EMONDAな黄昏ダムライド

2024/7/20 Sat

危険な暑さに

iPhone15 Pro

晴れ.温度:30 ℃,湿度:61%,体感温度:32 ℃,風速:10.4 km/時,風向:WSW

この日は午前中に休日出勤.
帰宅後,家で昼食.

本来であれば,ジャージに着がえて即ライドに出かけるのが「本能」なのだが...外は相変わらず殺人的な暑さである.
一応,ここは北海道なのだがな.
もはや緯度ではなく標高の高い所に行かんと,暑さからは逃れられないのかもしれんね.

そんな時に活躍するのが人類の至宝,科学の勝利こと「エアコン」ですよ.
度々記事にしているが,Kazchari家も(ついに)昨夏導入に踏み切った.
日が落ちて,外が涼しくなるまで室温25℃の中,快適に過ごす.

北海道の夏.エアコンの夏

17:45になった.
そろそろEMONDAに乗って出かけませう.
「本能」ことINSTINCT先生曰く,本日の日没タイムは19:07.明るいうちに帰れるか(距離による)

モワっとした熱気は残るものの,確かに涼しい.
STRAVAでよく見かける,この時間にライドしている人の気持ちが良くわかる.

川沿いのサイクリングロードに進路をとる.
伸びる自分の影.

iPhone15 Pro

夕方なので羽虫が多い.
時々食べてしまう.うげ.

走りながらどこまで行くか考える.
美瑛に行くには遅すぎる.
サイクリングロード往復は物足りない.

となると,坂練タイムで忠別ダムやね.
短時間一本勝負で,セグメントのベストタイム狙いますか!

iPhone15 Pro

...あかん.
過去の自分に敗北.
ダムを照らす夕陽を眺めながら黄昏る.

iPhone15 Pro

そそくさとダウンヒル.
寒さは全くない.

下り切ったところでライトオン.

フロントは長年使っているBONTRAGERのIon800R
光量もミニマムで十分だし,バッテリーも全然へたらないし,いいライトやね.

リアライトの方は明るいうちから,いつも通りにストロボモードで使用中.

キャットアイ(CAT EYE) セーフティライト RAPID X リア用 USB充電 TL-LD700-R

忠別川のサイクリングロードに戻る.
このメーターの夜間モード,初めて見た.

iPhone15 Pro

何年か前の思い出.
河川敷の花火大会にチャリで行った.
帰り道に,このサイクリングロードを使ったけど,あの時は路上にカエルが大量発生しててびびった.
気持ち悪いというより,踏んだら滑ってコケそう.

前方から無灯火のチャリが突然現れる.
カエルより怖いって.

iPhone15 Pro マイクラ?

無事帰宅.
もちろん即シャワー.

最近,巷で話題になっているのが温冷交代浴
熱い風呂に入った後,水風呂に入ること.
自律神経を刺激.
ようするにサウナ効果やね.
浴室に浴槽が2つあるような大富豪ではないので,水シャワーで代替.

CYCLE SPORTS (サイクルスポーツ) 2024年 8月号

実際に”リカバリおばけ”ポガチャルがレース後に氷風呂に入っているらしい.
アイスベストの着用もすっかりメジャーになった.
深部体温を下げることでパフォーマンスや睡眠の質の向上につながるそうな.

睡眠と体温

つーことで水シャワー,少し継続してみるかな.もちろん夏限定で.

iPhone15 Pro

『グレンダイザーU』第一話の感想~いろいろリンク

2024/7/12 Fri

キレイだけど

本題に入る前に日夜(日本時間)熱戦が繰り広げられている「ツール2024」の話題から.

Stage12でギルマイ,3勝目!
これは本物かもしれん.
決してガチムチではないスプリンターらしからぬ体型.
登りゴールに強いのは,いわゆる黒人の「バネ」ってヤツですか?
何もなければアフリカ系黒人初のマイヨベール,ほぼ確定か.

あぁログリッチ...ホンマ「ツール」だけは勝てないどころか,大事な場面で落車してしまう.呪われているとしか思えない.

舞台裏ではUAEヴィンゲゴー(VISMA)の舌戦がヒートアップしているという.
集団けん引に参加せず,最後においしいところだけ持っていくヴィンゲゴー(とチーム)
に対して「あいつはvictim cardを使っている」と非難.
「victim card」を訳すと「被害者面」となる.つまり「疾病利得」?(ちょっと違う)
ヴィンゲゴーもヴィンゲゴーで「大けがから復帰したばかりなのは本当だし,そう言われるならそうかもね」とそしらぬ顔(挑発?).
ルールにない紳士協定が多く存在するロードレース.
一方,こういうやり取りが人間臭くて良い.

ツール参戦中のTOTAL ENERGIES.なんとバイク11台と工具一式が盗難被害.
被害額は15万4000ユーロ.日本円だと,なんと2700万円

一般人⇒ 「えっ?自転車11台でしょ.なんかおかしくね?」
ガチ勢⇒ 「1台あたり200万か.まっ,そんなもんやろな」

で,その盗まれたバイクが「ENVE」(エンヴィ)というメーカー製.

昨年まではSPECIALIZEDがスポンサード(つまりS-WORKS)を使っていたが,コミコミ契約のサガンが引退してしまったのでメーカーも変わってしまった.
ENVEと言えばホイール,というイメージだったけどフレームも作ってたのねん.

ツールで言えば,数年前からチームスポンサーに中東勢が増えてきた.
UAEを筆頭に,バーレーン,それにJAYCOにもアルウラーの文字が.
同じプロトンに(一応)宿敵たるイスラエルもいるのがアレだが.

金あるのぉ...さすがオイルマネー.

アラブ諸国でもリーダー的存在なのがサウジアラビア
その潤沢な資金で何をしてくれたのかというと,『UFOロボ グレンダイザー』のリメイクだ.
元々サウジで大人気だったらしい.

同じく人気だった『アイゼンボーグ』もリメイク(?)されなかったっけ?

で,今回リメイクされたのがグレンダイザーUである.

てっきりどこかのサブスク限定かと思いきや,地上波および早々とAmaプラでも配信.
誠にありがたい.「ネズミー+」も見習ってほしい.

オリジナルの「ダイザー」は1975年放送開始.Kazchariは当時8歳.
テレビ放送を視聴していた記憶はあるが,めちゃめちゃうろ覚え.
そのプロトフィルムである『宇宙円盤大戦争』は映画館で観たので,設定が似ている「ダイザー」を観て混乱したことは覚えている.

さて,以下,その『グレンダイザーU』第一話のざっくりとした感想(印象).

グレンダイザーU

まず話の進行がとにかく速い.
速すぎてタメが無さ過ぎる.
物語がリヤドから始まる(忖度?)のはともかく,スポンサー(石油王)はこれで満足なのか?

へんちくりんなUFO(TFO)に乗ってた,少々なさけないオリジナル版の兜甲児は,ちゃんとマジンガーZで戦う.
捨て身の攻撃で一匹だけ円盤獣を倒すが,その後は...頭部をもぎられて完全敗北.
これって『暗黒大将軍』の時よりひどいやられ方では?

その「Z」がプロポーション,ディテールとも昔のままっつーか,むしろコミック寄りの配色でずんぐりむっくりなのに対し,「ダイザー」は今風のメリハリデザインで超カッコよい.

主役の「ダイザー」を際立たせるためとは言え「Z」が少々不憫.
宇宙怪獣である円盤獣との性能差がエグい設定なので,勝てるように途中でパワーアップする? まさかのグレート化?

