高額海外自転車ツアー~どんな人が行くんやろ?

2024/2/1 Thu

思い出と節約と

人生最初の海外旅行はケニア-インド-ネパールの旅.
ツアー参加ではなく,完全に個人旅行.
いわゆる格安航空チケットをHISから買っただけ.

1990年の話なので,ぼんやりとした記憶しか残っていないが,伊丹-ボンベイ-ナイロビのエア・インディア往復チケットで25万くらいしたと思う.

これに加えて3週間分の宿やら食事代,それにケニアでのキャンプサファリツアー参加代を加えると総計で32万くらいといったところか.

大学の卒業旅行だったが,その割にはけっこう金持ってたな,当時は.

時は流れ,会社をやめて出かけた無期限・東南アジアバックパッカーの旅
80万円分のT/Cを腹巻に隠して出発.
その10ヶ月後に睡眠薬強盗に遭い,パスポートと40万ほどのT/Cを盗まれて旅が強制終了した.とほほほ.これぞ盗難アジア.

専門学校を経て,まっとうな社会人のふりをしていた頃は海外旅行に行かず,もっぱらオートバイによる国内キャンプ旅.

その後,2年間ほどジャマイカに滞在.
帰国直後,ヨメさんと地球一周の旅にでかける.
確か3大陸プラン(北米・南米・ヨーロッパ)で一人37万ほどのチケットを購入.
当時は文字通りの分厚い紙のチケット.一路線使用したら一枚ずつちぎっていくのが味わい深い.
80日間ほどの旅で,2人で総額200万ほどかかったかも.
アラスカフィンランドのせいだ.

北海道に引っ越して再就職後は,GWや9月の連続休暇でダイビングツアーに参加することが増えた.
「南の島で潜る」という目的がはっきりしているなら,個人で手配するより安いし効率的.
10日間ほどのツアーで10~15DV付で,毎年35万ぐらい払っていたか.
最後に潜ったのはインドネシアのラジャ・アンパット.
2019年12月のことである.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

ダイバーなら誰もが一度は憧れる地の一つ.
普通にツアーに申し込めば(当時で)60万近かったように思う.
ただ,この年はツアー説明会参加特典のじゃんけん大会で見事勝利し,クルーズ船半額チケットをゲット.そのおかげで総額40万台に収まった(それでも高けーわ).

上には上があって,ハイエンドの「ココ島」(コスタリカ)や「ガラパゴス島」(ガラパゴス)になると,100万越え.
もはや庶民が出せる額ではない.

以前,クルーズ船でご一緒した,とあるマダムは「ガラパゴスは3回行った」とおっしゃられていた.どこの大富豪

まぁ,この人ほど極端でなくても,ダイビングツアーに参加されているメンバーはお金持ち(=医師,看護師,社長業,大企業の役職)が多かったなぁ.

ついでに言うと年配者も.
あるクルーズ船では40代後半だったKazchariが一番年下だったこともあった.

ダイビングツアー以外で印象的だったのが,先日の記事でも少し触れた「ボルネオ島縦断ツーリング」

バイクでボルネオ島縦断ツーリング

成田からの往復チケット,レンタルバイク,全ての宿・食事代がついて驚きの23万円
途中で合流した旅行会社の社長さん曰く,「今回はモニターツアーなので」とおっしゃっていたが,絶対赤字でしょ,これ?
当時も今も格安.
もし,今この値段であの内容のツアーであれば,また行くね.
まぁ,このダンピングのせいかどうかが知らんけど,会社はつぶれてしまったわけだが.

同行していた「ダヤン」で有名な池田さんがエッセイを出しておられます.

話を戻す.
新コロのせいで中断していた海外旅.
この度,ようやく復活!

さらにチャリ沼に沈み込んだKazchari.
となれば「次の海外旅行はチャリで」という選択肢が浮上して来てもなんの不思議もない(後付け).

まずは,チャリで海外と言えば,まず思いつくのがグランツールの舞台,ヨーロッパだっ!
ツアーなら専門の旅行社がある.

フェロートラベル

えー,はい.
わかりますが,驚きの値段.
目玉のツール・ド・フランス観戦ツアーだと...

ツール・ド・フランス2024観戦&サイクリングツアー

特に燃料サーチャージがとんでもない.
ハイエンドロードが一台買える(そこ?)

レース見学抜きのライドツアーだけでも...おっ,おぅな価格.

ドロミテサイクル・ハイライト10日間

実は数年前にこの会社のツアー説明会に参加したことがある.
一人参加だとシングル部屋代がかかるのが残念だった(諦めた).

ヨーロッパ関連だとやはりPBPが気になる.
2023年大会だと,ツアー47万,個人手配で53万という情報がある.
やはり燃料サーチャージ代がエグイが,ツアーと個人に思ってた以上に差はない.
むしろ手間暇はおさえ,走りに集中したいのならツアーの方がコスパはよいように思われる.

とまぁ,こんな感じで検索していると面白い代理店を見つけた.

風の旅行社

うおお,ツアーで組まれているエリアが実に好みだ.
で,この会社が現在プッシュ中なのが,アマゾンしかもマチュピチュを含むサイクリングだ.

8/30(金) 南米・ペルー -アンデスからアマゾンへサイクリング11日間-

これは素晴らしい.
南米の上半分は老後の楽しみにとってあるのだ(ハードすぎやしませんかね?).

で,肝心の料金は...絶望の120万円

もはやツール観戦を越え,ガラパゴスダイビングと同等だとは...

いくらリスクの高い南米とは言え高すぎでは?
あぁ,そうか,完全武装のボディガード付きか.

マチュピチュと言えば,今こんな話題が...

世界遺産・マチュピチュ入場券をめぐり 地元業者が抗議デモ 観光客にも影響広がる

さすがの不安定さ.
そのうちエアーズロックのように登頂禁止になったりして.

てな感じで,海外の自転車ツアーをざっくりと調べてみた.
想像以上に費用がかかる(ようになった).
それでも企画が立ち上げられ,催行人数が埋まることを考えると,こうした大名ツアーにポンとお金を出せる層もまだまだいるということか.

ちなみにKazchariの「環島」は総額20万ほどと考えている.
うち,航空運賃ですでに半分は使っているけど.

まぁ,ケチり過ぎて観るべきものを観なかった,すべきことをしなかったと後悔するは嫌なので,そのあたりの審美眼,直観への信頼が重要やけどな.

まっ,一生に一度の思い出のつもりで楽しみましょう.

旅,特に海外旅行ほど最高の娯楽は存在しないのだから.

ファットなメンテとネパールカリーライド

2024/1/27 Sat

あの頃.

OLYMPUS TG-5

曇り.温度:-4 ℃,湿度:81%,体感温度:-5 ℃,風速:4.0 km/時,風向:NW

土曜日である.
午前中に時間ができた+吹雪なし.
これは出かけねば.

とりあえずの目的地は「ヨシリン」さん.
昨年のクリスマスに訪れたところ,見事に年末休業.
今回はそのリベンジも兼ねる.

ファットな自転車屋巡りとクラッシュライド

オーバーホール後,通勤で毎日使用,山登ったりレースに出たりと酷使したファットくんの点検もお願いしたい.

まずは駅前方面へ.

OLYMPUS TG-5

旭川の歩道は広いため,歩行者と自転車共用可が多い.
ただし冬はやっかい.
除雪は入っているものの,幅が狭くなるため歩行者を追い抜くことは難しい.
もっとも,この時期に外を歩いている人はほとんどいないけど.

OLYMPUS TG-5

スムーズに駅前まで移動.
長らく地元住民のKazchariだが,鉄道の利用は数えるほど.
札幌に行くにしても高速バスが安くて便利.

で,そのまま旭町方面へ.
今回は無事営業中.

OLYMPUS TG-5

駆動系を中心に点検してもらう.
特に問題なし.
さすがスペシャのファットだ.なんともないぜ!

台湾旅行経験者のお客さんから「(Kazchariに)あげてください」と店長さんに託されていた,仏式⇒米式バルブアダプターをいただく.
旅行中,あちこちでポンプは借りることはできるが,仏式対応のモノはめったに存在しないらしい.ありがたい.

そうそう,先日「環島」のチャリを持参からレンタルに変更する旨の記事を書いた.

ここにきて「環島」プランに大変更!?

