dアニメストアに加入~タイパ的にどうなのか

2023/8/31 Thu

スキマはあるか

「2ヶ月間¥99」のキャンペーンにひかれて,アニメ専門のサブスクである「dアニメストア」に加入した.ちなみに通常料金は月¥550である.

要注意なのはAmazon Prime Videoを通してのキャンペーンなので,dアニメサイトやアプリからの登録では適用されない.ややこしいわ!

それにしても...Amazon Prime Videoはインターフェイスがひどすぎる.
無料と有料,それに他のサブスクなどがごっちゃごちゃで,目当てのコンテンツにたどり着くのが大変.
それに「無料」の文言でクリックしても,結局は他のサブスクサービスのお試しプランだったり(ようするに契約要),広告付きだったりとイライラする.

Amazonがらみじゃなかったら即解約レベル.

さて,肝心のdアニメだが,さすが専門チャンネルだけあって,内容は超充実.
懐かしい作品から最新作まで幅広いラインナップ.

最新作はAmazon Primeとかぶっていたり,追加料金が必要だったり(『天国大魔境』とか)するが,そもそもの契約目的が(ほぼ)旧作視聴なので問題ない.

で,早速Zwiftの友として何本か視聴.

以下ネタバレかつ,ディープなアニヲタでないとワケのわからない感想...

【ガールズ&パンツアー最終章第3話】(2021)

ガールズ&パンツァー 最終章 第3話

冒頭は大洗vs知波単の続きから.

特攻グセをカイゼンし,冷静になった大日本帝...じゃなかった知波単は強い.
後一歩のところまで大洗を追い詰める.
だがしかし.四号撃破後に浮かれてしまい油断.
万歳三唱中にフラッグ車を撃たれて散華.

ジャングル戦と特二式内火艇が見どころ.
水陸両用戦車って当時から存在しててんなぁ.知らんかった(非ミリヲタ)

続いてプラウダvs黒森峰
西住まほが不在の中,No.2だったエリカの活躍.
かませ犬にしないようスタッフの配慮が目立つ(決勝戦へのフラグ?).
気になったのは戦車道のルール.
撃破される前なら,試合中の車両乗り換えはOKなのだろうか?
これまでもあったっけ?

アンツィオvs聖グロリアーナ
えー,説明不要.

そしてサンダースvs継続高校.
継続は例のキャタピラ外し戦法でシャーマンを翻弄.
それでも多勢に無勢で追い込まれる.
だがしかし,どこからともなく飛んできた砲弾でサンダースのフラッグ車が撃破される.

ここで「フィンランド+狙撃」でピンと来る人はピンと来る.
そう,人類最強のスナイパー,“白い死神”こと「シモヘイヘ」(をモデルにしたキャラ)が登場.
ニュータイプ・シモヘイヘ,その逸話がカッコ良すぎる.

締めはその継続高校vs大洗の準決勝戦.
ゲリラ戦法で翻弄させられ,孤立したアリクイ号とあんこう号.
そこへ,シモヘイヘの砲弾が!
なんと大洗の要たる四号が撃破されてしまう.
ここでto be continued!

ちなみに第4話は今年10月に劇場公開と,やっぱり2年毎だった.
旭川での公開予定は今のところ無し.ムカっ

【境界戦機 極鋼ノ装鬼】(2023)

境界戦機 極鋼ノ装鬼

ザッピング中に偶然発見.
前作の無印『境界戦機』はク◯アニメとして有名.

日本が分割統治されている近未来(うん? ルルーシ...)
その世界観に全くそぐわないキャラデザ.特にマスコットAIがうざかった.
危機感の全くない主人公(とその周辺).二期ではよくわからない鬱展開.
メカデザインも微妙で,プラモが全然売れずワゴンの常連.
「工場のリソースをガンプラに回せ」と言われ続けた大爆死作品だったのだが...なぜに続編?

深読みすると,前作はこれ以上ないくらいの駄作だったので,スタッフによるリベンジ&リメイクか,と少し期待して視聴してみた.
結果 ⇒ えー,ダメです.
2話配信済みだが,話が全く面白くない.どうしてこうなった?
新主人公(?)もメカも魅力なし.
不思議なのはこのアニメ,15分で1話構成なのである.朝ドラ?
話の構成がブツ切れだと,視聴者を世界観に引きずり込むのは難しいのでは?

【ファイブスター物語】(1989)

ファイブスター物語

全編通しての視聴は初.

『ファイブスター物語』は知る人ぞ知る連載38年目にして,単行本はたった17巻という驚異のマンガ.
その最大の特徴は年表,つまり大筋のストーリー展開や結末が先に公開されていること.
ゆえにコミックも巻ごとに時代や場所,主役がコロコロ変わるという,大河ドラマのような構成になっている.
「作者存命中には終わらない」というのが大方の予測っつーか,それでもOKな作りになっている.

で,この映画は単行本第1巻の映画化.
監督は『うる星』で有名なやまざきかずお.
構図や光の表現が時代を感じさせる.
躍動感ある手書きアニメが心地よい.
ファティマをはじめとするキャラの表情がなんとも妖艶(目だな).
切り抜き動画でもよくピックアップされるクライマックスのKOGは迫力満点である.

と,全体的に悪くはないのだが,不満もある.
まず,冒頭の黒騎士vsレッド・ミラージュ戦がまるごとカットされていること.
戦闘どころか,レッド・ミラージュの影も形もない.

作画が大変?
いや,KOGですらグリグリ動かせたのだから問題ないはず.
やはりクライマックスのMH戦にかけて,徐々に盛り上げていく構成にしたかったのだろうか?

映画ゆえ,他にも場面の入れ替えやカットシーン&台詞もある.
仕方なしとは言え,続きは作る気なかったのだろうか?

アマテラスのキャラ造形が別人の様.
怖さと威厳が...
正直,コウ・ウラ...じゃなくて,ラインハルト声もイマイチ合っていない.
(Kazchari的には朴璐美ボイスで再生)

この映画,原作者である永野護の意向はどこまで反映されたのだろう?

ひょっとして後年作られることになる花の詩女 ゴティックメードが,徹底した永野イズムの塊なのは,この最初の劇場版の反省もしくは反動なのだろうか?

なんせこの『ゴティックメード』,公開まで内容は極秘(だったはず).
キーヴィジュアルのメカがMHじゃなかったので,誰もが別の世界の話だと思っていた.ところがフタを開けてみるととんでもないことに.

未だに慣れないGTM
ああ,でも『ツァラトウストラ・アプターブリンガー・パンツァー・カンプフロボーター』(長ぇ)と『D型・イーダー帝騎マグナパレス・デスティニーブリンガー』(こっちも長ぇ)はかっこよく見えてきたなぁ.

この作品はクリスの意向により,いまだに円盤化も配信もされていないので,“秘密”はまだ継続中とも言える.

...と,知ったかぶって書いてはいるが,Kazchariも『ゴティックメード』の本編を観たことがない.
たまにリバイバル上映されているが,近くて札幌やしなぁ.
時代は既に4K配信可能になったし,クリス先生,そろそろ許可を...

以上,ざっくりレビューでした.

ちなみに¥99キャンペーンは9/5までですぅ.

宇宙服とジェット機~現実が追いついた

2023/8/30 Wed

一気に進んだ感

宇宙に行くのも珍しくなくなり,あまり騒がれなくなってしまった昨今.
つい先日も日本人宇宙飛行士の古川さんが,国際宇宙ステーション:ISSに旅立った.

古川聡飛行士ら4カ国の宇宙飛行士が搭乗,宇宙船がISSにドッキング

いやホンマ,びっくりするぐらい話題にならない.

もはや,月もしくは火星に降り立たないと,かつてほどの熱狂はないのかもしれんなぁ.後は謎の地球外生命体の侵略とか(やめて).

とまぁ「あぁ,またステーションに行くんや...」とぼんやりテレビのニュース映像を見ていたら腰を抜かした.

なんだ,この宇宙服(与圧服)!?

SpaceXが有人宇宙船「Crew Dragon」と宇宙服を公開! かなり『インターステラー』だ

まるで,某ロボアニメの“ノーマルスーツ”ではないか?
さすがに「ファースト」とまでは言わないが「Z」レベルのスッキリ&ピチピチ感.

いわゆる生命維持装置とかはどこについてんのやろ?
まさか,船外活動もこれで?
だったら作業効率,めちゃめちゃ上がらん?
完全にノーチェックやったわ.

と,興奮状態だったが,よくよく調べてみると,2018年頃からこのスーツはスペースXの「クルードラゴン」搭乗用(つまり船内着)として開発されていたらしい.
さすがに船外作業は無理か.
「ヤマト」の乗組み員や「ウルトラ警備隊」みたいに,バイザー下げたら宇宙空間も可!とはならんな(まだ先).

それにしても...「クルードラゴン」の外見も,コクピットもやたらに洗練されている.
未来やなぁ.
まるでSF映画のセット.
現実とは思えん.

ここ数年の科学の進歩は加速度的.

