2021/12/3 Fri
このメンツでこの設定!
Amazon Prime Videoにて「もうじき見放題が終了する作品」として上げられていたのが,この作品~『マラヴィータ』(Malavita)である.
2013年公開の作品で全くノーマークだったが,ザッピング中,評価が高いこの映画が目に止まった.
デ・ニーロとトミー・リー・ジョーンズ? 監督がリュック・ベッソン? 面白くないわけがない!
あらすじをザッと読み,一昨晩,昨晩とZwiftの友に選んだ.
フレッド・ブレイクは泣く子も黙る元マフィアで、家族ともどもFBIの証人保護プログラムを適用され、偽名を名乗って世界各地の隠れ家を転々としてきた。そんなワケあり一家はノルマンディーのコミュニティーに溶け込もうとするが、かんしゃく持ちのフレッドは事あるごとに昔の血が騒ぎ、妻マギーとふたりの子供も行く先々でトラブルを起こしてしまう。やがてフレッドに積年の恨みを抱くマフィアのドンが、彼の居場所を突き止めて恐怖の殺し屋軍団を現地に派遣。かくして“ファミリー”VS.“ファミリー”の仁義なき壮絶バトルの火蓋が切られるのだった・・・!
以下,ネタバレ.
大爆笑しながら視聴.
コメディ映画である.
それもかなりブラック寄り.
真面目に冷静に観たら,この主人公一家,全員ヒドすぎる.比較的マシなのは姉?
まず父親のデ・ニーロはちょっとでもバカにされるとブチ切れる.
衆人環視だとかろうじて我慢しているが(妄想の中ではしっかり惨殺),誰も観ていない環境だと相手が気の毒.
バットでバキバキ,ハンマーで追加,クルマにつないで引きずり回す...
母親のミシェル・ファイファーもヒドイ.
アメリカ人をバカにするフランス人のスーパーを”爆破”する.
中学生?の息子は非常に頭が良いが,それを全て悪事に使っている.
脅迫,買収,偽造,窃盗...
高校生?の娘もキレやすくて暴力的.
ただ年上の数学教師への恋は一途.
まぁ,その暴力の原因の一助となってしまう,リュック・ベッソンのフランス自虐ネタが面白い.
ちなみに「マラヴィータ」はイタリア語で「裏社会」という意味らしい.
一家の愛犬の名前でもある.
本編では,証人保護プログラムであることは明確には言及されていなかったので,あらすじを読まずに見ると,最初は混乱するかも.
作中,一番笑ったのが,映画上映会にコメンテータとして招待されたデ・ニーロのシーン.
上映予定の映画がトラブルにより変更されてしまった.
おっ,これ絶対に『ゴッドファーザー PartII』が来るやろ!と思ったら,残念『グッドフェローズ』でした!(似たようなもんか).
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これもまた,デ・ニーロ主演のマフィア映画である.
そう『マラヴィータ』はまさかの『グッドフェローズ』の続編だったのだ!
ちなみにこの映画の製作総指揮はスコセッシ.
セルフパロディだったのか.
おっ,この構図って『キング・オブ・コメディ』と『JOKER』の関係性に似てるなぁ.
デ・ニーロのシリアス解説がやがて爆笑コントになっていく.
映画ではここの過程が端折られていたように思われる.もったいない.
一家が色々やらかして,そろそろ次の町に動こうとするころ,”んなアホな的”偶然が偶然を呼び,マフィアの殺し屋たちに居場所がバレてしまう.
そして,上映時間残り20分でラストバトルに突入!
ここが意外に短くてあっさり.
もうちょっと盛り上げてほしかったな.
しかし...とうとう正当防衛とは言え,子どもたちが殺人に手を染めてしまった.
悪ガキではあるが,これまで殺しだけは避けていたはず.
しかし,ヤッてしまった.
これからもずっと”マラヴィータ”で生きていくことが決定した.
そう考えるとバッドエンド.
コメディ映画のはずだが,ほろ苦い終わり方である.
そして,肝心の大ボスは刑務所で生きている.
通常であれば続編(完結編)が作られそうなモノだが,公開後8年経過した今でも音沙汰なし.
大コケしたか?
まぁ,これはこれでまとまっているけど.
つーことで『マラヴィータ』,登場人物ほぼ全員がヒド過ぎて笑えます.オススメです.