早速,先方のMathewBikeさんから連絡あり,無事希望の「Surly Touring Bike」が予約できた.

https://mathewbike.com/touring-bike-rental/

デポジットは1,050台湾ドル(約¥5,000).
PayPalで支払った.事前にマイナンバー登録してて助かった.

後は借りれる用品の確認と持参するギアの選定やな.
チャリという大荷物がなくなるだけで,ぐっと気楽な旅になった.

家族連れのお客さんがやってきたので退散.
旭川新橋から冬まつりに向けて製作中の雪像が見える.
そういや何年か前,「アニキ」こと水木一郎が歌ってたなぁ...合掌.

OLYMPUS TG-5

地味に面白い旭川の市内探索.
クルマでは見逃してしまうような路地裏に様々なオブジェを見つける.

OLYMPUS TG-5

それに,なんと言っても積雪によるどこもかしこもグラベル化が街中ライドの醍醐味よ.
Go&Stopの繰り返しで距離以上に脚を使う.
それにわだち,雪だまり,穴,アイスバーンなどのトラップ多数.油断するとこける.

OLYMPUS TG-5

12時を過ぎた.
腹が減った.
「かつやは飽きたしなぁ...」と言いつつも,やはりコスパ最強の「かつや」方面にハンドルを向けてしまう悲しい性.

旭川東光地区.
かつて沖縄料理店があった場所が,いつの間にかネパールカリー屋になっていた.

隣接するラーメン屋とどちらにするか,しばし熟考.
ランチメニューが意外に安かったカリー屋チョリチョリにする.これが大正解だった.

OLYMPUS TG-5

店に入ると「ナマステ~」の元気な声.
てっきり色黒の顔の濃い人かと思いきや,メガネをかけたモンゴロイドなご主人.

「あぁ,チベット系の人かなぁ.日本語うまいっつーか,自然やなぁ」と勝手な思い込み.
後でわかったけど,ご主人は純な旭川出身の日本人でした.

iPhone11 Pro

本格的な店内の装飾,さりげなく置いてある書籍(旅行人ノート)からして,ひょっとして只者ではない人かも...と思い,他にお客さんがいなかったので「ひょっとして元バックパッカーですか?」と質問.

やはりそうでした.
あまりにも経歴が多様だったので,全てを正確に思い出すことは無理だが,アフリカに5年ほど住んでいたそうな.
ソマリア,イラク,アフガン,ブラジルのファベーラなど,かなりアレな地域にも滞在.
街の地図作成を趣味(?)にされており「旅行人」にもページを持っておられた.

他に日本のボランティア団体のアテンドやら,東京で芸能事務所を開いていたとか,いやはや凄まじい経歴である.
で,今はシェルパ族の奥さんと結婚し,この店を開いたとのこと.

旅話の内容が,Kazchariの知識や経験とかぶるところが多かったので,失礼を承知で年齢を尋ねたところ,やはりというかなんというか...同い年でした.
まぁ「遊星通信」とか「ジュライ」「楽宮」「北京飯店」の話が通じる同志はめったにいない.

iPhone11 Pro

パッカー旅のあるあるで盛り上がっていたところ,注文した「豆カレー」「チキンカレー」とナンのセット(Cセット)が到着.
これにサラダとドリンク(チャリ),デザートのアイスクリームがついて¥1,270はかなりリーズナブル.
ちなみに(巨大な)ナンはおかわり無料だ.もちろん美味し.

iPhone11 Pro

旅の話の他,Kazchariのファットバイクに興味津々.
値段やら走る場所など色々とレクチャー.
冬チャリ最高! ようこそ〇ンタイの世界へ.ダヒャダヒャ.

iPhone11 Pro

さほどクセもなく,辛さも選べるので子供連れでもなんとかなりそう.
今度,うちの子らも連れてこよう.

で,ツインハープ橋を渡れば,家まですぐである.

OLYMPUS TG-5

帰宅後はさっとシャワー.
街中ライドとはいえ,汗はかく.

本日はハスラーのメンテナンス日.
ディーラーに行かねばならん.

うちのハスラーも10年目.
ディーラーに行くたびに「そろそろ新車どうですか?」と勧められる.

うーん,秋に発売されるらしい新型の「スペーシア・ギア」が気にならないことはないことはない.

スズキ 新型「スペーシアギア」フルモデルチェンジ 2024年10月発売

そやけど基本価格が...
ぐぬぬ.DOGMAと同じ価格帯か...(おい)

おっと,その前に「クランカー」さんへDOMANEを輸送.
そう,今度はこいつのオーバーホールである.

DOMANEの今期オーバーホール完了!

誰や,チャリは金かからんって言うたんわ!
台湾には連れていけなくなったけど,DOMANEには今年もブルベで活躍してもらう予定だ.
現在61000km越え.まだまだぁ!

OLYMPUS TG-5

共感しかない~『語学の天才まで1億光年』

2023/12/1 Fri

あの時あの場所で

iPhone11 Pro

高野秀行著『語学の天才まで1億光年』を読んだ.

語学の天才まで1億光年

著者はノンフィクションライター.
早大探検部出身だけあって,ただの旅ではなく誰も行かない国や地域(いわゆる辺境)にて,珍しい経験や調査をすることをテーマとしている.
全著作を読んでいるわけではないものの,いわゆる冒険家や極地探検家とは異なるアプローチで,Kazchariの知的好奇心を満たしてくれる作家さんである.

高野さんは1966年生まれ.
Kazchariと1歳違いである.
しかも1992年から93年にかけ,チェンマイ大学で日本語を教えていたという.
ちょうど,その頃にKazchariもタイを中心に東南アジアをあちこち放浪していた.ひょっとしたらどこかですれ違っていたかも.

高野さんの著作では,なんと言っても『謎の独立国家ソマリランド』が有名.
数多くの賞を受賞してる.

謎の独立国家ソマリランド

いわゆる未承認国家への訪問記.読み応えある大作で面白いことは面白いのだが,国が国だけに単独行とはならず通訳やら護衛兵同行.過去作に比べるとちゃんとしすぎ.つまり高野成分少な目で物足りなかった(すいません).

危険な国への潜入探検モノだと『アヘン王国潜入記』が超好み.

【カラー版】アヘン王国潜入記 (集英社文庫)

いくら国外とは言え,その目的も行動もかなりヤバい.

ちなみに個人的に最高傑作だと思うのが『怪魚ウモッカ格闘記』である.
これ超一流のミステリー小説では?(高野初読者には決しておすすめしません).

【カラー版】怪魚ウモッカ格闘記 インドへの道

さて,今回の『語学の天才まで1億光年』は,そんな世界の辺境を旅するために学んだ数々の言語の習得方法の実録記である.

本書に登場する言語は以下の通り.

フランス語,リンガラ語,ボミタバ語,イタリア語,スペイン語,ポルトガル語,タイ語,ビルマ語,シャン語,中国語,ビルマ語,ワ語

確かにこれだけ話せれば,地球上どこに行っても大丈夫(一部極地言語も混ざっているけど).いや,ロシア語も必要か.

本書はそれぞれの言語を学ぶに至った経緯や,過去の著作の補助ストーリーが追加されている.高野ファンにとっては懐かしくもあり,楽しい構成である.

エピローグに記してあるが,今も筆者の言語学習スタイルは変わっていないそうだ.曰く...

・誰でもいいからネイティブに習う
・使う表現から覚える(目的に特化した学習)
・実際に現地で使ってウケる(現地にいるとき即興で習うことも多々あり)
・目的を果たすと,学習を終え,速やかに忘れる(ひじょうに残念であるが)

まさにそう.

Kazchariが知人に「海外旅行,楽しいでぇ」と言うと「私,英語できないから無理です」という返事が多いが,これは大きな間違い.

確かに共通語としての英語は便利だが,町中に出れば英語が全く通じない国は多い.
いや,町中どころかチリの空港のインフォメーションで「habla ingles?(英語話せますか?)」と尋ねたら,「no!」の一言で逃げられた経験もある.

それに英語が公用語じゃない国で,英語だけで通すとホテルやらガイド,観光客相手の店でしかコミュニケーションがとれない.
これは実にもったいない.

