『RRR』を観てきた~インド映画はカロリー過多

2023/3/31 Fri

スーパー合体.

はい.
予定通り,本日は有給取って超大作インド映画RRRを観てきました.

観る前から面白いとわかっていたけど,想像以上.

※ 以下,ネタバレ.

とりあえず基礎中の基礎.
インド映画は長い.
この映画も3時間.

しかも10:35からの上映と,ちょうどお昼をまたぐ.
ゆえに久々に売店のポップコーンを買った(コスパ悪いけど).

新コロ禍になってからトレーでの提供をやめたんかな?
持ちにくいし食べにくい.

それはともかく,予告を終えて上映開始.
もう冒頭のシーン,音楽からインド臭全開.
懐かしさも含め,大好きだ.

なんと,主役の2名の紹介と,協力して少年を助けるまでの話,いわゆるアバンだけで40分近くある.
そこからようやくオープニング.

その間,二人の友情が深まっていく様がダイジェストで流れる.
このあたりの構成はホンマ巧み.

命令,任務に極端なまでに忠実な警察官ラーマ.
ひたすら村の少女(妹?)奪還を目指すビーム.

敵同士が互いの正体を知らぬまま,どんどんヤバイ方向に進んでいく.
ビームはともかく,なぜラーマがそこまで侵略者イギリスに対し従順なのか,その理由は隠されたまま.
観客は焦らされ続ける.

そして噂のナートゥダンス!

このレベルのダンスシーンがもう一回ぐらいあるかなと思ったけど,それはエンディングまで待たなあかんかった.

ラーマ,必死の捜査でついにビーム一派の一人を逮捕.
かなり手荒な拷問をする.完全に悪役やん.
これで,この二人最後にホンマに共闘すんの? ハラハラドキドキ.

油断し毒蛇に噛まれて瀕死となるラーマ.
それを”森の人”の知恵で救うビーム.

助かるかどうかわからない友,そして自分も死ぬかもしれない状況での正体バラシ.
もう,説得力しかない.泣ける.

だがしかし,その時不思議なことが起こった.
謎の薬草のおかげでラーマがいきなり全回復!
友情か任務か,そのジレンマに葛藤し,壁に穴を開けまくるラーマ・パンチ!
もう,呆れるしかない.

その頃,猛獣満載のトラックで総督府に特攻をかけるビーム.
大混乱の中,対峙する二人.
力は互角.
しかし,少女を人質に取られ,ビームは逮捕されてしまう.

ここまでが前半.

しっかりと「インターミッション」表示が出るので,日本でも5分ほど休憩にした方がいいのに.
あー,トイレ行くならこのタイミングですね.
ラーマの過去編がしばらく続くので.

そう,ラーマは実は大義(独立闘争)のために忠実なふりをしていたのだ.
警察内で出世し,武器庫の管理を任されるようになった暁には,反乱軍に武器を横流してイギリスを倒す!

あれ? 同じ様なストーリーのマンガなかったっけ?
「出世して中から組織を変えてやるッ!」みたいなヤツ.思い出せん.

過去編の少年ラーマのスナイプシーン,かっこ良かった.
これはあれやな,『極大射程』(小説版)思い出したわ(※映画は◯◯).

極大射程(上)

ショック死者が出たという伝説のキリスト映画『パッション』を思い出させるムチウチ刑.

パッション [DVD]

確かに痛々しいシーンではあるが,インド映画らしくいきなり歌い出すビーム.
もうネタキャラとしか言いようがない悪役オバサンが,棘付きの鞭を何気に用意してるなど,ギャグとしか言いようのない演出でシリアスさが半減されている.

そんな中,何気に鎖を脚で引っ張って,ビームをなんとか跪かそうとするラーマのやさしさ.
ホンマ,大雑把に見せかけて細かい演出が光る映画やな.

ビームの怒りが民衆に伝わり暴動発生.

自分の大義のために友情を捨てようとしたラーマだが,ビームを死なせるわけにはいかないと決意.
わかりやすい展開だ.

ビームの処刑場への移送日.
銃殺帯の小銃に細工,ビームに縄を切るためのカミソリを渡す,提督を足止めする罠を準備.
ビームと少女を逃すことには成功したが,ラーマは負傷し捕まってしまう.
ビームがラーマを...と,勘違いさせるシーンもあるが,いやホンマうまいわ.まさに演出の妙.

潜伏中のビームと少女,仲間,その危機を救ったのがなんとラーマの許嫁のシータだった!
ラーマのこれまでの行動の真実を知るビーム.
友を救うため,再び立ち上がる! 泣けるわ.
もう,伏線回収がうますぎる.

一方,正体がばれて牢獄につながれるラーマ.
週に一度の食事しか与えられず瀕死のはず...なのだが,なんとひたすら懸垂して筋トレ.
さらに歩けないように足を殴打され独房へ.
なんと,そこでも懸垂!

まさに,監獄トレーニング!

プリズナー・トレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ

これらが,全て伝説の最強肩車への伏線だったとは!

ジャングルに逃げる二人.
またまた不思議なことが起こり,ラーマの傷は全快.
それどころか,神の弓矢を入手.
その名前の通り,古代インドの伝説の英雄神と化す.

もうそこからは良い意味でめちゃめちゃ.
『ランボー』『コマンドー』『プレデター』『フルメタル・ジャケット』と...えー,なんでもいいのでアクション映画のかっこいいシーン全部盛りの戦闘.
あの熱かった80年代ハリウッドを彷彿とさせ大興奮.

「上映時間3時間は長い」と言ったが...スマン,あれは嘘だ.
テンポ良いストーリー展開のおかげで,あっという間.

ラスボス(と言っても強くないが)との対決があっさりしていたが,最後に「銃弾1発と命の値段の比較」講話すらも回収.
ホンマにスキがない.

てっきり,主役2人がイギリス軍の大群に囲まれ,ピンチになった時に,蜂起した住民が押し寄せて大乱戦かとも思ったけど.
ひょっとして,この後のストーリーは続編?(予定があるそうな)

監督の前作『バーフバリ』は古代叙事詩モノ,つまりファンタジーだったが,今回は1920年のイギリス支配下のインド.

バーフバリ 伝説誕生/王の凱旋 &完全版ブルーレイBOX

その非道な圧政がこれでもかと描かれる.
そして敵側は一分の理もない悪役.

そうそう,ようするに健さんのヤクザ映画と同じ展開やな.
耐えて耐えて最後に爆発.

多様性だとかポリコレだとか,理屈でこねくり回すのは現実だけで十分.
アクション映画はこういう勧善懲悪でいいのだ(聞いているか,ネズミー?)

まぁ,インド人の顔がみんな同じに見えてしまうという欠点もあるが,これは仕方がない.
あっちもあっちで平たい顔族の判別はでけへんやろな.

後,インド映画にしてはダンス少なめかな?
どこからともなく現れるインド女性の群舞がなかったような...

贅沢を言うなら,劇場を出た後もインドのマチナカだったら良かったのに...(無茶やな)
やっぱり死ぬまでにインド再訪やな.

アメコミヒーローやSF映画の代わり映えのないアクションに食傷気味だったところに,それとは全く次元の怒涛のアクション.
最初から最後までニヤニヤが止まらない.

おすすめです.
可能な限り劇場で!

息子,鍛えてます~最強の財産

2023/3/17 Fri

ある程度の年齢になると健康しか興味がなくなる.

いつもはヨメさんが連れて行く息子のラグビー練習.
諸事情により先日,Kazchariが初めて送迎した.

時間はなんと18時半から21時まで.
小学生ゆえ,親が放置して一旦家に戻ることもできない(らしい).

極寒の体育館でコーヒーをすすり,Kindle本を読みながら見学.
この生命の危機に我がミトコンドリアが活性化しておるわ!(ブルブル)

で,その練習内容だが,基礎練,パス回し,タックル練,ミニ試合など,思った以上にガチだった.
小中学生混合だが,内容は容赦ない.

そもそもこの密度で,週一昼練,週二回夜練参加と,小学生にはとんでもない負荷やな.

