『バンブルビー』を観た

2020/1/7 Tue

SFメカ物は大好物.しかしなぁ...

バンブルビー (字幕版)

Amazon Prime Videoで映画『バンブルビー』を観た.もちろんZwiftしながら.

トランスフォーマーシリーズには全く思い入れがない.
アニメは未見.マイケル・ベイの実写映画は1と2程度.中身は(ないに等しいので)ほとんど忘れた.どっかの星でサイなんとかとディスなんとかが何だかよくわからない理由で戦っている? 一世風靡したシャイア・ラブーフはどこに消えた? コンボイ司令=オプティマス・シロッコ...じゃなかったプライムだっけ?という程度の知識を持つKazcahriの感想です.

以下,内容に触れます.

【不満点】
・意味なく下品.人体爆発(液状化)とかゲロとか車に生卵塗りたくりだとか誰得?
・男のシャツで目隠したままの手放し運転に何の意味が?
・1987年が舞台の割にはそれっぽさが少ない(遊びが足りない?)
・丈夫なのか脆いのかよくわからないロボット達.アレに耐えられるのにそんなんで破壊?
・ビーの形状コピー機能が都合よすぎでは? 逃げるの簡単やん.
・飛び込み選手設定の意味.心臓発作で死んだ父の撮った最後のビデオが飛び込みだったから競技を止めた? 意味不明.
・復讐するなら取り巻きの女の子(だけ)ではなく煽ってきた男では?
・バンブルビー,どう見てもアメリカ兵殺しているよな?
・宇宙共通語は英語なのか?

【良かったかもしれない点】
・CGがスゴイ(本編映画の何やってんのかわからん映像よりは良い)
・やたら濃いタヌキメイクの主人公が徐々にかわいく見えてくる...けど,キャラづけが...
・クライマックスで,コンボイ司令が助けにやってくるという激アツ(だけど安易)な展開を避けた点.

あれ? 結局全部不満?
出会い⇒誤解⇒交流⇒別れという青春ドラマの王道展開に,80年代音楽・映画のオマージュで味付け(と言ってもふりかけ程度)などなどに,見事に乗れませんでした.

自分を孤独だと思い込んでいた主人公が,それは実は自分の思い込みで,周りには優しい人たちがたくさんいてて,自分のことを愛していることに最後は気づいた...みたいな話やろうけど,まどろっこしいわ!

Kazchariの観る視点が歪んでいたということで許してください.
つーことで『バンブルビー』.トランスフォーマーファンにはおすすめです!

A Busy Day

2019/12/21 Sat

OLYMPUS TG-5

先週の土曜日はホンマに忙しかった.

9:00,ヨメさんと娘(13歳),バレエ発表会のリハ&準備のため出発.

9:30,Kazchariと息子(7歳),英語教室に向かう.
10時開始のはずだが,先生も生徒も誰もいない.公民館の予定ボードにはしっかりスケジュールに組み込まれているのだが...掃除のおばちゃんにも心配される.結局,年末の休業と判断.どこかで連絡ミス?

息子,自販機にて恒例の「いちごミルク」を飲む.英語教室の後はこれ.絶対にメニューを変えない息子.

1Fの市立図書館の開館を待つ.最近,息子がはまっているのが『おしりたんてい』シリーズ.小学生男児の心をわしづかみである.

おしりたんてい ふめつの せっとうだん (おしりたんていファイル)

10:30,次の習い事である体操教室へ移動.
体育館に消えゆく息子を見届け,車に戻る.館内に休憩室的なものはないのだ.
幸いそれほど寒くなく,車内でkindle.『金剛寺さんは面倒臭い』で爆笑.

金剛寺さんは面倒臭い(1) (ゲッサン少年サンデーコミックス)

Kindleを手に入れてから,それまでなら絶対に読むことのなかったマンガに出会うようになった.ついでに時間泥棒にも出会ってしまった.もちろんアナログ読書も大事だ.うん.
ポカポカ(というほどでもないが)陽気の中,ついついウトウト.こんこんと窓を叩く息子.「終わったよ.寝ちゃダメ」

息子,自販機にて恒例の「アロエ&白ぶどうジュース」を飲む.体操教室の後はこれ.絶対にメニューを変えない息子.

帰宅して,昨夜の残りのハヤシライスで昼食.Amazon Primeで『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en Film』を観る.現在放送中のリュウソウジャーはアレだが,前作のルパパトは非常に面白い.ビジネス的には失敗(玩具が売れなかった)だったそうな.

