらにそのボートが「ゼロ戦」に攻撃されているのを目撃.
出撃したトムキャットが,その戦闘力の差を見せつけ,ゼロ戦を撃墜.
ボートの乗員(上院議員と秘書)を救出,およびゼロのパイロットを捕虜にしたことで,ここが1940年の真珠湾であることを確信.

さらに索敵を続け,真珠湾攻撃に向かう大日本帝国の大艦隊も発見.
歴史を変えてしまうかもしれないことにビビりつつも,アメリカを守るため,これを殲滅すべく,トムキャット,コルセアを発進させるが....

おお,この後,大戦闘か!
数的には日本有利のはず.
さて,40年先の最新兵器は,旧式の大群相手に果たして勝てるか!

...と,この時点で上映時間は残り10分.

そう,その時,不思議なことが起こった.
都合よく”謎の嵐”が再発生.
正に戦闘に入る瞬間,空母ミニッツは元いた時代,つまり1980年に戻ってきたのだ...

そう,この映画に期待した大迫力の戦闘シーンは見事にカット.
何も起きずに終わってしまうのだ.

ようするにあれですか,神様は歴史の改変を嫌ったということですか.そーですか.

いまいちわからんのが,オーウェンス大佐の行動.
元々歴史書を書いている?
1980年には大富豪になっていて(未来の出来事を知っているから),部下のラスキーにニミッツに乗るように指示,過去の自分が現状を理解し,過去に残るよう仕向けた?

そんなそぶりあったっけ?

次期大統領の上院議員チャップマン(民主党)は,史実ではボートで行方不明のはずが,救助され,歴史が変わるかもしれない可能性ができた.
そこで島に置き去り作戦を...うん? おかしい.ラスキーはこのあたりの事情を知らないので,何かをけしかけたような場面はなかったようだが...
チャップマンの死も偶発的だし.

うーん,どう考えてもわかわらん.

いずれにせよ,オーウェンスは40年前に残り,40年後にラスキーに再会.
映画冒頭のオーウェンスとラストの彼は同じ人物(認識)と捉えていいいのか?
何か,このあたりのタイムパラドクスがモヤる.
当時は多元宇宙の思想はなかっただろうしな.

まっ,どこかレビューサイトの解説を読むか.

いや,もうこの辺のSF解釈は,もういいです.
やはり,この映画の最大の肝は最終戦闘回避でしょう.

作劇上の都合という,好意的な解釈もできなくはないが,おそらく一番の理由は予算.
Wikipediaで確認すると,この映画の制作費はたった2000万ドルだ.

最初から大規模戦闘なんて描く気はなかったんやろなぁ.
よく考えれば舞台はほぼ艦内の数カ所のみ.
他は(たぶんホンモノの)甲板,それに海に浮かぶ小型ボートだけ.
低予算臭がぷんぷんするぜ.

宣伝に騙されて,劇場で観た人は激怒するだろう(知らんけど).

それに捕虜となったゼロ戦パイロット.
日本人ではなく韓国人俳優なので,日本語の発音も文法も変.
「要求条件」なんて言葉はありません.
こういうのって,ちゃんとした監修が入らないものなのだろうか.
クリント・イーストウッド監督を見習ってほしい.

ところで,こうした現代兵器が過去の戦争に介入して歴史を変えてしまう,もしくは変えようとする創作物は他にもある.
有名どころ(と言っても日本だけ)では,やはり『戦国自衛隊』は外せない.

戦国自衛隊 4Kデジタル修復 Ultra HD Blu-ray 【HDR版】 (4K Ultra HD Blu-ray+Blu-ray+特典Blu-ray+CD 計4枚組) [Blu-ray]

角川映画全盛期の作品.
確か映画館で観た.
こっちはしっかり山場として最終合戦シーンあり.
当初は無双だったものの,補給物資がないため徐々に追い込まれていくソニー千葉.
次々と死んでいく仲間.
しっかりバッドエンドです.

過去とは言え,自国民を殺す内容は...つーことで自衛隊の協力が得られなかったというリアルなエピソードがあったはず.
原作小説の発表は1971年とかなり古い.
同種のアイデアの先駆けではないか?