キャラデザインはエヴァで有名な貞本さん.
兜甲児もそうだが,主人公のデュークフリード,線が細すぎないか?
もし,こんな中性的キャラがアラブ圏で歩いてたら...(偏見)

それに,さやかさんが”ミニスカワンピース”で市場にいたけど,おK?
そのうち「サウジの方々のグレンダイザーU反応動画」がアップされそう.

ストーリー?
王族がらみと言えば,”汚いプリキュア”こと『クロスアンジェ』っぽくもある.
あっ,同じ監督か.まだ1話なので今後に期待.

そして,主題歌も...
「これSEEDで見たヤツだ」的な演出・構図はともかく,肝心の歌が全然印象に残らない(個人の感想です)

そうそう,こいつの前にTVerで『古畑任三郎 最後の事件』を視聴.
犯人役は江口洋介だが,サブキャストにささきいさおが登場.
やたらイケボな鉄道局長さん役.

何が言いたいかというと「グレンダイザー」はいさおボイスに限る.
名曲である.

おっ,ツールの話がアラブの話,それがグレンダイザーに.
最後に古畑出演のいさおに見事にシンクロ.
この世界はリンクしているのだ(なんのこっちゃ)

rericのサイクルウェアを購入~放出品?

2024/7/11 Thu

デザインが気に入ったなら

iPhone15 Pro

まずは謝罪.

ヴィンゲゴーさん,前回のブログで「走りが消極的」とディスってしまい,本当にすんませんでしたぁ!

まさか30秒以上開いた差を詰め,さらにはスプリント勝負でポガチャルに勝ってしまうとは...とてもじゃないが4月の大事故(肋骨・鎖骨骨折,肺挫傷,他)以来,ノーレースで復帰したばかりとは思えない.

一方,必勝パターンで敗れてしまったポガのメンタルが気になるが,まぁ,ハリボーを口いっぱいに頬張りながらマイヨジョーヌの授賞式に立つ人なので大丈夫でしょう.
それにしても,今年のツールは「なんじゃこりゃぁ~」のオンパレードやな.
絶対,観なきゃ損(できればリアルタイムで).

JSPORTSオンデマンド

つーことでやっぱり観るのも走るのも楽しいチャリ.
ある日,ネットポチポチ中,サイド広告にとある商品が表示された.

あらやだ.ちょっと好みのサイクルジャージ.
しかも値段が安い.

「どうせ中華なパチジャージでしょ」と思いつつクリック.

春夏 reric 国産サイクルジャージ 吸水速乾 透湿 UV ストレッチ ASTERIA&マグヌスメッシュ 着心地◎ 半袖 サイクリング メンズ 日本ブランド

なんと今は無き国内ブランドのreric製だった(書いてるやん).
「R」や「A」などの海外モノほどではないが,それでも一着¥15,000以上する,そこそこ高級なブランドである.

既に一着持っているが,その品質は保証済み.
こいつは5年前ほど前に購入.
ジャマイカ推しのこのデザインが気に入った.

iPhone15 Pro

「どうせニセモノでしょ」と疑いつつ詳細な情報をチェック.

そこにはちゃんと「惜しまれつつも生産休止」とブランド消滅理由も書いてある.

reric(レリック)公式サイト

「これは信用できる」と判断.
これは想像だが,メーカーの在庫品を直接購入,それを処分価格で販売しているのだろう.

しばし悩んだ後,在庫があった「パープル」カラーのSサイズをカゴに入れた(最後の1枚).
で,サイクルジャージあるあるだが,同メーカー,同デザインのボトムスで揃えたくなる.
ご丁寧に「セットアップはこちら」というリンクバナーが貼ってあった.

春夏 reric 国産ビブショーツ 吸汗速乾 ストレッチ メッシュ通気性◎ グラデーション サイクルウェア 国産ブランド サイクルブランド レリック

こちらも同色のSサイズのビブショーツが残っていたのでカゴへ.
最近やたらシステムがややこしくなったPayPayポイントを活用.
なんだかんだで税・送料込み¥9,351.ちなみ本来の定価だと¥35,200だ.グレイトだぜ.

で,無事到着.

iPhone15 Pro
iPhone15 Pro
iPhone15 Pro

早速試着.

日本人体型用と名乗っているだけに,めちゃめちゃフィット!っつーか,超タイト.(ちなみにKazchariのスペックは161cm/58kg,胸囲90cm,腹囲76cm)

でも,安心してください.

rericジャージのレビューをあげているブロガーさんの言う通り,立ち姿勢ではキツくても,乗車姿勢でフィットするようになっているのだ.

RERICの生地はサイクルウェアにしては良すぎる

つーことで今度の週末が楽しみだ(実走チェックはまだなんかい!)

デザイン・サイズによってはまだ在庫ありマス.
グローブやジャケットも.

エアコンなしで真夏のフランス...

2024/7/10 Wed

エコの名のもとに

大阪から旭川に引っ越して20年ほどになる.

当初は「冬は雪で大変だけど,夏は涼しいよぉー,なんせ北海道だからねぇ」とかなんとか言われた.

確かに熱帯夜もあったが,しょせんお盆時期の1週間程度.
「もうあかん! 暑くて眠れん! エアコン買うで!」と決意する頃には涼しくなっていた.

ところが,温暖化だか何だか知らんが,ここ数年は酷暑期間が長い.
昼も夜も暑くてたまらん.

とうとう耐えきれず,昨年はとうとうリビングにエアコンを設置.
ついでにポータブルエアコン2台を一気に導入.

北海道の夏.エアコンの夏

やっぱこいつは人類の至宝ですな.睡眠時間が楽しみになった.

で,2024年7月10日現在の話.

本州では既に地獄的な暑さの報告がチラホラ.
幸い,北海道は“まだ”涼しい
窓全開+扇風機天井向き回しで十分快適.

いや,ZWIFT時は汗だくか.
今年もJSPORTSサイクルパックにて「ツール」を鑑賞しながら漕いでいる.

第一週が終わった.
バルデカヴェンディッシュの歴史的勝利や,全然クライマーに見えない赤玉ジャージのアブラハムセン,ぽっちゃりバットマンことフルーネウェーヘン,それにシャンパンファイトが鬼門なギルマイなど,濃いキャラが大活躍.序盤としては例年以上に面白い.
ただ,ヴィンゲゴーは本調子でないのか,あまり積極的な走りが見られないのが残念...って,毎年こうだっけ?
正直,ポガチャル“レース大好き少年感”の方が見ていてほほえましい.

「ツール」が終われば次はオリンピックである.

Kazchariは自転車っつーかロードレース以外の種目は全く興味ない.
なのに,たぶん日本ではまともに放送してくれない...(新城出るのに)
東京五輪の無音中継はむっちゃ不気味やったなぁ.

さて,「ツール」中継時にもたびたび話題になるフランスのホテル事情.
驚くことにエアコンが設置されていないところが多いそうな.

元々は日本と異なり湿気が少ないので,気温が高くてもさほど不快ではない(汗をかかない)という説明があった.

後は外見の問題?
おフランスの美的感覚では室外機が許せないとも聞く(噂).

しかあし,今ではそんなことは言ってられない.
ヨーロッパでも熱波で人が亡くなる時代である.
カヴェンディッシュも初日の熱中症で35勝を逃しかけたし.