快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film

余談だが,先日,たまたま息子(7歳)と二人きりになった際,何かのきっかけで「姉ちゃんのこと好き?」と訊くことがあった.

息子「好き」

Kazchari「じゃぁ,かーちゃんは?」
息子「好き」

Kazchari「じゃぁ,とーちゃんは?」
息子「...悩むねぇ」(おい)

父親評はともかく,セラピストの端くれとしては次の質問が欠かせない.

Kazchari「じゃぁ,M(息子)は自分のこと好き?」
息子「大好き!」(即答!)
Kazchari「どんなところが?」
息子「悪ガキだから!」

良い返事だ,息子よ.

次は娘のバレエ発表会.14:30会場なのであわてて出撃.
土曜日なので車多めで遅れそう.やばいやばいとあせりつつも14:35には会場着.身内ばかりとは言えほぼ満席.割と良い席が取れた.

15:00,開演.娘はシニアのソロなので後半の出演.
その娘の演技だが,掛け値なしに素晴らしかった.『パリの炎』という演目なのだが,中盤に難度の高い見せ場がある.「ポワント」つまり片足つま先立ちで,前方に進みつつ,上げたほうの足では膝の屈伸を行う.我が娘,それをブレなくやりきった.すごいぞ.会場からも演技終了後ではなく,途中で拍手があった.
話によると前日,当日のリハーサルでは失敗の連続で,本人は落ち込み,周囲はハラハラものだったそうな.意外にも本番に強い側面を見せた娘であった.できれば勉強の方もそのノリで...

16:00,終幕.さて,次だ.
退屈なのか,上演中ずっと不機嫌だった息子.Kazchariに話しかけたり,おもちゃで遊んだり,変なポージングをするなど全く落ち着きがなかった.しばいたろかと思う頃,ようやく寝る.その息子を起こし,帰り客で駐車場がごった返す前に会場を脱出.知り合いから娘の演技のことを褒められたりして呼び止められるが,申し訳ありませんと,次のポイントへ急ぐ.

16:40,駅前イオン着.次は映画『仮面ライダー 令和ザ・ファースト・ジェネレーション』の鑑賞.現在放送中の「ゼロワン」と前作「ジオウ」のコラボ映画.主人公の父親役の山本耕史が全面的にかかわるということで,ファンであるヨメさんの方が楽しみにしている.で,先にKazchariが偵察.株主優待カードによって二人で¥1800+ポップコーン付き.とりあえずイオンシネマのシートは快適だと再確認.

以下,内容に触れます.

結論.大きいお友達も子どももどっちつかずの内容.
大人はタイムパラドックスが気になって仕方がない.TV本編とは別の山本耕史=飛電其雄の死が描かれるが,本編でも映画でもヒューマギアの死には違いない.それよりも“本物の”父がどの様な最期を遂げたのかがテーマになると思っていたので,すっかり肩透かしである.間違いなく,TVの後半は父の死の真相やろな.
子どもには,少なくとも息子は内容についていけなかったようだ.直前のTV放送で死にかけたキャラ(滅)を見て,パラワールドの出来事にもかかわらず「わ,やっぱ生きてんじゃん」とか言っていた.無理もないか.

と,全く大人げないコメントですが,ライダー映画には『仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ』という大傑作があるので,毎回,期待値高めで鑑賞しているわけですよ.

仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ

夕食はそのままイオンのフードコートで.ポップコーンのおかげでそれほど腹減らず.久々に「花まるうどん」.丸亀の方がうまいな.
帰宅して,息子を入浴させ,身体を吹いていると,母と娘帰宅.
ようやく解放され,今夜も今夜でレーパンをはいて,Zwiftに接続されたスマートローラーに向かう趣味人Kazchariの姿があった.とーちゃんの戦いは続く.ちゃんちゃん.

『スターウォーズ スカイウォーカーの夜明け』を観た

2019/12/21 Sat

12/20,日米同時公開となったスターウォーズ最新作,『Episode Ⅸ スカイウォーカーの夜明け』を観た.

鑑賞方式は旭川シネプレックスの4DX(吹替え)をチョイス.公開初日の1回目なので文字通り日米最速の鑑賞.
たまたま会員割引デイで¥2400.さすが旭川,映画が安いぜっ.
昨夜のうちに席も予約.ガラガラだ.さすが旭川,ゆったりと観れるぜっ.
席は前から2列目の真ん中.3Dは前方がいいぜっ(今回は吹替えだが,目が悪いので後ろだと字幕が読めないぜっ).

