2020/9/2 Wed
ログリッチェ,強い.
『Tour de France 2020 Stage4』は大会最初の山頂ゴール.
例年に比べ登場が早い.
総合勢が動くはずの日=スプリンター涙目なステージ.
細かいレース展開はネット上のハイライトやらなんやらで確認できるので,それはさておき,ステージ優勝者は...ログリッチェでした.
「ドーフィネ」でも圧倒的な強さを見せつけ,今ツールでもベルナルと並んで優勝候補筆頭である.
「ドーフィネ」では,総合1位だったにもかかわらず,転倒リタイヤで最終日未出走ということだったが,実はホンマは走れたけどツールのために早めに休んどこ...が真実かどうかはわからない.同じイエロー・ジャージでも価値が違う.
ログリッチェと言えば,走りは坂道君ばりの高速ケイデンス.全然踏んでない様に見えるのに速い.
それにダウンヒル! 2018年のツールだったか,霧で視界が悪い中の驚異の突っ込み.
何か違う次元での走りを見ているよう.
さて,自転車競技と言えばドーピング問題.
ドーピングには大きく分けて三種あるという.
一つ目は薬物ドーピング.
ロードレース界,最大(?)のスキャンダルはランス・アームストロングのドーピング発覚によるツール7連覇のはく奪処分だろう.
もし,彼がフランス人だったら...ゴニョゴニョ.
映画や書籍にもなった.全て面白い.
次に機材ドーピング.
数年前の女子シクロクロスだっけ? フレーム内に小型モーターが仕組まれていたことが発覚して大騒ぎになった事件があった.
それ以来,ツールでもレース中やゴール後にタブレットみたいな機器やX線を使って隠しモーターやバッテリーがないかを確認する様子が見られた.
そういや最近見ないな.検査方法を変えたのかな?
最後にブレイン・ドーピング.
薬物も脳に作用するのでこのカテゴリーに入るかもしれんが,それとは別に(現状)違法ではない手法として微弱な電気刺激を脳に与え,パフォーマンスを上げたり,恐怖心を軽減させることが行われているそうな.
テクノロジーで変わるオリンピック 電流で脳刺激、運動能力向上も
スキージャンプで効果ありかぁ.
ありゃ? そう言えばログリッチェは元スキージャンパー.
この処置を既に受けてたりして...
それはともかく,あの下りの突っ込みは,テクニックだけでなく恐怖心のコントロールが優れている証拠かもしれん.
これぞ天然のブレイン・ドーピング.
このステージで,もしアラフィリップとアダム・イエーツが失速していれば,優勝候補のログリッチェが早くもマイヨ・ジョーヌを着用していたかもしれない.
去年のジロではそれで失敗した.ゆえに,わざと3位あたりにとどめてたりして.
アドレナリン全開で走っている時はそこまで考えへんか.
「マイヨ・ジョーヌを着ると,自動的にレース時間が1時間延長される」とは,かのアームストロングの弁.
つまりレース終了後もTVや各新聞・雑誌のインタビューを受けなければならない.結果シャワー時間が遅れ,食事時間が遅れ,マッサージ時間が遅れ,最終的には睡眠時間=休息時間が削られる.
優勝候補ほど,前半戦でのマイヨ・ジョーヌ着用を嫌がる図式ができている?
INEOSが目立たないのはそのせいか.
他,放送中の話で気になったこと.
ツール2020の開催について,3月にフランスで世論調査したところ,賛成が51%だったらしい.
見事に二分しててんなぁ.
さて,同様に反対意見の多い東京五輪はどうなる?