余談だが,半村良の小説ではビー玉が世界競技化する『ビー』が好きだったなぁ.

もう一つがかわぐちかいじの『ジパング』

ジパング

原作で前半は読んだ.
結末は知らんけど『ファイナル・カウントダウン』のように歴史改変を避ける方向には行かない予測がつく.

他に変わり種として『聖戦士ダンバイン』の「東京上空」編も類似作品? 少々強引か.

とまぁ,この映画の公開年からも約40年以上経った.
現代兵器が冷戦時代に乱入したら...という映画が作られてもおかしくないかも...

あっ,『トップガン・マーヴェリック』がそれか!
立場は逆転してるけど.

トップガン マーヴェリック 4K Ultra HD+ブルーレイ[4K ULTRA HD + Blu-ray]

『グリッドマン ユニバース』の感想~約束と愛と

2023/4/8 Sat

賞味期限.

近所のイオンシネマにて上映中の『グリッドマン ユニバース』を観てきた.
素晴らしかった.
何しろシリーズ2本(+1)を完走したファンの要望,すべてに応えている.

例によって考察サイトや動画をシャットアウトして感想(ネタバレ)をつらつらと.

その完成度の高さですでに話題.
世間的にはそれほどの人気作ではない.むしろマイナー.

さて『ユニバース』を鑑賞するにあたり,まず,Amazon Prime Videoにて配信中の『SSSS.GRIDMAN』(2018)を再び鑑賞.

SSSS.GRIDMAN

全12話.やはり面白い.
フレームがしっかりしているというか,綿密に練られたプロット.
それに製作スタッフのオリジナル作品『電光超人グリッドマン』へのリスペクトと,“特撮愛”,”ウルトラマン愛”に満ちている.何よりもそこが大事.

主題歌もめっちゃ良い.
Kazchariのハスラー内でヘビロテ(死語)だ.

SSSS.GRIDMANオープニング主題歌「UNION」

放送終了して5年も経つため,ネタバレを気にする人も少ないと思われるが,以下,ストーリーの核心.

『GRIDMAN』の舞台は,満たされない毎日を過ごす少女(新条アカネ)が,とある永遠の命を持つ宇宙人にそそのかされて作ったデータ世界.

彼女は誰もが自分を愛してくれる世界の神となり,気ままに,かつ気まぐれに暮らしている.
だが,自分で作った人間や怪獣,および時空を越えてやって来たハイパーエージェントとの交流により,自己否定の泥沼から抜け出し,現実世界で目覚める場面で終わる.

先程も書いたが,『GRIDMAN』にはオリジナルがある.
それが特撮番組『電光超人グリッドマン』(1993年).

電光超人グリッドマン

どこかウルトラマンに似たデザインはTSUBURAYA作品だから.
こちらも(かつて)Amazon Primeで配信されていたので前半のみ視聴.

コンピュータがらみの事件発生,そして,プログラム内での戦い.
IoT世界の危うさを予見していた作品である.
時代を先取りしすぎた...とも評されている.

コンピュータ内での戦いという意味での類似作品としては『トロン』(1983)と『マトリックス』(1999)の間(強引?).その後『ゼーガペイン』(2006)もあったか.他にもたくさんありそう.

その『電光超人』だが,Kazchariは10話程度で挫折.
そのうち無料配信が終了し,全話視聴ならなかった.
ゆえに『GRIDMAN』で描写されたらしい数々の小ネタにはちと弱い.
それでも大まかなプロットに変更がないことはわかった.

そして,キレイに完結した『GRIDMAN』を受け,続編『SSSS.DYNAZENON』(2021)が作られた.こちらも全12話.

SSSS.DYNAZENON

こちらもリアタイで視聴していたが,その時は『GRIDMAN』ほど,はまらなかったなぁ.

『DYNAZENON』は前作とは別の世界.
新条アカネは無関係と考えて良いのだろうか?
それとも,アカネが考えた最初の世界がどんどん分岐していってパラレルになった?
このあたりはよくわからない.