Kazchariがこの世からいなくなるまで,どこまで見れる,楽しませてくれるのだろう?
その前にAIに支配される?

もう一つはバカ売れしているという「HondaJet Elite II」

最新型「HondaJet Elite II」を発表

いわゆるプライベートジェットだが双発エンジンに着目.
ボディではなく,主翼に設置してあるのだ.

ちょっとルッグン」っぽい?(←違う)

これにより,室内空間を広く取ることができ,騒音と振動と空気抵抗の軽減につながるらしい.揚力発生には不利らしいけど.

詳細は岡田斗司夫も推薦のこの動画が詳しい.

控えめに言ってかっこいい.
確かに『マクロス』シリーズに出ててもおかしくない.

値段は約10億円.
動画の言う通りヒカキンも買えるけど,年収80億の大谷だったらもっと余裕(今のプライベートジェットが4000万だっけ?).

全然身近でない宇宙服や飛行機はともかく,クルマもバイクも,そして我が愛するチャリも,素材の加工技術や空力学が進化して,ますます有機デザイン化.
全体に丸っこくなった.

https://www.bikebros.co.jp/catalog/3/999_81/より

この最近のと...

https://www.bikebros.co.jp/catalog/3/89_10/より

ならどっちが良い?

偶然のカタナ~キリンは泣かない

『マリグナント 狂暴な悪夢』を観た~中途半端やなぁ

2023/8/28 Mon

続編待ったなし?

今回のZwiftの友は『マリグナント 狂暴な悪夢』

例によってAmazon Prime Videoにて追加料金なしのサブスク配信中.
怯えているように目を見開き横たわる女性の赤いキーヴィジュアルがなかなかのインパクト.

マリグナント 狂暴な悪夢(字幕版)

さて,その中身は?

以下,あらすじとネタバレ感想.

ゴシック建築様の異様な施設.
ウィーバー医師が患者に関する所見をビデオに記録している.
そこに緊急事態発生を部下が告げに来る.

とある病室に走るウィーバー達.
室内は阿鼻叫喚.
複数のスタッフが“何か”に襲われていた.
“何か”には電気を操れる能力があるらしい.レッド・ホット・チリ・ペッパー!
(ただし,その能力で人を殺すわけではない)

麻酔銃を構える警備員も殺られた.
その銃を拾い“何か”を撃って眠らせるウィーバー

おとなしくなった“何か”は椅子に拘束される.
拘束バンドを巻かれる足元が映るが,その細さや靴下の柄から,その“何か”は少女であることが推察される.

しかし,半透明のカーテン越しに映るシルエットは化け物そのものであった.

...までがアバン.

この映画,上手いと思うのは少しずつヒントを小出しにして,観客に真相を考えさせるのが巧みなこと.
それは説明台詞ではなく,どこか意味深な映像であることが多い(オープニングとか).

数年後,お腹の大きな妊婦らしきマディソンが自宅に戻る.
ベッドには何やらだらしなさそうな夫らしい人物(デレク)が,寝そべりながらテレビを観ていた.
二人の会話から,マディソンが何度も流産を繰り返していることがわかる.
そして,このデレク,見事なまでのDV男で,ちょっとした諍いからマディソンを突き飛ばす(妊婦なのに!)
壁に後頭部をしこたまぶつけ,出血するマディソン
その後,速攻であやまりたおすデレクがいかにもなDV気質.

その夜.
1階のソファで眠るデレクが物音で目を覚ます.
やがて電気製品がついたり消えたりと異変が.
一瞬暗くなった後,明かりがつく.

そこには貞子並の黒髪ロングに黒いコートを着た化け物が立っていた.

デレクは首をネジられてタヒ亡

階下の異変に気づくマディソン
デレク同様,その何者かに襲撃を受ける.
隠れた部屋のドアごと吹き飛ばされて気絶.

この化け物は霊魂やら呪いではなく,物質として存在するようだ.

気がつくとマディソンは病院のベッド.
妹のシドニーが看病していた.
残念ながら子供は流産していた.

警察はDVの被害者だったというマディソンの犯行を疑っている.
捜査を担当する刑事は2名.
黒人女性のモスと,ちょっとアジア系(?)のショウだ.
この二人の関係が面白く,上司のモスの方が思考が単純,行動が軽率という珍しいパターン.
若いショウの方が慎重かつ大胆.ちなみにこの役者さん,ユンボのログリッチェにむっちゃ似ている.
もう一人,鑑識役かな? ログリッチェもといショウに惚れている若い女キャラもいるが特に活躍はしない.

さて,傷が癒えたマディソンは退院.
なんと恐ろしいことに,謎の怪物に夫が殺され,自分も襲われた元の家に戻って生活するらしい.その感覚がわからん.
案の定,その夜も怪奇現象が起こる.

場面は変わってシアトルの地下都市を案内する女性ガイド(名前忘れた).
仕事を終えて電灯を消すが,変な物音が.
なんやかんやで,例の化け物に拉致られてしまう.

気がつくとどこかの屋根裏部屋に監禁されていた.
なぜか殺されることなく,壁に縛り付けられている(食事とかトイレは?)
化け物は電気を操る能力により,ラジオを使って会話が可能.
なんやかんや言ってくるが,結局,ガイドさんはなぜ自分が拉致られたのか見当もつかない.

家の中でマディソンは奇妙な体験をする.
洗濯をしようとした際,突然,周囲の風景が崩れ全く別の場所に変容.
そこで見たのは,黒いコートを着た化け物が(老いた)ウィーバー医師を殺す姿.
マディソンはその世界に干渉できないし,向こうからも認識されないようだ.

ある日,この現象内で化け物が自分の正体をガブリエルだと明かす.
ずっとマディソンことエミリーと一緒に過ごしてきたと.
医師3人の仕打ちが許せないので復讐するらしい.
意味がわからないマディソン

さて,このような事象が再度起き,またしても殺人を目撃する.
モス&ショウに報告.
二人は半信半疑だったが,マディソンの言う通りの場所で死体を発見.

そしてマディソンは3人目の殺人を見る.
今度は現場に向かったショウ刑事と化け物のバトルが開始される,

いや,もうこのバトルにおける化け物,いやガブリエルの動きが見事だった.
手や足の関節・動きの違和感がなんともキモい.
背中が正面になっているのだ.

そう,ガブリエルの正体は,なんと正面がガンダム,背面がガンキャノンで有名なリボーンズガンダムだったのだぁ!

ROBOT魂[SIDE MS] リボーンズガンダム/リボーンズキャノン

※ しっかりプレ値.

二重人格(正確には違う)を物理的に表現するとは.
この発想はなかった.

いずれにせよ,ここで「そういうことか!」と膝打ち(Zwift中).
うーん,でもだとすると物語冒頭でマディソンを襲ったのは誰?
あれは一人芝居?

後,別の場所で殺人現場を“見ている”マディソンは魂だけの存在?
そこから,ガブリエルに乗っ取られた肉体の犯行を見ている?
...ということにしておこう.

殺された3人の医師とマディソンが関係者だったことを突き止めたショウ刑事.
催眠療法によって,過去の記憶を蘇らせようとする.

その場になんと,手足の拘束を外したガイドの女性が天井を突き破って落ちてきた.
そう彼女が監禁されていたのは,なんとマディソンの家の屋根裏だったのだぁ!

怪物=マディソンと思い込んだ(間違いではない)警察は彼女を逮捕.
あろうことか集団房に留置してしまう.
これが惨劇の始まりだった.

さて,姉が養子かつ精神的な病気だったことを知ったシドニーは,深夜の廃病院散策という,世界最恐レベルの肝試しに単独トライ.
特に何も起こらず,見事決定的な証拠となるビデオテープを発見する!

そう,ここまで何か既視感あるなぁと思っていたが,この映画,物凄くジャパニーズ・ホラーの影響受けてないか?
ロン毛の黒髪とかビデオテープとか,正にアレ.

リング

で,そのビデオテープにはとんでもない映像が!(どうして処分してない?)
なんとマディソンことエミリーガブリエルは,いわゆる双子の結合児だった.
と言っても,ほとんどの組織は共通.
マディソン(エミリー)の背中から頭部にかけてガブリエルが寄生しているような状態.
(アシュラテンプルのように手だけが生えている)
ただし脳は共通(ここはご都合設定).

なんだかわからんが,狂暴な性格な上,電気を操るガブリエルに恐怖したウィーバー博士らは,彼を「悪性腫瘍」扱いとし,その摘出手術を行う.

マディソン(エミリー)と共有している脳を除去するわけにはいかないので,頭蓋骨の奥に押し込んだのだ(えっ,そんなんでええの?)

で,そうやって封印されたガブリエルの自我が,デレクの暴力で後頭部を打ち付けられた瞬間に覚醒.
それが今回の悲劇の始まりだったのだぁ!

その頃,留置場に入れられたマディソンは,ヤンキー達からからまれてしまう(お約束)
引き倒されてケリを入れられるマディソン
「あ,アカン,それ以上やったらヤバイことに!」という視聴者の期待通りに,

剛力招来! サナギマンならぬガブリエルが覚醒!

