「環島」の準備~宿とカードとeSIM

2024/1/20 Sat

出発まで2ヵ月を切りました.

昨年に思いつき,着々と準備してきた台湾一周こと「環島」計画.
その出発日が近づいてきた.

環島~台湾に行きたし

航空チケットは既に手配.
チャリのサドルバッグなど,装備を新調.

そろそろどういう日程で周るか,お金はどうするのか,そして現代文明にかかせないネット接続はどうするのかを検討する時期となった.

ツアーでもなければ,身軽なバックパッカー旅行でもない.
自前のチャリを持っていくので事前手配が必要なのだ.

今回は海外飛行機輪行ゆえ(初)シーコンを持参するつもり.

単体だけで10kg近い上に巨大.
とてもじゃないが持ち歩けない.
ライド中は空港かホテルで預かってもらう必要がある.

まぁ,これに関してはソフトバッグも同様やけど.

ゆえに台湾到着日と出発前夜は同じホテルにするのが良い.
台湾通の知り合いに紹介されたのがここ.

メイ ルームズ タイペイ メイン ステーション

台北駅近くの立地.
オーナーさんにもSNSで連絡をした.
日付が良かったのか,朝食付きドミトリーで¥3,300と格安(たぶん).

到着日は夕方なので地下鉄で移動できそうだが,台湾からの帰国便は早朝なのでタクシー手配要やな.
普通のタクシーって,シーコンサイズ運べるんやろか?

そういやドミトリーの海外宿って久しぶり.
その昔,パッカーしてた頃の第一選択はドミやったなぁ.
何しろ安かった.

思い出に残るのはボンベイ(ムンバイ)のサルベーションアーミー
確か一泊¥90ぐらいだったはず(35年前の話なのであいまい).
ただし,もれなくカラダに「かゆみ」「赤い斑点」がついてきます.

で,その翌日以降は行き当たりばったり.
飛び込みか「Booking.com」やらで検索.
ざっと確認したところ,大都市を除けばそれほど高くないようだ.

大雨が降ったら停滞したいしな.
昔は気に入った町でよく「沈没」したもんだ(タイのノーン・カイとか).

途中で出会うであろう,他の旅人からの情報も重要.
良いねぇ,そういうの.

お次はお金,つーか「カード」について.

これまたその昔は「トラベラーズ・チェック」なるものがあってだなぁ...って,もはや完全にオワコン.
1年単位の旅だと,日本円で80万円ぐらいの分厚い”ドル”T/Cを持ち歩いてた.
懐かしい.
現金よりレートが少し良いのと,万一紛失しても再発行してもらえる...というのがウリ.
ただし,実際に盗難に遭って再発行を申請した立場からすると...その手続きは超大変で超面倒くさい.

その後の旅ではクレカで現地ATMからのキャッシングが主流になった.
確かに便利であるがトラップも.
たまーに,機械にカードが吸い込まれたまま戻ってこないという事例を見聞きした.
恐ろしい.
日本ならともかく,まずどこに電話して,どのように説明して,さらにはいつ解決するのかわからん.

つーことで,万一に備え複数枚の携帯は必須だった.

こうしたATMやクレカの普及に伴ってT/Cの需要は低下.
日本では2014年に廃止になったらしい.

で,そのクレカだが3枚程度の持参プラス,あらたに旅行用にデビットカードを作ることにした.
手数料が安いのと,万が一無くした(吸い込まれた)場合のダメージの少なさを考慮.
色々調べてみると,デビットならこれが良さそう.

台湾旅行におすすめのクレジットカード3選!手数料や注意点も

早速,申し込んだ.
手数料¥1,200は仕方ないとして,結構本人確認作業が大変だった.
マイナンバー,便利なんか不便なんかよくわからん.

で,最後に現地でのネット接続のための「SIM」について.

もうこっち方面に関してはすっかり情弱.

元々は...空港についたらSIMカード販売店に行って,日数分のモノを購入.
例の針金でほじほじ.
元々入っているSIMを抜いて新しいのを挿し,店の人にスマホを渡してアクティベイトしてもらう...というイメージだった.

だがしかし.
時代は「eSIM」
もはや上記のような物理作業は不要.
アプリをダウンロードして,登録・入金すれば空港到着次第すぐにつながる.
未来や...

KazchariのiPhone11も,もちろん対応!(と最近知った)

trifa

また昔話になるが,ネットがない時代,情報収集は口コミ,もしくは宿に置いてあるノートが頼りだった.

おっと『地球の歩き方』を忘れていた.
バンコクのカオサンや国境付近の宿には,来た国,行く国の『歩き方』が一通りそろっていた.
「地球のダマし方」だの「迷い方」だのと悪口も言われてたが,仕方がない.
情報は生もの.紙の本では限界があるのだ.

昔の『歩き方』は小口や天がド派手な青色で,めちゃめちゃ目立っていた.
道端で読んでいるとすぐに日本人とばれ,インドあたりではカモ目当ての怪しいヤツらの標的となっていた.

通はむしろ『LONELY PLANET』を使ってたな.
英語の勉強にもなったし,読み物として単純に面白かった.

つーことで,頭の中は久々の”自由旅行”で一杯.

YouTubeには,チャリでの「環島」を含む台湾旅行動画が多数アップされている.
そこから情報を得るのもありやけど,見すぎると新鮮味がなくなりそうで怖い.
ほどほどにしないと.

先の話にはなるけど,これは気になる.

四国一周・台湾一周サイクリングを ダブル達成した方へ

さて,お次はフル装備での重量チェックやな.
LCCなのでサイズや重量オーバーにはうるさいはず.

共感しかない~『語学の天才まで1億光年』

2023/12/1 Fri

あの時あの場所で

iPhone11 Pro

高野秀行著『語学の天才まで1億光年』を読んだ.

語学の天才まで1億光年

著者はノンフィクションライター.
早大探検部出身だけあって,ただの旅ではなく誰も行かない国や地域(いわゆる辺境)にて,珍しい経験や調査をすることをテーマとしている.
全著作を読んでいるわけではないものの,いわゆる冒険家や極地探検家とは異なるアプローチで,Kazchariの知的好奇心を満たしてくれる作家さんである.

高野さんは1966年生まれ.
Kazchariと1歳違いである.
しかも1992年から93年にかけ,チェンマイ大学で日本語を教えていたという.
ちょうど,その頃にKazchariもタイを中心に東南アジアをあちこち放浪していた.ひょっとしたらどこかですれ違っていたかも.

高野さんの著作では,なんと言っても『謎の独立国家ソマリランド』が有名.
数多くの賞を受賞してる.

謎の独立国家ソマリランド

いわゆる未承認国家への訪問記.読み応えある大作で面白いことは面白いのだが,国が国だけに単独行とはならず通訳やら護衛兵同行.過去作に比べるとちゃんとしすぎ.つまり高野成分少な目で物足りなかった(すいません).

危険な国への潜入探検モノだと『アヘン王国潜入記』が超好み.

【カラー版】アヘン王国潜入記 (集英社文庫)

いくら国外とは言え,その目的も行動もかなりヤバい.

ちなみに個人的に最高傑作だと思うのが『怪魚ウモッカ格闘記』である.
これ超一流のミステリー小説では?(高野初読者には決しておすすめしません).

【カラー版】怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道

さて,今回の『語学の天才まで1億光年』は,そんな世界の辺境を旅するために学んだ数々の言語の習得方法の実録記である.

本書に登場する言語は以下の通り.

フランス語,リンガラ語,ボミタバ語,イタリア語,スペイン語,ポルトガル語,タイ語,ビルマ語,シャン語,中国語,ビルマ語,ワ語

確かにこれだけ話せれば,地球上どこに行っても大丈夫(一部極地言語も混ざっているけど).いや,ロシア語も必要か.

本書はそれぞれの言語を学ぶに至った経緯や,過去の著作の補助ストーリーが追加されている.高野ファンにとっては懐かしくもあり,楽しい構成である.

エピローグに記してあるが,今も筆者の言語学習スタイルは変わっていないそうだ.曰く...

・誰でもいいからネイティブに習う
・使う表現から覚える(目的に特化した学習)
・実際に現地で使ってウケる(現地にいるとき即興で習うことも多々あり)
・目的を果たすと,学習を終え,速やかに忘れる(ひじょうに残念であるが)

まさにそう.

Kazchariが知人に「海外旅行,楽しいでぇ」と言うと「私,英語できないから無理です」という返事が多いが,これは大きな間違い.

