『映画を早送りで観る人たち』を読んだ

2023/7/7 Fri

倍速視聴はしないけど

7/1より『ツール・ド・フランス2023』が始まった.

例年だと,一週目は出場選手の顔見世.
つまり,個人TT,スプリントステージ,丘陵ステージ,週末に一級山岳1つだけステージなど,ヴァリエーションに富むものの,まったりペースでスタートすることが多い.

だが今年は別物.

珍しくラインレースとなった第1ステージから全力全開.
早くも総合2強のポガチャルとヴィンゲゴーの争いが見られるなど,とんでもない展開.

第4ステージのスプリントもサーキットゴールが大混乱を産んだ.
道が広すぎ=ライン取りの自由度が高すぎて落車続出というスペクタクル.

そして,まさかのポガチャル失速からの倍返し!の第5,6ステージ.
面白すぎる.

今のところ天気も良く,悪天候続きだったジロの陰鬱さとは真逆.
毎日楽しみにしている.

イマイチ盛り上がらない今年の『ジロ』

さて,そんなツールだが,Kazchariは例によってJ-SPORTSオンデマンドの月払いパックで視聴中.

毎晩たいてい21時前後に放送開始となる.

とは言え,ずっと画面を見続けているわけではなく,山場を除き,洗い物やらZwiftなど何か別のことをしながらという,ラジオ的な活用をしている.
トイレ・浴室にも持ち込むけどな.
毎晩23時半には就寝するので,そこで視聴は中断.
続きは翌朝,というルーティン.

そう,ロードレースは中継時間が長いのだ.
一時,スーパースター・ペテル・サガンが「このスポーツは退屈すぎる.オレだったら最後の5分くらいしか観ない」なんてことを発言して物議をかもした.

確かに.

コスパ,タイパとうるさい昨今,競技時間が5,6時間かつほとんどの画面が「おっさん達のサイクリング」というエンタメが生き残っていること自体が奇跡.

さて,先日,このコスパやタイパ志向がすっかり強くなった現代人による映像作品の視聴スタイルについて言及した書籍『映画を早送りで観る人たち』を読んだ.

映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~ (光文社新書)

最初にこの本について知ったのは,数ヶ月前の岡田斗司夫ゼミだったかな.
そこで興味を持ち,図書館に予約を入れたのだが,人気本のためか,なかなか確保できなかった.それをようやく読了.

さて,内容をざっとまとめる,

最近,映画やドラマ・アニメなどの映像作品を倍速再生や飛ばし見視聴する人が増えている.
具体的には「会話のないシーンや風景だけの描写シーンは飛ばす」「連続ドラマのサブキャラのエピソードは飛ばす」など.
さらには「後悔したくないのでドラマ視聴前に先にネタバレ・考察サイトを読む」などのコスパ志向.

これらの行動,Kazchariには,この本の著者同様,作り手に敬意のない失礼な態度と感じらたのだが,本人たちは「買ったモノはどう扱おうが個人の自由」という思考.

こうした人が増えたのは以下の理由.

1)サブスクが普及し,膨大な作品をチェックする時間に追われている.
映画館に行く,ビデオを借りるなどの手間が不要な分,視聴が手軽になりすぎた.

2)SNSで共感し合いたいので,多くのコンテンツを知っておかねば.
多数の人と話を合わせるため,もしくはマウントをとるためには,とりあえす流行りのコンテンツを押さえておく必要がある.

3)全てをセリフで説明する作品の増加.
登場人物自身が状況,心情をセリフで丁寧に説明しまくり.構図や風景,表情からキャラの思惑を類推しなくてもよい=画面を観続ける必要がない.

ようするに,視聴が手軽になったコンテンツをできるだけ多く,早く”消費”したいという効率化が何よりも優先されている.
だが,それはもはや”鑑賞”とは呼べない.

一番驚くのは,ネタバレ禁どころか,むしろ自分からネタバレ・考察サイトをチェックしてから,その作品を観るかどうか決める人がいるということ.
ハズレを引きたくないというコスパ志向に加え,「予想外の展開や心が揺さぶられる内容は疲れるから避ける」という驚愕の理由.

現実の生活で心身ともに疲れ切っているのに,単なるエンタメに芸術性や高尚さなんぞは求めていない.ただ楽しみたい.ひたすら見たいものだけを観たい.激しい感情を喚起させられたくはない...

世の中ハラハラドキドキ,喜怒哀楽も全て体験してなんぼと考える厨二なKazchariには理解できん.
単なる現実逃避に思えるけどな.

...と,こうしたコスパ・タイパ至上主義者に賛同しかねるのだが,次の一文で論破されてしまった.

「自分もAVでは早送りする」といったお茶目な反応が複数あった.たしかに,“目的”のために“物語”を無視して“お目当てのシーン”だけを“繰り返し”視聴する映像ポルノは,快適主義が求めるものと要素としては同じだ.

えー,はいすいません.
ヒトなんて根っこのところではみな同じ.
優劣はないっつーことやね,きっと.

それでも,現代社会のこの膨大なコンテンツの海に放り込まれた結果,「ヒマ恐怖症」になりがちなのも確か.
少しでも時間があれば,スマホを手に取り「情報」という名のエンタメを注入され続けてる.

「我々は暇を恐れすぎている」と,エライ人が言っていた.
つまり脳を休ませて,これまでの知識や経験を整理整頓する時間が必要.
そうでないと,脳が汚部屋になるだけ.
ようするにデジタルデトックスが重要ということやな.

そこで登場するのはやはりチャリ.

「ツール」の放送もダイジェスト版があるけど,やはり同じような画面が延々と流れるLIVE中継を,ダラダラと酒でもチビチビ飲みながらボーッと観るのが心地よかったりする.

そして何より,頭からっぽにして夢を詰め込めるブルベがやっぱり最高.
例えば400ブルベの200~300kmの間なんて,究極の退屈さ.

さーて,来月のブルベさんは?~悩ましの400

チャリこそ人生を満足させる最強のコンテンツ!...と言いたかっただけ.

2023旭ヶ丘ヒルクライムアタックと愛山渓二次会ライド

2023/7/2 Sun

自分を越えろ

iPhone11 Pro

晴れ.温度:13 ℃,湿度:87%,体感温度:12 ℃,風速:4.7 km/時,風向:W

やってまいりました「旭ヶ丘ヒルクライムアタック2023」!

『旭ヶ丘ヒルクライムアタック2023』にエントリー!~坂バカ宣言

新コロのせいで2020年はスキップとなったが,Kazchariは毎回参加中で4度目の挑戦となる.

職場の健康診断では全く問題のないKazchari.
しかあし,血液やら心電図の結果は単なる数値の羅列に過ぎぬ.
真の健康は,心肺・筋肉のパフォーマンス,つまりガチレースで測るものだぁ!

つーことで,年に一度の体力測定・健康診断的位置づけのこの大会.
あらためて過去のリザルトを振り返る.

2019:13:56
2020:中止
2021:14:08
2022:14:34

うむ.毎回着実にタイムが落ちている.
これはいかん.
「年齢には勝てぬ」と言い訳はまだしたくない.