エゲツない殺し方で監房内の留置者達を虐殺する.
この時のアクションもめっちゃ凝ってて,ちゃんと背中を正面にして戦っている.
すんげーこだわり.

ショウ刑事とのバトルは逃げ回ってばかりだったが,ここに来てようやく面白いアクションが見れた.監督の気合(趣味)が伝わる.

さて留置場を抜け出したガブリエルは警官相手にも怯まない.
署内で暴れまわる.

この場面,クリーチャーというよりも,むしろヒーローっぽく描写されていると思ったのはKazchariだけだろうか?

さて,シアトル警察を壊滅させたガブリエルが向かったのは,屋根裏に監禁されていた女性が入院している病院.
そう,この女性はなんとマディソン(エミリー)/ガブリエルを産んだ実の母親だったのだぁ! なんたる偶然!

彼女は15歳の時にレ〇プされ妊娠.
自分では育てられないからとウィーバー博士の施設に預けることにしたのだ.
ちなみに「レ〇プした男は怪物だった」という台詞があったように思うが,結局何者だったのだろう?

さて病院にて最終決戦.

ガブリエルシドニーと母を殺し,「オレの復讐が終わったぁ~」とかなんとか叫ぶ.

だがしかし,実はその直前,シドニーの必死の訴えにより目を覚ましたマディソンが脳を逆ハック,妹と母を殺したと思わせたのだぁ~!
あれですね.「愈史郎が鳴女経由で無惨様を謀った」パターンですね.

そして,ついにマディソンガブリエルを意識の奥に閉じ込めることに成功(なんか都合良すぎないか?).

正気を取り戻したマディソンが最後に言う.

「私はこれまで血の繋がりを欲していた.けど,私にはそれ以上の存在,家族がいる.シドニー,それがあなたよ」(意訳)とかなんとか.

ヒシッと抱き合う二人.そしてエンドロール.

...終わり.えっ終わり!?

なんだこりゃ.
全部投げっぱなしかい.
マディソンが罪に問われないはずはないやろ,これ.
最終局面で何をしにきたのかわからないショウ刑事の存在って?

ひょっとして.続編構想あり?
じゃないと納得いかん終わり方やな.

とは言え,劇場公開されたら足を運ぶ?
いや,そこまでは...っつー映画でした.

ただ既述の通り,伏線をあちこちに散りばめていて,視聴者にあーでもない.こーでもないと考えさせる構成はなかなか見事.

そして,なんと言っても,ガブリエルの動きっつーかアクションは高評価.
CGベースやと思うけど,不思議なキモカッコよさがある.
ボロボロの黒コートも,トロフィーを磨いた短剣もヴィジュアル的に映える.

Kazchariが構想するなら,マディソンはラストシーンの後,「私は罪をつぐなう」とかなんとか言って病院から逃走して闇に消える.

そして,何かをきっかけにガブリエルの意志を封印したまま,その優れた身体能力を利用できるようになる(シドニーを潰していたベッドを動かすなどの描写があったけど中途半端).

今回の大虐殺を,人知れず悪を倒して償うとかのダークヒーロー的展開にしたいところ.
まぁ,これもこれでありきたりのプロットかもしれんけど.

おおっ,父親の正体が秘密のままやん.
こいつをラスボスにしてと.
最後はもちろんガブリエルも復活して,二人(?)が力を合わせてって...アレルヤ&ハレルヤ?

MG 機動戦士ガンダム00 ガンダムキュリオス 1/100スケール 色分け済みプラモデル

つーことで,なんとなく00な『マリグナント 凶暴な悪夢』の感想でした.

それにしても電気を操る能力って必要だったのだろうか?

『ザリガニの鳴くところ』を観た~強肉弱食

2023/8/9 Wed

彼女が愛したのは...

サスペンス映画の視聴が続く.
本日のZwiftの友は『ザリガニの鳴くところ』(2022)である.

ザリガニの鳴くところ

原題は「Where the Crawdads Sing」なので,そのまんま? いや「歌う」?
こんな意味不明の邦題,よく日本の配給会社が許したな.
オリジナル尊重は最近の傾向?

原作小説があるようだ.

ザリガニの鳴くところ Kindle版

で,「おすすめ」にアップされていた&変なタイトルに惹かれて再生.
なぜか吹替版しかない(Kazchariは字幕派)

もちろん予備知識ゼロで鑑賞.

以下,あらすじとネタバレ感想である.

1960年代,アメリカ南部(ルイジアナあたり?)の湿地帯.
まずはその豊かな自然がたっぷりと映される.
肝心のザリガニはいたっけ?

20mはある見晴台のすぐそばで,若い男性(チェイス)の死体が発見される.
警察が捜査.
死体周辺に足跡もなく,手すりにも指紋がない(誰かが証拠隠滅をはかった?).
事件性を感じた警察は,森の中で一人暮らしをしている通称「湿地の娘(カイヤ)」に疑いの目を向ける.
ちょっとしたボートチェイスの末,カイヤは逮捕される.
事件のことについてほとんど話さないカイヤに対し,陪審員裁判が行われる.
検察の求刑は一級殺人の罪で死刑.

ここで場面は10年ほど遡る.

湿地帯の森の中に住む子沢山の家族.
まず,母親と子どもたちの微笑ましい交流が描かれるが,そこに登場するのがDVオヤジ.
戦争帰りのPTSDなのかわからんが,些細なことで妻や子供を怒鳴り散らし,さらには暴力を振るう.

やがて,我慢の限界に達した母親は失踪.
続いて姉や兄も次々と家を出て,幼いカイヤと父親だけが取り残される.

近くに黒人夫婦が営む雑貨屋がある.
学校にすら行かせてもらえないカイヤを色々と気にかけてくれる.

この夫婦,当初はオヤジだけでなくカイヤへの態度もやたら慇懃.
原語ではどうなっているのかわからんけど,アメリカ南部の差別性,保守性を表現する秀逸な場面だ(時代が進むと少しずつ変化してくる).

やがて父親もどこかへ去る(この後は出てこない).
小学生(?)のカイヤだけが一人で暮らすことになる.
湿地で採れるムール貝を雑貨屋に売ることで,なんとか生計を立てている.

数年後,美しく成長したカイヤは,森の中で鳥の羽根が切り株に立てられているのを見つける.時には各種生活用品も添えられていた.

それは幼い頃に何度か見かけた青年,テイトの仕業だった.
カイヤに会うため,森に通い詰めるテイト
読み書きのできないカイヤに字を教える.
なんだかんだで仲良くなっていく二人.
カイヤがその気になっても,なぜか一線は越えないテイト(怖かった?).

テイトカイヤの観察眼や画才に驚嘆し,出版を薦める.

しかあし,都市部の大学に合格したテイトはしばし町(湿地帯)を離れることに.
「数カ月後の独立記念日には戻ってくる」と言い残す.

はい.当然テイトは数ヶ月どころか数年間,現れません.
ベタな「木綿のハンカチーフ」ですな(あれ,ついこないだも書いたような).

数年が過ぎ,以前に比べると湿地帯にも多くの人が訪れるようになった(ついでに開発業者).
その中にいかにもなチャラい青年,チェイスがいた.

なんだかんだでチェイスの誘いに乗るカイヤ
見た目と違い,チェイスも割りと礼儀正しくて,カイヤがこばめば手を出さない律儀な面もある.
かろうじてキリスト教保守の価値観が残っているのか?
もしくはテイト同様,「こいつに手を出すとヤバイかも」という躊躇があったのか.

ただ,チェイスの性格についてはところどころ描写されており,カイヤの絵の扱い方や◯◯◯のシーンに,彼の身勝手さや粗暴さが表現されている.

うん,わかりやすい映画だ.

大学を卒業したのかまだ研究生なのかわからんが,テイトが湿地帯に帰ってきた.
チェイスと遭遇.彼の正体に気づきカイヤのことで諍いが起こる(おっと,ミスリード).

テイトは未練がましくカイヤに近づき,チェイスは悪いヤツだと告げるが,それはさすがにかっこ悪いぞ(♪けんかをやめて~)

滞納していた固定資産税を支払うために,図鑑の出版を企むカイヤ
原稿を送ったところ,思った以上に評価されて無事出版にこぎつける.

名前が世に出たため,離れ離れだった兄(軍人)とも再会.
おおっ,徐々に話が良い方へ.

...と思いきや,カイヤ,なんだかんだでチェイスの正体に気づく.
別れ話を持ち出しても,しつこく迫るチェイスを拒絶するが,逆に殴られてしまう.
そう,チェイスはかつてのDVオヤジと同じタイプだったのだ(あるある).

なんとかしてチェイスから逃れ,静かに暮らしたい吉良吉影...じゃなかったカイヤ.しかし,この湿地からは何が何でも離れたくない.

で,場面は法廷に戻る.

結局,検察の主張が無理筋だったのと,弁護士の有能さにより陪審員は無罪の評決.