確かに共通語としての英語は便利だが,町中に出れば英語が全く通じない国は多い.
いや,町中どころかチリの空港のインフォメーションで「habla ingles?(英語話せますか?)」と尋ねたら,「no!」の一言で逃げられた経験もある.

それに英語が公用語じゃない国で,英語だけで通すとホテルやらガイド,観光客相手の店でしかコミュニケーションがとれない.
これは実にもったいない.

Kazchariも高野さんほどではないが,新しい国を訪れるごとに,なるべくその国のローカル言語を覚えて実践してきた.
と言っても,せいぜい挨拶と数字,「ありがとう」「~はどこですか?」「いくらですか?」程度だが.
少し慣れてくると辞書に載っていないようなスラング,特に卑猥な言葉を教えてもらった.これが若者にウケる(当時はKazchariも若者だった...).

そう,高野さんも書いているけど,語学教室や教科書で習う言葉と,実際に現地の人が使っている言葉はかなり異なる.
日本語もそう.
本書内にて中国人の先生が例文をあげている.

教科書 ⇒ 「大きいものを取ってください」
実際  ⇒ 「ねぇ,あのでっかいやつ,取って」

これが「本当のネイティブの言葉」
確かにその通り.
それに文法や発音が正しいだけでなく,大きさやトーン,スピードも合わせないと決してネイティブ(風)にはならない.ようするに「ノリ」が大事.

どの言語にもこうした要素はあるのだろう.
うーん,基礎はともかく,生きた言葉を習得するには,やっぱり現地にいないとあかんな.

Kazchariの場合,英語を除くとマレー/インドネシア語スペイン語をよく話した,いや使った.
やはりアルファベット表記で発音が簡単な言語は覚えやすい.

タイの滞在期間が長かったので,声調地獄のタイ語もがんばった.
お隣のラオスカンボジア(僧侶限定)で通じた時はうれしかったなぁ.

あれ? かつて2年間,がっつりひたったはずのジャマイカ英語は?
うーん...ついぞ満足いく域に達することはなかった.

事前に本書の指摘に気づき,真面目に取り組んでいたら,もう少し上達し,ジャマイカに溶け込むことができたろうに...すべては後の祭りである.

旅の指さし会話帳53 ジャマイカ(パトワ語・ジャマイカ英語)

高野さんの旅の原点と言えば,早大探検部時代の一大プロジェクトを記録した『幻獣ムベンベを追え』に詳しい.

幻獣ムベンベを追え

今回初めて知ったのだが,高野さんはコンゴ旅行の前に初の海外旅行としてインドに渡っている.
これまた,ほぼ同時期にKazchariもインドを旅している.
つまり見てきたこと,感じたことがかなり近い.
読んでいて共感しかなかった.

最も印象的なのはパスポート盗難事件のくだり.
恥ずかしい話だが,実はKazchariもこの被害にあったことがある.

1993年10月.タイのチェンライにて,同じ宿をシェアした“自称”イタリア人に睡眠薬をもられてパスポート,T/C,現金,航空チケット,カメラ全部やられた.

その後の警察とのやり取りは,もちろん英語.
必死になると自分でも驚くくらい流暢に話せたなぁ...って,どうでもええわ!

バンコクに戻って日本大使館に出向き渡航書を発行してもらい,帰りのチケットも航空会社のカウンターでゴネにゴネて再発行get.

そして飛行機に乗るまでの数日間,何もかも失ったKazchariは,国籍問わずホンマいろんな人に助けられた(助けを求めたせいもあるが).

翌年,その際にお世話になった人々へのお礼および,もし事件に遭わなければ次に行く予定だったミャンマーを訪れたのは,理不尽に旅を中断させられたことへの怒りだったのかもしれん(我ながら負けん気強すぎやろ).

ただ,後年考えるに,あの時パスポートを盗まれ,一年近くに及んでいた旅が強制終了させられたのは幸運だったかもしれん.
もしあのままダラダラ続けていたら,少なくとも今の生活はない.
きっとどこかの国で「沈没」し続けていただろう.
それはそれで楽しい? わからん.それはマルチバースの話.

高野さんの場合,どういう事情だったのかパスポートと航空券は戻ってきたようだが,そんな奇跡が起きることもあんねんなぁ...

つーことで,高野さんには到底かなわないものの,なるべく現地の言葉を話そうとしていたKazchariには実に刺さる本でした.

そして2023年現在.
4カ月後には久々の海外旅行が控えている.
あの頃のように,ちょっと言葉を勉強してみようかなぁ.

語学学習/ 説出好中文 台湾版 ペラペラ中国語

もう(不安もふくめて)楽しみしかない.

ヴェトナム,ダラットの本屋にて 1993年5月撮影

TopstoneなNISEKO GRAVEL参戦記(その1)~前泊編

2023/9/22 Fri

期待以上だッ!

iPhone11 Pro

今日はニセコ(倶知安)への移動日.
いつも同様,朝6時起床.

昨夜,Topstoneの最終装備をチェックしたところ,知らずにとんでもない事態が発生していたッ!

サドルバッグに予備のチューブ(新品)とハンドポンプを入れていたのだが,先日のグラベルライドにおける激しい振動のせいでこすれてしまい,チューブに穴が空いていた.
もちろんチューブは裸のままではなく,サランラップで巻いていたのだが...甘かったようだ.

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さて困った.

パンクが多いという「NISEKO GRAVEL」では,走行中,予備チューブを2本は持ちたいところ.
そやけど「700 X 44c」ってメジャーなサイズなのか?
専門店でなくても入手可?

パナレーサー(Panaracer) 日本製 チューブ [700 x 40~45C] 仏式ロングバルブ(48mm) 0TW740-45LF-NP

当然Amazonは間に合わない.
頼みの綱のクランカーさんは11時開店.
他の店だと遠回り.
仕方がない.
ニセコまでは札幌近郊を通るわけやし,どこかに専門店もあるでしょう.

と,Topstoneおよび荷物をハスラーに積み込む.
今回はホテル泊なので装備が少なくて良い.

Topstoneも前輪を付けたまま,ハンドルを90°曲げて助手席と後部座席の間に収納.楽だ.
そしてゴムバンドで4方向から固定.
これで大丈夫でしょう.

8時半頃出発.
家から目的地まではだいたい240kmくらいか.
チャリだと10時間弱.思ったより近い(全く,ブルベ脳ってヤツは)

国道12号を走って滝川で左折.
札幌への一般道最速ルート,国道275で南下する.
そのスタート地点であるセイコマで一旦補給.

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いつもの常宿ふとみ銘泉 万葉の湯へ向かう交差点,セブンイレブンで右折し,石狩方面へ抜ける.

幹線道路走行中「いきなりクルマが増えたなぁ」と思ったらコストコ渋滞だった.

そろそろかとGoogle先生で「自転車屋」を検索.
ここからだとサイクルベースあさひ手稲前田店が近い.

「さすがにチューブくらい,どんなサイズも売っているでしょう」と立ち寄る.
さすが平日.他に客はいない.

用品コーナーをチェック.
「700の44でフレンチバルブは...ありゃ? ま,まさか置いてない!?」
Panaracerは元より,名もなきメーカー品すらなかった.

おいおい.
そういや昨年も「サイクルベースあさひ千歳店」で,サドルに付けるマッドガードを買えなかった経験をした.

ファットなグラベルミーティングライド

同じ自転車というカテゴリーではあるが,Kazchariの趣味嗜好とサイクルベースさんの品揃えの方向性が合わんようだ...と絶望.

かろうじて見つけた無印「700X~43」(¥900)のチューブを片手に,店員さんに使えるかどうか確認する.

すると「44用ですか? ちょっと在庫見てきますね」とバックヤードへ.

なんと! ちゃんとシュワルベの「44」対応のものが出てきた.
GJだ,あさひ.
ただし,さすがにシュワルベ.値段も¥1,700した.

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これで一安心.
国道5号に入り,小樽-余市方面へ.
このルートも久しぶりだが...色んな意味でサーキットやな...怖っ.

観光客でごった返す小樽運河を脱出.
少し進んで,セイコマ小樽塩谷店で昼食.
定番のカツ丼.
この店,元々は反対車線にあったはず.

さて,ここから内陸に入り一気にニセコ...じゃなかった宿泊地の倶知安を目指す.

途中で道の駅「あかいがわ」で停車.

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ここの道の駅はめずらしくゴミ箱を設置している.

本州からの旅行者が困るのがゴミ捨て問題.
道の駅は元より,コンビニすらゴミ箱の設置がない場合がある.