ちなみにKazchariは,これまで劇場で,epi『Ⅴ』『Ⅵ』『Ⅰ』『Ⅲ』『Ⅶ』『Ⅷ』『ローグワン』『ハン・ソロ』を劇場鑑賞.また6epiセットのBlu-ray BOXも所有.一番好きなのは『Ⅴ』というごくごく標準的なSWファンである.

以下,雑感.むっちゃ内容に触れます.

いろいろと問題のあった前作『Ⅷ 最後のジェダイ』よりはおもしろい.大風呂敷をまとめた感あり.つーか『Ⅷ』いらなくね? ルークは消息不明もしくは既に死んでいても話のつじつまは合うし,崩壊しかけだったレジスタンスはいつの間にか増強してるし,「特別でない者にもフォースは宿る」というテーマはどっかにいったし.

『Ⅷ』が未見で,かつどうしても内容を知りたい人は岡田斗司夫ゼミのハマムラ的解説をおすすめ.ドラゴンボールとの類似性の指摘で爆笑できます.

『Ⅶ』から『Ⅸ』までは続き物のはずなのに,統一感がない.毎回行き当たりばったりで,試行錯誤(鑑賞者の声を反映)しながら脚本を書いている感がスゴイ.レイがパルパティーンの孫という設定は最初からなのか?

で,そのパルパティーンも何の伏線もなくいきなり登場しすぐに退場.シスの大艦隊も突然の出現! 艦の製造や兵や燃料はどうなっている? 霊体なのか?
いっそパルパティーンの復活から『Ⅶ』を始めておけば…もしくはスノークの正体は実は,の方が良かったのでは?

主役の三人(ポー,フィン,レイ)にあまり魅力がない.キャラが立っていないのだ.やたら顔のアップが多いレイのみ,この『Ⅸ』で挽回というか,ようやく主人公っぽくなった.
悪役の三人(レン,スノーク,パルパティーン)も同様にあまり魅力がない.
それに,これは日本人だけかもしれないがキャラのネーミングが…ポー・ダメロンって…スノークと言えばムーミンだし…

『Ⅷ』で大不評のローズの出番が明らかに減った.ジャージャービンクスと同じ扱いやね.と思ったら,フィンと良い関係になる新黒人キャラがいきなり登場.

『Ⅷ』よりマシだが,ルークってあんなキャラだっけ? 言動だけでなく見た目も含め,あまり良い歳の取り方はしていない気がする.

スカイウォーカー家では,レイアがいつの間にかルーク以上のライトセーバーの達人になっててびっくり.

Xウィング,レッド5の登場は燃える.そこまでやるならR2-D2かBB-8を乗せろ!

既にお亡くなりのレイア姫.どこまでCGなのか気になる.一瞬ですが『ローグワン』の時の若い姿も再び見れます.

ノンクレジット出演のハリソン・フォード.驚きというより,レンを改心させるには出さざるをえない.

レイとレンの何度もあるライトセーバーの戦闘シーンに迫力,というか美しさがない.へっぴり腰ルークへのオマージュか.『Ⅲ』の「地の利を得たぞ!」戦はもちろんのこと,何かと評判の悪い『Ⅰ』でさえ,オビワン+クワイ・ガンジンVSダースモールの剣劇シーンは素晴らしかった.

クライマックスへ.
レンが祖父であるパルパティーンを殺すとダークサイドに墜ちて女帝化する.ゆえに目の前で味方がバシバシ撃墜されてても,何もできず地団駄.そこへライトセーバーを転送されたレンがやってきて2人でパルパティーンを攻撃→勝てない.レンは崖下に真っ逆さま.レイが覚醒して「私はフォースを使ってお前を倒す!」とかなんとか言いつつ,パルパティーンを撃破! あれ,結局祖父を殺した→ダークサイド堕ち?
SW世界では肉親殺し,ジェダイ殺しはダークサイド堕ちというルールがあったような.いくらなんでも主人公がダークサイド堕ちエンドは不味いって,あれ?『Ⅲ』がそうか.
それを回避するには相打ちでレイが死ぬしかない.で,目を開けたまま死ぬのだが,なぜかレンが崖下から這い上がってきて,抱きしめたらレイがよみがえって,チューして代わりにレンが死ぬ.そうか,結局,肉親殺しが全て罪を背負ったという描写なのか.辻褄は合っているけど,フォース万能感がハイパー過ぎてなんだかなぁ…

ラスト.SWの象徴といえばタトゥイーンの2つの太陽が昇るシーン.
ルークの家の前でレイが言う.「私の名前はレイ・スカイウォーカー」
ここ別エンディングで,レンが「俺はレン・スカイウォーカー」と言うバージョンもありそななさそな.こちらの方が表題に忠実やな.

