BRM824旭川400km(その3)

【PC2~PC3セブンイレブン鹿追南町店】

夕食にはちょうど良い時間である.
ホットシェフ豚丼,SAVASプロテイン,オレンジジュース,水を補給.道民大好きセイコマのコンビニ飯は日常でも食べまくり.少々飽きるが仕方がない.
なんつってもコスト的には非常に良い.

さすがに陽が落ちて外は暗い.
今後は町を離れ街灯なしエリアに突入.
いよいよ夜間走行開始である.
まずは初使用の18650ライトをつける.

ま,丸い.

明るいのは明るいのだが(公称3000ルーメン?),
スポット配光で広がりを欠く.
そこでLEZYN 1100iの出番ですよ!
横二連ライトが左路肩,右センターラインを照らし,これで安全な視界確保.
さらにはCATEYE HL-EL140をヘルメットに移動させて進行方向を照らす.
青看板もよく見える.
単三電池2本だが,首の負担と機能を考えての現状最適解かも.
ヘルメットのリアライト,Bikeguyトライスターも点灯(これまた明るい!).
どのライトもバッテリ残量を考慮し,中もしくは低光度で運用.
真っ暗時または雨天・濃霧時は最強に切り替えるつもり.

ところで,ブルベの夜間走行は一般的にはあまり評判よろしくない.
夜になるからブルベは200か300kmまでと決めている人もいると言う.
かく言うKazchariは夜間走行が嫌いではない.
日常でわざわざ夜に走りに行くことはないが,ブルベ中は大歓迎である.
昨年の『アタック三国峠』で,本当に暗い田舎道を薄暗いライトだけで暗闇を走るという非現実感.
空には満天の星.まるで宇宙旅行の疑似体験をしているような体験であった.
たったまらん.

と,素晴らしい初体験の刷り込みのせいか,ようするに夜好きなのですよ.
まぁ,もちろん恐怖感もあり,裸足のダッシュばばぁが追いかけてくるような気がして絶対に後方を振り返らないとか,急坂のカーブがわかりにくいとか,道路陥没にビビるとか...
まぁ,本当に怖いのはクマであり,鹿であり,言うまでもなくヒトやクルマなのでしょうが...

とかなんとか考えつつ,田舎道の緩峠の上り下りを繰り返す.
道の駅「しほろ温泉」への下り道でミスコースしかけ,200mほど登り返して復帰するなどのトラブルもあったが,無事復帰できた.
GPSバンザイ!である.
幸い眠気などは全くなく,鹿追の自衛隊駐屯地横をハイスピードで駆け抜け,PC3のセブンイレブンへ.
先行する参加者がちょうど新得方向へ曲がっていくのが見えた.

21:53 PC3,セブンイレブン鹿追南町店着(248.8km地点).
参加者は誰もいない.
このPCは6月の新十勝200でも立ち寄っている.
あの時は異常に寒かった.
メインイベントの幌鹿峠から然別温泉峡間のみ大豪雨という苦行モード.
然別温泉のストーブとホット(缶)コーヒーのなんとありがたかったことか...
本別で夕食は済ませたつもりだったが,早くも空腹.
これからの狩勝峠越えを考慮し,ハンバーグ&パスタのプレートを食す.
個人的にブルベ中の定番メニューやね.
そしてブラックコーヒーがぶ飲み.
まだ眠くない.
眠くなるわけにはいかない.

しばらくすると本別PCでもお話したTさんが到着.
先々週のパラダイス・ウィーク全ルート完走だそうな.
すごっ.自分は初日の宗谷岬600kmだけ走った.
完走後,思ったほど疲れや痛みがなかったため,その先も行けそうな気がした.
そう,この瞬間,来年開催予定の「札幌-納沙布1200km」が目標として湧き上がってきた.(その4へ)

BRM824旭川400km(その2)

【PC1~PC2セイコーマート本別店】

基本的にPCのコンビニでは座り込まないようにしている.
さて,雨も止んで晴れ間も出てきたため,再びレインウェアをキャストオフ.
知る人ぞ知る「ヌグフルキルヤムの法則」が発動しなければ良いのだが...おにぎりやらバナナで軽く補給して出発.