ましてや郊外の自販機の横にあるなんてことは,レア中のレア.
もちろん,家庭ごみの不法投棄問題もあるやろうけど,この方法って結局,商品の売り上げを妨害していると思うけどな...と,チャリダーは思う.

ようやく倶知安に到着.

滞在先のホテルがどの様な外見なのかさっぱり想像がつかなかった.
宿泊代の安さからして,アパートを改造した小さくて古い建物...と想像.

そのせいか,気づかず通り過ぎてしまい,ナビに「戻って下さい」と怒られる.

そう,その建物は想像を遥かに越えたデカさ.
郊外のパチンコ店並の駐車スペースに,工場か倉庫のような2階建ての建物.
それが今日と明日の宿泊地トリフィート ホテル&ポッド ニセコだった.

その敷地内にはローソンまである.
おまけに隣はマックスバリューだ.
便利過ぎる.

入口近くに駐車して受付へ.
「どこの高級ホテル?」っぽいロビーで,何か狐につままれた感.

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フロントでチェックイン.
カードキーと室内ロッカー用の鍵を渡される.

作務衣,タオル,それにアメニティも充実.
ランドリーも自販機もある.
もちろん24時間出入り可能.

一番の驚きはその宿泊料金.

今回,じゃらんで予約したのだが,なんと1泊¥3,770!
その後,FUN RIDE参加のため,追加で連泊予約した際は,なぜかキャンペーン中で¥2,770!
天下のニセコエリアでこの価格.
信じられん...

あくまでインターナショナルでハイソでセレブなのはニセコであって,倶知安はそれほどでもないということ?

そうそう,肝心の居室はこんな感じ.

iPhone11 Pro
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部屋の広さは3畳ほど.
ドアは施錠不可でアコーディオンカーテンのみ.
言うなればカプセルホテルの上位互換ver.
どこかに似た作りと思ったら,羽田空港のファーストキャビン羽田ターミナル1とそっくりやな.
こちらの方が広い気がする.

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ちなみに個室も用意されています.

いずれにせよ大満足.
“ニセコエリア”に来る際の常宿に即日認定.

フロントでも言われたがエアコンがないのが少し気になる.
もちろん今は問題ないが,先月の猛暑時はどうやったんやろな.

さて,落ち着いたところで温泉にでも行きますか.
この宿にも大浴場はあるのだが,肝心のサウナがない.

そこでサウナイキタイで検索.
おお,ニセコの駅前に綺羅乃湯という温泉があるじゃあ,あーりませんか.
しかも¥600.

「行きましょう,行きましょう」とハスラーで出発.

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肝心のサウナは7名定員と少し狭い.
そやけど外気浴も可能やし,室内のヒノキ風呂が心地よく2時間ほど滞在.

次は夕飯.
確かに宿の近く,倶知安市街には「山岡家」などのチェーン店が並んでいるが...せっかくの旅先,ここでしか食べられないものを選ぼう.
「同じことをするくらいならタヒんでしまえ」と岡本太郎も言っている.

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やたらカントリーデザインなニセコ駅を後にする.
帰り道,カリー屋を発見.
「そういや最近ナンとか食ってねーや」と,ここで食事することに決定.

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タージ・マハル ヒラフという店だった.
先ほどチェーン店を避けると書いたばかりだが,ここってチェーンやん!
ま,”本格的な味”で良か...ったけど(本場よりは美味い)

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つーことで8時前にはホテルに戻る.
そして寝る.
いよいよ明日は前哨戦のFUN RIDE!

あぁ異国の地よ~過ぎ去りし日々

2023/9/7 Thu

全てが愛おしい

先日,Yahooニュースで面白い記事を読んだ.

いま空港でトラブル続出…日本人の若者の7割がじつは知らない?「パスポートの落とし穴」

この記事の若者(?)を笑えない.
新しいことに関しては誰もが初心者,失敗して成長するのだ.

むしろ,代理店に頼まず自分でやろうと思ったことを評価したい.
その考え方だけで既にチャレンジング.素晴らしい.

新コロ禍が(ほぼ)明け.今夏から海外旅行に出かける人が増えているようだ.
ただし円安が猛威を振るっている.

PBP参戦などの記事を読むと,燃料サーチャージはもとより,現地での飲食代,日用品の値段がえげつない.
赤コーラが¥500とか...

Kazchariが最後に海外(インドネシア)に出かけたのは2019年12月.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

当時ですら,円の価値は既に怪しかった...

本当に時代は様変わった.
海外旅行って,もっと気軽に行けていた気がする.
では,そんなKazchariは,これまでどこを旅してきたか.

Kazchariが人生初の海外旅行に出かけたのは1989年である.
大学の卒業一人旅.行き先はケニア,インド,ネパールだった.

なぜこのように変則的なのかと言うと,当初は西アフリカのトーゴが目的地(フォスターペアレントの寄付先)だったからだ.
旅行代理店に相談したところ,「旅行初心者に西アフリカは難易度MAX」と諭され,代わりにメジャーな観光地であるケニアを薦められて変更した経緯がある.
今のスキルがあれば,ケニアからトーゴに飛べただろうが,当時はレベル1の雑魚.素直に断念した.

その際,利用した航空会社はエア・インディア.
往路,復路ともムンバイ(旧ボンベイ)でのトランジットが可能だった.

それで,インド(とネパール)を旅することになったのだが...いやもう,噂に違わぬカオスっぷり.それまでの全ての価値観がぶっ壊れた22歳の春だった.

その後,会社勤めをしたが,仕事のあまりのつまらなさに3年も経たずに退職.
大企業だったため,いわゆるブラックではなかったけど.
ひたすら自由が欲しかった.山の向こう,海の向こうの景色が見たかったのだ.

向かったのは盗難...おっと東南アジア.
タイ(バンコク)を皮切りにラオス,カンボジア,ヴェトナム,マレーシア,シンガポール,インドネシアを10ヶ月ほどバックパッカー.

旅の回顧録~1993年のカンボジア(1)

旅の回顧録~1993年のヴェトナム(1)

戻ったタイにて睡眠薬強盗の被害に遭い,パスポートと有り金を全部ヤラれたので旅は強制終了.
そんな26歳,無職の秋.

猛勉強(?)の末,専門学校に合格.
入学前に旅館住み込みバイトで軍資金をため,再びタイの事件現場へ渡航.
その時,お世話になった方々に御礼.
落とし前をつけるため,そこから前回の旅をリスタート.
訪問を予定していた国,ミャンマー(ビルマ)を訪れる.
あそこまでやさしい国民性を他に知らない.

専門学校にておとなしく1年を過ごす.
比較的時間のあるうちにと,進級前の春休みに再びインドへ.
全く予定になかったが,現地思いつきでモルディブを訪問.
ありえない美しさの海にて,初めてスキューバ・ダイビングを経験する.

『南の島の大統領』を観た~モルディブの思い出

残りの専門学生生活を送る.
バイク事故により1年留年する羽目になったが,無事卒業し国家試験合格.
同級生だったヨメさんと結婚し,久々にまともな社会人生活を送る.

3年が経過.
かねてからの野望,青年海外協力隊への参加を模索.
参加要件を満たしたため,選考試験を受ける.
ちょっとした病気に罹患したことにより,見事に不合格.
資格を活かして1年間パート勤務.

2回目の選考試験で無事合格.
ジャマイカに2年間滞在することになった.
そんな35歳の冬.

派遣中は3週間の自主的な海外研修が可能.
近隣&許可された国だったドミニカ共和国,パナマ,コスタリカを訪問.
各国の隊員によるアテンドがディープだった.

無事2年間の任期を終えた...のだが,これまた自費での帰路変更可能.
メキシコ,ベリーズ,グアテマラに立ち寄ってから成田の地を踏んだ37歳の春

これまた資格を活かして職を見つけ,大阪から北海道へ引っ越し.
失業状態から再就職まで3ヶ月ほど時間ができたので,ヨメさんと地球一周の旅に出る.

世界一周堂の3大陸コースを選択.

アメリカ(アラスカ),メキシコ,チリ,アルゼンチン,パラグアイ,ブラジル,スペイン,モロッコ,ポルトガル,エジプト,フィンランドを訪問.
特に幼年期からの憧れ,イースター島が想像以上に素晴らしかった.

旭川に住み,再び定職についてからしばらくはGWおよび秋の連休を利用して渡航する生活が続いた.

その多くはダイビング目的.

パプアニューギニア(マダン,キンベ湾)から始まって,フィリピン(セブ)タイ(コタオ)インドネシア(コモド)パラオメキシコ(ラパス)...

