息子と一緒に昆虫採集ライド

2020/8/23 Sun

『少年時代』がリフレイン.

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Clear, 21°C, Feels like 21°C, Humidity 61%, Wind 1m/s from SW

知り合いに「カブト虫が集まる木」があると教えてもらったので息子と遠征.
昆虫採集と言えば,夜にトラップ(エサ)を仕掛けて早朝確認するというのがセオリーだと思っていた.
が,そんなことは気にする必要なく,いつ言ってもうじゃうじゃいるという話.

結局,9時過ぎに家を出た.
その”ポイント”までは,しばらく登り下りが断続するクラシックなコース.
実は平坦道もあるのだが,息子の坂練も兼ねているのだ.鬼!

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目的地に近づく頃,とあるおぢさんの電動アシストチャリを目視.
なぜか不思議な動きをしていて,林の中に入ったと思ったら出てくる,
田んぼのあぜ道に入ったと思ったら戻ってくる.
明らかに何かを探しているような印象.

「こ,これはまさか虫取りおぢさん!? つまりプロ?」

と推測し,タイミングを見計らって抜く.
うちの息子は妙に愛想がよいので,抜きざま「こんにちわ~」と元気に挨拶.
そのおぢさんも「がっばってるね~えらいね~」とニコニコ顔.

「あれ?別に悪い人ではないのかも…」

と思いきや,なぜか息子とKazchariのチャリの後ろにピタッとくっついてくる.電アシなのに抜かない!
この意味不明のトレインに不気味さを感じ,先に行ってもらおうとチャリを停める.
すると,なぜかおぢさんも停止.

「どうぞ,先に行ってください」と促す.

おぢさん「えー,どこまで行くの~?」
いやいや,答える必要あるのかしら?

「ちょっと休憩して,丘の方まで...」答えると,おぢさんついにKazchariたちを置いて先へ進む.
ほっとしたのもつかの間,息子が,

「これから,カブトムシを採るんだよ~」と大声で叫ぶ.おい!

まぁ,おぢさん,息子の盛大なボケも気に留めず先行,やがて姿が見えなくなった.ふー.

つーことで,ヒヤヒヤしたが,なんとか”秘密”の採取場所に到着.
教えてもらった目印通りだった.
帽子,長袖シャツ,軍手,虫よけスプレー,そして虫かごを用意.
さぁ,いかがなものか?
目当ての木はすぐに発見!

…マジでカブトムシが鈴なりだった.クワガタもいた.

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いやいや,Kazchari自身もハイテンションで,失敗写真(ブレ)連続したなぁ.
ここまで興奮したのも久しぶり.楽しい楽しい.
息子も大喜びでで,取ってはかごにいれるが,家で飼うことを考えるとせいぜい10匹が限度であろうとストップ.
ここで数だけを気にしたのはミスだったかもしれない.後で確認したらメスが少なかった...

いずれにせよ,大収穫.
かごにいれっぱなしでは,カブトやクワガタがかわいそうなので,ちゃっちゃと撤退.帰路に就く.
と言いつつも,いつもの悪いクセで同じルートは面白くないと河川敷のグラベル突入.

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いつもは,グラベルに連れていかれると,ブツブツ文句を言う息子だが,今日は興奮状態のためか,全く気にせず爆走.それによくしゃべる.
息子と一緒に,昆虫採集をして,こうやって河川敷をゆっくり並んでチャリをこいでいる間,頭の中では陽水の『少年時代』がリピート.

北海道の夏は短い.
朝晩は既に秋の気配.

ようするにこの歌の,少年期への憧憬が嫌でも呼び覚まされる季節である.
うちの息子もこの歌を聴いて,親父と過ごした夏の終わりの一日を思い出す時がくるのだろうか?

ローソンにてアイスクリームの補給.
帰宅すると,早速母親や姉に成果を見せびらかす息子.

実はKazchari家では,昨年もカブトとクワガタを飼育していた.
雪が降る時期になっても,割と元気だったのだが,自然の摂理には逆らえず全員昇天.
主に世話をしていた長女がすっかり落ち込んで,今回の採集前も「採ってきても,私世話しないから」と宣言していた.
なんのことはない.
いざ,実物を見ると早速手にのせて観察,もとい遊んでおる
おのれは”虫愛ずる姫”か!?