ここからは怒涛の展開.

テイトとも和解して結婚(裁判の時,お腹を触ってたけど...あれは?)
湿地の家にて静かに年を重ねていく二人.なんか『ターンA』の最終回っぽいな.

やがて老婆となったカイヤ
森の奥から現れた若かりし母の幻を見ながら,水に浮かぶボート上で息を引き取る.

遺品整理をする老テイト
とある画帳を開くと,そこにはチェイスの似顔絵と,殺害現場から持ち去られたとされる貝の首飾りがはさんであった.
そして全てを察するテイトだった...

終わり.
えっ,終わり!?

謎解きの答えとしては,法廷にて弁護士が「こんなことは不可能でしょう!」と説明していたことが実行されたということやろな.

他には,出版社の社長に話した「自然には善悪の概念はない」「時には弱者が強者にかつこともある」が,彼女の行動理念なのだろう(決意表明か).

サスペンス物としてはイマイチ感が拭えないが,とりあえず回想で殺人場面を再現しない点は良かったな.完全に蛇足.

そもそも”サスペンス”として作られていないように思える.
むしろ人生哲学.

結局,カイヤが愛情を向けるのはヒトでなく,自然=湿地そのものやったんやろなぁと解釈.

つまり(ナードっぽい)テイトや(ジョックスっぽい)チェイスという正反対のタイプに惚れるあたり,彼女にとって人間も純粋に観察対象.
これまで画帳に描いてきた湿地の生き物と同じレベルかもしれん.

残されたチェイスの似顔絵.
彼との関係を考えると,普通そんなん残しますか?
あまりにも冷静過ぎる.
そこに感情はないのかもしれない.

「湿地帯で静かに暮らす」という最大の幸福を邪魔する者は,何がなんでも排除する.という決意の下に行われた犯罪なのだろう.
テイトも無理に湿地からカイヤを引き離そうとすればヤバかったかも.

そやけど...演出のせいか,どうしてもカイヤに同情っつーか,感情移入できない.
少女時代から服も顔も小綺麗やし,何よりずっと健康そう.
コミュ症・人嫌いと言っても生活に支障をきたすレベルではないし.

「町の住民から虐げられている」と訴えるが,そんな描写もほぼない.
せいぜい聞こえよがしに陰口をたたかれる程度.

このあたりの不幸描写が弱いので,カイヤにイマイチ共感できなかったのかも.

レビュー評価は高めなので,まっ,好みの問題でしょう.

そうそう,これも以前アップした『フロッグ』のように,キャラをジョジョ絵にしても馴染む気がする.特に7部あたりの絵柄がぴったり!

Amazon Prime Videoで『フロッグ』を観た~脳内変換すると楽しめるゾ

つーことで,サムネの主演女優さんの表情にビビッ!っと来た人にはオススメです.

『ラストナイト・イン・ソーホー』を観た~途中から別の映画?

2023/8/6 Sun

えっ? そうなん?

続く雨の日曜日.
Zwiftの友,Amazon Prime Videoにて『ラストナイト・イン・ソーホー』という映画を観た.

ラストナイト・イン・ソーホー

これまたサスペンス映画つながりで「おすすめ」にアップ.
前回の『フロッグ』よりはメジャー? 題名は聞いたことがあった.

Amazon Prime Videoで『フロッグ』を観た~脳内変換すると楽しめるゾ

これまた一切前情報なし.
鑑賞後っつーか,途中で「えっ?そっち系!?」と声に出た.

以下,あらすじとネタバレ全開の感想.

原題はまんま『LASTNIGHT in SOHO』

この映画を観るまで「ソーホー」は地名じゃなく,芸術家やIT起業家などが済むエリアを表す一般名詞だと思ってた(ニューヨークのソーホー(South of Houston Street)と区別がついていない).

舞台は現代のロンドン.
ど田舎に祖母と住んでいたエロイーズ(エリー)が,ロンドンのデザイン学校に合格し,上京するところから物語は始まる.

導入部分で既に明かされているが,エリー“あっち系”,つまり霊が見えるらしい.
ただし田舎にいる時は,幼少期に自殺した母親の霊のみを認識していた.

髪型,服装とも野暮ったく,タクシーの運ちゃんの軽口にも過剰に反応.
後にBFになる黒人のジョンにも警戒心露わ.
おまけに寮のルームメイトのジョカスタは,ジョジョの『ストーンオーシャン』に出てきそうな不良&性悪女で,エリーはマウントを取られまくり,徹底して馬鹿にされる.

ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン

この時のジョカスタの陰口「あの子(エリー),今年中に自殺するわよ」がわりと伏線.

寮生活に嫌気がさしたエリーは,学校の掲示板で「入居者募集」のメモを偶然見つけ,ソーホー地区のアパートに引っ越すことにした.

高齢の女家主は長年この家に住んでおり,屋根裏部屋を若い娘に貸して生計を立てていた.
「禁煙」「男連れ込み禁止」「夜中の洗濯禁止」の条件を提示.
いかにもな雰囲気漂うこの部屋が気に入ったエリーは早速引っ越す.

就寝時.隣のフランス料理店の「赤青白」ネオンの点滅が引鉄になったのか,エリーの霊感能力が覚醒.
気がつくと,エリーは60年代のソーホーにいた.
ただし,タイムスリップではない.
過去に飛んだのはあくまで霊体(意識)だけという設定.

その世界でエリーはやたらに目が大きなブロンド美女(サンディ)に憑依していた(操れない).
鏡には元の自分の姿が映っている(他の人には見えない).

このサンディ,最初はてっきりエリーが超絶メイクで変身した姿かと思っていたが,よく見ると別人.いくらなんでも目の大きさが違いすぎる.

だとすると誰?

芸能界に憧れてロンドンに上京したけど,夢破れて自ら命を絶った母親?
でも年齢が合わないし,写真は残っているのに気づかないのも変.

ネタバレだが,まさか今も生きている人物だったとは...

サンディは当時最先端のダンスホールやクラブなど,当代きっての歓楽街として名を馳せたソーホーを巡る.
日本でいうところの渋谷みたいな? 知らんけど.
やり手のプロモーター,ジャックに目をつけられたところで,エリーは目を覚ます.

元々,60年代の音楽やらファッションに目がないエリー
早速,デザインの授業にてサンディの着ていたピンクのドレスをオマージュ.
講師にベタ褒めされる.

その夜も60年代のソーホーへ.
サンディジャックの手引でクラブ歌手としてデビューできそう.

ますます過去にドはまりしていくエリー
リアル世界でも,アンティーク衣料店でサンディの着ていた高価なビニール製の白コートを買う.

うん?

これってもしかして,純粋な田舎娘の転落話?
まさかの女性版『木綿のハンカチーフ』

サンディの人生とリンクして,借金まみれになって,夜のアルバイトからのお薬,売春というお約束ルート?
あの伝説の胸糞映画『ミスターグッドバーを探して』的展開?(※この映画,配信どころか未だにDVD化されてない)

ミスター・グッドバーを探して [VHS]

だとしたら面白いかも...と,ここまでは思っていました.

ただなぁ,後半からは...

予想通りサンディは,ジャックに良いように利用されて転落していく.
歌手・ダンサーとしても大成せず,結局カラダを売るハメになってしまう.

同時にリアル世界のエリーもどんどん情緒不安定に.
昼間でも,サンディを買った男たちの幻覚が見えるようになり,日常生活がままならなくなっていく.

気分転換にと,ジョンに連れ出されたハロウィンパーティ.
チーム・ジョカスタに変なお薬を飲まされたエリーは,霊感感度マックス.
不安のあまり,ジョンを下宿先に連れ込むが,ベッド上でなんとサンディがジャックに殺される幻覚を視る.
恐怖のあまり,よくわからないまま突き飛ばされるジョン
可哀想なジョンは大家にバレて家を追い出される.

エリーは警察に駆け込み,「昔,サンディという女性が殺された.捜査してほしい」と訴えるが,何のことやらわからない警察はエリーを病気(統合失調症)扱い.

リアル世界ですら,サンディの姿が見えるようになってしまったエリー
図書館にて過去の事件の調べ物中,男たちの幻覚とジョカスタの区別がつかなくなり,刺し殺そうとしてしまう.
さすがに「もう無理.ロンドンにはいられない」と田舎に帰ることを決意.

ジョンと一緒に下宿先に向い,大家に退去する旨を伝えるが...
実はサンディの正体は...はい.もう言わなくてもわかりますね.

後半の,のっぺらぼうの男たちに襲われる様子はほぼゾンビ映画.
たぶんフェミ的には,弱みにつけこんでサンディを弄んだ男たちが諸悪の根源だー! 言うなれば性暴力反対映画だー!...なんだろうけど,監督/脚本家のスタンスがよくわからない.

チーム・ジョカスタエリーをいじめるしな(女の敵は女?).

そもそも真犯人もあの人だし.
それに,殺されて壁に埋め込まれた男たちのエリーへの訴えは「助けて」だったりする.

