ここにきて『モンキー125』が欲しくなった

2021/2/1 Mon

やはり男にはオートバイが必要だ.

NIKON COOLPIX E950

Kazchariはいまも『HONDA XR-BAJA』の1998年モデルを所有している.
新車で購入した.
大阪にいる頃はクルマを所有せず,もっぱらこの『BAJA』が買い物や遊びに大活躍.
北海道にも,こいつで何度も訪れている.
こちらに引っ越す際も持参した.
ゆえに「大阪」ナンバーのままである.

わかる人にはわかると思うが,ライダー憧れの北海道に実際住んでしまうと,かえってバイクに乗らなくなってしまった.
日常の足はクルマに代わり,ましてや一年の半分は雪で乗れない.

そして,DOMANE購入後は,天気の良い日にはチャリで遠出するようになった.
まさか日帰りで300km以上走るような変態になってしまうとは...
さらに,ファットバイクを手に入れると,林道も雪道も,道も季節も問わず乗り回すようになった.

こうして,ますますオートバイに乗らなくなった.
2020年シーズンなんて,バッテリチェックのためにエンジンをかけただけで,10mも動かしていない.
使わないと機械は痛む.
ましてや年間の保険代もバカにならない.

夏の終わり頃には売る決心をした...はずだったが,ダラダラとまた雪のシーズンを迎えてしまった.

どうしてこうなった?

ようするに未練があるのだ.
『BAJA』そのものもそうだが,ロードバイクに乗りつつも,オートバイ独特の爽快感は忘れられない.

先日,魔が差したのか,ネットの「バイク買取り比較サイト」に見積もりを依頼してしまった.
すると,ほぼ毎日,電話やメールが届くようになった(特に〇〇〇王)

はっきり言って鬱陶しい.
断ればいいのだが,「一度見積もってもらうか...」と,その判断もできない.
実に優柔不断で情けない.

すると,なぜか昨日になって「そっか,単に「売る」のではなく「下取り」に出せばよいのでは?」という考えがいきなり頭に浮かんだ.
いや,違うな.
明らかに『ゆるキャン△』を読んだせいだ.
リンちゃんやその祖父のバイク・ソロキャンをうらやましく感じてしまったのだ.

言うまでもなく,「ソロキャン」「冬キャン」を日本に流行らせた悪魔の書.

その術中にはまったKazchari,オートバイを売ってしまって降りるのでなく,新しい相棒を物色し始める.
保険代や燃費などの維持費を考えると,原付2種がねらい目.
あれ?
何か頭の奥に,ある姿が...

「おお,そういや『モンキー125』という,超Kazchari好みのオートバイが発売中ではないか!」

HONDAの公式ページより

早速,ネットで情報収集.
その昔,Kazchariは『HONDA NX125』にも乗っていた.
エンジンの基本設計は同じはず.
「4スト125cc」がどういうものかはおおよそ理解している(つもり).

では,ここで『モンキー125』の〇と×をまとめてみる.

【〇】
デザイン最高.
まるで鳥山明がデザインしたかの様.
なんつっても維持費が安い.
クルマのファミリーバイク特約が使える(いくらか知らんけど).
燃費もリッター50km越えとか.
カスタムが楽しそう.
サードパーティから多種多様なパーツが出まくり.
これなんて最高!

DIRTFREAKさんの公式サイト(https://www.dirtfreak.co.jp/moto/gallery/custombike/monkey125.php)から引用

これもスゲー!

ベトナム・ホーチミン市にあるカスタムショップがFacebookにアップ

ここまで来ると何が何だか...

sidecar mcraftさんの公式サイト(https://www.sidecar-mcraft.jp/)から引用

色はやはり「イエロー」でしょう!
(イエロー・モンキーと呼ぶと少々自虐的だが)

【×】
荷物があまり積めない.
リアキャリア装着しても,キャンプツーリングはかなりしんどそう.
YouTubeに動画がいくつかあがっているが,やや強引.
それでもチャリよりは詰めるし,エンジンがある分,輸送は楽なはず(当たり前).
工夫次第でなんとかしてやる.
ナンバープレートがピンク...は仕方がない.
旭川もご当地プレート作ってくれ.
あさっぴーでも許す.

思いつくのはこれくらいかな.

で,本日夕食ついでに『レッドバロン旭川』に行ってみた.
残念ながら実車の展示はなかったが,店員さんに相談にのってもらった.

曰く「その年代の『BAJA』ですと,だいたい10~15万で取れます.ちょっと前だと空冷のオフ車はとんでもない高値だったのですが.『モンキー125』は黒と青は即納可.イエローは5月か6月ぐらいですね」とのこと.

ふむふむ.
すると『モンキー125』は定価40万円なので,最大で25万円か...えっ? 25万やとロードバイクだと入門モデル? EMONDAやMADONEのハイエンドモデルが130万...って,やっぱり何か金銭感覚がおかしいぞ.

つーことで,すっかり“その気”になってしまったKazchari.

いや待て待て,本当に買うのか?
キャンプするなら,ハンターかクロスカブの方が良いのでは?

あー悩む.
でも,今が一番楽しい時でもある.

蔵前仁一『失われた旅を求めて』を読んだ

2021/1/30 Sat

旅と写真.

iPhone11 Pro

最後に海外旅行に出かけたのは2019年の12月.
このブログでも書いたラジャ・アンパットのダイビングクルーズである.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

2020年は新コロのおかげで鎖国状態.
そんなモヤモヤの中,久々に旅行人のサイトを覗くと,蔵前仁一さんの新刊が発売されていた(4月やけど).
帯にはこうある.

1980~90年代、バックパッカーが自由に旅できた時代。それから世界は何を失い、どう変わってしまったのか。蔵前仁一が撮影した失われた世界へ旅する。

この文読んだだけで購入決定.

いつもならAmazon一択なのだが,書籍なら送料無料かつ蔵前さんのサイン入りということで本家サイトで購入した.

早々に届いたので読む.
思ったよりも小さく,薄い本だったが中身は濃い.
この年代は,ちょうどKazchariがバックバッカーだった頃とかぶる.
自分の旅した場所限定ではあるが,何もかもみな懐かしい.

