BROMPTONの甘すぎる罠~ハンドルバー編

2025/9/17 Wed

万策尽きる

iPhone15 Pro

さて,BROMPTONカスタムシリーズ.
今回はハンドルバー編である.

思いおこせば,ハンドルを交換しようと思ったのは『薄野200』の後.

BROMPTONなBRM506薄野200(その0)

完走こそしたものの,後半の肩から背中にかけての強烈な痛みは忘れられん.
これはおそらくBROのポジションが固定化されていることによる弊害.
ケツの痛みはそれほどでもなかったのだが...

うちの「P-Line Paris Editon」Mハンドル設定のみ.
理想を言うならロードの様なドロップハンドルが欲しいトコロ.
いや,BROには合わんでしょう.「Tyrell」「CARACLE」は違うジャンルやし...

iPhone15 Pro

BROで『納沙布岬1200』を完走したO西さんは,自作の魔改造アダプターによってTTバーを取り付けている.
マネをしようかとも思ったが,折りたたみ時の調整がなぁ...

iPhone15 Pro 2025年4月5日撮影

で,サードパティを含めてハンドルバーを物色.
SとMの中間の高さとなる「ライザーバー」が人気だが,ポジション固定は変わらない.

で,たどり着いたのが,かつてBRO純正として存在していた「Pハンドル」
なんとも言えない複雑な形状だが,持つ部分によってM的,S的,それに前腕を中間位にしたポジションもとれる.
もうほとんどドロハンやん.

そんな夢のようなパーツなのだが,既にメーカー廃盤で,純正品は手に入らない(たぶん).

ところが世の中大したもんで,サードパーティがガシガシと「Pハンドル」に似たモノを販売している.
”みんな大好き”(と言うと誤解を招きそう)Aliexpressにも¥2,000~から存在するが,さすがに安全にかかわるパーツで冒険は犯したくない.

つーことで,某国内販売店で購入することにした.
もしかしたら製品そのものは格安品と変わらんかもしれんが,何かあった時に相談しやすいしな.
ついでに専用スポンジグリップも販売中.
送料込みで¥20,000.高いが安い.

気になるのがハンドル交換に伴うケーブル類の長さ調整.
もちろん事前にメールで問い合わせた.
KazchariのBROの年式だと,ケーブル調整は(基本的に)不要との返答あり.
もう,買うしかないじゃないか!

で,ポチ後,早々に届いたので開封.
とりあえず自力で取り付け作業を行うことにした.

iPhone15 Pro

BROMPTONのステムは,通常のロードバイクと異なってかなりの特殊形状.
ネジ一本留めのママチャリっぽい.
ネジを取り外した後は,反対側からねじ込み,金属片をかませて少しずつ間隔を広げていく必要がある.
次にハンドルを通すのだが,SハンやMハンはまだしも,Pハンの複雑怪奇な形状は知恵の輪のごとし(イライラ棒ともいう).

iPhone15 Pro

Pハンドルは通しただけではグラグラ.付属スペーサーをかませる.
1枚目はすっと入ったが,2枚目がキツキツ.
上記の金属片を使った方法でスキマ拡大作業を何度か繰り返す.

iPhone15 Pro

ようやく2枚目も挿入したが,結果的にステムが広がってしまったせいで前と後ろのネジ穴がズレてネジが入らない.

MTBのタイヤ交換用に購入したクランプを使って,強制的にネジ穴の並びを調整しようとするも...失敗.クランプのプラ面が負けてしまう.

iPhone15 Pro

これはもう素人の手に負えないと判断して「クランカー」さんにヘルプメール.
「BROMPTONは扱っていないので,何とも言えないけど一度持ってきて」とのうれしいお返事.早速持参.

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スペーサー1枚だけをかませ,ネジ穴の角度を調整してもらい”無事”ハンドルの固定に成功!

iPhone15 Pro
iPhone15 Pro

ただし,「Ride on Bag」取り付けマウントが分厚過ぎて,交換前の様にステムの間に挟むことができない.よって帰宅後は金ヤスリを使って1mmほど薄く加工.

iPhone15 Pro

無事に取り付けた.

iPhone15 Pro

ここまで来るとアドレナリン全開!
引き続いて,スポンジグリップの取り付け作業に入る.

このグリップがなかなかやっかいで,素の状態でハンドルに通すことは不可能.
オーソドックスに石鹸水?...かとも思ったが,「パーツクリーナーを使うと楽」との動画を発見.
材質を侵すこともなく,すぐに揮発し強固に固定されるとのこと.

なるほど.

チェーンクリナーしか手元にないが,早速実行 ⇒ 成功.

左右のレバー基部も取り付けて,作業完了.
確かにケーブル類の調整は不要だった.
ブレーキ,変速とも無問題.いいぞ,いいぞ.

iPhone15 Pro

おお,この異形感! むっちゃかっこええやん!