その長女から「手持ちの飼育箱だけだと手狭」との提言があり,仕方なく近所のホームセンターにて色々と追加購入.
その出費が4000円越え(泣).
ちなみにそのホームセンターでは,カブトムシを1匹700円で売っていた...

まぁ,余計な買い物もしたが,子どもらの笑顔というか,目の輝きが見れたので善し.
今後のKazchari家の年中行事に昇格!

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ファットな2020アイスブルベ(100km)奮闘記

2020/1/25 Sat

ディープな人々の集い

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Overcast, -10°C, Feels like -16°C, Humidity 86%, Wind 3m/s from W

ランドヌール札幌の名物企画、アイスブルベに参加した.
昨年の50kmに続いて2年連続の参加である.

アイスブルベの難易度は天候に左右される.
この日は曇り時々雪&たまに晴れっつー感じ.

8:00の受付に合わせて,スタート地点となるキトウシ高原ホテルに向かう.
前日の金曜日は結構な降雪だったが,主要道路は除雪がかなり進んでいた.
チャリでの実走前に道路状況を確認できるのが良い.

駐車場にてファットのセッテイング.

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できるだけ軽量にしたいところだが,輪行袋(必携),ダウンベスト,カイロ,バッテリー類など荷物多め.
TOPEAKのリアバッグを装着して中に詰めこむ.

トピーク MTX トランクバッグ DX リアバッグ

ブリーフィング,車検,全体の写真撮影を終え,9:00少し前にスタート.

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いただき画像
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出発地点のキトウシ高原ホテルはその名の通り高台にあるので,いきなりダウンヒルスタートとなる.
Kazchariは下りが苦手なので,すっかり出遅れる.

その後は直線が続くので集団に追いつくことができた.
毎度のことだが,スタート直後は機械の調子も,脚の回転もイマイチ.
やはりウォーミングアップは大事やね(ガチレースではありません)

さて,今回のブルベ,地元開催だけあって未知の道はほとんどなく,夏でも冬でもよく行くポイントばかり.
例えば通過チェックAはここ.20.5km地点である.

いただき画像

写真には写っていないが意外に観光客が多かった.
さぞ,奇妙な集団と思われたことだろう.

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美瑛の中心街に降りて27.1km地点のPC1セブンイレブンへ.
国道沿いのセブンと間違えそうなので要注意.

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ここではレーズンパン,パワージェル,そしてバナナを購入.
先頭グループの姿は既にない.どんな速さ!?

ちなみに持参したボトルは2本.
”凍結防止”のために,マグボトルに入れたコーヒーを前に.
バッグ後方のポケットには通常の水を入れたプラボトル.
前はともかく,後ろの水はすぐに凍ってしまった.
ただのデッドウェイトと化す.なぜこんな装備にしたのかは未だに謎.

さらに南下.
これまたいつものルート上,「新栄の丘牧草ロールオブジェ」が通過チェックだった.

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上富良野町に入る.
ルートがクロスしてて悩む.

それに調光レンズはミスチョイス.
あまりの見えにくさ(雪の白さで暗くなる)のため『Garmin e-trex』のルートが読めない.
何度も停車して,サングラスを外してルートを確認.
これが結構なロスタイムとなった.

ようやくPC2のセブンイレブン着(46km).
ここで昼食.
セブンイレブン冬の定番「ボンゴレスパゲティ」
塩味,ニンニク,唐辛子が効いていて美味し.
このクソ寒い耐久イベントにぴったりだが,寒気ですぐに「冷やしスパ」になってしまう.

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しばらくすると後続のランドヌールも続々と到着し賑わってきた.
レシートだけ手に入れて,近所のセイコマ(イートインあり)やカミフ内のラーメン屋,焼き肉屋に向かう人も多いようだ.

全行程の半分を終了.
ここまでは割と順調.
余裕をかましていたが,まさか後半に...

立ち食いで昼食を済ませて,そそくさと出発.
次の通過チェックCへ向かう.

