『THE MATRIX』~新作公開前に私的リバイバル

2021/12/17 Fri

全てはここから.

いよいよ公開されるシリーズ最新作『マトリックス・レザレクションズ』

マトリックスレザレクションズ 公式サイト

『007』同様,事前のネタバレを完全に封印し,今日からの公開に備える.
ゆえに順当に続編なのか,はたまた無印のリメイクなのか,(無印と比較すると)評判のあまりよろしくない『RELOADED』以降の作り直しなのか...全くわからない.

そして『マトリックス』3部作の私的リバイバル上映をスタート.
幸い,Amazon Prime Videoで全作サブスク配信中.

マトリックス(字幕版)

ちなみに,数年前に海外通販で安く購入した“新品未開封の”Blu-rayディスクも持ってたりする.
こういう人,わりと多いのでは?

もちろん無印は1999年の公開時に劇場でも観た.
かの有名な「360°グルグル回りながらののけぞり弾除け」はCMでもガンガン流れていたので,それほど新鮮味はなかったが,仮想現実そのもの設定が魅力的だった.

目の前にあるモノは現実ではない(かもしれない).
全ては脳内に流れる電気信号が思わせている.
感情ですら神経伝達物質の増減で操作可能.
ちょうど,医療系専門学校で脳科学について学びはじめたKazchariには実に刺さる内容だった.

公開後20年以上経って改めて鑑賞すると...やはり色褪せない魅力がある.
真っ黒ディスプレイに上から降ってくる緑色のアルファベット,数字,そして反転カタカナ.
誰もがイメージするマトリックスのビジュアル.
そうそう,昔のディスプレイってこのブラックとグリーンやったよなぁ...

もちろん今の基準だと,
ワイヤーアクションもっさり.
スローモーション過多.
CG不自然.
と,思ってしまうが,これは我々の目が肥えてしまったせい.
マトリックスでのこの表現が全ての元祖なのだ.
日本がアニメーションで表現してきたことを,アイデアと独創性あふれる極限の撮影技術で実現.
後に『ANIMATRIX』が造られるのがご愛嬌.

マトリックスで死ねば本体も死ぬ.
「心と身体はつながっているから」というセリフで納得させようとするが,今思うに,これって「スタンド」と本体の関係に似ている.

”目覚めた人たち”は,マトリックスにいる時も,ここがマトリックスであると認識している.
ゆえに訓練(もしくはインストール)すれば,なんでもありのアクションを展開できるわけだが,能力の個人差があるのはどういうわけだ?
ネオが救世主扱いされた所以は「一度死んで生き返った」「エージェントに勝った」「空を飛んだ」という,他の”目覚めた人”にできないことを平然とやってのける点だと思うが,これってネオの「イマジネーション力がズバ抜けていたから」で解釈して良いのだろうか.そこにシビれるッ,あこがれるゥ!

ネブカドネザルの船内が汚い.
ムシムシしている.
臭そう.
この辺はスターウォーズ(ミレニアム・ファルコン)っぽい.
特にネオ他,乗組員のシャツが汗じみてるのが良かったな.
生命体が自らの分泌物で汚れている感.
面白いのは黒バック+グリーンフォントのモニターを観て,何が起きているかわかってしまう乗組員.不思議.

つーことで,無印を久々に鑑賞.
もう,これで終了しても何の問題もないどころか,むしろ続編作らなくても良かったのでは?,と後から思うくらいよくできている.

続いて『RELOADED』
こっちはもうエージェント・スミスが無敵過ぎて「結局何やっても倒せないんでしょ」と冷めた目線になってしまった.

ラスト近くで,ネオが素手でセンチネルを止める.
「おおっ,ついに虚構と現実の狭間を越えたか!」と興奮したが,『REVOLUTIONS』で「実は境目に取り残されただけでした(テヘベロ)」とわかり,心底がっくりきた.

そして,中身がスミスのベインに襲われ,ネオが目を潰されてしまう.
フォース...じゃなかった心眼を使ってなんとかマシーン・シティにたどり着き,巨大なウニ...いや大怪球じゃなかったマトリックスのメインフレームと対峙.
ネオは「自分と同じシステムイレギュラーであるスミスを駆逐すれば,ザイオンを助ける」という約束を取り付け,ドラゴンボール実写版的なタイマン勝負でスミスを倒したというか,オラクルの戦略勝ち.

初見時は「えーっ!ネオ死んでもうたやん.なんやバッドエンドかー!」という感想だった.
冷静に考えると,そもそもが本編に散見されるキリスト教用語やモチーフ.
最後は盲目の殉教者が磔ポーズで召されていく...のは当然の流れ.

今思うと,マトリックスって体内免疫システムの話でもある.
ウイルス,自己免疫,抗体,増殖,ホメオスターシス...
まぁ,元々コンピュータやロボットそのものがヒトの代用品やし.

それにしても当時は革新的だった撮影技術.
まさか20年経つと,たかだか5万円程度の小さなカメラで誰もが撮影可能になるとは驚き.
とは言え「できる」のと「やる」の間には深い溝がある.

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この私的リバイバルのために,当時買ったパンフレットを引っ張り出してきた.
このパンフの出来,特に無印が...ひどい.
確かに情報量は半端ない.
ただし,デザインセンス,レイアウトめちゃくちゃ・
本編のスタイリッシュさからほど遠い.

最大の欠点は...フォントの小ささ.
ほとんどのページが,Wordでいうところの8pt程度の大きさしかない.
読むためにはシニアグラス必須.
さらには,黒バックに灰色フォントで全面文字という,狂気のページすらある.
そこはせめて,グリーンの縦書きフォントでは?

見開きヴィジュアルでごまかすイマドキのパンフレットより有用かもしれんけどな.

つーことで,下準備万端.
さぁ『レザレクションズ』観に行くか!

(数時間後,帰宅)

まさかの『コードギアス』だったとは...(to Be continued)

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