成長したアンチくん(グリッドナイト)が出てくるので,てっきり未来の世界かと思ったが,「こちらの世界に干渉...」というセリフから,どうやらマルチバースの一つだと思われる.

で,その『DYNAZENON』も映画館に行く前に急いで再視聴.
すると...いやいやいや,驚くほどに面白い.
主題歌の『インパーフェクト』の意味がようやくわかった.

インパーフェクト アニメジャケット盤

新条アカネの情動に焦点をおいていた前作(彼女の世界だから当然なのだが)と異なり,こちらは群像劇にシフト.

『GRIDMAN』世界では,各住民の記憶もアカネに作られたものなので,個々の内面に言及するのが難しい.ゆえにどこか浮世離れしたキャラばかりとなる.

一方『DYNAZENON』のキャラはそれぞれがしっかりと自分の過去を持っている(怪獣優生思想のメンバーはアレだが).

ゆえにこの二作が異なる作風になるのは自然なこと.

初視聴時は,そのことに気づかず「キャラにクセがありすぎる」「暗い」「GRIDMANの方が爽やか」だけで片付けてしまっていた.

『DYNAZENON』のキャラは,何かが欠けていたり,歪んでいたり,こだわり続けている.
その克服の物語となっている.
結果,前作に比べ,キャラの内面描写がぐっと増した.
怪獣そのものも「人の情動を吸収して種から発生する」という設定になったしな.

そして最終回にかけて,この2作の雰囲気が統合されて,それぞれが“けじめ”に向かって動く.これぞユニバース.

で,『グリッドマン ユニバース』である.
結論から言うと,ここ数年で最高の映画体験だった.

もちろん,先週観た『RRR』はエンタメとして圧倒的に面白い.

『RRR』を観てきた~インド映画はカロリー過多

その前の『シン・仮面ライダー』は,Kazchariを含む一部の人には刺さるが,庵野成分が濃過ぎ,手放しで傑作とは少々言い難い.

『シン・仮面ライダー』を観てきた~やりたい放題

両方とも好きやけどな.

その点『ユニバース』は好バランスというか...正直,色々泣けます.

ストーリーに,というだけではなく,まず(オタクの)おっさんを容赦なくノスタルジーの海に沈めてくるのだ.

巨大ヒーロー,怪獣,恐竜,ドリル,剣,変形,スーパー合体,ドラゴン...(Kazchariは専門外だが)プリキュア的要素まである.
カラダはおっさんになってしまった元男児のココロをくすぐりまくる.

戦闘シーンに関しては,CGの進化のおかげで,あの複雑極まりない線の多すぎるデザインが破綻なく動きまくる...というだけで驚愕なのだが,元々のTVシリーズからクオリティは神がかっているので,さほど驚きはない.

そやなぁ,ロボの作画に関してはもう来るところまで来た印象.
ただ...正直『めぐりあい宇宙』における手書きの安彦ガンダムやゲルググの方が,ずっと色気があって,かっこいいと思う.

別のノスタルジーは「学園祭の前日」...この強力なキーワードよ.
もちろん,黒歴史になっている御仁も多いかと思われるが,たいていの人にはほろ苦い思い出に包まれてしまうのではないだろうか.

まっ,それだけではなく,あの時代の空気感や友人関係.

その何とも言えない状況をこれ以上なく凝縮したのが『劇場版うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』だった.

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー [DVD]

もう文句のつけようがない名作中の名作.
原作者は大激怒らしいが,面白いものは面白い.

余談だが,令和版『うる星やつら』は視聴断念.
原作に忠実だと言うが,メガネが出ないだけで,これほどつまらなくなるとは...
ただ,2期の製作も決定したらしいので,イマドキの視聴者にはこれでいいのだろう.ここにもおっさんのノスタルジー...

『ユニバース』に話を戻す.

基本的に『GRIDMAN』世界をベースに話は進む.
ハイパーエージェントが姿を消して数カ月後の世界.
グリッドマンに憑依されていたアラタは,かつての戦闘の記憶がない.
逆にその時の記憶を有しているのは内海と六花だけ.
この内海くん,TV同様我々ポジションでメタ的発言も多い.

