2020/11/10 Tue
伝統的なコース?
先日『Tour de France 2021』のコースプレゼンテーションが行なわれた.
例年のように,大会場で各チームのエースを呼んで...とはいかずTV放送だったようだ.
発表されたコースは保守的というか,最近の奇をてらったコースとはうってかわって普通(?).
石畳とか,未舗装とか,グリッドスタートとか,60km超短距離とか,獲得標高5000m越えのようなマリオ・カート的ステージはなさそう.
強いてあげれば,Stage11の“魔の山”モンバントゥ2回登りかな.
それでも最後は下りゴールなので,それほどタイム差はつかない(だろう).
さらに来年のコースは頂上ゴールが3回しかない.
“ツール・ド・下半分”の山だらけだった2020年とエライ違い.
これまではピノやバルデのようなフランス人クライマ-に勝たせるため(あくまで噂)の山岳↑TT↓設定だったのが,山岳↓TT↑のオールラウンダーもしくはパンチャー向けに.
フランス人パンチャーと言えば,♪アラアラアラアラフィリップ!
その実力と人気は折り紙付き.
世界チャンピオンを獲っても,ゴール前で油断して後ろの選手に抜かれたり,停車中のモーターバイクに衝突したりする天性,いや天然のエンタメ性.
『Tour de France 2019』での大活躍も記憶に新しい.
ciclissimo(チクリッシモ)No.61 2019年10月号
※ 優勝はINEOSのベルナルです.
さすがに総合優勝は難しいかもしれんが,チームメイトには今年のジロで魅せたアルメイダや,大事故からの脅威の復活をみせるレムコ・イヴェネプールもいるしで,クイックステップは来年もやらかしてくれそう.
もちろん,ディフェンディグチャンプのポガチャルや,マチュー・ファンデルプールも出場するだろう.
ログリッチェのリベンジもありそうだし,ファンアールトも「ヒルシです」もいる.
コースに関係なく”若い”役者ぞろい.
ちょうど先日『Vuelta a España 2020』も,予定していた全18ステージを終えた.
同時視聴はせずハイライトのみの観戦だったが,ログリッチェが二連覇達成.
おめでとうございます.
チームも強いし,フルーム時代の次はログリッチェ時代かな.
それにしても最終決戦たるStgae17における,ラストのカラパスの追い上げは,同時視聴してたら大興奮やろなぁ.
もし,カラパスが逆転してたらジロとブエルタの制覇となり,それはそれで偉業やったけど(ちなみにボーナスタイムを除けばカラパスが勝っていたそうな).
プリモッシュ・ログリッチはブエルタで8秒差でカラパスに負けていたかも?
『Giro d’Italia 2020』も1位と2位が同タイムで最終日を迎えるというマンガのような燃える展開!
結局,どうなるかと危ぶまれた3大グランツールは全て実施された.
しかも近年まれに見る面白さで.
日程の変更やら感染対策など例年とまるで異なる環境.
そんな中でも,人類の勝利というか,娯楽にかける人間の意気込み・情熱は素直に「スゴイ」と感じた.
これで東京オリンピックすらも開催できそうな気が...やっぱりしない.
むしろ冬の北京や東京の次のパリすら怪しくなってきているような...
いずれにせよ,今年一気に進んだ感のあるロードレースの世代交代.
来年の視聴も楽しみだ.