リゾート滞在やクルーズ船での旅である.
国内も沖縄の離島や小笠原にも行ったなぁ.
特に気に入ったのは西表島多良間島だ.

やっかいなのは潜るだけでなく,一番金のかかる水中写真にもはまってしまったこと.

スキューバダイビング,やめよっかな?

他にレンタルバイクによる「ボルネオ島縦断ツーリング」(ツアー)にも参加.
東マレーシア(コタキナバル),ブルネイ,インドネシア(ポンティアナック)を走破.
モニターツアーだったせいか,代金が格安だったのが印象的.
その大盤振る舞いのせいなのかどうなのかわからんが,数年後旅行会社が倒産するというオチ付き.

ボルネオ島縦断ツーリング

モルディブ帰りにスリランカもバイクで走った.

娘が生後4か月の時にはグアム,2歳の時にはタイ(プーケット)に連れて行った.何の記憶も残っていないそうな.

息子ができてからは4人で台湾に行った.
娘はともかく,こちらも1歳に満たなかった息子は何も覚えていない.

そして2020年,新コロ禍の到来.
以降,パスポートのスタンプは増えていない.

こうしてまとめてみると,行きたいと思った場所にはほぼ足を運んでいる.
一度は断念した場合も,なんだかんだで最終的には到達している,なかなかリベンジな人生やな.

辛いこともあったけど,やはり旅以上に楽しいことはないな.

自由が欲しい,社会的地位も欲しい.
内面が見たい,外面も愛でたい.
片方しか知らない人生は送りたくない.
これは19歳でヘルマン・ヘッセの『知と愛』を読んで以降,Kazchariの行動指針となっている.

知と愛(新潮文庫)

何だか全てが終わってしまったかのような書き方だが,まだ見ぬ土地への憧れはあるか?
答えはYESだ.

「若い時旅をせねば老いての物語がない」(とある古典)

見るべき物,経験すべきこと,会うべき人ははまだまだ存在する.

レトロなGW後半戦~ガンプラな日々再び?

2023/5/4 Thu

停滞? 否.

iPhone11 Pro

ヒマだぁ~
天気はまずまずだが,本日も十分チャリ日和.
乗れないのが誠に悔しい.

EMONDAな初クラッシュライド~わりと重傷

その怨念のせいか,昨夜の夢は実に面白かった.
なんと,Kazchariは一人でインドを旅していた.
出かけたい欲求が強い強い.

本来なら昨日から息子とキャンプ旅の予定だったが,当然キャンセル.
まだ左肩が痛く,とてもじゃないが重いモノは持てない.
つまりテントの設営は無理...っつーか,風呂もまともに入れんのに,出かけんのはあかんやろ.

つーことで引きこもり.
仕方がない.
罪プラ,もとい積みプラでも崩しますか.

うん? この状況ってあの時に似ている...

映画とガンプラな日々

まずは,中途半端に組んで机上に放置していた『RGガオガイガー』を完成させて合体遊び!

iPhone11 Pro

RG 勇者王ガオガイガー

完全に素組み.
変形中,多少ポロリはあるものの(フェイスマスクがひどい),めちゃめちゃかっこよい.
さすがバンダイ,驚異の技術力.

当初は墨入れして,デカール貼ってトップコート仕上げにしようと思ってたけど,放置期間が長いとモチベーションが下がるなぁ.
机に置いて,時々合体変形させて遊ぶのがよかろう.

次に倉庫から出してきたのがこいつ.
プレバン限定『MG 1/100 百式ライズカイン』だ.

iPhone11 Pro

いわゆる正史ではなく『ビルドダイバーズ』系の機体.
デザインアレンジに当たり外れはあるもの,これにはピンと来た.

超細身かつムーバブルフレームのデザインが,まさに永野メカ.
モーターヘッドというよりもヘビーメタル(Mk-II)のプロポーションに近い.

受け付けない人には完璧にダメなキットだろう.

iPhone11 Pro

MGなのでギッチギッチ.
とは言え不要なパーツがかなりあるようだ.
このキット,出自が複雑でMG『百式Ver2』『百式改』『百式壊』そして『ライズカイン』用専用パーツとてんこ盛り.
シンプルに同じプロポーションの『百式壊』のカラバリと言える.

MG 1/100 百式ライズカイン

定価¥13,200か.結構なお値段やな.
さすが金メッキ仕様.

若干プレ値だが,Amazonでもマケプレで購入可.

MG 1/100 百式ライズカイン

Amazonのレビューだとメッキが分離してしまっている不良品もあったようだが,Kazchariのは大丈夫.

iPhone11 Pro

さて今回も当然素組み.
一時流行った(?)先につや消しのトップコートを吹いてから,GUNDAM MARKERの「リアルタッチグレー3」の拭き取り汚し仕上げやな.

ガンプラな日曜日~1/144「ジュアッグ(ver.MSV)」を作る

GSIクレオス Mr.トップコート 水性 艶消し スプレー 88ml 模型用仕上材 B503

GSIクレオス ガンダムマーカー GM406 リアルタッチマーカー グレー3

もちろんメッキパーツはいじりません.

ちなみに『百式』を作るのは放送当時発売の旧1/100キット以来.

旧キットしか作らない

もちろん,ただのイエロー成形だったので,シルバー下地にクリアーイエローのアメ車塗り(懐かしい).
お気に入りだったが,阪神大震災の際に棚から落ちて見事に砕け散った.

iPhone11 Pro

作業開始.
ベースの『百式Ver2』自体が(今となっては)古いキットのためか,関節ポリキャップの他,プラの素材柔らかめ.

金メッキは艶有りのギンギラ系.
切り出し後は当然ゲート跡が残る.
タッチ塗装するとメッキがはがれるとか?
ここの処理の最適解は現状ないらしい.

作業の友は,せっかく加入したJSPORTSオンデマンド
『ジロ』の放送はまだなので『パリ・ルーべ』やら『リエージュ・バストーニュ・リエージュ』やら『ミラノ・サンレモ』など春のクラシックをダラダラと流し見.
これとは別に「Team JUMBO VISMA」の特番が面白い.

あーチャリ乗りてぇ.ぴえん(死語).

iPhone11 Pro

昼飯前にボディ完成.
おおかっこよい.
最近のキットに比べると,可動性はあまりよくないが,限りなく永野メカ(っぽい)なので素立ちでも画になる.

iPhone11 Pro
iPhone11 Pro

残りはバックパック.
ここはオリジナルのデザインの方が良いなぁ.余剰パーツで組めないのだろうか.

昼になったので,リビングに下りる.
息子がAmazon Prime Videoで令和版『風雲!たけし城』を観て笑い転げていた.

風雲!たけし城

まずはその豪華なセットに驚愕.
さすがAmazon,金がある.

鳴り物入りでスタートしたこの番組.エピソード1だけ観たが,たけし本人不在,芸人の茶番多すぎ,Mr.SASUKEこと山田さんいじりすぎ,敢闘賞の乱発などなどカオスな内容.

結果,レビューが大荒れ.
いずれにせよ,コンプラにうるさい地上波では放送不可能なのは確かなので貴重なコンテンツ.
ちなみにヨメさんもJK娘も爆笑しながら観ている.

おっ,昭和版も配信してるやん!

風雲!たけし城(昭和版)

こうして,昔の旅の夢を見て,昔の趣味のガンプラを作り,昔夢中だったTV番組を観る.
悪くはないが何か後ろ向きだ.

にしても,これだけ動かない(動けない)生活は久しぶり.
まるで入院しているかのよう.

ここ数日は確実に摂取カロリーの方が多い.
つまり「太る」だろう.

とは言え,左肩は痛いし左膝は曲げられんしで,何もできん.
もちろんサウナにも行けない.

ここが覚悟を決めて,某アブ君のようにここは一旦デブってから引き締めるか!(無理)

『RRR』を観てきた~インド映画はカロリー過多

2023/3/31 Fri

スーパー合体.

はい.
予定通り,本日は有給取って超大作インド映画RRRを観てきました.

観る前から面白いとわかっていたけど,想像以上.

※ 以下,ネタバレ.

とりあえず基礎中の基礎.
インド映画は長い.
この映画も3時間.

しかも10:35からの上映と,ちょうどお昼をまたぐ.
ゆえに久々に売店のポップコーンを買った(コスパ悪いけど).

新コロ禍になってからトレーでの提供をやめたんかな?
持ちにくいし食べにくい.

それはともかく,予告を終えて上映開始.
もう冒頭のシーン,音楽からインド臭全開.
懐かしさも含め,大好きだ.