そこへ久々に怪獣出現.
新世紀中学生も,ついでグリッドマンも復活.
アラタ,妙に飲み込みが早く,再び戦うことを決意.
グリッドマンとなる.
しかし,慣れない戦いにピンチ.
そこへ現れるダイノレックス! パイロットはガウマもとい,新世紀中学生の新人レックス.

家を出る直前まで『DAYNOZENON』を観ていたので懐かしさはないが,それでもこのシーンは熱い.
もうこのあたりまで,終始ニヤニヤしっぱなし.

この戦いの後,世界が徐々におかしくなってくる.
マルチバースが重なって,世界が崩壊するかもしれないマルチクラッシュ(?)が起きるかもしれないとのこと.

『GRIDMAN』の世界に『DYNAZENON』のメンバーが徐々に侵入してくる.
暦とアラタの家が同じとか芸コマ.

なぜこうなってしまったのか?
エネルギー体であるグリッドマンそのものが宇宙と融合してしまったから.
どうも,前回の戦いの後,弱っているグリッドマンのココロを新たな敵対宇宙人(?)が侵食して支配,ちらばったマルチバースを一つに集約しようとする.
それがこの事件の真相(たぶん).

それを阻止しようとアカネがアレクシスと共闘し宇宙を救う...というのが全体のあらすじ.

以下,雑感・考察.

この映画の主役は六花.
キャラ人気を考えれば納得.
『GRIDMAN』で決着がついてなかったのが,その六花とアラタの関係.
正にそのケジメで映画は終わる.
ヨモギとユメの関係にユニバース.

クライマックスの戦闘,さすがに「♪ベビダンダン」は採用されず.
安心したような残念なような...

実写パートのアカネ役の子が,もう少しアカネっぽかったら...と思わんでもないが,リアルな自分を否定していたから作ったキャラなので別人に近いほど正解か.

5000年前,つまり紀元前3千年紀がどういう世界だったのかよくわからんままだったが,中国の黄河に「龍山文化」が勃興していた時代やねんなぁ(Wiki調べ).だから龍=竜=“ダイナ”ゼノンなのか.
ガウマと姫,かつカニ好きの伏線回収が素晴らしい.

「怪獣優生思想」メンバーの復活は無理だったか.
途中でアカネがプリキュア風に変身した時,てっきりムジナになるのかと思ったわ.
実は『DYNAZENON』世界でのアカネ=ムジナ設定だったとか...

以上,『グリッドマン ユニバース』の感想でした.
まだまだいくらでも考察できそう.

鑑賞後,情報量の多さや情感の揺さぶりに疲弊し,しばらく呆けてしまった.

とりあえず「今を懸命に生きよう」「人生に賞味期限あり」と再認させてくれる“面白い”を超越した素晴らしい映画でした.

オススメです.

iPhone11 Pro

YMOと”教授”の思い出

2023/4/4 Tue

Art is long,life is short.

中学生の時だったか.
「Yellow Magic Orchestra」つまり「YMO」を知ったのは.

世の中はアイドル全盛期.
その中で異色の存在,異色の音楽,異色のファッション.
興味を持たずにいられなかった.

そして聴いてしまったあるラジオ番組.

1980年NHK-FM「サウンド・オブ・ポップス」にて,糸井重里司会,YMOの三人をゲストに5夜連続で曲紹介&トークを繰り広げるという放送があった.

この番組は大反響を呼び,その後も数回再放送された.
もちろん“エアチェック”
録音した120分のFUJIのカセットテープを何度も何も聴きまくった.

第1夜は「ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー」「テクノポリス」など,ブレイク(当時こんな言葉はない)曲の紹介.

第2夜は細野さん特集.

「はっぴぃえんど」「ティン・パン・アレイ」時代の話から始まり,YMO結成前のアルバム『トロピカル・ダンディー』『泰安洋行』『はらいそ』から数曲をピックアップ.

トロピカル・ダンディー

泰安洋行

はらいそ

当時は「何これ?全然テクノとちゃうやん」と全くイミフ.
だがしかし.今となってはどれもこれも魅力的でCDも買った.