とかなんとか文句多めですが,やはり「A long time ago in a galaxy far, far away…」~♪ジャーン,チャラチャチャチャチャ~の音楽とともに黄色の台形文字が遠くに流れていく場面を見るだけで,たいていのことは許せてしまうのですよ.そう,SWはSFではなくファンタジーもしくは神話.

岡田斗司夫曰く,今の映画業界は中国市場を無視できない.SWがかの地でヒットしないのは,旧シリーズへの思い入れがないから.今回の『Ⅸ』でそれはようやく完全払拭された.2023年からはようやくEpisodeⅩ~の新シリーズスタート.不安でしかない.『トランスフォーマー』っぽくならなければいいが…

では,最後に…レイとレン,ややこしいわっ!

『ファースト・マン』を観た

2019/11/28

ファースト・マン (字幕版)

(以下,内容に触れます)

ZwiftしながらAmazon Prime videoで『ファースト・マン』を観た.

月面に最初に降り立った人類,ニール・アームストロングの伝記を基にした映画である.監督は究極のパワハラ映画『セッション』,昨今のミュージカル映画(アニメを除く)では最大のヒットとなった『ラ・ラ・ランド』で一躍有名となったデイミアン・チャゼル.

セッション(字幕版)

ラ・ラ・ランド(字幕版)

とは言え,Kazchari,実は『ラ・ラ・ランド』は途中で挫折した(観るのをやめた).なんだかなぁ...登場人物の思考,行動が不快にしか思えないというか...映画館なら最後まで耐えたかもしれんが,これまたAma-Priだったので.
一方で『セッション』は良かった.スポ根映画の定石をことごとくブチ壊し,最後のあの表情!圧巻でした.

そんな監督の最新作が『ファースト・マン』.上記2作とも全く違った雰囲気.宇宙物にありがちな壮大・荘厳なBGMや,何らかの救助ミッションが成功して,大歓声の中,コントロールルームでみんなが抱き合うといったシーンは一切ない.クライマックスになりがちな地球帰還時の着水もない.それどころか,宇宙空間に浮かぶ船を“外から”撮ったシーンすらもほとんどなく,基本的に超狭苦しい(拷問か)コクピットの小さな窓から見える青から白,黒へ変わりゆく景色,アナクロなメーター類,凄まじい振動と爆音など宇宙飛行士目線の中心に描かれる.ここがまず新鮮.
ストーリーも重苦しいシーンの連続.笑っている人がいない.そしてやたらに死ぬ.
エンタメ性皆無.そりゃヒットしないわな.

この映画の前に,Eテレの地球ドラマチックで「アポロ11号~人類が月に降り立った日~」を観たばかりだった.乗組員3人のうち,司令船操縦士で月に降りなかったマイケル・コリンズ(今もご存命)のインタビューなど興味深い内容だった.
コリンズさん,探査船着陸中は地球と月の間でたった一人.曰く「最も孤独な人類」と言われていたそうで,番組の取材でも「アームストロングとオルドリンが月から戻ってこなかったら,二人を見捨てて地球に帰還していましたか?」という質問に「YES」と答えている.その他,当時の社会情勢や着陸時の苦労(マニュアル着地した)など,『ファースト・マン』とかぶるシーンがたくさんある.
他にも岡田斗司夫のYouTubeチャンネルのアポロ特集など,事前情報をたっぷり仕入れた上での鑑賞でした.おかげで事実とフィクションがごっちゃになってしまったけど.