設置そのものが困難な,昔からあるホテルならまだ理解できないこともないが,なんと新規建造の選手村の宿舎にエアコンを設置しない方針らしい.

アスリートの健康か、環境か――選手村の“エアコン未設置計画”に米紙が異論「冷水を流すだけでは限界がある」【パリ五輪】

「エコのため」というなら,コメントにあるように真夏の開催がそもそもおかしい.

さらには施設の建造・解体も問題.
オリンピック会場はギリシャ(アテネ)常設でいいんじゃね? 甲子園みたいに.
まぁ,甲子園も真夏開催に毎年異論が噴出するけど.

春の台湾一周旅では,もちろん泊った宿,全てがエアコン設置だった.

台湾一周(環島)ライド Day1 台北~新竹(その1)

3月と言えど,さすが東南アジア.
宿にエアコンがなければ,連日の100kmライドは耐えられへんかったなぁ.

で,台湾旅後,がぜん海外ライドに興味が出てきたKazchari.
将来的にはジロやツールに出てくるような有名な峠(ステルビアとか)を走ってみたいが,エアコンがないのは...ご勘弁.

もうじきパリ五輪.
競技外での事故が起きないことを願って.

高額海外自転車ツアー~どんな人が行くんやろ?

2024/2/1 Thu

思い出と節約と

人生最初の海外旅行はケニア-インド-ネパールの旅.
ツアー参加ではなく,完全に個人旅行.
いわゆる格安航空チケットをHISから買っただけ.

1990年の話なので,ぼんやりとした記憶しか残っていないが,伊丹-ボンベイ-ナイロビのエア・インディア往復チケットで25万くらいしたと思う.

これに加えて3週間分の宿やら食事代,それにケニアでのキャンプサファリツアー参加代を加えると総計で32万くらいといったところか.

大学の卒業旅行だったが,その割にはけっこう金持ってたな,当時は.

時は流れ,会社をやめて出かけた無期限・東南アジアバックパッカーの旅
80万円分のT/Cを腹巻に隠して出発.
その10ヶ月後に睡眠薬強盗に遭い,パスポートと40万ほどのT/Cを盗まれて旅が強制終了した.とほほほ.これぞ盗難アジア.

専門学校を経て,まっとうな社会人のふりをしていた頃は海外旅行に行かず,もっぱらオートバイによる国内キャンプ旅.

その後,2年間ほどジャマイカに滞在.
帰国直後,ヨメさんと地球一周の旅にでかける.
確か3大陸プラン(北米・南米・ヨーロッパ)で一人37万ほどのチケットを購入.
当時は文字通りの分厚い紙のチケット.一路線使用したら一枚ずつちぎっていくのが味わい深い.
80日間ほどの旅で,2人で総額200万ほどかかったかも.
アラスカフィンランドのせいだ.

北海道に引っ越して再就職後は,GWや9月の連続休暇でダイビングツアーに参加することが増えた.
「南の島で潜る」という目的がはっきりしているなら,個人で手配するより安いし効率的.
10日間ほどのツアーで10~15DV付で,毎年35万ぐらい払っていたか.
最後に潜ったのはインドネシアのラジャ・アンパット.
2019年12月のことである.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

ダイバーなら誰もが一度は憧れる地の一つ.
普通にツアーに申し込めば(当時で)60万近かったように思う.
ただ,この年はツアー説明会参加特典のじゃんけん大会で見事勝利し,クルーズ船半額チケットをゲット.そのおかげで総額40万台に収まった(それでも高けーわ).

上には上があって,ハイエンドの「ココ島」(コスタリカ)や「ガラパゴス島」(ガラパゴス)になると,100万越え.
もはや庶民が出せる額ではない.

以前,クルーズ船でご一緒した,とあるマダムは「ガラパゴスは3回行った」とおっしゃられていた.どこの大富豪

まぁ,この人ほど極端でなくても,ダイビングツアーに参加されているメンバーはお金持ち(=医師,看護師,社長業,大企業の役職)が多かったなぁ.

ついでに言うと年配者も.
あるクルーズ船では40代後半だったKazchariが一番年下だったこともあった.

ダイビングツアー以外で印象的だったのが,先日の記事でも少し触れた「ボルネオ島縦断ツーリング」

バイクでボルネオ島縦断ツーリング

成田からの往復チケット,レンタルバイク,全ての宿・食事代がついて驚きの23万円
途中で合流した旅行会社の社長さん曰く,「今回はモニターツアーなので」とおっしゃっていたが,絶対赤字でしょ,これ?
当時も今も格安.
もし,今この値段であの内容のツアーであれば,また行くね.
まぁ,このダンピングのせいかどうかが知らんけど,会社はつぶれてしまったわけだが.

同行していた「ダヤン」で有名な池田さんがエッセイを出しておられます.

話を戻す.
新コロのせいで中断していた海外旅.
この度,ようやく復活!

さらにチャリ沼に沈み込んだKazchari.
となれば「次の海外旅行はチャリで」という選択肢が浮上して来てもなんの不思議もない(後付け).

まずは,チャリで海外と言えば,まず思いつくのがグランツールの舞台,ヨーロッパだっ!
ツアーなら専門の旅行社がある.

フェロートラベル

えー,はい.
わかりますが,驚きの値段.
目玉のツール・ド・フランス観戦ツアーだと...

ツール・ド・フランス2024観戦&サイクリングツアー

特に燃料サーチャージがとんでもない.
ハイエンドロードが一台買える(そこ?)

レース見学抜きのライドツアーだけでも...おっ,おぅな価格.

ドロミテサイクル・ハイライト10日間

実は数年前にこの会社のツアー説明会に参加したことがある.
一人参加だとシングル部屋代がかかるのが残念だった(諦めた).

ヨーロッパ関連だとやはりPBPが気になる.
2023年大会だと,ツアー47万,個人手配で53万という情報がある.
やはり燃料サーチャージ代がエグイが,ツアーと個人に思ってた以上に差はない.
むしろ手間暇はおさえ,走りに集中したいのならツアーの方がコスパはよいように思われる.

とまぁ,こんな感じで検索していると面白い代理店を見つけた.

風の旅行社

うおお,ツアーで組まれているエリアが実に好みだ.
で,この会社が現在プッシュ中なのが,アマゾンしかもマチュピチュを含むサイクリングだ.

8/30(金) 南米・ペルー -アンデスからアマゾンへサイクリング11日間-

これは素晴らしい.
南米の上半分は老後の楽しみにとってあるのだ(ハードすぎやしませんかね?).

で,肝心の料金は...絶望の120万円

もはやツール観戦を越え,ガラパゴスダイビングと同等だとは...

いくらリスクの高い南米とは言え高すぎでは?
あぁ,そうか,完全武装のボディガード付きか.

マチュピチュと言えば,今こんな話題が...

世界遺産・マチュピチュ入場券をめぐり 地元業者が抗議デモ 観光客にも影響広がる

さすがの不安定さ.
そのうちエアーズロックのように登頂禁止になったりして.

てな感じで,海外の自転車ツアーをざっくりと調べてみた.
想像以上に費用がかかる(ようになった).
それでも企画が立ち上げられ,催行人数が埋まることを考えると,こうした大名ツアーにポンとお金を出せる層もまだまだいるということか.

ちなみにKazchariの「環島」は総額20万ほどと考えている.
うち,航空運賃ですでに半分は使っているけど.

まぁ,ケチり過ぎて観るべきものを観なかった,すべきことをしなかったと後悔するは嫌なので,そのあたりの審美眼,直観への信頼が重要やけどな.