Kazchariも高野さんほどではないが,新しい国を訪れるごとに,なるべくその国のローカル言語を覚えて実践してきた.
と言っても,せいぜい挨拶と数字,「ありがとう」「~はどこですか?」「いくらですか?」程度だが.
少し慣れてくると辞書に載っていないようなスラング,特に卑猥な言葉を教えてもらった.これが若者にウケる(当時はKazchariも若者だった...).

そう,高野さんも書いているけど,語学教室や教科書で習う言葉と,実際に現地の人が使っている言葉はかなり異なる.
日本語もそう.
本書内にて中国人の先生が例文をあげている.

教科書 ⇒ 「大きいものを取ってください」
実際  ⇒ 「ねぇ,あのでっかいやつ,取って」

これが「本当のネイティブの言葉」
確かにその通り.
それに文法や発音が正しいだけでなく,大きさやトーン,スピードも合わせないと決してネイティブ(風)にはならない.ようするに「ノリ」が大事.

どの言語にもこうした要素はあるのだろう.
うーん,基礎はともかく,生きた言葉を習得するには,やっぱり現地にいないとあかんな.

Kazchariの場合,英語を除くとマレー/インドネシア語スペイン語をよく話した,いや使った.
やはりアルファベット表記で発音が簡単な言語は覚えやすい.

タイの滞在期間が長かったので,声調地獄のタイ語もがんばった.
お隣のラオスカンボジア(僧侶限定)で通じた時はうれしかったなぁ.

あれ? かつて2年間,がっつりひたったはずのジャマイカ英語は?
うーん...ついぞ満足いく域に達することはなかった.

事前に本書の指摘に気づき,真面目に取り組んでいたら,もう少し上達し,ジャマイカに溶け込むことができたろうに...すべては後の祭りである.

旅の指さし会話帳53 ジャマイカ(パトワ語・ジャマイカ英語)

高野さんの旅の原点と言えば,早大探検部時代の一大プロジェクトを記録した『幻獣ムベンベを追え』に詳しい.

幻獣ムベンベを追え

今回初めて知ったのだが,高野さんはコンゴ旅行の前に初の海外旅行としてインドに渡っている.
これまた,ほぼ同時期にKazchariもインドを旅している.
つまり見てきたこと,感じたことがかなり近い.
読んでいて共感しかなかった.

最も印象的なのはパスポート盗難事件のくだり.
恥ずかしい話だが,実はKazchariもこの被害にあったことがある.

1993年10月.タイのチェンライにて,同じ宿をシェアした“自称”イタリア人に睡眠薬をもられてパスポート,T/C,現金,航空チケット,カメラ全部やられた.

その後の警察とのやり取りは,もちろん英語.
必死になると自分でも驚くくらい流暢に話せたなぁ...って,どうでもええわ!

バンコクに戻って日本大使館に出向き渡航書を発行してもらい,帰りのチケットも航空会社のカウンターでゴネにゴネて再発行get.

そして飛行機に乗るまでの数日間,何もかも失ったKazchariは,国籍問わずホンマいろんな人に助けられた(助けを求めたせいもあるが).

翌年,その際にお世話になった人々へのお礼および,もし事件に遭わなければ次に行く予定だったミャンマーを訪れたのは,理不尽に旅を中断させられたことへの怒りだったのかもしれん(我ながら負けん気強すぎやろ).

ただ,後年考えるに,あの時パスポートを盗まれ,一年近くに及んでいた旅が強制終了させられたのは幸運だったかもしれん.
もしあのままダラダラ続けていたら,少なくとも今の生活はない.
きっとどこかの国で「沈没」し続けていただろう.
それはそれで楽しい? わからん.それはマルチバースの話.

高野さんの場合,どういう事情だったのかパスポートと航空券は戻ってきたようだが,そんな奇跡が起きることもあんねんなぁ...

つーことで,高野さんには到底かなわないものの,なるべく現地の言葉を話そうとしていたKazchariには実に刺さる本でした.

そして2023年現在.
4カ月後には久々の海外旅行が控えている.
あの頃のように,ちょっと言葉を勉強してみようかなぁ.

語学学習/ 説出好中文 台湾版 ペラペラ中国語

もう(不安もふくめて)楽しみしかない.

ヴェトナム,ダラットの本屋にて 1993年5月撮影

あぁ異国の地よ~過ぎ去りし日々

2023/9/7 Thu

全てが愛おしい

先日,Yahooニュースで面白い記事を読んだ.

いま空港でトラブル続出…日本人の若者の7割がじつは知らない?「パスポートの落とし穴」

この記事の若者(?)を笑えない.
新しいことに関しては誰もが初心者,失敗して成長するのだ.

むしろ,代理店に頼まず自分でやろうと思ったことを評価したい.
その考え方だけで既にチャレンジング.素晴らしい.

新コロ禍が(ほぼ)明け.今夏から海外旅行に出かける人が増えているようだ.
ただし円安が猛威を振るっている.

PBP参戦などの記事を読むと,燃料サーチャージはもとより,現地での飲食代,日用品の値段がえげつない.
赤コーラが¥500とか...

Kazchariが最後に海外(インドネシア)に出かけたのは2019年12月.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

当時ですら,円の価値は既に怪しかった...

本当に時代は様変わった.
海外旅行って,もっと気軽に行けていた気がする.
では,そんなKazchariは,これまでどこを旅してきたか.

Kazchariが人生初の海外旅行に出かけたのは1989年である.
大学の卒業一人旅.行き先はケニア,インド,ネパールだった.

なぜこのように変則的なのかと言うと,当初は西アフリカのトーゴが目的地(フォスターペアレントの寄付先)だったからだ.
旅行代理店に相談したところ,「旅行初心者に西アフリカは難易度MAX」と諭され,代わりにメジャーな観光地であるケニアを薦められて変更した経緯がある.
今のスキルがあれば,ケニアからトーゴに飛べただろうが,当時はレベル1の雑魚.素直に断念した.

その際,利用した航空会社はエア・インディア.
往路,復路ともムンバイ(旧ボンベイ)でのトランジットが可能だった.

それで,インド(とネパール)を旅することになったのだが...いやもう,噂に違わぬカオスっぷり.それまでの全ての価値観がぶっ壊れた22歳の春だった.

その後,会社勤めをしたが,仕事のあまりのつまらなさに3年も経たずに退職.
大企業だったため,いわゆるブラックではなかったけど.
ひたすら自由が欲しかった.山の向こう,海の向こうの景色が見たかったのだ.

向かったのは盗難...おっと東南アジア.
タイ(バンコク)を皮切りにラオス,カンボジア,ヴェトナム,マレーシア,シンガポール,インドネシアを10ヶ月ほどバックパッカー.

旅の回顧録~1993年のカンボジア(1)

旅の回顧録~1993年のヴェトナム(1)

戻ったタイにて睡眠薬強盗の被害に遭い,パスポートと有り金を全部ヤラれたので旅は強制終了.
そんな26歳,無職の秋.

猛勉強(?)の末,専門学校に合格.
入学前に旅館住み込みバイトで軍資金をため,再びタイの事件現場へ渡航.
その時,お世話になった方々に御礼.
落とし前をつけるため,そこから前回の旅をリスタート.
訪問を予定していた国,ミャンマー(ビルマ)を訪れる.
あそこまでやさしい国民性を他に知らない.

専門学校にておとなしく1年を過ごす.
比較的時間のあるうちにと,進級前の春休みに再びインドへ.
全く予定になかったが,現地思いつきでモルディブを訪問.
ありえない美しさの海にて,初めてスキューバ・ダイビングを経験する.

『南の島の大統領』を観た~モルディブの思い出

残りの専門学生生活を送る.
バイク事故により1年留年する羽目になったが,無事卒業し国家試験合格.
同級生だったヨメさんと結婚し,久々にまともな社会人生活を送る.

3年が経過.
かねてからの野望,青年海外協力隊への参加を模索.
参加要件を満たしたため,選考試験を受ける.
ちょっとした病気に罹患したことにより,見事に不合格.
資格を活かして1年間パート勤務.

2回目の選考試験で無事合格.
ジャマイカに2年間滞在することになった.
そんな35歳の冬.

派遣中は3週間の自主的な海外研修が可能.
近隣&許可された国だったドミニカ共和国,パナマ,コスタリカを訪問.
各国の隊員によるアテンドがディープだった.