なんと,主役の2名の紹介と,協力して少年を助けるまでの話,いわゆるアバンだけで40分近くある.
そこからようやくオープニング.

その間,二人の友情が深まっていく様がダイジェストで流れる.
このあたりの構成はホンマ巧み.

命令,任務に極端なまでに忠実な警察官ラーマ.
ひたすら村の少女(妹?)奪還を目指すビーム.

敵同士が互いの正体を知らぬまま,どんどんヤバイ方向に進んでいく.
ビームはともかく,なぜラーマがそこまで侵略者イギリスに対し従順なのか,その理由は隠されたまま.
観客は焦らされ続ける.

そして噂のナートゥダンス!

このレベルのダンスシーンがもう一回ぐらいあるかなと思ったけど,それはエンディングまで待たなあかんかった.

ラーマ,必死の捜査でついにビーム一派の一人を逮捕.
かなり手荒な拷問をする.完全に悪役やん.
これで,この二人最後にホンマに共闘すんの? ハラハラドキドキ.

油断し毒蛇に噛まれて瀕死となるラーマ.
それを”森の人”の知恵で救うビーム.

助かるかどうかわからない友,そして自分も死ぬかもしれない状況での正体バラシ.
もう,説得力しかない.泣ける.

だがしかし,その時不思議なことが起こった.
謎の薬草のおかげでラーマがいきなり全回復!
友情か任務か,そのジレンマに葛藤し,壁に穴を開けまくるラーマ・パンチ!
もう,呆れるしかない.

その頃,猛獣満載のトラックで総督府に特攻をかけるビーム.
大混乱の中,対峙する二人.
力は互角.
しかし,少女を人質に取られ,ビームは逮捕されてしまう.

ここまでが前半.

しっかりと「インターミッション」表示が出るので,日本でも5分ほど休憩にした方がいいのに.
あー,トイレ行くならこのタイミングですね.
ラーマの過去編がしばらく続くので.

そう,ラーマは実は大義(独立闘争)のために忠実なふりをしていたのだ.
警察内で出世し,武器庫の管理を任されるようになった暁には,反乱軍に武器を横流してイギリスを倒す!

あれ? 同じ様なストーリーのマンガなかったっけ?
「出世して中から組織を変えてやるッ!」みたいなヤツ.思い出せん.

過去編の少年ラーマのスナイプシーン,かっこ良かった.
これはあれやな,『極大射程』(小説版)思い出したわ(※映画は◯◯).

極大射程(上)

ショック死者が出たという伝説のキリスト映画『パッション』を思い出させるムチウチ刑.

パッション [DVD]

確かに痛々しいシーンではあるが,インド映画らしくいきなり歌い出すビーム.
もうネタキャラとしか言いようがない悪役オバサンが,棘付きの鞭を何気に用意してるなど,ギャグとしか言いようのない演出でシリアスさが半減されている.

そんな中,何気に鎖を脚で引っ張って,ビームをなんとか跪かそうとするラーマのやさしさ.
ホンマ,大雑把に見せかけて細かい演出が光る映画やな.

ビームの怒りが民衆に伝わり暴動発生.

自分の大義のために友情を捨てようとしたラーマだが,ビームを死なせるわけにはいかないと決意.
わかりやすい展開だ.

ビームの処刑場への移送日.
銃殺帯の小銃に細工,ビームに縄を切るためのカミソリを渡す,提督を足止めする罠を準備.
ビームと少女を逃すことには成功したが,ラーマは負傷し捕まってしまう.
ビームがラーマを...と,勘違いさせるシーンもあるが,いやホンマうまいわ.まさに演出の妙.

潜伏中のビームと少女,仲間,その危機を救ったのがなんとラーマの許嫁のシータだった!
ラーマのこれまでの行動の真実を知るビーム.
友を救うため,再び立ち上がる! 泣けるわ.
もう,伏線回収がうますぎる.

一方,正体がばれて牢獄につながれるラーマ.
週に一度の食事しか与えられず瀕死のはず...なのだが,なんとひたすら懸垂して筋トレ.
さらに歩けないように足を殴打され独房へ.
なんと,そこでも懸垂!

まさに,監獄トレーニング!

プリズナー・トレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ

これらが,全て伝説の最強肩車への伏線だったとは!

ジャングルに逃げる二人.
またまた不思議なことが起こり,ラーマの傷は全快.
それどころか,神の弓矢を入手.
その名前の通り,古代インドの伝説の英雄神と化す.

もうそこからは良い意味でめちゃめちゃ.
『ランボー』『コマンドー』『プレデター』『フルメタル・ジャケット』と...えー,なんでもいいのでアクション映画のかっこいいシーン全部盛りの戦闘.
あの熱かった80年代ハリウッドを彷彿とさせ大興奮.

「上映時間3時間は長い」と言ったが...スマン,あれは嘘だ.
テンポ良いストーリー展開のおかげで,あっという間.

ラスボス(と言っても強くないが)との対決があっさりしていたが,最後に「銃弾1発と命の値段の比較」講話すらも回収.
ホンマにスキがない.

てっきり,主役2人がイギリス軍の大群に囲まれ,ピンチになった時に,蜂起した住民が押し寄せて大乱戦かとも思ったけど.
ひょっとして,この後のストーリーは続編?(予定があるそうな)

監督の前作『バーフバリ』は古代叙事詩モノ,つまりファンタジーだったが,今回は1920年のイギリス支配下のインド.

バーフバリ 伝説誕生/王の凱旋 &完全版ブルーレイBOX

その非道な圧政がこれでもかと描かれる.
そして敵側は一分の理もない悪役.

そうそう,ようするに健さんのヤクザ映画と同じ展開やな.
耐えて耐えて最後に爆発.

多様性だとかポリコレだとか,理屈でこねくり回すのは現実だけで十分.
アクション映画はこういう勧善懲悪でいいのだ(聞いているか,ネズミー?)

まぁ,インド人の顔がみんな同じに見えてしまうという欠点もあるが,これは仕方がない.
あっちもあっちで平たい顔族の判別はでけへんやろな.

後,インド映画にしてはダンス少なめかな?
どこからともなく現れるインド女性の群舞がなかったような...

贅沢を言うなら,劇場を出た後もインドのマチナカだったら良かったのに...(無茶やな)
やっぱり死ぬまでにインド再訪やな.

アメコミヒーローやSF映画の代わり映えのないアクションに食傷気味だったところに,それとは全く次元の怒涛のアクション.
最初から最後までニヤニヤが止まらない.

おすすめです.
可能な限り劇場で!

ファットな川沿いフリージーライド

2023/3/28 Tue

さすがファットだ,なんともないぜ!

iPhone11 Pro

晴れ.温度:2 ℃,湿度:66%,体感温度:-0 ℃,風速:6.9 km/時,風向:S

有給消化プログラム,残り2日!
つーことで,降水確率0%予報の本日取得ゥ!

ホンマは映画に行こうと考えていた.
旭川で上映予定がなかった話題のインド映画『RRR』

RRR

それが近所のシネコンで突然の上映スタート.
しかも3/30までの昼間一本の短期上映とのこと.
今日を逃せば,配信待ちにならざるをえない.

せっかくの歌って踊ってのインド映画である.
大画面で観ないとその面白さは半減.
それでもAmazon Primeで観た『バーフバリ』は最高やったけどな.

バーフバリ伝説誕生(吹替版)

もちろん,ベストなインド映画体験は現地で観ること.
その昔,旅行中にカルカッタで観た『ボンベイ』は強烈な体験だった.

♪クチクチラコマ~ チャアサイナ

ボンベイ [DVD]

それはさておき,朝,映画館のサイトで確認すると,なんと上映期間が(いつの間にか)4/6まで延長となっていた.
朗報である.
意外にも人が入っている?

となれば...本日はライド一択でせう!

ただ季節外れなのか,季節通りなのか,前日の大雪のおかげで一部道路にて積雪が復活している模様.
当然,通行困難や凍結も懸念されるわけで,EMONDAとモンキーは封印.

となれば,水陸もとい”ロード/グラベル両用型チャリ”ファットバイクの出番である.

EMONDAとDOMANEの乗り比べも少し考えたけどな.

ちょっと気になるのが,最近の脚の具合.
EMONDAを使うようになって以来,なかなか疲労がとれない.
坂ではその性能を確かめるために割りと踏んでるけど,距離は短い.

気のせいかもしれんが,これが噂の「ハイエンドバイク⇒フレームが硬い⇒脚にくる」の図式なのだろうか?