まっ,一生に一度の思い出のつもりで楽しみましょう.

旅,特に海外旅行ほど最高の娯楽は存在しないのだから.

第3回びえいスノーサイクルフェスティバル

2024/1/21 Sun

全てが凍る世界でヘンタイたちが走る

OLYMPUS TG-5

晴れ時々曇り.温度:-19 ℃,湿度:99%,体感温度:-23 ℃,風速:5.0 km/時,風向:SE

さぁ.いよいよ第3回びえいスノーサイクルフェスティバル当日である.

Kazchariは第1回より連続参加中.

第1回びえいビルケの森スノーサイクルフェスティバル~120分耐久レース

第2回びえいスノーサイクルフェスティバル~120分耐久レース~

さてこの日.
観測地点により若干差はあれど,どこもかしこもマイナス20℃を軽く下回った今朝の美瑛.
もちろん今季最低気温である.

会場はいつもの美瑛スポーツセンター.
自宅からの距離はそれほどないが,前日は早めに寝た.

ちなみに前日のディナーはイオンの「王将」
炭水化物,脂質,たんぱく質たっぷりの「天津飯定食」だ.
カーボローディングどころか胃がもたれたぞ.

で,日曜は朝5時起床.
寝ているヨメさんには悪いが,がちゃがちゃと騒がしく,いつもの朝食を作る.

そして,レース前と言えばこいつ.

水で割って会場に着くまでの間,車内でチビチビやる.

凍てつく早朝の道路を美瑛へ.

7時には会場in.
まだ関係者の車両しか停まっていない.

ハスラーからファットを降ろす.

OLYMPUS TG-5

これは...マジで地獄の寒さ.
素手で金属を触るのがキケンなレベル.
道民歴20年近いKazchariもめったに体験したことがない.

外,もしくは暖房なしの車内にいてはタヒんでしまうので,受付の体育館に避難.
開始時間の7時半まで間があったが,早めに受付を済ませ,ゼッケンやらビブスを受け取る.今年のゼッケンはなぜか巨大.
補給食(?)としてパン,いちご大福,水も供給.

iPhone11 Pro

運営スタッフで参加のヤマタケさんO西さんを発見.
いやいやこれだけ寒いと,選手よりも動かないスタッフの方が辛いのでは...と思っていた時期がKazchariにもありました.

えー,この気温では動こうか動かまいが関係ありまへん.
屋外の長時間滞在はマジであかん日です.

とは言え,晴天は晴天.
寒さでレースが中止されるわけもなく,show must go on

試走の許可が出たので軽く走ってみる.
ダウンジャケットおよび防寒テムレス着用である.

OLYMPUS TG-5

昨年度とはコースレイアウトが少し変更された.
凹凸が少し減った印象.

森の中のテクニカルコースは健在.
この気温およびレース前の荒れていない状態だと走りやすく感じたが,昨年のレース後半の地獄が容易に想像でき...まさにその通りになった.

OLYMPUS TG-5

そして試走段階でも冷気が襲い掛かる.
防寒テムレスをもってしても,指先のしびれは回避できず.
またバラクラバのマスクで口元を覆うと,自分の息がサングラスにかかりレンズが即凍結.
視界が真っ白になる.
で,途中でサングラスを外すと,まつげが凍る.ヤバイ.
マジでこれ,ギアッチョのスタンド攻撃やん.

特に辛かったのは鼻の頭.

痛い.

一周走ってO西さんのところに行くと,「Kazcahriさん,鼻の頭真っ白でヤバイですよ.それ凍傷になってますよ」との指摘.
冬山専門家の指摘だけに事態は深刻である.
いわゆるⅠ度凍傷状態だろう.
登山家の黒くボコボコになった鼻の絵面が頭に浮かぶ.

あわててハスラーに戻り,去年の反省からサーモボトルに入れたコーヒーを飲み,暖かいはずの飲み口付近を鼻にあてる.

だが,刻すでにお寿司

サーモボトルの保温性能の限界をとっくに越えていたのか,ただのアイスコーヒーと化していた.

反省 ⇒ 来年はカイロをはじめとする暖房グッズをかならず持参すること.

OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5
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参加者もぞくぞくと集合.
リュックに緊急時に使いそうなモノを詰めてスタート位置へ.

ソロではないエンジョイチームの面々はテントやイスなどを準備.
暖かそうなナニカをすすって談笑しておられる.
う,うらやましくなんかないんだからね!

その後,本番と同じウェアで試走したり,寒さ防止でぴょんぴょんはねたり,知人と話しているうちにいよいよスタートラインへ.

いただき画像
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ソロ選手は30秒先行してスタート.
さぁ,地獄を楽しみな.

いただき画像

...えー,特にカメラ類は装備していないのでレース中の様子は公式発表のものを待つつもり.
結論から言うと,常勝のFさん,Nさんがスタートダッシュを決め,あっという間に先行.すぐに後方から追い上げてきたTさんに抜かれ,ほぼそのままのポジションで2時間走り続けました.

何週目だったかの森セクションでわだちにタイヤを取られ派手に落車.
その際,この寒さでガチガチだったフロントフェンダーが割れて吹っ飛ぶというアクシデントあり.ぐわー,これで2回目.

よく考えればフェンダーなんぞ,冬(雪道)の間は不要の代物.
3月あたりの雪解け路面が出てきたらまた買いなおしますか...シクシクシク36.

で,予想通りレースが後半になるにつれ路面状態が悪化していく.
正しいっつーか,走りやすいラインは人が殺到するので,誰かが転ぶとそれにつられてストップ.
それを避けようとラインを変えたら変えたで,別のわだちトラップが...と正に阿鼻叫喚の地獄絵図
体力低下と相まって,暴れるチャリの抑えが効かず蛇行状態に.

ファットだとまだマシ.
こんなコンディションの中,小径車やらピストバイクも走る.
ますますヘンタイ祭りの様相を呈してきた.

そんな中,トップの3人はケツを振りながらも,わだちを気にせず,最適・最短ルートでガシガシ進んでいく.
うん.やっぱ人外だ.

で,2時間経過のタイムアップまで約2分を残して最終周回へ突入.
よし,これで1周稼げた.
ただし,ここで油断すると同周回の人に抜かれて順位を下げてしまう可能性もあるので,手,いや脚を抜かない.
そう,終盤は緑ゼッケン(ソロ)の人と抜きつ抜かれつの“デッドヒートのI love you”状態だったのだ.

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結果は先ほど述べた通り,39周という異次元の同周回の中で争っていた1,2,3位の方がたに,圧倒的差をつけられての4位(34周)でした.ぐぬぬぬ.

年初の目標「何かの大会で表彰台にのる」⇒ 初戦敗退

まるで2023年ツール・ド・フランスの第16ステージ(個人TT)にて,ヴィンゲゴーとポガチャルの走りを見たワウトの「自分が人間の中で一番速かった」という迷言を想起させるレースでした.

“I’m dead.” ”We survived.” ツール・ド・フランス2023を振り返る

久々のガチレース.
やっぱりこの強度はキツイ.

寒さ?

気温がやや上がってきたためか,途中から気にならなくなってきた.
サングラスも曇らなかったし.
ただし,走行中は鼻水が20cmぐらい垂れ下がったまま半凍結状態でぶらんぶらん.
カッコ悪いにもほどがある.