無事2年間の任期を終えた...のだが,これまた自費での帰路変更可能.
メキシコ,ベリーズ,グアテマラに立ち寄ってから成田の地を踏んだ37歳の春

これまた資格を活かして職を見つけ,大阪から北海道へ引っ越し.
失業状態から再就職まで3ヶ月ほど時間ができたので,ヨメさんと地球一周の旅に出る.

世界一周堂の3大陸コースを選択.

アメリカ(アラスカ),メキシコ,チリ,アルゼンチン,パラグアイ,ブラジル,スペイン,モロッコ,ポルトガル,エジプト,フィンランドを訪問.
特に幼年期からの憧れ,イースター島が想像以上に素晴らしかった.

旭川に住み,再び定職についてからしばらくはGWおよび秋の連休を利用して渡航する生活が続いた.

その多くはダイビング目的.

パプアニューギニア(マダン,キンベ湾)から始まって,フィリピン(セブ)タイ(コタオ)インドネシア(コモド)パラオメキシコ(ラパス)...

リゾート滞在やクルーズ船での旅である.
国内も沖縄の離島や小笠原にも行ったなぁ.
特に気に入ったのは西表島多良間島だ.

やっかいなのは潜るだけでなく,一番金のかかる水中写真にもはまってしまったこと.

スキューバダイビング,やめよっかな?

他にレンタルバイクによる「ボルネオ島縦断ツーリング」(ツアー)にも参加.
東マレーシア(コタキナバル),ブルネイ,インドネシア(ポンティアナック)を走破.
モニターツアーだったせいか,代金が格安だったのが印象的.
その大盤振る舞いのせいなのかどうなのかわからんが,数年後旅行会社が倒産するというオチ付き.

ボルネオ島縦断ツーリング

モルディブ帰りにスリランカもバイクで走った.

娘が生後4か月の時にはグアム,2歳の時にはタイ(プーケット)に連れて行った.何の記憶も残っていないそうな.

息子ができてからは4人で台湾に行った.
娘はともかく,こちらも1歳に満たなかった息子は何も覚えていない.

そして2020年,新コロ禍の到来.
以降,パスポートのスタンプは増えていない.

こうしてまとめてみると,行きたいと思った場所にはほぼ足を運んでいる.
一度は断念した場合も,なんだかんだで最終的には到達している,なかなかリベンジな人生やな.

辛いこともあったけど,やはり旅以上に楽しいことはないな.

自由が欲しい,社会的地位も欲しい.
内面が見たい,外面も愛でたい.
片方しか知らない人生は送りたくない.
これは19歳でヘルマン・ヘッセの『知と愛』を読んで以降,Kazchariの行動指針となっている.

知と愛(新潮文庫)

何だか全てが終わってしまったかのような書き方だが,まだ見ぬ土地への憧れはあるか?
答えはYESだ.

「若い時旅をせねば老いての物語がない」(とある古典)

見るべき物,経験すべきこと,会うべき人ははまだまだ存在する.

スポーツの競技人口

2023/4/7 Fri

熱しやすく.

先月は日本中で大いに湧いていたであろう「WPC」
わが家でも“Kazchariを除いて”盛り上がっておりました.
ちなみにうちの家族はサッカーでもラグビーでも甲子園でも駅伝でも大騒ぎ.

そもそも自転車以外のスポーツにはまるで興味がないKazchari.

世間でも,野球に興味を示さない人間に「なんで観ないの?」と奇異の目が向けられ,“WPCハラスメント”なる言葉も生まれていたらしい.

Kazchariの答えは単純.

自分が競技者じゃないスポーツはつまらん.

「一流選手のパフォーマンスを見て,次の自分の実践に活かす.そうでないと見る意味はないッ!」と暴言.

それでも食い下がってくるヤカラには「しょせん野球なんて世界の中ではマイナースポーツ!」と論点ずらしの返答をすることにしている.

サッカーの世界大会開催中も似たような現象が起きがち.

デスゲーム系サッカーマンガの『ブルーロック』は好きやけどな.

サッカーには全く興味ないのに『ブルーロック』を読む

試合ごとに同一キャラが味方になったりライバルになるアイデアは秀逸.

そう言えば,世界のスポーツ競技者数ランキングってどうなってたっけ?

JSPORTSのツール中継では,解説の栗村さん達が「オリンピック,サッカーワールドカップ,そしてツールが世界三大スポーツイベントです」と度々述べている.

まぁ,その人気や視聴者数から言ったら概ね間違いじゃあないんやろうけど.

では,実際の競技人口数はどうなっている?

予測では「サッカー,クリケット,バスケットかなぁ」と思っていたのだが...調べてみて驚いた.

スポーツの競技人口ランキング!世界で最も競技人口が多いのはどのスポーツ?

へぇー,バレーボールなんや.
基本屋内やろうし,ネットも要るし,それほど手頃とは思えんが.

バスケは人数が揃わなくても行いやすいか.

卓球は...まぁわかる.

一方でサッカーが5位とはなかなか意外.
ボールだけあれば遊べるので,もっと多いと思っていた.
中南米やアフリカの子供らが裸足でボールを蹴りまくっているイメージ(偏見).

知っている人は知っているのがクリケットの人気.
そう,かつてのイギリス領,今のイギリス連邦では大人気なのだ(USAを除く).
その人口は26億人で世界総人口の1/3を占める.
もちろんインドの存在が大きい.

Kazchariが滞在していたジャマイカもイギリス連邦所属.
もちろんクリケットが一番人気だった.
陸上,ましてやボブスレーではない.

そやけどクリケットのルール,何度説明を聞いてもよくわからなかった.
Wikipediaを読んでもよくわからない.

フルの試合だと5日かかるとか,短縮版でも7時間とか,途中でお茶の時間が設けられているとか,ボールを投げる時肘を曲げたらあかんとか,ユニフォームは全員真っ白だとか,実はバッターは守備だとか,360°どの方向に打ち返しても可とか,野球しか知らない脳にはその特殊性が面白いけど.

つーか,なんで未だにオリンピック競技にならないのか不思議(アメリカのせいか).

ちなみにジャマイカではもう一つの隠れ人気スポーツがあるそうな.
それは「ポロ」

もちろんジャマイカ人がするわけではない.

旧宗主国のみなさんが馬を空輸してプレイしている(という噂).
貴族趣味にもほどがある.

上記のサイトには日本のデータも載っている.

スポーツの競技人口ランキング!世界で最も競技人口が多いのはどのスポーツ?

「これはスポーツなのか?」と思わずつっこみたくなる種目多数.

また,気になるのが個人競技だらけという点.
日本の野球/サッカー人気から考えると,見るのは団体競技,するのは個人競技というのが興味深い.

そういや,世界も日本もランク外のラグビー.
ちなみに息子は以前記事にした通り,ラグビー少年になりつつある.
良いことだ.

息子,鍛えてます~最強の財産

ついでにチャリもどうすかね? 山行くぞ!

機会損失~ ボクは...取り返しのつかないことをしてしまった...

2023/2/23 Thu

歪む宇宙.

本日は天皇誕生日である.

その昔,青年海外協力隊派遣前の皇居訪問にて,皇太子時代の陛下に謁見を賜る機会を得られたことがある(敬語の使い方合ってる?).
すぐ目の前に立たれていた陛下は,何よりも目の輝きが印象的だった.

それはさておき,運がいいとか悪いとか,ヒトは時々口にするけど,「オレはツイてる」と思える瞬間に,一生のうち何度出会えるのだろう?

話が大きくなり過ぎるとまとまらないので,ここではいわゆる「当選」について書きたいと思う.

まずはっきり覚えているのは1997年12月発売の「G-SHOCK LOVER’S COLLECTION」
いわゆる「ラバコレ」.
それまでは黒主体だった「G」のカラーに革新をもたらし,大ブームの先駆けとなったモデル.
1997年発売の「ラバコレ」の2代目にあたる.

iPhone11 Pro

さすがに約25年前の製品だけあって,ケースは色褪せて割れ,本体も電池が切れている.
しかしこいつは処分できない.今後も絶対に処分しない.

なにせ,これを購入する時の抽選倍率は,なんと640倍だった.
これほどの幸運アイテムはなかなかない(縁起担ぎ?).
2,3回使用したので新品ではない.
そういや,ヨメのオヤジさんに結婚報告する時にも付けていったような...(文章が変)

大阪・梅田の某店で購入したのだが,発表当日は店頭に抽選時の模様を録画したビデオが流され,不正がなかったことをアピールしていた.
すんげーコンプラ遵守の時代やな.

