2021/10/17 Sun
急げ!急げ! 陽が落ちる!
Overcast clouds, 6°C, Feels like 2°C, Humidity 83%, Wind 7m/s from WNW
豊似防災ステーションから広尾までのルートはピストン,往復区間となる.
したがって場合によっては,対向車線に走ってくる,他の参加者を見ることになる.
こうしたルートで有名なのが「宗谷600」における稚内(R40分岐)から宗谷岬への往復ルートだろう.
一般的な巡航ペースであれば夜間に走ることになる.
往路にしても復路にしても,前方からの自転車ライトを確認すると,互いに挨拶(もしくは励まし)ベルを鳴らすのがお約束.
暗闇に響く♪チーン,♪チーン.
あれ,いいよなぁ.
さて,広尾町のPC1「セイコーマートたちばな店」への往路走行中.
いつ対向車線に参加者が現れるかと思いきや,全然見ない.
Kazchariが比較的先頭グループを走っているということか.
左手に海が見えてきた.
港臭がする.
どのライドでも,海が見えるとテンションが上がる.
右手にセブンイレブンが見える.
蛍光ベストを着たチャリダーがメシ食ってる.
あれ? ここPCとちゃうよなぁ(PCがセブンか,ローソンか,セイコマかで迷うことがよくある).
「いや,セイコマだったはず」と直進.
参加者が多い場合,PCでは小物をちゃちゃっと購入し,レシートをGETして近隣のコンビニまで移動,ゆっくりと食事する...というワザを使うことがある.そのパターンかも.
そう言えば,ブルベ民の中にはグルメライドを第一目的にされている方もおられる.
広尾町には名物店,名物料理が多々あるようだが...うーん,ブルベ中にまったりする余裕はないなぁ.
いや,時間的には大丈夫やけど,心の余裕がな.
いつかその心境に達する日が来るのだろうか.
で,セイコマ着.
AJHのスタッフの方がクルマで登場.
「むっちゃ風ですぅ,寒いですぅ」と愚痴る(何故かうれしそうに).
「ボンゴレビアンコ」「でかいおにぎり」「暖かいカフェラテ」で昼食タイム.
長めの休憩.
「さぁ行こうか」とメットをかぶるも,何か違和感...何か大事なことを忘れているような...
うぉぉ~ッ! レシートもらうの忘れてたァ!(マジで叫んだ)
ブルベにおける超重要アイテムであるレシートをもらい忘れるとは...Kazchariもヤキがまわったもんだ.
これが2年間のブランクというヤツか...
レジに戻って「先ほど買い物した者ですが...」とレシートを探してもらう.
PayPay払いのせいだな,この失態は.
もし,忘れたままゴールしたとして,スマホの決済画面見せたら認定してもらえるのだろうか...
そういや,2019年の「旭川400」では,タイムアップギリギリ隊の女性チャリダーが,ラストPCのコンビニを間違えて(隣の番地),完走が無効になったとブログに書いてたなぁ...危うく同じ轍を踏むとこやった.
無事レシートを手に入れたので,北上開始.
そう,ここからが...地獄(というほどでもない).
追い風を逆走すれば向かい風になるのは自明.
もう前半のようなペースは望めないと,覚悟を決める.
重複ルートを北上中,反対車線のチャリダー多数とすれ違う.
昼間なのでベルではなく,手を挙げて挨拶.
うわっ,小径者の人いた.すげー.
分岐点からR236に入る.
交通量多め.
風はあるものの,日差しが出てきた.
大樹町のメインストリートに入る.
道の駅近く,左右に商業施設が立ち並ぶ中,順調に走行していると,反対車線で右折待ちしているクルマがいきなり曲がってきた!
「うわっ」と急ブレーキ.
いわゆる「右直事故」パターンの典型例.
やばかった.
最近ニュースを賑わすクルマとバイク・チャリの「右直事故」だが,統計的に増えているのだろうか?
やや向かい風の中,ひたすら漕ぐ.
この辺りも「中札内GF」のコースを踏襲.
名物の丘の上のカフェ(激坂)には行かず,道の駅忠類へ.
一旦,トイレ休憩.