先ほど粉砕したフロントフェンダーを拾った後,ハスラーに戻り持参した菓子パンをかじろうとするが...キンキンに冷えてやがる.歯が砕けそうなのでヤメタ.

さて,レース終了後は表彰式&お楽しみの抽選会.

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協賛企業から提供していただいたグッズがもらえます.
当選ゼッケン番号は事前にPCにて抽選済みだそう.
昨年は保温ボトルをもらいました.
さて今年は...

あれ?

全然名前が呼ばれない.
実は「101」は当たりにくいのか?

結局,抽選分は何ももらえず勝負は後半のじゃけん大会へ.
最後の最後にようやくツキが回ってきたのか,ステキな帽子をいただきました.

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つーことで極寒の中,文字通り鼻がもげそうな地獄レースでしたが,達成感・充実感は半端なし.
“普通のホモサピエンス”としてはまずまずの成績だったし,体力は維持できていたということで...(一応)ベネ.

出場者&運営のみなさま,お疲れ様でした.
来年も出ます.

ゴール後に「旭ヶ丘ヒルクライムアタック」の中の人,Rくんと白金温泉「パークヒルズホテル」に向かい“サ活”することに.

まずはセイコマで昼食.
イベントライド後の定番「ホタテカレー」(¥580)を購入(そうなのか?).

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ホタテ線維が歯につまる.

で,お楽しみのサウナ.
これだけの疲労,高温サウナ,極低温水風呂,雪の中の外気浴,そして天然温泉でととのわないわけがなく,実に気持ちの良い“サ活”だった.
そうそう,ここのサウナ室にはテレビがないのもグッド.

ただし,天然温泉だけに床がヌルヌル.
見事に滑って後方に転倒.情けない.
レース後で足がガクブルだったせいかもしれんが.

で,16時過ぎまで滞在し,素直に帰宅.

さすがに疲れた激闘ライド.
森の中での複数回の落車か,温泉での転倒のせいか全身あちこちが痛い.

で,21時には就寝.
鼻の頭がもげないように願いながら,深い眠りにつきましたとさ.したっけ.

自転車業界がヤバいことに

2023/12/8 Fri

栄枯盛衰

ここ数年は(何度目かの)ロードバイクブームだったらしい.
爆発のきっかけは,なんと言っても『弱虫ペダル』だろう.

弱虫ペダル

Kazchariは連載前からチャリに乗っていたので,ブームにのっかったわけではないが,なんだかんだで新刊を購入し続けている.
最新刊はなんと87巻.

弱虫ペダル 87

2年目のインターハイがあまりに“アレ”だったが,それでも面白い.
今ではすっかり減ってしまった手書きならではの粗削りな躍動感が良い.
これぞ少年漫画である.

その存在を知らなかった頃,グルメフォンド系のイベントにて,どうみても高校生ではない女性が「総北高校」だの「箱根学園」だのと描かれたジャージを着ているのを見て,不思議に思っていた.あれは何のコスプレなのかと.

Kazchariも2017年に大枚はたいて「TREK DOMANE SLR7」を購入し,ヒルクライムレースやらブルべに本格参入.
速く快適に走るために小物や工具,ウェアにこだわるようになった.

そんな時知ったのが,「自転車商品は海外通販の方が圧倒的に安い」という事実.

流行り初めたスマートトレーラー(TACX NEO)も国内で買うより¥30,000は安く買えた(初代モデルで約11万円).

バッグや工具類も半値近かった.
ウェアに関しても,安いだけでなく,海外メーカーはデザインも豊富っつーか独特.
試着できないだけにサイズが心配だったが,胸囲さえ合わせればXSかSサイズで問題なかった.
注文してから商品が届くまで3週間ほど待つこともあり,また未達や誤配もゼロではなかったが,たいていはちゃんと届いた.

ツール100周年記念大会の2013年からは,ロードレースをオンデマンドで視聴するようになった.
老舗のJSPORTS,ジロの放送権をぶんどったくせにすぐに放棄したDAZN,そしてそのジロを救ったGCNとスポット契約.

GCNは元プロ選手の土井ちゃんをメインに「GCN JAPAN」としてYouTubeチャンネルを開設.
もちろんチャンネル登録し毎回視聴していた.

そして2019年.新コロ禍スタート.
「蜜になるイベントを避けよ」「電車に乗るな」などの号令の下,自転車の需要が一気に高まった.
結果,チャリ本体やパーツが世界中で品薄となり,注文しても納車は1年後とかが当たり前になった(Kazchariの「TREK EMONDA SLR7」も7ヶ月待ち).

アガリの一台~TREK EMONDA SLR7 First Light

通勤通学だけではなく,趣味としてロードバイクを始めようかという人もどっと増え,業界大儲け...のはずだったのだが,生産能力が追い付かず「設備投資して,さぁ増産!」の頃には新コロ禍が終わってしまったこと,それに価格高騰も重なって,いわゆる“にわか勢”が去り,一気にブームが終焉に近づきつつあるようだ.

結果,在庫過剰となり,大手ブランドでもセールをやたらに行っている.

当然,メーカーのみならず海外通販業界も痛手.
Kazchariも頻繁に利用していたWiggle(CRC)も破産してしまった.

【悲報】Wiggleが日本への販売から撤退か。英国市場に専念し、海外販売は取りやめの可能性

現在も会社の引き取り手を探しているようだが,今後は地元英国での事業に注力し,海外販売への配送は取りやめる方向性らしい.
これはなかなかのショック.
Kazchariはコスパに優れたWiggleのPB「dhb」の愛用者なのだ.
うーん,今あるウェアがへたったらどうしようかなぁ.

※12/13追加.
ついにWiggle/CRCが英国以外への発送業務を停止.

Wiggle

そして優良コンテンツだった「GCN JAPAN」も,まずアプリが停止.
続いてYouTubeチャンネルも終了してしまった.

この最終動画では裏方さんまで登場するなど,なかなか泣ける作り.
第一回の配信からずっと見てたしなぁ(ジロの配信時以外,金は落としてないけど).

こうして,世界的な自転車ブームは(一旦)終焉し,元のマイナー趣味に回帰していくのだった...
まっ,「NISEKO GRAVEL」などの盛況具合を知っていると,愛好者が減っているように思えないけどな.

TopstoneなNISEKO GRAVEL参戦記(その3)~PANARACER NISEKO GRAVEL AUTUMN RIDE 2023編

そうか.
他の人気スポーツ,野球やサッカー,ラグビーの場合は競技者だけでなく,観客として応援する勢も多い.
自分で競技しなくても,観戦やらグッズ購入でたくさんお金使ってくれるので,その業界が盛り上がるわけか.
自転車競技は何しろそこが弱い.

で,Kazchariの他の趣味についても考えてみると「オートバイ」「ソロキャンプ」もヤバい.
最近,皆やらなくなりつつある.

「オートバイ」は暑いし寒いし汚いし危ない.
「ソロキャンプ」は面倒だし何より退屈.

ボッチで完結してしまう趣味は,新コロとともに去りつつあるのだ.
よく考えたらこれらの趣味って「不自由」を楽しむモノ.
現代基準の快適とは対極にある.
そら,特殊状況下でなければ盛り上がらんわな.

先日,自転車YouTuber「まさ」の動画を見ている時,娘が近くにいたので「この人なぁ,自転車系YouTuberで一番人気あるねん.登録50万人やで」と自慢(なぜ?).

