2020/8/31 Mon
サガンのモチベーション.
『Tour de France 2020 Stage2』はフランス人のアラフィリップが勝った.
今回もガッツポーズが決まってたな.
ホンマ,画になる漢.
ラテン系ちょい悪オヤジっぽい雰囲気がカッコよい.
実際にはどんな人か知らんけど.
昨年の大活躍が再び!とフランスは大盛り上がりだろう.
でも...3週目でまたベルナルにやられてしまうのだろうか?
さて,序盤からいきなり登場する山岳ステージ.
総合系の争いが早くもはじまると言われつつも,中盤の一級山岳では平和.
なんだかんだで一週目は何も起きない,起こさないのだろうかと思いきや,ニースに戻ってからの山2つで動きだした.
町中で抜け出した3人に,後ろから大集団が怒涛の如く迫りくる,非常に見ごたえのあるレースだった.
いつも思うのだが,アダム・イエーツ(サイモンでもええけど),あの細い身体のどこに,あんなエネルギーが蓄えられているのだろう?
アラフィリップはともかく,もう一人のスーパースター「ペテル・サガン」について思うこと.
何しろ強い.おまけにイケメンでおしゃれで自由人.
インタビュー時のハイトーンで朴訥な英語にも親近感.
「怪童」というあだ名がこれ以上似合うキャラはいない.
元々MTB出身のスロバキア人.リオ五輪ではMTBで出場した.
YouTubeでのプライベートチャンネルでは,ロードでの階段上りやMTB練,それに筋トレをよくアップしている.
ちなみに,これまでのロードレースの成績は...
世界選手権ロード:2015年・2016年・2017年優勝
ツール・ド・フランス:2012年〜2016年・2018年・2019年ポイント賞、2016年総合敢闘賞,区間12勝
ブエルタ・ア・エスパーニャ:区間4勝
2011年〜2015年・2018年国内選手権ロード優勝
2013年GPモントリオール優勝、ヘント〜ウェヴェルヘム優勝
2015年ツアー・オブ・カリフォルニア総合優勝、国内選手権個人タイムトライアル優勝
2016年ツール・デ・フランドル優勝、GPケベック優勝、ヘント〜ウェヴェルヘム優勝、欧州選手権ロード優勝
2018年ヘント〜ウェヴェルヘム優勝、パリ〜ルーベ優勝
お腹いっぱい.
JSPORTSの放送でも,元チームマッサーの中野喜文さんが,サガンの同国人マッサーから聞いた話として「もうこれ以上欲しいものはない.次に何をしてよいのかわからなくなった」とサガンが漏らしていたというエピソードを紹介していた.
他にも「ロードレースは観戦するのに長すぎて退屈」「つまらないから2021年でロードを引退する」などと発言したり...お前は夜神月かグリフィスか!
まぁ,極めてしまった者だけが言えるセリフなんやろね.
それに対し,中野さんはポガチャルやファンアールトなどの強い若者の台頭に,再度闘志を燃やしてほしい,というようなこと言われていた.
今日のレースではクリストフのイエロージャージ獲得による繰り上げで,早くも標準服たるグリーン・ジャージを着ているいつものサガンが見られた.
スタートから16km地点にあるスプリント・ポイントを目指し,逃げにのる.
しっかり2位でポイントをゲット.
クリストフとの差を詰める.
ここまではセオリー通りの展開.
この後はキツイ山岳が控えているため,集団に戻って休みながら集団ゴールを目指すのがセオリーなのだが,なぜかサガンは戻らない.
この行動に関しては,解説陣も首をひねっていた.
いくら“登れるスプリンター”とは言え,残り距離も長く逃げ切りはどう考えても困難.
勝手な想像だが,単純に「自分の気持ちの良いペースで走っていただけ」が正解かもしれん.知らんけど.
口では色々言ってるけど,何よりも自転車が好きなんやろな,サガンは.
少し前の2016年の発言らしいけど,こんな言葉も残している.
“Maybe it’s good weather or bad weather, if it’s cold then hot―you’re always on the bike. You have to like that. If you don’t like that, it’s hell.” ―Peter Sagan「天気が良くても悪くても、寒くても暑くても、バイクに常に乗っている。乗るのが好きじゃないとね。嫌いなら、それこそ地獄だよ」- ペーター・サガン
(スペシャライズドの公式ブログより転載)