とりあえず室内でまたがってみる.
上部バーの高さはこれまでのMハンと変わりなし.
下ハンは良いねぇ.この前傾ポジ! 踏み込めそう.

もちろん「Ride on Bag」も装着可.

iPhone15 Pro

素晴らしい.11月の四国ライドが楽しみだ.

BROMPTONで四国一周~計画編

次の休みは試走だな...と,ここまでは順調に進んだかに見えたハンドルバー交換.
実はこの後,とんでもない落とし穴が待ち構えていた...

時に,今週末のブルベに向けたTopstoneによる調整ライドをはさんだ9/16.
この日は振替休日.

ついに強化新型Pハンドル仕様のBROMPTONの走りを楽しむ日がやってきた.
やっぱ,クルマに積んで美瑛までワープかなぁ...おっ,その前に家の前で試走してみるか.

(ガチャッ)

よおし,変形完了.
またがって,ハンドル握ってよいしょっと!

(ぐにッ)

な,なにぃー!
ハ,ハンドルが動いたァーッ!

一見きちんと固定されているようだったが,走行時に少し力が入ると動いてしまう.これはダメだ.危険だ.

締め付けが緩かったのかと,六角レンチを取り出す ⇒ 変化なし.
「Ride on Bag」マウントの厚みのせいかと,金属削りを再施行 ⇒ 変化なし.

あらためて冷静に確認すると,ステムとハンドルの径が全く合っていない.
つまり面ではなく,点で接しているため少しの力で動いてしまうのだ.

頼みの「クランカー」さんは本日定休日.
つーか,旭川の自転車屋さんは火曜日休みが多い.
それに...ここまで来るとBROMPTON専門店でないと対処できないような気がしてきた....

ここ,旭川にBRO専門店はない.
もう頼みの綱は『秀岳荘』,厳密には白石店さんしかない.

秀岳荘 自転車売り場より

電話をして状況を説明.やはりスペーサーは2枚入れる必要があるとの見解.
それ以上は見てみないと...(当然だ)

現在時刻は11時.
では,覚悟を決めて行きますか.札幌へ.

ハスラーにBROの他,スペーサーやらMハンなど関連しそうなパーツも積む.
調整に長期間がかかる場合に備えて,返送用のBROの空き箱も持参する.

途中,いつもの「かつや滝川店」にて昼食.

iPhone15 Pro

9月限定「秋の海鮮フライ定食」.美味し.

約3時間かけて『秀岳荘 白石店』着.
トラブルがなくとも,一度来てみたかった場所.
正に眼福

iPhone15 Pro

黒金のTーLine新色やら,50周年記念モデル,それに噂のG-Lineも置いてあった.それにラッカーカラーの美しさは異常...おっとっと,今日は別件.

店長さんやらメカニックさんに,これまでの経過を説明.
取り付け可能かどうか,色々と試してもらう.
わざわざ札幌まで出向いたのだ.はたして,その結果は...何の成果も!! 得られませんでした!!

いや,厳密には現状のままでは取り付け不可能ということはわかった.
メカさん曰く「スペーサーを2枚はさむとステム内径より大きくなってしまうので物理的に固定できない」「ノギスで計測したところ0.5mm太い.個体差の範囲を越えている」とのこと.

万策尽きる.

店長さんの提案で購入元のショップに電話してみることに.
曰く「スペーサーは1種類しかない」「個体差ではないか?」「現物を確認したいので送ってほしい」とのこと.
サイズが異なる以上,どうあがいても現状取り付け不可なので,製品を返送し返金を依頼することにした(※翌日発送した)

つーことで,残念ながらPハンドル化は一旦白紙(ご破算か).
ポジションそのものは非常に気に入ったのだがな.

だが,なぜ付かなかったのだろう?
スペーサーの加工ミスなのか?
検証の結果,販売店から代替品が送られてくるような奇跡は起きんもんかな.

ただし,ステムの拡大と締め付けを頻繁に行うと金属疲労で折れてしまう可能性があるらしい.
これ以上傷を広げないためには,諦めた方が良いかもしれん...

結局,元のMハンドルに戻す作業を依頼.
実に丁寧な仕事ぶりに惚れ惚れ.
当然だがジャストフィット.
やっぱり,おかしいですよ! Pハンドルさん!

少しでもポジション変更を,ということで,作業中にERGONのグリップを物色.
「S」サイズを購入し,メカさんに取り付けを依頼したものの...長すぎてMハンドルに取り付け不可であることが判明.

改造(1cmほど切断)すれば装着可能らしいが.
さすがに今回はええわ.

時刻は16時半.失意のまま,札幌を後にする.
ぐぬぬ.正に踏んだり蹴ったりな一日.

iPhone15 Pro

さて,次第に壊れていくKazchariとBROMPTONの物語は,果たしてどこへと続くのか?
次回,「BROMPTONの甘い罠,サドル編(仮)」.さーて,この次もサービス,サービスぅ~

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