「えっ? 自転車ってたった50万人でトップなん? 少なっ」

うむ.言われてみればその通り.
元々マイナーな趣味のブームの変動なんてホンマに狭い世界の話やな.

『映画を早送りで観る人たち』を読んだ

2023/7/7 Fri

倍速視聴はしないけど

7/1より『ツール・ド・フランス2023』が始まった.

例年だと,一週目は出場選手の顔見世.
つまり,個人TT,スプリントステージ,丘陵ステージ,週末に一級山岳1つだけステージなど,ヴァリエーションに富むものの,まったりペースでスタートすることが多い.

だが今年は別物.

珍しくラインレースとなった第1ステージから全力全開.
早くも総合2強のポガチャルとヴィンゲゴーの争いが見られるなど,とんでもない展開.

第4ステージのスプリントもサーキットゴールが大混乱を産んだ.
道が広すぎ=ライン取りの自由度が高すぎて落車続出というスペクタクル.

そして,まさかのポガチャル失速からの倍返し!の第5,6ステージ.
面白すぎる.

今のところ天気も良く,悪天候続きだったジロの陰鬱さとは真逆.
毎日楽しみにしている.

イマイチ盛り上がらない今年の『ジロ』

さて,そんなツールだが,Kazchariは例によってJ-SPORTSオンデマンドの月払いパックで視聴中.

毎晩たいてい21時前後に放送開始となる.

とは言え,ずっと画面を見続けているわけではなく,山場を除き,洗い物やらZwiftなど何か別のことをしながらという,ラジオ的な活用をしている.
トイレ・浴室にも持ち込むけどな.
毎晩23時半には就寝するので,そこで視聴は中断.
続きは翌朝,というルーティン.

そう,ロードレースは中継時間が長いのだ.
一時,スーパースター・ペテル・サガンが「このスポーツは退屈すぎる.オレだったら最後の5分くらいしか観ない」なんてことを発言して物議をかもした.

確かに.

コスパ,タイパとうるさい昨今,競技時間が5,6時間かつほとんどの画面が「おっさん達のサイクリング」というエンタメが生き残っていること自体が奇跡.

さて,先日,このコスパやタイパ志向がすっかり強くなった現代人による映像作品の視聴スタイルについて言及した書籍『映画を早送りで観る人たち』を読んだ.

映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~ (光文社新書)

最初にこの本について知ったのは,数ヶ月前の岡田斗司夫ゼミだったかな.
そこで興味を持ち,図書館に予約を入れたのだが,人気本のためか,なかなか確保できなかった.それをようやく読了.

さて,内容をざっとまとめる,

最近,映画やドラマ・アニメなどの映像作品を倍速再生や飛ばし見視聴する人が増えている.
具体的には「会話のないシーンや風景だけの描写シーンは飛ばす」「連続ドラマのサブキャラのエピソードは飛ばす」など.
さらには「後悔したくないのでドラマ視聴前に先にネタバレ・考察サイトを読む」などのコスパ志向.

これらの行動,Kazchariには,この本の著者同様,作り手に敬意のない失礼な態度と感じらたのだが,本人たちは「買ったモノはどう扱おうが個人の自由」という思考.

こうした人が増えたのは以下の理由.

1)サブスクが普及し,膨大な作品をチェックする時間に追われている.
映画館に行く,ビデオを借りるなどの手間が不要な分,視聴が手軽になりすぎた.

2)SNSで共感し合いたいので,多くのコンテンツを知っておかねば.
多数の人と話を合わせるため,もしくはマウントをとるためには,とりあえす流行りのコンテンツを押さえておく必要がある.

3)全てをセリフで説明する作品の増加.
登場人物自身が状況,心情をセリフで丁寧に説明しまくり.構図や風景,表情からキャラの思惑を類推しなくてもよい=画面を観続ける必要がない.

ようするに,視聴が手軽になったコンテンツをできるだけ多く,早く”消費”したいという効率化が何よりも優先されている.
だが,それはもはや”鑑賞”とは呼べない.

一番驚くのは,ネタバレ禁どころか,むしろ自分からネタバレ・考察サイトをチェックしてから,その作品を観るかどうか決める人がいるということ.
ハズレを引きたくないというコスパ志向に加え,「予想外の展開や心が揺さぶられる内容は疲れるから避ける」という驚愕の理由.

現実の生活で心身ともに疲れ切っているのに,単なるエンタメに芸術性や高尚さなんぞは求めていない.ただ楽しみたい.ひたすら見たいものだけを観たい.激しい感情を喚起させられたくはない...

世の中ハラハラドキドキ,喜怒哀楽も全て体験してなんぼと考える厨二なKazchariには理解できん.
単なる現実逃避に思えるけどな.

...と,こうしたコスパ・タイパ至上主義者に賛同しかねるのだが,次の一文で論破されてしまった.

「自分もAVでは早送りする」といったお茶目な反応が複数あった.たしかに,“目的”のために“物語”を無視して“お目当てのシーン”だけを“繰り返し”視聴する映像ポルノは,快適主義が求めるものと要素としては同じだ.

えー,はいすいません.
ヒトなんて根っこのところではみな同じ.
優劣はないっつーことやね,きっと.

それでも,現代社会のこの膨大なコンテンツの海に放り込まれた結果,「ヒマ恐怖症」になりがちなのも確か.
少しでも時間があれば,スマホを手に取り「情報」という名のエンタメを注入され続けてる.

「我々は暇を恐れすぎている」と,エライ人が言っていた.
つまり脳を休ませて,これまでの知識や経験を整理整頓する時間が必要.
そうでないと,脳が汚部屋になるだけ.
ようするにデジタルデトックスが重要ということやな.

そこで登場するのはやはりチャリ.

「ツール」の放送もダイジェスト版があるけど,やはり同じような画面が延々と流れるLIVE中継を,ダラダラと酒でもチビチビ飲みながらボーッと観るのが心地よかったりする.

そして何より,頭からっぽにして夢を詰め込めるブルベがやっぱり最高.
例えば400ブルベの200~300kmの間なんて,究極の退屈さ.

さーて,来月のブルベさんは?~悩ましの400

チャリこそ人生を満足させる最強のコンテンツ!...と言いたかっただけ.

2023旭ヶ丘ヒルクライムアタックと愛山渓二次会ライド

2023/7/2 Sun

自分を越えろ

iPhone11 Pro

晴れ.温度:13 ℃,湿度:87%,体感温度:12 ℃,風速:4.7 km/時,風向:W

やってまいりました「旭ヶ丘ヒルクライムアタック2023」!

『旭ヶ丘ヒルクライムアタック2023』にエントリー!~坂バカ宣言

新コロのせいで2020年はスキップとなったが,Kazchariは毎回参加中で4度目の挑戦となる.

職場の健康診断では全く問題のないKazchari.
しかあし,血液やら心電図の結果は単なる数値の羅列に過ぎぬ.
真の健康は,心肺・筋肉のパフォーマンス,つまりガチレースで測るものだぁ!

つーことで,年に一度の体力測定・健康診断的位置づけのこの大会.
あらためて過去のリザルトを振り返る.

2019:13:56
2020:中止
2021:14:08
2022:14:34

うむ.毎回着実にタイムが落ちている.
これはいかん.
「年齢には勝てぬ」と言い訳はまだしたくない.

そして迎えた2023年.

はたして,その結果は...総合9位,年代別(40~59歳)6位.
残念ながら表彰台には登れなかったが,ベストタイム更新!