いずれにせよ,この映画の本筋は“前人未到のミッションをやり遂げた科学の勝利”“人類の不屈の魂賛歌”ではなく,極めて個人的な人間ドラマ,特に夫婦関係にある.
戦場を始め,死が常に身近にあるような仕事を転々とした半生に加え,自分ではなく幼い娘が脳腫瘍でなくなるという悲劇から,安心・安全な人生,他者との関係に安らぎを求めるような人生から一歩引いているような態度をとっているように思える主人公.そんなアームストロング役を演じるのはライアン・ゴズリング,台詞がほとんどなく,顔の表情や話し方だけで複雑な感情を全て表現している.そういや『ブレードランナー2049』でも,表現方法は違えど,根底は同様の役作りだったなぁ.あちらはレプリカントだが.
奥さん役のクレラ・フォイも上手い.常にイライラしている.何を考えているのかよくわからない夫を,理解したいけどしたくない.そんな心情がよく伝わる.

ブレードランナー 2049 (字幕版)

Kazchariもヨメを日本に置いたまま2年間ジャマイカに赴任した.出発前そして帰国後,一時期この映画の夫婦と似たような状況だったような気がする.この微妙な夫婦関係を描いた映画,ヨメに薦めたいような薦めたくないような...ちなみにアームストロング夫婦,アポロ計画の数年後,38年間の結婚生活にピリオドを打っているそうな.

これまで月に降り立った人類は12人.最初の2人の他はあまり知られていない.そして1972年のアポロ17号の着陸以降,47年間月には誰も行ってない.トランプさんは計画再開を宣言しているが,果たして...

この世界のようになるのか?

MOONLIGHT MILE 1stシーズン -Lift off-

こっちの計画も再開熱望.

てなわけで,ロマン度外視の真面目な宇宙物『ファースト・マン』.オススメです.

『2020年北海道1200km納沙布岬』の情報が出た

次年度の個人的最大目標,長距離ブルベの詳細な情報が出た.
AJ-北海道主催の『2020年北海道1200km納沙布岬』である.

AJ-Hokkaido 納沙布1200km特設サイト

開催日は2020年8月13~16日.前後泊つけて12~17日か.
エントリー開始は2020年1月15日.
国内外を問わず,毎年結構な人数が申し込むので,あっと言う間にSOLD OUTし,キャンセル待ちになるそうな.この日はスポーツエントリー張り付きやね.

いつものブルベと違い,参加費が¥29000.スタッフの労力や宿泊所付を考慮すると十分安い.これで4日間連続の”変態”Activityの代金と考えれば全然高くない.

事前のスタート時間選択,ドロップバッグシステムなど,初めての経験がてんこ盛り.それに,なんといってもその距離! 1200kmである.直線距離で旭川から大阪まで約1170kmなので…おお,自転車で帰省できるやん.完全に未知の領域.今からケツがひりひりするぜっ!

ネットや人脈を駆使して情報収集やな.楽しみ楽しみ.

Amazon Prime videoでこんなのがあった.

London Edinburgh London

こっちは納沙布やPBPよりも長い1400km! 走り切った後に残るモノは...たぶん次の超長距離ブルベへの挑戦権.

『ナイトクローラー』を観た

2019/11/9

ナイトクローラー(字幕版)

(以下,内容に触れます)

ZwiftしながらAmazon Primeでナイトクローラーを観た.

鑑賞後,まず感想として浮かぶのは主人公,ルーの胸糞悪さ.正真正銘のクズである.一方でこのような見方もできる.
「人間,自分が本当に好きなことを見つけると,倫理観もクソもなく徹底的に夢中になれる.うらやましい!」

このルー,他人への共感性は皆無.いわゆるサイコパスなのだろう.本当に孤独だが嘆いてはいない.学歴もコネもなく,建築資材の窃盗で生計を立てている.場合によっては殺人も(あの時計!).

ある日,偶然遭遇した交通事故の現場で報道ビデオカメラマンの仕事を知り,すっかり魅せられる.この時の恍惚とした表情が印象的.
一晩中無線を傍受し,警察より先に現場に到着し,映像を撮り,テレビ局に売る.
night crawler = 夜に這う者.こうした報道パパラッチを指す言葉らしい.

自らの天職に気づいたルー.ここからの行動が早い.高級ロードバイクを窃盗→転売し,小型のビデオカメラを手に入れる.運よく,過激な(テレビ受けする)映像が撮れ,テレビ局の女性ディレクターに認められる.

そこからのルーは水を得た魚状態.当初こそ実績がないのに助手を雇うなど清水的側面もあったが,持ち前の交渉力(コミュ力ではない),行動力,粘着性,さらには卓越したドライビングテクニック(なぜ?)により,実績を上げていく.