遺伝なのか,同学年の子らに比べるとホビット族な我が息子だが,「こりゃ強なるわ.感心,感心」と一安心.

強くなって大きくなってガチで勝負しようぜ,息子よ!(何の?)

「何を成すにも健康第一」は絶対の真実.

特に少年期から青年期にかけての体力づくりが重要なのは言うまでもないだろう.

かく言うKazchariは今でこそチャリジャンキー...もといブラックサイクリスト(一緒や)だが,かつてはどうだったか?

ひと目でわかるブラックサイクリストの特徴10個

まず小学生に遡る.
放課後や休日は野山を走り回る日々.
それに家の屋根によく登ってたな(「さるエッっちゃん」か).

親父が野球好きだったので,地域の少年野球団に勝手に申し込んできたが,参加拒否.
野球中継もほとんど見ていない.
どうやらこの頃から球技嫌いだったようだ.

そういや書道と剣道を習ってたな.

剣道は背の高い相手だと,竹刀が頭頂に水平にヒットするので痛いのなんの.
銅を狙われた際に,防具から外れて脇の下にヒット.これも痛いのなんの.
面をつけると試合の待ち時間に呼吸困難になり,辛いのなんの.

なんで,あんなんしてたんやろ?(※個人の感想です)

中学では美術部に.

油絵を描いてたな.
面白くなかったのか,記憶はあまり残っていない.

それよりも当時は校内暴力がトレンディ.

目の前で教師が殴られ,髪の毛を引っ張られ,長ラン・ボンタンのヤンキーがシンナー,タバコ,暴走族が校庭をパラリラパラリラと,今思えばマンガっつーか,リアル『金八2』の世界.

Kazchari自身はグレもいじめられもせず,アニメ・プラモなどのヲタクライフを過ごしていた.

だが,ここで自分が得意な運動を見つけてしまった.
それは長距離走.
体力測定の1500m走はクラスでぶっちぎりの速さだった.
まぁ「そんな荒れた学校で真面目に走る方がどうかしてる」という声も聞こえてそうだが.

最近はこんな風潮も.

体育の持久走に変化の兆し 順位より「楽しさ」「ペース」重視

で,高校進学.

うちの母校,公立高校なのに,なんとKazchariが入学する前年に夏の甲子園出場を果たしているのだぁ.
知っての通り,大阪でこれは大珍事,もとい大快挙.

そんな学校で,脚に自信があったKazchariは陸上競技部に入部.
長距離(5000m&駅伝)選手となった.
陸上部もまた地域ではなかなかのガチ部で,全国とまではいかないが,近畿大会レベルには毎年出場していた.

ヲタクが強豪校の運動部に突然入部?
うっ,どこかのヒメヒメ漫画で似たようなストーリーが...

まっ,現実はインターハイで優勝することもなく,せいぜい市レベルの大会で入賞する程度だったけどな.

11月の駅伝大阪予選で10位だったのが最終成績.
忘れもしない.
その日,走り終えた後「もうこれで走らんで済む!」と嬉しさのあまり号泣したことを.
そこから受験勉強を始めて,関西の某私大法学部に進学.

以降,運動習慣は途絶える.

オートバイツーリングやら海外貧乏旅行を経て卒業.
某大手コンピュータ会社に就職するも3年で退職.
1年間のアジア放浪後に帰国.
専門学校に再入学し,作業療法士となる.
臨床を経験後,青年海外協力隊に参加.

この間,酒もタバコもせず,粗食で超健康な日々を送っていた.

帰国翌年,38歳の時,ダイビングで訪れた沖縄の離島で急激な腹痛(食あたり)に苦しむ.
村の診療所で超音波検査を受けたところ,メタボ/脂肪肝宣告.

一念発起し,ロードバイクを購入して今に至る...というストーリー.

もし,あの島で腹痛が起きなかったら,今の健康体はなかったなぁ...しみじみ.

今もロードバイク趣味が続けられているのも,中学で自分の体質に向いている運動を見つけ,高校で基礎的な心肺機能と筋力を体得したからに相違ない.

これぞ正に財産.
そしてそれは30年経った今も受け継がれている.
実際,去年,新コロにはかかってしまったけど,ほぼ無症状やったしな.

Cの記録~そして残りの人生

息子の場合,ヨメさんが無類のラグビー好きだったことに加え,幼少からの英才教育のおかげか,それに本人ものっかったこと.
歯車が噛み合った結果やろな.

Testosterone氏じゃないけど,筋トレが全てを解決すると信じている.

筋トレが最強のソリューションである マッチョ社長が教える究極の悩み解決法

先ほど,Kazchariは球技が嫌いと書いた.
理由は単純.
勝っても負けても己に責任を追わせたいからだ.

味方が弱かったら負け.
相手が強かったら負け.

つまらん.
「倒すべき相手は自分だけ」が潔い.

あっ,そんな意味でも『ブルーロック』は面白いな.
今度息子に見せたろ.

ブルーロック

新コロ明けたら海外旅行?

2023/3/14 Tue

そろそろ明けそう.

3/13からマスクの着用義務がなくなった.
いや違うな.日本では元々「任意着用」だった.

コンビニや飲食業の入り口にある「マスク着用のお願い」が撤去された日,と捉えるのが正しいだろう.
しばらく混乱が続くだろうが,徐々に平常運転に戻るような気がする.

いやぁ,ようやくですな.

「もはや顔パンツ.人前で外すなんてトンデモナイ」と考えるようになった人もいるようだが,Kazchariは外しますよぉ.

元々チャリ乗っている時はノーマスクやったしな.
逆に一人でクルマに乗っているのに付けている人がいる.不思議だ.

つーことで,規制緩和に伴いインバウンドも徐々に再開.
次は,こちらから出て行く番であーる.

現状だと,帰国後の隔離措置はワクチン3回接種で免除(らしい).
これ,いつまでやろ?

Kazchariはワクチンを2回しか打っていないし,この先も追加接種する気もないので,今出国すると帰りが面倒.

とりあえず,この制限が解除されたら,久々に出かけますか.

最後の海外旅行は新コロ前の2019年12月.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

この頃の出国はほとんどが羽田から.
当時はクレカ払いをJALカードに統一し,いわゆる丘マイルで毎年旭川-羽田の往復特典使っていた.

だがしかし,新コロブームの間に各種支払を別のカードに切り替えたり,QR決済などしたりと,マイルが全然貯まらなくなってしまった.
次は国内移動分も自己負担か...うーむ.

えーい,ではどこへ行く?

なんだかんだでスキューバ・ダイビング旅は捨てがたい.
こんな記事も書いたけどな.

スキューバダイビング,やめよっかな?

旅先での目的が明確な場合,値段や手間を考えるとツアー参加がベスト.
新コロ前はフィリピンの「プエルト・ガレラ」が次の候補地だった.

今,ネットでツアー情報を見てみると...大手では組まれていない.
まだ落ち着かないのか?
新コロ前も,それほど高額だった印象はない.

一方,参加経験のあるインドネシアの「コモド」「ラジャ」は既にダイブクルーズが始まっている(リピーターなのでメルマガが届く).

ただし...その値段には驚愕.
前回より+10万~は必要.
さらに燃料サーチャージも大幅アップ.

シャレにならん額になっている.
やはり,この2か所は一生に一回の経験になるんかなぁ.
コモド・ダイビングは実に楽しかった.

ちなみに全ダイバー,究極の憧れポイントと言えばコスタリカの「ココ島」とエクアドルの「ガラパゴス」だろう.
価格も期間も手間も参加難度SS.3桁は軽く越えてきそう.

もう一つの趣味,海外サイクリングはどうだ.

先日,「2023年ツール・ド・フランス観戦ツアー」の募集を告げるメールが届いた.
以前に一度説明会に参加したことがあり,定期的に送られてくるのだ.

はたして...

ツール・ド・フランス2023観戦&サイクリングツアー

うげっ.
こんなんにサラっと参加できる人って,どこのブルジョア?
驚いたのは,この料金は食事代を含まないこと.
総額いくら?
一昔前のハイエンドロードが買える料金になっている.
通常のサイクリングツアーもたいがい...