ラストシーンには,リアル世界でサンディとにっこり笑い合うシーンがある.
なんやろ? 自分を殺そうとした老サンディ過去サンディは別人という認識なのだろうか?

それやったら別人設定の方がよくね?

それにサスペンス映画という割には,主人公が謎を解決するのではなく,全部犯人の告白やしな.
最初からヒントを小出しにするとか,老サンディの不気味さを強調するとか...

要所要所で,姿を全く見せず電話だけの田舎のばーさんが気になって,てっきり「サンディ=ばーさん説」も頭に浮かんだけど,そっちの方が面白くないか?
で,元刑事のリジーが祖父だったとか(ベタか).

ひょっとしたら,ストーリーはどうでもよくて,ロンドンのあの時代を知っている人なら大いに楽しめる『三丁目の夕日』的ノスタルジア映画だったのだろうか?(60年代つながりで)

ALWAYS 三丁目の夕日’64 Blu-ray豪華版

その時代・風俗に疎いKazchariにはどの方向にも吹っ切れていない,中途半端な映画だったという印象.

後はあれやね.
都会で一人暮らしを始めた一人娘が闇落ちしないかと,親をビビらせる映画としては超優秀.
おおっ,そう考えると見事なホラーだ.

雨のせいで予定が...それでも平常運転

2023/8/5 Sat

まっ,そういうもんだ

先週に引き続き,今週末も雨である.
いや,正確には先週は予報が良い方に外れ,ライドに出かけることができた.

Topstoneな腸脛靭帯炎リハビリライド

だがしかし.
昨日,今日とがっつり雨.
北海道も地域によっては避難指示が発令されている.

Kazchariも本来であれば昨夜「BRM805前田サマーナイト200」に出走しているはずだったのだが,雨予報にびびってDNS連絡.

https://randonneurssapporo.net/2023brm805maeda200/より

さすがに21時スタートの完徹+雨中の山岳系ブルベはキツ過ぎる.

普段「晴れ男」と公言しているKazchariだが,何のことはない.
雨の可能性が高いイベントには出てないだけだったりする.

悪いことは言わない。ブルベで雨ならDNSしとけ

つーことで,すっかり予定が狂った週末.
だがしかし,膨大なコンテンツがあふれる現代社会である.
ココロとカラダを休めましょう.

まずはZwiftの友,Amazon Prime Videoからホラー映画『エックス』だ.

エックス

先月,大阪に帰省した際,妹に薦められた一品.
我がアラフィフの妹,ヒマにあかせてかなんだが知らんが,いつの間にかKazchari以上の映画マニアになっていた.

で,ざっくりレビュー.
2022年製作とは思えないノスタルジックな設定,展開,カメラワーク,ルック...まぁ,劇中でも「1979(年)」とバカでかく表示するしな.
ちょっと前のタランティーノ風味.

ようするにあれですよ,各種レトロ系ホラー映画のオマージュ,詰め合わせパック.
キャンプ場でハメを外した男女が,保守思想のちょっと〇〇な殺人鬼に〇〇されるプロットまんま.

一時『キャビン』といったホラー映画のお約束をメタ化した作品も生まれたが,結局一周回って”やっぱこれ”的な.そんな感じ.

セックスは命懸け、タフガイは生き残らない……ホラー映画5つの「お約束」

ヒロイン(?)の正体にちょっとだけヒネリがあるけど.
「ナーメテーター」にも「リベンジ」にもなりきれない中途半端さが気になる.

むしろ,その殺戮シーンよりキツかったのが,殺人鬼側二人の〇〇シーン.
いや,差別とか偏見ではなく,あの状況で見せつけられるというのがな...
いろんな意味で監督の趣味全開でした.

午後からは,GWあたりから少しずつ組んでいる「RG Hi-νガンダム」の続き.

これまで何度となく書いているが,ホンマ最近のガンプラはパズルやね.
特に「RG」はジグソーパズル感覚.
素組でこの完成度.
デザインナイフと「神ヤス」で最小限のゲート処理はするけどな.

ゴッドハンド(GodHand) 神ヤス! スペシャルパック スポンジ布ヤスリ 35×20mm 33枚入り 3種類の厚み×11種類の番手 GH-KS-SP

さぁ,いよいよフィンファンネルか...(完成はいつ?)

夕方は家族と入浴施設『花神楽』へ.
「御料乃湯」なき後,頻繁に通うようになった.

『御料乃湯』がなくなる~時代なのか

これもみんな「サ活」のせい.

本ブログでも当初から何度もネタにしてきた頸部と肩のコリ
マッサージやらサポーター,塗布薬,各種機器を紹介してきたが,どいつもこいつも効果イマイチ.

だが,ここ数か月,すっかり調子を取り戻した.
断言しよう.
唯一効果的なのは「サウナ(室内のマッサージ)」「筋トレ」だ.

さて,入浴後はそのまま食事.
ここの施設,唯一残念なのが...まっ,好みの問題.

帰り際,一枚のポスターが目に入った.

なんてこたない広告なのだが,よくよく考えると写真の家族構成が気になる.
家族風呂の使用を想定していると思われるのだが,どう考えても”義理=他人”が混じっているわけで,それでも混浴するのだろうか?
血縁(実の親)でも遠慮したいが,Kazchariがお堅いのだろうか?

帰路,セイコマでアイス購入.
それを食べながら夜の映画鑑賞.

またまたAmazon Prime Videoで見つけたこれ.

場所はいつも旅先だった

20代バックパッカー,30代で滞在,それ以後も年に一度は海外旅行してきた.
そんなKazchariにとっては完全無欠の毒ビデオ...だった.

ごくごく一般人の旅人が,サンフランシスコ,シギリア,マルセイユ,台南,メルボルンの主に早朝や深夜をそぞろ歩き.
演出のないドキュメント風の風景に重ねながらのモノローグ.

無理にキレイに映そうとしたり,逆にリスクのアピールもしない.
そして,何も事件は起きない.

予定を決めない旅の日常そのまま.
路地裏の風景が懐かしくて泣けた.

逆に,一大観光地であるシギリアロックすら影も形もない.ある意味スゴイ.

めちゃめちゃ素人っぽい写真とビデオ(というか動画)だったので,一般人がYouTubeの延長で,アングラ公開でもしたモノかな,と思ってたら,エンドロールでけっこうな人数のスタッフがいて驚いた.

うむ.それだと少し評価が下がるかな.
ナレーションで「一人旅が好きだ」と連呼しててそれかい!と思い,少々冷めてしまった.

50代も半ばを過ぎ,そろそろ「定年」という文字がチラついてきた.
経済的に即引退というわけにはいかないものの,やはり動けるうちに旅はしたい.
国内も悪くないが,やはり海外は濃度が違う.
行きたい場所はまだまだ残してある.

そのためにも健康・体力の維持は絶対条件やな.
雨だからとトレーニングをさぼってはイカン.

iPhone11 Pro  エアコン導入にともない扇風機はこちらに

つーことで「今月のブルベさん」は後2つ,エントリー済み.
遠征ブルベだし,雨のDNSはしたくないなぁ.
カミサマお願い(無信仰).

Amazon Prime Videoで『フロッグ』を観た~脳内変換すると楽しめるゾ

2023/8/4 Fri

日常に潜む恐怖

Zwiftの友,Amazon Prime Videoにて『フロッグ』という映画を観た.

フロッグ(字幕版)

別のサスペンス映画を観て以降,ずっと「おすすめ」に上がっていた作品.
完璧に前情報なし.
この手の映画で評価は星4以下と,少々地雷臭がするが,まぁ,食わず嫌いはよくないと鑑賞.
結果的に...うん,偶然が偶然を呼ぶ無理矢理な展開でしたな.ただ...

以下,あらすじとネタバレ感想.

原題は『I SEE YOU』
内容的には,こちらの方が適切.

『IT』の舞台に似た,典型的なアメリカの田舎町.
MTBで林道を走る少年.
何か未知なる力で,突然“後方に”ふっとばされる!

おっ,オカルト物なのか? 透明なナニカに襟首でも掴まれた?
...と思いきや,実は誰かが木の間に張ったヒモにひっかかっただけでした(後でわかる)

あれれ,おかしいぞぉ.

ヒモがMTBにひっかかったなら,少年は前方に吹っ飛ぶのでは?
と,まず物理法則を無視した展開にツッコミ.

場面は変わって,郊外の豪奢な住宅.
中年女性が朝食を作っている.
息子が2階から下りてくるが,なぜか険悪なムード.
二人の会話から,どうやらこの母親が不倫をやらかしてしまい,それがバレ,街中で噂になっていることがわかる.

母親(カウンセラー)が外出した後,リビングのソファで寝ていた父親(刑事)も起きる.
冒頭のMTBの少年は行方不明らしく,その捜査を担当中.

