ガンダムSEED,予習&復習

2023/12/9 Sat

意外にも

iPhone11 Pro ストライクの色あせがひどい

来年1/26より『ガンダムSEED』の20年ぶりの新作,劇場版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が公開される.

最近の映画作品の常で情報は小出し.
こちら側からも公式PVを除き,ネタバレにアクセスしないようにしている.
原作がないので,どうなるのか予測もつかない.
種割れやら宇宙クジラの謎は解明されるのか? ついでにシンは救われるのか?
そもそも1本,2時間程度の映画で片が付くのか?

新メカのヴィジュアルは財団Bが,バシバシ公開している.
公開しすぎてガンプラのCADデータが流出.
本家の前に海賊版が販売されるというとんでもない事態に.

ガンダムメタバース、3Dデータの漏えいを確認 「クライアントファイル内のデータが外部から解析」

こんな劇中顔負けの事態もあったが,それよりも気になるのが主役の2機が妙に地味なこと.
隠し玉の匂いがぷんぷんする.ついに「シードガンダム」登場?

現状,劇場に足を運ぶ予定である.

さて,この『SEED』だが,好きか嫌いかと問われると...とりあえず無印こと『種』は面白かった.
TV放送時はちょうど海外に滞在しており,日本にいたヨメからやたらに『種』に関するメールが送られてきていた.
放送日の度に職場でガノタと大盛り上がりだったそうな.
『エヴァ』を除くロボアニメに全く興味のなかったヨメさんがここまではまるとは...と,帰国後に一気見.

ふむ.
確かに「平成のファースト」と言われるだけあって,ストーリー進行が似ているっつーか,完全に意識.
コロニー⇒地球⇒宇宙要塞の舞台移動も踏襲.
煽情的なシーンも多いが,まぁ許容範囲(夕方放送としてはどうか)

当時としては絵もキレイだった.

キャラ設定は...どいつもこいつも横幅が広いカ〇ル顔なので好みではない.
表情もワンパターンかつバンクだらけ.
それに渋かっこいいおっさん(大人)が皆無.

原案は「いのまたむつみ」だが,クリンナップによっていつもの平井キャラに.
平井キャラと言えば『リヴァイアス』や後の『ハフナー』にみるように,悲惨な目に遭うのが定番.『種』も準拠.

そして各キャラの演技がイマイチ(声優さんではなく).
このあたりは一般受けを狙ったデザインのせいなのか,監督・演出の力量の違いなのかわからないが,『めぐりあい宇宙』『逆シャア』,それにアニメーション作品における究極の人間ドラマ『イデオン』に比べると...生きていない.

比べるのは酷か(劇場版と比べてどーする)

特に主人公がなぁ.
正直,何を考えているのかわからんふわふわキャラ.
前半はまだ自己主張していたが,後半は悟ったふりの修行僧のよう.
結論を先送りし続ける.

そもそもスーパーコーディネイターだと何が問題なのだろう?
PSのフィアナのように寿命が2年とかのハード設定ないしな(これも後付けだが).
結局,ラストのセリフが「どうして僕たちは...」やしな.

お次はメカ.
元の顔がでかくゴツイ大河原デザインが劇中ではスリム化.
極端なバースとともに画面上を飛び回る.
これ「ファースト」の時は逆だった.
細い大河原メカを,安彦さんがゴツくクリンナップ.
代表的なのがドムとゴッグ.

線の多いメカ群はさすがに作画が大変だったのか,キャラ以上にバンクを多用.
特にバスターの銃連結⇒発射シーン,およびフリーダムのくるくるスパーン⇒一斉掃射.何度見たことか.

とまぁ,いろいろ文句はあるし,伝説の『ファースト』には到底及ばないものの,なんだかんだで楽しめました(2周した).

で,劇場版新作を控えてか,Amazon Prime Videoにて再配信開始.
今さら全50話も見てられないので,約2時間×3部に編集した「HDリマスター版」とやらを視聴することにした.

もちろんZWIFTの友として.

機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディション HDリマスター

これが予想以上にうまくまとまっていてびっくり.

全50話をたった5時間ほどにまとめているので,相当はしょっているはずなのだが,それが全く気にならないほど,つながりがスムーズ.
総集編にすると,舞台が突然変わったりして唖然とすることが多いが,こいつは違った.
一見,「あれ?とんだ?」と思わせても,その間何が起きたのかを各キャラの脳内回想シーンによって説明.
省略による違和感をなくす演出が丁寧だった.

ちょ待てよ.
これってオリジナルが冗長過ぎたことの証明?
少なくともニコルとトオルの例のシーンの”くどすぎる”プレイバックがなかっただけで,こんなにすっきりするとは...

他にも書き直しや新作カットが相当数あると思われるが,そこまでマニアではないのでわからん.

逆に面白かったのが,本放送時にBPOから注意されたフレイのあのシーン.
反省して丸ごとカットか,もっとマイルドに表現するのかと思いきや,逆にシーン追加,具体的に何をしていたのかを明確化.
開き直ってますな.
2011年の地上波放送時にはお茶の間を凍り付かせたのでは?(家族では見れません)

それとアイシャの声優変更.
実はビビアン・スーの「あ~んでぃ~」に笑う準備をしていたのだが,平野文さん声になっていた.普通過ぎて肩透かし.

つーことで『種』の予習は終了.

続きまして『種タヒ』...はTV版同様にひどかった.

機動戦士ガンダムSEED DESTINY スペシャルエディション HDリマスター

こちらは全4部構成.
『種タヒ』は本放送を一度観たきり.無印ほど印象に残っていない.
有名な主人公交代,ご都合主義すぎる展開(キラ&アスラン不死身),総集編ばかりで話が進まない.当時は製作サイドも相当荒れていたと伝え聞く.

『種』のHDリマスターが良かったので,こちらにも期待したのだが...なんじゃこれ.
アスランを語り部に,かつシンの物語を中心にしようとした方向性はわかるが,相変わらずバンク多すぎ.
似たようなシチュエーションの戦闘が延々と続く.

アスランもキラもカガリも,主要キャラ全員に「お前が言うな」とつっこみまくり.
みんな叫んでばかりで中身のある台詞がほとんどない.

何よりザフトもオーブも軍紀はどうなっておるのだ.
国家間戦争なのに,個人の感情が優先しすぎて,まるでケンカの様.
シンに至っては...確かにこいつを主人公にするのは元々無理があるな.
カミーユより破綻している.

それに『種』になかった,とってつけたような「ディスティニープラン」なぁ...プッチ神父?
方法はともかく,議長の思想ってそれほどおかしいわけではないと思う(適材適所論).
しかも,提案しただけで「あれはダメだ.議長ぶっ〇す!」とか.

今度の映画では,このあたりの話も深めてくるのか,それとも別のテーマに?

※『SEED FREEDOM』観てきた ⇒ 『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』を観た~令和最新版