章立ては以下の通り,

世界で最も変わってしまった場所:中国,クンジュラブ峠,チベット
時が変えてしまった場所:タイ,ベトナム,カンボジア,ミャンマー
失いきれないインドとその周辺:インド,パキスタン,ネパール
世界から失われてしまった場所:イラン,シリア,イエメン
旅行者に失われてしまった場所:アルジェリア,サハラ,マリ,ケニア,ウガンダ

蔵前さんの書籍は伝説の名著『ゴーゴー・インド』からほとんど読んでいる.
この本はちょうどインド旅行から帰ってきてから読んだと思う.

それまでのインド本と言えば,藤原新也『印度放浪』や椎名誠『インドでわしも考えた』など,旅行記というよりは比較文化論,ようするにやや硬い印象のモノが多い(後者は異論あり?).
両方とも名著やけどね.

一方の『ゴーゴー・インド』はゆるーいコラムとシンプルなイラストで構成.
経験者にとっては旅の追体験,“バックパッカーあるある”で大いに笑わせてもらった.

続く『ゴーゴー・アジア』『ゴーゴー・アフリカ』も読み,その他の著作も...ほぼ全部読んでいるはず.

さて,『失われた旅を求めて』だが,中国がその経済発展に伴って国内風景が激変しているのは納得だが,逆に「コルカタ(カルカッタ)は変わらない」が興味深い.
インドは時の流れが違う...というか,あの大陸には過去と現代と未来の全てが同居している.
こうやって書くだけでも,あの混沌のサダルストリートが思い出される...ホンマに変わってへんのかな.

写真もフィルムならではの質感がかえって新鮮.
この不鮮明さが,もう戻れない記憶の中の“あの頃感”をかもしだしている.

筆者も述べているが,やはり残っている(旅行中撮った)のは有名な観光地の写真が多く,街の風景を撮ったものは意外に少なかったそうな.
つまり(外国人に見せるため)観光地は変化が少なく,庶民が生活する街中の方がどんどん変わっていく,資料としては後者の方が重要ということやな.

フィルムの場合,一枚一枚が貴重.
気楽に撮れない.
キレイに撮れたかどうかの確認すらできない.

たくさん撮りたければ,フィルムそのものを大量に持参する必要がある.
現地で現像を頼むこともあるが,プリントの質も悪い.
荷物を減らしたい場合は,国際郵便で郵送するしかなかった.

まぁ,2000年以降のデジカメ時代になっても,wifiで自分のクラウドやSNSにアップするなんてのは,かなり後世の話.
そもそもネットカフェを探すのも一苦労やったし,回線状況も悪く,大量のデータを添付して送るなんてことも現実的ではなかった.
日本語環境がなくて,ローマ字でメール打ったこともあったなぁ...

世界中色々な場所に行ったけど,やはり1993年の1月から11月にかけて旅した東南アジアが一番印象に残っている.
タイ,ラオス,カンボジア,ベトナム,マレーシア,シンガポール,インドネシア,7つの国の物語.

何しろ自由だった.
そして旅は長くなればなるほど日常に近づいていく.
熱帯のけだるい空気の中に溶け込みそうやったな.
結局,居心地が良すぎたせいで油断し,睡眠薬強盗に遭って帰国という,恥ずかしい終わり方になってしまったけれど.
あれは「そろそろ目を覚ませ!」というお告げだったのかもしれん(ハード過ぎるやろ).

チャンネル登録しているガジェット系YouTuberが最近こういう動画をあげていた.

かなりクセの強い人物だが,概ね同意できる.
20歳以上年下やと思うけど,長期旅行者って同じような思考になんねんな.
特に「旅に出ると自分の実力がわかる」に関しては,ホントにそう.

自分が進まないと世界は動かない.
良い意味で世界の中心になれた.
旅のできる人生で本当に良かったと思う.

ブログで「カンボジア日記」を上げるようになってから,昔のネガフィルムをスキャンし,デジタル化する作業を少しずつ行っている.

旅の回顧録~1993年のカンボジア(1)

そのままスキャンするだけでも悪くないが,少しレタッチすると,いわゆる記憶色により近いものになる.

1993年1月11日タイ-バンコク 北京飯店にて

Kazchariはレタッチソフトとして,ややマイナーな『SILKYPIX』を昔から使っている.
何しろ水中写真の補正に強い.
唯一無二.


『シン・エヴァ』公開前に(その2)~貞本版を再読

2021/1/24 Sun

人,いやKazchariの記憶はあいまい.

iPhone11 Pro

少し前に中田のYouTube大学に触発されて『シン・エヴァ』のネタを書いた.

『シン・エヴァ』公開前に

中田の考察動画では貞本エヴァ,いわゆる漫画版の内容についてほとんど触れていない.
Kazchariも「確か旧劇に沿った内容で終わらせたよなぁ...」程度の認識で,内容をほとんど忘れていた.
そこで,あらためてKindleで全14巻購入済みだった貞本版『新世紀エヴァンゲリオン』を再読してみた.

以下,何を今さらの貞本エヴァのネタばれ.

いやぁびっくりした.
まず,最終14巻は2014年11月発行
つまり貞本エヴァ最終巻は『Q』公開年,2012年の後に発行されている.
ただし内容的に『Q』とのからみはほぼない.

貞本エヴァのストーリーラインは基本的にTV版+旧劇場版を踏襲.
ここでもハブられるジェットアローン...

後半になると,新解釈や各キャラの過去や心情が盛り込まれている.

まずシンジくん,TV版よりやや明るい性格に変化.
モノローグパートもユーモアがある.
とは言え,NERVに来る前の暗い生活も追加.

加持さんの過去描写あり.
セカンドインパクト後,どういう生活をしていたのか追加.
それで今(29歳)の言動に肉付けしていく.
孤児になって軍の施設から盗みを働くとか,『創聖のアクエリオン』とかぶる(ただの偶然).
リツコ(たぶん)に撃たれて,死ぬシーンがちゃんとある.