この街では過去にも少年の連続誘拐事件があり,犯人は収監中.
特徴はグリーンの五徳ナイフを現場に残していくという特徴がある(この設定,あまり意味がない)

さて,この日を境に,この家では数々の怪奇現象が起こる.
いきなりテレビのスイッチがついたり,マグカップが行方不明になったり,銀食器が全てなくなっていたり,レコードプレーヤーが鳴り出したり...うん? なんかしょぼいな.

さて,これらの怪異を訝しがる一家だが,ある日,母親の浮気相手が家に乱入.
なぜか中途半端な拒絶の母親にイライラさせられる.

そこへ,どこからか飛んできたマグカップが男の頭にヒットして出血!(大したケガではない)
それをなぜか地下室で治療する母親.なんなんだこの人.

息子を学校に送るために出かけた合間に,この不倫相手は何者かに撲殺される.
帰宅した母親は死体を発見して絶句.
夫に助けを求める.

息子の仕業と思い込んだ二人は,死体を森の中に埋めに行く.
うん? 息子に確認せんでええんか?

二人が戻ると,なぜか気絶した息子が手足を縛られて浴槽に転がされていたッ!
何ぃ! この家には誰かがいるのか!?

ここで舞台暗転
時間が巻き戻り,タネ明かしが始まる.

他人の家に勝手に侵入し,屋根裏などに住み着き寝床にする.(バレない程度に)食料を頂き,短期間でまた別の家に移る.決して家の持ち主に危害を加えない.
こうした行為を「フロッギング」というらしい.
もちろん犯罪だが,悪意というよりスリル満点のゲームと捉えている感がある.

この家にも男女二人が侵入.フロッギングを楽しむ女と違って,ビギナーの男の方は期待外れで面白くなかったのか,ルールを破り,家人に対しいたずらを仕掛けるようになる.それが数々の怪奇現象の正体だったのだぁ.
ちなみに男はカエルの被り物をしている.

男は精神的に不安定で,行動がどんどんエスカレート.
とうとう,寝ている父親に小便をかける荒業!(なんで!?)

そろそろ潮時と思った女は,地下室にて母親の浮気相手を父親に撲殺するシーンを目撃してしまう!(なんてこった!)
そう,誘拐事件もしかり,真犯人はなんと刑事である父親だったのだぁー(棒)

女は「これはヤバい」と男に知らせるも,壊れている彼(息子を緊縛中)には話が通じず,もめた末に階段から突き落とされる.
そして後頭部を強打し死亡(っぽく見せる演出).

あわてた男はガレージのクルマに女(の死体)を乗せて逃亡を図るが,そこへ夫婦が帰宅.
気絶している息子を発見し大騒ぎ.母親が病院に搬送することに.
父親は「家で犯人を探す」と告げるが,女の死体が乗ったクルマでどこかへ出かける.

車内で目覚める女.
偶然,そばにあったカバンの中に血まみれのバットやら,グリーンの五徳ナイフやら,行方不明中の少年のシャツを発見.
全てを察してしまう.

女はどこかの森で停車したクルマから脱出.
周囲に父親はいない.
携帯電話で警察に助けを求めるも電波弱し.残念.

徘徊中,偶然,森の中でキャンピングトレーラーを発見.
早く逃げれば良いものの,なぜか好奇心にかられて侵入.
なんと,そこには...はい,おわかりですね.なんと誘拐された少年2名が監禁されていたッ!

助けようとするものの,背後からビニール袋を持って近づく父親!
女はまたしても殺される(ように見える演出).

父親,女の死体を連れて帰宅.
ソファに横たえ,ほっぺたをペチペチすると女が蘇った(またかい!)
父親は全てがバレたことを知り,この女を犯人に仕立て上げることにする.
銃撃戦の末に女を銃殺(したように偽装).
さすがに今度こそ死んだ?

女が殺されたことを知った男は逆上.

父親との最終バトル開始.

さすがに拳銃を持った刑事相手では分が悪いのか,気絶させられ,強盗犯の濡れ衣を着せられそうになる(半分は本当).
ところが油断したスキに男が拳銃を奪って反撃.

父親も,死に際に「聞いてくれ,オレも...」とかなんとか言ってたので,過去に何らかのトラウマ経験(誘拐?)がある模様.
男はそれを意に介さず発泡.

警察に取り囲まれた自宅を見て,呆然とする母と息子.
全てが終わった.

ここで回想.
フロッギングの男も子供の頃,まさにこの犯人(父親)に誘拐・監禁された被害者だったことが明かされる.

終わり.
えっ? 終わり!?

つまり,虐待の連鎖ならぬ,誘拐・監禁によるトラウマや連鎖を表現したかった...のだろうか.
アイデアは悪くないけど見せ方がなぁ...
役者もあまり魅力がないし.

にしても,登場人物のほぼ全員が胸糞.

フロッギングの男女にも同情できないし,真犯人(父親)と母親は言わずもがな,
これはあれだな,どっちもどっちの『ドント・ブリーズ』パターンか.

ドント・ブリーズ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

しいてあげれば,息子はわりとまとも.
それでも母親はアレだし,父親の正体がバレればこの街にはいられない.
中学生(?)にしてこの先,過酷な人生が待ち受けている.

超常現象に頼るのでもなし,無意味にスプラッタ描写もなし.
そこは良い.
偶然には頼っているけどな.

いわゆる”日常に潜む恐怖系”映画だった.

おっ,言われてみれば「ジョジョ第四部」もしくは「岸辺露伴」シリーズにあっても違和感のない話やったな.
そう考えて,各キャラを荒木絵に置き換えると...ゴゴゴゴゴッ...おぉ,馴染む馴染むぞ!

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない

真犯人が平穏を愛する殺人鬼,吉良吉影(川尻浩作)で,街並まで杜王町に見えてきたぜッ!
そして,真相をあばくのは息子(川尻早人)!

例の放尿シーンとか,むっちゃありそう.
もしかして監督もしくは脚本家はジョジョラーだったりして.

つーことで,散々ネタバレしてしまいましたが,脳内でジョジョ風にキャラを変換できるなら,めちゃめちゃ楽しめるかもしれない映画でした.

チャン♪チャン♪

『映画を早送りで観る人たち』を読んだ

2023/7/7 Fri

倍速視聴はしないけど

7/1より『ツール・ド・フランス2023』が始まった.

例年だと,一週目は出場選手の顔見世.
つまり,個人TT,スプリントステージ,丘陵ステージ,週末に一級山岳1つだけステージなど,ヴァリエーションに富むものの,まったりペースでスタートすることが多い.

だが今年は別物.

珍しくラインレースとなった第1ステージから全力全開.
早くも総合2強のポガチャルとヴィンゲゴーの争いが見られるなど,とんでもない展開.

第4ステージのスプリントもサーキットゴールが大混乱を産んだ.
道が広すぎ=ライン取りの自由度が高すぎて落車続出というスペクタクル.

そして,まさかのポガチャル失速からの倍返し!の第5,6ステージ.
面白すぎる.

今のところ天気も良く,悪天候続きだったジロの陰鬱さとは真逆.
毎日楽しみにしている.

イマイチ盛り上がらない今年の『ジロ』

さて,そんなツールだが,Kazchariは例によってJ-SPORTSオンデマンドの月払いパックで視聴中.

毎晩たいてい21時前後に放送開始となる.

とは言え,ずっと画面を見続けているわけではなく,山場を除き,洗い物やらZwiftなど何か別のことをしながらという,ラジオ的な活用をしている.
トイレ・浴室にも持ち込むけどな.
毎晩23時半には就寝するので,そこで視聴は中断.
続きは翌朝,というルーティン.

そう,ロードレースは中継時間が長いのだ.
一時,スーパースター・ペテル・サガンが「このスポーツは退屈すぎる.オレだったら最後の5分くらいしか観ない」なんてことを発言して物議をかもした.

確かに.

コスパ,タイパとうるさい昨今,競技時間が5,6時間かつほとんどの画面が「おっさん達のサイクリング」というエンタメが生き残っていること自体が奇跡.

さて,先日,このコスパやタイパ志向がすっかり強くなった現代人による映像作品の視聴スタイルについて言及した書籍『映画を早送りで観る人たち』を読んだ.

映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~ (光文社新書)

最初にこの本について知ったのは,数ヶ月前の岡田斗司夫ゼミだったかな.
そこで興味を持ち,図書館に予約を入れたのだが,人気本のためか,なかなか確保できなかった.それをようやく読了.

さて,内容をざっとまとめる,

最近,映画やドラマ・アニメなどの映像作品を倍速再生や飛ばし見視聴する人が増えている.
具体的には「会話のないシーンや風景だけの描写シーンは飛ばす」「連続ドラマのサブキャラのエピソードは飛ばす」など.
さらには「後悔したくないのでドラマ視聴前に先にネタバレ・考察サイトを読む」などのコスパ志向.

これらの行動,Kazchariには,この本の著者同様,作り手に敬意のない失礼な態度と感じらたのだが,本人たちは「買ったモノはどう扱おうが個人の自由」という思考.

こうした人が増えたのは以下の理由.