いかんいかん.
ダイビングにせよチャリにせよ,趣味を海外で行おうとすると破産する.
まず国内遠征の方が現実的やね.

原点回帰で,ツアーをやめ,航空券だけを買って行き当たりばったり旅はどうだ.
現状,最も気になる国は「クロアチア」.
「プリトヴィッツェ湖群国立公園」の紅葉が見たい(撮影したい).

で,ざっと羽田発でザグレブ(首都)までの往復航空券,今現在の最安値でざっと往復12万か.
シーズン(秋)やと倍?
宿泊代やらなんやらを含めるとやはり30万はいきそう.

フリーのパッカーでこれかぁ.
もはや海外旅行は「富裕層の趣味」と言われる理由がよくわかる.

思えば,個人手配のバック・パッカー旅はここ数十年経験していない.

この令和の世にフリーパッカーするとどうなるか想像してみる.

現地空港に着いたら,まずSIMカードを購入.
自分のスマホをアクティベートしてもらう.
以降,宿や交通機関の予約は,全てスマホを通じて行う.

タクシーもスマホで呼んで,日本で予約済みの宿へ.
会計をカードで済ませる.

荷物を置いたらGoogleマップを見ながら街歩き.
写真を撮ったらSNSにアップ.
屋台や汚い食堂はほぼ消滅(場所による).

そこそこキレイなレストランでスマホみながら情報収集.
同じ旅行者を見かけても無視か,スマホ片手に写真を見せあう.
夜はLINEで日本にいる家族や友達と会話し,ヒマなら部屋でYouTube.

...たぶんこうなるような気がする.楽だ.

懐かしの90年代だと...

格安航空券で現地着.
たいてい深夜着.
最低限必要な現地通貨をT/Cかドル札で両替.
タクシーに乗ると,危険かぼったくられるので空港ロビーで寝る.

バスで市内へ.
そこから「歩き方」もしくは「Lonely Planet」に載っている一番安い宿まで(10km内なら)歩く.
やる気のなさそうor眠そうなフロントのにーちゃんに,「Do you have a room?」と尋ねる.

もちろんチェックイン前に部屋を確認.
水(お湯)の出,鍵のかかりぐあい,ベッド(シーツ)の清潔さ,蚊帳があれば穴が開いてないかチェック.
可能ならディスカウント交渉.

ドミトリーなら同室者の値踏み.
ジャンキーっぽいヤツがいたらもちろんパス.

タライもしくはバケツがあれば洗濯(30分漬け込み,3回すすぎで屋上に干す)
荷物を置いてでかけるが,バックバックは徹底施錠&固定物にロック.
観光がてら次の目的地までの交通手段の発着場所,時間を確認.必要なら予約.

屋台か汚い食堂でメシ.
相性良さげな日本人または西洋人に話しかけて情報収集と旅の思い出会話(多少盛る).

気が合えばそのまま遊びに行く.

夜,宿に戻り蚊取り線香を焚く,
洗濯物を取り込む.
ベッドに寝転がりながら(シーツあまりに汚いもしくは寒い場合は寝袋),日記を書き(他の旅人と交換した)文庫本を読む.

照明を消すがあまりの暑さに眠れない.
なぜか体が痒いので眠れない.
天井のファンが落ちてきそうで眠れない.
廊下で酔っ払いが騒いでいるので眠れない.
ノックされ「マッサージ?」と起こされるので眠れない.
外のクラクションや音楽がうるさくて眠れない.
エアコン効きすぎ寒くて眠れない.
隣の部屋で〇〇〇する声が聞こえて眠れない.

ああ,なんて素晴らしい夜.

旅の回顧録~1993年のカンボジア(1)

旅の回顧録~1993年のヴェトナム(1)

改めて思い出すと,よく,こんな面倒なことをやってたな.
そんな体力と気力はまだ残っているか? Kazchariよ?

モノよりコトが大事と言われて久しい.
まだまだ世界には見たい場所がたくさんある.

戦うか? 戦えるか? 怯えるココロよ?

趣味にかけるカネ~豊かな青春,豊かな老後

2023/2/20 Mon

つっこみ覚悟で.

FINANCIAL FIELD編集部という,よくわからん企業からの発信で変な記事を見つけた.

自転車は富豪の趣味? 娯楽費が3年で10倍になった夫が振り返る「ヌマ」の怖さとは

Yahooトップ画面にしばらく表示されていたため,閲覧者はそれなりに多いと思われる.
それにしても...いつの時代の話だ?
出てくる完成車やパーツの値段が安すぎる.
今と2~3倍くらいズレがあるような.

真性のコタツ記事なのか? それとも昔の記事の焼き直しなのか?

結論としては「趣味に金をかけすぎると人生/家庭が崩壊しますよ」的な主張のようだが,登場人物,全く経済的に破綻しているように見えないし.

そもそも最大のつっこみポイントは「チャリ趣味に年間50万円かけたら富豪」というナゾ意見.
”富豪”と言うには,どう考えても0が1つ2つ足りないのでは?

それに大人の趣味にかける費用としては,どう考えても安い部類に入るやろ.

完全な負け組趣味のギャンブルはもとより,クルマとかオートバイだとこうはいかない.
ゴルフとかもっとかかるんちゃうの? 知らんけど.

ただし,昨今はチャリ関連の値上げがエゲつないのは間違いない.
ほぼ全ての商品が値上がっているが,特に海外ブランドは円安のせいでむちゃくちゃ.
この傾向が続けば,Kazchariも「EMONDA」が最後の散財になるだろうなとは思う(ホンマかぁ?).

アガリの一台~TREK EMONDA SLR7 First Light

眺めているだけで大満足.
春になり,実走したら鼻血でそう.

それはともかく,家族や知人からは変...いや趣味人とよく言われるKazchari.今さらながらこれまでヌマった,もしくは現在進行中の趣味をあらためて思い出す.

中学生:第一次【ガンプラ】ブーム.
ご多分に漏れず,デパートや模型店に早朝から並んだ.
抱き合わせの商品を買ってしまった.
パテによるパーティングライン消し,ラッカー塗料の筆塗り.
そしてプチ改造も.

iPhone11 Pro

このシャア専用リックドムは当時の作品だ...って,うわ,40年前か!
発光ダイオード(まだLEDという言葉はなかった)で目が光る.しかもボリューム調整可.我ながらよく保存してるな.

高校は...模型より,部活の陸上部が生活の中心やったな.
3年の11月まで走っていた(駅伝のため).
その後の人生,ランニングは趣味にならなかった.

大学に入って模型熱再燃.
なにせ,親にねだった合格祝いはエアブラシとコンプレッサー.
サークルに入り,作りまくった.

大学生活2年目にオートバイ購入.
【ツーリング】が趣味になった.
北海道や信州を【キャンプ】ツーリング.
メカいじりより旅だな.

社会人になって静岡の沼津に引っ越し.
オートバイ趣味は相変わらず.

就職3年で退社.
1年間の東南アジア放浪の旅へ.

帰国後,2度めの学生生活.
活字中毒と言える【読書】
この頃は図書館ではなく,手元に置きたくて購入していた.
すっかり近眼が進む.
そして,やはりオートバイ.

病院勤務と結婚.
ヨメさんをオートバイ趣味に巻き込む.
そして,これまたブームだった【G-SHOCKコレクター】に.
デパートに並び,抽選はがきを出しまくった.

青年海外協力隊としてジャマイカに赴任.
現地滞在中,【スキューバダイビング】のライセンスを取得.

帰国後,北海道に引っ越す.
ジムニー購入.
一方でオートバイに乗る機会が減少.
長女が生まれ,おもちゃ屋に行く機会が増える.
SHFフィギュアーツの「仮面ライダーW」を見つけてしまったのが運の尽き.
以降,ヒーローやロボの【フィギュア収集】も趣味となった.

この頃【デジタル一眼レフ】購入.
もう,わかりますね.
レンズ沼の始まりです.
標準のキットレンズに飽き足らず,望遠,広角,マクロ...と決して安くない機材が増殖していく.