周りの人間,特に助手に対し経営学などから,偉そうな理論を宣うが,結局は自分の都合の良い考えだけをピックアップし,相手に押し付けている.
「よく知っているわね.どこで学んだの?」という女性ディレクターの問いに,「全部ネット」と答える臆面のなさ.相手がどう考えるかは関係ない.自らの欲望にとことん正直なのだ.

このような仕事なのに,目立ちすぎる赤くうるさいスポーツカーを選ぶ時点で,ルーの歪んだ認知が表現されている.

こうしたシリアス系映画を観ると,世界一豊かな国であっても,かの国には住みたくないなぁと思う.女性ディレクターが言う「郊外に住む裕福な白人が黒人やヒスパニック系に理不尽に殺される映像が理想的」.この図式が最も稼げるらしい.怖いもの見たさと共に,幸福だった人々が堕ちることに快感を得たいという心理が働くためか.
ヤフコメなんかでミスった素人や芸能人を徹底的に攻撃している人って,快感物質ドーパミンが出まくっているそうな.

フィリピンなどのスラム街の住人の幸福度が高いのは,家族・友人とのつながりが深いからという話がある(“豊かな生活”を知らないからという反論もある).一方,豊かだが格差のある社会では,いわゆる勝ち組で物質的に豊かな人々でも,自宅周囲の治安に問題があると幸福度は下がるらしい.ちょっと買い物に出るだけでもドアtoドアでないと安心できない社会は嫌やなぁ.ストレスに殺されそう.ヨハネスブルグなんて外出時の犯罪遭遇率300%とかいうネタ話もあるし(ようするに3回強盗に遭う).

この映画,ラストシーンが最高のホラー.ルーが新人社員に向かって言う.
「俺は自分がしないことは,お前たちに強制しない」
これ言い換えると,
「俺がするようなことはしてもらう」
ということ.

てなわけで,ピカレスク・ロマンの傑作『ナイトクローラー』.オススメです.

スパイクタイヤ,はじめました.

2019/11/19

今朝の路面はやばい.やばすぎる.

OLYMPUS TG-5

昨日は午後から雪が雨に変わり,融雪&アスファルトが顔をだしつつあった.さらに夕方からの強風! 結果,自宅前がスケートリンクに変わっていた.

ふっふっふ,こんなこともあろうかと,昨夜のうちにノーマルのブロックタイヤをスパイクタイヤに変えておいたのだ.ただし前輪だけ.

根雪にはまだ余裕ありそうやし,予報上は今後10℃以上になる日もあるらしいし,露出アスファルトでピンを削りたくないし…で前輪だけ交換.理論上,前輪がグリップすれば転倒リスクはかなり減るっ(はず).

で,朝ですよ.いつも通り3本ローラーで汗を流し,朝飯食って家事をして,AM8:20頃,さぁ行くでと玄関開けたら…むっちゃ後悔した.後輪も変えときゃよかった.トラクションかけるとすぐに蛇行する.むしろこちらから露出路面を探してガリガリ走る始末.交差点は押して渡りましたよ.

ちなみに使用しているスパイクタイヤはこれ.

45NRTH Diliinger 4 Studded Fat Bike Tire 26×4.0

OLYMPUS TG-5
OLYMPUS TG-5

ノーマルの26×4.6に比べると,当然細身でファットらしさは半減するが,その安心感は爆上がり.ファット購入1年目の冬はノーマルだけで過ごし,交差点の圧雪で転倒しまくった.後続の車,さぞかし怖かったであろう.スイマセン.
2年目,すなわち昨年にこのタイヤを吉田輪業さんで購入.1本¥12500だったかな.ファットのタイヤは高いのです.

問題はファットのタイヤ交換,まだコツがうまくつかめない.30分はかかるなぁ.先月屋外でパンク修理した時は,なぜかスムーズだったのだが…
昨夜は前輪交換で某メーカーのタイヤレバー1本折ってしもた.でも,予備に持っていたPanaracer製のレバーはホンマ使いやすい.タイヤに差し込む先端の形が秀逸.

パナレーサー(Panaracer) タイヤレバー PTL 3本セット


さぁ,今夜は後輪のタイヤ交換!

Amazon Primeでこんなドキュメントを発見.冬チャリダー必見.

Bicicles

The Frozen Road

『キング・オブ・コメディ』を観た

先日のブログで『JOKER』について書いた.

