2020/9/20 Sun
とんでもないモノを見た.
『Tour de France 2020 Stage20』は今大会最初で最後の個人タイムトライアル.
スロベニア人2人のタイム差は57秒.
ログリッチェのTT能力を考えると,よほどのトラブルがなければ,安泰のタイム差と思っていたが...
いやぁまぁ,とんでもないことが起きた.
ジロ2018のフルーム独走以来の興奮!
1分56秒もの大差をつけてポガチャルがステージ優勝!
そして黄,白,赤玉のジャージ3枚Get!
えーい,UAEの白い悪魔め!
前半解説の中野さんが,レース前に「ずっとチームに守られていたログリッチェが,このまま勝っても誰も納得しない(マイヨジョーヌにふさわしくない)」と話されていた.
そう,ログリッチェが目立つシーンはここまでほとんどなかった.
一方で「ログリッチェは,この最後のTTで初めて”レッドゾーン”に入れて最高の走りを見せるかもしれない」と話していた.
残念ながら後者の予想は外れた.
確かにタイムそのものはそれほど悪くない.
チームメイトであるTTスペシャリストのデュムランや何でも屋のファン・アールトにそれほど劣っていたわけではない.
登りの手前あたりから,ログリッチェの正確無比なハイケイデンスなペダリングがむっちゃ乱れてた.
そしてどんどんタイムを失っていく.
モニターを見つめるデュムランとヴァンアールトの表情がぁー
ゴール後,崩れ落ちて放心状態のログリッチェ.
2017年のジロでも,最終ステージにてマリア・ローザのキンタナをデュムランが個人TTで破って優勝した.
ただし,それは誰もが予測していた通りでそこに意外性はなかった.
今回は違う.
ポガチャルが異次元過ぎる.
横風分断で失ったタイムをすぐに取り戻し,クイーンステージで借敗したことはあったものの,あれだけアシストをそろえたログリッチェに勝ったわけで,純粋な実力は元々ポガチャルの方が上なのだろう.
何より「上弦の鬼」だらけのユンボに比べ,UAEのアシストは壊滅状態.
なのに,ここまで54秒しかタイムが開かなかった.
ここしばらくグランツールを席巻していた「SKY-INEOS:フルーム」の次が突然現れた.
それもチーム力というより圧倒的な個人の力で.
まるで一昔前に戻ったような.
安原会長が話していた”絶対的な選手”が久々に誕生か.
しかも21歳...
それにしても最終日(第20ステージ)が個人TTはいいな.しかも今回のような山岳.
毎回,このパターンでいきましょう!
ステージレースだと,途中で雌雄が決してしまうと,ゴールまでダラダラ流すようなこともよくあるので.
そしてTREK乗りとしては...
リッチーポート総合3位おめでとう!
やっぱMADONEやめてEMONDAにしようかな.
実は土曜日の本配信の時は寝落ちしてしまい,日曜の朝になって見逃し配信で続きをと思ったのだが,なぜかJsports版が用意されてなくて,英語コメンタリーでゴールまで試聴.
日本語バージョンでも早く見直したい.