旅の回顧録~1993年のヴェトナム(5)

1993/4/10 Sat

南行きメンバー募集.

相変わらず書類がそろわない.
日々不安の中で過ごす.
何のために旅をする?
苦行の一種なのか?

「気にしない」と思えば思うほど気になってしまう.
なんとかなると思っていても,なんとかならない時があるのが個人旅行.
まるでロールプレイングゲーム.
決められた手続きをクリアしていけば,いつかはゴールにたどり着くのだろうか?

というわけで,サイゴンでの事務手続き地獄はまだ続く.

朝から大前田(T)さんと市内の公安オフィスを訪問.

その結果,大前田(T)さんは現状のままだと,やはり来週の月曜日には出国しなければならないらしい(警官によって意見が違うようだ).
とてもじゃないが,この後,陸路でハノイまで北上し,中国(昆明)に抜けるようなルート設定は日程的に不可能.
同様のルートでラオスに抜けたいKazchariも,今の滞在許可期間では全然足りない.

まぁ,こうした途上国,特に国がようやく安定し,これから観光業に力を入れようとする国に,手続き上の不備というか,いい加減さはありがちではある.

特にヴェトナムにおける個人旅行が解禁されたのは最近.
団体旅行ならまだマシ.
個人の個別事情にいちいち対処するのは,国としても面倒くさいのだろう.
(※これは日本大使館も同様と,この半年後に痛感する)

実際,今日会った空港inの旅行者は,なぜか一週間の滞在しか許可されなかったそうな.
この適当なシステムの被害者が日々増え続けているような気がする.

さて,公安からの帰り道に郵便局で日本の友人に絵葉書を出した.

そして少し大きめの百貨店へ.
◯◯市場と違って品揃えは...良いのか? 高いのは確か.
そこで,念願のコーヒーフィルター,新しいコイル電熱器(壊れたので2代目),コーヒー豆(ひいたもの)を購入.

さらにベンタン市場に寄って鉄製のマグカップも購入.
ふっふっふ,ついにヴェトナムコーヒーを楽しむための一式をそろえたぞ!

VAN CANHホテルに戻ると,以前会った新婚さんに偶然再会.
「最近,見ないなぁ」と思っていたが,何かの事情で一度バンコクに戻り,再びサイゴンに帰ってきたらしい.
金持ちは違うのぉ.

SINカフェに行き,これまでの手続き狂騒曲を説明.

今後予定している南部デルタ地帯のミトやカントー方面への遠征メンバーに誘うと,快諾.

夜は大前田(T)さんを交えてまたも中華街へ.
今日も食った食ったの一人17000ドン(安っ).

そして,ホテルに帰って作ったヴェトナムコーヒーは...あまりに苦かった.

(続く)

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その前日 ⇒ 旅の回顧録~1993年のヴェトナム(4)

その翌日 ⇒ 旅の回顧録~1993年のヴェトナム(6)

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