キャラの大幅変更があったのがカヲルくん.
TV版よりだいぶ早めに登場(使途によるアスカの精神汚染前).
いきなり子猫を絞め殺すなど,理解不能の“嫌なヤツ”になっている.
と思いきや,“ヒト”らしい感情のゆらぎもある.
むしろ『Q』のカヲルっぽい?
まぁ,使徒は使徒.

旧劇で一番フラストレーションがたまるのが弐号機vs量産型の戦闘.
再生能力を備えた9体の量産型エヴァに蹂躙されてしまう弐号機.

観客としては,直前のシンジとミサトのからみもあって,初号機が間一髪で出撃し,量産型をバッタバッタと投げ飛ばしアスカを助ける...描写になると思いきや,映画ではシンジくんは何もできず,そのままサードインパクトの依代にされていまい,「うわーうわー」と叫ぶだけ...
貞本版では,そこが改善され,初号機がちゃんと戦います.
結局は量産機に追い込まれてしまうけどな.

そして一番の驚きはゲンドウ.
階段の下でやる気なく落ち込んでいたシンジを戦自の兵隊が銃殺しようとする.
それを助けるのはなんとゲンドウ.
右手に埋め込んだアダムからATフィールドを発現(!)し,シンジを救う.

でも,その後は唖然.

なんとシンジに対して「俺はユイの愛情を一身に受けるお前が憎かった」とかなんとかほざくんですよ.マジか?

そもそも,一般常識的に息子を愛さない夫を,その嫁さん認めますか?
認めるような家庭があったら機能不全の虐待家族では?

まぁ,ゲンドウがそういう人物だったということなのだろうけど,そうすると,そんなゲンドウに惚れたユイもどうかと思われる.
ようするにTVも映画も漫画も,ユイという人物の掘り下げが浅い気がする.

しかし,これでますます『シン・エヴァ』最新予告の13号機vs初号機は,実はゲンドウvsユイ(+シンジ)の可能性がKazchariの中で大幅にアップ.
つまり,エヴァとは「全人類を巻き込んだ夫婦ゲンカ説」が最有力候補に...

なんてこった.

これって,岡田斗司夫がかなーり前に冗談半分で言ってた説やん.

で,ラスト.
シンジくんはみんなが一つになる「人類補完計画」をやっぱり拒否し,個体としての人類再生を選択.

貞本版にアスカの頸を絞めての「ギモヂワルイ」はありません.

TV版にあった「パンを咥えて走る明るい綾波」ほどではないが,“その後”の世界は描かれる.

シンジは高校受験のために上京.
そこでケンスケやアスカと出会う.
季節は冬.雪が降っている.

おっ,そう言えば『シン・エヴァ』の少女時代らしきアスカも冬装束やったな.
やはり転生(?)後の世界が描かれるのか?

巻末のおまけ漫画が衝撃的.
なんとマリが登場する.
そして,先ほどキャラの掘り下げに不満があった,ユイの人となりが少しわかる.

というわけで,6年も前に完結していた貞本版で,割とすっきり片が付いていたのねん.

かようにヒトの記憶はあいまい.

とかなんとか書いてはいるが,そこはエヴァ.
こちらの予想をめちゃくちゃ裏切ってくる可能性も残っている.
そう,冒頭のパリでの戦闘も予告も全部ウソ!...だったりすると面白い.

この26年間,エヴァに関してはもうありとあらゆる考察がなされてきた.
また,ループ,転生,パラレルワールド,メタなどありとあらゆる可能性を用いたポストエヴァ的な創作物も作られ続けてきた.

『シン・エヴァ』はそれらを大きく上回ってくるか?

どのようなどんでん返しがあろうとも,「エヴァらしいね」と言われるに違いないが.

「生まれた日や赤ちゃんの時のこと」~息子の作文

2021/1/22 Fri

良い文章とは?

ぼくの生れた日は,2013年〇月〇日
ぼくは,自分の家で生れました.
3900ぐらむありました.
おかあちゃんとぼくをつなぐ「へそのお」をとうちゃんとねぇちゃんが切ってくれて,べつべつになりました.
赤ちゃんの時はベビースイミングに行ってましたそこで友だちの〇〇〇〇〇ちゃんに合っていたなんてぼくは,気がついていませんでした.
プールの中でよく足をバタバタうごかしていたためか,1さいになる前には,一人で歩けるようになっていました.
元気に生まれてめっちゃうれしかったよ.

上記の文章は何かの授業で,うちの息子(小2,7歳)が書いたもの.

伝聞による「事実」があって,「考察」があって,最後は「感想」で締めている.
ひいき目に見ても,なかなか“書けている”のではないだろうか?(親バカ
まぁ,一般の小二男子にどの程度文章力があるのかはわからんけど.

文章読解力,作文力の発達の基本は会話と読書にあるのは間違いないと思う.
うちの息子よくしゃべるし,『おしりたんてい』を愛読している.

一方,先日の記事に書いたように,算数などの興味のない授業中は落ち着かず,支援の先生がマンツーマンでついていたりする.

実に興味深い.

来月早々,こうした支援対象児の三者面談がある(呼び出された)ので色々聞いてみようと思う.
ただ...こちらにも業務上,児童心理学や発達学の知識が多少なりともあるので,論争にならないようにしようと誓う(一度やらかしました).

Kazchariの本業は教員なので,日々学生の書くレポートなどを採点する立場にある.
(テーマによるが)先ほどの「事実」「考察」「感想」が分かれていない文章に対しては評価が辛くならざるを得ない.
さらに付け加えるなら自然科学系のレポートには別の視点,つまり「反論」「反証」もあると良い,

昨今の傾向なのか,「事実」だけの列挙で何の「考察」「感想」がないレポートも散見される.

彼(彼女)らに言わせると,人の意見に対し批評・批判することはマナー違反で,とてもカッコ悪いことらしい.
裏返せば,自分自身の”考えたこと”が評価されるのを無意識に嫌っているためだろう.
ゆえに「事実」しか書かない.

何しろ自信がない.