ここから前半の山場,三国峠アタックが始まる.
ちょうど2ヶ月前に「旭ヶ丘ヒルクライム大会」に出場したのだが,あまりに不甲斐ない成績だったため(出し切ってない!),「走りたりん」と大会後に一人で登った.
その際はヒルクライム用装備として軽量ホイール(BONTRAGER Paradigm Elite),軽量タイヤ(Panaracer Gillar 25c),軽量チューブ(tubolito),1400円の中華製カーボンサドル(98g!)の他,ボトル,ツールボックス,ベル,ライト全部外しての最軽量仕様(と言っても,Domaneなので7.4kgが限界).
さらには手持ちのウェアを全て計量し,もっとも軽い半袖ジャージ,Giroの軽量シューズ(片足150g!)など数々の飛び道具を導入したものの...惨敗.
まぁ,タイムはともかく,自分より年長者に抜かれたのが悔しいぞ.
この悔しさを怒りに変えてモチベーションアップに努めるわけだが...その時の比べると今日のブルベ仕様はさすがにヘビィ.

と,様々な思いを抱きつつ,えっちらおっちら登る.
この峠,こちらの上川側から登る方が楽な印象.
昨年の『アタック三国峠300km』で士幌側から登った時は辛かった.
なんだかんだで15:30頃,峠のCafé着.
いっそここでカレー夕食をとも思ったが,明るいうちに距離を稼ぐことにし,フロントポーチに収納していたジャムパン&缶コーヒーで補給後,ダウンヒル開始.
何度通っても美しい峠の架橋.
車やチャリで通るたびに,30年ほど前にオートバイ(当時はHONDA NX-125)で通った際の記憶がよみがえる.
その頃はまだ未舗装ジャリ道で,大型トラックにばんばん抜かれたなぁ...

森林エリアで一番怖いのは鹿の飛び出し.
その危険を担保しつつ抑え気味に...すると,後方から来たダウンヒルバー装備の他の参加者に抜かされる.
速い! 速い人は体幹,大腿,下腿の張りが違う(この方とはその後PCごとに出会うことになる).

やがて糠平温泉峡着.
夏休み期間のせいか,大学生っぽい集団サイクリストにやたらと会う.
友達と一緒もええけど,野宿キャンプはソロがええでぇ~とおっさん的には思うわけですよ.

このまままっすぐ上士幌か...ではなく,左折して道道へ.
長い上り坂&川沿いの細道&10mおきの舗装段差アタックを受ける.ふっ,なかなかの攻撃だぜっ!(手が,手がぁ~)
「一本元気バー」をかじりつつ(甘すぎるし,歯に詰まる),ケイデンス90を保ちつつ巡行.
次のPCまではまだまだ遠いので道の駅足寄湖でドリンク休憩.
ここのレストランの鹿肉シチューが絶品だった記憶があるが,グルメしている余裕はないので,トイレを済ませてそそくさと出発する.
自衛隊車両がゾロゾロと進入してきた.

しばらくすると太陽が沈みはじめる.
黄金色の夕焼けにシャッターチャンスとばかり停車.
継続する参加者のシルエット.
なかなかいい画が撮れた.

ブルベに持参するカメラはいつもOLYMPUS TG-5.
明るいレンズ,防水,耐衝撃,顕微鏡なみの超絶接写のアウトドア最強カメラ.
STRAVAはじめ,ネットアップ用なので基本的にARTフィルターのポップアートで撮っています.
昔からデジカメはオリ党.

陽が落ちる頃,本別市街へ.
セブンではなくセイコマを探す.
18:20,PC2セイコーマート本別店着(181.8km地点).
なかなか良いペースである.
先着3名ほどがイートインで食事中.
これで全行程のほぼ半分が終了.(その3へ)

BRM824旭川400km(その1)

2019/8/24 Sat

2019年8月24~25日.

SR狙いでRandonneurs Sapporo主催の400kmブルベに参加した.

遡ること2週間前にBRM810宗谷岬600kmを完走(33時間27分)した.