硬いフレームのロードバイクは,脚にくる?柔らかいほうがいい?

いずれにせよ,最近,サボリ気味だった就寝前の脚ケアを再開.
ようするに,マッサージガン消炎鎮痛剤の塗り込みである.

リバイブ MYTREX REBIVE MT-RBN20G

[Amazon限定ブランド]【第2類医薬品】PHARMA CHOICE 外用・鎮痛消炎剤

これからブルベ,レースなど各種イベントてんこ盛りやしな.
身体ケア大事.

つーことで,ファットバイクで出撃.

ウェアはEMONDA(ロード)時と変わらず.
ただし,ペダル・シューズはSPD.

EMONDAの記事にもあるように,パワーメーター(LOOK/KEO)のクリートの具合がどうもよろしくない.何しろはまりにくい.

それに比べてSPDの安定感よ!
「オホーツク1300」の時も,DOMANEのペダルをSPDに付け替えたしな.

『オホーツク1300』に向けての準備

歩くのも楽で実に快適.
シューズの重量増(と剛性感)とのトレードオフやけど.

で,本日の行き先である.

このブログでも時々紹介しているが,自宅から美瑛の市街地まで約25km.
そのほとんどをグラベルで走れるルートがある.

先週までの好天で,もう開通していることに期待して出発したものの...
いきなりこれ.

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まだだ,まだいける!
逆にここまで雪が融けていないということは...

iPhone11 Pro

国道を横断して河川敷グラベルへ.

雪だぁー!

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いざ突入! ⇒ いきなりストップ!
雪が中途半端に硬い&柔らかい.
タイヤに雪がまとわりつくわ,場所によっては空転するわ,時折ズボっと沈み込むわで,とても乗ったまま進める状態ではない.

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この河川敷グラベルは遥か彼方まで,ずっとこの様な状況.

iPhone11 Pro

押し歩くにも限度がある.
「こりゃあかんわ」と転進を決意.
2日遅く,もしくは一週間は早かったか.

ではどうする?

同じ河川敷でも,舗装路のサイクリングロードなら...と旭川市街へ向かうルートを選択.

またまたこの状況.

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幸先不安だが,走っているうちに徐々に雪が減ってきた.
時々残雪エリアが現れるが,先程と異なり,この程度ならファットの走破能力で無問題.

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低圧にすればもう少し走破性が増すと思われるが,面倒だ.
走行中に空気圧を自由に変えられる技術が登場するかもしれんけど.
少し前に関連記事を読んだなぁ.

革命的.走行中に空気圧を上げ下げできるGRAVAAシステムが販売開始

「普通に幹線道路走れば?」という声が聞こえてきそう.
ようするに色々言ってますが,楽しいのだ.

旭川駅周辺も,堤防は走れるがサイクリングロードそのものはまだ走れない.
旭橋の手前は正に雪原.

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さて,今日は平日.

陽気に誘われて,川沿いには近辺の保育園や幼稚園児らが外遊び中.
そこに現れる,豪快にタイヤノイズを響かせながら,変な形の自転車と変な格好(TTポジション)のグラサンおっさん.
年端もゆかない幼児をビビらすには十分な異形.

ちゃんと手を振りました.

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舗装路,グラベルを問わず,できるだけ川沿いを繋いで走る.
まだまだ知らない道があるな.

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iPhone11 Pro
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いつの間にやら東川町にin.
幹線道路を離れ,いかにも開拓しました風の直線道路をひたすら進み,前回の訪問時には日曜閉店だった,せんとぴゅあ内の食堂に到着.

ひがしかわ食堂ワッカ

本日はちゃんと営業中.
日替わりメニューは「トマトクリームオムライス(サラダ付き)」(¥800)
うわ,これって絶対においしいヤツやん.

iPhone11 Pro

はい.
絶対的においしかったです.

昔,道の駅がまだ少なかった頃.
各駅の食堂は総力をあげて地元食材や名産を使った料理を提供していた気がする.
その名残を感じる一品でした.

こんなん食べてると,先日同様にコンビニ食がむなしくなるな.
トータルの値段も変わらんし.

と,定期的にカフェブーム,グルメブームが訪れるKazchariでした.
そうそう,特に平日は狙い目.空いているし.

ここで宣伝.
チャリダー・ライダーの「ルイーダ酒場」ことカミフの「Yamaichi」さん,今年の営業は4/1からだそうですよ.もう来週やん!

Yamaichi

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帰りは忠別川サイクリングロード実走調査.
もう,ロードバイクでも何の問題もなく走れます.

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ただし...

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季節限定,この取水堰手前の砂州(?)はファット専用やな.

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熊ベル付けっぱなしなので,チリンチリンとうるさく,釣客にはちょっと迷惑やったかな.
一応,手で押さえて消音を図ったけど.

つーことで今日も早めの帰宅.
泥だらけのファットバイクをざっと洗車.

ウェアを洗濯機に放り込み,優待切れ間近の『万葉の湯』へ今日も出かける.
例によってサウナ3セット+コミックで寛ぐ.
悪くはないけど,やはり正規料金だと高いな.
ご多分に漏れず,燃料代高騰による値上げの予定もあるらしい.

『万葉の湯』グループの特徴として館内着(作務衣)のレンタルがある.
泊まりや長時間の滞在には良いけど,いっそレンタルを有料化して,全体に利用料金を値下げたらええのに,と部外者は勝手に考える.

まっ,こちらではなく『ふとみ銘泉』の方は,札幌発ブルベの前泊施設として,今年も大いに利用させてもらう所存.
館内着もありがたい.

つーことで,冬のなごりの残雪ライドでした.
ファットはいいねぇ.

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新コロ明けたら海外旅行?

2023/3/14 Tue

そろそろ明けそう.

3/13からマスクの着用義務がなくなった.
いや違うな.日本では元々「任意着用」だった.

コンビニや飲食業の入り口にある「マスク着用のお願い」が撤去された日,と捉えるのが正しいだろう.
しばらく混乱が続くだろうが,徐々に平常運転に戻るような気がする.

いやぁ,ようやくですな.

「もはや顔パンツ.人前で外すなんてトンデモナイ」と考えるようになった人もいるようだが,Kazchariは外しますよぉ.

元々チャリ乗っている時はノーマスクやったしな.
逆に一人でクルマに乗っているのに付けている人がいる.不思議だ.

つーことで,規制緩和に伴いインバウンドも徐々に再開.
次は,こちらから出て行く番であーる.

現状だと,帰国後の隔離措置はワクチン3回接種で免除(らしい).
これ,いつまでやろ?

Kazchariはワクチンを2回しか打っていないし,この先も追加接種する気もないので,今出国すると帰りが面倒.

とりあえず,この制限が解除されたら,久々に出かけますか.

最後の海外旅行は新コロ前の2019年12月.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

この頃の出国はほとんどが羽田から.
当時はクレカ払いをJALカードに統一し,いわゆる丘マイルで毎年旭川-羽田の往復特典使っていた.

だがしかし,新コロブームの間に各種支払を別のカードに切り替えたり,QR決済などしたりと,マイルが全然貯まらなくなってしまった.
次は国内移動分も自己負担か...うーむ.

えーい,ではどこへ行く?

なんだかんだでスキューバ・ダイビング旅は捨てがたい.
こんな記事も書いたけどな.

スキューバダイビング,やめよっかな?

旅先での目的が明確な場合,値段や手間を考えるとツアー参加がベスト.
新コロ前はフィリピンの「プエルト・ガレラ」が次の候補地だった.

今,ネットでツアー情報を見てみると...大手では組まれていない.
まだ落ち着かないのか?
新コロ前も,それほど高額だった印象はない.

一方,参加経験のあるインドネシアの「コモド」「ラジャ」は既にダイブクルーズが始まっている(リピーターなのでメルマガが届く).

ただし...その値段には驚愕.
前回より+10万~は必要.
さらに燃料サーチャージも大幅アップ.

シャレにならん額になっている.
やはり,この2か所は一生に一回の経験になるんかなぁ.
コモド・ダイビングは実に楽しかった.

ちなみに全ダイバー,究極の憧れポイントと言えばコスタリカの「ココ島」とエクアドルの「ガラパゴス」だろう.
価格も期間も手間も参加難度SS.3桁は軽く越えてきそう.

もう一つの趣味,海外サイクリングはどうだ.

先日,「2023年ツール・ド・フランス観戦ツアー」の募集を告げるメールが届いた.
以前に一度説明会に参加したことがあり,定期的に送られてくるのだ.