アジア放浪中,雑踏を眺めながら,ウォークマンでこれらのエスニック系ミュージックを聴くのは至福だった.

いずれにせよ,売れっ子アイドルへの曲提供など,細野さんが当時の邦楽に与えた影響は凄まじい.
そして...YMO最後のメンバーになってしまった.

第3夜はユキヒロ特集.

大大ヒット曲「ライディーン」(♪今日の~仕事は辛かったぁ~)
「サディステックス」および「サディステック・ミカバンド」時代の話.

武蔵美中退,そしてファッションデザイナー...など,YMOのイメージ作り(人民服もどき)に一番貢献していたユキヒロ.
さらに磯釣りが趣味とか,
全く浸透しなかったが,糸井重里に付けられた「ホバークラフト・ユキヒロ」というニックネームが秀逸だった.

そして紹介されたアルバム『サラヴァ!』

サラヴァ!

こいつがもう空前絶後の名盤で,今でも週に一度は聴いている.
後半はソロ・アルバム『音楽殺人』の紹介もあったかな.
ここからは一気にテクノっぽくなり,そして回帰していく.

そして第4夜は教授.

始まりは「東風」,そして「千のナイフ」へ.
教授の曲は長いのでトーク時間は少なめだったような記憶.
ぼそぼそと話す教授.
糸井重里もなぜかつっこみを遠慮がち.まぁ「教授」だし・
掴みどころのない一番謎の人物だった.

※ ここでGoggle先生で検索したら,なんと書き起こしを発見! スゲー!

セピア色のラジオな日々

教授の話は一旦置いとく.

続く第5夜は,他のミュージシャンとの関係とNEWアルバム『増殖』の話が中心.
シーナ&ザ・ロケット,サンディ,大貫妙子だったかな.
もちろん『増殖』は例のコントをカット.

増殖(Standard Vinyl Edition)(アナログ盤)(特典なし)

それにしても,このNEWアルバムの構成にびっくりした.
そう,YMOはアルバムが出る度「思ってたんとちゃう」と物議をかもす.

だって『増殖』の次はこれまた衝撃の『BGM』ですよ.

BGM

とても同じグループの作品とは思えない.
それでも,やがて全てが好きになる.

さて,その後しばらくたってから,毎週火曜日の10時だったか,これまたNHK-FM『サウンドストリート』を教授が担当することになった.

自虐的に“ワーストDJ”と名乗るぐらい,朴訥で何言ってんだかよくわからない,不思議なノリの番組だった.

その人脈ゆえ,ゲストは超豪華.
デヴィット・ボウイも来なかったっけ?
ちょうど『戦場のメリークリスマス』の公開時期と重なっていたように思う.

戦場のメリークリスマス

個人的に好きだったのは,やはり矢野顕子ゲスト回.
マジで夫婦漫才.

世間的に一番有名な企画は「デモテープ特集」だろう.
Kazchariもエアチェックして何度も聴いてはまった.

正確なタイトルは不明だが,印象に残るフレーズを思い出してみる.

「なんめのきなこ」
「マニ60の歌」
「モンゴロイドが来るぞ」
「ぬらりひょん」
「ぼくの買った本には主人公がいない」
「かしくれロックンロール」
「にゃあ(猫を怒らせるだけの曲)」
「はい/いいえ(酔っ払った二人の女子)」
「こんなのはもー」
「超電磁アヘホヘ」

実はCDにもなっていたようだ.

DEMO TAPE‐1

何人かはメジャーデビューしているらしい.
ホンマ40年以上たった今でも耳から離れない,貴重な思い出.

もちろん曲を作り,送りつける(笑)リスナーもスゴイが,それを一曲一曲ちゃんと聴いて選抜する教授もスゴイ.
中にはオリジナルを丸々ダビングした曲もあったけど,どうして流した(^^;

はい.
これらに刺激されて,実はKazchariもオリジナル曲作りました.

そう,うちには当時一世を風靡していたSHARPのダブルカセットデッキがあったのだ.
家にあった縦笛やら,鈴やら,タンバリンを順番に鳴らして多重録音,
世にも奇妙な雑音を作り出した.
もちろん送る勇気(図太さ)はなかったけど.