1)サブスクが普及し,膨大な作品をチェックする時間に追われている.
映画館に行く,ビデオを借りるなどの手間が不要な分,視聴が手軽になりすぎた.

2)SNSで共感し合いたいので,多くのコンテンツを知っておかねば.
多数の人と話を合わせるため,もしくはマウントをとるためには,とりあえす流行りのコンテンツを押さえておく必要がある.

3)全てをセリフで説明する作品の増加.
登場人物自身が状況,心情をセリフで丁寧に説明しまくり.構図や風景,表情からキャラの思惑を類推しなくてもよい=画面を観続ける必要がない.

ようするに,視聴が手軽になったコンテンツをできるだけ多く,早く”消費”したいという効率化が何よりも優先されている.
だが,それはもはや”鑑賞”とは呼べない.

一番驚くのは,ネタバレ禁どころか,むしろ自分からネタバレ・考察サイトをチェックしてから,その作品を観るかどうか決める人がいるということ.
ハズレを引きたくないというコスパ志向に加え,「予想外の展開や心が揺さぶられる内容は疲れるから避ける」という驚愕の理由.

現実の生活で心身ともに疲れ切っているのに,単なるエンタメに芸術性や高尚さなんぞは求めていない.ただ楽しみたい.ひたすら見たいものだけを観たい.激しい感情を喚起させられたくはない...

世の中ハラハラドキドキ,喜怒哀楽も全て体験してなんぼと考える厨二なKazchariには理解できん.
単なる現実逃避に思えるけどな.

...と,こうしたコスパ・タイパ至上主義者に賛同しかねるのだが,次の一文で論破されてしまった.

「自分もAVでは早送りする」といったお茶目な反応が複数あった.たしかに,“目的”のために“物語”を無視して“お目当てのシーン”だけを“繰り返し”視聴する映像ポルノは,快適主義が求めるものと要素としては同じだ.

えー,はいすいません.
ヒトなんて根っこのところではみな同じ.
優劣はないっつーことやね,きっと.

それでも,現代社会のこの膨大なコンテンツの海に放り込まれた結果,「ヒマ恐怖症」になりがちなのも確か.
少しでも時間があれば,スマホを手に取り「情報」という名のエンタメを注入され続けてる.

「我々は暇を恐れすぎている」と,エライ人が言っていた.
つまり脳を休ませて,これまでの知識や経験を整理整頓する時間が必要.
そうでないと,脳が汚部屋になるだけ.
ようするにデジタルデトックスが重要ということやな.

そこで登場するのはやはりチャリ.

「ツール」の放送もダイジェスト版があるけど,やはり同じような画面が延々と流れるLIVE中継を,ダラダラと酒でもチビチビ飲みながらボーッと観るのが心地よかったりする.

そして何より,頭からっぽにして夢を詰め込めるブルベがやっぱり最高.
例えば400ブルベの200~300kmの間なんて,究極の退屈さ.

さーて,来月のブルベさんは?~悩ましの400

チャリこそ人生を満足させる最強のコンテンツ!...と言いたかっただけ.

映画『NOPE』を観た~調教?

2023/6/5 Mon

相変わらず変

先日,雨の日曜日の過ごし方を書いた.

雨の週末~こんな時は...

まずはその続きの話から.
夕食は家族そろって近所の「はま寿司」へ.

Kazchari家ではJKの娘が一番食べる.
10歳の息子はまだ少食.
家族4人でお会計¥5,500は高いのか安いのか.

ヨメさんはそのまま美容院に行くので,子供らを連れて一足先に帰宅.

リアタイに間に合わなかった『水星の魔女』第20話を観る.

機動戦士ガンダム 水星の魔女

いやいや今回も怒涛&波乱の展開.

エラン5号くん,中の人の演技も相まって,鬼化した女の子を説得する完全に炭治郎モード.
後少しという瞬間に第三者からの狙撃! 思わず「G3ガンダムやん!」と叫んでしまった.

後半は,スレッタが「シュバルゼッテ」にいつ乗りこむのかが気になって気になって...
もしくはダリルバルデを失ったグエル先輩が乗る?
それとも闇落ちしたラウダくんが乗って兄弟対決?
と,色々な想像ができるけど,Kazchariはスレッタが搭乗し,ボスキャラと化したママンのエアリアルと最終決戦!に一票.

と,場が温まった後に,お次は『ブルーロック』

ブルーロック

Kazchariは既にアニメ版全話チェック済みだが,最近は子供らと一緒に再視聴中.

サッカーには全く興味ないのに『ブルーロック』を読む

言わずとしれた「デスゲーム風味エゴイスト養成サッカーバトルマンガ」
面白いのは,セレクションが進む過程で敵が味方,味方が敵になること.
結果的にこれだけ多くの登場人物にも関わらず,「死にキャラ」がほとんどいないこと.
上手いね.

ヲタクな娘は美形キャラと推しのイケボが出ていることと,母親の血をひいてかスポーツが全般的に好きなので夢中になっている.「蜂楽」と「凪」といういかにもなキャラ贔屓なのが普通過ぎて残念.

それはともかく,アニメ版の編集はアメリカのドラマばりに次へのつなぎがうまい.
続きが気になる作りになっている.
まぁ,息子は飽きてきたようだ.

と,昨日,今日と全くカラダに負荷をかけていないので,自室にてルーティンの筋トレと本日2度めのZwiftをすることにした.

で,そのお供として選んだのが...

NOPE

以下,ネタバレ.

監督はジョーダン・ピール.
前作『ゲット・アウト』『アス』もお気に入りだ.
ともにホラー作品のジャンルにはなるが,びっくり系ではなくジワジワ系.
黒人さんだけに根深い差別問題も内包している.

さて,今作の題名『NOPE』とはややくだけた表現で「No」という意味.
「ありえない」と訳されることもあるようだが,そこまで強い拒絶ではない印象.

実際,映画の中身も...わりと緩い.
確かに人は死ぬのだが,対して深刻でなく,感情に訴えかけるような表現ではない.

一言で言うなら「変な映画」である.
そう,以前観た『LAMB』に似ている.

映画『LAMB/ラム』を観た~無垢な考察

人里離れた牧場が舞台で,どことなくキリスト教っぽい啓示があるところとかな.それに意味があるかどうかも曖昧なところも.

例によって他のレビューサイトなどはチェックせずに初見の感想を.

物語は30年ほど前のテレビ番組の音声から始まる.
どうやらバラエティのようだ.
番組が進むと徐々に不穏な空気が流れ,風船の割れる音とともに悲鳴が.
黒バックから血まみれのチンパンジーが立つ舞台セットに切り替わる.

うん? もしかして,何かがきっかけで動物たちが人間に反旗を翻す話?
それを操るのが宇宙人?
と,ここまでの流れで推理(ハズレ).

だいたい30年後.
とある牧場で黒人の親子が馬の調教をしている.
そこへ空から落下物.
鍵やらコインなどの小さな金属片が次々に降ってきて地面や建物に刺さる.
コインが父親の頭部を直撃.
息子,病院に搬送するが死亡.
頭部から取り出されたコインはなぜかバイオハザードマークの袋に入れられている.
飛行機からの落下物事故ということで片付けられたが,息子のOJは納得できない.

しばらく経ち,OJは牧場を継いた.
CMで使う馬の調教などの仕事をするが,口下手のせいか上手く立ち回れない.
それを別々に住んでいた陽キャの妹,エメラルドがサポート(?)する.
経営がうまく行かないのか,近所の西部開拓時代風のテーマパークに馬を売るようになっていた.
そのテーマパークの経営者ジュープは,かつては子役であり,例のチンパンジー事件の生き残りだった.
当時のことを懐かしみ,事務所の一角にそのチンパンジー,ゴーディの私設博物館を作っていた.

ある夜,突然,数分間の停電.
馬の“ゴースト”が興奮して柵から逃げ出す.
それを追いかけるOJ.
テーマパークでは,ジューブが「星がー,神秘がー」と何やら宗教臭い集会をしていた.
やがて夜空に巨大な円盤型UFOの姿が!

驚いたOJはエメラルドに報告.
「UFOの動画を撮って売り込めば金になるかも」と画策,翌日ホームセンターに監視カメラを買いに行く.
このあたりの発想は今風やな.
兄妹の言動に興味を持った店員のエンジェルは,設置サービスをエサにこの件に関わろうとする.

テーマパーク(?)の子供らの宇宙人コスプレによるいたずらはあったものの(この映画で一番怖いシーン),その夜もUFO出現.
竜巻状の現象を起こし,馬がキャトられた.
残念ながら監視カメラにはカマキリがへばりついていたため撮影は失敗.
だが勝手に電波を受信し,この騒動を見ていたエンジェルはあることに気づく.

翌朝,エンジェルの指摘により,山の上方に全く動かない雲があることを発見.
どうやらUFOはその雲の中に隠れているらしい.