今と異なりネットがさほど普及していない時代.
欲しいものはひたすら足を運んで並び,もしくはハガキや抽選箱で入手.
パソコンの前に張り付いてどうこうできる時代ではなかった.

次に印象的な「当選」は以下の通り.

以前参加したとある海外ダイビングクルーズ.
その運営会社は,オフシーズンに日本にて,次期クルーズの説明会を開くのが習わしになっていた.
Kazchariにも招待状が届くので,札幌の説明会(同窓会)に数回出かけた.

少々せこい話だが,この説明会の最大のウリは「クルーズ無料乗船券」のプレゼント企画! もちろん基本ダイビング代金も含まれる.
現地までの飛行機代などは自己負担だが,それでも格安になるのは間違いない.

Kazchariは計3回参加した.

一回目 ⇒ クジで敗れる
二回目 ⇒ 参加者が少なくビックチャンス.だが,1/4の確率を外す
三回目 ⇒ じゃんけん! 三度目の正直なのか,ついに「チケット」ゲットォ!

いやもう,これほどの奇跡があろうかと(周囲がひくほど)大喜び.

ただし,このチケット,一つだけ条件がありまして...二人以上の参加で,一名が無料になるシステムだった.

基本ぼっち趣味なKazchari,チャリだけでなくダイビングもぼっちだった.
子供がいるのでヨメさんも☓.
細いつながりを辿って,色々な人に声をかけたが全てアウト.

ダメ元で「半額一人参加じゃあダメですか?」とツアー会社に頼んでみる.
ありがたいことに,ご厚意でOKをいただいた.
で,無事に参加.
楽しいダイビングツアーだった.

特に思い出に残る「当選」は上記2つかな.
こんな奇跡はもう起きないやろなぁ...とぼんやり過ごしたいた先週,こんな出来事があった.

いつも視聴している某自転車系YouTube.
その回では「コスパの良いカーボンホイール」を紹介していた.
登録者数が多いチャンネルなのか,企業案件がよく来るようだ.

で,その動画の最後に「前後で1200g台の超軽量ホイールを視聴者にプレゼント!」とぶっこんできた.
なんと総額15万の一品である.

「こ,これは欲しい.けどさすがに当たらんやろなぁ...」と,ダメ元で申し込んでみることにした.

条件として「Twitterにて動画作成者とホイールメーカーをフォローすること」とあった.
実はKazchari,以前はTwitterのアカウントを持っていたが,あまりにもどうでも良い情報が垂れ流されてくるため,退会しアプリも削除していた.
で,今回改めてアカウントを作って応募,そして...応募したことをすっかり忘れていた.

ある日,何気にTwitterを開いたところ,新着DMが来ているとのお知らせが.
見覚えのある送信者の名前,そして開いてみると,なんと「当選のお知らせ」!とある.
「うぉぉ!!」と,叫びつつスクロール.

ところどころ日本語が怪しく,解釈し辛い箇所もあったが当選は確かなようだ.
「表記されているアドレスにアクセスして個人情報を入力,クーポンコードをもらってください」とある.

「よっしゃあ」とそのアドレスをクリックしようとしたが...文章の最後に注意書きが「本日中に登録されない場合,当選が無効になります」

「うん? 今日は日曜日やんなぁ...で,メールが届いたのが...ぐぉぉぉぉぉ,土曜日やん! アウトぉぉぉ!」

はい.
つーことで,久々にやってきた幸運を,自ら逃してしまった哀れなおっさんでした.
だってさぁ,Twitterなんてそんなちょこちょこ見る習慣ないって.
ネット廃人じゃあるまいし(←通知設定しとけ!)

と,さも平気な風を装ってはいるが実はかなり動揺&後悔...もったいないことしたなぁ.

もらえたはずのホイール,は,EMONDAにはかせている「BONTRAGER AEOLUS RSL37」よりさらに軽い.
乗り心地や耐久性はわからんけど,中華製の格安TPUチューブ超軽量タイヤを履かせて決戦用に仕上げるとか,色々できたのになぁ...と悔やんでも悔みきれん.

...それでも済んだことは仕方がない.
気持ちを切り替えよう.

この平和な日本に生まれたことに感謝.
いや明石家さんま的に「生きてるだけで丸儲け」なのだと.

ラ,ララァ,私を導いてくれ...

趣味にかけるカネ~豊かな青春,豊かな老後

2023/2/20 Mon

つっこみ覚悟で.

FINANCIAL FIELD編集部という,よくわからん企業からの発信で変な記事を見つけた.

自転車は富豪の趣味? 娯楽費が3年で10倍になった夫が振り返る「ヌマ」の怖さとは

Yahooトップ画面にしばらく表示されていたため,閲覧者はそれなりに多いと思われる.
それにしても...いつの時代の話だ?
出てくる完成車やパーツの値段が安すぎる.
今と2~3倍くらいズレがあるような.

真性のコタツ記事なのか? それとも昔の記事の焼き直しなのか?

結論としては「趣味に金をかけすぎると人生/家庭が崩壊しますよ」的な主張のようだが,登場人物,全く経済的に破綻しているように見えないし.

そもそも最大のつっこみポイントは「チャリ趣味に年間50万円かけたら富豪」というナゾ意見.
”富豪”と言うには,どう考えても0が1つ2つ足りないのでは?

それに大人の趣味にかける費用としては,どう考えても安い部類に入るやろ.

完全な負け組趣味のギャンブルはもとより,クルマとかオートバイだとこうはいかない.
ゴルフとかもっとかかるんちゃうの? 知らんけど.

ただし,昨今はチャリ関連の値上げがエゲつないのは間違いない.
ほぼ全ての商品が値上がっているが,特に海外ブランドは円安のせいでむちゃくちゃ.
この傾向が続けば,Kazchariも「EMONDA」が最後の散財になるだろうなとは思う(ホンマかぁ?).

アガリの一台~TREK EMONDA SLR7 First Light

眺めているだけで大満足.
春になり,実走したら鼻血でそう.

それはともかく,家族や知人からは変...いや趣味人とよく言われるKazchari.今さらながらこれまでヌマった,もしくは現在進行中の趣味をあらためて思い出す.

中学生:第一次【ガンプラ】ブーム.
ご多分に漏れず,デパートや模型店に早朝から並んだ.
抱き合わせの商品を買ってしまった.
パテによるパーティングライン消し,ラッカー塗料の筆塗り.
そしてプチ改造も.

iPhone11 Pro

このシャア専用リックドムは当時の作品だ...って,うわ,40年前か!
発光ダイオード(まだLEDという言葉はなかった)で目が光る.しかもボリューム調整可.我ながらよく保存してるな.

高校は...模型より,部活の陸上部が生活の中心やったな.
3年の11月まで走っていた(駅伝のため).
その後の人生,ランニングは趣味にならなかった.

大学に入って模型熱再燃.
なにせ,親にねだった合格祝いはエアブラシとコンプレッサー.
サークルに入り,作りまくった.

大学生活2年目にオートバイ購入.
【ツーリング】が趣味になった.
北海道や信州を【キャンプ】ツーリング.
メカいじりより旅だな.

社会人になって静岡の沼津に引っ越し.
オートバイ趣味は相変わらず.

就職3年で退社.
1年間の東南アジア放浪の旅へ.

帰国後,2度めの学生生活.
活字中毒と言える【読書】
この頃は図書館ではなく,手元に置きたくて購入していた.
すっかり近眼が進む.
そして,やはりオートバイ.

病院勤務と結婚.
ヨメさんをオートバイ趣味に巻き込む.
そして,これまたブームだった【G-SHOCKコレクター】に.
デパートに並び,抽選はがきを出しまくった.

青年海外協力隊としてジャマイカに赴任.
現地滞在中,【スキューバダイビング】のライセンスを取得.

帰国後,北海道に引っ越す.
ジムニー購入.
一方でオートバイに乗る機会が減少.
長女が生まれ,おもちゃ屋に行く機会が増える.
SHFフィギュアーツの「仮面ライダーW」を見つけてしまったのが運の尽き.
以降,ヒーローやロボの【フィギュア収集】も趣味となった.

この頃【デジタル一眼レフ】購入.
もう,わかりますね.
レンズ沼の始まりです.
標準のキットレンズに飽き足らず,望遠,広角,マクロ...と決して安くない機材が増殖していく.