結局YMOの音楽に触れたことがきっかけとなり,Kazchariの嗜好はクラシック音楽に流れていくことになる.
同時に日本文学や世界文学,絵画,映画にも興味を抱くようになり,正に「芸術が人生を豊かにしてくれる」と実感できるようになった.

人間の死亡率は100%だし,末期ガンであることは周知だったので,教授の死に驚きはない.
ただし,己が一番多感だった時期に,その作品とともに過ごしたことは事実.
そんなプレゼントをくれた教授に心から感謝します.

そしてそれらは今でも,いつでも聴ける.
正にArt is long.

マスゴミは,今さらのように教授の女性関係を取り上げていたりするけど,その相関図が,大河ドラマのそれみたいで笑ってしまった.

『増殖』ジャケットのYMOフィギュア.
いつか財団BがSHFフィギュアーツ化してくれる日を待っています.

『RRR』を観てきた~インド映画はカロリー過多

2023/3/31 Fri

スーパー合体.

はい.
予定通り,本日は有給取って超大作インド映画RRRを観てきました.

観る前から面白いとわかっていたけど,想像以上.

※ 以下,ネタバレ.

とりあえず基礎中の基礎.
インド映画は長い.
この映画も3時間.

しかも10:35からの上映と,ちょうどお昼をまたぐ.
ゆえに久々に売店のポップコーンを買った(コスパ悪いけど).

新コロ禍になってからトレーでの提供をやめたんかな?
持ちにくいし食べにくい.

それはともかく,予告を終えて上映開始.
もう冒頭のシーン,音楽からインド臭全開.
懐かしさも含め,大好きだ.

なんと,主役の2名の紹介と,協力して少年を助けるまでの話,いわゆるアバンだけで40分近くある.
そこからようやくオープニング.

その間,二人の友情が深まっていく様がダイジェストで流れる.
このあたりの構成はホンマ巧み.

命令,任務に極端なまでに忠実な警察官ラーマ.
ひたすら村の少女(妹?)奪還を目指すビーム.

敵同士が互いの正体を知らぬまま,どんどんヤバイ方向に進んでいく.
ビームはともかく,なぜラーマがそこまで侵略者イギリスに対し従順なのか,その理由は隠されたまま.
観客は焦らされ続ける.

そして噂のナートゥダンス!

このレベルのダンスシーンがもう一回ぐらいあるかなと思ったけど,それはエンディングまで待たなあかんかった.

ラーマ,必死の捜査でついにビーム一派の一人を逮捕.
かなり手荒な拷問をする.完全に悪役やん.
これで,この二人最後にホンマに共闘すんの? ハラハラドキドキ.

油断し毒蛇に噛まれて瀕死となるラーマ.
それを”森の人”の知恵で救うビーム.

助かるかどうかわからない友,そして自分も死ぬかもしれない状況での正体バラシ.
もう,説得力しかない.泣ける.

だがしかし,その時不思議なことが起こった.
謎の薬草のおかげでラーマがいきなり全回復!
友情か任務か,そのジレンマに葛藤し,壁に穴を開けまくるラーマ・パンチ!
もう,呆れるしかない.

その頃,猛獣満載のトラックで総督府に特攻をかけるビーム.
大混乱の中,対峙する二人.
力は互角.
しかし,少女を人質に取られ,ビームは逮捕されてしまう.

ここまでが前半.

しっかりと「インターミッション」表示が出るので,日本でも5分ほど休憩にした方がいいのに.
あー,トイレ行くならこのタイミングですね.
ラーマの過去編がしばらく続くので.

そう,ラーマは実は大義(独立闘争)のために忠実なふりをしていたのだ.
警察内で出世し,武器庫の管理を任されるようになった暁には,反乱軍に武器を横流してイギリスを倒す!

あれ? 同じ様なストーリーのマンガなかったっけ?
「出世して中から組織を変えてやるッ!」みたいなヤツ.思い出せん.

過去編の少年ラーマのスナイプシーン,かっこ良かった.
これはあれやな,『極大射程』(小説版)思い出したわ(※映画は◯◯).

