おっさんの戦い~『シン・エヴァ劇場版』チケット予約

2021/3/5 Fri

全てはゼーレのシナリオ通り.

昨夜はZwift(パリ・シャンゼリゼ)しながら『劇場版エヴァ:破』を観た.

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破 EVANGELION:2.22 YOU CAN (NOT) ADVANCE.(通常版) [Blu-ray]

わかりやすく爽快で燃える展開.
何度観ても面白い.
誰もが満足し,この話の続きを早く観たいと思わせる素晴らしい娯楽大作.

そして次に公開された謎多き『Q』.

いきなり話が飛んだと言われるが,なんのこたぁない.
あらためて観てみると,『破』での22秒の予告が『Q』までの14年間に起きたことの全てを説明している.

レイとシンジを取り込んだまま凍結されるエヴァ初号機
廃棄された要塞都市
幽閉されるネルフ関係者
ドグマへと投下されるエヴァ6号機
胎動するエヴァ8号機とそのパイロット
ついに集う運命を仕組まれた子供たち
はたして、生きる事を望む人々の物語はどこへ続くのか?

ようするに,『破』の最後でニア・サードインパクトが起きて世界中で大惨事,その責任を取らされる形でNERV本部が襲撃(マイルドな『Air』)され,ミサトやリツコは拘束.ゲンドウと冬月は逃走.その後,加持とマリ,人類補完計画に納得できないミサト,リツコ,そして使徒化したアスカがVilleに合流.
その頃,カヲルがアダム化したMk6でリリスと接触.サードインパクト発生.人類補完計画が発動し,旧人類であるヒトがインフィニティに進化しかけるが,Villeの妨害により途中でストップ.
一方,宇宙に隔離された初号機は使徒同様の生命体ネーメジス(新人類)を生み出し,生き残った旧人類を襲撃している.それを阻止,およびヴンダーのエンジンにするため初号機奪還計画が実行される.そして『Q』冒頭へ...みたいな?

「ついに集う運命を仕組まれた子供たち」はよくわからんな.
アダムスに代わる人ヒトではない子供と言えばシンジ,アスカ,レイ,カヲルのことだと思うんやけど,シンジやレイ(ポカ波)を初号機から出し入れできそうにないので『Q』開始前では集まりようがない.

それはともかく,どこかのエヴァ考察サイトによると,最初は予告通りのシナリオで制作予定だったが,「3.11を経験した日本人に世界が滅んでいく映像を見せるわけにはいかない」と総監督が判断したらしい.
結果,シナリオを大幅に書き換え,予告の“その先”を作ることにしたとか.
いや『Q』の内容もたいがいアレだが.

エヴァのストーリー構成には様々な説があるが,ここにきて『序』『破』⇒『Qの予告』⇒『Q』⇒『シン』という捻りのないルートが有力なような気がしてきた.

他には,

『TV』『Air/まごころ』⇒『Q』⇒『シン』
(転生・別世界ルート)『序』『破』⇒『シン』
『漫画版エヴァ』⇒『シン』

とか,

『序(You are not aloneルート)』⇒『破(You can advanceルート)』⇒『Q(You can not redoルート』⇒『シン』

もあるけど,こうした考察遊びが楽しめるのも,後少しかぁ...

『破』のBlu-rayは2010年2月に購入.
今回初めて特典映像まで観た.
それには「オミットされたシーン」が4つ収録されている.

(1)ネルフ本部に向かうケーブルカーの中で,シンジ,トウジ,ケンスケ,ミサトがアスカについて話している.そこへ加持が登場.セリフはそのままで本編では場所が変更.

(2)実験設備のそばで裸のレイにリツコが注射している.レイの下着がかわいくないので別の物を用意しようかと提案するが,レイは「別にいい」と返事.リツコ「碇指令に頼んだら?」と歪んだ顔で提案.

(3)加持のスイカ畑に連れてこられるシンジ.なぜか大はしゃぎ.