そしてスキューバダイビングも本格的にスタート.
GWに沖縄,9月頃に【海外旅行】というルーティン.
かなりの出費.
さらに...最初はコンデジによる【水中写真撮影】だったのが徐々にエスカレート.

ミラーレス一眼による撮影へパワーアップ.
ボディが変わるごとにハウジング購入,当然レンズごとにポートも...
ストロボ,アーム,ライトを装着し.あっという間に巨大な”カニ足”完成.

OLYMPUS TG-4 / 2015年9月撮影

キリがない.

そして,2006年にいよいよ【ロードバイク】を購入.

OLYMPUS TG-4 / 2006年5月撮影

しばらくはおとなしかったが,2017年にハイエンドの「DOMANE SLR」を購入.

OLYMPUS TG-5 / 2017年8月撮影

以降,ヒルクラ,【ブルベ】,Zwiftとのめり込む.
そして【ファットバイク】追加.

去年からは新しい趣味としして【サウナ】を追加.

もう止まらない.

中高生時のプラモ趣味はともかく,以降をまとめると...

【バイクツーリング】
【キャンプ】
【読書】
【G-SHOCKコレクター】
【スキューバダイビング】
【フィギュア収集】
【写真撮影】
【海外旅行】
【水中写真撮影】
【ロードバイク】
【ブルベ】
【ファットバイク】
【サウナ】

ジャンルがかぶっているモノもあるが,だいたいこんな感じ.
うち,半数は継続中.
新コロのせいで完全にケチがついた【スキューバダイビング】はそろそろ怪しいけど.

スキューバダイビング,やめよっかな?

以上,これまでの人生,年間50万どころではない散財だが破綻はしてないぞ.

つーことで,最初のニュース記事は論破...じゃなくて,一度きりの人生,少しでも興味を持ったことはやる,しかもある程度突き詰めると楽しくなる.

それに,残念ながら好奇心には限界があるらしい.そう”老い”のせいだ!
「今日が人生で一番若い日」という絶対真理.

ところが,ロードは(ガチでやれば)もれなく,健康というご褒美がついてくるというミラクルな趣味.
そう,”老い”にも逆らえるかもしれんのだ.

そして,また新しい趣味を見つけてしまうかも...っつーか,常に探しているKazchariでした.

ニホン人っぽい週末~温泉とマンガとメシ+α

2023/2/19 Sun

つかって,読んで,食う.そして届ける

iPhone11 Pro

週末,息子のラグビー遠征の付き合いで芦別温泉スターライトホテルに滞在した.

Kazchariは以前,夏にもモンキーで一度訪れたことがある.

モンキー125,カナダなサ活?

このホテルのウリは3点.

一つ目はもちろん温泉.

硫黄臭プンプンのいわゆるホンモノ.
さらにはサウナに力を入れている.
セルフロウリュウ可能なストーンおよび塩サウナ.

iPhone11 Pro

そして露天風呂には例の”ととのいイス”が設置してある.

自宅にも欲しい欲しいと思いつつ未だ購入せず.
重量があるので持ち運びは困難.
ベランダでの昼寝兼自宅サウナでもあれば即買いやな.

ちなみにAmazonPBだと格安.
特にこちらのシャア専用は通常の3倍リラックス(ウソ).

Amazonベーシック 椅子 折りたたみ アウトドア ゼログラビティーチェア レッド

2つ目はメシ.

詳しくはホテルのサイトを参照.
こだわりの食材と調理.
今回は料金的なこともあり,夕食は館内レストランで.

iPhone11 Pro

煮込みハンバーグ定食.美味し.

そしてなんつっても朝食バイキング.

iPhone11 Pro

写真は一周目.
昨今,ビジホ含め,どのホテルも朝食に気合を入れていると聞く.
ここもご多分に漏れず...美味し.
当然だが,朝から尋常でない量を食べる.これぞ幸福.

ただ...増改築ホテルあるあるなのか,受付システムや部屋の配置,こうしたバイキング時の動線がイマイチ.
通路が狭く渋滞,あるいはぶつかりそうになる.
致命的...というわけではないが,今後さらにお客さんが増えるとエライことになりそうな予感.

そして,3点目は,このホテル最大の特徴かもしれぬマンガ・雑誌読み用ごろ寝スペースの充実具合だろう.
ハンモックやクッション,隠れ家スペースなどの遊び心にあふれている.
もちろん蔵書もエグい.

自宅近所の入浴施設花神楽も,明らかにここをパク...いや真似て読書スペースを作った.
いわゆる旭山動物園の行動展示方式が全国に広まっていったようなイメージ.
フリードリンク(コーヒー&デトックス水)もあるし,正直,朝一で入館して深夜まで滞在しても退屈しないだろう.

つーことで,土曜の夜と翌朝,上記全てを堪能してホテルを出発.

ここで話は変わるが最近非常に楽しみにしているYouTube動画がある.

Kazchariはネトウヨではないので,根拠なしの「ニホンバンザイ」「ニホンサイコー」「ニホントクベツ」的なコンテンツには距離をおいている.

世界中あちこち回って思うこと.
どの国も素晴らしい点はあるし,当然闇の部分もある.
それは過去の栄光であったり,過ちであったり,現在進行中のものであったりと様々,
国民性,つまり「◯◯人だから◯◯」ではなく,何より個人差が非常に大きいことも理解している.

それらを踏まえた上で,お気に入りなのが「日本食を食べる外国人旅行者」系の動画である.
いくつかあるが,一番のお気に入りは「Momoka Japan」というチャンネル.

おそらく街をぶらついていた外国人旅行者に声をかけ,興味のある日本食を尋ね,翌日以降会う約束をし,高級すぎない店に案内して撮影...という流れなのだろう.
何よりこのMomokaさんのキャラが素晴らしい.
常に明るくハイテンション.おもてなし感満載.
旅行者の字幕はなぜか関西弁(^^;

どの回もたいてい面白いが,留学やら仕事で何年も日本に住んでいて,たまたまその料理を食べてなかった人よりも「初来日,マジで初のホンモノ日本食」のパターンがベスト.
リアクションも良いし,ここまでホメちぎられると,別にその料理を作ったわけではないのに,自分も日本人というだけで,何故かどこかくすぐったくなる.

意外なのは「カツ丼」「梅酒」「お好み焼き」が大好評なこと.
「スシ」「テンプラ」に比べるとメジャーではないからなのか,初挑戦者が多いようだ.

いずれにせよ「日本食は美味い,美味すぎる」.その気持ちはよくわかる.

Kazchariはジャマイカに2年間滞在した.
帰国したその日,成田空港で久しぶりに食べた日本食の美味さに,マジで涙が出た.

当然,その後の日本での生活時間が長くなると,再び慣れてしまって,その時の感動は薄れてくるのだが.

さらに先の動画の出演者たちは,こぞって日本の清潔さと治安の良さを上げていた.多いコメントは以下の通り.

- ゴミが全く落ちていない.
- 公衆便所がキレイ(無人なのに).
- 深夜,コンビニに女性が一人で出かけられる.

そして「財布を落としても中身が完全なまま手元に返ってくる」なんて奇跡は日本でしか起きない(たぶん).

旭川の自宅に帰宅.
荷物の片付けやら洗濯.
昼を過ぎ,大量に食べた朝食を消費すべく,ファットバイクにて図書館まで予約本を取りに行くことにした.

誰もいない山中ライドもそれはそれで楽しいのだが,この時期の市街地の歩道も,山あり谷あり穴ありのMTBコースと化しており,トレーニングに最適なのだ(何の?).

見知らぬ通りを走るのも,定点観測も面白い.

こいつは毎年,気合を入れておられるプライベート雪像.

iPhone11 Pro

今年はマリオですか...って,すんげーレベル.

走行中,図書館近くの歩道で財布らしきものを発見.
いわゆるサーファー財布にティラノサウルスのプリント.

「子供の財布やな.一応中身を確認させてもらおか」

なんと,¥5,000近くも入っていた.
しかもご丁寧に小学校と本人の名前も貼ってあった.

「おいおい,金持ちやのー.これ本人焦ってるやろうなぁ.つーか,親御さんにむっちゃ怒られてるんちゃうか?」

と,同じく小学生男児を抱えているKazchariも思わず同情.
つーことで,拾ってしまったこの財布,もちろん警察に届けることにした.