そして迎えた2023年.

はたして,その結果は...総合9位,年代別(40~59歳)6位.
残念ながら表彰台には登れなかったが,ベストタイム更新!

2023:13:31

昨年より1分以上短縮! そして4年前の自分も越えた!
これは素直にうれしい.

参加にあたり,これまでにない準備・実践が功を奏したかもしれぬ.

以下,レース当日の備忘録.

朝4時起床.

7/1より始まった「ツール・ド・フランス」のオンデマンドを視聴しながら朝食.
ツール史上最も過酷と言われる第一ステージ.なんだこれ!?
まるで3週目のクライマックスかワンデーレースの様.

まずは燃料補給が大事.

ヒルクラ大会前の栄養管理

今回はいつものメニューにプラスして,inゼリー「MINERAL鉄分」をチュルチュル.

inゼリー マルチミネラル グレープ味 (180g×6個) 栄養補助ゼリー 不足しがちなミネラル配合 10秒チャージ 5種類のミネラル 鉄分 カルシウム 亜鉛 銅 マグネシウム 栄養機能食品(鉄・カルシウム・亜鉛・銅) 森永製菓

そして,水筒に「スーパーメダリスト9000」を1包溶かし持参する.
クルマで移動中ちびちび飲む.

アリスト スーパーメダリスト 500ml用 11g×8袋

5時50分頃,上川町役場前の駐車場着.
既に15,6台ほどのクルマが停まっていた.

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新兵器の半固定ローラー台をセット.
DOMANEを載せてウォーミングアップの準備完了.

「MINOURA MoZ-Roller」のメンテとパワーアップ

6時になったため受付へ.
出走時のウェアで事前撮影するとのこと.
リザルト確定の資料にするらしいが,以前トラブルでもあったのだろうか?

駐車場に戻りアップ開始.
参考記事によると「心拍を上げるための全力走も入れる」とあったが,さすがにそれはせず.
大腿四頭筋に負荷がかからない範囲でくるくると漕ぐ.

数人の知り合いから声がかかる.

「あれ? Kazchariさん,あのカラフルなヤツ(EMONDA)じゃないんですね」

という声多数.

「あっちは縁起が悪いので」と答える.

例の事故を知っている人はここで爆笑.

EMONDAな初クラッシュライド~わりと重傷

そのあと「こっちの方が700gも軽いんですよ」と説明.

30分ほどダラダラ回してアップ終了.
少し汗ばんだインナーとジャージを本番用に着替える.

ブリーフィング開始.
特にゴール後のダウンヒルに関して注意喚起.
北海道らしく,舗装状態のよくない箇所がいくつかあるのだ.
何度か走っているとわかるけど,初見の人は要注意(マジで).

緊張するとトイレが近くなるチキン野郎なので,スタート位置への移動開始ギリギリまでトイレ.
悪あがきに「即攻元気」と残った「メダリスト9000」を一気飲み.
「うぉーっ!」と髪の毛が逆だったり,服が破れたり,鼻血が出たり,目が光ったりなどの覚醒はない.

【ボール販売】明治 即攻元気ゼリー アミノ酸&ローヤルゼリー 180g×6個

トレインに合流して,いつものスタートポイントへ.
一応シングル№ゼッケンなので2列目に(遠慮がちに)並ぶ.

今日は寒い.
ウインドブレーカーを着用したまま待機.
スタート前に脱いでスタッフの軽トラに積んでもらうつもり.

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気温が低いためボトルレスでいく.
そやけど,ここまでは運んできてても良かったかな.来年はそうしよう.

集団真ん中あたりに,見覚えのあるJrクラスの少年が...そう,確か2021年の大会で,最後の坂で見事にちぎられてしまったTくんではないか!

『旭ヶ丘ヒルクライムアタック2021』に参加

さすがバリバリの成長期.むっちゃ身長が伸びてた.

「Kazchariのこと,覚えてる?」と声をかけてみる.

Tくん「ええ,ああ,はい」とイマドキっぽい気のない返事.

へぇへぇそうでしょうよ(なぜすねる?)
くそぉ,今日はブチ抜いてくれるわッ!(見事なタヒ亡フラグ)

で,8時,町長さんの合図でいよいよスタート.
前列のシングル№ゼッケン軍団,フル加速!...かと思いきや,あれ? 今回はペースが緩い.十分ついていける.
「これはいけるかも」と思った時も一瞬ありました.
その後の平坦を終え,次の坂で...Kazchariの入賞の夢は潰えた.

公式のレース動画が素晴らしい.
トップのゴール前は見ごたえあり.

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定番のゴール後のヤラレ顔.
つーことで,今回の取り組みのまとめ.

1)機材

昨年購入した最終兵器たるEMONDA.

ロードシーズンinライド~TREK EMONDA SLR7 First Light 実走レビュー

元々は,こいつで出走予定だったのだが,試走しても思った以上にタイムが伸びない.
やはり機材よりもエンジン(ライダー)次第であることを証明.
結局,単純に乾燥重量6.9kgDOMANEで参戦.
こっちの方がポジション,操作,クセとも慣れてるしな.
それに体力測定という体なら,例年と同じ機材の方が適切(そうなのか?).

2)筋トレ

「例の落車で負傷したのは筋力がなかったせい」と独自解釈.
2か月ほど,有酸素運動だけでなく筋トレに真面目に取り組んでみた.

推奨のバックランジ,マジで効くかも.
やはり体幹ですな.大事なのは.

3)ローラーアップ

これまでもレース前には会場周辺をうろちょろして,適当なウォーミングアップならしてきたが,今回は真面目にローラー台を持ち込み.
30分で約10kmほど.
うむ.これも効果的だったかも.
本番でも脚が軽かった.

4)ドーピング

なんつっても「メダリスト9000」
脚も心肺も調子良かった(気がする).
いいんですよ,プラセボで.
今度はブルベ前に飲んでみよう.

5)ガチ勢の作戦変更

既述だが,例年に比べガチ集団の最初の登りスピードが遅めだった.
十分ついていけた.
これが偶然にもKazchariのペースに合っていたのか,その後も(ちぎられたもものの)それほどタレることなく登れた.
こういう自分のペースって,後からパワーメーター見てもわかるんかな?(今回はなし)

いずれにしろ「自分にはまだ伸びしろがある」ということがわかった.
つまりKazchariはまだ負けていない!(ホノオくんか)

アオイホノオ(1) (ゲッサン少年サンデーコミックス) Kindle版

ご褒美のジェラートを食べながら表彰式を待つ.

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ここでIねーさんから「二次会」へのお誘いを受ける.

行き先は「愛山渓」とのこと.
あぁ,あの浴槽が小さい,山奥の秘境温泉があるところですね.
大昔,オートバイで行ったことがある.

チャリだと“みんな大好き”愛山米飯林道の出口で右折した先の先やな.

激走!愛山米飯林道ライド

望む所である.実に面白そう.