そしてスキューバダイビングも本格的にスタート.
GWに沖縄,9月頃に【海外旅行】というルーティン.
かなりの出費.
さらに...最初はコンデジによる【水中写真撮影】だったのが徐々にエスカレート.

ミラーレス一眼による撮影へパワーアップ.
ボディが変わるごとにハウジング購入,当然レンズごとにポートも...
ストロボ,アーム,ライトを装着し.あっという間に巨大な”カニ足”完成.

OLYMPUS TG-4 / 2015年9月撮影

キリがない.

そして,2006年にいよいよ【ロードバイク】を購入.

OLYMPUS TG-4 / 2006年5月撮影

しばらくはおとなしかったが,2017年にハイエンドの「DOMANE SLR」を購入.

OLYMPUS TG-5 / 2017年8月撮影

以降,ヒルクラ,【ブルベ】,Zwiftとのめり込む.
そして【ファットバイク】追加.

去年からは新しい趣味としして【サウナ】を追加.

もう止まらない.

中高生時のプラモ趣味はともかく,以降をまとめると...

【バイクツーリング】
【キャンプ】
【読書】
【G-SHOCKコレクター】
【スキューバダイビング】
【フィギュア収集】
【写真撮影】
【海外旅行】
【水中写真撮影】
【ロードバイク】
【ブルベ】
【ファットバイク】
【サウナ】

ジャンルがかぶっているモノもあるが,だいたいこんな感じ.
うち,半数は継続中.
新コロのせいで完全にケチがついた【スキューバダイビング】はそろそろ怪しいけど.

スキューバダイビング,やめよっかな?

以上,これまでの人生,年間50万どころではない散財だが破綻はしてないぞ.

つーことで,最初のニュース記事は論破...じゃなくて,一度きりの人生,少しでも興味を持ったことはやる,しかもある程度突き詰めると楽しくなる.

それに,残念ながら好奇心には限界があるらしい.そう”老い”のせいだ!
「今日が人生で一番若い日」という絶対真理.

ところが,ロードは(ガチでやれば)もれなく,健康というご褒美がついてくるというミラクルな趣味.
そう,”老い”にも逆らえるかもしれんのだ.

そして,また新しい趣味を見つけてしまうかも...っつーか,常に探しているKazchariでした.

ニホン人っぽい週末~温泉とマンガとメシ+α

2023/2/19 Sun

つかって,読んで,食う.そして届ける

iPhone11 Pro

週末,息子のラグビー遠征の付き合いで芦別温泉スターライトホテルに滞在した.

Kazchariは以前,夏にもモンキーで一度訪れたことがある.

モンキー125,カナダなサ活?

このホテルのウリは3点.

一つ目はもちろん温泉.

硫黄臭プンプンのいわゆるホンモノ.
さらにはサウナに力を入れている.
セルフロウリュウ可能なストーンおよび塩サウナ.

iPhone11 Pro

そして露天風呂には例の”ととのいイス”が設置してある.

自宅にも欲しい欲しいと思いつつ未だ購入せず.
重量があるので持ち運びは困難.
ベランダでの昼寝兼自宅サウナでもあれば即買いやな.

ちなみにAmazonPBだと格安.
特にこちらのシャア専用は通常の3倍リラックス(ウソ).

Amazonベーシック 椅子 折りたたみ アウトドア ゼログラビティーチェア レッド

2つ目はメシ.

詳しくはホテルのサイトを参照.
こだわりの食材と調理.
今回は料金的なこともあり,夕食は館内レストランで.

iPhone11 Pro

煮込みハンバーグ定食.美味し.

そしてなんつっても朝食バイキング.

iPhone11 Pro

写真は一周目.
昨今,ビジホ含め,どのホテルも朝食に気合を入れていると聞く.
ここもご多分に漏れず...美味し.
当然だが,朝から尋常でない量を食べる.これぞ幸福.

ただ...増改築ホテルあるあるなのか,受付システムや部屋の配置,こうしたバイキング時の動線がイマイチ.
通路が狭く渋滞,あるいはぶつかりそうになる.
致命的...というわけではないが,今後さらにお客さんが増えるとエライことになりそうな予感.

そして,3点目は,このホテル最大の特徴かもしれぬマンガ・雑誌読み用ごろ寝スペースの充実具合だろう.
ハンモックやクッション,隠れ家スペースなどの遊び心にあふれている.
もちろん蔵書もエグい.

自宅近所の入浴施設花神楽も,明らかにここをパク...いや真似て読書スペースを作った.
いわゆる旭山動物園の行動展示方式が全国に広まっていったようなイメージ.
フリードリンク(コーヒー&デトックス水)もあるし,正直,朝一で入館して深夜まで滞在しても退屈しないだろう.

つーことで,土曜の夜と翌朝,上記全てを堪能してホテルを出発.

ここで話は変わるが最近非常に楽しみにしているYouTube動画がある.

Kazchariはネトウヨではないので,根拠なしの「ニホンバンザイ」「ニホンサイコー」「ニホントクベツ」的なコンテンツには距離をおいている.

世界中あちこち回って思うこと.
どの国も素晴らしい点はあるし,当然闇の部分もある.
それは過去の栄光であったり,過ちであったり,現在進行中のものであったりと様々,
国民性,つまり「◯◯人だから◯◯」ではなく,何より個人差が非常に大きいことも理解している.

それらを踏まえた上で,お気に入りなのが「日本食を食べる外国人旅行者」系の動画である.
いくつかあるが,一番のお気に入りは「Momoka Japan」というチャンネル.

おそらく街をぶらついていた外国人旅行者に声をかけ,興味のある日本食を尋ね,翌日以降会う約束をし,高級すぎない店に案内して撮影...という流れなのだろう.
何よりこのMomokaさんのキャラが素晴らしい.
常に明るくハイテンション.おもてなし感満載.
旅行者の字幕はなぜか関西弁(^^;

どの回もたいてい面白いが,留学やら仕事で何年も日本に住んでいて,たまたまその料理を食べてなかった人よりも「初来日,マジで初のホンモノ日本食」のパターンがベスト.
リアクションも良いし,ここまでホメちぎられると,別にその料理を作ったわけではないのに,自分も日本人というだけで,何故かどこかくすぐったくなる.

意外なのは「カツ丼」「梅酒」「お好み焼き」が大好評なこと.
「スシ」「テンプラ」に比べるとメジャーではないからなのか,初挑戦者が多いようだ.

いずれにせよ「日本食は美味い,美味すぎる」.その気持ちはよくわかる.

Kazchariはジャマイカに2年間滞在した.
帰国したその日,成田空港で久しぶりに食べた日本食の美味さに,マジで涙が出た.

当然,その後の日本での生活時間が長くなると,再び慣れてしまって,その時の感動は薄れてくるのだが.

さらに先の動画の出演者たちは,こぞって日本の清潔さと治安の良さを上げていた.多いコメントは以下の通り.

- ゴミが全く落ちていない.
- 公衆便所がキレイ(無人なのに).
- 深夜,コンビニに女性が一人で出かけられる.

そして「財布を落としても中身が完全なまま手元に返ってくる」なんて奇跡は日本でしか起きない(たぶん).

旭川の自宅に帰宅.
荷物の片付けやら洗濯.
昼を過ぎ,大量に食べた朝食を消費すべく,ファットバイクにて図書館まで予約本を取りに行くことにした.

誰もいない山中ライドもそれはそれで楽しいのだが,この時期の市街地の歩道も,山あり谷あり穴ありのMTBコースと化しており,トレーニングに最適なのだ(何の?).

見知らぬ通りを走るのも,定点観測も面白い.

こいつは毎年,気合を入れておられるプライベート雪像.

iPhone11 Pro

今年はマリオですか...って,すんげーレベル.

走行中,図書館近くの歩道で財布らしきものを発見.
いわゆるサーファー財布にティラノサウルスのプリント.

「子供の財布やな.一応中身を確認させてもらおか」

なんと,¥5,000近くも入っていた.
しかもご丁寧に小学校と本人の名前も貼ってあった.