2023:13:31

昨年より1分以上短縮! そして4年前の自分も越えた!
これは素直にうれしい.

参加にあたり,これまでにない準備・実践が功を奏したかもしれぬ.

以下,レース当日の備忘録.

朝4時起床.

7/1より始まった「ツール・ド・フランス」のオンデマンドを視聴しながら朝食.
ツール史上最も過酷と言われる第一ステージ.なんだこれ!?
まるで3週目のクライマックスかワンデーレースの様.

まずは燃料補給が大事.

ヒルクラ大会前の栄養管理

今回はいつものメニューにプラスして,inゼリー「MINERAL鉄分」をチュルチュル.

inゼリー マルチミネラル グレープ味 (180g×6個) 栄養補助ゼリー 不足しがちなミネラル配合 10秒チャージ 5種類のミネラル 鉄分 カルシウム 亜鉛 銅 マグネシウム 栄養機能食品(鉄・カルシウム・亜鉛・銅) 森永製菓

そして,水筒に「スーパーメダリスト9000」を1包溶かし持参する.
クルマで移動中ちびちび飲む.

アリスト スーパーメダリスト 500ml用 11g×8袋

5時50分頃,上川町役場前の駐車場着.
既に15,6台ほどのクルマが停まっていた.

iPhone11 Pro

新兵器の半固定ローラー台をセット.
DOMANEを載せてウォーミングアップの準備完了.

「MINOURA MoZ-Roller」のメンテとパワーアップ

6時になったため受付へ.
出走時のウェアで事前撮影するとのこと.
リザルト確定の資料にするらしいが,以前トラブルでもあったのだろうか?

駐車場に戻りアップ開始.
参考記事によると「心拍を上げるための全力走も入れる」とあったが,さすがにそれはせず.
大腿四頭筋に負荷がかからない範囲でくるくると漕ぐ.

数人の知り合いから声がかかる.

「あれ? Kazchariさん,あのカラフルなヤツ(EMONDA)じゃないんですね」

という声多数.

「あっちは縁起が悪いので」と答える.

例の事故を知っている人はここで爆笑.

EMONDAな初クラッシュライド~わりと重傷

そのあと「こっちの方が700gも軽いんですよ」と説明.

30分ほどダラダラ回してアップ終了.
少し汗ばんだインナーとジャージを本番用に着替える.

ブリーフィング開始.
特にゴール後のダウンヒルに関して注意喚起.
北海道らしく,舗装状態のよくない箇所がいくつかあるのだ.
何度か走っているとわかるけど,初見の人は要注意(マジで).

緊張するとトイレが近くなるチキン野郎なので,スタート位置への移動開始ギリギリまでトイレ.
悪あがきに「即攻元気」と残った「メダリスト9000」を一気飲み.
「うぉーっ!」と髪の毛が逆だったり,服が破れたり,鼻血が出たり,目が光ったりなどの覚醒はない.

【ボール販売】明治 即攻元気ゼリー アミノ酸&ローヤルゼリー 180g×6個

トレインに合流して,いつものスタートポイントへ.
一応シングル№ゼッケンなので2列目に(遠慮がちに)並ぶ.

今日は寒い.
ウインドブレーカーを着用したまま待機.
スタート前に脱いでスタッフの軽トラに積んでもらうつもり.

iPhone11 Pro
iPhone11 Pro

気温が低いためボトルレスでいく.
そやけど,ここまでは運んできてても良かったかな.来年はそうしよう.

集団真ん中あたりに,見覚えのあるJrクラスの少年が...そう,確か2021年の大会で,最後の坂で見事にちぎられてしまったTくんではないか!

『旭ヶ丘ヒルクライムアタック2021』に参加

さすがバリバリの成長期.むっちゃ身長が伸びてた.

「Kazchariのこと,覚えてる?」と声をかけてみる.

Tくん「ええ,ああ,はい」とイマドキっぽい気のない返事.

へぇへぇそうでしょうよ(なぜすねる?)
くそぉ,今日はブチ抜いてくれるわッ!(見事なタヒ亡フラグ)

で,8時,町長さんの合図でいよいよスタート.
前列のシングル№ゼッケン軍団,フル加速!...かと思いきや,あれ? 今回はペースが緩い.十分ついていける.
「これはいけるかも」と思った時も一瞬ありました.
その後の平坦を終え,次の坂で...Kazchariの入賞の夢は潰えた.

公式のレース動画が素晴らしい.
トップのゴール前は見ごたえあり.

iPhone11 Pro

定番のゴール後のヤラレ顔.
つーことで,今回の取り組みのまとめ.

1)機材

昨年購入した最終兵器たるEMONDA.

ロードシーズンinライド~TREK EMONDA SLR7 First Light 実走レビュー

元々は,こいつで出走予定だったのだが,試走しても思った以上にタイムが伸びない.
やはり機材よりもエンジン(ライダー)次第であることを証明.
結局,単純に乾燥重量6.9kgDOMANEで参戦.
こっちの方がポジション,操作,クセとも慣れてるしな.
それに体力測定という体なら,例年と同じ機材の方が適切(そうなのか?).

2)筋トレ

「例の落車で負傷したのは筋力がなかったせい」と独自解釈.
2か月ほど,有酸素運動だけでなく筋トレに真面目に取り組んでみた.

推奨のバックランジ,マジで効くかも.
やはり体幹ですな.大事なのは.

3)ローラーアップ

これまでもレース前には会場周辺をうろちょろして,適当なウォーミングアップならしてきたが,今回は真面目にローラー台を持ち込み.
30分で約10kmほど.
うむ.これも効果的だったかも.
本番でも脚が軽かった.

4)ドーピング

なんつっても「メダリスト9000」
脚も心肺も調子良かった(気がする).
いいんですよ,プラセボで.
今度はブルベ前に飲んでみよう.

5)ガチ勢の作戦変更

既述だが,例年に比べガチ集団の最初の登りスピードが遅めだった.
十分ついていけた.
これが偶然にもKazchariのペースに合っていたのか,その後も(ちぎられたもものの)それほどタレることなく登れた.
こういう自分のペースって,後からパワーメーター見てもわかるんかな?(今回はなし)

いずれにしろ「自分にはまだ伸びしろがある」ということがわかった.
つまりKazchariはまだ負けていない!(ホノオくんか)

アオイホノオ(1) (ゲッサン少年サンデーコミックス) Kindle版

ご褒美のジェラートを食べながら表彰式を待つ.

iPhone11 Pro

ここでIねーさんから「二次会」へのお誘いを受ける.

行き先は「愛山渓」とのこと.
あぁ,あの浴槽が小さい,山奥の秘境温泉があるところですね.
大昔,オートバイで行ったことがある.

チャリだと“みんな大好き”愛山米飯林道の出口で右折した先の先やな.

激走!愛山米飯林道ライド

望む所である.実に面白そう.

元々,レース後は”ぼっち”で三国峠にでも行こうと考えていたので,クルマにはディープホイール,ちゃんとしたサドル,ライト類を積んであるのだ.

表彰式終了後,早々にダウンヒルしてクルマに戻る.
がちゃがちゃと通常ライド仕様にフォームチェンジ.

時間的に先に昼食とのこと.
二次会参加者で「あさひ」に集合.

iPhone11 Pro

酒粕入の「大雪上川酒造ラーメン」.美味し.
ちょうど¥1,000でお釣りが出ないのが良い.

さて,参加者10名越えの受刑...いや,坂バカサイクリスト達がおもむろに出発.