元々,レース後は”ぼっち”で三国峠にでも行こうと考えていたので,クルマにはディープホイール,ちゃんとしたサドル,ライト類を積んであるのだ.

表彰式終了後,早々にダウンヒルしてクルマに戻る.
がちゃがちゃと通常ライド仕様にフォームチェンジ.

時間的に先に昼食とのこと.
二次会参加者で「あさひ」に集合.

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酒粕入の「大雪上川酒造ラーメン」.美味し.
ちょうど¥1,000でお釣りが出ないのが良い.

さて,参加者10名越えの受刑...いや,坂バカサイクリスト達がおもむろに出発.

もうね,例の落車事故のトラウマがあるので,路面状況やチャリの前後間隔には特に注意.これでまたやらかしたらと思うと...ドキドキが止まんねぇ(伏線)

塩ラーメンが絶品の愛山渓ドライブインで左折.
もちろんとっかかりから即ではないが,じわじわと登っていくのは確か.

例の事故の際,ご迷惑をおかけしたHさんと談笑しながらガシガシ森の中へ入っていく.

360°カメラで撮影している人がいたので,エエかっこしようとダンシング!
その瞬間,後輪が松ぼっくりを踏んだのか,車体がグラっと揺れる.ヤベー! またやらかすとこやった.

愛山米飯林道の出口を過ぎると,さらに斜度が上がってくる.
道を良く知っているヤマタケさんが先行しだしたので,ついていく.

たまーに温泉帰りのクルマが前方からやって来るが,人気もなく実に静か.
いや違う.今にもヒグマが出そうな雰囲気.
こりゃ1人だと怖いなぁ...と思いつつペース走で登っているとヤマタケさんを抜いてしまい,いつもの“ぼっち”になってしまった.

スプレーはおろか,熊ベルすら持っていない.
「まっ,大丈夫っしょ」と,いつもの楽天的な性格が顔を出す.

オートバイで来た頃の記憶は既になく,実に新鮮な気分で登る.まぁ,乗り物も違うしな.

それにしても距離も斜度もさっぱりわからん.
ずっと登りっぱなしというわけではなく,上がったり下がったりを繰り返す.
「旭岳」と「十勝岳」を足して2で割った印象.

と,ちんたら登っていると,後方から...ヤツだ,ヤツが来たんだ!...のOさんが現れた.
先ほどのレースで総合2位,年代別1位の強者である.

しばらく並走するものの,こちらの限界を見極めたのか,先行されてしまう...無念.

で,そこから2kmほどの登攀でゴールの「愛山渓温泉」着.

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このまま温泉に入りたいところだが,さすがに汗だくジャージを脱いで,清めた体にまたそのジャージを着るというMプレイはしたくない...って,昔やったやん!

ファットなオソウシ温泉,地獄のデスライド!

ここが川沿いの露天風呂とかやったら,ジャージのままドボンやな.

しばらく待っていると,全員登ってきた.
無事,刑執行.
いやいや,あの過酷なレースの後の二次会.
みんなブツブツ言いながらも,顔は笑っている.
これぞサイクリング・ハイってヤツだぁー!

耳キーンするぐらい標高が高い.
つまり寒い.
持ってて良かったジレ.

いただき画像

ダウンヒル開始.
このまま上富良野まで帰るという変...いや強者を見送った後,上川町に戻る.
先ほどのラーメンがキレイさっぱりエネルギー変換され,ものすごく腹が減っている.不思議だ.

で,補給食の羊羹を食べながら,皆さんに挨拶して帰路につく.

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以上,地獄の体力測定レポートでした.
来年の目標ができた.ズバリ,13分切りだな.

つーことで,来年も出るでぇ...二次会に!

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イマイチ盛り上がらない今年の『ジロ』

2023/5/25 Thu

個人の感想です

Kazchariは,2013年からサイクルロードレースを観戦している.

と言っても年中ではなく,5月と7月のみJSPORTSのサイクルパックに加入.
ようは『ジロ・デ・イタリア』『ツール・ド・フランス』のみを通して観ている.
あれ?『ブエルタ・ア・エスパーニャ』は? ⇒ 8,9の2ヶ月にまたがってしまうのでパス.

さて,今年の『ジロ』もいよいよ3週目に突入.
5/23,火曜日の第16ステージは,休息日明け203kmで獲得標高5200mという,完全に“あ◯おか”なコースレイアウトだった.

JSPORTSのオンデマンドも17時40分開始のフル放送.
夕食の時間も家族の白い目に耐えつつ,片耳イヤホンで視聴した.

結果からすると,ラスト4kmからのアルメイダのアタックとGの追走,遅れるログリッチェなど,総合勢初ガチンコの,そこそこ見どころがあるレースだったが,うーん,あまりエキサイトできへんかったなぁ.

つーか,1週目の最後にレムコという絶対強者が,まさかの新コロ感染でレースを去って以降,他の有力選手のリヤイヤも相次ぎ,現状わずか120名あまりと,実に寂しいプロトンとなっている.

”実はまだ終わってなかった”新コロ禍に加え,今年の『ジロ』は呪われているのか,というぐらい天気が悪い.結果,落車も相次いでいる.

大混乱の2023ジロ・デ・イタリア第5ステージ~痛いって

戦前には「雪の回廊を走るステージがあるのでは?」という,いい意味で画的に映える映像に期待したが,何のことはない,その第13ステージは,2回のコース短縮のあげく,距離も半分に短縮されてしまった.
距離が短くなる=つまらない,というわけではいが,期待された総合争いが全く起きなかったので,完全に肩透かし.優勝のための戦略的には正しいのだろうけど,視聴者としては...

もちろん,選手の健康や安全をないがしろにはできない.それはわかる.

しかし,今回のジロのイマイチさは,新コロと悪天候だけでなく,元々の参加メンバーにスターが不在だったことも要因だろう.

早い話,ポガチャルファン・アールト(もしくはマチュー)並の超人がいないと面白くない.
この3人,人間離れした強さの上に,何よりもレース,競い合いそのものを楽しんでいる感が強い.
時にはチーム戦略より,自分の欲を優先させている(ように見える).
今年のジロでは,ピノが少しその情熱的な性格の片鱗を見せたが,他は...優等生が多い気がする.

そして,昨年の『ツール』第11ステージのように,時を操る最強のスタンド使いのポガチャルを,ユンボが見事なチーム戦略で撃破したあの戦いは実に面白かった.

『ツール・ド・フランス2022 ステージ11』の感想~まるで...

2週目終了後のインタビューで,Gが2018年のフルーム独走の件を聞かれて「あれはエンタメだ」と切り捨てていたのが気になる.

もちろん,英語なので,その意図を正確に汲み取ることはできないが,視聴者としては戦略優先,勝利優先でレースがつまらなくなるより,意地と意地のぶつかり合いが観たい.

一方で,近年のグランツールは退屈なステージがなくなった,と言われる.

移動日的な平坦ステージでも,どこかのチームが何かを仕掛けて(追い風分断とか),大波乱になることが増えてきた.
今回の『ジロ』は,かつての悪しき伝統,「今日はお休みにしとこ」の集団心理が,少し復活したような印象を受ける.
それだけ過酷なのだ,ということはわかっているけど.

