2021/10/31 Sun
その時,不思議なことが起こった.
先週はファットバイクにて「21世紀の森」が起点となる「愛山米飯林道」を訪れた.
「雪に覆われた峠まで登って下る」というなかなかなエクストリーム・ライドだったが,ダウンヒル時の激しい振動によってツール缶のフタが緩み,そのまま外れて紛失してしまった.
気づいた直後は,再び登って探す気力はさすがになかったため,諦めてAmazonにて同製品を注文した.
しかしながら,一時品切れ中で発送はかなり遅れるとのこと.
別のツール缶も検討したが,サイズ感といいカラーといい,やはりこいつが良い.
ゼファール(Zefal) ツールケース Zボックス L [Z BOX L] 防水仕様 容量0.8L 重量130g サイズ調整可能 ボトル 7081
ところが,先週のライドの写真をチェックした際,ツール缶のフタがついた状態と外れた状態の2枚の写真を比較.
紛失に気付いた箇所から登っても,最長2kmの範囲内に落ちていると類推された.
「ここまで範囲が限定されているのであれば探せる」と決断し,探しに行くことにした.
ただ,前回と同じくファットバイクで登るのは面白くない.
そこでモンキー125ですよ!
以前走った様なフラットダートではなく,アップダウンのある,ちゃんとした林道を走ってみたくなった.
前車がBajaだったこともあり,Kazchariはオートバイに関してはオンよりオフ派なのだ.
それに今回,モンキーで行きたくなった理由の1つはこの動画.
このシリーズ.字幕なしのフランス語オンリーなので何言ってのかさっぱりだが,そんなの関係ねぇ.
画像から伝わる”無茶加減”が突き抜けていて笑える.
モンキー+巨漢のおっさんが荷物満載で林道を走るどころか,パーツ分解したモンキーを数十メートルロープ懸垂下降,崖下でまた組み立てるというクレージーさ.
他にもゴムボートに乗せて,無人島まで運んでキャンプ(モンキーを持っていく必要あるのか?)とか...
無意味な困難さへの挑戦が,大人の趣味としてすがすがしい.
何より,この異様なカスタムが厨二病(≒男子)のハートをがっちり掴むっ!
(なぜかミラーはノーマル)
能書きはさておき,早速出発.
気温低めで結構厚着.
昨冬大活躍の電熱ベストも導入.チャリと違って汗冷えはない.
ちなみにこの電熱ベスト.
Amazonで検索すると中華製がずらりと並ぶ.
サクラチェッカーだと危険度MAXな商品だらけになってしまうが,Kazchariが購入したモノはモバイルバッテリで普通に使えます.
そやけど,そのメーカーも今はない...(OEMだらけ).
一方,モンキー125は軽量化.
林道での振動を考慮しトップケースおよびタンクバッグは装着しない.
背中には普段チャリで使っている小さなリュックを背負い,非常食を詰める.
もちろん熊ベルも.
自宅からスタート地点までは30kmほど.
ペーパンダムで一度停車後,GO! Go!
まだ冬期閉鎖になってはいなかった.
路面に残るのは明らかにオフロードバイクのタイヤ痕.
攻めてるなぁ.
おそらく4輪も走っているだろう.
ではのんびりと...
さすがに今回は指切りではなく,ちゃんとした革グローブ.
着けたままでスマホの操作ができないので,撮影時は外して,その辺の地面にほおり投げているのだが,年季の入った茶色なので時々見失う.
枯れ葉に交じるとこんな感じ.
写真に写り込んでも目立たないという見方もできる.
さて,チャリに比べると,やはりエンジン付きは速い.
結構な坂もガシガシ進む.
ただ路面状況はあまりよくないので,ファットバイク以上に運転には気を使う.
何より転倒は避けたい.最初はおっかなびっくり走ってたが,徐々に慣れていく.
ガレがひどい所はスタンディングで.
ニーグリップどころかスネグリップさえ怪しい作りなので,フルサイズオフ車のような走破性は望めないが,これはこれでかなり楽しい.
タイヤも一応ブロックタイヤ?
このくらいの路面だと十分グリップする.
水たまり? もちろん避けてます.