こうした生徒は石橋を叩いて壊してしまう.
小学校の頃のあの傍若無人さは,いつから,どこへ行ってしまうのだろう?
やはり14歳がターニングポイント?(なんとなく)

まぁ,そんなエラソーなKazchari自身の作文力も採点されるべきなのだろう.
こうやって,ほぼ毎日ブログを書いているのも,インプット⇒アウトプットの流れを作り,“脳力”を維持・向上させるため.

できれば一記事2時間内に書き終えたいが,焦るとロクな文章にならない.
小説家やエッセイストは元より,ブログ専業で生活している人を素直に尊敬する.
マジで書くことそのものが好きじゃないと続かへんやろな.

TREK MADONE購入のタイムリミット,迫る

2021/1/21 Thu

眺めるだけでは満足できない?

OLYMPUS TG-5

先日,TREKからとあるメルマガが届いた.
そこにはこうある.

「Project One一部ペイントスキームの終了のご案内」

その中に,ICONの「Chrome Pearl」が含まれていた.

とうとうか...
実はこのカラー,以前も一度終了告知があったのだが,「日本の皆様からのご要望により」継続した経緯もある.
赤白という日の丸カラーは日本人の心に刺さるのだろうか.

雑誌で,このカラーを初めて見た時の衝撃は忘れられない.
元々他のメーカーのバイクとは一線を画すMADONEの超絶かっこよいデザイン.
それをさらに鮮やかに彩るキラメキのパールカラー.
人気もあるのか,実車もよく見かけた.
ガラスコーティングされたそれはもう期待を裏切らないカッコよさ...

「ほっ欲しくてたまらん...」と思いつつも,今まで購入を躊躇してきた.

なぜか?

(1)高い

言うまでもなくこのカラーはP-1限定.
アップチャージ代だけで13万上乗せとなる.
さらにホイールのグレードも上げると税込み130万円近くになった(SLR7).

(念のため)自転車の値段ですよ.

しかもペダル別売り.
ちなみに130万あったら,KAWASAKIの『Z900RS』が買える.
さらに言うならSUZUKIアルトの一番低いグレードが120万円だ.

狂気の沙汰

まぁ,今のDOMANE SLR7も93万円だったので,何をいまさらの感もあるが.

数ヵ月前の記事で「家の中の不用品をヤフオクで処分して資金集め」とかなんとか書いた覚えもあるものの,それで得られる収入はたかが知れている.
“ヤツら”が来るほどの利益はない.

(2)重い

自転車の醍醐味はロングライドとヒルクライムにある(と勝手に思っている).
そしてKazchariはちっちゃいおっさん(161cm,58kg).
なのになぜ,平坦スプリント向けの重いエアロロード?
だまってEMONDAにしとけって話.

しかし...やはりデザインがなぁ.

MADONEのかっこよさは圧倒的.
いくらEMONDAが2020年モデルでエアロ化したとは言え,やはり違う.

(3)サイズ

メーカーのカタログ写真などに用いられる写真は,欧米人の平均身長180cmぐらい?に合わせたサイズが使われることが多い.
しかし,我らモンゴロイドは小柄かつ短足
小さめサイズ(50とか52)となり,スローピングがきついわりに,シートをあまり高い位置にはできない.
結果,全体的にひしゃげた形に...
納車時に,あれ,何か違う...と気付く(DOMANEもそうでした).

とは言え,泣いてもわめいても「Chrome Pearl」カラーのMODONEを注文できるタイムリミットが“今度こそ”近づいてきている.

そういや,今の愛車,DOMANEのカンチェラーラカラーの時も駆け込み発注やったなぁ.
我ながら限定に弱く情けない...

つーことで,上記の条件と冷静さを天秤にかけながら,各種サイトを眺めては購入を悩む日々.
そこで,偶然見つけたのが,以下の個人ブログ.

ずぼらなオイラがどこまで続けられるのかブログ!?

この方もP-1でMADONEを注文し,現在納車待ち.
MADONEについて,けっこう細かい所まで調べている.

褒めるだけではなく,ISO SPEED構造の弱点についても言及.
それに最新エアロハンドル「Aeolus RSL VR-C」の選択ができないとか,よく気付くなぁ.
そういやいつの間にか,超軽量フルカーボンサドルもP-1で選択できなくなっている.
世界的部品供給難の影響が出ているのか?

MADONEの廃盤についても記載あり.
やはりSpecializedのTARMAC同様,軽量エアロに統一されていくのだろうか.
つまり,純粋なエアロロード,細かく言うなら快適な乗り心地のエアロロードを手に入れる最後のチャンスともいえる.

ああ悩む.

先日読んだ出口治明氏の『還暦からの底力』にもこんな悪魔的記述が.

「迷ったらやる.迷ったら買う.迷ったら行く」

MADONEの性能を十分に引き出すには体力が必要.
「人生,今が最も若い」と考えると,今乗らなきゃいつ乗るのの世界...

欲しい~ 乗りてぇ~ 部屋に置いて眺めまわしてぇ~(変態)
このバイク,それくらい美しい.

おそらくギリギリまで悶々とした日々を過ごしそう.

【1/22追記】
今日になって,P-1から「Chrome Pearl」が消えてました...さらばっ!

ちょっと珍しい陽気に将来を思う~今年はもっと本を読もう

2021/1/16 Sat

あちこち雪崩状態.

この時期には珍しいプラス気温
実はあまりありがたくない.
クルマにせよ,ファットバイクにせよ,融けた雪がザクザクで走りにくいことこの上ない.

とは言え,風がやや強いものの天気良し.
本来であればファットくんでスノーライドを楽しむところだが,今日は大事な用事がある.
そう,毎年恒例のDomaneくんをオーバーホールに出す日なのである.
今年はブルベが軒並み中止=雨中ライド少な目(ゼロではない)だったので,別に出さなくてもええかなぁ...と思ったりもしたが,やはりプロのメンテを受けて,安心して走りたい.

さて行きつけの『クランカー』さんの開店時間は11時.
その時間まで,まず「Amazon Prime Video」にて,『五等分の花嫁フォルテッシモ』...ではなくて『ダブルインテグラル』を観る.