「おいおい,金持ちやのー.これ本人焦ってるやろうなぁ.つーか,親御さんにむっちゃ怒られてるんちゃうか?」

と,同じく小学生男児を抱えているKazchariも思わず同情.
つーことで,拾ってしまったこの財布,もちろん警察に届けることにした.

一番近いのは旭川東警察署.

玄関前にファットを停める.
日曜のせいなのか人影があまりない.

入ってすぐ受付があったので「すいません」と声をかける.
10人ほどいた職員さん,一斉にこっちを見る.
いやいやいや,さすがに眼光鋭くすんげー威圧感.
アクション映画やったら,「ヒャッハー!」とマシンガンぶっぱなすシーンやな(おい).

「財布拾ったんで届けにきました」と伝えると,雰囲気が一気に軟化.
係の方に状況説明.
10分ほど待たされて「拾得物件預かり書」をいただく.

確か総額の1割の礼金がもらえる権利があるんだっけ?
もちろんそんな権利は放棄.(おそらく)小学生男児から金をもらうわけにはいかん.
本人からの連絡も不要と伝えた.

警官「でしたら,この預り書,破棄していただいても,記念にとっといてもらっても構いません」

Kazchari「いやいや,むかーし,警察のネコババ事件とかありましたよねぇ? ちゃんととっときます」と,相手を苦笑いさせるギリギリのジョークも忘れない(ヤバイで).

つーことで警察署を出る.

iPhone11 Pro

予定にはなかったが,ここから100mほど先にあるGEOに向かう.
『スターライトホテル』で読みきれなかったコミックの続きを借りるためである.

大改悪によって,レンタル料金半額の株主優待を止めやがったので,株を全部売っぱらい,めったに来なくなったGEO
半年ぶりぐらいだろうか?

レイアウトが若干変わっていたが,幸い目当てのコミックは全て揃っていたので,セット割りが効く10冊をセレクト.
セルフレジに持っていく.
ところが...なんと,料金が税込み¥550だったのが¥660に値上げされていた!
無料の黒バッグもなくなっていた(有料かマイバッグのみ).

値上げの波はここにも来ていた.
もちろん購入するよりは安いのだが,さすがに「高くなったなぁ」と感じる.

そう,最近コミックコーナー拡大中の花神楽の入浴料は¥600なのだ.
もちろんサウナ付きである.
どちらがお得なのか...

このように,あちこちに『スターライトホテル』(もしくは『万葉の湯』)並のコミック設置システムが広がっていくと,GEO,ますますピンチでは?
もちろん品揃えは段違いだし,最新刊が読めるというメリットはある.
それでもなぁ...
レジまで来て,借りるのをヤメるという選択肢はないので,ちゃっちゃと¥660をau-PAYで払って帰路につく.

どこも商売は大変なのだ.
これまでは安すぎた,ということなのだろう.

つーことで,ホテルで温泉&コミック&メシ三昧,そして財布拾ってちゃんと届けるという日本人っぽい週末でした.

ぼっちライドは退屈なのか?

2023/2/1 Wed

孤独と孤高.

いつも“刺さる”ネタを提供してくれる「cbnblog」
少し前の記事に興味深いモノがあった.

「はじめてぼっちロングライドするんだけど退屈しないか心配」という危惧に寄せられた意外なアドバイスとは

まぁ,この質問自体がKazchari的にはナンセンス...ではある.
100kmも走れば,様々なものを観察できるし,自己と向き合うこともできる有意義な時間そして何より...自由だ.

この質問(?)に寄せられた回答が面白かった.

「あなたは退屈してみたほうが良いことがあるかもしれない」

「サイクリングは私が覚醒中に唯一スクリーンを見ていない時間です」

この2つには共通点がある.
デジタルデトックスの重要性だ.

我々は普段の生活において,睡眠以外の時間を埋めるためか,常にモニターを見続けている.

ここで思い出されるのが名作『1984』

1984 HDニューマスター版 [Blu-ray]

いわゆるディストピアがテーマ.
『時計じかけのオレンジ』のレビューを書いた時にも少し紹介した.

数十年ぶりシリーズ~『時計じかけのオレンジ』を観た

数十年前,初めて『1984』を観た時のインパクトは忘れられない.

舞台は近未来の全体主義国家.
人々は実在の怪しい“ビッグブラザー”と称される絶対権力者に支配され,常に監視されている.
この世界では,基本的にどこを向いても「テレスクリーン」と呼ばれるTVモニターが設置されている.

テレスクリーンからは,政府発信の映像や音声が常に流され続けており,勝手に電源を切ることはできない.
一方で監視カメラの機能もあり,国民の一挙手一投足,全ての情報が国家に送られている.

そこに抗う一般人の奮闘(?)を描く話...なのだが,これ以上ないくらいのバッドエンドは鳥肌.

余談だが,この作品をリスペクトした『未来世紀ブラジル』と内容がよくごっちゃになってしまう.

未来世紀ブラジル [Blu-ray]

こちらはビジュアル的にも,その狂気がパワーアップしている.
デ・ニーロも出ています.

さて,こんな常に監視されるモニターだらけの世界って嫌やなぁ...と思っていたけど,2023年現在,まさにこの世界が現実化している.
しかも,人々は自ら進んで膨大なコンテンツの消費に多大な時間を費やしている.

デジタルデトックス~無料快楽コンテンツの罠

非難・批判する気はない.
Kazchariの生活もかなりひどいものだ.

起床後,洗濯物を干しながらYouTube.
台所の洗い物をしながらYouTube.
仕事の半分はPCでデスクワーク.
帰宅後はブログ書き.
Prime Videoを観ながらZwift.
風呂上がりは大腿のマッサージをしながらYouTube.

絶賛依存中.

若い頃にインターネットという究極の娯楽がなくて,本当に良かったと思う.
”退屈”のあまり,海の向こう,山の向こうを想像し,気になり,実際に行ってみた(一面もある).

そして旅先では何もしない時間も尊い.

ダイビング旅では海外のリゾートに滞在する.
空き時間にビーチやプールサイドでリクライニングに寝そべりながら目を閉じる.
視覚でなく,肌で南国の太陽を感じる.

インプットもアウトプットもなし.
ひたすらインナースペースへ.

「幸福だ」という言葉が頭をよぎる(『太陽がいっぱい』か!)

デジタルだけに言及してしまっているが,デトックスには他者,つまり日々の人間関係も含まれるだろう.

ここ数年,新コロのせいで「ソロ◯◯」「一人◯◯」が流行った.

こういう言葉がわざわざ取り上げられるということは,ぼっち=マイナーという証なのだろう.
Kazchariの周辺でも「一人ではどこへも行けない」というヒトが老若男女問わず多数存在する.

Kazchariはぼっちが好きだが,人嫌いというわけではない.
たまーのグループライドやイベント参加は楽しいと思う.

秋の望岳台からのグループライド

冬のキトウシ・キャッスルライド

たまーの,”ノン・ぼっち”だから価値がある.

Kazchariの愛読書にリチャードパックの『イリュージョン』がある.

イリュージョン (集英社文庫)

名言のオンパレードで事あるごとに読み返している.

特に以下は「ぼっち」を考える上で重要.

「やりたいことだけをだな,やり続けていくと,類は友を呼ぶの法則に従って,俺達から何かを学ぼうと思う人達を引きつける,そして俺達もまたその人達から何かを学ばなくてはいけない」(p155より引用)

いやもう,掛け値なしに素晴らしい.
ここに「ぼっち」の本質がある.

ただし,この本は訳者の村上龍のクセっつーか,意訳&創作部分が前面に出すぎており,そこが批判されることもある.

Kazchariも気になったので,別の訳者の同パートを読んでみたら全く違っていてびっくり.

イリュージョン 悩める救世主の不思議な体験 (集英社文庫)

よくも悪くもこの新訳版は冗長というか,原文に忠実過ぎ?
ホンマは原著を読むのがええんやろうけど,結局は頭の中で日本語に訳してしまうしな.

話がだいぶそれてしまった.
ようするに「孤独と孤高は違う」という話でした.

あれやね,『ぼざろ』のぼっちとりょう先輩みたいなもんか.

ぼっち・ざ・ろっく!

さぁ,今度の週末,いやいやこれからも,どこへ行ってやろうか.

