2021/7/12 Mon
何もかも異例
『Tour de France 2021』も本日2度目の休息日.
怒涛の第一週に比べると,非常におとなしい第二週だった.
その理由は総合優勝者がほぼ確定してしまったからに他ならない.
よほどのアクシデント,集団落車に巻き込まれるとか,それこそ新コロに感染するとかじゃないと,ポガチャルの連覇は揺るがないだろう.
昨夜の第15ステージのJ-SPORTS実況でも,栗村さんが「これはもう完全に粗探しですが,ポガチャルの弱点は”暑さ”かもしれません」と根拠不明の論説を繰り出す始末.
フランス現地の実況もだいたいそんな感じなようで,興味の対象は「山岳賞は誰か」「ポディウム(2位と3位)は誰か」に移っているとのこと.
で,実際のレースも総合勢にロクな争いもなく,まったりと終了.
やはりヘルメットから飛び出た髪の毛にはラジエーター機能が備わっているようだ.
トピックと言えば”吸血鬼”マルタンが,下りジャージジッパー全開のせいで遅れたぐらいか...(一説にはエアロロードじゃなかったからとか)
前半はめちゃめちゃ面白かった今年のツールやけど,このままダラダラと続くとエンタメとしての評価は下がるなぁ.
それでも,各種ロードレースブログの細かいネタは面白いけどね.
例えば,第14ステージでは,久々にTREKのモレマが勝った.
DOMANE乗りとしては単純にうれしい.
その勝利に関して面白い記事が...
2021ツール第14ステージで、バウケ・モレマは最も必要なアイテムなしで勝利している その必要な物とは?
Kazchariなんて,割と短距離でもサイコンをピコってしまう.
もちろん自分の走りをSTRAVAに記録するためでもあるが,プロのレーサーが距離や速度を気にしないとは(パワメも?).
あれかな,ダイビングインストラクターがもうログ付けしないのと同じか.
「この方法でハンドルバーも素晴らしく綺麗であることが好きなんだ」というセリフがベテランならではの台詞でカッコ良い.
まぁ,モレマもポケットにはサイコンを入れていると言っているので,走行データはしっかり保存してるんやろうけどな.
さらにさかのぼると,例の「モンバントゥ2回登り」ステージ.
”脚質ファン・アールト”の真骨頂.
「ウサイン・ボルトがマラソンで優勝したみたいなもん」というたとえが最もわかりやすいが,興奮しすぎたせいか,娘(中三)にこのミラクルを説明するのに,以下のたとえを使ってしまった.
「ええか,この石神千空みたいな髪型のファン・アールトっつー選手やけど,ほれ近所に十勝岳ってあるやろ? あれの倍くらいある山を,なんと二回も登って優勝したんや.その前の日はスプリントステージで2位になってるから,たとえて言うなら,カール・ルイスと瀬古を足して2で割ったような選手や!マンガや!」
ここでヨメさんから「その説明,古すぎてわからん」とのつっこみ.そらそうだ.
そして”山岳ギリギリ隊長”こと復活のカベンデッシュ...本人よりも記録が並ばれたメルクスさんのコメントが爆笑.
そうそう,一週目で大暴れしたマチューや,三週目は走らないニバリに関して.
何でも東京オリンピックの準備だとか.
ルール違反でもなんでもないんやろうけど,途中で計画的にリタイヤするのって,あまり好きではない.
「今日で終わり」というのと「明日以降も走り続ける」選手では絶対的パフォーマンスやモチベーションが全然違うと思う.
逆にオリンピックが中止になっていたら,今年のツール,どういう展開になってたんやろ.
話はガラっと変わるが,モンキー125に乗るようになって,モーターサイクルとロードバイクの違いについて気付いたことがある.
モーターサイクル ⇒ 大地,匂い,光,音,色,風など自分を取り巻く世界との対話
ロードバイク ⇒ 心臓,肺,筋肉の躍動感など自分の内面との対話
極めて主観的かつ印象的.
ただ言えるのは...両方とも好きだということ.