五等分の花嫁∬

なんやこの意味深なタイトル.
目下Kazchari家では,中二病の娘とヨメさんがこのマンガにはまっていて,既に原作読了済みのKazchariは,「ほれほれ,犯人(花嫁)は誰や?あててみぃ」といつもからかっている.
面白いのは二人とも,五人のうち毎回違うキャラを答え,かつ”真犯人”を見事に外してくる.
作者の思惑にはまっとるのぉ.
ちなみにヨメさんの性格は5番,娘は3番っぽい(適当).

もう一本.

呪術廻戦

こちらは2クール目突入.
小ネタが面白い.
大傑作か,と言われると...『鬼滅』ほどの人気は難しいと思われる.
OPはともかく,EDは前の方が良かったな.

おお,こんなにのんびりしている場合ではない.
今日図書館に返す本が,残り100ページほどある.

藤森かよこ『馬鹿ブス貧乏で生きるしかないあなたに愛をこめて書いたので読んでください。』

昨夜から読んでいるのだが,めちゃめちゃ面白い.
期待以上.
ラノベなみに長い題名だが,中身は超真面目.
基本女性向けとは言え,老年期に差し掛かるKazchariにも十分刺さる内容.

言ってしまえば,日本の身も蓋もない”個人レベルでの”将来像が淡々と描かれている.
自叙伝の体で人生観がつづられているのだが,経済は元より「陰謀論」から「舌はがし体操」まで縦横無尽に筆が走る.
そのぶっとんだ考察からくる諦念に笑えるとともに...焦ります.
そしてブックガイドも兼ねている.
しっかり森博嗣の著作が数冊紹介されていて「あっ,同じ星の人」だと感じましたよ.

ちなみに題名は詐欺.
この著者,バカでもブスでも貧乏でもありません.それに...バカはこの本は手に取らないと思う.

そうこうしているうちに11時過ぎ.
クルマにDomaneくんを積んで『クランカー』さんへ.
OH予約の際にも言われたが,オフシーズンにも関わらず非常に忙しいらしい.
KazchariのDomaneくんも引き渡しは2週間後になるとのこと.
うーむ.その間Zwiftができん.
まぁ3本ローラーあるしな.

店長曰く,世界的に部品供給がますます悪化しているらしく,新車を注文しても1年待ちはザラらしい.
最長の方でなんと,納車日が”2022年の6月”だとか.うわっ.

他,推測レベルではあるが,どうやらTREKはMadoneを廃止もしくはラインナップを縮小するのではないかとの話が...
ようするに,軽量エアロのEmondaがあるので,スペシャのVenge同様,Madoneがその存在意義を失いつつあるのかもしれない.
確かに,TREKのメルマガでも一番人気の「パールホワイト+レッド」のP-1でのカラバリをなくすと書かれていたなぁ...

さぁ,Kazchariの時期マシンは何になるのか?

次は昼飯.
例によってお気に入りの『かつや』でがっつりカロリー過多肉.
今月の限定は「胡麻坦々チキンカツ」
名前通り,辛くて汗だくになりました.健康的だ(おい).

図書館に寄った後,息子を習い事に連れていくため,一旦帰宅.

ヨメさん,新車(クルマ)を本契約してきたとのこと.
行きつけのディーラーさんのせいか,米20kgやらご当地ラーメンセットやら,非売品のバッグやらのお土産攻勢.
なんでこんなにサービス良し?
これはKazchariも買い替えろとのプレッシャーか!

ちなみに5年乗った赤白のハスラーJスタイル,下取り80万らしい.さすが人気車.

さて,息子を送った後は1時間ほど待機.
待合室は新コロ対策で閉鎖中なので,クルマの中で読書.

出口治明『還暦からの底力―歴史・人・旅に学ぶ生き方』

似た傾向の本が続いているが,先の「バカブス貧乏」本とは方向性,いや目標は同じだが立ち位置がやや異なる.
まだ途中だが,Kazchariにしてみれば,これまたごく近い未来における”自らのふるまい”を示してくれる本.
勉強になり,かつモチベーションが上がります.

途中で暖かい飲み物が欲しくなったので,近くのローソンまで移動.

結局,ペットボトルのブラックコーヒーを買ってセルフレジへ.
パネルを操作しようとするが無反応.
困っていると,レジの方が「ちょっと待って下さいね.今使えるようにしますから」(セルフの意味は?).
貯まっていたポイントで購入.

となりの有人レジではおじさんが,ストロング酎ハイを大量,かつレジ袋を購入していた.
ローソンのすぐ隣にはドラッグストア(明らかに安い)があるのに,なぜここで買う?

もちろん,店の方針も自由だし,何をどこで買うのも個人の自由ではあるが,今日の読書の影響で,将来について考えこまされていたKazchariにとっては複雑な心境.
優越感とかマウントとかではないが,経済的合理性を気にしない人が多いように見受けられる.

投資家だっけ? 誰かが言ってたな.

「金持ちは100円を100円としては見ない」

常に先を見て,今を生きていこう.

息子へのプレゼント~森博嗣『勉強の価値』を読んで

2021/1/14 Thu

なぜ勉強するのか.

OLYMPUS TG-5

ウチの息子は勉強ができない.

いや,集中力がないという方が正しいだろう.
少しでもひっかかると,途中で寝るか投げ出してしまう.

好きな科目,例えば漢字の書き取りなどは比較的取り組めているようだが,算数はからきしダメ.
学校でもいわゆる問題児扱いされ,担任の他にサブ教師が常に横についている.

先日は,算数の時間にいきなり粘土板を机の上に出して,粘土をこねくりはじめたそうな.
あげくに注意した先生に暴言を吐き,軽く手を出してしまった.

全くどうしようもない.

息子の教科書を確認すると,練習問題の回答欄は空白で落書きだらけ
よくあるパラパラ漫画や肖像画への落書きならまだしも(そうなのか?),単に鉛筆でぐりぐりと丸を書き散らしていたりとか...

Kazchari(50代)の小学校やったら,先生にビンタされてたけどな.
今,そんなことしたらYahooのトップ記事...