一番景色の開けた場所で自撮り大会.
今日はポージングが決まらん(メットのせい).
諦めて乗車ポーズで.
さらに進む.
冒頭写真の場所が残り4km地点.
そう,フタが無事落ちているとしたらここからとなる.
うーん見つからん...
林道の様子も先週と様変わりしている.
落ち葉が増えた.
雪が消えた.
オートバイの”ゆっくり”には限界がある(低速だとエンストする).
Kazchariの動体視力にも期待できない.
おまけにフタは認識しにくい黒.
フタ探しと路面状況と熊の気配の3つに注意を分散.無理無理無理ッ!
Kazchariはニュータイプではないので,半ばあきらめていた頃...不思議なことが起こった.
なっなんと見つけてしまったァ!
何たる偶然! 何たる僥倖! ミラクルっしょ!
よくもまぁ,クルマにもバイクにも轢かれずに...
ここ数日で一番うれしい出来事となった.
あれ? この辺りって,先週は雪が積もっていたはず.
今週の雨や気温の高さで全て消えている.
これなら行けると,峠を目指す.
熊? オートバイはうるさいから大丈夫!(ホンマか?)
停車時もエンジンは切らなかった.
着きましたっと.
ここでもポージングが決まらん.
もこもこのライディングウェア+メットはあかん.
やっぱピチピチのサイクルジャージじゃないと.
ここまで雪はなかった.
となればこの先もないはず.
はい.今日は上川側へダウンヒル決定!
見よ!このバラエティに富んだ道を!
フタ発見奇跡ついでに,2年前にドロップしたチャリのボトルも見つかるかと思ったが,さすがにそれはなかった.
転倒もせず,無事に上川側出口着ゥ!
ダウンヒルに関してはご覧の路面である.
スリップが怖くてゆっくりと下った.
ひょっとしたら,ファットバイクの方が”ヒャッハーライド”だったかも.
それにしても林道楽しかったなぁ...
やはりエンジン下部の「とぐろ」=ノーマルマフラーの触媒が気になる.
昨今の排ガス規制に合わせたらしいが,最大地上高を稼ぐならジャマ.
今回はさすがにエンジン部を擦るようなガレ場はなかったが,石もカンカン当たるし,何より重そう...
やっぱマフラー替えるか!
武川のスクランブラーもいいけど,ノーマルと変化のないこいつも候補に挙がってきた.
スペシャルパーツ武川 スポーツマフラー ノーマルルックスタイル ブラック モンキー125 (JB02)
とは言え,ダウンタイプのトラッカーマフラーもやはり捨てがたい.
同時にキャッツファクトリーの「ペットボトルインサイドカバー」という”おもしろアイテム”も使ってみたいし...
スペシャルパーツ武川 トラッカーマフラー ブラック モンキー125(JB02) 04-02-0297
...と色々妄想がはかどるが,北海道のバイクシーズンはもう終わる.
あわてて替えてもな.
林道を出て右に行くと「愛山渓温泉」.
バイクで温泉は冷えて辛い.
本日は諦めて左折し,国道39号線を目指してしばらく舗装路を走る.
ところがっ!4,5km進んだ地点がゲートで封鎖されていたッ!
「21世紀の森」つまり旭川側には何の標識も案内もなかったぞ!
さて,どうする?
道交法的には「通行止」標識を越えることはもちろん違法.
しかし,Kazchariは知らずに向こう側から走ってきた(ゲートのこちら側に標識なし).
逆に,このままUターンして今来た道を引き返すということは,”知った上で”「通行止」道路を走ることになる.これぞ正に違反.
ここでの最適解は...そう,不思議なことが再び起こった.
あれれれれ,なんという事でしょう! いつの間にかゲートを越えていたではありませんか!(わざとらしい...)
いや,BMW-GSのようなデカいバイクじゃなくて良かった...
これ,クルマで来てたらどうなってたやろ.
そのまま国道に向け直進.
お馴染みの「愛山渓ドライブイン」が見えてきた.
振り返るとこんな表示が.
ようするに「愛山渓温泉」は既に営業終了.
以上,週末のちょっとした”奇跡付きの”冒険でした.
ホンマ,モンキー楽しいわ.