山岳映画2本~『神々の山嶺』&『イーディ,83歳 はじめての山登り』

2023/1/17 Tue

リアルとファンタジーのあいだ.

Zwiftの友である「Amazon Prime Video」にて山岳映画を2本連続で観た.

まずはこれ.

神々の山嶺

現在,同題名の物語は4つ.
まず原作となる夢枕獏の小説『神々の山嶺』(「いただき」では変換しません).

エヴェレスト 神々の山嶺 (角川文庫)

かなり以前に読んだ.
「発見されたマロリーのカメラは本物か否か」のミステリー仕立てから始まって,とんでもなく自我が肥大した山岳家の「冬季エヴェレスト無酸素南西壁登頂」への挑戦...と,当時の読書録には書いてある.
評価は見事に星5つ.
作者自らが「どうだまいったか!」と言っていた記憶もある.確かに.

次に『孤独のグルメ』で有名な谷口ゴロー...じゃなくてジローさん作画によるコミック版.

神々の山嶺 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

Kindleで購入し読了済み...だったことをすっかり忘れていた.

いまさら再読.これまた素晴らしい.
生涯ベストのコミックに上げる人も多いという.

特に山の画力は圧倒的.
この質感は写真トレースでは絶対に出せないだろう.

そして食事シーンの素晴らしさ.
その詳細な説明と描写も相まってリアリティの鬼.
さすがジローさん.

ただ,原作にもある(?)無理矢理感なアクション要素が玉に瑕.
羽生のモデルになった人(森田勝)に実際にこんなことが起きた? それはないだろう.

個人的にツボなのはカトマンドゥの描写.

Kazchariも1990年,インドからバスでネパールに入国.
ポカラからカトマンドゥまで旅をした.

登山?

ポカラから日帰りで行けるトレッキングはしたなぁ.
つまりマチャプチャレのふもと?

ネパール・ポカラにて / 1990年3月15日撮影
ネパール・ポカラにて 自称ガイドの少年 / 1990年3月19日撮影

途中の山道で巨大なザックを背負った日本の登山隊の人たちに挨拶した記憶がある.すんごい迫力でした.

次に邦画の阿部寛&岡田准一主演の『エヴェレスト 神々の山嶺』

エヴェレスト 神々の山嶺

リンクを貼っているものの未鑑賞.
実際にベースキャンプまで登って撮影したという宣伝文句には惹かれるものの,「ギアが全てスポンサーの新品モンベル製で不自然」だとか「ストーリーが変な方向に改ざん」と聞き,すっかり興味をなくした.

レビューを見ると賛否両論(どちらかと言えば否多め).
もともと昨今の邦画の「お涙頂戴過剰演出」と「説明ゼリフだらけ」にイライラさせられることが多いので観る予定なし.すいません.

ただし,原作,コミックにある超有名な羽生のモノローグ.
これはしっかりと描写されているらしい.好ポイント.

やすむな。 足が動かなければ手であるけ。 手が動かなければ指でゆけ。 指が動かなければ歯で雪をかみながら歩け。 歯もだめになったら目で歩け。 本当にだめだったら、本当にもう動けなくなったら、思え。 ありったけの心で思え

で,ようやく本題のアニメ『神々の山嶺』の感想.

神々の山嶺

なぜかフランス製作である.
ざっくり言うと,コミック版を元にして再編集っつーか,上映時間内におさまるように印象的なエピソードをオリジナルでつなげた感じ.

結論.
レビューでの評判は上々だが,Kazchari的にはイマイチだった.

確かにセリフが少なく,BGMが抑え気味なのは好印象.
それを受けてか,ストーリーもものすごくタンパク化.
リアリティと言えばそうなのかもしれんが,熱さはあまり感じず,物足りなかった.

さらに,なんつっても...先程あげた,羽生の”あのモノローグ”が丸々カット.
さすがにこれはない.
フランス人にはわからん感性なのか?(偏見)

日本の描写もそれっぽいというかほぼ違和感なし.
少なくともZwiftの「MAKURI ISLAND」よりずっとジャポネしている.
たぶんスタッフに日本人がいるのだろう.

しかし,なぜか岸の遭難死を伝える新聞だけが変.
わずか数秒の描写だが,岸の写真の周りが「震災直後の福島発関連記事」だった.
なぜ?
チェックミス?

つーことで,手軽さ(再読しやすい)や面白さ,満足度ではコミック版が一番,続いて原作かな.

山岳コミックでは,超美麗な作画と壮絶なストーリー展開の坂本眞一の『孤高の人』が印象に残る.

孤高の人 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

本格的に山やっている人だと,また評価は違ってくるのだろうけど.

で,「次に観る」で上がっていたのが,これ.

イーディ、83歳 はじめての山登り(字幕版)

原題『EDIE』.

脳梗塞で倒れた夫を30年間介護し続け,80歳を越えてしまったイギリス人女性,イーディ.
夫の死後,娘に老人ホームの入居を勧められる.
部屋の片付け中,昔の日記を娘に読まれて関係悪化.
一人残されたイーディは,昔,父からの絵葉書に描かれたスコットランドのスイルンベン山に登ることを思いつく...というお話.

以下,ネタバレ.

まぁ,それにしてもこのばーさん,性格が悪い.
もしくは不幸な人生により悪くなってしまったのか...いずれにせよ非常に頑固.

一方で「正直に生きたいと思いつつも,それを口に出してはいけない」という変な縛り(我慢?)を自分に課してたりする.
そう,めちゃめちゃ面倒くさいのだ.

象徴的なのが冒頭,こっそり肉を焼いていたのを,娘に「こんなの不健康」と咎められ,捨てられてしまう.
ここでばーさん,何も言わない.非常に腹立たしい.
高齢者ほどタンパク質重要なのに!(そっち?)

それらの不満は日記にぶつけてきた.
結婚してから今まで,ずっとこうだったのだろうか?

そういうのは絶対,顔や態度に出る.
夫や娘との関係がよろしくなかったのも,このばーさんの性格が主な要因の一つだろう.

さて,夫が死に娘と離れ,自由になったイーディは,山に登るため列車に乗ってスコットランドに向かう...と思いきや,一旦やめかける.

あーイライラする.

うん? もしかして,視聴者にそう感じさせる時点で監督の術中に,見事にはまっている?
ホームコメディ,ハートフルムービーとは真逆のアプローチ!
実に新鮮.

当然この後「このばーさん,かわいい,かっこいい!」という風にもっていく展開になるはず...と思っていた時期がKazchariにもありました.

その先もジョニィを始め,出会う人々(ついでに自分)に悪態付きまくり,ここまでかわいくないばーさん,邦画では絶対ありえない(たぶん).

なんだかんだで後半.
ジョニィのガイドを断って,一人で登ることを決意.
ドローンを駆使した映像も相まってようやく旅の始まりを予感させる.

ここからはばーさんの逆襲,視聴者の好印象も爆上がり!...になるはずが,いきなりボートを湖に下ろす際に手伝ったもらった他のハイカーを罵倒.
びっくりした.

文句ばっかりでは何なので良かったところ.

終盤も終盤,ザックを置いて這うように崖を登るイーディの姿.
役者の演技も相まって,ここはヘタな雪山映画よりも迫力あった.
ここは,ここのシーンだけは素晴らしかった.
そうまるで,羽生の例のセリフ「想え」がかぶってもおかしくないぐらい.

しかし...この後がよくない.
マジで全て台無し.

電話がつながらないことに不安を覚えたジョニィが,慌ててイーディの後を追う.
まずザックを発見,さらに途中で疲れ果ててひっくり返っているイーディを発見!まだ死んでなかった(失礼な).

そして...ジョニィに支えられながら無事山頂へ...ぐわぁ~全てブチ壊し.
ここはイーディが一人で登らんとアカンやろ~
これまでの意地はなんやったんや~

以下はあくまでKazchariの願望.
ラスト,少なくとも山頂まではイーディは一人で登る.
ジョニィがイーディを発見するのは,山頂で佇む彼女の姿⇒エンドで良いのでは?