Kazchariの大好きな作家,森博嗣の『勉強の価値』(幻冬舎新書)によると,

ずば抜けて頭が良くて勉強ができる子供は,周囲から叩かれないように,自分の能力を隠す術を覚えるだろう.また,逆に勉強ができない子供は,それを誤魔化すか,あるいは別のもので挽回するような術を覚えるはずである.僕が観察した範囲でも,賢い者は馬鹿な振りをして,相手を油断させるように振る舞う.また,馬鹿な者は,ふざけることで注目されることを覚え,ときには,悪ふざけで失敗をするようだ.

あぁやっぱりアホなのか.
さらに,森は学校教育の価値として,

学校で行われるものが「勉強」だとすれば,つまり,個性を抑制し,周囲の仲間に歩調を合わせること,協調性の学習が,もともと含まれている.

世の中にはどんな人たちが存在しているのか,ほかの子供たちはどの程度の能力なのか,ということを知る機会として価値がある.

勉強をしないと,己を知ることができないまま社会に出ることになる.社会人として直面する種々の問題に対して,自分がどう対処すれば良いのかわからない人間になるだろう.

とも書く.
全く同意.

さて,うちの息子,学校だけではなく,家庭内学習でも,勉強嫌いの片鱗は伺える.
気分がのらない時は徹底してやらない.
それに対し「勉強しろ!」と怒鳴りたくなる.

まぁ.宿題や勉強を強制的にやらせたところで身に就かないのもわかっている.
「今は九九を覚えてなくても,大人になってできない人はおらんしなぁ...」と諦めつつある.

では,小学二年生に「学習」していただくにはどうすればよいのか?

森曰く,

「楽しくないけれど我慢しなさい」と説得することが正しい.

うわ,身もふたもないアドバイス.
らしさ全開.

で,Kazchariなりに,別の方面からのアプローチを考えてみた.

あらためて息子の勉強道具を観察してみると,まず鉛筆がやけに短い.
結果,非常に持ちにくくなっている.

鉛筆削りも雑誌の付録の,ロクに削れないもの(電動式)を使用.

さらには消しゴムもボロボロ(遊ぶため).

専用机がなく,リビング学習のため,場合によっては食事後のランチョンマットの上にプリントをのせて,書き物をしている.
つまり,プリントがしわくちゃになったり,酷い時は穴が開いていたりする.

これらを見逃していたのは親であるKazchariの怠慢.

まず道具や,その使い勝手などを十分評価していなかった.
そのツケが今になって回ってきている.

そこでとりあえず,以下の勉強セットをAmazonで購入.

OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5

誕生日が近いため,その時に渡すべきか悩んだが,こういうのはなるべく早く使ってほしいと判断し,到着後すぐに渡した.

もちろん,これまで持っていなかったわけではない.
“おとうちゃん”直々にプレゼントした勉強道具という点が重要と,勝手に考えている.

大事にしてくれるかどうか,学習への意欲が増すかどうか,果たしてその効果は?

もはや,そのような神通力はKazchariには存在しないかもしれんが...

そして『勉強の価値』は以下の言葉で締めくくられる.(ぎくっ)

教育とは,大人が楽しく勉強しているところを,子供たちに見せつけることなのだ.

冠婚葬祭ぎらい

2021/1/12 Tue

そやろな.

1/10~11にかけ,新コロ蔓延による”成人式するしないニュース”が,ネットやテレビを通じて結構流された.

その大方は「一生に一度の晴れ姿.中止(もしくは延期)なんてかわいそう」といった傾向の意見だったように思われる.

そのニュースを見ながら,

「ふぉっふおっ,冠婚葬祭嫌いで,成人式への参加はおろか,自分の結婚式さえしなくて全然OKなメンタルのKazchariは勝ち組やな! もし今,当事者やったとしても全く気にならへんわ」

と独り言のようにつぶやいたところ,ヨメさんから,

「アンタはそうかもしれへんけど,世間はちゃうねん.かわいそうなこと言いなさんや,この〇×△※□がぁ!」

と怒られた.

反論したらまたモメそうなので,以降はココロの声で...

「いや,中には”みんなで集まれぇ,祝ぇ的な行事”を毛嫌いしているヤツも多いと思うで.たぶん参加してもあくまで同調圧力のせい.逆に参加しなくてもとがめられないこの状況にホッとしてるヤツも多いんとちゃうか...」

と呟く.

で,その後,こんな記事を発見.

「参加しない理由ができてよかった」 成人式中止も若者たちの“冷めた”本音

やっぱりそうやろな.
自分の意見と同じモノを取捨選択するのがヒトの性とは言え,同志がたくさんいたことに健全さを感じる.
”みんながそう思っているから,お前もそう思え”という圧力には負けへんでぇ.

もちろん,何を考え,どう行動するのかは個人の自由です.

飲茶『正義の教室』が面白い

そもそも「冠婚葬祭」って何だっけ?

【冠】:元服.今でいう成人式 ⇒ もちろん不参加!

【婚】:結婚式 ⇒ もちろんやってない.妹の式にも参加せず.義理で一度だけ知人の式に参加したけど...二度と出ん!

【葬】:葬式 ⇒ 祖父母,母の式に参列.喪主経験なし.他人の式には参加したくない

【祭】:もともとは祖先の祭礼.今では年中行事 ⇒ 家族の付き合いでいろいろ参加.自分の誕生日を含め特に何もしなくて気にならない

てな感じで,年齢の割には全然高い地位にないので,様々な責任から運よく外れている.
会議も嫌いやな.
うわ,子どもか!

なぜ,Kazchariは冠婚葬祭嫌いなのか?

ようするに人がたくさん集まる場所かつ,意味不明のルールやマナーの順守が苦手なのだろう.

成人式で同窓会するほど楽しかった思い出はない.
結婚式は華美過ぎて無駄.他に金かけたい.
葬式は坊主丸儲け.足でリズムとりながらお経を唱えてたうちのお寺さん,忘れん.

そういや昔から大人数飲み会も苦手やな.
理由?
酔っぱらって,誰も人の話を聞かないから.
1対1でしっぽり対話するのやったらええね.
特に星空の下での野営時とか.