テーマパークではまたまた変な集会が.
ジュープは,OJから買い取った馬を犠牲に(?)UFOを呼びようとするが,なぜか大失敗.
そこにいたジュープやその家族,観客全員がUFOに吸い上げられてしまう.
どうやら食べられてしまったようだ.
この時会場にいた顔を隠していた女性は,例のチンパンジー事件で一緒だった女の子?

どうやら,このUFOは乗り物ではなく生命体そのもの.
この円盤獣はまるで使徒.ラミエルばりに幾何学的変形をする.

そしてなぜか“食べかす”をOJの家の上からぶちまける.
血に混じって鍵やらコインやら観客席やらが落ちてくる.
パニックになるエメラルドとエンジェル.なぜか冷静なOJ.

ここで考察.
OJは調教の専門家.
UFOという機械ならどうしようもないが,生命体,しかも野生動物風であれば自分の知識や経験でどうにかできると思ったのではないだろうか?

特に目を見続けると(今回は見上げてしまうと),相手が恐怖し襲ってくるという法則をいち早く発見した.
OJはUFOに,かつて牧場にいた馬と同じ「Gジャン」という名前を付ける.

さて,間一髪脱出した3人は,やはりGジャンを撮影してどこかに売り込むことを諦めてはいなかった.
だがやっかいなことにGジャンが近づくと,全ての電子機器が使えなくなる.

そこで考えた方法は2つ.
バッテリー付き送風機につないだバルーン人形で,電気が使えなくなる範囲を知る.
一度は断られたホルストというプロカメラマンに撮影を頼む.
うまい具合にホルストは動物ドキュメンタリーの専門家であり,手動式ビデオまで持っていた.
そう,これはUFO(エイリアン)退治映画ではなく,撮影困難な未知の野生生物をいかに撮影するかみたいな雰囲気を漂わせてきた.

途中,電気オートバイに乗った,噛ませ犬っぽいパパラッチが登場するが,Gジャンに近づくと,わかりやすく電気が切れて転倒⇒捕食という流れが挿入される.

動物の扱いに自信のあるOJはライダーを助けようとするが失敗.
形を変え,徐々に凶暴化していくGジャンから馬に乗ったまま逃げ回る(もちろん撮影のため).

そんな中,ホルストは撮影に夢中になりすぎて捕食される.
エンジェルも同様にヤバかったが,鉄条網をカラダに巻き付けて難を逃れた.
このまま撮影断念なのか!?

先程の電気バイクに乗って,Gジャンを煽るエメラルド.
テーマパーク内まで逃げ,井戸の底にあるカメラにて撮影を試みる.
バルーン人形の拘束を解き,空に浮かばせる.
それを捕食する使徒...じゃなかったGジャン.
人形を噛んだ(?)途端,爆発してGジャンは空中分解してしまう.

無事,捕食シーンの撮影に成功するエメラルド.
モヤの先に馬に乗った兄OJの姿が見える...けど幻?

というストーリー.
うーん,何かこれって深い意味あるのかな.
未知の野生動物の調教ドラマとして観てたけどな.

まず,冒頭のチンパンジー事件.
隠れていたジュープはチンパンジーのゴードンと和解しかけたのに(ビニールのクロスで直接目を合わさなかったから?),そのゴードンは眼の前で銃殺されてしまった.
野生むき出しにした動物とも和解できるという暗示なのか.
舞台で靴が垂直に立っていたことに意味は?

例によって,いくつか謎が残る難解な映画でした.

つーことで.ここまでが素の感想.
以下,ネタバレ・考察サイトの知恵を借りてみる.

【ネタバレ感想/考察】『NOPE ノープ』が描く最悪の奇跡を解説

へぇ,そんな意味が...ってこのサイトの人,他の映画もそうやけど,一回観ただけでここまで深読みできるねんなぁ.マニアおそるべし.

そうそう便宜上「UFO」と読んでますが,劇中でも言及されているように,最近では「UAP:Unidentified Aerial Phenomena(未確認航空現象)」を正式名称にしようとNASAが発表したらしい.知らんかった.

さて,野生動物と遭遇した際,この「目を合わせるか合わせないか」はKazchariにとって身近な問題.
そう,グラベル愛好者はいつどこでクマに出会うかわからないからだ.

クマ対策再考~グラベルは危険だらけ?

まず,万人共通の最悪の逃げ方は「背中を見せてあわてて逃げる」こと.
これをやってしまうと,クマが時速60kmで追いかけてくるらしい.

となると,熊と対峙することになるが...その際はどうやら「熊から目を離さず,ただし目を合わさずゆっくりと後ずさること」が最適解の模様.

冷静に対処できるか?
ところで熊の視力ってどのくらい?

雨の週末~こんな時は...

2023/6/4 Sun

退屈を楽しむ?

昨日から雨が降り続く北海道.

それでも土曜日の夕方は「花神楽」にてサウナ.
露天からは青い空と美しい夕焼けが見えた.
ワンチャン,翌日曜日は晴れるかも...と思ったが甘かった.

日曜朝も,目を覚ますとしっかり雨.
ぐわー,これで休みのライドがつぶれた.

チャリに乗れない休みは実に退屈.
いや,この思考は危険だ.
日本人はとかく予定を埋めたがるクセがある.
ゆったりと流れる時間を味わいつくす...無理だ.

天気が悪いなら悪いで別の娯楽を見つけよう.
Zwiftとかネットとかガンプラとか...いつもの平日と変わらん.

朝食&洗濯物干しを終えてネットに接続.

昨日スタートの「BRM603宗谷600」
SNS上にて参加者が次々にDNF報告.
正に阿鼻叫喚.
既に土曜日のオロロンライン北上時からして雨と爆風,しかもアゲインスト.
おまけに低温.おそらく10℃以下.
制限時間を考えるとロクに睡眠もとれないだろう.

ほぼ全ブルベ制覇の知り合いの”鉄人”さえも完走を断念という過酷さ.
みなさんの無事をお祈りします...

やっぱ,雨のブルベはいかんな.

悪いことは言わない。ブルベで雨ならDNSしとけ

つーことで,外乗りは早々に諦め,Zwiftで「MAKURI ISLAND」を40kmほど散歩.
そのお供として,Amazon Primeにて『ブレット・トレイン』を選択.

ブレット・トレイン

原作(原案?)は伊坂幸太郎の『マリアビートル』

マリアビートル (角川文庫)

いわゆる「殺し屋シリーズ」の一冊.
原作を読んだのは何年前だったかなぁ.
残念ながら内容はほぼ忘却.
一時期,伊坂節とも言える独特のせりふ回しに夢中になった時期がありました.
最近の著作は読んでない.
今度,久々にチェックしてみるか.

さて,ある意味新鮮な気持ちで鑑賞した映画版.

ドンパチドタバタのコメディ映画としては,まぁまぁ面白かった.
舞台は日本っぽいどこか架空の世界(ということにしておこう).

主人公は運の悪い殺し屋っつーか便利屋「レディバグ=てんとうむし」.
カウンセリングを受けて新しい生き方っつーか意識改革中.

そこに次々に現れる殺し屋たち.
その群像劇.
突然現れては過去編があったりなかったりで...最終的にはほとんどが死ぬ.

2時間でこれだけ大人数のキャラを立てるのは難しいが,原作がしっかりしているせいか,どのキャラも割と印象に残る.

ただし...画も脚本もどことなくチープ.
ブラピ,真田広之(&サンドラ・ブロック)という豪華俳優を使っているのになぜ?

画に関してはやっぱCGかなぁ.
劇場だと音響も伴って異なる印象なのだろうか?

せりふ回しも何か「タランティーノっぽい何か」という印象が最後までぬぐえなかった.
これは伊坂幸太郎の原作からしてそうだっけ?

で,Amaの低評価レビューを見てみると「日本の表現に失望」という意見だらけ.
まっ,そこはいいのでは?
たぶん新コロ大流行中の撮影なので仕方がない.
これだけの情報社会である,それに日本人のスタッフも多数参加している.
もしかすると確信犯かも.

さて,朝食分のカロリーを消化した後は,シャワーを浴びて昼食.
そこへラグビースクールの合宿に参加していた息子が帰宅.
案の定,大雨の中の試合だったらしい.
それもいい経験だ息子よ.

この年になってつくづく思うことがある.
なんだかんだで少年期~青年期にかけてスポーツをやっていて良かったと.
Kazchariの場合は,剣道と陸上(長距離)である.

その経験が今の丈夫で健康な体につながっている(外傷は多め).
今でも身体を鍛えることに喜びを感じる.
また,肉体的に辛い時には「これはトレーニング」と自分に言い聞かせることができる性格に育った.

グロング GronG ダンベル 2個セット

トレーニングベンチ

そんな遺伝子の提供は元より,子供の頃に多くのスポーツの機会を与えてくれた親に感謝したい.

そうだ,退屈なら筋トレをすればいいのよ!

つーことで,今回のAmazonセールでも健康グッズ系をちょこちょこお買い物.
究極の自己投資!と言い聞かせて.

さて来週はサイクルイベントてんこ盛り.
最近怪しい「晴れ男としての矜持」は...はたして.