現代版『タクシー・ドライバー』という印象を強く持ったが,ネット上でもプロ・アマ含む様々な映画評で同意見が散見された.
『JOKER』を楽しむには,もう1本『キング・オブ・コメディ』も必見とある.
監督がマーチン・スコセッシの大ファンゆえ,この2本を確信的にリスペクトしていたそうで,ストーリーや演出,映像表現に類似点が多数あるらしい.

『キング・オブ・コメディ』をAmazonで検索すると,ちゃんとPrimeで配信されいるではないか.
つーことで,今日のZwiftの友はこれに決定.

The King of Comedy (字幕版)

以下,内容にふれます.

...見終わった感想.

前半は一級のストーキング・ホラー映画でした.
後半はブラックジョークかな.
ストーカー仲間のねーちゃんは最初から最後まで怖かった.
今風の演出やと間違いないジェリーを刺してたな.
電気屋のTVを観ている所を横からグサッと.
確かに『JOKER』に与えた影響はすごい.
舞台設定は言うまでもなく,現実と妄想(願望や思い込み)が入り混じっている点も.

『JOKER』のアーサーは,脳外傷により,認知的に問題ありというような描写だったが,この映画の主人公はパーソナリティ障害やね.
悪いことをしている,迷惑をかけているという意識が全くない.
主人公は本当にコメディアンになりたかったのか?
底辺で生きるより,(犯罪者になってでも)一夜だけでもキングになりたい.
ただ人に認められたかっただけ?

誘拐事件以降は(たぶん)現実で話が進む.
何が怖いって,パプキンのネタに聴衆が笑っていること.
アメリカ人的にはおもろいのか?
あの聴衆の笑い声は本物?
警官のホメ言葉は皮肉?
これらも主人公の妄想かと思いきや,著書が売れてるのは本当っぽい(だけで実は...)

ジェリーのスターになってからの苦労,ストレスの吐露もあった.
劇中のジェリーは常に不機嫌でストレスを抱えている様子が執拗に描かれている.
スターも幸福ではない.
パプキンがそれに耐えれるとは思えない.
ラストシーンの出所後の初舞台では,何も話せないまま終わるような気がする.
でも,このシーンも妄想?

鑑賞後,いろいろ解釈できる映画は見ごたえがある.
『タクシー・ドライバー』も,もう一度観よう.

タクシードライバー (字幕版)

『JOKER』を鑑賞

連休最終日の今日は朝から快晴.
ファットバイクな皆様から美瑛周辺グラベルツーリングのお誘いを受けていたものの,斜度軽く30%近いヨメ峠を越えることができず,あえなく撃沈...衣替えなど,自宅の冬ごもりの支度をすることになった.

我が家はKazchari以外のヨメ,娘,息子がラグビーヲタク.
もちろん昨夜はテレビにかじりつき.
これまでの経験から室内が異常にうるさくなるのがわかっていたので,一人で映画を観に行くことにした.
『ガルパン最終章第二部4DX』にもひかれたが,さらに評判の良い『JOKER』に決定.

ディノスシネマの1番劇場,20時半の回.
足が伸ばせるD-12の席を確保.
入場すると観客は10人ほど.
素晴らしい.

いつも思うが,ここ旭川の映画環境は最高である.
シネコンが3館もあり(うち1館には4DX),チケット代も安い.メンバーズDayその他を狙えば1000円ちょい.
ポイントもすぐにたまるので無料鑑賞しまくり.
そして一番気に入っているのは...空いていることだ.
経験上,満席だったのはエヴァ新劇場版の破ぐらい?
何の映画だったか忘れたが,自分一人ってのもあったなぁ.
この記録は永遠に破られることはないだろう(当たり前).
観客ゼロの時も映写機回すのか?
たまーに札幌どまりで旭川上映が見送られる作品もないではないが,この時代,レンタルかオンデマンドでたいていのモノは観れる.

で,肝心の『JOKER』だが,評判通りの傑作.
一晩経った今現在も引きずっている.