はたして...

ツール・ド・フランス2023観戦&サイクリングツアー

うげっ.
こんなんにサラっと参加できる人って,どこのブルジョア?
驚いたのは,この料金は食事代を含まないこと.
総額いくら?
一昔前のハイエンドロードが買える料金になっている.
通常のサイクリングツアーもたいがい...

いかんいかん.
ダイビングにせよチャリにせよ,趣味を海外で行おうとすると破産する.
まず国内遠征の方が現実的やね.

原点回帰で,ツアーをやめ,航空券だけを買って行き当たりばったり旅はどうだ.
現状,最も気になる国は「クロアチア」.
「プリトヴィッツェ湖群国立公園」の紅葉が見たい(撮影したい).

で,ざっと羽田発でザグレブ(首都)までの往復航空券,今現在の最安値でざっと往復12万か.
シーズン(秋)やと倍?
宿泊代やらなんやらを含めるとやはり30万はいきそう.

フリーのパッカーでこれかぁ.
もはや海外旅行は「富裕層の趣味」と言われる理由がよくわかる.

思えば,個人手配のバック・パッカー旅はここ数十年経験していない.

この令和の世にフリーパッカーするとどうなるか想像してみる.

現地空港に着いたら,まずSIMカードを購入.
自分のスマホをアクティベートしてもらう.
以降,宿や交通機関の予約は,全てスマホを通じて行う.

タクシーもスマホで呼んで,日本で予約済みの宿へ.
会計をカードで済ませる.

荷物を置いたらGoogleマップを見ながら街歩き.
写真を撮ったらSNSにアップ.
屋台や汚い食堂はほぼ消滅(場所による).

そこそこキレイなレストランでスマホみながら情報収集.
同じ旅行者を見かけても無視か,スマホ片手に写真を見せあう.
夜はLINEで日本にいる家族や友達と会話し,ヒマなら部屋でYouTube.

...たぶんこうなるような気がする.楽だ.

懐かしの90年代だと...

格安航空券で現地着.
たいてい深夜着.
最低限必要な現地通貨をT/Cかドル札で両替.
タクシーに乗ると,危険かぼったくられるので空港ロビーで寝る.

バスで市内へ.
そこから「歩き方」もしくは「Lonely Planet」に載っている一番安い宿まで(10km内なら)歩く.
やる気のなさそうor眠そうなフロントのにーちゃんに,「Do you have a room?」と尋ねる.

もちろんチェックイン前に部屋を確認.
水(お湯)の出,鍵のかかりぐあい,ベッド(シーツ)の清潔さ,蚊帳があれば穴が開いてないかチェック.
可能ならディスカウント交渉.

ドミトリーなら同室者の値踏み.
ジャンキーっぽいヤツがいたらもちろんパス.

タライもしくはバケツがあれば洗濯(30分漬け込み,3回すすぎで屋上に干す)
荷物を置いてでかけるが,バックバックは徹底施錠&固定物にロック.
観光がてら次の目的地までの交通手段の発着場所,時間を確認.必要なら予約.

屋台か汚い食堂でメシ.
相性良さげな日本人または西洋人に話しかけて情報収集と旅の思い出会話(多少盛る).

気が合えばそのまま遊びに行く.

夜,宿に戻り蚊取り線香を焚く,
洗濯物を取り込む.
ベッドに寝転がりながら(シーツあまりに汚いもしくは寒い場合は寝袋),日記を書き(他の旅人と交換した)文庫本を読む.

照明を消すがあまりの暑さに眠れない.
なぜか体が痒いので眠れない.
天井のファンが落ちてきそうで眠れない.
廊下で酔っ払いが騒いでいるので眠れない.
ノックされ「マッサージ?」と起こされるので眠れない.
外のクラクションや音楽がうるさくて眠れない.
エアコン効きすぎ寒くて眠れない.
隣の部屋で〇〇〇する声が聞こえて眠れない.

ああ,なんて素晴らしい夜.

旅の回顧録~1993年のカンボジア(1)

旅の回顧録~1993年のヴェトナム(1)

改めて思い出すと,よく,こんな面倒なことをやってたな.
そんな体力と気力はまだ残っているか? Kazchariよ?

モノよりコトが大事と言われて久しい.
まだまだ世界には見たい場所がたくさんある.

戦うか? 戦えるか? 怯えるココロよ?

山岳映画2本~『神々の山嶺』&『イーディ,83歳 はじめての山登り』

2023/1/17 Tue

リアルとファンタジーのあいだ.

Zwiftの友である「Amazon Prime Video」にて山岳映画を2本連続で観た.

まずはこれ.

神々の山嶺

現在,同題名の物語は4つ.
まず原作となる夢枕獏の小説『神々の山嶺』(「いただき」では変換しません).

エヴェレスト 神々の山嶺 (角川文庫)

かなり以前に読んだ.
「発見されたマロリーのカメラは本物か否か」のミステリー仕立てから始まって,とんでもなく自我が肥大した山岳家の「冬季エヴェレスト無酸素南西壁登頂」への挑戦...と,当時の読書録には書いてある.
評価は見事に星5つ.
作者自らが「どうだまいったか!」と言っていた記憶もある.確かに.

次に『孤独のグルメ』で有名な谷口ゴロー...じゃなくてジローさん作画によるコミック版.

神々の山嶺 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

Kindleで購入し読了済み...だったことをすっかり忘れていた.

いまさら再読.これまた素晴らしい.
生涯ベストのコミックに上げる人も多いという.

特に山の画力は圧倒的.
この質感は写真トレースでは絶対に出せないだろう.

そして食事シーンの素晴らしさ.
その詳細な説明と描写も相まってリアリティの鬼.
さすがジローさん.

ただ,原作にもある(?)無理矢理感なアクション要素が玉に瑕.
羽生のモデルになった人(森田勝)に実際にこんなことが起きた? それはないだろう.

個人的にツボなのはカトマンドゥの描写.

Kazchariも1990年,インドからバスでネパールに入国.
ポカラからカトマンドゥまで旅をした.

登山?

ポカラから日帰りで行けるトレッキングはしたなぁ.
つまりマチャプチャレのふもと?

ネパール・ポカラにて / 1990年3月15日撮影
ネパール・ポカラにて 自称ガイドの少年 / 1990年3月19日撮影

途中の山道で巨大なザックを背負った日本の登山隊の人たちに挨拶した記憶がある.すんごい迫力でした.

次に邦画の阿部寛&岡田准一主演の『エヴェレスト 神々の山嶺』

エヴェレスト 神々の山嶺

リンクを貼っているものの未鑑賞.
実際にベースキャンプまで登って撮影したという宣伝文句には惹かれるものの,「ギアが全てスポンサーの新品モンベル製で不自然」だとか「ストーリーが変な方向に改ざん」と聞き,すっかり興味をなくした.

レビューを見ると賛否両論(どちらかと言えば否多め).
もともと昨今の邦画の「お涙頂戴過剰演出」と「説明ゼリフだらけ」にイライラさせられることが多いので観る予定なし.すいません.

ただし,原作,コミックにある超有名な羽生のモノローグ.
これはしっかりと描写されているらしい.好ポイント.

やすむな。 足が動かなければ手であるけ。 手が動かなければ指でゆけ。 指が動かなければ歯で雪をかみながら歩け。 歯もだめになったら目で歩け。 本当にだめだったら、本当にもう動けなくなったら、思え。 ありったけの心で思え

で,ようやく本題のアニメ『神々の山嶺』の感想.

神々の山嶺

なぜかフランス製作である.
ざっくり言うと,コミック版を元にして再編集っつーか,上映時間内におさまるように印象的なエピソードをオリジナルでつなげた感じ.

結論.
レビューでの評判は上々だが,Kazchari的にはイマイチだった.

確かにセリフが少なく,BGMが抑え気味なのは好印象.
それを受けてか,ストーリーもものすごくタンパク化.
リアリティと言えばそうなのかもしれんが,熱さはあまり感じず,物足りなかった.

さらに,なんつっても...先程あげた,羽生の”あのモノローグ”が丸々カット.
さすがにこれはない.
フランス人にはわからん感性なのか?(偏見)

日本の描写もそれっぽいというかほぼ違和感なし.
少なくともZwiftの「MAKURI ISLAND」よりずっとジャポネしている.
たぶんスタッフに日本人がいるのだろう.

しかし,なぜか岸の遭難死を伝える新聞だけが変.
わずか数秒の描写だが,岸の写真の周りが「震災直後の福島発関連記事」だった.
なぜ?
チェックミス?