...と,ここまで書いてて何だが,昨夜の第17ステージは割りと面白かった.

新城選手,集団を引きまくって,かなりの時間画面を専有.スゴいわ.
天気も良かったし,イタリアの風景が美しい.

うん? ここまで目玉ステージはないものの,なんだかんだで毎晩ちゃんと観てるKazchariであった.

さて,いよいよ今夜からは山岳3連戦.
情熱的な勝負で魅せてほしい.

噂されている,山岳TTのキャンセル事案は大丈夫なのか?

ジロ第20ステージがピンチ?UCIが懸念「このままならキャンセルもありうる」

健康診断の結果が興味深かった~現実を直視せよ

2022/11/5 Sat

言い訳を考える.

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そもそもKazchariがロードバイクに乗り始めたきっかけは,とある診療所でメタボ診断されたから.

時に2006年.

Kazchariは沖縄は慶良間諸島,阿嘉島をダイビング旅行中.
その日は朝から腹痛が激しく,ダイビングはキャンセル.
村に一軒の診療所に飛び込んだ.

診断は食あたり.どうやら前日に食べた屋台のタコライスが不味かったようだ.

ついでに,ということで腹部の超音波検査.
そこで医師の爆弾発言.

「いやぁ~肝臓周りの脂肪すごいね~やばいよ~これは」

た,確かに,昨年あたりから胴回りのプニョプニョ感は気になっていた.

PNG マダンにて / 2005年9月撮影  無様ね...

ジャマイカからの帰国直後はむっちゃ痩せていたのに...

嘆いていても仕方がない.
ネットの力を総動員.
無理なく痩せるには有酸素運動,中でも自転車が最強という言葉を信じることにした.

そして「クランカー」さんで購入したのが「TREK TCT5000」

2006年5月撮影

(幻の)アームストロング,ツールV7モデルだ!(当時は誰のことか知らんかったけど)

乗り出したのは良いが,周囲に先輩も仲間もいない状態.
完全に独学,自己流でトレーニング開始.

当時は早起きして毎朝決まったコースを1時間,20kmほど乗る日課だった(冬を除く).
やがて,グルメフォンド系にちょこちょこ出るようになって,走力は少しついたかな,という印象.

肝心の健康診断では...顕著な改善はみられなかった.
体重増加もなく,重篤な病気になったりはしなかったけど.
まぁ,ゆるゆる乗ってたからなぁ...この頃は.

そして10年経った2017年2月,現在の愛車,Domaneに乗り換え.
STRAVAおよび,しばらくおいてZwiftも開始.
ここから,チャリに本格的にのめり込む.

2017年8月撮影

真冬にも乗りたくなって,同年12月にはファットバイクも購入.
365日,いつでも乗れる体制が整った.

2017年12月撮影

2018年からはブルベ参戦.

そう,この頃から目に見えて身体が引き締まり,健康診断の数値もみるみる改善.超健康体へと変化した.

気分はすっかり不老不死!(←いやいや,ヒルクラのタイム,年々落ちてるがな)

しかし,今回戻ってきた最新の健康診断(2002/5検査)の結果は...

サムネ写真の通り,黄色,すなわち「要注意.生活習慣の見直しが必要」な項目が2つもあった.

それは...

【脂質-LDL 125mg】

いわずとしれた悪玉コレステロール
まぁ,肉好きなので...
「どれだけ食ってもカロリー0!」なライドが少なかったか.反省.
これでも昨年(133mg)よりは改善.

【肝機能-AST(GOT)39U/L】

これまであまり意識していなかった値である.
ASTとは幹細胞で作られる酵素のこと.
肝臓障害により肝細胞が壊れると血液中に漏出するらしい.

うーん,肝臓かぁ...
Kazchariはほとんど酒飲まへんのに,なぜ?
せいぜい夕食に3%缶チューハイを週3,4本程度やのにな.

アルコールによる肝障害と言えば,何と言っても「γーGTP」の数値が有名.
こちらは「22U/L」と全く問題なし.

それに「AST」とセットで語られることが多い「ALT」も問題ない.

これらの数値から導き出される答えは...助けて! Google先生ぇ~

AST・ALTの値が悪いとどうなる?基準値と疑われる病気について医師が解説

ふむふむ,つまりKazchariの「AST>ALT」は,急性心筋梗塞,溶血性貧血,筋肉疾患かもしれぬと...なっ,なんだってー!

もしかして昨日のサウナで体感した究極の”ととのえ”感は,心臓になんらかの問題が!?

またしてもTREKが値上がり...

筋肉に関しては「激しい運動など筋肉を酷使した直後にASTの数値が上がることがある」ということで,検査日の前日,何かしてたかなぁ...と調べてみると...

海!山!温泉!~小学生男子とアポイ岳(その2)

えー,息子と登山してました.

そ,そうだ,これが理由に違いないッ!
きっとそうだッ!
誰か,その通りと言ってちょー!

以上,現実を認めたくない健康ヲタクなアラカンの叫びでした.

「ツール・ド・フランス2022」のBlurayは発売されない?

2022/11/2 Wed

確かに何度も観るものではないけれど.

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レース志向サイクリストの夏のお楽しみと言えば「ツール・ド・フランス」であろう.
Kazchariも2013年大会の「NHK総集編」の録画から始まって,2015年からはJSPORTSオンデマンドで全ステージを視聴する習慣がついた.

本ブログでも,2020年大会はほぼ毎ステージの感想を書いた(2021年は挫折).

『Tour de France 2020』の視聴環境

もちろん今年,2022年もしっかり視聴.
ユンボ総攻撃による絶対王者ポガチャルの陥落,(1ステージだけとは言え)復活のフルームなど,今年も非常に見応えのあるレースだった.

『ツール・ド・フランス2022 ステージ11』の感想~まるで...

『ツール・ド・フランス2022 ステージ12』の感想~復活のクリス・フルーム

そして大会終了後は,毎年10月頃に発売される「Bluray スペシャルボックス」の発売を楽しみにしている.

ツール・ド・フランス2021 スペシャルBOX [Blu-ray]

サムネ写真にある通り,Kazchari家にはBluray版が発売されるようになった「2011年~2021年大会」までがそろっている.

これらはZwiftの友として,時々鑑賞.
100インチのスクリーンにてプロジェクタ投影した際の臨場感たるや!

こうしたツール総集編の映像商品はいつからあるのだろう?
Amazonでざっと検索すると1990年頃から? VHSからDVDへの移行期か?

最近の大会は,YouTubeでハイライト映像がいつでも視聴可能.
それでも,やはりできるだけ長いverで,何よりサッシャ&栗村の解説で聴きたいのだ.

つーことで,2022年大会の「Bluray スペシャルボックス」の予約開始も楽しみにしていたのだが,今年はおかしい.
11月に入ったこの時期になっても,発売元のJSPORTSからのアナウンスが全くないのだ.