かように多数派,現実盲従派には逆らいたくなる性分のKazchariだが,例外もある.

オリンピックの開催に関してである.
共同通信の調査では国民の大多数が反対だとか.

日本国民の80%が「東京五輪は中止か再延期を」

はい.
こればっかりはKazchariも”中止に賛成”でーす.
つーか.新コロ関係なしに昔からオリンピック反対派.
壮大なる無駄遣い.

え? オリンピックのロードレースが観たくないのかって?
マイナースポーツゆえ,地上波では放送枠がない.
衛星契約してまで観ようとは思わんしな.

つまり,Kazchariの中では,どうでもよい国際運動会ポジション.

歯痛大戦&2020年の思い出(10~12月編)

2021/1/5 Tue

いっそ思い切って,スケート靴でガツンと.

今日も歯痛との闘いは続く.
「ロキソニンで誤魔化せ」と言われても,副作用で胃が荒れるしな,この薬.

タイムスリップ物や漂流物,監禁物の映画で気になるのが,登場人物たちがキレイすぎること.
特に(最近の)日本映画はリアリティを欠く.

実際だと,服装の汚れは元より髪型や体臭が相当キツくなると思う.
Kazchariもかつてのアジア旅で,4日間程風呂なし生活を体験したが,それはもう自分が嫌いになるぐらい臭くなった.

以下の本でも印象に残っているのが,その悪臭描写だったりする.

恋するソマリア (集英社文庫)

逆にこっちの本はそこが弱かった.
ノンフィクションではなくあくまで小説やけどな.

砂漠の影絵 (光文社文庫)

両方とも面白いです.

ただ,不潔さに関しては慣れればなんとかなりそうだが,虫歯,歯痛はどうだろうか?
現代社会でさえ,すぐに解決せず,こんなに悩ましい.
当時だとロクに治療せず,抜け落ちるにまかせることになるか.
まぁ,昔の人は寿命が短いし,生物として考えれば咀嚼できなくなった時点でアウトなので,逆に悩まなかったのかもしれんが.

こうした点を含めてリアルに描いていた最高峰がトム・ハンクス主演の『キャスト・アウェイ』だろう.

キャスト・アウェイ [Blu-ray]

今日の昼食も辛かった.
はぁー,奥歯で肉を咀嚼する日はいつになることやら.

つーことで,2020年の思い出,残りの3ヵ月分である.

【10月】

2020年最大の健康問題は頸コリだった.
例年デスクワークの割合が増える春休みあたりに,症状が悪化するルーティンはあったが,新コロによるリモート業務が激増したことで夏を越えて秋になっても,“コリ”収まらず.

止むにやまれず整形受診やらマッサージ,鍼灸を経てようやくたどり着いたのがこの肩甲帯バンド

柔道整復師が考えた 姿勢サポーター 姿勢ベルト 男女兼用 (Lサイズ)

現在も愛用中.
休日はしていないが,いつ不要になるのか未定.

もう一つ,購入は5月だったが,毎晩愛用している(表現がアレだが)のがこいつ.

NIPLUX NECK RELAX

現在レベル8.
頸の筋肉のギューっ感が心地よい.
究極の安眠装置.

その他,10月と言えば,ジロの全ステージレビューもした.
GCNオンデマンド観ながら.
実にドラマチックなグランツールだった.

GCNレースパスで『Giro d’Italia 2020 Stage1』

【11月】

なんと言っても,ユアン・マクレガーとチャーリー・ブアマンによる12年ぶりのバイク旅『LONG WAY UP』(Apple TV+)の視聴が印象に残る.

復活の旅番組『LONG WAY UP』

Kazchari自身も思い入れ深い中南米.
これまた視聴レビューしながら,かつての旅を思い出すのが楽しかった.

えっ? その後続けて再視聴したアフリカ縦断『LONG WAY DOWN』レビューが途中?
はい.やはりユアンの奥さんが登場して以降は書く気が失せました.
旅程は途切れていないけど,旅情は途切れたというか...
覚えてなかったけど,なんと実母まで登場しててんな.
日本のTV番組にありがちな演出と思っていたが,英国もそう変わらんことが判明.

ただ,南アフリカの話題としては,今は亡き『クレイジー・ジャーニー』で知った白人キャンプ(White Squatter Camp)の存在にびっくり.
貧しいゆえ,黒人の家にドロボーに入る白人がいるとは...知らなかった.

この2番組視聴後はAppleTV+の更新はせず.
iPad購入検討時に,『AirPods Pro』の空間オーディオ機能について知った.

AirPods Pro や AirPods Max で空間オーディオを体験する

それはぜひとも体験してみたいが,「AppleTV+」はコスパが悪すぎる.
定額+個別のコンテンツ料って...
ただでさえ『AirPods Pro』って30000円もする.
素直に映画館に行く方が満足できそう.

あっ,でもApple製品購入後は1年間無料視聴できるから,信者は心配する必要ないか.

Apple AirPods Pro

【12月】

有機ELテレビ『Panasonic VIERA TH-55HZ1000』の購入.
ホンマ,給付金のおかげで良い買い物した.

有機ELテレビを購入~Panasonic VIERA TH-55HZ1000

パナソニック 55V型 4Kダブルチューナー内蔵 倍速表示 有機EL テレビ Dolby Atmos(R)対応 VIERA TH-55HZ1000

パナのキャッシュバックキャンペーン(30000円!)で,予想以上に安く買えたのも幸運だったが,何といっても映像の美しさに大満足.
これまでのプラズマ→液晶乗り換えだったらここまで満足できなかったかも.

『Nintendo SWITCH』の画面も文句なしにキレイ.
アニメ『進撃の巨人』のオープニング,立体機動の動きがとんでもない!

だがしかし.
現状,唯一の欠点を発見.
パネルが薄すぎて『Wii』のセンサーが取り付け不可!
両面テープだけだと落ちてしまう.

「Wiiなんて全然してへんやん」というヨメさんの声はとりあえずスルー.
センサー側の面積を拡張したりといろいろ工夫中.

以上,2020年の印象的な出来事シリーズでした.

今年はブルベ・レース参戦ネタが書きたいものである.