(以下,内容に少し触れます)

「バットマンの前日譚でジョーカーが主役」という程度の情報しか知らなかったので,いきなりロバート・デ・ニーロが出てきてびっくり.
重要な役なのかと思いつつ観ていると,重要どころか,これって現代版『タクシードライバー』やん!
そう考えると今回のデニーロの役割って完全に対局ポジション.
狙ってるなぁ...
あの『ダークナイト』のヒース・レンジャーと否が応でも比較されてしまうプレッシャーの中,ホアキン・フェニックスが何しろ素晴らしかった(チャリダー的には,ホアキンとくればロドリゲス!と言ってしまふ).あの役作りも究極の役者バカ,デニーロと通ずるものがあるなぁ.
最初から最後までJOKERの顔のアップ,異様な体形,歩き方,走り方(逃げ方),狂気の笑い,やたらキレの良いダンス,現実と妄想が入り混じる演出などなど,最高レベルの緊張感で進む.
ああ,胃がキリキリする.
劇中数回ある拳銃撃つシーン,マジでビビるで.

それにしても今の香港ってリアルゴッサムシティやな.
格差の広がりからの暴発という意味では,日本の将来にも通ずるか...

ホアキン・ロドリゲスじゃなくて,フェニックスの映画では『Her 世界でひとつの彼女』も大傑作.
ぜひご覧ください.

Her 世界でひとつの彼女(字幕版)

今回,ディノスのチケットをネット購入したのだが,いつももらえる次回割引の特別鑑賞券がもらえなかったことに,帰りの車中で気づいた.
何か損した気分.
座席指定のクレカ払いは便利なものの,次回から窓口払いにしよう.

スマートトレーラーでZwift

台風19号の上陸で関東が大変なことになっている.
千葉に至っては地震も発生とか.
台風と地震の発生には因果関係があるそうだが(仮説),どうなのだろう?

ここ旭川に台風の影響はまだない.
ただし天気は悪い.
雨こそ降らず朝から時折,陽はさすものの,基本的に曇天.
息子の習い事の送迎義務があるので遠出できず.
スキマ時間を見つけて室内トレーニングすることにした.
先日紹介した3本ローラーか,それとも「スマートローラー(Tax Neo Smart)+ iPadでZwift」かの2択で,今日は後者にした.
ちなみに設置状況は以下の通り.


Tacx – Neo 2 スマートトレーナー

kazchariで使っているのは旧型.
今は新型が出ています.
不具合時のサポートが気になる方は国内販売店が安心だと思いますが,価格的にはWiggle他,海外通販の方が関税込みでも安いです.

2階の自室で,夜間回しても1階で就寝中の家族からのクレームは(表立っては)ない.
かれこれ1年近く使っているが,ストイックに自分を追い込むっつーのができない性格なので,全力で回すようなワークアウトはしたことがない.
トレーニング効果を考えるなら,FTPトレとかした方がええんやろね.
しんどそうやけど.

全力漕ぎがしたくない理由はもう一つ.カーボンフレームへの負担が気になるため.
まぁ,公式も大丈夫と言っているらしいし,シートレールが折れただの,クラックが入っただのといった話を見聞きしたことはないがやはり心配.
もし本当にヤバかったら,世界中でクレームの嵐になってへん?

てなわけで,基本的にAmazon primeを観ながらWatopiaもしくは他の地域をLSDしてます(ほぼ毎晩).
で,本日のZwiftの友は『犬神家の一族』(1976年版)

犬神家の一族(1976)

小学生の時,映画館で観たなぁ(どんな小学生だ).
当時,横溝正史ブームというのがあって,角川が売れ筋作品を次々と映画化(石坂浩二が金田一耕助).
さらにはテレビドラマ化もされました(古谷一行が金田一).
名コピー『観てから読むか,読んでから観るか』に感化されて,ほとんどの作品を観て読みました(だから,どんな小学生だ).
もう言うまでもなく傑作ぞろい!
シャーロックホームズやらアガサ・クリスティとは異なり,日本の田舎のドロドロとした恩讐,耽美な見立て殺人などの世界観に酔いしれた(だから(略)).

小説で一番好きなのは『獄門島』.
映画にもドラマにもなったが,メジャーな映像作品で原作通りの犯人だったことはなかったはず.
真犯人がややこしいから?
テレビでは映画にならなかった中堅どころの作品も次々と映像化された.
『三つ首塔』『真珠郎』とかよくできてたなぁ...(エロシーンでドキドキ)てなことを考えつつWatopiaの荒野,ジャングル,火山を1時間,30kmほど漕ぐ.
いい汗かいた.
この市川崑監督の犬神家における極太明朝体がエヴァに影響を与えたのは有名な話.
で,今日気づいたのだが,猿三のキャラはザブングルのファットマンになった?
野々宮珠代(島田陽子)むっちゃ美人やな.