「とうとう来たか...」と思った.

そう,時代はサブスクである.
”円盤”で販売という形式がいつ終了しても不思議ではない.

これまでは大会が開催される1ヶ月間のみJSPORTSにスポット加入していたが,今後は年間契約してアーガイブで楽しむ方向に変わっていくのか...と思った.
単純にコストだけを考えるならこちらの方が賢いかもしれん.
様々なレース見れるしな(ただし時間泥棒)

つーことで,とりあえずJSPORTSに,Bluray発売の有無をメールで問い合わせてみた.

なんと2,3時間後に早くも回答.
曰く...

「お問い合わせ頂きました【ツール・ド・フランス スペシャルBOX】の商品は、例年より予約開始が遅れており、11月下旬頃から予約開始、2023年2月頃発売となる予定です。」

とのこと.
安心っつーか,肩透かし.
ええ,買わせて頂きますよ.

ちょっと間が開くのでムックでも読んで我慢するか.

完全保存版 2022ツール・ド・フランス詳細レポート (ヤエスメディアムック765)

思えば,こいつの元本である『チクリッシモ』も休刊中...
サイクルロードレースはやはりマイナー.

それはともかく,先日「ツール・ド・フランス2023」のコースが発表になった.

https://www.cyclingnews.com/news/tour-de-france-2023-route-revealed-mountainous-profile-only-22km-of-time-trialling-and-four-summit-finish-finales/より

これまた超変則的なレイアウト.

何年か前の「ツール・ド・下半分」と似ているようで似ていない.
まさに「西から東」への大横断.

何かと物議をかもすグラベルもない.
個人TTステージも1つだけ.しかも22kmと非常に短い.

名物山岳のラルプデュエズもモンバントゥーもないのに,山岳が厳しく「ジロ2023」より獲得標高があるらしい.
するとクライマー向きか.

ヴィンゲゴー2連覇?
アシスト増強中のUAE,ポガチャルの逆襲?
レムコ参戦?
未だ所属チームが決まらぬカヴェンディッシュのツール最多勝利の更新なるか?

個人的には,マイヨジョーヌで逃げかましたり,マイヨベルデで山頂を先頭通過するワウトの”わけのわからない走り”が,また見たい.

とまぁ,やはり役者揃いで楽しみが尽きない来年のツールである.

ファットな100kmサイクリングin旭川

2022/7/24 Sun

気分だけはもうワウト.

iPhone11 Pro

なにやら東川や美瑛に対抗して,旭川にもサイクリングイベントを...という意図で企画された(らしい)『100kmサイクリングin旭川』

ちなみにこんなコース.
いつも個人で走っているトレーニングコースとほぼ同じ.

Kazchariは全くノーマークだったが,先に申し込んでいた友人が,都合により出走できなくなり,代理参加することになった(主催者承諾済み).

ちなみに参加費は¥1,000だったそうな(ブルベより安いぞ).

正直,いわゆるファンライドは“刺激”が足りないので,もはや参加することはないと考えていた.

しかあし,一方でこうしたイベントの先頭集団にはガチ勢が固まり,自然に競争気味になるのもよくある話.

今回の100kmコースには旭川名物「就実の丘」(斜度16%)が組み込まれており,ここを競争状態で登ったらベストタイム出るんとちゃうか...との野望がムラムラと湧き上がってきた.

問題は最近の週末雨模様な天気パターン.
ただし24日に関してはしばらく雨予報だったのが,いつの間にか「降水確率10%,曇り」に変わっていた.
「おお,ラッキー!」と,前日にDomaneの洗車および注油を行ったのだが...

さて,開けて24日の朝6時,カーテンを開けると見事に雨が降っていた.

「なんじゃこりゃあ!」とスマホで天気を確認.
すると...

えっ?「降水量0」なのに,どうして外は雨?
雨雲レーダーも見てみる.

ほわっ?「雨雲0」? では上空の雲は何なんだ?

誰かが言っていた.人類はこれまで膨大な金と時間をかけて天気予報の精度をあげようとしてきたが,ここまで当たらないとなると...壮大な無駄遣いでは?

これ,下手したら漁師とか農家のじーさんの方が風や空気から天候の変化をキチンと読めるんちゃうかと思うで.

つーことで,DNSが頭をよぎったが,天気の回復傾向を信じて,参加だけは決めた.

次にチャリの選定.
せっかくきれいにしたDomane.
雨の日はタイヤ,ブレーキ,チェーンなどの摩耗が激しい.

つーことで「1300」出走を控えたDomaneは温存.
ファットバイクで参加することにした.
折しも先週のグラベル遊びでまだ泥だらけ.

天気が荒れる前のグラベル三昧ライド

今日のイベントが終わってから徹底洗車で,ええんでないの.

スタート会場は東光の「旭川地区防災拠点センター」
自宅から近いため自走する.

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この手のイベントだと,たまにかさばる...いや,豪華な参加賞がもらえて,チャリで運ぶのに苦労することもあるが今回は大丈夫だった.
ゼッケンすらない.

さて受付を済まして周りを見回すと,ファットどころかMTBもいない.
クロスバイクもママチャリもいない.
ほぼ100%ロードバイク.

一応参加規定に「100Kmを7時間内で走破できる人」という条件がある.
それなりに走れる人のイベントということか.
ブルベやヒルクライム大会に比べると,どことなく緩い雰囲気があるけどな(※個人の感想です).

ただし50Kmクラスには,犬を身体の前で抱っこしている人(コケたらどうする?),タンデム自転車の人(激坂大丈夫?)がいたけど.

待ち時間の間,「Kazchariさんじゃないですか?」と知り合い数人から声がかかる.ファットだったので気づくのが遅れたとのこと.
そやろなぁ...

小雨の中,9時出発.

申込み番号通り3番手で出発したら,前の人のチェーンがいきなり外れた.
その連れの人も止まり,結局Kazchariは誘導員のツキイチポジション.

これがまぁ,最初の忠別川サイクリングロードからして,結構なハイペース.
やや追い風ということもあり,27~30km巡航.
当然ついていけない人もおり,早くも集団バラバラ.
もう「ガチ」なのか「ゆる」なのか,よくわからないイベントになった.

さすがに指導員の方も,ペースを落としてややゆるくなって,5,6人のグループになった.
サイクリングロードを下りて一般道へ.
それまでは先頭についていけたが,空港前の坂でさすがに離される.
重い.やはりロードにはかなわん...ゼイゼイ.

ロードのガチ勢に先行してもらい.
後はマイペースで.

雨が止まん.

そのまま「就実の丘」に向かうが,完全にぼっち.
当初の目的だった「競争してのベストタイム更新」プランは早くも崩れる..って,今日はファットで参加やがな.

そのまま丘を越えてアップダウンの続く丘陵地帯に入るのだが,昨日の雨で路面に泥が流入している.
実際,ロードの人で落車があったようだ.

とは言え,そこはファット.こういうコンディションも全く問題なし.
ドロッパーシートポストで(気分だけは)モホリッチばりのダウンヒル.
ファットを選んで正解だったかもしれん.