一番近いのは旭川東警察署.

玄関前にファットを停める.
日曜のせいなのか人影があまりない.

入ってすぐ受付があったので「すいません」と声をかける.
10人ほどいた職員さん,一斉にこっちを見る.
いやいやいや,さすがに眼光鋭くすんげー威圧感.
アクション映画やったら,「ヒャッハー!」とマシンガンぶっぱなすシーンやな(おい).

「財布拾ったんで届けにきました」と伝えると,雰囲気が一気に軟化.
係の方に状況説明.
10分ほど待たされて「拾得物件預かり書」をいただく.

確か総額の1割の礼金がもらえる権利があるんだっけ?
もちろんそんな権利は放棄.(おそらく)小学生男児から金をもらうわけにはいかん.
本人からの連絡も不要と伝えた.

警官「でしたら,この預り書,破棄していただいても,記念にとっといてもらっても構いません」

Kazchari「いやいや,むかーし,警察のネコババ事件とかありましたよねぇ? ちゃんととっときます」と,相手を苦笑いさせるギリギリのジョークも忘れない(ヤバイで).

つーことで警察署を出る.

iPhone11 Pro

予定にはなかったが,ここから100mほど先にあるGEOに向かう.
『スターライトホテル』で読みきれなかったコミックの続きを借りるためである.

大改悪によって,レンタル料金半額の株主優待を止めやがったので,株を全部売っぱらい,めったに来なくなったGEO
半年ぶりぐらいだろうか?

レイアウトが若干変わっていたが,幸い目当てのコミックは全て揃っていたので,セット割りが効く10冊をセレクト.
セルフレジに持っていく.
ところが...なんと,料金が税込み¥550だったのが¥660に値上げされていた!
無料の黒バッグもなくなっていた(有料かマイバッグのみ).

値上げの波はここにも来ていた.
もちろん購入するよりは安いのだが,さすがに「高くなったなぁ」と感じる.

そう,最近コミックコーナー拡大中の花神楽の入浴料は¥600なのだ.
もちろんサウナ付きである.
どちらがお得なのか...

このように,あちこちに『スターライトホテル』(もしくは『万葉の湯』)並のコミック設置システムが広がっていくと,GEO,ますますピンチでは?
もちろん品揃えは段違いだし,最新刊が読めるというメリットはある.
それでもなぁ...
レジまで来て,借りるのをヤメるという選択肢はないので,ちゃっちゃと¥660をau-PAYで払って帰路につく.

どこも商売は大変なのだ.
これまでは安すぎた,ということなのだろう.

つーことで,ホテルで温泉&コミック&メシ三昧,そして財布拾ってちゃんと届けるという日本人っぽい週末でした.

数十年ぶりシリーズ~『時計じかけのオレンジ』を観た

2023/1/21 Sat

オレは完全に治ったらしい.

終活の一貫.
昔好きだった,もしくは印象的だった本や映画をもう一度シリーズ.
一時のブームかもしれんけど.

つーことで,今回はAmazon Prime Videoにて,過激なバイオレンス&エロで有名な本作(当時基準),『時計じかけのオレンジ』を視聴.

時計じかけのオレンジ (字幕版)

中学生の頃に観て大きな衝撃を受けた.
正直,ストーリーや思想に関しては理解できていた...とは言えない.

ズレた片目つけまつげ,真っ白い服にペニスガード,袖の目玉の異様なファッション.
歌いながら楽しそうに弱者をいたぶる.
「インナウト」「ハラショー」「デポチカ」など造語だらけのわけのわからんセリフのオンパレード.

なんじゃこりゃあ!

そしてキューブリックと言えば,その独特の映像.
代表的な広角シンメトリカル構図はキューブリックの真骨頂.
観ているだけでゾワゾワする(特に『シャイニング』).

以下,ネタバレ.

言及はされていないけど,近未来の英国.
街が荒廃したディストピア感満載.
住民のファッションやインテリア,ふるまいも狂気.

ストーリーは極めて単純.

4人グループで悪逆の限りを尽くしていた悪ガキ,アレックスはついに殺人を犯してしまい逮捕.
懲役14年の判決が出る.
2年ほど模範囚(のフリ)をしていたが,とある先進的な治療法(暴力衝動がなくなるらしい)を受ければ刑期が減ると知り志願する.

その治療法は「暴力的な映像を観続ける」というモノ.
拘束衣はもちろんのこと,ご丁寧に開瞼器まで装着し,瞬きすらさせない.
有名なシーンだ.
横に座って無表情で目薬を指し続ける助手がなんとも...

その結果,アレックスは自身に暴力衝動や性的欲望が起こると吐き気をもよおす体質に.
胸糞な最終検査に“合格”し無事出所.

すでに帰るべき自分の居場所はなくなっていた.
さらに,以前襲ったホームレスや,警官になった手下がアレックスに復讐.
ほうぼうの体で逃げ込んだのは,これまた自分が襲った夫婦の住んでいた家だった.

アレックスのせい半身不随になった老作家は,最初アレックスの正体に気づかない.
新しい治療の結果,非人間的になったアレックスを反政府活動の攻撃材料にしようと目論む.
しかあし,アレックスの「雨に唄えば」を聴いて,襲撃犯だったことに気づいてしまう.

何も知らないアレックスは,とんでもない形相でにらみ続ける作家と,マッチョな用心棒に囲まれて徐々に追い詰められていく.
そして,睡眠薬で意識を失う.

気がつくと屋根裏部屋.
大音響で流れる「第九」
洗脳時にも使われていたこともあり,アレックスは大好きだった「第九」にも拒絶反応が出てしまう.
階下でアレックスが苦しんでいるのを観察する老作家とその他.
なぜか芸術的な構図.
アレックス,たまらず窓からダイブしてしまう.

気がつくと包帯ぐるぐる巻でベッドの上.
一命はとりとめた.
そこへアレックスに例の治療法を推進した政府の内務大臣が登場.
反政府勢力および世間への牽制のため「キミが更生したことを宣伝させてくれ.今後のキミの面倒は政府がみるから」と協力を願いでる.

しかあし,一度自殺を試みたことでアレックスの洗脳は解除され,元の暴力性を取り戻していた...という話.

もう最後の大臣が切った肉を,口をポカーンと開けて待っている時のアレックスの顔が腹立たしくて...全くスカッとしません.

「ヒトにとって暴力は快感」というのは事実らしい.
ただ法治国家で物理的に攻撃するのは,社会的地位を失うリスクが大きい.

そこでSNSやコメント欄を利用した個人への誹謗中傷が繰り広げられる.
ヒトを攻撃する時,脳内では快楽物質であるドーパミンがガシガシ分泌されているそうな.

つまり,暴力衝動は誰しもある.
それは生物である以上仕方がない.
自分を守るために他者を攻撃する.
でないと生き残れない=子孫を残せない.

その排除を「治療」と称して国家が管理する.
それは正しいのか?

思い越せば,暴力や恋愛を含む感情を抑制し,社会をコントロールする系の話ってSFだと定番.

名作『1984』とか.

1984 HDニューマスター版 [Blu-ray]

ガンカタで有名な『リベリオン』もそう.

リベリオン

1971年製作の『時計じかけのオレンジ』は,こうしたディストピア系映像化のはしりだったということか.

先日,東京で強盗事件があった.

東京・狛江市 高齢女性強盗殺人事件“千葉の事件”捜査過程で発覚 関東で強盗事件相次ぐ【解説】

とはいえ,日本の治安が悪化したかと言えば,統計的には否定されているそうな.
ただ特徴的なのは,闇サイトを通じてその場限りの仲間を集めて犯行というのが現代風.
犯人間に繋がりがないので検挙しづらいのだろうか.

かつて協力隊員として住んでいたジャマイカ.
任期中,他の国に数週間(研修)旅行に行くことが可能なのだが,ジャマイカから他の国に行けても,他の国の隊員はジャマイカに来ることができない規定があった.
なぜなら治安が悪いから.

実際に住んでいるとそうでもない.
確かに首都のはスラム街があって,絶対に訪問するなと言及されていたけど.
Kazchariが住んでいた人口6000人の田舎町でさえ,全ての家の窓にグリル(鉄格子)があったなぁ.