ここの無料キャンプ場には何度かお世話になった.
温泉も食堂もあるし,実に良い所だ.
ヨメさんからのLINEを受信.
なんと旭川市内で初雪.
そら寒いわ.
同時にブルベ終了後の帰宅ルートが気になる.
国道をそれて高速道路と並行する道へ.
ここでいきなりの雨!
そして突然現れる激坂!
ルート断面図の後半の坂はこいつか!
久々の坂.
脚に刺激を入れる.
今回のブルベは獲得標高1000m程度.
中止になった「2021アタック三国峠300」は4000m弱.出たかったなぁ...
心配していた雨はすぐに止んだ.
164.7km地点.PC2「セブンイレブン更別店」着.
寒い.寒い.寒い.
迷わずホットコーヒー(とエナジージェル)を購入.
通過チェックAの利別駅でウインドブレイカーを脱いだ後は,ずっとスケスケインナー+起毛ジャージで走っていたが,さすがに耐えられなくなってきた.
チャリの困る点は走り出すとすぐに身体が温まり,汗だくになってしまうこと.
この辺りはオートバイと真逆である.
とは言え,現在13:30.この先は冷えていく一方だろう.
再度ウインドブレーカーを着るのが正解.
「アイスブルベより寒いやん...」と思わずつぶやく.
このPCで一緒になった方としばらく並走.
ペースが合うようだ.
と言っても会話はほとんどなし.
180km地点.通過チェックCのクイズ.
なかなか珍しいお題だった.
明らかにここがチェックポイントなのだが,先行していた方が「Qシートにある赤点滅信号がない!」と困っておられた.
後で知ったのだが,ルート作成時にあった点滅信号が,しばらくして撤去されたらしい.そういう偶然もあるのだ.
ゴールまで残り20km.
途中,他のチャリダーから交代ドラフティング走行を提案されるが,Kazchariはあまり乗り気ではなかった.
それぞれの考え方があると思うけど,ブルベはあくまで個人競技.
事故や落車,体調不良時に助けるのはあり,と言うか当然だと思うが,走行を楽にするために助け合うのは何か違うような気がする.
即座に断るのも失礼なので少しだけひかせていただいたが,左手に絶景が見えてきたため離脱.すんまへん.
やはりブルベは自分のペースが楽しい.
十勝らしいだだっ広い風景の中を進む.
帯広の市街地に入る.
何度目かの信号待ち.
前方の車道にも信号待ちのママチャリが.
「まさか」と思ったが,そのまま直進して来やがる.
そう,逆走である.
「逆走!逆走!」と大声で注意するが無視.
ホンマ腹立つわっつーか,「チャリは左側通行」の知識すらないんやろな...せめて歩道を(ゆっくり)走れ.
202.9km地点.finishである「セイコーマート帯広駅前店」着.
ここのレシートをもらえばゴールである.
サイコンは時刻15:27,走行時間8時間37分を示していた.
まぁまぁやな.
前半の追い風でだいぶタイムを稼いだな.
寒さが増す.
明るいうちに戻れて,正直よかった.
これがファットバイクでの参戦やったら,今頃はどこにいただろう?
セイコマでは缶コーヒーとバナナを購入しだが,何やら無料クーポンで別の缶コーヒーももらえた.
会計前に言って欲しい.
2本も飲めないので,同時ゴールした他のチャリダーさんに進呈.
裏側にあるスタート地点,バスターミナル「おびくる」でゴール手続き.
まだ10人ほどしか戻ってないとのこと.
毎回完走メダル(¥1,000)を購入している.
通常であれば,後日ブルベカードとともに返送されてくるのだが,なぜか今回は即渡し可能.
買います,買います.
2020年から新デザインのメダル,ようやくgetである.
これで今年最初で最後のブルベが終わった.
「雨」「風」「寒さ」にお見舞いされた久々のブルベだったが,やはりむちゃくちゃ楽しい.
2回に渡る延期の中,それでも開催していただいたAJHのスタッフのみなさんに感謝.
来年は是非,2度目のSRを取りたいものだ.
ところで...2022年のアイスブルベは開催されるのだろうか...