(4)ネルフ本部内のエスカレーター.ミサト,リツコとオペレーター3人.アメリカから3号機を押し付けられた件について会話.本部は広いので移動にはMTBを使っていることがわかる(本編でもワンカットだけ写っている).

以上の“ボツ”シーンが,コンテ撮,レイアウト撮,ボールド状態などで公開されている.
劇場版でもこの段階でアテレコするんや.

面白かったのは(2)のレイとリツコの会話.
劇場版ではゲンドウとリツコの関係は全く描かれていないが,(TV版を知らなくても)このやり取りだけでリツコがレイ=ユイに良からぬ感情を持っていることがわかる.

というわけで,長い前置きだったが,ここから今日のメインテーマ「おっさん,深夜の戦い」である.

『破』を鑑賞し,すっかり頭の中がエヴァってしまったKazchariは,Zwift後ゆっくりと風呂に入り,プロテインを片手に,3月4日の23時半にはガフの扉もとい『シネプレックス旭川』のサイトを開く.

そのまま24時開始の「初日初回チケット争奪戦」の時を迎えることになった.

その時間が近づくにつれ,サイトがどんどん重くなる.
日付が変わった.
つ,つながらない!
完全にキャパを超えるアクセスが日本中から行われているのだろう.
まるで「ヤシマ作戦」である.

KazchariもキーボードのF5を連打.
隣にはiPadも用意し,こちらもリロードを繰り返す.
先にログインできた方でチケットを購入する作戦に出た.
狙いは3/8,7:20の4DX!(の真ん中の席)

iPadが先行.
ここからはスムーズかと思いきや,そうは問屋が卸さない.
IDを入れるとストップ,パスワード入れるとストップ,日付を選ぶとストップと埒が明かない.
結局「4DX鑑賞時の注意」表示から先は完全にブロック.
時すでに深夜1時を回っていた.

OLYMPUS TG-5

これ以上ねばると翌朝の仕事に差し支えるので諦めて寝ることにした.
いやぁ全国のオタクを甘くみていた.
おっさん,見事に敗北である...

ベッドに入る.
ブルーライトあびまくり,かつ興奮状態のため寝付けないかなぁと思いきや,あっさりと入眠.
やはりZwift効果(=運動)はスゴい.

このまま朝まで熟睡かと思いきや...4時に起きてしまった(Garmin Connectで確認).
二度寝してもよかったのだが,ダミープラグが起動して,iPadで『シネプレックス』にアクセス.

...普通につながりました.
目当ての3/8初回の4DXもあっさりゲット.
一応,通常の2Dの席も確認すると...めっちゃすいてるやん...昨日の戦いはなんだったのか.

OLYMPUS TG-5

まっ,ようするに旭川独自のサーバーがあるわけじゃなく,『シネプレックス』のメインサーバーに日本中からアクセスが集中しただけの話だったということか.

冷静に考えれば空いているのも当たり前である.
33万人都市にも関わらず,旭川にはシネコンが3ヵ所もあり,スクリーン総動員で『シン・エヴァ』を日に何度も上映する.
単純に考えても,十分なキャパがあり満席はありえない.

それに...上映開始日は平日,かつ中高生はまだ学期中.
『Air/まごころ』公開時は夢中だった層も,いまやほとんどがアニメから卒業.
20代前半の一番刺さりそうな客層でも「エヴァ?何それ」世代がどんどん増えている.
(講義中に冗談で「身体緩衝域≒ATフィールドやな」と言っても誰も笑わなくなった)

たぶん『鬼滅』ほどのブームにはならへんやろ.

つーことで早朝のバタバタを経て再び入眠.
6時には起床し,朝のルーティンをこなす.
念のため,チケットがとれているかどうか確認(夢だったりして).

こうして,“おっさんの戦い”は勝利に終わった.

「なぁ,駄作だったらどうする?」(by ファンボーイズ)

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