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「フラワーランド入口の看板」を撮影.

長い長い坂を越えてからのダウンヒル.
ここから次の通過チェックまでの17kmが…過酷!
アップダウンを繰り返すデコボコかアイスバーンの路面,加えて雪が激しく降ってきて視界がどんどん悪くなる.

おまけにGPSナビからは「電池残量が少なくなりました」との警告.
GoProもレンズに雪がこびりついて画像が真っ白.

当然,体温も下がる.

こうしたもろもろも,来たるべき「1200kmブルベ」完走のための修行と念じていると…晴れてきた! おぉ神よ!

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67.2km:通過チェックD.
こういう時,他のランドヌールに会うと心強いね.

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ここからもなじみの道が続く.
再びのダウンヒル.
最初のコンビニに戻る.
ここがPC3となる.

走行中ずっと「足がつり気味やなぁ」と思っていたが,よくよく考えてみれば,水筒のブラックコーヒーはチマチマ飲んでいるものの,それ以外の水分はほとんど摂っていない.
冬なのでついつい忘れがちだがこの発汗量である.
身体はかなり乾いているはず.

ゆえにポカリスエットの小ボトルを購入.一気飲みした⇒冷えた(当然やがな).

さぁ,最後の戦い.
夏ですら退屈な美瑛-東川の裏ルート.

先ほどの晴れ間はどこへやら,日没も近づき,雪もまた降り始める.
先行者を2名ほど目視.
追いつけたら…と思いつつペダルを回す.
お二人とも,かなりのハイスピードで諦める.
すっかりアベレージも落ちてしまった.キツイ.

そして92.6km地点の通過チェックEへ.

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最近はとんと訪れていないが,懐かしの『森の湯花神楽』である.

時に2004年.
移住のための職探し&家探しのため渡道した際,目の前のキャンプ場に二週間ほど滞在.
その際,ほぼ毎晩,ここの風呂に入った.

今回のアイスブルベでは一応目標タイムを設定.
昨年の50kmが3時間30分だったため,単純計算で倍の7時間.
つまり16:00着が目標だった.

現在15:30で残り10kmほど.夏季ならともかく,このコンディションではギリギリである.

ここから最後の激コギ.
忠別川を越えて,いよいよ東川市街へ.
最後の直線道路の果てにはゴールが!
果たしてタイムは!?

…と思ってた時がKazchariにもありました.

この最後のクライマックスが正に地獄.
前から横から暴風雪が疲れ切った(エネルギー切れの)カラダに襲い掛かる.
見えない路面.
ぼんやりと映る対向車のヘッドライト.
ゴール付近は完全に靄の中.

そして最後の大サービス,そう激坂が待っている.
晴れていればなんてこたない道だが,今日は最高潮にキツイ.

心拍いくらだ?
うわ,サイコンも雪に埋もれて表示が全く見えん.

そんな中,蛇行しながらようやく,ゴールの「キトウシ高原ホテル」到着.
しばらく,手の震えがとまらなかった.

GoPro6からの切り出し画像

ゴール直後のやられ顔がこちら.

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さらにファット.

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結局ゴールタイムは16:10.グロスタイム7時間10分.
目標タイムは切れず,無念.

ちなみにトップは,かの有名な名寄の”ぬこ所長”
5時間で完走やって.なんじゃそりゃぁ!

ゴール受付後,吹雪の中をかじかんだ手のまま,ファットくんをハスラーに積み込む.
この作業も超辛かった.

その後,ホテルのトロン温泉にゆっくりとつかってようやく安堵.
19:00からの宴会に備える.

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元々,ブルベ業界はチャリ趣味界隈でもディープ,ディーパー,ディーペストな人が多いが,中でもアイスブルベに出ようなんて最強に変態(ホメ言葉)
これまで,そして今後のブルベ参戦に向け,色々と参考になる話が聞けた.
特に今年の「納沙布1200」にエントリー済みの人の多いこと多いこと!
参加者30名のうち,10人は名乗り出ていた.

いずれにせよ,アイスブルベも宴会も最高に楽しゅうございました.
来年も出よう.