NHKスペシャルドラマ『こもりびと』を観た

2020/12/14 Mon

答えは見つからない.

録画していた『こもりびと』(NHK-G)を観た.
完全なノンフィクションというわけではなく,様々な事例の組合せで構成されている.

こもりびと

現在,日本には約100万人の“ひきこもり”がいるらしい(どうやって調査?).
その半数は40歳以上の中高年.
こうした状況から,いわゆる「8050問題」が取りざたされることが増えてきた.

厚労省では“ひきこもり”を,

様々な要因の結果として、社会的参加を回避し、原則的には6か月以上にわたっておおむね家庭内にとどまり続けている状態を指す現象概念

と定義している.

「8020(80歳で歯を20本)」と混同しないように.
あれ?
両親に事情があって孫と暮らす高齢者問題もあるか?

あらすじは以下の通り.

主な登場人物は3人.

主役は「マツケン」こと松山ケンイチ.
30から40歳までひきこもり中.
大学受験に失敗し,非正規のままファミレスの“名ばかり”店長へ.
激務によってうつ気味に.
...この手の話ってよく聞くけど,やはりファミレスって超ブラックなのだろうか?

母親の介護のため(もしくは口実に)退職.
母の死去後はひきこもりとなる.

40歳を越えると,行政のひきこもり支援事業の対象外になる.
かと言って“高齢者”でもない.
精神科は本人が受診しないと診断も薬の処方もできない.
ようするに八方ふさがり.

マツケンの趣味はマンガとTwitter(っぽいSNS).
ブルーハーツの詩の元に自虐ネタをツイートしている.

えー,Kazcahriはブルーハーツや,同時代の尾崎豊に特に思い入れはない.
流行はちょうど大学生の頃か.
特に悩みはなかったな.
ただ旅がしたかっただけ.

マツケンはその一方で社会保健福祉士,精神保健福祉士などの資格取得や「ひきこもり当事者の会」のサイトも検索.
社会復帰を考えていないわけではない.
夜間にコンビニに行くという習慣はあるが,なぜか無関係の客にまでおびえる.
最近,自分のツイートに同じくブルーハーツネタでリプライしてくれる“パンク先生”がいて,少しうれしい(?).

こうしたヴァーチャルでの匿名交流で,マツケンが社会復帰への足掛かりを見つける...というような展開を想像してたら...全然違いました.

“パンク先生”の正体は父親である武田鉄也だったぁ!
鉄也の設定は元高校教師.
典型的な昭和ガンコ親父で根性論と世間体が何より大事(このバカチンがぁ).
妻をなくした後,ひきこもってしまったマツケンのために家事をこなす.
直接会うと説教ばかりしてしまうので,マツケンからは避けられている.

ある日,胃痛のため受診すると末期の胃がんだったことが判明.
マツケンの将来を真剣に考えるようになる.
ここでなぜ言わない?(言えないんやろうけど)

鉄也はスマホを使っており,(マツケンからは姪)の手引きによってマツケンのTwitterアカウントを発見.
ブルーハーツを拠り所にしていることに気づき,さっそくCDを購入.
ファンを装いリプライ.
たまに追い込むようなことも書いてしまうが,徐々に息子の気持ちを知ろうという意志が芽生える.

鉄也は「ひきこもり家族を持つ家族の会」にも参加.
これまでのマツケンへの言動を反省し,接し方をあらためようとする.

やがて,“パンク先生”が鉄也だということが,マツケンにバレてしまい,自殺ほのめかしツイートに誘いだされ,跨線橋にてマツケンと対峙することになる.
互いの本音を言い合う中,鉄也が吐血.
そのまま救急搬送され,亡くなってしまう.

鉄也の妹や姪が葬式の算段,
喪主である頼みの長男は海外出張中.
そこへ,マツケンが「俺,やるよ」と立候補.

しかし,当日会場には姿を現さず.
あわてる家族.
喪主不在のまま式が終わろうとする時,入り口でびびりまくっていたマツケン登場.
事前に書いておいた哀悼文を読む.
内容は...感動的でもなんでもなく普通.
特に印象に残らず(ここはリアルやねぇ).

こうして具体的な解決法は全く示されないまま,ドラマは終わる.
散髪し喪服を着て人前に立ち,スピーチしたことを一歩前進ととるか,結局そこまでととるかは視聴者の印象にゆだねられる.

完全にドラマとして作られており,「ひきこもりとはなんぞや」といった説明は一切ない.

当事者や家族への批判はしない.
そういう状況が許されているねんなぁ...という認識しかもてない.
それでも生きていけるのが今の日本.

親が生きている(=収入あり)間はなんとかなる.
最大の問題はその死後.
翌週放送された,NHKスペシャル『ある,ひきこもりの死 扉の向こうの家族』は,マツケンのその後を描いているかもしれない.

Kazcahriも一歩間違えば,ひきこもっていたかもしれない.

大卒後入社した会社を26歳で辞めて,アジア放浪の旅に出た.
幸い,様々な状況が上手くかみ合い,今は比較的安定した人生を送れているのだが,タイミングしだいでは「こもりびと」になっていた可能性もかなり高かったかもしれない.
おっと,その前に海外に居ついてしまって「外こもり」してたかも.

日本を降りる若者たち (講談社現代新書)

まぁ,退職理由は“ブラック”でもなんでもなくて,“ただ面白くないから”だったので,ドラマのマツケンとは事情が異なるが.

残り時間が少ない(といっても30年くらいあるかも)Kazchariはさておき,気になるのは,うちの子どもたち.
子育てとは,親がいなくても生きていく術を身に付けさせること以外にない.
中でも,失敗=終了ではなく,何度でも立ち上がればよいと自信を持たせることが重要.

虐待などの極端な場合を除けば,親の影響力なんて微々たるものらしいので,こちらが期待してもしゃあない.

子育ての大誤解〔新版〕上――重要なのは親じゃない (ハヤカワ文庫NF)

とは言え,このひきこもり問題,少子化が進む日本で放置できない.
単純に40~50万人の労働力が眠っているわけで...(ドライな目線