PC1の忠別ダム管理事務所へ.

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まんじゅう,バナナ,水の補給.
ハンガーノック寸前だったので助かる.

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ダムの上は霧.
パスして行ったロードの人が「こういうのも幻想的でいいですね」と言っていた.同意.
そう,雨は止まないけど,この状況を楽しんでいる自分がいた.

忠別湖を一周.
サイクリングロードを通って東川へ.
PC2のキトウシ森林公園(キャンモア)着.

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うーん,ここでもバナナなどの補給を期待していたのだが何も出ず.残念.
残り40kmだが,このままだと保ちそうにないので,手持ちのジェルを開封.
トイレだけ済ませて出発.

東川町裏手の農道から桜岡に抜け,永山からサイクリングコースに入る.

その間,数人のロードに抜かれる.
その度に「ファットでよくがんばりますねぇ」との声掛け.
はい.良いトレーニングです.

全体を通じ,約30Km/hのペースで巡航.
無風だとこんな感じ...つーかローギアで回しても平坦だとこれくらいしかでない.
少し下りになると,ギアを使い切ってしまいカラ回り状態.
やっぱ,ファットくん,長距離ブルベで使うのは難しいかも.追い風ボーナス区間がもったいない.

今回は「就実の丘」のような激坂を除き,基本的にTTポジションで走行.

昨夜,ちょうどツールの第20ステージ,個人タイムトライアルを観ていたこともあり,走行中の脳内イメージは,ずーっと,ワウト・ファンアールトのミドリ(ポイント賞ジャージ)のケツ.
体幹から大殿筋にかけてのすさまじいボリューム.
「赤筋,白筋なにそれ?」の山岳,TT,スプリント,全てのステージで勝てる脚質VA.
かっこ良すぎる.

総合優勝者は確かにチームメイトのヴィンゲゴーだが,誰がどう見ても最強のライダーはワウトでしょう.
こんな選手,Kazchariの10年ほどのロードレース観戦歴でも見たことがない.

旭川駅を越える頃には7人程度の集団となり,ペースも24,5km/hに落ち着く.
その最後尾にポジション取り.
他の参加者の機材を眺めながら走る.

ゴール間際,軽くスプリント.
100kmを結構なペースで走ったけど,割りと楽だった.
イベント参加でアドレナリンが出てるせいかな?
雨で気温が低かったことが功を奏したのは間違いない.

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戦利品は以下の通り.

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東川産おかき,なかなかイケる.
帽子は...デザイン的にちょっとアレだが(息子にプレゼント).

つーことで代理参加の100kmトレーニング...いやファンライド無事終了.
なかなか走りごたえのあるコースだと思うが,それならそれでエイド(PC)の補給をもう少し充実させてほしいなぁ(参加費据え置きで).

コース上,意外にもコンビニの前を通過しない.
PC1の補給だけではハンガーノック者が出るかも.

TTバーの有効性が確かめられるなど「1300」に向けて色々と勉強になった.
も,もちろんファットでは出ませんからねっ!

『ツール・ド・フランス2022 ステージ12』の感想~復活のクリス・フルーム

2022/7/15 Fri

漢の闘い.

衝撃のポガチャル・クラックからのアルプス連戦.
リベンジは成されるのか,それともユンボの鉄壁ガードの前に白い悪魔は敗れ去るのか...

というメイン集団=総合勢の闘いは,結局ユンボの勝ちに終わった.
もしポガチャルによる逆転劇があるなら3週目になるだろう.

そやけどヴィンゲゴーの登攀力はエグい.
ポガチャルより上のように思える.
よく考えれば,昨年のツール前半でログリッチェが落車するまではアシストだった.
もし最初からエース待遇だったら,ポガチャル負けてたかも.

となれば,山岳では決着がつかず,もしかして第20ステージの40kmのTT? デ・ジャヴ.

そやけど,第12ステージで何より感動的だったのはクリス・フルームの復活.

あの“もはや”的存在のフルームが,超級3つ,しかも最後はラルプ・デュエズステージで3位とは.
さすがに優勝とまではいかなかったが,最盛期のフルームを知っているレースファンは,思わず涙したに違いない.
『トップ・ガン マーヴェリック』に通じるものがある.

もしかしたら,同郷のピドコックが”レジェンド”フルームに優勝譲るかなぁ...と思ったりもしたが,さすがにそんな浪花節な世界ではないのねん.

いずれにせよ,彼のゴール後,iPadの前で思わず拍手してしまった.

前回の記事で,Sky(INEOS)がレースをつまらくしたとは書いたが,それでもフルームの実力はホンモノ.

登攀での坂道くんばりのハイケイデンス
今後は絶対に見られないスーパータックでのスペースペダリング
ハンガーノック事件,ランニング事件など,何かを引き寄せているとしか思えないエンタメ気質(本人は真面目).

本当に強いライダーだが,何よりその人柄が素晴らしいそうな.
誰もがその人格者っぷりを褒め称える.

五勝クラブ入り間違いなしと言われていたが,2019年のクラッシュで全身強打と複数骨折.年齢のこともあり,そのまま引退でもおかしない大怪我だった.

そこからの復活.
周りの声(モウヤメヨーヨ)も強かったと思うがあきらめない.
そして...ようやく昨日の走りである.感動やね.

そういや,ツールの挿入映像で何度も紹介されるアメリカ人初のツール優勝者,グレッグ・レモンとの共通点もある.

まず,1986年ツール総合優勝(イノーと手をつないでラルプ・デュエズゴールが有名).

その後,アメリカにて狩猟中に散弾銃で撃たれるという事故に遭う.
生死の縁を彷徨うがなんとか生還.
そして,1989,1990年に復活のツール二連覇.

こういう前例もある以上,ひょっとしたらフルームの五度目の総合優勝もありうる...と,ちょこっと思わせる復活劇だった.

と言いつつも,さすがに時代っつーかメンツが違うか.
地球外生命体がうじゃうじゃいるし.

特にワウト,何ですかこの人?

『ツール・ド・フランス2022 ステージ11』の感想~まるで...

2022/7/14 Thu

漫画以上にエキサイティング.

先日も記事に書いた.

今年のツール・ド・フランスは楽しい

上記の記事ではパヴェステージまで.
その後もスーパースター(超人もしくは地球外生命体とも言う)達の快進撃が続き,一週目を終えて,黄・白⇒ポガチャル,緑⇒ワウトという順当な結果のまま,2週目に突入した.

休息日明けながら,総合勢にとっては中休み(のはずの)第10ステージ.
途中,わけのわかららん主張をする環境保護団体のデモによるレース中断もあったが,ヒゲおぢさん(マグナス・コルト)のびっくりスプリント勝利で平和に終わる...はずだった.

そやけど,“獲れるモノは全て獲りに行く”のが黄色い悪魔ことポガチャル.
総合勢ライバルに1秒でも差をつけるべく,集団ゴールにも関わらずスプリントを仕掛け,しっかりと先頭でゴール(タイム差はなし).