つーことで,手軽さ(再読しやすい)や面白さ,満足度ではコミック版が一番,続いて原作かな.

山岳コミックでは,超美麗な作画と壮絶なストーリー展開の坂本眞一の『孤高の人』が印象に残る.

孤高の人 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

本格的に山やっている人だと,また評価は違ってくるのだろうけど.

で,「次に観る」で上がっていたのが,これ.

イーディ、83歳 はじめての山登り(字幕版)

原題『EDIE』.

脳梗塞で倒れた夫を30年間介護し続け,80歳を越えてしまったイギリス人女性,イーディ.
夫の死後,娘に老人ホームの入居を勧められる.
部屋の片付け中,昔の日記を娘に読まれて関係悪化.
一人残されたイーディは,昔,父からの絵葉書に描かれたスコットランドのスイルンベン山に登ることを思いつく...というお話.

以下,ネタバレ.

まぁ,それにしてもこのばーさん,性格が悪い.
もしくは不幸な人生により悪くなってしまったのか...いずれにせよ非常に頑固.

一方で「正直に生きたいと思いつつも,それを口に出してはいけない」という変な縛り(我慢?)を自分に課してたりする.
そう,めちゃめちゃ面倒くさいのだ.

象徴的なのが冒頭,こっそり肉を焼いていたのを,娘に「こんなの不健康」と咎められ,捨てられてしまう.
ここでばーさん,何も言わない.非常に腹立たしい.
高齢者ほどタンパク質重要なのに!(そっち?)

それらの不満は日記にぶつけてきた.
結婚してから今まで,ずっとこうだったのだろうか?

そういうのは絶対,顔や態度に出る.
夫や娘との関係がよろしくなかったのも,このばーさんの性格が主な要因の一つだろう.

さて,夫が死に娘と離れ,自由になったイーディは,山に登るため列車に乗ってスコットランドに向かう...と思いきや,一旦やめかける.

あーイライラする.

うん? もしかして,視聴者にそう感じさせる時点で監督の術中に,見事にはまっている?
ホームコメディ,ハートフルムービーとは真逆のアプローチ!
実に新鮮.

当然この後「このばーさん,かわいい,かっこいい!」という風にもっていく展開になるはず...と思っていた時期がKazchariにもありました.

その先もジョニィを始め,出会う人々(ついでに自分)に悪態付きまくり,ここまでかわいくないばーさん,邦画では絶対ありえない(たぶん).

なんだかんだで後半.
ジョニィのガイドを断って,一人で登ることを決意.
ドローンを駆使した映像も相まってようやく旅の始まりを予感させる.

ここからはばーさんの逆襲,視聴者の好印象も爆上がり!...になるはずが,いきなりボートを湖に下ろす際に手伝ったもらった他のハイカーを罵倒.
びっくりした.

文句ばっかりでは何なので良かったところ.

終盤も終盤,ザックを置いて這うように崖を登るイーディの姿.
役者の演技も相まって,ここはヘタな雪山映画よりも迫力あった.
ここは,ここのシーンだけは素晴らしかった.
そうまるで,羽生の例のセリフ「想え」がかぶってもおかしくないぐらい.

しかし...この後がよくない.
マジで全て台無し.

電話がつながらないことに不安を覚えたジョニィが,慌ててイーディの後を追う.
まずザックを発見,さらに途中で疲れ果ててひっくり返っているイーディを発見!まだ死んでなかった(失礼な).

そして...ジョニィに支えられながら無事山頂へ...ぐわぁ~全てブチ壊し.
ここはイーディが一人で登らんとアカンやろ~
これまでの意地はなんやったんや~

以下はあくまでKazchariの願望.
ラスト,少なくとも山頂まではイーディは一人で登る.
ジョニィがイーディを発見するのは,山頂で佇む彼女の姿⇒エンドで良いのでは?

それこそファンタジー? 非リアル?
いやいや,それなら一言も話さない山小屋狩人のレスキュー話は不要.

最後の最後までスコットランドの天気のようにすっきりしない映画だった.

やりたいことやる高齢者という視点では『ダージリン急行』が面白かったなぁ.

ダージリン急行 (字幕版)

全然毛色の違う映画やけどな.

さて,山登りと言えば,Kazchari家恒例の高齢の息子と男二人キャンプ.
昨年のGWは日高のアポイ山に登った.

海!山!温泉!~小学生男子とアポイ岳(その1)

登る前も,そして帰宅後も「二度と山は行かねぇ」と文句ばかり言っていた息子だが,結構,事あるごとに山での出来事を話す.

そう,辛くて強烈な記憶ほど脳内に残るものなのだ,息子よ.
さて,次はどこを登らせてやろうか...

マネーロンダリング~汚いけど汚くない

2022/12/22 Thu

金は天下の回りもの.

先日,ツールボトルの中身をチェックした話を書いた.

ツールボトル&ケースの見直し

使えないものを省く,もしくは入れ替える作業をした.
その中に緊急用の隠し金(¥1,000)がある.
これがまぁ濡れた上に,ボトル内で散々シェイクされ続けたせいかボロボロ.

iPhone11 Pro

汚れているわ,折り目がしっかりついて破れそうだわ,色移りしてるわで,もはや他人に手渡すのが遠慮したくなる状態.
相手に拒否されても文句は言えない(日本人基準).

もちろん,銀行に持っていけば新札に替えてくれるのだろうけど,そのためだけにわざわざ出向くのも...と思ってしまふ.

そこで「人で抵抗あるのなら,機械で試す?」と考え,職場にあるジュースの自販機に読み込ませてみることにした.

¥140の三ツ矢サイダー(極冷ver)を買う.
最初に¥10玉4枚を投入し,次に先程の哀れな¥1,000を...

ジーっ...ピピピピ...ジーっ

無慈悲に戻ってきた(泣).

ヒトだけでなく,機械にも嫌われたか...
と,念のため,さっきとは反対側から読み込ませてみた.

すると...

ジーっ...ピッ(ジュースの購入ボタン点灯!)

おおっ! 無事,ロンダリング完了!
機械が認識したのだ,違法でもなんでもない.

つーことで,小銭¥900のお釣りと三ツ矢サイダーを無事GetしたKazchariであった.

この汚いお札のおかげで,ある旅の思い出が蘇った.

それは,“みんな大好き”インドでの話.

もう30年近く前の話になるが.Kazchariは3度目のインド旅行をした.

カルカッタ(コルカタ)から入って,マドラス(チェンナイ)方面へ.
そしてモルディブに向かう南インドを中心としたひと月ほどの旅.

インドでの戦いはまず空港から始まる.

当時の『歩き方』にも載っていたが,カルカッタのイミグレーションを出てすぐ正面に見える「銀行」はニセモノらしい.
いわゆる私設の両替所なのだろうか?

ヤツらは日本語で「コッチ,リョウガエ,グッドレート~!」とか言いつつ手招きしてくる.
格安航空便の到着はたいてい深夜なので,寝ぼけて判断力を失った頭で,ふらふらとそちらへ向かってしまうが要注意.

両替レートがよければ良いのだが,それほど良くない.
それに,渡してくる金(札束)も正確な額ではない = つまり抜き取りがある(ことが多い).

さらには,有名な話だがインドでは破れた札は使えないのだ.
元々紙質が悪い上に,汚れも半端ない.
一見,破れていないように見えてもテープやホチキスで留めていたりする.

これらが手元に来てしまったら...
日本のように銀行に持っていっても交換不可.

ではどうする?

もちろんババ抜きだ.誰かにこっそり押し付けるのだ.
そう,インド旅では買い物一つで日々戦い.
なんてエキサイティング!

この両替所に限らず,インドのどこで両替するにせよ,金を受け取ったらまずその場で数える,そして破れた札を見つけたらチェンジを要求する.
この行為が必須なのだ.

ちなみに正規の銀行は,先程のニセ両替所を無視して,反対側の通路の奥にあったりする.
もちろん,正規だからと安心できない.
必ず両替時ルーティンを行うこと.

なぜ,国際空港にこんな怪しげな両替所があり,かつ放置しているのか?

謎.

だが,それがインド.

いかんせん古い話なので,記憶があいまいなところもある.
間違っていたらご容赦.

今や(昔も?)デシタル先進国のインドである.
もはや,このようなカオスなわけはないはず.
日本以上のキャッシュレス社会に違いない.
もしそうなら,それはそれでインド旅行の楽しみが半減したようで寂しい気もする.

いや,「インドだけは変わっていない」という天の声が...