もうね,例の落車事故のトラウマがあるので,路面状況やチャリの前後間隔には特に注意.これでまたやらかしたらと思うと...ドキドキが止まんねぇ(伏線)

塩ラーメンが絶品の愛山渓ドライブインで左折.
もちろんとっかかりから即ではないが,じわじわと登っていくのは確か.

例の事故の際,ご迷惑をおかけしたHさんと談笑しながらガシガシ森の中へ入っていく.

360°カメラで撮影している人がいたので,エエかっこしようとダンシング!
その瞬間,後輪が松ぼっくりを踏んだのか,車体がグラっと揺れる.ヤベー! またやらかすとこやった.

愛山米飯林道の出口を過ぎると,さらに斜度が上がってくる.
道を良く知っているヤマタケさんが先行しだしたので,ついていく.

たまーに温泉帰りのクルマが前方からやって来るが,人気もなく実に静か.
いや違う.今にもヒグマが出そうな雰囲気.
こりゃ1人だと怖いなぁ...と思いつつペース走で登っているとヤマタケさんを抜いてしまい,いつもの“ぼっち”になってしまった.

スプレーはおろか,熊ベルすら持っていない.
「まっ,大丈夫っしょ」と,いつもの楽天的な性格が顔を出す.

オートバイで来た頃の記憶は既になく,実に新鮮な気分で登る.まぁ,乗り物も違うしな.

それにしても距離も斜度もさっぱりわからん.
ずっと登りっぱなしというわけではなく,上がったり下がったりを繰り返す.
「旭岳」と「十勝岳」を足して2で割った印象.

と,ちんたら登っていると,後方から...ヤツだ,ヤツが来たんだ!...のOさんが現れた.
先ほどのレースで総合2位,年代別1位の強者である.

しばらく並走するものの,こちらの限界を見極めたのか,先行されてしまう...無念.

で,そこから2kmほどの登攀でゴールの「愛山渓温泉」着.

iPhone11 Pro

このまま温泉に入りたいところだが,さすがに汗だくジャージを脱いで,清めた体にまたそのジャージを着るというMプレイはしたくない...って,昔やったやん!

ファットなオソウシ温泉,地獄のデスライド!

ここが川沿いの露天風呂とかやったら,ジャージのままドボンやな.

しばらく待っていると,全員登ってきた.
無事,刑執行.
いやいや,あの過酷なレースの後の二次会.
みんなブツブツ言いながらも,顔は笑っている.
これぞサイクリング・ハイってヤツだぁー!

耳キーンするぐらい標高が高い.
つまり寒い.
持ってて良かったジレ.

いただき画像

ダウンヒル開始.
このまま上富良野まで帰るという変...いや強者を見送った後,上川町に戻る.
先ほどのラーメンがキレイさっぱりエネルギー変換され,ものすごく腹が減っている.不思議だ.

で,補給食の羊羹を食べながら,皆さんに挨拶して帰路につく.

iPhone11 Pro

以上,地獄の体力測定レポートでした.
来年の目標ができた.ズバリ,13分切りだな.

つーことで,来年も出るでぇ...二次会に!

iPhone11 Pro

イマイチ盛り上がらない今年の『ジロ』

2023/5/25 Thu

個人の感想です

Kazchariは,2013年からサイクルロードレースを観戦している.

と言っても年中ではなく,5月と7月のみJSPORTSのサイクルパックに加入.
ようは『ジロ・デ・イタリア』『ツール・ド・フランス』のみを通して観ている.
あれ?『ブエルタ・ア・エスパーニャ』は? ⇒ 8,9の2ヶ月にまたがってしまうのでパス.

さて,今年の『ジロ』もいよいよ3週目に突入.
5/23,火曜日の第16ステージは,休息日明け203kmで獲得標高5200mという,完全に“あ◯おか”なコースレイアウトだった.

JSPORTSのオンデマンドも17時40分開始のフル放送.
夕食の時間も家族の白い目に耐えつつ,片耳イヤホンで視聴した.

結果からすると,ラスト4kmからのアルメイダのアタックとGの追走,遅れるログリッチェなど,総合勢初ガチンコの,そこそこ見どころがあるレースだったが,うーん,あまりエキサイトできへんかったなぁ.

つーか,1週目の最後にレムコという絶対強者が,まさかの新コロ感染でレースを去って以降,他の有力選手のリヤイヤも相次ぎ,現状わずか120名あまりと,実に寂しいプロトンとなっている.

”実はまだ終わってなかった”新コロ禍に加え,今年の『ジロ』は呪われているのか,というぐらい天気が悪い.結果,落車も相次いでいる.

大混乱の2023ジロ・デ・イタリア第5ステージ~痛いって

戦前には「雪の回廊を走るステージがあるのでは?」という,いい意味で画的に映える映像に期待したが,何のことはない,その第13ステージは,2回のコース短縮のあげく,距離も半分に短縮されてしまった.
距離が短くなる=つまらない,というわけではいが,期待された総合争いが全く起きなかったので,完全に肩透かし.優勝のための戦略的には正しいのだろうけど,視聴者としては...

もちろん,選手の健康や安全をないがしろにはできない.それはわかる.

しかし,今回のジロのイマイチさは,新コロと悪天候だけでなく,元々の参加メンバーにスターが不在だったことも要因だろう.

早い話,ポガチャルファン・アールト(もしくはマチュー)並の超人がいないと面白くない.
この3人,人間離れした強さの上に,何よりもレース,競い合いそのものを楽しんでいる感が強い.
時にはチーム戦略より,自分の欲を優先させている(ように見える).
今年のジロでは,ピノが少しその情熱的な性格の片鱗を見せたが,他は...優等生が多い気がする.

そして,昨年の『ツール』第11ステージのように,時を操る最強のスタンド使いのポガチャルを,ユンボが見事なチーム戦略で撃破したあの戦いは実に面白かった.

『ツール・ド・フランス2022 ステージ11』の感想~まるで...

https://www.youtube.com/watch?v=ssW6Vsq0pY8&t=233s

2週目終了後のインタビューで,Gが2018年のフルーム独走の件を聞かれて「あれはエンタメだ」と切り捨てていたのが気になる.

https://www.youtube.com/watch?v=fAEHFozxYwE

もちろん,英語なので,その意図を正確に汲み取ることはできないが,視聴者としては戦略優先,勝利優先でレースがつまらなくなるより,意地と意地のぶつかり合いが観たい.

一方で,近年のグランツールは退屈なステージがなくなった,と言われる.

移動日的な平坦ステージでも,どこかのチームが何かを仕掛けて(追い風分断とか),大波乱になることが増えてきた.
今回の『ジロ』は,かつての悪しき伝統,「今日はお休みにしとこ」の集団心理が,少し復活したような印象を受ける.
それだけ過酷なのだ,ということはわかっているけど.

...と,ここまで書いてて何だが,昨夜の第17ステージは割りと面白かった.

新城選手,集団を引きまくって,かなりの時間画面を専有.スゴいわ.
天気も良かったし,イタリアの風景が美しい.

うん? ここまで目玉ステージはないものの,なんだかんだで毎晩ちゃんと観てるKazchariであった.

さて,いよいよ今夜からは山岳3連戦.
情熱的な勝負で魅せてほしい.

噂されている,山岳TTのキャンセル事案は大丈夫なのか?

ジロ第20ステージがピンチ?UCIが懸念「このままならキャンセルもありうる」