容赦もなければ躊躇もない,スロベニアの黄色い悪魔.
これまでこんな選手いただろうか...あっ,いました,ワウトマチューも同類.
作戦やら駆け引き,ましてや翌日のことは一切考えない.

「アイツが行ったらオレも行く」
「オレが勝ちたいからアタックする」
「アブ,アブ,アブ!」

もう男子の闘争本能に忠実すぎる.
この世代の特徴なのか?

思えばKazchariがグランツールを視聴し始めたのは2013年頃.
その頃から絶対帝国を築き始めていたのがフルームおよびチームSKY.

彼らはIDサイクリングっつーか,マージナル・ゲインっつーか,勝つための方略を徹底的に分析し,レースを完全に管理することで勝利を量産した.

エースを徹底的に守る.
捨てステージは本当に何もしない.
ライバルが動いた時だけ反応する.

さらにはプライベート洗濯機やエアコンを用意し,(コロナ前から)ホテルの部屋を徹底消毒.

努力や根性といった人間らしい要素を可能な限りはぶき,科学データに基づき,まるで精密機械のようにチームを運営.

もちろん,現実的には様々なアクシデントにより,現場の咄嗟の判断に委ねる場面もゼロではなかったが,少なくとも“理念”をベースにレースしていた(している)のは間違いない.

最初から完璧さを追求しない、 「1%の改善」が金メダルにつながる

確かに結果は出している.
マージナル・ゲインはビジネスでも参考にされた.

一方で「強すぎる選手やチームはアンチを生む」が,SKYの場合はちょっと違う.
単純にレースをつまらなくしたのだ.

もちろんここ10年で最高!と言わしめた伝説の「2018ジロ,第19ステージ」のようなとんでもない例外的なレースもあったけど...

結局,グラン・ツールで勝つには,Sky(現INEOS)的な戦法がベストなのか...

しかし,昨夜の第11ステージは違った.
ホンマ,凄まじかった.

Kazchariは例によって,Zwiftしながらオンデマンド鑑賞.

スタートからの,ワウトとマチューの二人逃げでニヤニヤが止まらない.
言うまでもなくシクロクロッサーのこの二人は正に漫画的ライバル関係にある.

ガリビエ登攀前のユンボ大軍団による,ポガチャル総攻撃!
それをことごとく返り討ちにする黄色い悪魔に拍手喝采.某ペダル漫画のような展開!

そして最後の超級決戦.
相変わらず攻撃しまくりのユンボも,残るコマはエース(仮)のヴィンゲゴーのみ.
その彼が残り4.7Kmで飛び出した! そして満身創痍のポガチャルは...

まるで,ロボアニメのファーストシーズン最終話で,これまで圧倒的優位を保っていた主人公機がライバルにボコボコにされて爆散.
乗っていた主人公は生死不明.
衝撃展開の続きはセカンドシーズン開始まで待てい!みたいな展開だった(某種とか00とか...).

ポガチャル不調の原因は,補給失敗によるハンガーノックだったらしいが,当然,その前のガリビエでの攻防も有効だったのは間違いないだろう.

ポガチャルが一度手に入れたリーダージャージを手放すのは初めてらしい.

ゴール後のインタビューにしても,死にそうになってるヴィンゲゴーへのねぎらいにしても,リベンジの炎燃やしまくり.画面から伝わる.

ポガチャル最大の武器は,その驚異的な回復力.

本日の第三次アルプス攻防戦(第12ステージ)では,颯爽と新型ガンダ...ではなくてコルナゴに乗って天から舞い降りるのだろうか?

これで,もしヴィンゲゴーをボコボコにしたら,漫画どころの騒ぎではない!

で,その12ステージは...

超級3連発! 最後はラルプ・デュエズ! なんじゃこりゃぁ!

ジロとツールネタを毎ステージ描くこの4コマ,大爆笑必至!

ミユキ自転車

さぁ,今夜のレースも楽しみで仕方がない.
眠いけど.

今年のツール・ド・フランスは楽しい

2022/7/7 Thu

もちろん犠牲者もいるけど.

https://chan-bike.com/2022-tour-de-france-route-announcedより

7/1にデンマークのコペンハーゲンで開幕したツール・ド・フランス2022.

Kazchariは例によってJSPORTSオンデマンドで視聴中.

JSPORTS ツール・ド・フランス2022

今年は7月中で終了するので,1ヶ月契約(¥1,980)とコスパも良い.
これだけ楽しませてくれて,映画一本分!

今,これを書いている時点で,1週目最大の山場である”ミニ・パリ・ルーベ”第5ステージが終了したところ.
今年は例年にもまして面白い,いや楽しい展開である.
退屈なステージがない.

では,ステージごとの簡単なレビューを.

【Stage1コペンハーゲン 〜 コペンハーゲン(デンマーク)】

顔見世的なタイムトライアルからのスタート.
13.2kmと距離は短いものの,残念ながら雨.
見るのも走るのも,雨のサイクリングは憂鬱.あっ,雪は楽しいけど.

誰もが優勝予測していたトップ・ガンナの大迫力ペダリングが見たかったが不発.
何やら後輪がスローパンクしていたようだ.

懸念されていた落車は少なめ.
これまで初日TT大怪我でいきなりリタイヤ,とか色々あったな(あぁバルベルデ...)

勝者は意外な伏兵ランパート.
確か,パリ・ルーベでおじさん観客にぶつかって吹っ飛び,勝利を逃した人だったような.
不運は続くとは限らない(場合もある).

毎年第1ステージはフルVerが無料配信されている.

たまたまこの放送を見た一般人が,ロードレースに目覚める,ということはあるのだろうか?
ステージレースの方がわかりやすいかも.

【Stage2ロスキレ 〜 ニュボー(デンマーク)】

ここはなんつっても18kmの橋が見どころ.
横風,向かい風などによる集団大分断が起こるかと思われたが,何もなかった.
少々拍子抜け.
海上を走るプロトンの風景は美しかった.

そんな中,これ以上ないくらい楽しそうに走っていたのがEFのマグナスコルトおじさん.サムネの表情も最高.
金色のマスタッシュがダンディだが,まだ20代らしい.マジか?
地元デンマーク人が山岳ポイント総取り...と,言っても高い山がないデンマークは全て4級×3(1ポイントずつ加点).
なんでも標高173mが最高地点らしい.ちなみに天保山は4.5m.

ポイント取る度に周囲から大歓声.
デンマークは観客のマナーが非常に良い印象(去年のあれはひどかった).

最後はスプリント勝負.
顔面大手術の復活のヤコブセンが優勝.
歯は超大事.

歯の価値~金では買えない

【Stage3バイレ 〜 セナボー(デンマーク)】

デンマーク最終ステージ.
興行的には大成功.
何しろ,沿道の観客が途切れない.
そのせいで「トイレができない」という声が選手から上がっているそうな.

