先日のブログで『JOKER』について書いた.
現代版『タクシー・ドライバー』という印象を強く持ったが,ネット上でもプロ・アマ含む様々な映画評で同意見が散見された.
『JOKER』を楽しむには,もう1本『キング・オブ・コメディ』も必見とある.
監督がマーチン・スコセッシの大ファンゆえ,この2本を確信的にリスペクトしていたそうで,ストーリーや演出,映像表現に類似点が多数あるらしい.
『キング・オブ・コメディ』をAmazonで検索すると,ちゃんとPrimeで配信されいるではないか.
つーことで,今日のZwiftの友はこれに決定.
以下,内容にふれます.
...見終わった感想.
前半は一級のストーキング・ホラー映画でした.
後半はブラックジョークかな.
ストーカー仲間のねーちゃんは最初から最後まで怖かった.
今風の演出やと間違いないジェリーを刺してたな.
電気屋のTVを観ている所を横からグサッと.
確かに『JOKER』に与えた影響はすごい.
舞台設定は言うまでもなく,現実と妄想(願望や思い込み)が入り混じっている点も.
『JOKER』のアーサーは,脳外傷により,認知的に問題ありというような描写だったが,この映画の主人公はパーソナリティ障害やね.
悪いことをしている,迷惑をかけているという意識が全くない.
主人公は本当にコメディアンになりたかったのか?
底辺で生きるより,(犯罪者になってでも)一夜だけでもキングになりたい.
ただ人に認められたかっただけ?
誘拐事件以降は(たぶん)現実で話が進む.
何が怖いって,パプキンのネタに聴衆が笑っていること.
アメリカ人的にはおもろいのか?
あの聴衆の笑い声は本物?
警官のホメ言葉は皮肉?
これらも主人公の妄想かと思いきや,著書が売れてるのは本当っぽい(だけで実は...)
ジェリーのスターになってからの苦労,ストレスの吐露もあった.
劇中のジェリーは常に不機嫌でストレスを抱えている様子が執拗に描かれている.
スターも幸福ではない.
パプキンがそれに耐えれるとは思えない.
ラストシーンの出所後の初舞台では,何も話せないまま終わるような気がする.
でも,このシーンも妄想?
鑑賞後,いろいろ解釈できる映画は見ごたえがある.
『タクシー・ドライバー』も,もう一度観よう.