平和が売りだった日本もやがて...窓グリルが標準装備になるのだろうか?

と,同時に思い出されるのが井上陽水の『傘がない』
そうだよなぁ.
漠然とした未来や社会情勢への不安より,自分に直接関わる問題の方が重要.

Kazchariの場合は...ついにと言うかとうとう,親知らず以外の永久歯を抜く刻が来てしまったようだ.
昨日,歯医者で告げられた.
これが老いか...シクシクシク36.

スキューバダイビング,やめよっかな?

2022/11/19 Sat

既にここ3年ほど潜っていないわけだが.

OLYMPUS STYLUS XZ-2 / Indonesia Manado

ブログの自己紹介文に「時々ダイビング」と書いてはいるものの,新コロのせいでここ数年全く潜れていない.

現状,2019年12月の「ラジャアンパット・ダイビングクルーズ」で潜ったのが最後.
既に十分すぎるブランクである.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

さすがにここまで潜らない期間が長くなると,「妖怪モウイイヤ」が頭をもたげつつある.

金はかかるし,機材は重いしオーバーホール必須だし,潜るまでの過程が面倒くさいし,危険だし,自由度低いし,天候・海況に左右されるし,コスパ,タイパ的に超最悪な趣味.それがダイビング.

では,なぜ続けてきたのか?

1) 海が好き

やはり,沈むのでもなく浮かぶのではない(中性浮力),あの非日常感は病みつきになる.
地球上で無重力を体験できるのはスキューバのみ(例外的に飛行機による無重力体験ツアーもあるけど).
水中の魚,甲殻類も,デザイン的に神様の最高傑作だらけ.
カラフルで美しくて危険で...異形.

OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Komodo
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Indonesia Komodo
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Indonesia Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro Lembeh

2) 旅が好き

海中だけではない.
南の島のビーチの美しさたるや...
これはモニターでは絶対に伝わらない.
アフターの地上散策やアクティビティも楽しい.
特に島には独特の文化がある.

OLYMPUS E-5 / Zuiko ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD / Maldives
OLYMPUS E-5 / Zuiko ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD / Maldives
OLYMPUS E-5 / Zuiko ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD / Maldives
OLYMPUS E-5 / ZUIKO DIGITAL ED 8mm F3.5 Fisheye / Maldives
OLYMPUS E-M1 Mk-II / M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 / 波照間島
OLYMPUS TG-5 / 西表島

3) 写真が好き

マクロから広角まで,地上では決して撮れない写真が撮れる.
真っ青もしくは真っ暗な水中が,ライトやストロボで照らされることによって,極彩色の別世界に変わる.これに気づけるのは水中フォトグラファーだけの特権.

一方,人工の光で照らさないと,雑誌で見るような鮮やかな風景を見ることはできない,という矛盾も...

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembrh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Manado
OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Ko Tao
OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Komodo
OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Ko Tao

そんなKazchariがライセンスを取ったのは2003年.

青年海外協力隊員としてジャマイカに赴任中の時である.

援助される国=途上国という印象もあるかもしれないが,中米,特にカリブ諸国は,そこまで経済的に困窮しているわけではない.
なのに莫大な国費を使って援助が行われる理由は...(おっと,誰か来たようだ)

ジャマイカの場合,ボーキサイト,コーヒーなどの輸出資源もあるが,何より観光がメイン産業.

海岸沿いには立派なリゾートホテルが立ち並んでいる.
有名なビーチにオーチョ・リオス,モンテゴベイ,ネグリルなどがある.

アメリカ人にとっての“沖縄”的ポジション.

また,カリブ地域のリゾートホテルは宿泊代に食事代や各種アクティビティ代が全て含まれているオールインクルーシブ・システムが有名.

任期中の隊員は居住者扱いとなり,これらのホテルも格安の現地人価格で利用できた.

このオールインクルーシブにはダイビングも含まれる.
ならばライセンス取って潜らないと損(Cカード取得代は別料金).
結局,滞在中にボートダイビングが可能となるアドバンスまで取得した.

2年間の任期を終え,2004年に帰国した後も,すぐに再就職はせず,ヨメさんと地球一周の旅に出かけた.

ここぞとばかりに,日本から遠くてめったに行けないポイントに潜った.

3ヶ月後に帰国して旭川に移住.
そして翌年のGW,初めて日本,石垣島で潜った.

いやいや,この時はマジで驚いた.

器材セッテイングサポート(お姫様ダイブと言われる)から始まって,懇切丁寧なブリーフィング,もしくは徹底した安全確認など,ゲストを楽しませること,およびリスク管理を含めたサービスが徹底的に行き届いていた”海外”

それと異なり,日本のショップの厳しいこと,厳しいこと.

バディとは名ばかりで,基本的にセルフチェック.
かつ,もたもたしていたら怒られる.

潜航できないゲストがいると,ガイドはその人にかかりきりで,先に潜った人間は船の下で延々と待たされる(だいたい45分ほどで浮上しなければならない).

海からボートに上がるときに,少しでもふらついたら,「何してんの!」と怒鳴られたことは今でもはっきり覚えている.

まぁ,そのショップ(もしくは担当ガイド)が,たまたまヒドかっただけかもしれないが,先に海外でのサービスを知っていると,ものすごく違和感があった.

そう,日本の場合,趣味ですら“道”なのである.

まさに「ダイビング道」

レジャーではなく,極めないといけないらしい(ロードガチ勢も似たようなもんか).真面目な国民性の負の側面やな.

さて,上記のエピソードもあり,長期休暇には国内より海外で潜ることがほとんどになった.

そしてすっかりガチダイバー...というより,ガチ水中フォトグラファーへと進化(いや,壊れた).

OLYMPUS TG-4  超重い

最終段階(フル一眼)一歩手前で留まっていただけマシ,とも言える(いえ,既におかしいです).

そして2020年初頭からの新コロ流行.

海外どころか,国内移動の制限も始まった.

ダイビング雑誌は相次いで休刊.
そらそうだ.記事にならない.

現在,なんだかんだで世界的には新コロは落ち着きつつあり,閉鎖していたリゾート施設も行けるようになりつつあるらしい.

Kazchariが登録しているダイビング系メルマガにも,ちょこちょことツアー情報が入ってくるようになった.

しかし,行かない理由を数えつつある.

1)料金が異常

例えば全ダイバーのあこがれガラパゴス.

https://www.club-azul.com/tour/53448

なんじゃこりゃあ! 空港税,国内移動費,燃料サーチャージ,ボートクルーへのチップ代など諸経費は別途である.

ハイエンドのカーボンロード買えるやん!(←おい)

確かに元々高額なツアーではあるが,ここまでではなかったような...

いやいや驚いた.
完全に富裕層の趣味(元々そういう側面はあったけど).

こ,これは極端すぎるか.

では,近場のフィリピンは?
もし新コロが流行らなかったら,次に考えていたのがここ.

https://www.club-azul.com/tour/55790

うげっ.5DV,夕食なし,器材レンタルなしでこの値段...

で,では国内は?

https://www.club-azul.com/tour/56422

4DVでこれかぁ...以前の2倍以上.

2)目の異常

いえ,病気とかじゃなくて老眼...
ここ数年で一気に進んだ.
もうマクロ写真のピント合わせは無理.

3)カメラ機材

何よりパーツの劣化が心配.
ハウジングやライトのパッキン,大丈夫やろか?
ただでさえ,精密機械にとって過酷な環境での運用.
使い続けていえれば,小さい不具合に気付けるが,3年も放置だと一気に水没しそう.

カメラだけじゃなくてBCやダイコンもヤバイけど.

機材が重すぎる?
では,こいつはどうだ.

最新iPhoneで水中撮影、音楽、通話可能!ダイビングの楽しさが格段に上がる画期的なスマホ用ハウジングとは?

陸上同様,水中写真もiPhoneに侵食されるかもしれんな.

とかなんとか言っているが,今回,ダイビングをネタにするために,昔の写真を検索したけど,やっぱいいね.
なんだかんだで一番好きな被写体は水中の生き物や風景やね.

新コロがさらに落ち着き,料金や飛行機代が落ち着けば,ダイビング趣味も復活するかもしれん.

そういや海外からの帰国時の隔離免除ってワクチン3回だっけ?

ありゃ? Kazchariは2回しか接種してへんわ.
あかんわ.

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 / Lembeh