2023/5/30 Tue
独学と試行錯誤
今週末,息子がラグビースクールの合宿に参加することになった.
その施設には十分な寝具が用意されていないため,各自寝袋を持参せよとのお達し.
Kazchariと息子は毎年キャンプに出かけているため,もちろん息子用の寝袋,およびテント内に敷くエアマットを所有している.
そのセッティングや片付けを少しずつ本人にやらせてはいるが,ついついKazchariが手伝って,いや全部やってしまうことが多い.これは良くない.
ゆえに,この機会に当日の練習も兼ね,1人でやらせてみることにした.
息子の寝袋はAmazonで買った格安のマミー型.
3シーズン用だと思われるが化繊製のペラペラ.
「まず収納袋の幅に合わせて二つ折りにし,端から力をこめて巻いていけ」と指導.
最初はどうしてもうまく巻けず,球状体になってしまう.
すると収納袋に入らない.
3回ほど巻き直すと,ようやく収納できるサイズになった.
よしよし.
次は問題のエアマット.
20年以上前に,バイクツーリング用に購入した「サーマレスト3/4サイズ」のモノ.
大人だとせいぜい背中から大腿後面までしかカバーしないが,息子なら全身対応.
まずは収納袋から出して広げ,バルブを緩める.
最近のマットだと自動吸気で勝手に膨らむのだが,こいつは古いためか,そのままだとぺしゃんこ.
バルブから口で空気を供給する必要がある.
息子の肺活量が足りないのか,なかなか膨らまない.うーみゅ.
何度かコツを指導すると,なんとか実用に耐えるレベルまで空気が入った.
問題は排気と収納である.
バルブを開いて,寝袋同様,二つ折りにして端から丸めていく.
力不足の上,中の空気がなかなか抜ききれないので,適切なサイズにすることがどうしてもできない.
徐々にイライラする息子.
ここは叱咤激励だけでなく,五十六語録的に「やってみせねば」と見本をみせる.
いとも簡単に収納したオヤジのテクを見て火がついたのか,その後,何度も何度もチャレンジする息子.
うむ.弱音をはかず,投げ出さないところがエラいぞ.
で,かなり歪だが,なんとなく丸まったマットを収納袋に無理矢理,最終的には足を使って強引に押し込む.ふ,袋がぁー.
つーことで,なんとかがんばった結果が上の写真...お,おぅ...
後は当日一人でできるかやな.
とりあえず,諦めずに最後までやりきれたのは,キャンプ時に少なからずやらせた経験があったからかもしれん.
キャンプ経験は情操教育として優れていると言われる.
ファミリーキャンプ7年。アウトドアはちゃんと情操教育になったのか。
概ね同意.
もう一つ,親の対応次第では不味いことに...と継承を鳴らす記事も.
キャンプにおける 大人と子どもの関係『キャンプの作法~12月号より』
こちらは少々耳が痛い.
せっかく楽しみに来ているのに,キャンプでハイテンションになった息子を,家と同様に叱ってしまうものよくある話.
「時間がかかるから」「やらせてもやり直し(二度手間)」と,片付けなどもついつい親がやってしまう.
思い起こせば,Kazchariもキャンプに関してはほぼ独学だった.
親と一緒に行った記憶もないし,オートバイによるキャンプツーリングも仲間に誘われたわけではない.今も昔も変わらぬ趣味ぼっち.
そんな中,多くの失敗をした.
自分で解決したこともあれば,それを助けてくれた人もいた.
誰かが”転ばぬ先の杖”を用意してくれたわけではなかった.
キャンプ場の選定やテントを貼る場所の選び方.
ギア類も広げるだけなら簡単だが,片付けるのが超面倒.
さらにはクルマやバイクへのパッキングにもコツがある.
寝場所を快適にするにはどうすればよいか.
手間をかけずにおいしい料理をどう作ればよいか.
ギアの故障時は?
大雨時の対処は?
などなど,限りない創意工夫と,予測できないトラブルへの問題解決能力が常に求められる.
それらを得る絶好の機会を子供から奪ったらアカンね.
つーことで,次のキャンプでは,お客さん待遇改め,息子の参加度合いを増やすべし(現在計画中).
Kazchariの予定では息子に,
中学生で北海道一周.
高校生で日本一周.
大学生になった後は,世界へ羽ばたけ!
と期待をかけている.
そして年老いたとーちゃん(Kazchari)に”安息の地”を提供してくれ(なんのこっちゃ).