極大射程(上)

ショック死者が出たという伝説のキリスト映画『パッション』を思い出させるムチウチ刑.

パッション [DVD]

確かに痛々しいシーンではあるが,インド映画らしくいきなり歌い出すビーム.
もうネタキャラとしか言いようがない悪役オバサンが,棘付きの鞭を何気に用意してるなど,ギャグとしか言いようのない演出でシリアスさが半減されている.

そんな中,何気に鎖を脚で引っ張って,ビームをなんとか跪かそうとするラーマのやさしさ.
ホンマ,大雑把に見せかけて細かい演出が光る映画やな.

ビームの怒りが民衆に伝わり暴動発生.

自分の大義のために友情を捨てようとしたラーマだが,ビームを死なせるわけにはいかないと決意.
わかりやすい展開だ.

ビームの処刑場への移送日.
銃殺帯の小銃に細工,ビームに縄を切るためのカミソリを渡す,提督を足止めする罠を準備.
ビームと少女を逃すことには成功したが,ラーマは負傷し捕まってしまう.
ビームがラーマを...と,勘違いさせるシーンもあるが,いやホンマうまいわ.まさに演出の妙.

潜伏中のビームと少女,仲間,その危機を救ったのがなんとラーマの許嫁のシータだった!
ラーマのこれまでの行動の真実を知るビーム.
友を救うため,再び立ち上がる! 泣けるわ.
もう,伏線回収がうますぎる.

一方,正体がばれて牢獄につながれるラーマ.
週に一度の食事しか与えられず瀕死のはず...なのだが,なんとひたすら懸垂して筋トレ.
さらに歩けないように足を殴打され独房へ.
なんと,そこでも懸垂!

まさに,監獄トレーニング!

プリズナー・トレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ

これらが,全て伝説の最強肩車への伏線だったとは!

ジャングルに逃げる二人.
またまた不思議なことが起こり,ラーマの傷は全快.
それどころか,神の弓矢を入手.
その名前の通り,古代インドの伝説の英雄神と化す.

もうそこからは良い意味でめちゃめちゃ.
『ランボー』『コマンドー』『プレデター』『フルメタル・ジャケット』と...えー,なんでもいいのでアクション映画のかっこいいシーン全部盛りの戦闘.
あの熱かった80年代ハリウッドを彷彿とさせ大興奮.

「上映時間3時間は長い」と言ったが...スマン,あれは嘘だ.
テンポ良いストーリー展開のおかげで,あっという間.

ラスボス(と言っても強くないが)との対決があっさりしていたが,最後に「銃弾1発と命の値段の比較」講話すらも回収.
ホンマにスキがない.

てっきり,主役2人がイギリス軍の大群に囲まれ,ピンチになった時に,蜂起した住民が押し寄せて大乱戦かとも思ったけど.
ひょっとして,この後のストーリーは続編?(予定があるそうな)

監督の前作『バーフバリ』は古代叙事詩モノ,つまりファンタジーだったが,今回は1920年のイギリス支配下のインド.

バーフバリ 伝説誕生/王の凱旋 &完全版ブルーレイBOX

その非道な圧政がこれでもかと描かれる.
そして敵側は一分の理もない悪役.

そうそう,ようするに健さんのヤクザ映画と同じ展開やな.
耐えて耐えて最後に爆発.

多様性だとかポリコレだとか,理屈でこねくり回すのは現実だけで十分.
アクション映画はこういう勧善懲悪でいいのだ(聞いているか,ネズミー?)

まぁ,インド人の顔がみんな同じに見えてしまうという欠点もあるが,これは仕方がない.
あっちもあっちで平たい顔族の判別はでけへんやろな.

後,インド映画にしてはダンス少なめかな?
どこからともなく現れるインド女性の群舞がなかったような...

贅沢を言うなら,劇場を出た後もインドのマチナカだったら良かったのに...(無茶やな)
やっぱり死ぬまでにインド再訪やな.

アメコミヒーローやSF映画の代わり映えのないアクションに食傷気味だったところに,それとは全く次元の怒涛のアクション.
最初から最後までニヤニヤが止まらない.

おすすめです.
可能な限り劇場で!