前から思ってたけど,ロードレースにおけるトイレ問題(走りション,立ちション),いつか規制が入りそうな気がするなぁ.
生理現象ゆえ,ゴミ捨てエリアのように場所を限定するわけにもいかないだろうし...
抗利尿ホルモンであるパゾプレッシンを服用...はアカンやろうし.
高吸収性のおむつ? もしくはカテーテル?

レースの方はマグナスコルトおじさんの連日の逃げと山岳ポイント稼ぎ.
そしてゴールでは,これまた復活のフルーネウェーヘンがスルスルとすり抜けてスプリント優勝.
前日のヤコブセンの事故原因を作った男,というのが劇的.

以前はまるで彫刻のような冷徹なマスクのフルーネウェーヘンだが,色々あって柔らかい表情になった気がする.

【Stage4ダンケルク 〜 カレー】

いよいよフランス上陸.
『ダンケルク』と言えば,クリストファー・ノーランの...少々退屈な映画のタイトル.

丘陵ステージとは言え,とんでもない登りはない.
またまたマグナスコルトおじさんが逃げる.スゴイわ.

前半はあまり動きはなかったが,この日の見どころは何と言っても残り10kmからのマイヨジョーヌ,ワウト・ファンアールトの独走劇.
距離は全然違うけど,あの伝説の2018ジロ,フルームの大逃げに近い興奮を覚えた(いや,そこまでは).

正にV-MAX発動!みたいな加速やったな.

TTに強ぉーて,スプリントに強ぉーて,山岳も強ぉーて,シクロも強ぉーて,無限にエースを引っ張れてと,何でもありの脚質ファンアールト.
どうしてエースじゃないのか不思議.
既に若手ではない(27歳).総合優勝の野望はないのだろうか?

いすれにせよ,このワウトと,別種目からやってきたもう一人のスーパースター,マチュー・ファンデルプールのおかげで,退屈になりがちだったレイアウトのステージがとんでもなく面白くなった.
特に,先日のジロにおけるマチューの走りは...セオリーなんて完璧に無視.アタックしたいと思ったらアタックする,今日は休息ステージ? そんなん知るか的走りが最高だった.

今ツールのワウトの動きも,全然マイヨジョーヌらしくない.
アシストに守られて助けられて,一番おいしい所でGo!が一般的な黄色の走り.
それをエースではないとは言え,完全に無視.

彼らの「1時間全力疾走のシクロ走り」が,グランツールを面白くしていると思う.

【Stage5リール・メトロポル 〜 アランベール・ポルト・デュ・ハイナ】

さて,いよいよ問題のパヴェステージ.

前日まで絶好調,「今年こそは勝てそう!」なユンボ・ビスマが崩壊してしまう.
ワウトは自爆落車するわ,ヴィンゲゴーはメカトラ,そしてエースのログリッチェは...ズレた緩衝ブロックで落車+肩脱臼! なんてこった.

それでも超人ワウトのおかげで被害は最小限に留まっているのがスゴイ.
もう,エースでいいんじゃね?

一方,総合優勝筆頭の”ザ・ワールド”ポガチャルは涼しい顔で,何のトラブルもなく集団前方をキープ.
ステージ優勝こそなかったものの,総合ライバル勢が自滅して好ポジション.
ホンマ,自転車の神に愛されている男やな.

つーことで,まだまだエグいステージが続くツール.
毎晩楽しみです.

チャリの話題あれこれ

2022/7/1 Fri

充実のチャリライフ

7月ですな.本日は自転車関連の小ネタ集.

【新型,穴あきMADONE発表!】

TREKのエアロロード,MADONEの第七世代モデルが発表&発売になった.

TREK MADONE

先にレースでお披露目済みだが,話題になったのがそのデザイン.
シートチューブ(と言って良いのか)にガッツリ穴が開いているのだ.
F1やオートバイのウイングやらカウリングっぽい.
空力を追求した結果の形状らしいが,サドルの高さ調整は大丈夫なのか?とミクロマンのKazchariは考えてしまう.

その他の印象.
旧モデルに比べると,全体に角張った感じ.
前半分はキャノンデールのSYSTEM6っぽい?

性能の向上はともかく,Kazchariの好みは...旧モデルかな.
このPROJECT-ONEは本当に美しかった.

TREK MADONE購入のタイムリミット,迫る

さて,新型MADONE,賛否両論のデザインもたいがいだが,一番の驚きはその価格.

電動コンポ化した105の「SLR6」ですら¥1,155,000である.
これもみんな円安ってヤツのせいなんだ...

そういやApple製品も今日になって突然の大幅値上げ.
ひょっとして先週の騒動の原因が”本当に”iPhoneの故障だったら,値上げ前の値段で「13 pro」を買っていたはず.
ラッキー? アンラッキー?

現代社会最大の恐怖!~スマホが利用停止!?

つーことで,とんでもデザインになったMADONEの話でした.

【ツール・ド・フランス2022開幕!】

まさにこのブログを書きながら第1ステージをJSPORTSオンデマンドで観戦中.
ここ数年の夏っつーか7月の風物詩.
寝不足が続くなぁ.

ユンボビスマの箱根学園感がスゴイ.
UAE(もしくはバーレン)は総北?
総合優勝者予想は...やっぱりポガチャル3連覇かな.

それにしても...スペシャライズドのTTヘルメットがダサ過ぎる.

【Audax Japan RM812 Okhotsk 1300km Hokkaidoエントリー!】

いよいよ今夏の大冒険,本格始動.

こんなボクでも「オホーツク1300」走れますか?

不安と言えば以下の2点.

一つは天候.
ずっと雨はないやろうけど,ずっと晴れもないはず.
それよりは猿払や襟裳近辺の風が気になる.
フラペ,もしくはSPDペダルに変更すべき?

まっ,天候ばかりは神のミソ汁.

もう一つはサドルの痛み.
先日の「トカプチ400」で思いもよらぬトラブルが発生.

Audax Japan BRM618北海道400kmトカプチ(その1)

”ソファのような座り心地”と称される革サドル「セラアナトミカ」を使用.
いわゆる臀部の痛みはほぼないが,問題は会陰部つまり尿管痛.
ここが圧迫されて排尿時の痛みがエグい.結石ってこんな感じ?

しかしながら1000kmを越える長距離ブルベで,通常サドルは考えられない.
やはり「セラアナトミカ」をチョイスするつもり.
「摩擦防止クリーム塗りまくり作戦」しかないのか.

8月のお盆明け出走予定.さぁ,次は宿の予約やな.

【旭ヶ丘ヒルクライムレース参戦!】

いよいよ日曜日に迫ってきた.

早くも『旭ヶ丘ヒルクライムアタック2022』エントリー開始

今回で3回目のチャレンジ.
前回は前々回に比べタイムが30秒近く落ちてしまった.
調子が悪かったと思いたい.

とは言え,今年は今年で練習不足.
体重は変わらんけど,筋肉が落ちてる気がする.

いかんいかん.
走る前から言い訳をするのはよそう.
うちのアホ息子に怒られるわ ⇒ Kazchari家の家訓は「やる前から諦めるな」である.

つーことで,チャリ関連話題の小ネタ集でした.ちゃんちゃん.