それこそファンタジー? 非リアル?
いやいや,それなら一言も話さない山小屋狩人のレスキュー話は不要.

最後の最後までスコットランドの天気のようにすっきりしない映画だった.

やりたいことやる高齢者という視点では『ダージリン急行』が面白かったなぁ.

ダージリン急行 (字幕版)

全然毛色の違う映画やけどな.

さて,山登りと言えば,Kazchari家恒例の高齢の息子と男二人キャンプ.
昨年のGWは日高のアポイ山に登った.

海!山!温泉!~小学生男子とアポイ岳(その1)

登る前も,そして帰宅後も「二度と山は行かねぇ」と文句ばかり言っていた息子だが,結構,事あるごとに山での出来事を話す.

そう,辛くて強烈な記憶ほど脳内に残るものなのだ,息子よ.
さて,次はどこを登らせてやろうか...

北海道冬の運転~無謀と予防

2023/1/11 Wed

何が起きるかわからない.

昨日,上富良野町にて痛ましい交通事故があった.

北海道を観光中か 出会い頭に衝突 死亡はシンガポール国籍の41歳母と生後4か月の女児 上富良野町

異国での旅行中に家族を亡くす.
これほどの悲劇はなかなかない.
ご冥福をお祈りします.

事故原因は不明だが,乗用車(レンタカー)側に一時停止標識があったことは確からしい.

コメント欄には「南国(シンガポール)の人間が真冬の北海道を運転するなんて無謀」⇒「規制すべき」という意見が多い.

確かに,新コロがやや落ち着き内外問わず観光客が増えた.
道内屈指の観光スポットである美瑛・富良野の丘は「わ」「れ」ナンバーだらけ.
確かに公共交通機関が貧弱な地域はクルマで周るのがベストだろう.
その気持ちはわかる.

しかしながら北海道在住20年近い,つまりそれだけ冬シーズンを体験しているKazchariでも,年に1,2回はヒヤリとする場面がある.
その多くは凍結路でのスリップだ.
止まるはずと思っても止まらない.
幸い事故に至ったことはないが,単に運が良かっただけだろう.

「予測して慎重に運転する」

それしかできることはない.

今回の事故では慣れない冬道走行以外にも「標識の意味を理解していたのか?」という意見もあった.
少し調べてみると驚愕の事実が.
日本の一時停止標識はこれ.

もしくは最近増えてきたのが,外国人向けに「止まれ」の下に「STOP」の追加されたものもある.
これなら守れるはず...というのは楽観しすぎで,実はもう一つ落とし穴があった.

日本以外世界共通!?止まれの道路標識

これは知らなかった.
一時停止標識=八角形という(世界的な)常識があると,日本の逆三角形を即座に正しく認識できないかもしれない.

今後もインバウンドやらなんやらで,外国人観光客を大量に呼び込むつもりなら,否応なく“世界基準”に合わせる必要があるかも.

そんなKazchariは,このブログでも頻繁にアップしているように,冬チャリ愛好者である.

冬の凍結路を走るチャリダーが,一部,いや大多数のドライバーに嫌われていることはわかっている.

冬チャリライダーの言い分

ゆえに,できるだけ迷惑をかけないように心がけている.
まずはコースの選択.

歩道のない国道は走らない.
路肩のない道路を走らざると得ない時は,停車して先に行ってもらう.

やむなく歩道を走る場合も,カウベルの音色によって,歩行者にはできるだけ遠くからチャリの存在に気づいてもらうようにしている(賛否あり).

もちろん,車体にはライト.
リアだけでなくフロント点滅も効果があるという.

チャリのデイライト~RAVEMEN FR160

さらに万全を期すならヘルメットのリアライトと反射ベストも必要.
このあたりはブルベでの経験が役に立つ.

それでも気づかれずに轢かれることもありうるだろうな.
それが怖いからと,冬の間,部屋に閉じこもるのはよろしくない.

新コロまん延を理由に閉じこもってしまった高齢者の「フレイル」が問題になっている.

フレイルとは

さらには雪国の風土病である“冬季うつ”予防にもチャリは最適と思われる.

鬱病には自転車を?

つーことで,北海道に住む以上,冬の活動を支えるクルマやチャリの運転は必須.

さすがに車体の制御が難しすぎるオートバイには乗らない.
無謀とは言わないけど,ご安全に.

OLYMPUS TG-5

マネーロンダリング~汚いけど汚くない

2022/12/22 Thu

金は天下の回りもの.

先日,ツールボトルの中身をチェックした話を書いた.

ツールボトル&ケースの見直し

使えないものを省く,もしくは入れ替える作業をした.
その中に緊急用の隠し金(¥1,000)がある.
これがまぁ濡れた上に,ボトル内で散々シェイクされ続けたせいかボロボロ.

iPhone11 Pro

汚れているわ,折り目がしっかりついて破れそうだわ,色移りしてるわで,もはや他人に手渡すのが遠慮したくなる状態.
相手に拒否されても文句は言えない(日本人基準).

もちろん,銀行に持っていけば新札に替えてくれるのだろうけど,そのためだけにわざわざ出向くのも...と思ってしまふ.

そこで「人で抵抗あるのなら,機械で試す?」と考え,職場にあるジュースの自販機に読み込ませてみることにした.

¥140の三ツ矢サイダー(極冷ver)を買う.
最初に¥10玉4枚を投入し,次に先程の哀れな¥1,000を...

ジーっ...ピピピピ...ジーっ

無慈悲に戻ってきた(泣).

ヒトだけでなく,機械にも嫌われたか...
と,念のため,さっきとは反対側から読み込ませてみた.

すると...

ジーっ...ピッ(ジュースの購入ボタン点灯!)

おおっ! 無事,ロンダリング完了!
機械が認識したのだ,違法でもなんでもない.

つーことで,小銭¥900のお釣りと三ツ矢サイダーを無事GetしたKazchariであった.

この汚いお札のおかげで,ある旅の思い出が蘇った.

それは,“みんな大好き”インドでの話.

もう30年近く前の話になるが.Kazchariは3度目のインド旅行をした.

カルカッタ(コルカタ)から入って,マドラス(チェンナイ)方面へ.
そしてモルディブに向かう南インドを中心としたひと月ほどの旅.

インドでの戦いはまず空港から始まる.

当時の『歩き方』にも載っていたが,カルカッタのイミグレーションを出てすぐ正面に見える「銀行」はニセモノらしい.
いわゆる私設の両替所なのだろうか?

ヤツらは日本語で「コッチ,リョウガエ,グッドレート~!」とか言いつつ手招きしてくる.
格安航空便の到着はたいてい深夜なので,寝ぼけて判断力を失った頭で,ふらふらとそちらへ向かってしまうが要注意.

両替レートがよければ良いのだが,それほど良くない.
それに,渡してくる金(札束)も正確な額ではない = つまり抜き取りがある(ことが多い).

さらには,有名な話だがインドでは破れた札は使えないのだ.
元々紙質が悪い上に,汚れも半端ない.
一見,破れていないように見えてもテープやホチキスで留めていたりする.

これらが手元に来てしまったら...
日本のように銀行に持っていっても交換不可.

ではどうする?

もちろんババ抜きだ.誰かにこっそり押し付けるのだ.
そう,インド旅では買い物一つで日々戦い.
なんてエキサイティング!

この両替所に限らず,インドのどこで両替するにせよ,金を受け取ったらまずその場で数える,そして破れた札を見つけたらチェンジを要求する.
この行為が必須なのだ.

ちなみに正規の銀行は,先程のニセ両替所を無視して,反対側の通路の奥にあったりする.
もちろん,正規だからと安心できない.
必ず両替時ルーティンを行うこと.

なぜ,国際空港にこんな怪しげな両替所があり,かつ放置しているのか?

謎.

だが,それがインド.

いかんせん古い話なので,記憶があいまいなところもある.
間違っていたらご容赦.

今や(昔も?)デシタル先進国のインドである.
もはや,このようなカオスなわけはないはず.
日本以上のキャッシュレス社会に違いない.
もしそうなら,それはそれでインド旅行の楽しみが半減したようで寂しい気もする.