400は距離は短いものの,仮眠のタイミングが難しいため,ブルベ界では600よりキツイともっぱらの噂.
どうなることかと思いきや,結果的には特に寝落ちもせず,完徹にて無事完走.

以下,その備忘録である.

【スタート~PC1セブンイレブン上川層雲峡店】

午前11時というこれまでに経験のない出発時間.

20時間切りを目標タイムとしていたため,元々仮眠をとるつもりはなく,前夜は寝貯め作戦を実行した...のだが,やはり体内時計は正直.

前夜10時就寝も,きっかり4時過ぎには目覚めてしまった.

脳は起きても身体を休ませることは可能!とダマシ×ダマシまどろんでいたら,6時になったため起床.
カーテンを開ける.期待の天気は小雨っ! 予報通りっ! 残念!

今回の出発地点は自宅から10kmほど.河川敷のサイクリングロードを通って自走参加することにした.
時刻は9時.昼からは天気回復予報かつレインウェアなんぞできれば着たくないし,持参すらしたくない.
逡巡しているとまさかの豪雨.
泣く泣くフル装備で出撃.

「カッパ嫌やなぁ.特にパンツ.漕ぎにくうてしゃあない」とブツブツ言いながら河川敷を走っていると.雨が止み,さらには晴れ間も見えて気温も上昇.
こりゃたまらんとストップ.レインウェアの上下,ブーツカバーをキャストオフ.

その横を同ブルベに参加するランドヌールが通り過ぎた.

AM10:00スタート地点着.

受付名簿にサインするも,なんと参加予定だった同僚がDNS.
メールを確認すると「道路が濡れてて」「ガスってて」「天気不安定だったから」とのこと.
えーい,この軟弱者!

しばらくするとブリーフィング開始.

参加者は30名ほど.
車検へと順調に進む.

300km以上のブルベではライト系装備が重要.
毎回少しずつアップデートしているのだが,今回は...

フロント: BONTRAGER Ion800R,LEZYN 1100i,中華製18650ライト(公称3000ルーメン?),CATEYE HL-EL140(夜間はヘルメットに)

リア: CATEYE OMNI5×2,CATEYE WEARABLE X SL-WA100,Bikeguyトライスター,中華製USB充電リアライト

と,少々トラブルが起きても大丈夫な鉄壁の布陣.
ちなみに600kmもこの装備.
メーカーどころか電力供給方法もバラバラなのが気になるが,まぁ良いでしょう.

てなわけで出発.
まずパークゴルフ場でトイレを済ませ,橋を渡って旭川環状線に突入.
いわゆる信号峠が続き,車の追い越しにおびえ,ところどころに残る水たまりを避け,早く街を抜けようともがく.
通常のライドではまず通らない.

当麻方面に曲がると交通量が減る.
しばらくは集団走行.
先を考えるとペースを押さえ,このままトレインに乗っかるのもよいが...あかん.全然自分の心地よいペースではない.
というわけで,単独走を選択.

一部,旭川200のコースをなぞり,国道39号へ.

いつもは並走する旭川層雲峡自転車道を使っているので何やら新鮮ではある.
しばらくすると,雨がポツポツと...上川に入るころには本降りとなり,レインウェアの上だけ着る.
dhbのこのレインウェア(セールで約10000円),最初は撥水最高,と思いきやあっと言う間にズブ濡れに.
ちゃんとアイロンせなあかんな.(ちなみに下はワークマンのストレッチレインパンツで1900円!)

交通量の多い国道や,やたら長いトンネル(隊道)をビビリながら走り,13時半頃,PC1セブンイレブン上川層雲峡店着.
景観保護のせいか,セブンのロゴが茶色に塗られており,知らない人にはわかりづらい.

後日知ったのだが,先ほどの覆道トンネルでランドヌールが車に追突された事故があったとのこと.
十分あり得るシチュエーション.

お叱り覚悟で告白するが,個人的にこの辺りの覆道トンネルを通る際には川側にある歩道を通るようにしている.
こちらからだと右側通行になってしまうが,命には代えられない.

今回はブルベ中につき,左側通行を守ったが...(その2に続く)