いや,「インドだけは変わっていない」という天の声が...

スキューバダイビング,やめよっかな?

2022/11/19 Sat

既にここ3年ほど潜っていないわけだが.

OLYMPUS STYLUS XZ-2 / Indonesia Manado

ブログの自己紹介文に「時々ダイビング」と書いてはいるものの,新コロのせいでここ数年全く潜れていない.

現状,2019年12月の「ラジャアンパット・ダイビングクルーズ」で潜ったのが最後.
既に十分すぎるブランクである.

2019年のラジャ・アンパットダイビングクルーズ(1)

さすがにここまで潜らない期間が長くなると,「妖怪モウイイヤ」が頭をもたげつつある.

金はかかるし,機材は重いしオーバーホール必須だし,潜るまでの過程が面倒くさいし,危険だし,自由度低いし,天候・海況に左右されるし,コスパ,タイパ的に超最悪な趣味.それがダイビング.

では,なぜ続けてきたのか?

1) 海が好き

やはり,沈むのでもなく浮かぶのではない(中性浮力),あの非日常感は病みつきになる.
地球上で無重力を体験できるのはスキューバのみ(例外的に飛行機による無重力体験ツアーもあるけど).
水中の魚,甲殻類も,デザイン的に神様の最高傑作だらけ.
カラフルで美しくて危険で...異形.

OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Komodo
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Indonesia Komodo
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Indonesia Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro Lembeh

2) 旅が好き

海中だけではない.
南の島のビーチの美しさたるや...
これはモニターでは絶対に伝わらない.
アフターの地上散策やアクティビティも楽しい.
特に島には独特の文化がある.

OLYMPUS E-5 / Zuiko ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD / Maldives
OLYMPUS E-5 / Zuiko ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD / Maldives
OLYMPUS E-5 / Zuiko ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD / Maldives
OLYMPUS E-5 / ZUIKO DIGITAL ED 8mm F3.5 Fisheye / Maldives
OLYMPUS E-M1 Mk-II / M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 / 波照間島
OLYMPUS TG-5 / 西表島

3) 写真が好き

マクロから広角まで,地上では決して撮れない写真が撮れる.
真っ青もしくは真っ暗な水中が,ライトやストロボで照らされることによって,極彩色の別世界に変わる.これに気づけるのは水中フォトグラファーだけの特権.

一方,人工の光で照らさないと,雑誌で見るような鮮やかな風景を見ることはできない,という矛盾も...

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembrh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro / Lembeh
OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Manado
OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Ko Tao
OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Komodo
OLYMPUS E-M1 / M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO / Ko Tao

そんなKazchariがライセンスを取ったのは2003年.

青年海外協力隊員としてジャマイカに赴任中の時である.

援助される国=途上国という印象もあるかもしれないが,中米,特にカリブ諸国は,そこまで経済的に困窮しているわけではない.
なのに莫大な国費を使って援助が行われる理由は...(おっと,誰か来たようだ)

ジャマイカの場合,ボーキサイト,コーヒーなどの輸出資源もあるが,何より観光がメイン産業.

海岸沿いには立派なリゾートホテルが立ち並んでいる.
有名なビーチにオーチョ・リオス,モンテゴベイ,ネグリルなどがある.

アメリカ人にとっての“沖縄”的ポジション.

また,カリブ地域のリゾートホテルは宿泊代に食事代や各種アクティビティ代が全て含まれているオールインクルーシブ・システムが有名.

任期中の隊員は居住者扱いとなり,これらのホテルも格安の現地人価格で利用できた.

このオールインクルーシブにはダイビングも含まれる.
ならばライセンス取って潜らないと損(Cカード取得代は別料金).
結局,滞在中にボートダイビングが可能となるアドバンスまで取得した.

2年間の任期を終え,2004年に帰国した後も,すぐに再就職はせず,ヨメさんと地球一周の旅に出かけた.

ここぞとばかりに,日本から遠くてめったに行けないポイントに潜った.

3ヶ月後に帰国して旭川に移住.
そして翌年のGW,初めて日本,石垣島で潜った.

いやいや,この時はマジで驚いた.

器材セッテイングサポート(お姫様ダイブと言われる)から始まって,懇切丁寧なブリーフィング,もしくは徹底した安全確認など,ゲストを楽しませること,およびリスク管理を含めたサービスが徹底的に行き届いていた”海外”

それと異なり,日本のショップの厳しいこと,厳しいこと.

バディとは名ばかりで,基本的にセルフチェック.
かつ,もたもたしていたら怒られる.

潜航できないゲストがいると,ガイドはその人にかかりきりで,先に潜った人間は船の下で延々と待たされる(だいたい45分ほどで浮上しなければならない).

海からボートに上がるときに,少しでもふらついたら,「何してんの!」と怒鳴られたことは今でもはっきり覚えている.

まぁ,そのショップ(もしくは担当ガイド)が,たまたまヒドかっただけかもしれないが,先に海外でのサービスを知っていると,ものすごく違和感があった.

そう,日本の場合,趣味ですら“道”なのである.

まさに「ダイビング道」

レジャーではなく,極めないといけないらしい(ロードガチ勢も似たようなもんか).真面目な国民性の負の側面やな.

さて,上記のエピソードもあり,長期休暇には国内より海外で潜ることがほとんどになった.

そしてすっかりガチダイバー...というより,ガチ水中フォトグラファーへと進化(いや,壊れた).

OLYMPUS TG-4  超重い

最終段階(フル一眼)一歩手前で留まっていただけマシ,とも言える(いえ,既におかしいです).

そして2020年初頭からの新コロ流行.

海外どころか,国内移動の制限も始まった.

ダイビング雑誌は相次いで休刊.
そらそうだ.記事にならない.

現在,なんだかんだで世界的には新コロは落ち着きつつあり,閉鎖していたリゾート施設も行けるようになりつつあるらしい.

Kazchariが登録しているダイビング系メルマガにも,ちょこちょことツアー情報が入ってくるようになった.

しかし,行かない理由を数えつつある.

1)料金が異常

例えば全ダイバーのあこがれガラパゴス.

https://www.club-azul.com/tour/53448

なんじゃこりゃあ! 空港税,国内移動費,燃料サーチャージ,ボートクルーへのチップ代など諸経費は別途である.

ハイエンドのカーボンロード買えるやん!(←おい)

確かに元々高額なツアーではあるが,ここまでではなかったような...

いやいや驚いた.
完全に富裕層の趣味(元々そういう側面はあったけど).

こ,これは極端すぎるか.

では,近場のフィリピンは?
もし新コロが流行らなかったら,次に考えていたのがここ.

https://www.club-azul.com/tour/55790

うげっ.5DV,夕食なし,器材レンタルなしでこの値段...

で,では国内は?

https://www.club-azul.com/tour/56422

4DVでこれかぁ...以前の2倍以上.

2)目の異常

いえ,病気とかじゃなくて老眼...
ここ数年で一気に進んだ.
もうマクロ写真のピント合わせは無理.

3)カメラ機材

何よりパーツの劣化が心配.
ハウジングやライトのパッキン,大丈夫やろか?
ただでさえ,精密機械にとって過酷な環境での運用.
使い続けていえれば,小さい不具合に気付けるが,3年も放置だと一気に水没しそう.

カメラだけじゃなくてBCやダイコンもヤバイけど.

機材が重すぎる?
では,こいつはどうだ.

最新iPhoneで水中撮影、音楽、通話可能!ダイビングの楽しさが格段に上がる画期的なスマホ用ハウジングとは?

陸上同様,水中写真もiPhoneに侵食されるかもしれんな.

とかなんとか言っているが,今回,ダイビングをネタにするために,昔の写真を検索したけど,やっぱいいね.
なんだかんだで一番好きな被写体は水中の生き物や風景やね.

新コロがさらに落ち着き,料金や飛行機代が落ち着けば,ダイビング趣味も復活するかもしれん.

そういや海外からの帰国時の隔離免除ってワクチン3回だっけ?

ありゃ? Kazchariは2回しか接種してへんわ.
あかんわ.

OLYMPUS E-M5 / M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8 / Lembeh